特殊潜航艇  小豆島

 

 

古江庵

香川県小豆郡内海町

基地 桟橋跡

 

古江湾

 

特殊潜航艇基地跡の塔

永遠の平和を希って

多くの若人が広い太平洋に通じるこの内海湾の基地で日夜訓練に励んだが 昭和二十年八月十五日

太平洋戦争終結とともに解隊された

併建の寄進石はその当時四国琴平神宮から応召されたものである

昭和五十三年八月吉日

大洋の波しずまりし晩夏かな 一夏

平和なる古き入江に月上がり 能章

 

基地概要

本部      旧小豆島中学校

支隊      旧丸金青専学校

教育支隊    旧苗場国民学校

隊員      約二千名  .

潜航艇     十二隻   .

碇泊地     古江湾   .

魚雷調整場   古江    .

火薬庫     宮山山麓  .

総合基地    片城埋立地 .

 

特殊潜航艇基地跡の塔

 

基地 桟橋跡

 

宮山招魂社

香川県小豆郡内海町

忠魂碑

碑文

大東亜戦争酣なるに方り 軍は昭和二十年五月二日特攻潜艦基地を当内海湾に設け 其の部隊

本拠を小豆島中学校に置き 以て急迫せる本土防衛決戦に備えんと日夜訓練に従事す

然る処同年七月二十二日坂手湾沖海上に於て空襲に遭い此の戦闘に於て伊熊少佐以下九士戦

死す 尋て八月二日播磨灘に於て機雷に触れ堀川中尉外五士職に殉す 同月八日女神丸屋島

沖航行中機銃掃射の遭難に下山中尉外一士又散華す

然りと雖も旺盛なる士気何ぞ之に屈せん奮起以て時の到るを待つ 突如終戦の詔を拝し全軍悲憤

慷慨すれど奈何とも為す能はず 大谷司令憂国の涙を払い切歯扼腕する部下将兵を慰諭して曰く 

我等の任既に極まる唯一国民として和平建国に尽さんのみと徐かに隊を解く 去るに望んで将士相

謀り戦没勇士の芳を不朽に伝えんと茲に霊碑を建つ 後人能く慰霊敬慕の誠を致さんことを

銘に曰く

錦山秀岳聖海清温 十七英霊厳安陵園 一身殉国燦栄誉尊 粛然呑涙敬弔雄魂

昭和二十年晩秋 郷土中学校教諭勲八等 中村米次広光撰并書

 

忠魂碑

 

忠魂碑

 

特殊潜航艇碑

建碑誌

昭和二十年晩秋 太平洋戦争に散った小豆島特攻基地戦没者の忠魂碑が部隊ゆかりの地古江に

建立されたが 昭和三十七年初春内海町 当局ならびに内海八幡神社宮司の暖かいご理解のもとに

当宮山の地に移された。

この間故吉岡虎光氏が中心となり遺族ならびに部隊関係者等によって慰霊祭が続けられてきたが

爾来内海町 招魂社の英霊と共に永久祭典の恵に浴している。

当地各位のご厚情に対しここに遺族ならびに関係者一同は深甚の意を表し併せて英霊が一命を捧

げた特殊潜航艇の模型を刻んでその勇魂を後世に傳えるとともにとこしえに安らかに眠られんことを

祈るものである。

昭和四十六年八月十五日 特殊潜航艇関係有志建立

 

特殊潜航艇碑

 

宮山から基地が有った古江湾を望む

 

特殊潜航艇

更新日:2011/07/03