150. 神代植物公園(調布市)
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深大寺には崖下から湧水が出ている。井戸もあり、ポンプで汲み上げて池に流している。
崖上の地域が森林など植生地であれば地面温度は低い。しかし、都市化されると地面温度が
高くなるので、その地下を流れる水の温度も高温になる。そこで、坂道を登り崖上地域の
状況を観察することにした。
東京都内には大きな公園が数多くある。深大寺側の入口(写真①)を入ると、森林内を歩く
人々に出会う(写真②)。やがて、広芝生が広がる(写真③)。公園の面積は46万平方
メートルとのこと、正方形に換算すれば約700m平方である。
写真① 植物公園入口(深大寺門)。
写真② 樹林地帯。
写真③ 大芝生。
深大寺門の反対側にくると売店などがあり、花菖蒲の展示場には数多くの種類が並べられ、
次の説明が掲示されている(写真④)。
写真④ 花菖蒲の展示。
花菖蒲の系統について
花菖蒲は、日本の山野に自生するノハナショウブをもとに、江戸時代から改良され発達した、
わが国が世界に誇れる伝統園芸植物です。
江戸時代後期から命名された品種の総数は5000品種を超え、そのうち約2000品種が
現存しますが、古代より自然の中に美を見出してきた日本人の感性が、花の上に見事に
表現されているのが、花菖蒲の最大の魅力といわれます。
次いで、各地の系統の特徴として、江戸・東京、伊勢(松坂)、肥後(熊本)の各地で
作出栽培されてきた系統の説明が順番に記されている。たとえば、江戸・東京の系統は
次のとおりである。
江戸時代後期以降に江戸・東京の地で作出栽培されてきたもので、池のほとりや水田に
植わっていたものを斜め上から見下ろすとちょうどいい花姿になるよう改良された花菖蒲
です。様々な花形があり、玉咲き、多弁咲きなどのような変わり花までも品種として取り
上げ、その変化を楽しみました。江戸・東京市中に多く存在した花菖蒲園への集客のために
より美しく、珍しい花を求めた結果ともいわれ、さまざまな文化を何でも飲み込んだ江戸の
性格がそのまま花に現れたものといわれます。(中略)太平洋戦争以前に作出、見出された
品種を特に「江戸古花」と一般的に呼ばれます。
続いて歩くと、「国際ばらコンクール花壇」がある。ここは、欧米や日本の育種家が作出した
「バラの新品種」を集めて育成し、審査する国際的なバラ花壇。神代植物公園と日本ばら
会が春と秋に審査を行っている、と説明がある(写真⑤)。
写真⑤ バラ園の入口。
写真⑥ バラ園。
バラ花壇内には様々なバラの中に彫刻があちこちに建てられている(写真⑥)。
多くの噴水が自動的に高くなったり低くなったり調節され、遠方には大きな温室が見えた
(写真⑦)。
写真⑦ 大噴水。
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