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【内耳以外が原因のめまい】

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【内耳以外が原因のめまい】

自律神経失調症とめまい

症状

検査をしても、平衡機能障害や器質的な病気がない時に起きるふわふわ感や浮遊感は、自律神経失調症よるめまいが疑われます。(「からだがふらつく」「地面がゆれる」「乗り物に乗っているよう」などのめまい)

 

※詳しくは、下記を参考にしてください。(耳鼻科50音辞典より)

【めまい 自律神経系目眩】
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/memaijiritusinkei.htm

片頭痛関連めまい

片頭痛がおきる時は、脳の異常な拡張や三叉神経の興奮といった片頭痛の情報が、脳幹の上部にある視床から反対側の小脳に伝えられ、一時的に小脳が障害されます。 小脳が障害されて起こる症状の一つに、めまいがあります。 頭痛が起こらずに吐き気を伴うめまいだけが現れるのは、おそらく、片頭痛の情報が視床と小脳でとまってしまい、痛みを認識する大脳皮質まで届かないからだと思われます。

めまいの世界で最も有名な教科書であるBrant先生のVertigoという本(1998年、第2版発行)では片頭痛に対するめまいの章があるそうですし、また、メニエール病との関連については1964年発行の檜先生のメニエール病という教科書にも詳しく述べられているそうで、片頭痛に伴うめまいに関しては昔からめまいの専門家の間では広く知られているそうです。

■心因性めまい

耳鼻科を受信するめまい患者さんの30%〜40%と多く、心気神経症、不安神経症、うつ病などでみられる症状です。

耳鼻科的に悪いところがあっても、めまい発作の恐怖から不安にかられ、心因性要素が複雑に関係してきます。

めまいが長期間にわたり、充分に説明を受けられないで不安感が大きい場合にその傾向は強くなります。実際は治療で平衡失調が改善しても、不安がとれないと、フラフラが強い場合もあります。

症状は
「足が地につかない」
「雲の上を歩いているような感じがする」
「目がチカチカする」
「頭がくらくらする」

※詳しくは、下記を参考にしてください。

UTU-NET うつ病教室>めまいとうつ
http://www.utu-net.com/utur/02/04.html

【めまい 自律神経失調症に不安が加わる場合】
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/0memaijirituhuan.htm

***「心因性めまい」が起きる過程として、『めまいの科学』という書籍に次のようにありました。
「心因性」というと理解しにくい事や、自分とは関係ないと思いたい傾向もみられますが、こういう理由で「心因性めまい」が起きるならば、納得できるような気もします。

内耳を原因とするめまいは、突然片側の内耳の前庭の機能が低下して左右の前庭からの情報が違ってきて脳が混乱する事により起こります。

内耳を破壊すると、破壊した側の内耳からの情報はなくなり破壊しない側の内耳との情報が著しく違ってくるために脳が混乱して眼振が引き起こされます。

こんな実験があります。
内耳破壊して眼振が引き起こされていたウサギの眼振が治まったころ(3週後ぐらい)に大脳辺縁系の海馬に電気刺激をするとそのウサギが起こしていたのと同じような眼振が誘発された、というものです。もともと海馬を何回か刺激すると眼球運動が起こる事はわかっていましたが、内耳破壊ウサギはより早期に眼球運動が誘発されるとの事です。

すなわち、過去に起きためまいに関連する言葉を聞いたりするような刺激で記憶に関係する脳の「海馬」に刺激を与えると海馬-視床下部-脳幹平衡中枢の経路の交感神経の活動を強めて平衡失調を誘発したり増大させたりするというのです。(下の図のA型)

A型
大脳辺縁系 <-------------->大脳皮質
(特に海馬) <-------//----->(特に側頭皮質)
|        B型       |
視床下部               聴覚系

脳幹平衡中枢          

眼運動系・体平衡系・自律神経系   


・・・と、いう事は、はげしいめまい発作を経験したものならば、その体験への不安から海馬を刺激して交感神経の活動を高めてA型平衡失調が起きるのもなんら不思議はないかもしれません。「心因性」というと自分からは遠い存在であると思いたいモノかもしれませんが、そう特別なものでもないのかも。

最初は、心理的刺激に反応しないB型の人もなんらかのきっかけでA型になるケースもあるそうで、そのきっかけとは

1.医師への不信感
2.肉親の死
3.職場復帰の不安感
4.職場での疎外感

などだそうです。

参考図書 『めまいの科学』檜 学 著   朝倉書店発行

■脳循環不全によるめまい

椎骨動脈の血液量が脈拍や血圧の変動、血液の粘度によって左右差ができ、合流する際に乱れを生じ、そのため脳幹の左右の前庭神経核への血流に不均衡が生じ、フワッとしためまいやときにはグルグルしためまいを起こします。

■脳が原因のめまい

めまい発作と同時に、手足のしびれや物が二重に見えたり、口のもつれなどの神経症状があったりする場合には、中枢の前庭系の障害によるめまいを考えます。

脳が原因の可能性がある場合には、MRIやCTなどの検査をしますが、これらの検査では異常がなく、めまい発作時に起きる神経症状が「めまい」だけの事もあります。

めまい発作時に現れる目の動き(眼振)で耳が悪いか、脳が原因か、脳のどこあたりか、などを見分ける事ができますが、診断は難しいようです。