1 Windows Meは今日も不機嫌 (2000.10.8) 「パソコン奮闘記100話」に書いたが、エンデバーにWindows Millennium Edition(以下ミレニアム)を入れてみた。画面はスモークブルーになり、落ち着いた色調、始まりの音楽もしっとりしていて、21世紀ってこんな世紀なのって感じ(どんな感じだよ)。
ミレニアムはビデオ編集機能や多彩なツールが盛り込まれているとのことだが、私は別に新しいことがしたいのではない。「パソコンは安定性」これだけだ。ミレニアムはシステムファイルを削除できないとか、復旧ポイントを記憶しておいておかしくなったら元に戻せるとのセールスポイントに惹かれていた。
ところが、ある朝、夫が寝る前にCDをMP3に変換するソフトを起動して、そのままディスプレイの電源だけを落としていたのを知らずに、電源を入れ(実際には落とした)、「あれれ」と思って、また電源を入れたら固まった。
その後、セーフモードで動きミレニアムの特徴の「ヘルプとサポート」画面になるが何の役にも立たない。
それではと、ミレニアムインストール時に用意してあった「起動フロッピー」から再起動をかけたが、ここで大事なことを思い出した。我が家のCD-ROMドライブは今年4月から壊れていたのだ。普段使うのにはCD-RWドライブがあるから不便ではなかったのでそのままにしてあったが、OSの再インストールはうまくできないのだ。
散々いろいろいじくり回したが、「起動フロッピー」では、CD-RWドライブを分かってくれなくて次に進まないのだ。しまいには気合いを入れたり、神に祈ったりしたがどうにも直らない。せっかく常時接続が開通したばかりなのにインターネットも使えない。メールだけはノートパソコンのサテライトからモデム経由でダウンロードして読んだ。あぁ勿体ない。
それでどうしたかというと、前から新しいDVDドライブを欲しがっていた夫が内蔵用のDVDドライブを買ってきた。うまくいけばこれで復活するとの夫の言葉を信じて1万4千円もするドライブを買った。
それでもやはりダメだったのだ。スキャンディスクが一晩以上動き続けたが終了しなかった。きっとハードディスクが壊れた(論理的に)のだろう。最終的にはハードディスクを初期化して、最初からミレニアムを入れ直し、各種のアプリケーションも全て入れ直し設定し直した。
このときほどちゃんとバックアップ取ってあった有り難みを感じたことはなかった。しかし、完璧だと思ったバックアップであったが、「ATOKの辞書」と「ブラウザのお気に入り」は消えてしまって手作業で入れ直した。暫定復旧に1日、完全復旧には1週間を要するという大事件であった。
確かに、家具を全部外に出して掃除したのと同じで、細かいゴミまですっかり捨てて綺麗なディスクになり、身軽なパソコンになったが、お金も時間もかかって馬鹿みたい。こんな労力は使いたくない。もし、機械に弱い人ならこれだけですっかりパソコンが嫌いになる。
ところがミレニアム問題はこれだけでは済まなかった。Windows98SEへの上書きインストールではなく、きれいになったハードディスクにミレニアムをインストールしたはずなのに、ちゃんと終了できなかったり、立ち上がったとたんに「スキャンディスク」が走ったりして全く安定しない。
時々アプリケーションがフリーズするのだ。フリーズするのは、Webブラウザ(Netscape,IEどちらも同様)や、そこから起動されるMedia Player(動画や音声の再生)が多いが、他にもMS-Wordなども終了時に変なダイアログメッセージがでてくることがある。
アプリケーションがフリーズした場合には、Ctrl+ALT+Delキーでアプリケーションを強制終了させるのだが、これを行った後は十中八九 Windows Meの終了が失敗し、電源が切れない。仕方なしに電源スイッチを押して電源オフにするのだけれど、そうすると次回に電源を入れたときにスキャンディスクが動き出してしまうのだ。この時に表示される「前回、終了処理をしなかったからだ」というようなメッセージには腹が立つ。「おまえが勝手に正常終了しなかったのだろう (-_-#)」と文句の一つも言いたくなる。
最近では電源切断恐怖症におびえ、朝電源を入れたら一日中そのままにすることも多くなってしまった。常時接続だからインターネットにも接続しっぱなしなのだ。かえってこのほうが不安定になる要因かもしれないけどさ。なんとかならないのか? Windows98SEに戻すべきか? でも子供達はミレニアムについてくるゲームのスパイダー・ソリティアとピンボールが気に入っているので、これが無くなったら苦情がでそうだ。
原因は分からないけどしばらくは様子見ということで、ミレニアムの修正パッチなどがでることを期待してします。「ママのWindowsパソコン奮闘記」に代わる「パソコン考現学」のしょっぱなからこんな話題となりましたが、要するに20世紀末のパソコンはむらっ気で、しょっちゅう機嫌が悪いものなのだということを理解してつき合う必要があるのだ。ということを今回の結論とします。
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