逆子体操しても治らない時の逆子治療

  • 妊娠8ヶ月で逆子と言われました
  • 2週間逆子体操してるけど治りません
  • 2人目の妊娠ですが逆子で困ってます
  • 帝王切開は絶対イヤ!!

このような逆子のお悩みはありませんか?

妊娠30週前後で逆子と診断されることはよくあります。
早期の赤ちゃんは逆子体操や張り止めの薬で治ることはありますが、32週を過ぎると自然に治ることはありません。

鍼灸の世界では、昔から逆子の治療法がありました。しかし、近年、釈由美子さん、大島美幸さん、山本モナさんをはじめ、著名人の方が逆子をお灸で治したことをきっかけに鍼灸治療が再注目され始めています。

逆子とは

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中(子宮内)で頭が下を向いています(頭位)。しかし、時々、頭が上向きになってしまう赤ちゃんがいます。この状態のことを「逆子」といいます。医学用語では「骨盤位(こつばんい)」と呼んでいます。

通常、逆子は妊娠28週目までに赤ちゃんの頭が下を向いていない状態をいいます。

逆子体操は禁止されている?

逆子と診断された時、今までは逆子体操を指導されていました。しかし、近年では、お腹の張りの原因、子宮収縮の誘発や切迫早産での禁忌という理由から逆子体操をすすめない産婦人科も増えています。

骨盤位分娩は頭位分娩に比して周産期死亡率,罹病率が有意に増加するため,帝王切開術が選択されることが多い.骨盤位分娩をさけるため,妊娠中,頭位への矯正する方法として,外回転術や膝胸位が行われることがある.外回転術は胎盤早期剥離などの危険性があるため,どの施設でも気軽に行えるものではない.また膝胸位の有効性については証明されていないにもかかわらず,多くの施設で行われているのが現状である.外回転術の成功率を上げるのにtocolysisを行うことが推奨されていることからも,骨盤位の矯正を成功させるためには,できるだけ子宮の収縮がおこらない状態が望ましいと考えられる.膝胸位は切迫早産では禁忌であるように,子宮収縮を誘発することも危惧されている.
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以上の結果より,骨盤位に対して膝胸位を行うことの有効性は認められなかった.むしろ膝胸位を行わない方が骨盤位を矯正するのに有効である傾向も示された.

※胸膝位…逆子体操
※tocolysis…薬物学的子宮収縮の抑制、陣痛抑制

逆子が治らない理由

逆子は、赤ちゃんとお母さんの危険信号です。
お腹の状態がよくないから、赤ちゃんに危険が及ぶ恐れがあるから、赤ちゃんは、逆子の状態にいるのです。

逆子のまま出産を迎えると、お腹は張り、赤ちゃんの足のつま先や膝、つまり小さくてとがった部分で子宮口付近を圧迫し、破水するリスクがあります。

一番大きい頭の部分が最後に出てくるので頭蓋内出血や新生児仮死の危険性が高くなります。
その際に、頭と産道で臍帯を挟んでしまい、酸素不足になりやすいために、頭の娩出に時間がかかると新生児の状態が悪くなってしまう、脳が酸欠状態になり、発達障害の危険性があるからです。

そんな逆子の状態を改善するために鍼灸治療が必要となります。鍼灸治療なら、安全に、安心して逆子を改善し、正常な体位に戻す可能性が高い治療法となります。
そして、鍼灸治療は、近年問題となっている切迫早産の危険性も改善できるという研究結果もでています。

逆子の治療方法

逆子に対する鍼灸治療

逆子の治療では、三陰交と、至陰というツボをよく使用します。

その他、妊婦さんの体質、体調を把握し、原因を解消するためにその他のツボも使用することがあります。

三陰交(さんいんこう)

三陰交は、外回転術でおこなうところの子宮収縮の抑制薬にあたります。
三陰交は、女性にとって大切な3つの陰の経絡が交わる場所。三陰交の経絡は足から子宮のある下腹部に向かって走行しています。
三陰交に鍼灸治療をおこなうと、お腹の張りがなくなっていき、下腹部の冷えも取れてきます。同時に赤ちゃんがもぞもぞと動き始めます。

至陰(しいん)

至陰は、昔の逆子治療文献にはなかったツボです。近年、至陰を刺激することで赤ちゃんが自分で回ってくれるツボとして活用されはじめました。至陰は、東洋医学では膀胱経に属する最後のツボです。胎児の膀胱は妊娠6ヶ月(20週~23週目)には完成し、おしっこをしはじめます。生命活動をする上で重要な器官で最後に完成するのが膀胱ということもあり、膀胱経最後のツボの至陰を刺激することで胎児の成長を促し、逆子を改善させることにつながります。

逆子が治る確率

逆子が治る確率

鍼灸治療で逆子が治る確率は、妊娠8ヶ月目で90%、9ヶ月で75%、10ヶ月で15%が、およその目安になります。

逆子体操をしても治らなかった、外回転術や帝王切開はしたくない、そんな時に鍼灸治療は有効です。もちろん、妊娠28週くらいに逆子とわかった時から鍼灸治療は可能です。

赤ちゃんには、とにかく時間がありません!

悩んでいる間にも赤ちゃんはどんどんと成長し、予定日前(妊娠38週頃)に帝王切開をしなければならなくなってしまいます。
しかし、当日の術前検診で治るケースも何度かありました。逆子治療のタイムリミットは帝王切開当日ということです。
帝王切開を決断する前に、赤ちゃんのためにも、そしてご自身の体のためにも、あきらめず、鍼灸治療をおこないましょう。

早産・切迫早産について

日本では妊娠22週0日〜妊娠36週6日までの出産を早産と呼びます。妊娠22週未満の出産は流産といい、早産とは区別されます。切迫早産とはその間に生まれてしまいそうになることを言います。

妊娠22週以降であればほとんどの場合赤ちゃんは無事元気に育ちますが、正期産まで1日でも長くママのお腹の中で育つのが1番なので、早産の兆候を見逃さないようにしましょう。

切迫早産とは早産となる危険性が高いと考えられる状態、つまり早産の一歩手前の状態のことをいいます。子宮収縮(お腹のはりや痛み)が規則的かつ頻回におこり、子宮の出口(子宮口)が開き、赤ちゃんが出てきそうな状態のことです。破水が先に起きたり、同時に起きたりすることもあります。破水とは、子宮内で羊水とともに胎児を包んでいる膜が破れて、羊水が流出している状態のことをいいます。羊水が出続ければ陣痛が起きたり、細菌に感染したり、羊水の量が減ることで赤ちゃんが圧迫されたりといったことが問題になります。
・・・日本産婦人科学会

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