団報「ビカボシロ」'95夏号

ビーバー・カブ・ボーイ・シニア・ローバー
ボーイスカウト渋谷5団
1995.10.07発行
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新年度にあたって

団委員長 富崎之夫

 新しい年度を迎え、少し昨年度のことを振返ると、阪神大震災が1月に起こり、新聞などで悲惨な実情を知る度に、何かをしなければと思いながら具体的なアイデアが固まらないままでいる時、ローバーの有志が2月に被災地に行くと聞き、ローバーが行う活動を5団全体で支援する事になりました。こうして、芦屋市精道中学校での支援活動が開始されたわけです。この活動は5団だけではなく、渋谷教会の他の人々からも多くの支援を受けました。

 2月26日に岩淵さん、4月6日には古俣さんと渋谷5団の基礎を作られたお二人が他界されたのは本当に悲しいことでしたが、団として外部に向かった働きかけが出来たのは何かお二人の目にみえない力が働いたためのような気がします。

 今年は渋谷教会の献堂35周年にあたりますので、その手伝いに力をいれる予定です。団としては、シニアのベンチャーへの移行についての検討、ビーバー部門に女子を加入させるかいなかの5団としての検討など、出来るだけ多くの人々の意見を聞きながら団の方向を決めていきたいと考えています。昨年に続き今年も5団が1つの家族としてまとまり、その力を外に向かって発揮できればと願っています。


新年度体制

 団委員長;冨崎之夫                   ( );在海外

 ローバー隊;山崎昭彦(隊長);田中康俊、田中隆、黒田一敬、中谷正憲、(桜井健郎)

 シニア隊; 松本秀夫(隊長);川越健、宮田太陽、鈴木大介、大木貴幸、村上陽一、

       大垣博、鈴木隆一、石坂健二、古俣敏司、坪谷聖光、鈴木衡一、木下順二、

       森政晴、木村達彦、柏木信昭、芝輝彦、吉村慎太郎、野間春正、岡野太郎、

       藤樫秀夫、森本啓司、金田賢一、木村茂理、(萩原拓)(曽田洋一)

 ボーイ隊; 本尾敏也(隊長);佐竹年一、小谷野洋一、鈴木樹、鈴木伸典、佐竹宣彦、

       新井大介、天谷太郎、藤樫茂樹、井上富雄、吉沢仁、小林隆、吉田淳(小池潔)

 カブ隊;  梶井克純(隊長);松本康夫、山田幸平、鈴木敦、谷口泰、戸田隆史、森重博、

       村岡太平、渡辺正臣、荻田あずさ、浜田百合子、杉山雄一、日隈励、駒月邦昭、

       吉沢周子、馬渕マドナ、小谷野達弘、浅岡佐知子、宮田弥生、大垣恵美子、

       大石誠、深沢康平、冨崎賢、桜井伸也、山口貴子、沢口希美子、篠原くに子、

       塚田茂、正田実、馬渕マリカ、谷口世志子、名倉康子、(山田啓造)

 ビーバー隊;森山俊英(隊長);小林茂夫、岩下薫、高根敏郎、浅岡千恵子、野村雅代、

       松本千恵子、米沢英一、花原英子、川越純子、島村隆一、田中久子、

       松岡あんぬ、篠原啓泰、冨崎悦子、黒田和泉、豊田菜穂子、中島和歌子、

       (山田由美子)(野口均)(萩原道子)(小池順子)


ビーバー隊隊長 森山俊英

 いつもビーバー隊の活動に様々な形でご協力いただきありがとうございます。今年度はスカウトに「自分で考える」場面をプログラムに盛り込んでいきたいと思います。

そしてこの最下級生の集団から1人でも多くのスカウトがローバー隊、指導者まで続けてもらいたいと願ってやみません。


カブ隊隊長 梶井克純

 9月9日に上進式を迎え、また新たな1年がスタートいたしました。カブスカウト隊も10名のボーイ隊への上進者を送り出し、またビーバー隊から10名の上進者と、新たに入団された3名を加え、13名がカブ隊に入隊致しました。

 リーダーについても塚田茂さんが新たに制服を着てくださることとなり、また正田実さんもリーダーとして復活してくださることとなりました。それから太田5団で長くボーイ隊隊長をされていた杉山雄一さんも副長として活動に参加してくださっております。

 またビーバーのときから数えると5年間お世話になった中谷正憲副長がローバー隊に移られるのはカブ隊としては残念なことですが、これからもカブ隊を援助してくださるそうなので一安心しているところです。学生や社会人のリーダーの皆様のご協力を有り難く思っているところです。

 子供達に接する大人としては充実していると思っていても「果たして本当に子供達のニーズに応えられているだろうか?」といつも自問しながら今年1年頑張って行きたいと考えております。

 皆様も宜しくご協力くださいますようお願い申しあげます。


ボーイ隊隊長 本尾敏也

 本年度より、新たにボーイ隊隊長に就任することとなりました。学生時代に4年間の副長経験があるものの、隊長として他所様の子供をおおぜいお預かりする立場となり、その責任の重さに身の引き締まる思いがします。

 私は実体験として二つのボーイ隊を知っています。一つはスカウトとしての昭和51年〜54年、もう一つは学生リーダーとして昭和58年〜61年の渋谷5団ボーイ隊です。立場の違いを抜きにしても、この二つはまったく別のものでした。活動内容はもちろん、スカウトの生活環境と社会的環境、そしてボーイスカウトの存在意義に至るまで。たかが3年のブランクですが、世の中の変化はすさまじいものです。

 そして今回が三つ目となります。8年の歳月が流れています。制服も変わっていました。『スカウトのおきて』も変わっていました。「初心に返り・・・」などとよく言いますが、取り組むべき対象がまったく別のものとなっていれば、あえて初心に返る必要はないでしょう。現状を見極め、時代の流れの中で進むべき方向を模索し、舵をとって行くだけです。

私のスカウト経験は、果たしてどれだけ役に立つのか。役に立つよりは弊害になる可能性もあるでしょう。しかし隊長として重要なのは、このような激しい変化の中で、いつの時代も変わらないもの、「不変なるもの」を伝えていくことでしょう。それは5団の伝統などというものではなく、もっと普遍的な価値観のようなものであるべきだと考えます。


シニア隊隊長 松本秀夫

 平成6年度シニア隊活動を振り返り、今年度は年間テーマをより実践できた年であったと思われます。

 私が、平成2年12月に隊長を申しつかり早4年が過ぎ去ろうとしています。思い返せば、シニア隊の年間テーマと言えば、(北へ)(南へ)(西へ)そして今年の(旬を味わう)テーマにつながっているのです。旬を味わうと一言で言ってもいろいろあると思われます。季節によってその時期の自然を味わうことやおいしい食べ物そして時期に合わせた活動など、考え様によってはいくらでも味付けができ熟すことがしやすいテーマであったからだと思われます。

 シニア隊活動の中で一番重要でかつ学んでもらいたい事は、自発的計画・実行・報告・反省が個々習得しローバーリングにつなげる事だと私は考えています。現在の隊活動において幸いな事に他団(渋谷)に比べきちんと隊運営が出来上がっており委員会活動が活発で隊としては順調に進んでいると考えています。それは、その委員会を指揮できるスタッフがいるからこそだと思いそのことにいつも感謝しております。

 最近、高校生達の興味と思考は我々が考えている以上に幅広く、マルチメディアにおいては、我々が教わる事もたくさんあります。更に夏休みを利用した海外派遣のチャンスも広がりつつあり、視野の広い高校生を育てる動きがあります。感性の柔らかいうちに刺激を受けさせ世界的視野にたった青年達が育っていくことは、今後の社会を見据えた時にすばらしい経験に成る事は間違いないと思っております。

 こんな時代に、育っている高校生達が今後のスカウト活動に経験を生かして成長してくれる事を切望しております。

 平成7年度のテーマは、どのようなものになるのでしょうか?

 隊長として一サイクルは3年から5年任期と言われております。締めくくりとなる今年、ポリシーは変えずベンチャー隊として生まれ変わる重要な年になると考えております。

 今後益々、シニア隊への応援を宜しくお願い申し上げます。


ローバー隊長 山崎昭彦

 この夏のローバーキャンプには、初めてローバー隊長として参加しました。2台の自転車をバトンにして、約100kmごとに交代しながら香川県の琴平を目指すという、大きな全体プロジェクトでしたが、事故もなく全員がやり遂げた様子を見て、これまで5団で培われた技術と経験の奥深さを改めて感じることが出来ました。

 今までビーバーやカブ、ボーイの各隊のリーダーを経験した自分にとって、「ほとんど何も言わない」のに着々と計画し、主将・副将を中心にして実行に移していく姿を目の当たりにしたことは、それだけで実に感慨深いものがありました。

 途中、熱烈歓迎してくださった香川連盟三豊第三団の方が、

 「うらやましい限りです。当地でのスカウト活動は小学生の3割以上が参加する

ほど活発ですが、大学生年令になると皆、都会へ出ていってしまうのです。若さにあふれるローバーが、自分たちのキャンプを実施できるなんて、考えられないことです。」

とお話しくださり、5団が恵まれた環境であることを再認識しました。

 この、「恵まれた環境」を、ローバースカウトたちがどのように認識していくのか、隊長として刮目していくつもりです。団内で活動していれば、スカウトとして充分活動できるわけですが、そこで自己完結し、自己満足に陥るようであれば、やがて「道」を見失う恐れもあります。

 幸い、ローバースカウトの中には、スカウト活動に携わっていない方々と共に海外研修などを経験した者が何人もおります。副長陣にも、日本のスカウト活動の草創期を体験した方、日本連盟の指導者養成担当の方、国連ボランティアとして海外で活動されている方など、錚々たるメンバーが揃っています。

 先輩から後輩へと、その経験は惜しみなく伝えられることでしょう。彼らが「5団の一員」というだけでなく、「社会への奉仕者」という自覚を深め合いながら、広い視野を持って活動を続けるようにと祈っております。同時に、指導陣も研修を深め、スカウト以上に「進んで学ぶ」機会を持ち続けようと思います。

 彼らスカウトの姿を見て、「近頃の若い者はまったく…」などとお感じの点がございましたら、どうぞご遠慮なく隊長である私の方へ、忌憚のないご意見をいただければ幸いです。今年度もどうぞよろしくご指導くださいませ。


ローバー主将 宣言

主将 鈴木 伸典

 今年度、ローバー隊の基本方針は

   「努力・根性・気合」

というのはきらいなので、

「やるときはやる。やれないときはやらない。」

にしました。これが私のやり方です。


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