スピリットチームの哲学

 スピリットチームの正体は、どうやら潜在意識の産物とは考えにくい。しかもチームの何人かは、自分たちが今の世界に来る前に地球にいたと主張し、その名前と住所を伝えてきている。実際にその人物が存在したことは、SPRメンバーの調査によって確認された。ではやはり、スピリットチームは霊なのか。ところがここに別の仮説を持ち出してきた一派がある。彼らによれば、この宇宙はスーパーコンピュータのようで、そのデータベースには今までのすべての記憶が保管されていて、それを元に宇宙が故人の人格を再現し、あたかも故人が生きているかのように見せかけるのだという。いわゆる「宇宙コンピュータ仮説」だ。科学者たちはここまで無理な仮説を立ててでも、とにかく霊の存在を否定したいらしい。とはいえ、宇宙コンピュータの産物にせよ、霊にせよ、スピリットチームが通常の常識を超えた存在であることは明らかだ。その彼らの独特の言い分をここで紹介するのは、意味のあることと言えるだろう。

 スコール実験に関わった多数の人々と同じように、スピリットチームにもそれぞれ独自の性格・個性・認識がある。しかし彼らが我々と違うのは、ひとつの存在は、より多くの目的を同じくする存在たちの一部だということだ。これは人間が、自分と同じ目的を持つグループに入っているのとは違う。チームの科学者によれば、彼らの個性はしばしば「グループ化」するというのだ。進化が進むと、ある種の合併・混合のような過程が、個々の個性に起きる。

 チームの一員であるマヌは何度も思考の重要性を説いている。彼はこう言っている。

「あなた方はすべて空間の中で振動しています。あなたが腰掛けるその椅子も、部屋も皆そうです。すべての振動、もちろんあなた自身の振動も、あなたの考えによって影響を受けます。」

 マヌは思考を「原因の源」、「生きているもの」などと評し、我々が「慎重に考える」ことがいかに大事かを強調している。

 以下にスピリットチームとの一問一答のうち、興味深いものをいくつか紹介する。

 Q1.あなた方にとって時間は存在するのでしょうか?

 ない! ここにあるのは今だけだ。人はその経験の中に時間を作り上げた。時間は地球上の世界、そこに関わる意識だけの概念だ。
 深い瞑想状態や体外離脱中に、時は刻みを止める。その人にとってかなり長い時間が経ったようでも、実際には2,3分しか経っていなかったりする。このように精神的に解き放たれている状態の人は、霊的な次元に住む存在と同じような感覚、経験を持つのだ。


 Q2.私たちが向こう側に行くときに何が起きるのですか? 愛する人々と会うのでしょうか? こちらと同じような家とか、こちら側に存在するものと同じものはあるのでしょうか?

 一般的に言うと、ほとんどの人たちは調整のための混乱したひとときをおくる。私もそうだった。その後は親しみのある心地よい環境の中にいる自分を発見する。愛するものたちに会いたいと望むものは、実際に出会って慰めを得ることになる。
 この世界は本当に実在感があり、あなたをとてもひきつけるはずだ。花も野原も、なんでもある。だいたい言葉で表現しようとすることが間違っている。この美しさに満ちた世界に、あなたは地球時間で何年でもいることができるのだ。ここでは、時間は意味を持たないから、急いだりする必要もない。
あなたの大切な人々は、この現実の中で十分幸せに感じるかもしれない。しかし例えば、あなたがより深い霊的な理解をもってこちら側へとやってきた場合、彼らを助けて、一緒に更に向こうの実在の領域へと探求を広げることも可能だ。あなたと真のあなた自身がどのような道をたどるのかは、ほとんどあなた自身の持つ欲求によって決まってしまう。


 Q3.このとてもポジティブなエナジーと対峙するネガティブな領域はあるのですか?

 ない。人は無知のために問題を引き起こす。霊的な気づきを求めずに人生を送るのは、何も知らずに過ごすようなものだ。無知はネガティブなものをはびこらせ、ネガティブな思いはネガティブな力を生む。同様にポジティブな思いはポジティブな力を生み、それに相対するネガティブな力と対峙しなければならなくなる。しかしながら、これらは人の外側にあるものではない。人の内側にこそあるものなのだ。


 Q4.我々は何か特別な目的を持ってここに存在しているのですか? 何か達成しなければならない使命があるのでしょうか?

 そういうわけでもない。あなたは経験を積むために地球に来なければならなかったのだ。たまに特別な目的を成就するために来るものもいるが、だいたいは、地球の生活を通じて霊性を高めるためにやってくる。
 人生の中で何がしかのパターンが繰り返され、思わず「もうやめてくれ」と言うとき、何が起きているかをよく見極め、そのパターンの影に潜むレッスンを見つけ出すべきだ。人々が霊的探求心を持ち、霊的な目覚めをむかえるとき、自分が人間としてだんだんと成長し、霊的な道筋に沿って考え方も変わってくるのをだんだんと感じていく。
 残念なことに、人類の大半は霊的に進歩しているとは言えない。彼らは真理に気づいていない。しかし、その目覚めを促すためにあるエナジーが地球に降りてきている。すでに気づきを得ているものたちは、このエナジーを利用して人類の大いなる成長に寄与していくことだろう。人は一旦霊的なものに気づくと、地上には目に見える以上のものがあることがわかっていくものだ。

 Q5.霊になった人々はいつも何をしているのですか? 何か仕事とか義務といったものはあるのでしょうか?

 そうだ、私たちは皆、何かすることがある。ここで、私たちにはいくらでも時間があるといった考えに陥らないで欲しい。時間は、知っての通り存在しない。皆何かをしているが、物理的な意味とは違う。あなたは文字通りの意味では働くことはできない。
ここは物理的な世界ではなく、精神的な世界だ。それでも、こちら側で行う行為は夢や幻とは違い、地球で感じるのよりももっと現実的だ。あなたが想像するよりもずっと現実的なのだ。


 Q6.霊界に行ってから、さらに霊性を磨くためのチャンスは与えられるのでしょうか?

 「チャンス」という語はあまり適切ではないが、確かにそうだ。すべての魂の目標は、霊的な知識を身につけ光へと進むことにある。この目標を達成するためにどうやって助けを得るか、あなたはいくつかの選択肢の中からその方法を選ぶことができる。
 今ここにおいて、あなたもまた霊で、現在はたまたま肉体の中にいるだけなのを忘れないで欲しい。肉体で暮らす生活で得られた経験を、霊性を高めるために用いるのはとても重要なことだ。


 Q7.アカシックレコードは存在するのでしょうか、またそれに我々がアクセスすることはできるのでしょうか?

 別の領域、区域にたくさんの情報が蓄えられているのは本当だ。とはいえ、あなたが思っているほどたくさんの情報ではないのではないだろうか。レコードの一部は高次の存在によってアクセス可能だ。地上にもこのレコードにアクセスしたと主張している人たちがいるが、私にはそれが本当かどうかわからない。


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