勇者ゆたんぽの冒険
●第8話●


 十分過ぎるほど鍛練を積んだ勇者一行は、いよいよ大泥棒カンダタ一味が潜むシャンパーニの塔を攻略すべく、カザーブの村を後にした。

 念のために薬草をしこたま買い込み、聖水を体中にふりかけて、一行は突き進む、突き進む、突き進む〜(何で3回も言う)。

 冒険の途中、思わず立ち寄ってしまった(;_;)第1のすごろく場ではがねのつるぎを手に入れた勇者ゆたんぽは、ちょっと強気だ。殆ど1人で旅をしているような気持ちを胸に、ゆたんぽは鋼鉄の意志でシャンパーニの塔の階段を上って行った。

「何だ、てめえら」
「おい、親分に知らせるんだ」
「これは渡さん。わっはっは」
ぴゅー。

 お約束のイベントはあっという間に終わってしまった。

 遥か彼方の山並みや低く垂れ込める雲を背中に、対峙する勇者一行と泥棒一味。よし。行くぜ、野郎どもっ(だから何で男言葉なんだよ)。

ぷりぷりは カンダタこぶんCの めのまえで
ゆびを クルクル まわした!
なんと ぷりぷりのめが まわってしまった!
  だったらやるなっちゅーの

ほしのは とつぜん そのばに たおれこんだ!
ほしの「ぐうぐう……
なんと ねいきを たてはじめた!
  こんな時に寝るなーっ

いやーんは そのへんに おちていた いしを
ひろって おてだまを はじめた。
「あっ!
うけそこねた いしが いやーんの
あしを ちょくげき!
いやーんは 9のダメージをうけた!!
  誰か殺して〜

 こんな調子で、3回連続で全滅した。

 勇者ゆたんぽは考えた。このままではページの更新が滞って、読者に飽きられてしまう(世界平和はどうした)。現状を打破しなければ。どうすれば良い....どうすれば....。

 勇者ゆたんぽは、鋼鉄の意志で決断した。

 カンダタのことは忘れよう

 別にカンダタをやっつけて金の冠を取り戻しても、喜ぶのはロマリアの王様ただ1人。たった1人のおやじを喜ばせるために死ぬほど苦労することはない。全国6000万人(推定)の女子高生ファンのみなさんのために、ここはストーリーを進めるべきなのだ。そうよそうよそうなのよ。

 これって、間違ってる?

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