勇者ゆたえると七人の侍(誤)
●第19話●
トルネコ行進曲


 ちょっとだけ更新間隔が短くなり、今回は2週間振りのお届けです(毎週届けろ)。もちろんトルネコハードボイルドっぷりは今回も止まりません。


 銀の女神像は手に入れてしまったし、レベルはそうとう上がっているし、懐もだいぶ潤ってきた。困ったことにおれと犬のトーマスとの2人旅(誤)は行き詰まっていた。贅沢は敵だ。退屈は悪だ。

 現状を打破するため、おれと犬っころはエンドール王に謁見し(犬連れでよく入れてもらえたな)、リック王子に託された手紙を音読した。

 「アルジャーノンに花束を」か。しかもこんな文章じゃないし。まあ、こういうような内容の手紙を披露したわけだ。するとエンドール王が脱兎のごとく手紙をしたため、それをおれに手渡した。「これをボンモールの王に渡してくれ」

 乗りかかった泥の舟(誤)だ。おれと犬畜生は一目散にボンモールへ駆け込み、王の座へ飛び込んだ。手紙公開。

 このパターンはもうええ。それはともかく、手紙を読み終わるとボンモール王は満面の笑みを浮かべた。彼の笑いは大きく、幅が四分の三インチもあった。息子がエンドール王の娘と結婚すれば、彼はすなわちエンドールの王でもある。であれば、戦争をしなくともエンドールが手に入る、というわけだ。

 こうしておれは、若い2人の恋のキューピッドになっただけでなく、ボンモールとエンドールの戦争を回避した英雄にもなった。エンドール王からは自国内で店を持つ許可までもらってしまった。

 エンドールで店を売りたがっていた老人から、35,000ゴールド(即金)で店を買い入れ、故郷から愛する妻と最愛の息子を呼び寄せた。

 さらにエンドール王からは武器防具の注文を受けた。鋼の剣と鉄の鎧を各6セット納品すれば60,000ゴールドをくれるというのだ。談合である。癒着である。欲望の町である(それは前回もやった)。

 またも町の外に出て殺戮を繰り返し、魔物から金銀財宝を奪いまくり、手に入れた武器防具は愛妻ネネが店主を務める、おれさまの武器屋に商品として収める。もちろん鋼の剣と鉄の鎧は城に納入するのだが。

 安い品物ばかりを売り買いしても利益率は低くなる一方なので、たまに故郷であるレイクナバの武器屋へ足を伸ばし、3,500ゴールドの破邪の剣をしこたま仕入れ、エンドールの自分の店に持ち込む。破邪の剣をネネに渡すと「これなら5,250ゴールド以上で売ってみせるわ!」と言う。ぼったくり夫婦である。


 今回はイラストもハードボイルドなエンディングも無しです。手抜きですみません。次は頑張ります。....次っていつ? (聞くな)

 ということで次回もみんなで一緒に冒険しましょう。

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