156DIARY
5141km〜6551km(1999年9月16日〜10月16日)

●1999年9月16日(木)走行距離5141km
夕方、打ち合わせの帰りにちょびっと(実はかなり)遠回りして、ホテルオークラに仕事フレンドと一緒に行った。なぜホテルオークラか、それはALFA166の発表会がそこであったから。アルファがオークラで発表会をやるなんて前代未聞、カッコつけやがって、景気いいなコイツゥ、156売れたお陰様でしょ、ってな具合なのであ〜る。やじ馬根性むき出しで、ホテルオークラの階段を下りていくと、まだ半分ぐらいしか下りてないうちから、お品のよいお嬢さま達の「いらっしゃいませ」の声。しかも、受付テーブルの前に立ち、ふと見ると、目の前の女性はメチャメチャ美形!フィアット・オート・ジャパン、本気である。何がなんでもやる気である。精いっぱいの高級路線アピール全開なのであった!行く前に、“なんでわざわざこんな平日に1日だけやるんだろう”と思ったのは事実である。しかし、それって、一般大衆特有の疑問だったのねんのねんと気づいたのは客層を見てからのこと。年齢層、お金持ちそう度、偉そう度、いずれも高し。つまり、いわゆる、平日の昼間にしこしこギスギスお仕事しなきゃいけないような人は端からターゲットにしてないのであった。じゃあ、なんで僕がお呼ばれしたのか??その疑問を解くのは簡単だった。僕が誘われたのは昨日こっちからしたTELで、である。けっして招待状が来たわけじゃあない。つまり、僕が行ってるアレーゼの招待枠が急きょ余ってしまったんだろう。んで、営業さんは考えた、「仕事場が都心にあって、昼間自由に動けそうなやつは、っと・・・」そんな時にタイミングよく、ルルルのルンと電話が来たもんだから「とりあえずコイツに言っとくべぇ、なにせヒマそうだし」と考えたとしてもな〜んの不思議もないのである。そして、その推測は、会場に来てた何人かを見て確信に変わった。会場からの階段を上がってきたかまやつひろし、会場内の喫茶テーブルにいたジオーラモ(イタリア語講座やサッカー番組などでよく見る元気のいいイタリア人)、談笑しながら166に乗り込んだりしてた“不倫は文化”の石田純一・・・。果たしてアルファは、不良のレッテルをはぎ取って、「お金持ち連立おれたちゃ高級」路線に乗らんとがんばっちゃっているのであった。たしかに、会場で見た166は高級サルーン特有のフェロモンをまき散らしていた。でもでも、イタリア人がラテンの血を抑えてドイツ車の高級イメージ追求してどうすんの??つまんなくなるから、オバカは程々にしとき!

●1999年9月21日(火)走行距離5200km
今朝、156、アレーゼに入院。月極駐車場の隣の人に左リア・サイドのバンパーをゴッツンコされたのが理由なんだけど、不思議と腹が立たないんだなこれが。先方から名乗り出てくれたことや、保険で修理&代車対応してくれたこともあるけど、それでも前の車の時だったらもうちょっと腹が立ってたような気がするんだよなぁ・・・。で、“不思議と腹が立たない”ほかの理由を考えてみたわけ。そこで思い当たった?のが、僕にとっての156の価値の1番目ってヤッパ「走り」なんじゃないかってこと。前の車(BMW320i)を買ったときは、スタイリングから入った。もちろん直6の走りも重要な購買理由だったけど、それよりも何よりも3シリーズの新しいスタイリングが大きかった。でもね、156の時は、最初から断然「走り」に期待してたわけ。スタイリングももちろん嫌いじゃなかったけど、けして購買理由の1番目じゃなかった。でもそうは言っても、ランエボのデザインじゃあヤなんだけどね。正直言うと「アルファロメオであること」もかなり影響してるかな・・・。わけわかんないことはこれくらいにして、代車のアコード、らくちんで困っちゃいます。走りはテンデ話にならない、どうしても156と比べちゃうから。でも、移動手段としてはもうこれ以上何も望むものはありませんです、はい。もし僕の人格が一夜にして変わって、車に趣味的なものを求めなくなっちゃったとしたら、アコード、このまま乗っちゃいます。

●1999年9月24日(金)走行距離5296km
今夜、アレーゼ閉店のちょっと前に、KANTA号お引き取り。保険屋さんうんぬんもあるので、完治まで1週間程度だなんていってたのに早いじゃない!?まぁ、早くて文句言う筋合いはないとはいえ、アコードでもう少し楽させてもらってもよかったんですけど・・・。でも実際、156を走らせてみると、たった3日半しか乗ってないアコードにいつしか体がすっかりなじんでいたのにがく然とした。あれ、ステアリング重い・・・あれれ、スピード乗っちゃう、あれれれ、リモコンキーなかったのね・・・ってな具合なのであった。あな恐ろし。引き取りには、仕事の打ち合わせがてら、友人と一緒に行ったので、「んじゃまぁ、156に体を慣らすためにも、お宅までお送りしましょ」ということで、中央フリーウェイにイン。・・・ありゃま、こりゃ爽快!いいんでねえかい?!アコード様のお陰様で、156の気持ちよさを再実感させていただきましたです、ハイ。何事も、人間「慣れ」は恐い。貧乏なのに「贅沢」に慣れちゃいかん!日々これ反省(--)。ピントがずれた所に見事軟着陸して、妙に納得してしまったKANTAでありました。さてさて、友人を送ってった帰りに甲州街道を走っていると、突然、懐かしいお姿に遭遇。ありゃ、ビートル様!もちろん、最近のおもちゃチックのじゃなくて、昔いっぱい走ってたほう。ここんとこ見ない見ないと思ってたら、こんな所にいらしたんですかぁ・・・さすがに、いかにもご老体という感じだったけど、やる気満々風のけなげな走りは往年のまま。いくら古くたって、どんなにぼろだって、メチャメチャよっこいしょの走りだって、いいもんはいい!“ちがいがわかる男”のつもりになって、一人悦にひたる、ちょっぴりオセンチなKANTAここに有り、の巻でした。・・・やっぱり、アタマ変かも。

●1999年10月6日(水)走行距離5683km
なんと、12日ぶりの更新!「156DAYS」はじまって以来、最長のさぼり記録である。理由は、KANTAも人の子、面倒くさかったのが1番。仕事&野暮用が多くて余裕がなかったのが2番。話のネタが見つかんなかったのが3番。まぁ、早い話が、ここんとこ人生に後ろ向きだったのであった。んでもって、新しいセリカである。写真でしか見てないけど、あの“いかにも”のデザイン、子供っぽいけどちょっとソソル。トヨタの北米スタジオの手によるデザインらしいけど、パキーンとした割り切り方がうれしいじゃないですか!少しぐらいダサくても、厚顔無恥にいさぎよく割り切っちゃえるって、なんだかとってもアメリカン。“品なんか知ったこっちゃねえ”というオバカさ・・・う〜ん、たまりません。フランス人には嫌われそうだけど、それはそれでいいじゃん、「笑って許して」っていう感じなんだわ。昔、GT-FOURが欲しいと思った気分を思わず思い出してしまいましたです、ハイ。そのセリカの軽薄さの対極にあるのが、やっぱこれこれ、ランチア・デルタ・インテグラーレ。男気全開、女こどもにわかってたまるか(女性の方でもわかる人にはわかるのはわかってるけど、この場合こういう言い方したかったのよ、女性の方わかって!)ってなもんだぁ!クーッ、たまりません!えっ?どっちも「たまらない」って、ポリシーないんじゃないかって?だからぁ、そんなこんなの一番おいしいところが、僕にとっては156+リアスポイラーだったわけ。ちょっと品よく行き過ぎた男気156にオバカなエッセンスを付け加えたかった、そんなKANTAって・・・なるほどオバカ、たまりません。??

●1999年10月9日(土)走行距離5747km
最近、あまりバカをやらなくなった気がする。僕を知ってる人がこれを読んだら、「どこが!?」っていうかもしれないけど、でも、バカをやることが“少なくなった”のは事実だ。保守的を良しとしなかったはずの僕なのに、守るべきものがたくさんあるわけじゃないのに、なぜかリスクに臆病になってる??・・・でもね、だいたい、ふつうに生活してる中にもいろんなリスクあるわけじゃない!?なのに、“リスクに臆病になってる”なんて、寝言いうのもたいがいにせえや!だよなぁ。それに、ちょっと昔は、リスクおかしてバカやったおかげ?で、(痛い目にあった以上の)ワクワクする充実した気分を味わえてたような気がするんだよなぁ、これが。あっ、勘違いされちゃ困るけど、「バカやる」っていうのは、犯罪に手を染めるとか、人に迷惑をかけるとかいうのとは違うけんね、老婆心ながら。何が言いたいかっていうと、ただ、来る仕事をしてるだけとか、休みの日にゴロゴロしてるとか、なんとなくアルファ乗ってるとか、じゃあいけないような気が今日もまたするKANTAなのであった。「自分の普段のキャパシティ+α」のエネルギーと、いつもよりほんのちょっと踏み込む(リスクをおかす)勇気を使わなきゃ、本当にワクワクする充実した気分は味わえないじゃないかしらん。元来が面倒くさがり屋で、社交的とはほど遠い僕の場合は、それを人より余計に意識して無理やりでも動かないとダメ!!というわけで、カーミットさんとこの福島オフミ、行ってきま〜す。

●1999年10月13日(水)走行距離6449km
というわけで、10日の日曜日に、カーミットさん主催の福島オフミ、参加してきたわけです。前日の9日に交通情報聞いてたら、三連休ということで、あっちこっちでとんでもない渋滞発生とのこと。こりゃあかん!10日の集合時間はAM10:00。家を朝方でても、渋滞に巻き込まれたら間に合わない可能性大!?せっかく行くならちゃんと間に合わなきゃバカじゃん。で、僕が家を出たのは、なんとAM1:00!「そんなんなら前日早めに行ってホテルかなんかに泊まったほうがいいんじゃないの?」と、そんな声も聞こえてこなかったわけじゃあないけど、KANTAもそれ相応に忙しかったりするわけよ。仕事かって?ま、まぁ、そういうわけでもないんだけど、ほら、「イタリア自動車雑貨店」行ったりさぁ・・・デジカメ買わなきゃだったりさぁ・・・。だ、だってさぁ、KANTA号ってリアスポイラー付けてる以外、ドノーマルなわけよ。前日にいきなりなんとかしようたって、なんともならないのはわかっちゃいるけど、少しはもがいてみたいわけよ、僕なりに。んで、まったくの付け焼き刃的発想で、買ってきたのが、ZENDERフューエル・リッド・カバー。ドイツ・アルファの純正らしいんだけど、付けてみたら、これがけっこういい!本当は、nao-sさんが付けてるMEXのを買おうと思ってたんだけど、手に入るまでとっても時間がかかりそうだったんで、急きょ変更。「イタリア自動車雑貨店」での購入第1号になったのであった。で、これって、実は、MEXのみたいなフタ自体を交換するタイプじゃなくて、超強力接着剤でフタに貼っちゃうやつ。ALFA ROMEOのロゴが入ったデザインは、MEXのに比べるとおとなしめだけど、シャープさと金属の質感はなかなかのもの。オフミでの話題1個ゲットで、ちょっと胸をなでおろしたりするオバカなKANTAなのであった。オフミの報告は、カーミットさんとこで近日中に披露してくれるということなので、ここではあえて触れないけど、それはそれは満喫の1日でありました。こんなんなら、またいつでも福島行っちゃうもんねぇ、ってな気分になれたのは、ひとえに皆さんのお人柄のおかげです。心から感謝。

●1999年10月16日(土)走行距離6551km
前回の日記を書いた次の日に、カーミットさんが「福島いわきオフミ」の報告を披露してくれた(→click!)。これまで、旅行に行っても写真を撮る習慣がなかったKANTAからすると、ちょっと恥ずかし、なかなかホノボノ、けっこういいじゃんといった感じなのであった。じゃ、なぜ、僕には今まで写真を撮る習慣がなかったのかというと、1.せっかく心が解放できる旅とかで「撮る義務」に縛られたくない、2.心のシャッターがあれば十分さ(オバカ)、3.カメラ持ち歩くのうっとうしいし・・・まぁ、そんなところ。要するに、早い話が「ずぼら」なのである。そんな僕が今回デジカメを(わざわざ前日に買いに行ってまで)持参したのは、この『156DAYS』があったから。“そこに山があるから登る”に通じるものがあるのかどうかはハナハダ疑問だけど、けっしてほめ言葉とはいえない「ずぼらなヤツ」にカメラを持たせたという意味では◎。「一粒の前向きさへの原動力になった」なぁんて、わけわかんないこと言ってみなきゃ、HPもデジカメも浮かばれないじゃない!?しなきゃいけない仕事をほったらかしてHP更新に時間を費やしてる身としては、ね(TT)。



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