93 パソコンできますか? (2004.4.25) 少し前のことになりますが、パソコンできますか? と尋ねられた。う〜ん、どう答えればいいだ? ちょっと悩んでしまった。もちろん、パソコン工場でパソコンができあがるのを待っているのではないこと位はわかる。私もそこまではひねくれていない(^_^;
でもこれは、料理ができるかを尋ねるときに、包丁できますか? フライパンできますか?と聞くのと同じようなものだと思うのですが、、、それに料理にも、和食、中華、洋食、その他諸々があって、一口にできるとか答えられないよ。レトルトのカレーやインスタントラーメンを料理できるというのか、とかあるし。
今回はかなり理屈っぽく、世間にはびこるパソコン常識というか、パソコン神話について考察します。
「パソコンできますか?」は、挨拶代わりに道端で「どちらまで?」、「ちょっとそこまで」というのと同じなら、社会の潤滑油として意味のあることだと思います。でも、本当に何かを期待されているときには、困ってしまう。何をもってパソコンを使えるというのだ。まず、「できますか?」の定義を教えて下さい。と聞き返したくなってしまうが、私も大人になったのでそんなことは言わない。
あなたの期待する「パソコンできますか?」 と私の「パソコンできる」はきっと大きく違うと思うのだ。何を期待しているのか戦々恐々です。もしかしてパソコンで経理の計算(どんなものかしらないけど)することを期待しているのか、メールの読み書き程度を期待しているのか、はたまたプログラムを作ることかも知れない。もちろん、前後の会話からある程度のことは推測できるけど、何を期待しているのか正確に把握するのは無理だ。
パソコンの使い方や使う能力は十人十色、百人百葉、千差万別、DNAの数だけあると思う。
偉そうに書いているが、私の「パソコンできる」を振り返ってみると大したことはできていない。インターネットのホームページや掲示板をみたり、たまに通販で買い物すること、Eメールをすること、音楽を聴くこと、デジカメの写真保管、ときどき子供会や野球チームのチラシや報告書を作ること、年賀状や暑中見舞いを作ること。これくらいなのだ。
私の場合、それぞれの使い方のレベルもそんなに高くない。文書を作るためのワードの使い方一つにしても、簡単なチラシを作るレベルから、DTPに近いようなことまで、その差は千倍くらい違いそうだ。フォトショップなどの画像処理はさらに使う人のレベル差が大きそう。知人の中にはパソコンを使って作曲や録音、CADを使って家を設計、プログラムを作る、会社の経理、株の売り買いをする、などなど色々なことができる人がいる。
もっと基本的なこととして、パソコンとはWindowsのことなのか? MacintoshやLinuxはパソコンに含まれるのか? もある。私もその昔、Macintoshは使っていたが、Windowsのことは全然知らなかった。このあたりのことは、Windows奮闘記の第1話 Windows95パソコンを買う('97.2.8)に書いた。なんと7年も経ってしまった(望遠)。
あと「仕事でパソコン使っていて、プライベートでもパソコン使って大変じゃないですか?」というのも答えるのに困ってしまう。別に仕事でガンガンパソコン使ってる訳じゃないのですが、それぞれ目的は全く違うので、全然飽きないし、問題ないです。目が疲れるというのはあるけど。仕事のときは仕事に使っていて、それ以外では音楽聴いたり、ネットサーフィンしてリラックスしているんだから。
思うに、パソコンを使わない人や、特定のことにしか使わない人(別にそういう使い方が悪いとかいうつもりは全然ないです。そういう使い方もいいと思う)は、パソコンの使い方は一通りしかない、と思っている? あるいはキーボードが打てる人は何でもできる、と思っているのではないかな。
でも、そうじゃないのよパソコンは。パソコンは鉛筆や電卓と同じような道具にすぎない。電卓使って仕事で経理する人が、自宅では子どもの宿題の検算に使ったり、カロリー計算につかったりするのと同じようにパソコンだって色々なことに使える。しかし、使うためには目的に応じた能力や知識がいるでしょ。電卓が使えたからといって、会社の経理ができるわけではないのと同じだ。
もうひとつ、少し前のアンケートで1日にどの位インターネットを使うかという設問があったけど、これも答えるのに困ってしまう。我が家は常時接続なので、24時間使っていると答えればいいのかな。パケットを送受信している時間は、きっと瞬間的なものなので一日分を集めても僅かな時間にしかならないよね。
さらに最近はIP電話だとか、企業もインターネットを使って企業内や企業間の仕事をしているから、私たちの日常生活の見えないところで24時間インターネットを使っていることになる? そうすると、パソコンとかADSLを直接使っていない人だって、インターネットを使っているわけだよね。
インターネットの使用時間の正しい回答例は、24時間なのか、パソコンの前に座っている時間なのか、ホームページを読んでいる時間なのか、はたまたパケットを送受信している時間なのか? パケットの送受信にしてもプロバイダとの間だけならインターネットじゃないと思うし。人それぞれ、てんでバラバラに回答したデータを集めても意味があると思えない。
以上、色々屁理屈っぽく書いてきましたが、皆さんはパソコンできますか? と聞かれてどう答えていますか? 面接試験なら、はったりでも「できます!」と答えちゃいますよね。後が怖いけど。
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