読書録

シリアル番号 1208

書名

2万5千年の荒野

著者

さいとう・たかお

出版社

小学館

ジャンル

マンガ

発行日

1984

購入日

2012/6/2

評価



台湾一周旅行中、山本さんから「さいとう・たかお」の「ゴルゴ13」シリーズの1984年作「2万5千年の荒野」に原発メルトダウンに関する作品があると教わった。



ロサンゼルスの北方80キロにあるヤーマス原子力発電所で逃がし弁が作動せず、あわや爆発というときに一人の技術者の命をかけた支援のおかげでゴルゴ13 が対戦車銃で逃がし弁を撃ち抜き、ベントに成功というシナリオ。帰国後、お借りして読んだ。福島事故を予見したように描かれたといってよい出来で、脱帽。

実際には圧力容器の逃し弁は格納容器内にあって銃撃できないのだが、一般読者向けに単純化して原子炉建屋に入って銃撃するというプロットになっている。 フィクションだから当然犠牲者もでるわけ。さいとう・たかおは脚本と作画は別人でチームで作業するそうで。この「2万5千年の荒野」の脚本はきむらはじめ 氏だとのこと。漫画家が米国などの報告書を読んでストーリーを描いたのに、マンガを読まないお堅い東電が知らなかった。そしてなにも備えていなかったとは どういうことか?というのは率直な読後感。


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