鳳来の岩場を愛するクライマーの会

2009年3月8日作成


残置物についての規制を、もっと柔軟に考えよう
『Rock&Snow』No.42掲載記事(続き)


鳳来では、岩場にギア(ルート上のヌンチャクも含む)や荷物を置きっぱなしにせず、日ごとに持ち帰るようお願いしてきました。そして、このことがローカルルールとして厳しく守られてきました。8年もの間、毎年の清掃活動や日ごろのマナーを気遣うことで、大きな事故もなく登られてきたことは、地元の方からの理解と信頼を得ることにつながっています。
ところが最近の岩場は、クライマーが増え、初心者などによる事故の可能性が懸念される状況です。事故を起こせば、せっかく信頼関係を築いてきた地元の方に真っ先に心配とご迷惑をかけ、信頼も失うことになります。このような状況になった現在は、事故を防止することがなによりの重要課題と考え、2008年11月、「残置禁止」のルールに柔軟に対応することを、クライマーへ提案しました。
具体的には、以下のガイドラインを提示しました。事故防止を心がけ、各自の判断で良識に基づいて行動されることを希望します。

 
1. クイックドロー(ヌンチャク)の残置について
  基本的に、日ごとに回収するのが望ましいが、連日トライをする場合は、
 残置を認める。ただし、強度、ゲートの向き、長さ調節が、判断できる者に
 限る。
2. ルート途中の残置カラビナについて
  ロワーダウン回収用の途中の残置ビナについては、強度が確かでないもの
 を残置しない。
3. 鬼岩での荷物の残置について
  連日鬼岩に上がる場合、荷物の残置を認める。残置場所は、がっかりエリ
 アに新たに設置する救急担架の周辺とし、必ず本人の名前を明記すること。

 

あわせて、最近の状況から危惧されることとして、
  ・明らかに実力を超えたルートへの無理なトライ
  ・指導者(責任者)のいない初心者同士の来訪
  ・制動確保を基本とした高度なビレイ技術を習得していない者のビレイ
が挙げられます。以上の危険行為を行なわないこと、確かな技術を身につけたうえでクライミングを行なうようにしてください。

(注) 以上は、『Rock&Snow』誌に掲載した文章の再録です(文体を変更しました)。すでにお知らせした「残置物についてのお知らせ」とほぼ同一の内容になっています。


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