ZOO KEEPER

特に目新しいシステムでもないのに中毒性が高く、特にケータイのコンテンツとしては未だに根強い人気を持つZOO KEEPERGBA版もリリースされており私もかなり遊ばせてもらっていましたが、正直ディーエスの同発タイトルになるとは思っていませんでした。

しかし実際に遊んでみるとスタイラスによる操作と本ゲームのシステムが非常にマッチしていることが分かりました。元々、PC用だったのでマウスを使って操作した方がやりやすかった(というよりも十字キーでカーソルを動かすのはちょっともどかしかった)のですが、これがスタイラスを使って直接パネルをタップ&スライドという操作になることでより直感的でスムースな入力が可能になり、また、捕まえられる動物を見つけたのにカーソルを動かすのが間に合わなくてタイムオーバー、という事態も激減したように思います(まぁ見つけること自体が出来なくてタイムオーバーというのは減ってませんが (苦笑))

ゲームのシステム自体は、従来のハードとほぼ同一ですが、本作ではパネルが消えている間に他のパネルを動かすことが出来るようになっていて(GBA版などはパネルが消えている間はパネルを動かせなかった)、他のアクションパズルに見られる連鎖システムのように次々とパネルを消していくことが出来ます。そのため、従来はハイスコアを出すためには早く消すことと同時にいかに連鎖を繋げられるか、とかいかに一度に多くのパネルを消せるかがカギだったのですが、本作では(もちろん、連鎖・同時消しも重要ですが)とにかく見つけた端から消していってアクティブに連鎖を繋ぐという戦法も加わり、より遊びやすくなった気がします。

さて、ディーエスといえばスタイラス、そして上下2つの画面が特徴な訳ですが、本作ではメインのプレイ画面はタッチパネルを使える下の画面になっています。ここで直接パネルを動かす訳ですね。では上の画面には何が表示されているかというと、ラッキー動物(この動物のパネルを消すと通常の2倍の得点が入る)と、レベルアップまでに捕まえる動物のノルマ数です。ラッキー動物は一度見たら特に見る必要が無い(というかパネルを並べないと動きは無いに等しいので見ても意味が無い (苦笑))のですが、ノルマ数に関してはゲームのレベル上昇に関する重要なファクターなので、特にとことんモードノーマルモードでは頻繁に見ることになると思います。そうなると、上下の画面の視点移動が結構大変というか疲れます。表示自体は大きくて見やすいと思うのですが、個人的にはタイマー表示を上画面にデッカク色分けで表示して(しかもウルトラマンのカラータイマーみたいにヤバくなると画面全体が点滅するとか)ノルマ数は下画面の右か左に表示して欲しかった気もします。まぁ、この辺は各プレイヤーによって感じ方も違うと思うので、慣れるしかないとは思ってますけどね。

ゲームモードはノーマルとことんタイムアタッククエスト2pバトルGBA版にあったスコアアタックが削られています。個人的にはあまり遊ばなかったモードなので問題無いのですが他の人はどうなんでしょうかね?個人的にはクエストモードの園長の活躍(飄々とした表情でかなり理不尽なメッセージを連発)でお腹いっぱいだったりして (笑)。あ、あと自分ではプレイしたことが無いのでコメントのしようが無いのですが、2pバトルはDSダウンロードプレイ(GBAにおけるワンカートリッジ対戦と同意)に対応しているので、ソフトが一本あればワイヤレス通信対戦が可能となっています。本体が結構高くソフトをあまり買えないという人も多いと思うので、こういった機能は非常に嬉しいですね(あとは遊ぶ相手がいれば言うこと無しなんですが (苦笑))

従来のソフトの操作系を変えただけ、という印象が強いためか他の同発タイトルに比べて地味なカンジを受けますが、逆に操作系が変わったことでこんなにゲーム性が変わる(もちろん良い方向に)ということを明確にした良作だと思います。個人的には、やたらと新機軸を狙って絵に描いた餅で終わるよりも、こういった「遊びやすさを追求した」路線のソフトがもっと増えても良いのではないかと思っています>ディーエス

とはいえ、ファ○通のクロスレビュー9点はチョット甘過ぎだろうとは思いますが (笑)

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漢字の渡り鳥

ぶっちゃけ、このタイトルを見て小林旭渡り鳥シリーズ(日活・ギターを持った渡り鳥)とか、あるいはパッケージの絵から怪傑ズバット(というか宮内洋)なんかを思い出す人は相当な年配の方であり、いくらDSが色んな年齢層に指示されているとはいえ、かなりニッチな売り方をしてきたなぁと思ったのですが、その辺りどうなんですかね?いや、少なくとも中学生レベルの漢字という表示を見て、中学生がやるのか?とか思ったので (苦笑)

まぁ、そういった見た目の部分というかストーリー的な部分はバカゲーの香りが漂っているのですが(しかもキャラクタがいかにもなセリフを喋ったりするからまた笑える)、ゲーム自体は漢字を題材にしたミニゲームというチョット頭を使うシステムになっています。全部で5話に分かれたストーリーは、各パートごとに導入部分のゲームとボス戦に分かれています。各話の導入デモが終わった後に始まる導入部分のゲームでは、襲ってくる敵が掲げるプラカードに書かれた漢字の読みを入力して敵を倒します。具体的には、漢字の読み(漢字部分だけなので送り仮名は書かない)をタッチパネルの入力欄に書いて攻撃ボタンをタップすると、正解の場合は敵が倒れ、間違いだと自分の体力メーターが下がるという風になっています(入力しないでいると漢字の読みが一文字ずつ表示され全部表示されてしまうとその時点でミス=間違いとみなされます)。

この導入部分のゲームに関しては、タイピング・オブ・ザ・デッドのシステムに良く似ている気がします。で、チョット思ったのが、無理に手書きで読み(ひらがな)を入力しないで、ソフトキーボードで入力して攻撃するという方法でも良かったのではないかと。というのも、本ソフトに収録されているゲームはあくまでも漢字の読みに関する問題ばかりで、漢字を書く問題は無い訳で手書き入力にこだわる必然性があまり無いからです(漢字なら手書き入力で書き順とか正確さとかを判定するという要素もあったでしょうけど)。どちらかの入力方法を選べるようにしておくという手もありますが、いずれにせよキーボードを使った入力の方がスピード感があって良かったのではないかと思います(手書き入力のタイムラグはアクションゲームとして見た場合やはりチョットひっかかる)

ちなみに、その手書き入力の認識率ですが【そ】が【え】になったり、【わ】【れ】が誤認識されることが多いですが、マス一杯に大きめに書けばかなり正しく認識してくれます。ただ、制限時間を気にしてあせって書くとかなりの確率で誤認識されてしまうのでストレスが溜まりますね(単に私の字が汚いだけかもしれませんが・・・)。この辺の制限時間内に素早く、かつ綺麗で正確に書くということもゲームの要素として捉えて手書き入力を採用したとも考えられますが、個人的には【文字を書くこと】が重要なのではなく【答えを入力すること】が重要だと思ってるので、やはりソフトキーボード入力もあった方が良かったかな(というか、そっちで一度やってみたい気がする)。まぁ、でもゲームとして成り立たないほどヒドイ入力という訳ではないので、これから買おうと思ってる人はあまり心配しなくても大丈夫です。

導入が終わるとまたデモが始まってボス戦になります。各話に登場するボスは見た目に個性的なキャラというだけでなく、バトルの方法も各々異なっています。

1話は、表示される漢字の画数を答える問題で、制限時間内にタッチパネルを画数分タップして入力します。これ実際に数えてみれば分かるので(画数が多いと大変だけど)比較的簡単な問題ですが【しんにょう】の画数とか意外に知らないのが出てきたりして焦ってるうちに制限時間オーバーとかあったりしてナカナカ曲者です (苦笑)

2話は、四字熟語麻雀・・・という触れ込みなのですが、単なる文字合わせになっている節が無きにしも非ず。次に何が来るか分からないし、捨て牌とかから相手の手役が分かる訳ではないので。あくまでも何回か牌が廻ってくる間に四字熟語を作る、というだけのゲームになっています。【朝令暮改】のようないかにも四字熟語というものから【門戸開放】のような普通に使ってるような四字熟語?というようなモノまで色々と答えが用意されているようです(全部を確かめた訳ではないので断言は出来ない)。正直、ゲームとしてはイマイチだけど、チャイナ服のお姐さんのグラフィックに妙に力が入ってるのだけは注目かも (笑)

3話は、表示される四字熟語の中から間違っているものを選ぶ。微妙な漢字の違いなど、かなり知識が必要で更に制限時間も短いので良く見れば分かるのに焦ってしまって見落とすというパターンが多いです。おバカなストーリー展開(何故かボクシングの試合をしているという (笑))の割に難易度が高いゲームですね。

4話は、単語作り。敵が投げつけてくる漢字と合わせて熟語になる漢字一文字を下の画面から選ぶ。選択肢の文字数が多いのでそれを見るだけでも大変なうえに制限時間も短く、しかもどちらの漢字が先になるのか決まってないので簡単な単語でも思いつかないことが多くかなり難しいです(個人的には一番苦手)。しかし、ダイナマイトが百五十屯って懐かしいなぁ。イチイチ展開がツボにハマるよ、このゲーム (笑)

5話は、まず漢字の読みが数問、次に表示される熟語の対義語を選ぶ問題が数問、最後に表示される漢字の中から条件に当てはまるもの(さんずいの漢字とか)を全部選択する問題が数問出される。ラスボスだけあって正解してもナカナカダメージが与えられず、その反対に一問でも間違えるとあっという間に体力が減るので緊張感があります(個人的には対義語を選ぶのが難しいと感じました)。このラスボスを倒せばストーリーモードクリアとなります。

どのゲームも良く出来ていると思うのですが、一連のストーリーとして見た場合、結構あっさりしているというか、もう少し問題のバリエーションがあっても良かったかな?と。ただ、一度ストーリーをクリアした後に単独で遊べるモードでは一度に沢山の問題が出題されるようになっているので本格的に遊びたい人は、そちらをどうぞってことなのかもしれませんけどね(そういう意味ではストーリーがあっさりクリア出来た方がありがたいとは思う)。あと、先ほども書いたんですが、読みに関する問題ばかりで漢字を書くという問題は一つもなく、漢字ゲームとしては片落ちという気がするので続編(が出るかどうかは分かりませんが)では漢字を書くことに主眼を置いたモノを作って欲しいですね。

漢字を題材にしたソフトということで、ある種の期待をしてる人もいると思うのですが、学習ソフトではないのでこれで漢字を覚えられるということではないし(間違った時に正解を出してくれるなら覚えるということも出来ますが)、逆に知識が無いとまともに遊べないソフトだと言えます。ただ、昨今のテレビ番組(平成教育委員会とかIQサプリとか)を見てる人には結構支持されるかもしれませんね。というか、むしろそういう人達をターゲットにしたソフトなのかな?もしそうだとしたら潜在的な需要は結構あると思うので、問題数を増やしたりバリエーションを増やした続編を是非作って欲しいですね。

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