清龍の易日記
200401〜200404

(北京頤和園夕景)


〜2003年はこちら






2004年4月18日
「お客様の私へのアドバイス」


占い師は、一方的に人の運勢を観てアドバイスをするものだと思っておりましたが、お客様たちが、それぞれに持っていらっしゃる才能がありまして、そういう智恵や才能を私に教えてくださったり、良いアイデアやアドバイスを下さいます。

人の温かさに触れる事が出来る仕事は、幸福な事だとしみじみと思います。
お客様の私へアドバイスは、色々な情報を頂く事もありますが、個人的には、今の所で働かないでもっと良い所で働いたほうが良いと引き立ててくれようとする人も居ますし、HPに出す内容の提案・占いのお客様に対する対応の仕方などです。
インドで修行をしてきた僧侶や修業道場の方からも、瞑想方法まで教えていただく事もあります。
昨日は、ネットの無料で当たる易占いのサイトを教えていただき、皆さんの温かな心を感じて、幸せを感じます。

最近の私は体が思わしくない状態が続いていました。
仕事を休んだり、早めに帰宅したり、占いのお店の中にいても、体がきつくて
朦朧とした頭を維持できずに、占いのお店でテーブルに伏せて眠り込んでいるのが私の近況なのです。
そんな私の顔色をみて、顔なじみのお客様たちが、心配してくださり
皆さんが異口同音のごとく同じ台詞をおっしゃるのです。

『人の悩みを聞く仕事をすると、その人についていた悪いものが占い師に入り込んで来るって言いますよ。だから占い師って長生きできないって言うんです。
医者だって癌の手術ばかりしている先生は、癌になりやすいのです。
石井さんはキットそれで体をやられているんですよ。人の持ってきた苦しさが占い師に入ってきて運や体を悪くするのが本当かどうかを占った方が良いですよ』

「たしかに、ここで働いている占い師たちも、お客様の相談を聞くと体に来てしまって大変だって言っています。でも、私は心がそう思えば、体と心は同じなので其の通りになるのだって思うのです。お客様の抱えている悪いものが自分に入ってくるなんて、そんな事があってはいけないと私は思っているので、之は私の更年期障害で、占いのせいじゃないと思うのです」と答えました。

『石井さんはせっかく占い師なのに、こういう時こそ、常識でとらえないで、見えない真実を占うべきじゃないですか!之は絶対に占ったほうがいいですよ』

『あら、そうなのね? そう・・じゃあ参考にもなるし、占ってみるわね』
と言う事になりまして、
「お客様の抱えている悪い物が、占う事によって、私に入ってきて体を壊すような障害を与えていますか」と、鑑定してみました。

どんな答えが出たか、あとで教えてくださいねとお客様に言われましたので、ここに書く事にいたしました。


3.天文  火雷ぜいごう   之卦   水地比   本卦 水雷屯
2.人文  巽為風      主爻  雷火豊    主爻 雷天大壮
1.地文  火天大有

天地  火天大有

でた答えは、なかなか常識的な答えでした。

1.にでてきた卦の地文「火天大有」は、大きな空想と言う意味なのです。
「火天大有」は現実感の無い思い込みを示すのですが、小さな子供が『僕が大きくなったらノーベル賞を取る』とか『大金持ちになって親孝行をしてあげる』などのように
豪語する事が多くありますが、幼いときの台詞は自分の力も世の中もわからないから自信を持って言える事で、この火天大有は、そういう現実化しない空想を言いますから、人の悪さが置き土産のようにこちらに移りこんでくるという発想を空想だと言っているのです。

ところが、そういう空想であっても、人は悩む事で体が不調になるものなのです。
中心の答えが本卦の位置にでるのですが、これが『水雷屯』ですので、この意味は人生の悩みを抱え込んでいる状態が示されています。
「水雷屯」は産みの悩みであり、生み出す悩みでもあり、頭の痛みでもあります。
つまり相手の悩みが、自分の悩みになってしまって、その悩みに振り回されてしまう事が自分自身の体調を悪くする事につながると言っているのです。
主爻の雷天大壮は、「水雷屯」の悩みを強調しているのです。

2.3と之卦に出ている卦には、
相手の気持ちやこちらの気持ちと言うものは、お互いに共鳴しあっていると言っています。悩みに苦悩する気持ちを、共感を持って考えてくれる人が見方を変えた視点からとらえ直していく事が出来れば、それを見ている相手側も、共感者の感覚を素直に受け入れる事が出来やすくなり、そこで、今まで捉われていた悩みを悩みとして共感しあうのではなくて
悩みの解消を共に感じるように共鳴できるようになると、示されているのです。

普段の我々は、実際の問題を解決できないまま、無抵抗に苦労を受け止めたまま生きていると言えます。
仕事が辛いとか、人間関係で相手の人格が良くないとか、異性にもてない悩みなども、解決する事は無いのですが、其の問題に対する気持ちのとらえ方が変わる事で、実際の状況は変わらなくても、気持ちが楽になる事が多くあります。

相談者と占い師がお互いに、問題解決の方向に気持ちが向いて、ホッとする方向をみつけることができれば、相手の悪い運勢や辛い気持ちの気を自分に引き込むことにはならないと言うのが、易の答えでした。

と言う事で、私の不調はお客様の抱えている苦しさの伝染ではなかったと言う事です。
やはり、こうして占った事で私も安心しまして、これからも安心して占いを続ける事が出来そうです。

ちなみに更年期障害と思い込んでいた私に、病院の先生がこうおっしゃいました。
「実際は更年期障害と言う病気は存在しないんだよ。具合が悪いと言う事は、
何らかの病気の症状が隠されているんだ。更年期が終わる頃に、多くの人たちがちゃんとした病名のつく病気になるんだよ。だから更年期障害といって治る時期を待つのではなくて、きちんと検査を受けなさい」

と言う事で、現在MRIなどもとって、精密検査を受けております。
沢山の悪い所が発見されて老化による細胞の衰弱を知らされておりますが、そのうち治ると思っております。

皆さんは、「アリとキリギリス」の童話を、ご存知ですよね?

遊んでばかりいたキリギリスが、冬になって食べるものがなくなりアリの所に助けてもらいに行くお話です。
子供の頃にこの童話を読んだときに、キリギリスを心から『駄目だな~~』って思いました。
デモ、大人になった私は、自分の生活がキリギリスのような嗜好を持っている事を気付くようになり、まして最近の不調な体で、私はアリのように日々努力ができない自分に後ろめたい気持ちでした。

しかし、最近の学説で、アリや蜂の生活は、八割以上がのんびりと過ごしているという事が研究結果でわかったそうです。彼らの睡眠時間は15時間ですって!
アリですら生活の8割をのんびりとしているのならば、体力の無い私は
自分の不努力を、責める事もないのだと、気持ちがスーッとなったのです。


と言うわけで、「アリのように生きたい私」は、ほんのしばらく巣篭もりしてきます。
皆さんもアリのように、好きな場所でくつろげますように♪(^^)/


余談
お客様の悩みが自分の悩みとなって苦しんではいけないと、今回は書きましたが
心が通じ合うようになったお客様が、悲劇な状態になりますと
その方の問題が自分の家族の問題のように思えまして、不安と悲しみで力が出なくってしまうものです。
若くてかわいくて性格も魅力的なお客様が、昨日いらっしゃり、ずっと泣いていました。
「石井さんに会いたくて質問を作って来ちゃいました」などと可愛い台詞を言ってくださり、
特別占うような事が無くても、何を言われるかが楽しいといってよく来てくださる方なのです。
前回の占いの答えでは、早く病院で検査をして手術をしなければ大変な事になるという占いの答えに、
病院に行ったのですが、彼女はすっかりとやせ細った姿で、昨日来て下さったのです。

4月の上旬に手術を受けたそうですが、悪性の癌だと診断されたそうです。
再発しないかと言う占いをしました。
病院は、悪性の癌だと簡単に宣告するようになりましたが、される側のショックは大変な事です。
両親にも兄弟にもお姑さんにも本当の事を言わずに、健康のふりをしてやっていくといっていました。
ご主人だけがお医者様に呼ばれて、状態を聞かされたそうですが、
このお客様は、「自分の事を本当に心配してくれる人は少ない」とつぶやくように言いました。

病気の不安と悲しみは、孤独を感じる状況に居る事で、もっと辛くなるものだと思いました。
「またすぐに話しに来ます」と、悲しい笑顔で帰られました。
なんとしてでも、健康になって幸せになってもらいたい、それが出来なければ
私は自分の占いの力不足に落ち込みます。

「幸福を感じる生き方ができる事が、人生の成功者だと言える」という易のメッセージを思い出しました。
易の示す人生の成功者って、社会的に認められるとか裕福な暮らしができると言う事ではなく、
あくまで精神的な安定感を言うのですが、其の幸福感と言う簡単そうで気持ち次第とも言えるものを獲得する事が、
なかなか大変な事なのだと、多くの悩みを聞くたびに思うようになりました。

お客様たちの状態の大変さを知ると、やはり心が重くなります。

占いはあくまで方向を指示する羅針盤の働きです。
運勢を良くする為の方法やあり方を、沢山の経験を通して我々は学んでいるのだと思います。
そして、この本筮易は、こうするとこうなると言うルールを細かく教えてくれるのです。

未来の運勢を覗きめがねで見通してみたいと思う事があるのですが、未来が絶対に決まっていたら、努力の意味が無いわけです。
人は、智恵と努力を持って、幸福になるように生きる事が、あるべき生き方なのだと思います。







2004年4月11日

「日本へのテロ攻撃はあるか?」&「拘束中の日本人の運勢」


日本の国でテロによる攻撃を受けるようになりますかという質問を、お客様から頂きました。

テロ組織は世界の恐怖心をあおる為にも、日本を攻撃する事が必要だという思いがあり、日本をじっくりと狙っているとでております。
しかし、日本でテロを起こすことはとてもやりにくいそうです。
なぜならば、他国よりも日本という国は、外国人が少ない為に外人が目立ってしまうし、中東系の人間が特に日本には少なく、外国人はすぐに職務質問をされる為に、テロがやりづらいのです。
占いながら、これは有難いことだと思いました。
日本を狙う時期としても、まだしばらくは日本の国ではテロ行動は出来ませんし、やるとしても小さな規模でしか考えていないのですが、あちらは世界的規模で彼らの困窮を感じてもらう事が彼らの国の命綱だと言うほどの使命感を持っていますので、日本を脅す事は大きな価値があるという事で、計画をすてることはありません。

日本側のスキを狙っているので、警戒態勢を油断無く充実させる必要があると言うのが占いの答えです。

日本の警備に油断があれば、いつでも狙っていますから隙を見込んで入ってきますので、警戒をしっかりとするべきです。
日本では「中東の人間に気をつけろ」と言う事を言えば人権問題になるので、マスコミも口に出して言いませんが、水面下では警察もかなりの注意を払っています。
そのために、以前は東京でも中東人が電車の中でも結構見られましたが、最近は中東人の姿を滅多に見る事もなくなりました。

4月8日ニュースで、イスラム過激派によりイラクで日本人が3人拘束されたと報道されました。
自衛隊が撤退しなければ3人の命は無いとのことです。
小泉さんも、こんな事になる事も既に予測は出来ていたのでしょうが、自衛隊を派遣した事は日本にとって幼稚な判断しか出来ない為に困窮すると言うような運勢になっていたので、どうなる事やらと不安です。
3人の運勢がどうなるのかと占ってみましたが、過激派の方でも、本当は彼らを殺す事はしたくないと思っている卦がでました。
彼らの、譲る事が出来る条件として、日本がアメリカ側に立った立場で今後のイラクの問題をとらえるのではなくて、
アメリカ側ではない中立の立場で、問題を取り上げる構えをみせることができるならば、日本人3人を無事に帰す心積もりはあります。
しかし、日本の態度にあちらに対する配慮が見られなければ、彼らの運勢はかなり危険な事と成ります。

8ヶ月間世界一周旅行に行って最近帰国したばかりのお客様が話してくださいましたが、イラク人たちとも仲良く話してきたそうです。
日本ではイラクの治安をテレビの報道は過激なものばかりを映しているが、実際の向こうの生活や人々はとても穏やかで優しかったそうです。
イラク人は日本人を良い人だと思っているし、誰も戦争もテロも望んでいないと言われた為にお客様が彼らと心が通じて、お互いの友情を感じたとおっしゃいました。
命を賭けてやらなければ、彼らの未来は無いというのが彼らの信念で、世界中がアメリカの立場でしか報道しない事を、冷静に客観視してもらいたいと訴えていたそうです。

このお客様は、イラク人と過激派からの影響を受けて帰国し、この旅の出会いを世界平和につなげるように生かしていきたいと、熱く語っていました。

人は心がつながると、つながった相手が大切な存在になります。

このように、誰もが、たとえ相手が敵であったとしても、その相手が自分の懐に入って親しみを持ってくれると、庇う気持ちに成るものなのですよね。
日本にとって、イスラム過激派とも、心のつながりを通して
お互いを庇う気持ちが芽生える事が、平和への早道なのかもしれないと、おもいました。

もちろん、簡単ではないですが、・・・・。
出来るだけ早く、中立の視点で国のあり方を見据えていく世の中になって欲しいものです。


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余談
今回は、初めてのお客様で、私のHPを読んでくださった方が来てくださいました。
こんな私のHPをおもしろいと、おっしゃってくださって、とても感激しました。
検索件数も少ない地味なHPを、見ず知らずの人が見て下さっていた事が、とてもロマンチックで嬉しく感じました。
このお客様の婚約者は、時速130kmの居眠り運転のトラックにぶつけられ、
シートベルトをしていたのに、彼氏は車の外にほうり出されて、高速道路の下に頭から落下して即死してしまったそうです。

彼が亡くなる時の気持ちなども占いましたが、相手のトラックのスピードと無謀な運転振りに、避けることは全く出来ない状況が易に出ていました。
彼は、衝撃の瞬間から路面に落ちるまでの数秒の間、恋人の事を脳裏に浮かべていました。彼女に何も報告すら出来なくなった突然の人生のシャットダウンは雷に打たれたような衝撃だったそうです。人生の幕が終わると言う、どうにもあがらう事ができない突然の全面拒絶を受けた衝撃の恐ろしさを、彼は最期の瞬間に感じていたと占いには出ていました。

「朝目覚めるたびに、死にたくなります」と言うお客様の言葉を聞きながら、予想できない事が人生には突然起こる事を人は知っていながら、大半の人達は、そんな不幸が自分には無関係だと達観して生きていると、再認識させられました。

お客様は、皆、独自の人生の物語を持っています。
傍から見て羨ましく見える人も、しっかりと苦労を感じながら人生を泳いでいます。

私が、もし生まれ変わったら、こんな親の子供になって生まれたかったと思っていたその環境が、その家の子供にとって大変な悲劇だった事も、お客様との出会いで知りました。
悲劇の物語を自分の人生に感じる人が、40%を占めているように感じます。
普通の苦労の物語りが45%
平和で円満な物語は、5%
残りの10%は、エゴ丸出しで生きている人で、人生に不満を感じてはいるけれど、他人の痛みを感じないので、気楽で思い通りに生きる事が可能なタイプで、充分に強運な人の物語です。
一人一人の物語を見せていただきながら感じる事は、人生にも人にも、多くを期待せず達観することができれば、嘆きや苦労は少なくなるのかな、ということです。









2004年4月4日


「酒鬼薔薇聖斗の本音」


1997年神戸市須磨区の小学6年生『土師淳君』を殺し、頭を小学校の門の上に置くと言う異常な犯行が中学生の仕業だった事で、世間を驚愕させた事件。
他にも数人の少女を狙い、殺した。


反省が認められるので、少年Aの社会復帰が認められるという報道を聞き
神戸の少年Aは、自分の犯した罪をどう受け止めているのか、当人の本心を易に問い合わせた。


天文  地天泰      之卦  山風蠱   本卦  水沢節
               主爻  地天泰   主爻  天地否
人文  沢地萃
地文  雷天大壮


解釈

彼の性格は、地文「雷天大壮」之卦の「山風蠱」で物を破壊していく事の衝動性を持った人だと示している。
人文の「沢地萃」では、この社会は有象無象の集合体で、虫を殺しても罪にならないように人間の命も虫と同じレベルだという感覚が彼の気性だと言える。

少年院で多くの人から、社会のルールを教えられ、世界を大きな視点でとらえれば、動物のように弱肉強食であっても罪にならない事が、人間世界では、殺しが「罪」となるルールがあるだけで、殺す事が間違っているとは思っていないというのが彼の発想であると、卦にでている。

彼の持つ衝動を抑えて生きる事が、この社会でのルールだと言う事を教えられ納得した為に、彼は今後は罪になる事をしないように自分の気持ちを抑えて生きていく気持ちに成っている。

しかし自分の中で湧き出てくる衝動性や破壊的な気持ちを、将来何らかの形で出す事はあるとも出ている。
今後人を殺す事は無いが、罪に触れない程度に動物を殺したり、生き物の手を引きちぎるとか、そういうことはどうしても衝動としての彼の本能で完全に消し去る事は無理だという。

性欲異常やチカンや盗撮などでつかまった人が「反省し二度としません」と言っても、彼らの性欲から発する欲望と嗜好が抑えられるかと成ると不可能なのと同じ事なのだ。

この易からの彼の心理を、彼に携わってきた人達に読んで頂きたいと思った。
私などは少年Aの言葉を聞く事が出来ないが、この易の説明を見れば彼は独断的な私の発想だとは思わないと思う。
私の思い込みだと思ったとしても、事実は当たっていると思うはずだ。
彼を知る内部の人も、この易に示されている彼の衝動性と彼の感覚を、少なくとも罪を犯していた頃の彼の内面だったと認めるだろう。
しかし、彼の内面は表面化していないだけで、現在も彼の気性として存在しているのである。
彼は知能的に賢いので、自分の得になるような演出も出来る所がある。
心理学的な見方だけで彼を判断しては、彼が犯行声明文で書いていたように、社会全体が愚かな野菜共になってしまう。

彼が安心して社会復帰する為に、彼の過去の経歴をつくり直して、別な人間として社会に出られるようにと、本人が申し出ていると言う。
本当に反省した人間を守る為に、国も協力するらしい。
彼の過去がばれずに社会に出る事が出来るわけだから、信用されない占いごときが、
彼の心理を書いたところで、透明人間のように社会で生きる事ができるようになる人の足を引っ張る事にはならない。

だが、彼を擁護する人は、きっと、こんな事をHPに書くことで彼の反省した気持ちをくじくだろうとか、彼の人格を信じない事が彼を駄目にしてしまうと思う人もいるだろう。

彼の希望は、社会に復帰して思いやりのある人間だけに触れながら生きて行きたいといっている。
善人で正しく生きている人達ですら、なかなか、かなわない希望である。
社会性のある人々は、社会にいる人間に苦労をかけられる事を充分に知っているので
彼のような大きな希望を口にしたりもしない。
ただ我々は、社会の汚れを自然とみなし、人の気持ちにも諦めを持ち、自分を我慢させて生きている。
普通の人は、他者の悪さに耐える心があるから、きっと罪を犯さないでいられるのだろう。
少年Aの社会に対しての期待の言葉からも、彼は世間の汚れを我々と同じようには許せない人だという事はわかる。


余談

満開の桜ですが、今日は寒くて雨でした。
桜の名所まで、雨の中車を走らせました。
桜並木が続く土手の付近は、雨の中でも有料駐車場が混み、車が沢山駐車していました。
傘をさして桜並木を歩く見物人もいて、こんなお天気でも人が集まる桜の人気に
人が桜に寄せる想いの深さを感じました。
私は車を降りずに、運転しながら桜と菜の花を眺めました。
我々は、外見の控えめな美しさと内面の潔さと芯の強さを桜に感じ、魂を刺激されるのかもしれません。
ヨーロッパで、最も人気で愛される花は薔薇ですよね。
薔薇と桜の気質って、正反対ですね。
薔薇ははっきり自己を誇示し、枯れるまで生に執着し、自分を守る為に棘を持つ。

私は、散った後まで美しい生き方をする桜の気構えをかなわぬ気持ちで見ています。





2004年3月28日
『占い珍ばなし』


見慣れない男性が、長い時間、待合の椅子に座って私を待っていた。
初めての方で長い時間待っていてくださるのは、ほとんどが紹介されて来るお客サマなので、どなたのご紹介ですか?と質問をすると、彼女に私を紹介されたとの事。

お客様は、彼女も自分と結婚をしたがっているし、自分も彼女が好きで結婚を考えるのだが、どういう結婚になるのかを占ってもらいたいと言う。

質問:交際中の彼女との結婚運

天文  山火賁    之卦  山地剥   本卦  山水蒙
           主爻  山天大畜  主爻  山天大畜
人文  火沢けい   
地文  天風妬

天地  山風蠱

相思相愛なら気楽な占いだとりラックスして占ったが、出た答えをみて言葉につまった。
的確な言葉が見つからないので、感情のまま話すことにした。

『一体どういうつもりで、あなたの彼女は、あなたに私の占いを薦めたのでしょうね?
あなたの彼女はあなたとの結婚を望んでいませんよ。
あなたは、ほんとうに彼女があなたとの結婚を望んでいると信じているのですか?』

お客様は、悲しい瞳をしながら微笑み、黙ったまま首をかしげた。

『彼女は、あなたが経済的な能力が足りない事が不満なんですよ。あなたの仕事の能力も弱いと思っているのです。お金さえあれば良いと思う人ですから経済力の弱さがネックであなたとは結婚したくないと思っているのですよ。

でもその事を自分の口からは言えないので、私の占いからあなた自身の駄目な部分を納得してもらう目的で、あなたに私の占いに行くように勧めたようです。
彼女自身はとても仕事の出来る人で、自分の生活も豊かなものを求めているんです。
物への執着も強い人でかなり贅沢好みですから、まして一生涯に一人という配偶者になれば妥協しないで、かなりのレベルの高さを感じる相手との結婚を望んでいます。
お金に執着する人ですから、結婚できたとしても、年中あなたの収入の少なさを攻め立てます。彼女とは、結婚はできないと断言できるほどですが、万が一結婚できたとしても精神的に不幸ですからお勧めできない結婚です」

ずけずけと彼女の彼に対する冷酷な批判を告げて良いのだろうかと、悩んだが、
結婚の運勢を聞かれたのだから、後から外れたとわかるようないい加減な事も言えないと思い正直に占いに出たままを答えた。

「結婚したらどんな夫婦になって暮らしているかを知りたかったんですが
それ以前に、結婚すらできないのですね?彼女は贅沢だし理想が高い人で、お金が無いと嫌だといっていたので、僕じゃあ不足なんだろうなとは思っていました から、わかってはいました。占いの答えを聞いて、彼女がこの占いを紹介した理由もわかりました。彼女がそういう子だって事は僕も分かっているんですが、で もそれでも好きなのです。」

男性は、沈んだ瞳をしていたが穏やかな態度だった。

これから転職もするので、収入も若干アップするしもっと彼に合う良い女性も出てくると答えたが、未練を断ち切れない重い表情をしながら帰っていった。

しかし思いを寄せる相手へのお別れ宣言のやり方として、占い師を利用するとは
斬新な方法だと思った。
もし占いで、彼女は彼を愛しているように見せないけれども、本当は凄い愛情を持っている人だし、良い結婚になると答えたら、彼の気持ちはどうなっていたのだろうか?
そして紹介した彼女はどうしただろうか?などと考えた。

占いは、外れたところで文句を言う人はめったにいないし、お客様たちも色んな占いめぐりをしているので、当たった占い外れた占いの情報を私にも聞かせてくださる。
誰も外れた事を文句も言わず、当たり前の事のように語って下さる。つまり、占いは
外れたら当たり前で、当たれば驚くほの事だと言うのが、一般的な評価のようだ。

私の友人が占い好きで、日取りなどに拘りお守りなどを集めるので、『占いなんていい加減なんだから信じるべきじゃない』という私だった。

こんな私が占いの店で雇われて働くようになり、初めて占い師の世界に入り込んだのだが、
世間の占いが結構当たっている事が見えてきた。
(それまでの私はおこがましいが自分の占いだけを信じていた)

占館の経営者が言うには、ここで働く占い師達はかなりの実力が無ければ雇ってもらえないと語るだけあり、けっこう真面目に勉強して来た人や性格も善良な占い師達を集めている。
新聞で占い師を募集して、採用できる率は一回の募集で一人いればよい方だとも言う。

ここに所属している占い師達の勉強の仕方や、占いに対しての貪欲な知識欲は、まさに占いオタクであり、自分の占いに対して情熱を持って休む事の無い向学心を持っている人も少なくない。

中には占いその物をたいして信じていないと言う知性的な占い師もいる。
そんな占いでは、どう答えるのかと興味が湧いて私は見料を支払って占ってもらった。
その方は洞察力の深い人でカウンセリングのように話していって、その人の観念からアドバイスするやり方で、第三者の立場からの冷静な考え方を見せていただ けた。他者の考え方を知る事で、自分でも決断しやすくなると思ったので、占いを信じない占い師でも良いアドバイスの出来る人だった。

でも私の心は、人間の常識的発想を外れたところから来る答えに魂が動かされるので、占いにはどういう答えが出るのかやっていただきたいと頼んで、その方に易で占ってもらった。
その人の占いの解釈もやはりその人の観念でとらえていた。

自分の占いが日本で一番だと信じる占い師は多いらしい。
自称日本一の占いで勉強も人一倍している占い師は、勉強をあまりしていない実力も無い占い師のほうがお客様に人気があるのは、お客様の見る目の無さと、時期的な運気が原因だと語る。

同じお客様が二人以上の占い師から鑑定してもらうと、お互いの占いの答えを比べて検討している研究心旺盛の占い師もいる。
統計学の占いならば答えは同じで当然だが、祈って出す占いでも不思議なもので出ている答えは同じ事が多い。

かなり人気のある占い師が、『占いなんかペテンだ』というので、その人にも占ってもらった。
私の事を、とても子供想いの良いお母さんで教育熱心だと、彼女はタロットカードを一枚だけめくって言った。
私は涙がにじんできた。
「すごい、当たっているじゃない!どうして当たっているのに占いをペテンだって言うの?」
『あなたが、子供の事を占ってと言う台詞自体が子供想いの証拠でしょ。その人の質問内容と台詞が、答えをすべて見せているのよ!皆バカすぎよっ。』
「なるほど・・・」

私のリピーターのお客様で占い好きの人が、他の占い師にも占ってもらいたいと言うので、種類の異なる占術の占い師3人を紹介した。

一人の占い師は、星占いで過去の運の悪かった時期を言い当てて、今も運勢は頑張っても良くならない時期であり、お客様の性格はデリケートで優しすぎると言われた。
もう一人の占い師は、苦手な人間関係の相談で、おみやげを買っていけば相手の気持ちもやわらぐと言われ、女性に気に入ってもらえるコツをアドバイスしてもらい、その内容も詳細に話してくれた。

もう一人の占い師は、そのお客様には霊が障害をもたらしていると言い、良い方位に行く事を勧められたという。

鑑定時間は各自30分もあるので、勿論これだけの答えではないが。

何月何日の何時にどこどこへ行く事で、何歳の外資一流企業で働く身長175センチのエリートがあらわれて交際できるようになると言われたが、誰とも会わな かったと言う報告も聞きながら、そこまで詳しく断言する占いを凄いと思うのだが、外れても平然としているお客様たちも、凄いと思う。






2004年3月21日

  「つながれる幸せ」

「白もくれんが咲くと春が来る」と言う祖母の口癖が、春の到来を予想する私の一番の目安になっている。

今年は2月の下旬から近所のもくれんが咲き始め、暖かさに騙された「もくれん」が、早く咲きすぎた事を後悔するのではと案じていたが、もくれんの春を知る力は正しかった。

早い春の訪れと共に、チョット気になる犬がいた。

器量の悪い中年過ぎの野良犬で、近所の家の玄関先を自分の宿と決めてから半年がたっていた。

町内の当番でその家に行くと、その野良が起き上がり、玄関を鼻先で開けて遠慮がちな声でご主人を呼ぶと、家の中から、テリア犬が主(あるじ)と一緒に嬉しそうに出てきた。

野良は大きく開かれた玄関をのぞきながら、中に入ろうとしない。

行儀のよさに感心すると『居ついてしまったので餌だけはやっている』とのこと。


そこの主(あるじ)と愛犬テリアが夕方、散歩にでかける。

鎖につながれて散歩するテリアは、小さな体で、あごを上げて胸を張り、その歩き振りは自信と誇りがみなぎっている。

野良が来るまでは、このテリアは散歩時にも自慢そうな態度をしていなかった。

それどころか、すぐに止まって匂いをかぎ続け、名犬らしさもプライドの存在も感じさせないテリアだった。

つながれていない野良はいつでも散歩が出来るのに、一匹で歩くのは好まないらしく、いつも愛犬テリアの散歩時に、3メートル後ろから遠慮気味にゆっくりとついて行く。

鎖や首輪は邪魔な物だと思っていた私だったが、鎖が、愛犬としての名誉の証に見えてきた。

人が組織に所属したり、結婚する事で安定するように、

犬も、完全な自由よりもある程度の束縛を好むという事なのかもしれない。

普段はごろりとしている野良だが、騒々しいバイクが通るとけたたましく吠える。

頭が良くて立場をわきまえた態度がいじらしくて、犬の今後の運勢を知りたくなった。

頭が良く思慮深いという卦と共に、未来も明るい運勢が出た。

頭が良いために、運勢も安定した生き方ができると言うのが占いの答えだった。

そこの家の主(あるじ)が育てるつもりが無いのならばと、貰うつもりで行ってみると、

時遅く、野良は新しい鎖にしっかりとつながれていた。

暖かな日差しの中、野良はもう、うつむいていなかった。

犬と人の情を比べてみた・・・

その後も、愛犬テリアと元野良が散歩に行く姿が見られるが、テリアよりも10倍も大きな元野良はテリアの後ろをついて、態度はいつでもテリアを立てている。

犬でありながら、このように節度溢れる態度をとるとは、持って生まれた気質がそうさせるのだろうか・・・・・。

人間は、犬よりも感謝する事が苦手なのかもしれないと思うことがある。

占いの馴染みのお客様で、妻子持ちの男性から200万円のお金をプレゼントしてもらった人がいる。

お客様は、かなりの目立つ美人で水商売をしている。

『親が病気で手術費が居ると嘘をいって、お金を貰ったのですが、このお金をもらったまま逃げても追いかけてこないか、それを占って下さい』と言われた。

占うと、この男性はお金が無い人でありながら、人から借金をして200万円を工面してきたと卦に出ていた。

男性には幼い子供がいて、本人の性格は単純で悪意の無い人だから、逃げても恨む事は無いが、本気でこの女性が好きで、離婚して結婚する事を望んでいると占いの答えには出ていた。

私は、浮気をする人、家庭を壊す人が沢山いる事も充分に知っているつもりだったが、この男性を父として頼っている家族の様子が占いの答えに見えた時、何とも言えない切ない気持ちになった。

お客様に「この男性はお金を借金して集めてきたのですよ。奥さんや子供達の生活は質素で我慢をさせています・・。

お金を貰ったまま逃げても、あなたを追いかけて来ませんが、がっかりしますね。この人のあなたへの惚れ方は凄いものがありますから、あなたがお金が必要だと言えばもっと工面してくれますよ。とっても頭の悪い男性で、あなたはこの人が嫌ですよね』と答えました。

『そうなんです。気持ち悪くて大嫌いなんですが、私がお金を貰ってあげる事がこの男性の幸せなんです。幼稚園に行く子供が居ると言っていましたし、確かにお金持ちではないのは判ります。でも他のホステスにも100万上げた人なんですよ』

「こんな男性が居るんだ・・・・」、と感心しながら、騙されている男性よりもその人と関わる家族を気の毒に思えた。

皆さんは、このお客様を特殊な女性だと思うかもしれないが、

多くの自信を持った女性達は、男性の女性に対しての犠牲的な行為は女性から見れば普通の事であり、可愛い自分と関わり尽くすこと出来たあの人は幸せだと、語る。

プレゼントを貰えば、これも自分に好かれたい為にくれたと思うから、貰って上げるという気持ちになりやすい。

食事に関しては、たいしたお店に連れて行ってくれないと批判をし、高級な店に連れて行かれれば自分はそれだけの価値ある女だと自負心が強まる。

もちろん女性だけとも限らない、男性でも自信を持った人は、他人の親切な行為は自分に気に入られたいからだと断言するのをよく耳にする。

相手が自分を気に入っている為の親切なのだから、それは相手の得であって、親切にされた側は感謝する必要はないということなのだ。

こんな事はわざわざ書くまでも無い事で、人の気持ちは、こんな物なのかもしれない。

私は長い事、人の気持ちに対して過大な理想を求めていたのだろう、やっぱり私は

夢をみすぎた現実を知らない人間なのだろう。

『僕を好きだからご馳走したり物をくれて機嫌をとるんですよ』と、こんな不遜な台詞も自信を持った男性から聞くし、仲の悪い嫁姑関係でも、立場の強い側が似たような台詞を言う。

他人の悲しみに敏感な人や、慎み深い人は、人情が熱い傾向があり、彼らの特徴は、些細な親切にも敏感に反応する。

占いをしていると、本音を聞かせていただけるので、人の考え方や受け止め方を教えていただけるので、勉強になって有難い。

犬の方が、相手の好意を純粋に喜んでくれると想ったが、きっと、犬も同じ犬同士から肉をプレゼントされたら、増徴するだけかもしれない・・・・

心をつねるようなお話で、虚しさを感じさせてしまったら「ごめんなさい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人生の喜びとけだるさの比率を比べると、たとえ、その配分が5対5であっても

けだるさに関して、我々は敏感にきつく感じますね・・・・。


春の時期は、鬱になる人も増えるようです、春の無常、春の嵐、桜の咲く時期は

桜の見事さと、花の時期の短さ、風や雨が容赦なく桜を散らせるたびに、

桜と人生が、哀歓を持ってダブります。

東京に桜の開花宣言があった二日後の昨日、東京にも埼玉にも雪が降りました。

つぼみが膨らんできた桜を見上げました。

桜は自分自身を労わろうとしないクールなお天気に対しても、泰然自若の落ち着きをもって堂々としていました。

今年の桜も、また潔く散るのでしょう。







2004年2月29日
「運が悪いと相談にきた人を占うと、とても運が良い人だった


先週の日記に、40過ぎの独身男性が悪いといわれる方位に行った事で運が悪くなって死んでしまうと他所の占いで言われ、その相談について触れましたが、私の占いで其の相談にどう答えたのか、それが気になってたまらないので、それを書いて欲しいというメールを頂きました。

皆さんにとって、特別興味のわくような話ではないと思ったのですが、

最近は日記に書く事もネタ切れ状態になってきましたので、今回はそのときの会話を書く事にします。

私の占いに出た答えは、お客様のおっしゃる「今後さらに運が悪くて死ぬようになる」と言う未来の予言とは、全く反対で、この男性は運が良いとでたのです。

暗示にかかりやすい性質のために、占い師から最悪の運勢だと言われた事を真に受けて、どんどんと落ち込んでうつ状態になっていったのです。

さらに、このお客様は今までも運は良い方だったが、これからは仕事もさらにやりやすくなり、もっと運は良くなるというのが占いの私の答えでした。

そう申しまして、『私の占いでは、あなたは今までも悪い運勢とはいえないし、今後もまったく悪くないのですが、何をあなたは運が悪い思っているのですか?』と質問しました。

お客様は意外な表情をしながら、「引っ越した先で父親が脳梗塞になって倒れたんです」と暗い声でおっしゃるのです。

『でも、あなたは今まで苦労しているような運勢がでていないのですよ、脳梗塞なったお父様は、あなたにも迷惑をかけなかったと思いますよ』といいますと

「確かにすぐに直って職場復帰しましたし、今も元気です」というのです。

『あらっ、いやだっ! そんな程度で、運が悪かったと思っていたのですか?脳梗塞になっても直って働いているのですから、それを運が悪いとは言えないですよ。占いで運が悪いと言われた事を、あなたは真に受けてしまっただけなんですよ。世間の本当に運の悪い人が聞いたら、なんと寝ぼけた事を言う人がいるのだろうと思われますよ。それとも、まだ本当に自信を持って運が悪いと言える事がありましたか?』

「仕事が忙し過ぎで、それで神経をやられて欝になったんです。で、退職願を出したのに止めさせてくれない会社なんです」

『働きたくてもリストラになるこの時代に、退職願を出しても止めさせてくれなかったなんて、凄い運が良いといえるじゃないですか!お給料もとっても良いはずですよ。正社員で、会社も不況知らずでボーナスもしっかり出てますでしょ?』

「ハイ、そうです、休日出勤するほど忙しいので残業なども入れるとかなり貰っています。他の人は、忙しくて体を壊したので一ヶ月間休ませて欲しいと言っただけで、退職願を書いてくださいといわれたのに、僕は2度も退職希望を出したのに、辞めさせてもらえなかったんです」

『それだけ会社から求められるほど、あなたは良く働く人なんでしょうね。うつ状態といったところで入院するほどの酷さではないし、人はたまには欝になるくらいの精神性を誰もが持っているものだって私は思っているんです。あなたのうつ状態は、ほとんど誰もが感じる程度のものですよ。

私だって鬱になって気力がなくなったりする事がありますが、それを異常だとは思っていませんし、鬱で気分が重い事なんて、誰もがあるもので普通のことだと思います。

それに今後は仕事がもっとやりやすくなりますから、会社を辞めないで良かったと思える自分になりますよ』

「へーーーーえ、・・・、では、結婚できなかったのはどうしてですか?」

『あなたは、自分の性格の弱さにコンプレックスをもっていますが、其の自分の弱さを人に知られたくないために、わざと強気の態度をとって人に接してきた筈です。

女の人にとって今の時代は生活のために結婚しようと思う人は少なくなり、多くの女性は

自分にとって思い通りになってくれる優しい男性と結婚したがっているのです。

でもあなたの態度は弱みを見せたくないと言う気持ちが強いので、気負った対応を人にしてきたので、これが女性に対してきつい印象になり結婚相手の条件に合わなかったのです。

本当のあなたは気の弱い優しい人なんですから、あるがままの自分の優しさを隠さず出せば、思い通りに牛耳れる男性だと女性から思われ、お給料も高いので、女性に気に入られる条件を充分にもっていることになるのです』

お客様は「へ〜〜〜っ!自分のままでよかったんだ〜〜!なめられちゃいけないと思って強い態度をとってきたのは駄目だったんだぁ。そっかあ〜〜〜、僕は運が悪くなかったんだ・・・。」とすっかり明るい表情になり話し口調まで柔らかくなり、ゆったりと落ち着いた優しい話し方に変わって行ったのです。

気張って緊張していた方がすっかり緊張がほぐれると、顔の表情だけでなく話し方まで和らぐものなのですね。

鑑定する一時間前とすっかり違う人物のようになり、人の持つ観念と言う物の凄さを実感させられました。

帰り際には、握手を求められ、凄い握力で手を握って頭を深く下げて、お客様は喜びを全身で表現して下さいました。

めげて立ち直れないと言う気持ちで、鑑定に来てくださるお客様は男性に多く、占いで気持ちが晴れると、めげていた量と同じくらいに感激して下さるので、こちらも情を覚えてよい女性が出たら連絡する約束を致しました。

しかし、相手に恵まれない女性も男性もお互いに、なかなか理想が高くて自分の理想に合わないと納得しないし、自分以上のレベルの相手を誰もが求めているのが実情です。

つまり、自分以上のレベルの人は、その人も自分以上のレベルを求めている。

だから、なかなかカップルが成立しないのです。

妥協して恋愛するのは虚しいだろうし、ほんとに相思相愛になるカップルが少ないのが実情のように思えます。

男女二人で仲よさそうに鑑定に入ってくる人たちは、恋愛状態にありながら、占うと相手を好んでいないと出る事がしばしばあるのです。

そうでた時とか、迷いを持って付き合っていると一方に出たりすると相手のいる前で、あるがままを答える事が出来ないのが苦しいです。

「困ったな〜〜」と、私が言うと、女性は『本当の事を言ってください』と必死な態度になり、其の隣にいる男性は、かならず私に向かって、チック症状のように何度も目配せしてきます。

あの目配せは、『言わないでくれ』と言っているのか、私に対して愛想をしているのか

私も判断に困ります。


お知らせ

都合によりまして易日記をお休みいたします。

次の予定は桜が関東地区に咲く頃を予定したいと思います。







2004年2月22日

色々な占いの楽しさ」

先日のお客様に、独身の40過ぎの男性がいた。

結婚できない事、鬱病になったこと、仕事で苦戦を強いられている事を、

引っ越した時期とその方位が悪いと言う事を吉祥寺にいる占い師から指摘され、今後の運勢はもっと悲惨になり、仕事も失って死んでしまうと言われたと言う。

結婚できて仕事が良くなって鬱病が治る方位を教えて欲しいと言う相談を受けた。

方位の鑑定を専門とする占い師は多いのだが、私は、どんなに良いといわれる方位に行ったところで、自分が良くないものを選択したり、また自分自身が的確な行動や生き方が出来なければ、つまり要領の悪い人であるならば失敗をするのは当たり前のことで、物事の運の悪さを方位のせいにする事を消極的な生き方だと思っている。

方位鑑定代金として一般鑑定代金よりも2倍も支払ってきた方に、方位なんかに左右されるべきではないと言っては、その人に申し訳ない気がしたが、

犬ですら、頭の良い犬や、かわいらしい態度をとる犬は、運が良くなる話をした。

子供が登校拒否になったり、家族に病人が出たり、失業して運勢が全く悲惨になっている人たちは、運が良くなるといわれる方向を示されたり、いくべき神社を示されると

気持が落ち着く人が多い。

「十年も神社めぐりをして、良いといわれる方位に行っています、之だけ努力しているのにまだ運が酷いのは霊障です」と言う人も結構いる。

運が悲惨でどうにも成らないときに、良いといわれる方位に意識をむければ

気持が楽になるのは救いである。

良い方位に行く事が、幸福になれるかどうかの信憑性については、なんとも断言は出来ないが、当たる当たらないという結果よりも、そう信じる事によって、落ち着いたり安定する人は多く、心の安定に役立つ・・・。

心が安定すれば、気持も明るくなるし、気力も湧き上がる。

未来のよさを信じる気持が運勢を良く築き上げる事は大いにある。

ちなみに私に対しては、たまには楽しい思いを味わった方がいいから西に行ったほうが幸せになりますよっ、と気学の占い師からアドバイスして頂いた。

自分も占い師だが、よその占い師から言われる運勢判断は楽しい。

何を言われるか、と言う、プレゼントを開けるような、わくわくした楽しさがある。

守護霊が見えると言う占い師からは、とても美しいシマ馬が私の守護霊だから

肉を食べると、守護霊が元気になって、私ももっと健康に成ると言われた。

私は焼肉が大好で、野菜不足なのだが、それでも肉を多く食べるともっと元気になるらしい。

一生に一度だけ占うと言う『トーテム占い』をアメリカインデアンの末裔である

占い師に、してもらったときは、『あなたは、このままで天国に行ける、こんなにきれいな心の人だったとは知らなかった。』と言ってもらい、自分では決して心がきれいだとは思っていないが、とてもいい気分になった。

本当に天国にいけるならば、早く行きたいとも思った。

さらに人を受け入れないようにしっかりと境界線を引く事が出来れば、運勢がもっとよくなるとも言われた。

こんな事を言われて不思議に思った。なぜなら、私の先生も若かった頃の私に対して同じような事をおっしゃって下さっていたからだ。

さらに、このトーテム占いから、私の占いを人に教えれば、裏切られて悲しい思いを味わうので、教える人を選ぶようにと言われた。

これらの占いがどこまで当たっているか、あの世に行くまで判らないかもしれないが、占いの弟子入り希望を求められるたびに、この時の占いのメッセージを必ず思い出す。

私が今まで占ってもらった占いの中では、このインデアンの人の占いは良く当たると感じる事が多かった。彼女自身は、当人の占いにあまり興味を持っていないのでホームページにも占いに関してはあまり触れていないが、私はこの占いが結構好きなのである。(リンク参照)

韓国の占い師が、「不幸は集団でやってくる」と話してくれた。

「幸運は決して集団では来ない。来たとしても珍客のよう珍しさで瞬間だ。」

「家族の病気、精神病、家の倒産、借金苦の人生で、老いた親と共に自分も滅びる覚悟をしながらこれから生きる。人生なんて、思い通りになんて生きることなんて出来ないものだと思っているから、それをあえて辛いとも思わない」と言う。

その人は、運命を信じているそうで、先祖供養が、自分のするべき宿命だと信じている。先祖が供養されない限り、其の家の不幸は末代までも続くと言う。

先祖の仏様が全員浮かばれない限り、家の不幸は治まらないというのが

その人の信仰となっている。

どうしたらその人の家が幸せになれるのか、その方法を私の占いに聞きたいと言われた。

一つだけ占って答えたが、占いに出た答えのすべてを気軽にその人に語ることは出来ず、

あくまで現在出ている現象と相手の状態を答えるだけしか出来なかった。

人間は自分が信じているかたくなな観念のままにしか生きれないと私は思っている。

その人の観念を私の占いで、一気に崩す事はできない。

その人が信じる先祖供養も、霊能者も、浮かばれない仏様やたくさんの幽霊の存在が

その人に不幸を与えると信じる限り、その人は本当にそうなるのだろうと私も思う。

この世の真実を見極める事など人間にはできない。

人が真実だと思い込むのは、あくまで自分の観念なのだ。

観念は人間の心が生み出した想像であって真実ではないが、そんなあやふやな観念が自分の運勢を作り出すのは本当だ。

「運勢」はよりよく変えるために在る、と私は思う。

的確な努力と柔軟な発想が出来れば、運勢はよく変化していくと言うのが私の信念なのだが、メールを下さった人から、自分は努力しても運勢を変える事が出来なかった。

つまり努力をしても自分の運勢を変える事が出来ない経験をした。

だから、人間の運勢は、努力が通用しない事が分かった。人生はすべてが決まっていると判ったと書かれていた。

自分の運勢を変える事が出来ない時期というものは確かにある。

それは駄目な親の支配下にいる時期もそうだし、自分自身の能力の開発途上である充電の時期も運勢は発展しない。

もちろん、死刑執行の刑を宣告されれば、努力をしても娑婆に出る事は不可能だろう。

運勢を変化させるには、現状を変化させるだけの力を育てないと成らないのである。

花が美しく咲くには、的確な手入によるが、咲いてしまった後では、どんなにがんばって努力をしても、現状の姿以上の良い花に変化する事はできない。

そういう意味では、間に合わない努力だってある。

一口に努力といっても、簡単なものではない。運を改善できるためには、ふさわしい時期もあれば、かける時間も必要で、コツややり方もあり、智恵も必要である。

「奇門遁甲」と言う占いがあり、それは良い方位に行く事で願望が成就するという、実に有難い占いらしい。

仲間の占い師が、それの効果を試してみると6回のうち5回も良い事があったそうだ。

だから、之はかなり信憑性が高いので、もっと試して実験していくと言っていた。

私の友人が、子供から家庭内暴力を振るわれているので、それが直ってよい子になる方位をぜひ聞いて欲しいと頼まれた。

そして良い再婚相手が出る方位も聞いて欲しいと言う。

私もこの友人の願望が方位で成就した暁には、その奇門遁甲を頼りたい。

効果のほどは、わかり次第日記に出します。









2004/02/14

「戦争とは」

私はなんだか、どっと疲れを感じておりまして、燃える夕日の美しさを観ながら

「ああ〜〜、なんて人生は虚しいのだろう!」と、涙が流れます。

このHPをご覧になる皆さんは、元気な方ばかりでしょうから、私の感じる虚しさを

理解していただけないと思いますが、お客様の相談内容をきいておりましても

何でそんなに人生苦労が多いのだろうか・・・と、いたたまれない気持ちです。

私は輪廻転生といって、魂が生まれ変わる事を信じているのですが、この世を、苦労の世の中だと私の占いは示すのです。

つまり人の苦労は、この世で生きる上で自然な事だと言うのです。

家庭内暴力を息子から振るわれて、そのまま殺されようと首を絞められるまま抵抗しなかった人。子供が高校を退学しその後も家でグータラと過ごされ、あげくは親が精神病になって入院し、さらに兄弟もおかしな分裂気質だそうで家の中はてんてこ舞いで、

家族の苦労が取れない限り自分の人生なんて考える事も無理だという人。

家族から暴力を振るわれて、逃げる場所がないという人。

結婚できない事を悩み、美容整形手術を受けたが失敗して獅子舞のような顔になり自殺を考えている人。

由緒ある家柄の家に生まれたのだが、親が自分の存在を恥じて隠されて育てられた人。

こんな相談を聞いたり、世界の情勢をニュースで見ても、人間は何で苦が多いのだろうと、この世を無常に感じてしまいます。

昔から多くの人たちが魂の解脱を望んでいろんな宗教に入って修行して生きてきたのですが、魂が永遠の解脱とか悟りの開放を得られる事って、無理のようなそんな気がするのです。魂が存在する限り、悲しみも苦しみも共にあるのだと思えるのです。

*・・・・・*・・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・・*・・・・・・*

前回フセインの気持ちを占った時に、戦争について易はどうとらえているのか占ってみたくなりましたので、今回は其の事について書きます。

では、虚しさに浸らずに、空元気でも出しましょう♪

『戦争について神様のご意見をお示しください』

3.天文  火雷噬ゴウ  之卦  沢火革      本卦  沢雷随

             主爻  火沢ケイ     主爻  火山旅

2.人文  山地剥    互卦  天風妬      互卦  風山漸

             伏卦  山水蒙      伏卦  山風蠱

  

1.地文  沢山咸

まず、1の地文のところに一番最初の答えがでるのだが、この卦の『沢山咸』(たくざんかん)というのは、恋愛に出る衝動性のある卦である。

恋愛は、理性ではなくて感覚的な感情から起きる。

つまり、戦争の気持ちになるのは、恋愛と同じように感情的な衝動性で理性を外したものだと言う。

人文の『山地剥』(さんちはく)は不足な気持ちを表わす。

不満感と自己中の強さが、争いを起こす原動力となると言っている。

子供時代に仲間や兄弟に分けられるケーキの大きさが、自分の方が小さいと思うと、燃え上がる怒りと同じ気持ちも、心が削り取られるほどの不快感として、「山地剥」の卦はあらわす。

相手と自分との協調関係を作るには双方の対応のバランスが大切であるが、そういった人間関係のバランスを考える力が無いのがこの卦の意味にはある。

自分の行動の悪さが相手の怒りを引き出すのだが、自分自身が間違っているとは思えないし、自分が他者から気遣ってもらえる事は当然であり、さらに気遣ってもらえても、それを有難い事だと感じる事もできないほど、自分本位な心がこの卦の特徴である。

そのため相手に対して敏感に不満を覚える心の貧しさが戦争の種となって自我欲の醜さを出してしまうという事が、争いになるのだと言う。

自分の方が相手から不遇な対応を受けていると言う身がやせるほどの不快感と、

自我欲の強さが強烈で、自己愛の心の貧弱さが争いを起こすものであると、人文の山地剥の卦によって表現された。

本卦の『沢雷随』(たくらいずい)の意味は、位の高いものが低いものに対して喜んで従っている姿の卦であることから、正義で戦争をするのではなくて、自分にとって有利にならば戦争していく、つまり正義の戦争ではなくて損得の戦いが戦争だと言う。

人間は戦争をしたくないと口では言いながら、自分の状態が有利であるという条件の下で戦争をしたくないということでもある。

つまり、もう少し分かりやすく言うならば、分けられた自分のケーキが大きければ、利益になっている側は喧嘩をしたくないのである。

戦争と言う言葉がテロとか革命に代わることはあっても、命を奪い合う争いがこの世から消える事は無いのが、人間に備わった業のようだ。

人間の本質は、自分の欲を満たす相手を良い相手と思えるように出来ているのである。

未来には、自力で生きる事ができなくなったどこかの武装勢力が世界を巻き込んで共に滅びようと核を使う可能性が大いにあるとも出ている。

各国のバランスを維持した国際関係を作る事が、世界の平和につながる道だと思えるが

必ず不満を持つ人間はいつの時代でも、どこにでもいる。

小さな組織と言う集合の中でも、自己の言い分しか考える事の出来ない人間が沢山いる事を知ると、戦争のような争いも組織の中にいるわがままな人間の行為を拡大したようなもので、すべての人間が冷静な思考と思いやりを持てる事など無理なように、世界平和は難しい。

戦争に同意することは正義ではなくて自国の得につながるというのが易の答えだった。(占うまでも無いことでしょうが)

戦争の無い平和共存の世界を作るには、今のように国が各国独立したままの状態で国同士の協調関係を作り上げる努力をするのは弱いやり方であるとも出ている。

フランスやドイツがアメリカに対して強い意見を言えるようになったのは、

EUにしてヨーロッパの国々を統一させたためであり、この事によってヨーロッパ側がアメリカに対しても強く意見をだせるようになった。

相手が一国だった場合は、強い国からは甘く見られるが、相手が集団だとなれば軽く見過ごす事の出来ない強さがあるわけである。

それと同じで、日本や中国などが、ヨーロッパやアメリカからまだまだ軽く扱われるのは、アジアが団結していないからである。

幼稚園児の一人が、大人に向かってきても怖くないが、彼らが集団になって襲ってきたら

大人でも負けるのと同じである。

まず、アジアの国がEUのようにひとつに結びついて西欧と同列の力を持つ事がアジアと西欧の力関係のバランスを作る上でも、平和の道につなげる一歩でもあるらしい。

人が一人では生きていけないように、国も自分の国だけで生きる事はできない。

小泉さんが、自衛隊派遣をせざるを得ない気持ちになったのも、日本が一国としての弱小国としてしかアメリカから評価されていないと言う弱みからも起きている。

アジアの国をAUとしてでも良いから統一させて、組織の力をつける事が、弱小国としての弱さを脱する道であるし、ひいては国際平和への方向につながるようだ・・・・。









2004/02/01

「怖い顔のお客様」

占いのお客様が途切れた頃を見計らい、お昼を買いに原宿の竹下通りを歩きました。

竹下通りは、いつでも凄い人ごみで、まるで混みあった駅のラッシュ時の状態です。

原宿駅から占いのお店までの距離は2分で着くほど近いにもかかわらず、日中は人ごみで多勢混み合っている為に、駅から2分の距離でも、お店まで10分近くかかる覚悟をしないといけません。

この日も、人が多くてなかなか前に進む事が出来ない状態でした。

が、突然、人の波が私の前から、サーッと減り、向こうから来る人達が端により道が開いたのです。

まるで救急車が通る時のように、人が端によって歩きやすくしてくれる気配に

一体何があったのだろう?と不思議に思い、私は自分自身の姿に異常がないかを確認し、さらに周囲を見回しました。

そして、私のすぐ後ろにいた男性の存在を知るや否や緊張感が走ったのです。

その男性の風貌は、恐ろしい形相で瞳が血走り白目が見える三白眼という

怖い目つきで、ほお骨が横に三角に飛び出て、口も大きくゆがんでいる人でした。

右手を懐に入れて歩く姿は、絶対にナイフを隠し持っているようなそんな気配がありました。

肩でも触れたら、怒り狂って何をされるかわからないと言うような、殺人映画に出てくるような凶暴なスゴミがあったのです。

私も道の端に移動して、その男性を先に行かせる事にしました。

こんな怖い顔をした人は見たことがないと思いながら、買い物を済ませて仕事場に戻りました。

自分の個室に戻って、買ってきたお昼を食べようと思っていたら、受付の女性が私の個室に勢いよく入ってきて耳元で、こう、ささやいたのです。

『石井さん!私が傍にいますから、何かあればすぐ飛び込むから心配しないで鑑定をしてください。あなたにしかできないお客様だと思ったから、あなたに連れてきました・・・』と、この占い館の親族である受付の女性が真剣なまなざしで言うのです。

一体どんなお客サマなのかしらと思っていると、レースのカーテンを無骨に開けて、真っ赤に充血した瞳をギラギラさせた男性が入ってきたのです。

その方は先ほどの、竹下通りを歩いていた男性だったのです。

之は、占って言いがかりをつけられる覚悟しないといけないと思いました。

私は人の手を握る事で手から感じる相手の気で、その人の性質が少しわかるので、

「こんにちは」と言って、右手を差し出し握手を求めました。

お客様は、怒ったような形相でカッと目を見開き、私の右手を睨むようにして憮然と立ち尽くしていました。

『握手でも運勢などを読めますので、よろしければ先に握手していただけますか?』と遠慮気味に言いますと、お客様は黙ったまま私の右手をそっと握り返してくれました。

意外な事に、お客様の手は、根性も夢もない驚くほど気の弱い、とてもデリケートな心の手だったのです。

『こんな優しい手の人に会ったのは初めてです。ずいぶん悲しい気持ちで生きてきたのですね?いつも死にたいと思って生きて来たんじゃないですか?あなたほど、人に対して気遣いをする人はなかなかいませんよ』と言いますと、

その男性は、怖い顔をますますぐしゃぐしゃに崩して大粒の涙を流しながら、泣きだしたのです。

そして、こうお客様はおっしゃいました。

「僕は、もう何年も人と喋っていません。」

「親も死んでしまいましたし、子供の頃からバカだと言われていじめられてきました。」

「僕の夢は結婚して自分の子供と遊ぶ事でしたが、もう結婚はあきらめました。でも今の僕は、喋る事の出来る友達を持てる事が夢なんです。」

「今の僕は自殺を考えるほど、生きている事が耐えられないのです。」

「新幹線に乗って東京にきて、こうやって占い師さんと話す事しか、僕にとっての会話が出来る相手がないのです。話す事ができるならば、新幹線に乗ってでも、どこへでも行きます」

『どうしたら話し相手とか友達が出来るか知りたいのです』

話し相手が誰もいないという孤独の苦しさが彼の悩みだったのです。

お客様と友達になってくれそうな人が出てきたら電話をする約束して電話番号をおしえてもらいました。メールくらいならばメルトモになれると思って言ってみましたが、メールは出来ないそうです。

この人が整形して怖い風貌をとれば、かなり運勢も変わるだろうと思いました。

ほお骨が角のように顔の外側に飛び出ているのを削るだけでも、見た目が変わるとおもったのですが、本人が自分の顔に関して何も言いませんでしたので、こちらから『整形した方が良い』とは言えませんでした。

上目遣いで、三白眼の人相になっているのが怖さを強調しているので、人を見るときの目つきが怖いと損だという事を指摘して、人を見る時には上目遣いをやめて、まっすぐに見るようにと言って目つきを練習してもらいました。もちろん占いもしました。

その以降、そのお客様は、私のひいきのお客様になってくださり、相変わらず遠くから

新幹線で土曜日にわずかな時間ですが、話に来てくださるのです。

不思議な事に、この怖い顔のお客様の人相が最近すっかり変わたのです。

整形でほお骨を削るべきだと思うほどの飛び出たほお骨すらも、顔がふっくらと太ったために目立たなくなり、目つきも普通になり、三白眼でもなくなったのです。

唇のゆがみまでなくなり、食いしん坊のハムスターのような可愛い表情になったのです。

職場の人とも少しだけですが、会話を持てるようになった事も、ささやかながらですが

心の安定になっているのです。

怖い顔をしているから、人が近づきにくかった事もありましたが

今では怖い顔をしていませんが、まだ話し相手も友人も出来ないそうです。

このお客様の事を、当時、易日記に書いたら、その人を知る人が彼だとわかってしまうと思ったために書けないでおりましたが、以前の風貌がすっかりなくなりましたので、安心して書きました。

男性のお客様達に、この人と友達になって欲しいと声をかけておりましたが、首を縦に振る人はなかなか出ませんでした。

お客様で俳優志願の美青年がいまして、彼はベッカムを、さらに品よくきれいにした容姿で、この美青年が、このお客様の友達になってくれる事になりました。

先週はこの俳優志願君がひどい風邪にかかり会えませんで、その前の週には

このお客様が遊びに来るのを部屋を片付けて待っていてくれまして、本好きな彼は、本をきちんと並べて几帳面で賢い自分を演出したと言っていましたので、賢さは隠してほしいと頼みました。

お客様の趣味は、水に足を入れてパシャパシャと遊ぶことで、会話も読書も苦手なのです。

この俳優志願君は、どんな人とも友達になれるという天使のような男性なのです。

占いの仕事が終わり、わたしが占いの小部屋の片づけをしている時に、その彼が小部屋の丸窓からニコニコして覗いていた事がありました。

そのにこやかな笑顔を見たときに、天国から天使が迎えに来たのかなって思うほどでした。

天使の瞳の美青年と、50過ぎの孤独なお客様の友情が今後どうなるか

展開がありましたら書きたいと思います。

顔は心を表すといいますが、100%の断言はできないのかもしれませんね・・・・気持ちがすさみますと、悪くない人でも穏やかな人相には成れないのですね。

整形をしなくても、心が変われば、人相もかなり変わるという事を、ものすご〜く実感中の私です。

次回の予定は、

戦争について易はどうコメントするかの占例を載せようと思います。

昨日は海上自衛隊の人でイラクに派遣されたいが、してもらえるかという質問の方がいらっしゃいました。陸上自衛隊ですと危険性が強いのですが、海自ですと命の方は心配が無いということでした。

占いの仕事をしていますと、社会情勢をそのまま受けます。










2004/01/25

「占いにとらわれずにチャレンジする価値・・」

などと書くと、なんだか立派なことでも書きそうですが、なんと言うことはないのです。

私は、長い人生占いで悪いと言われる事を避けて生きてきたのですが、その事で失敗がなくて良かったというよりも、やらなかったばかりに、その事柄について語ることが出来ない自分に、人間としての不足を覚えるるようになったのです。

人生の後半に向かう私は自分の未熟さをあせるようになりました。

こんな理由から、これからは占いの答えに振り回されないでどんな経験でも積んで行こうと考えて、占いで良いと出ない物でも、自分の興味が深ければ挑戦してみようと昨年の私は今までの消極性を打破して行こうと自分の行動を変える努力をしていたのです。

まず一つ目の挑戦は気功を教える宗教法人に入った事でした。

二つ目は、気功で相手を飛ばしたり自在に相手の体を動かせるという西野皓三さんの所にも入門しました。

宗教法人の気功は前もって一年分の月謝を払い込むシステムで、最初に12万支払いました。

そこも日本一の気功だと自負するほど自信に溢れている会ですので、占いでは大吉だとは出なかったのですが、そこの会を絶賛する本を読むたびに、その会の気功に心が関心を持ち続けていました。

自分の占いを信じて長い年月特技となる気功をそこで習わないで来た事を努力の無い生き方をしていた自分だったと後悔していたのです。

占いが良くないと言ったものでも勉強を続ければ、それなりの力は付くはずだと、習わなかった後悔を吹っ切るための挑戦でした。

宗教法人の気功の授業内容は毎回畳の敷き詰まった道場で生徒は横になって心も体もリラックスさせて寝るのです。

眠りたかったら寝てもいいのです。いつ来ても帰る時まで大の字のまんまの人がほとんどです。

お祈りしたい人は、横になる前にお祈りしますが、すべて自由で強制はしません。

寝る以外のことは何もしないという習い事なのです。

之ならば家で寝ているほうが得だと思えるのですが、楽が好きな私には体に合った習い事でした。

難を言えば、わざわざ往復3時間かけて電車に乗って寝に来なくても家で寝たほうが、もっと楽だという感じです。

誰も不満をこぼすことなく皆静かに横になっています。

体の不調なときは寝ている事がいつまでも出来る私でしたが、元気な時は寝ていられない気持ちになってきて、私は周りが目を閉じているのを確認しながら腹筋やら腕立て伏せをしていました。

つまり、何もしないでいる事が耐え難くなってきたのです。(せっかちな石井さんですねと言われました)

女性の指導者が前座に立ち目を閉じ「気を送ります」と泰然自若の風貌で両手を広げています。

8年間習っているという女性がわたしに、「私は、気を頂いている感覚を感じることができないのです」と申し訳なさそうにおっしゃいました。

いつの間にか後ろにいらっしゃった指導者が微塵の動揺もなく「人それぞれですから、それでいいのです」とのお返事でした。

「あの、いつも寝るだけなのですか?」とわたしは質問してみました。

「そうです。同じことを繰り返すうちに、そこから違うことを感じるようになります。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

哲学的な深さを感じる答えです。

裸の王様みたい・・と心の中でおもいました。

《裸の王様は裸なのに、バカには見えない最高の衣装を着ているとだと騙されている童話です》

この気功の指導者の力が何も無いのでは?と思う人がいるかもしれませんが、この指導者の気功の力を私は感じる事が出来ました。

横になっている時に私に暖かな気が流れてくるのを感じるので目を開けると、その指導者がお祈りしている場所から私のほうに手を向けて気を送ってくれていました。

私がその道場に始めて行った初日に、その方から『あなたはどこで習ってきたのですか?』と

質問をされたのです。

私は長い事他の気功を習ってきた事を何も言っていませんでしたが

私の体からでてくる気をその方はちゃんと認識できていたのです。

またその指導者は私に向かって「あなたは人の悩みの相談を沢山受けている人で、大勢の人があなたに集まって来ていますが、その相談に振り回されてあなたは自分をコントロールできないのです」ともおっしるのでした。

(もちろん私は自分が占いをしている事も言っていません、入会時の記載にも専業主婦として出していました)

『どうしてそんな事が分かるのですか?』と聞きますと『見えるのではなくて感じるのです』との答えでした。

8年間気を感じる事の出来なかったというそこの道場の人に、私が気を送ると『とても気持ちよくて、もっとやってもらいたい。やっと気を感じました』と、言っていました。

私が昔から習ってきた気功は、最初の日から気の存在を感じる事の出来る指導をしていましたので、ここのやり方は自然に気が身に付くまで待っているようなやり方ですので、気が身に付くまで長くかかるのだと思います。

そこの導師の講義をすばらしかったと多くの仲間から薦められました。(入会金と3日間の講義で合計40万円ですが、これを受ければ、自分の人生が変わる事ができるそうです、私が受ければもっと人を上手に導ける力が付く人になると、例の指導者もおっしゃるのです)

が、この講義を受ける運勢もやはり私にとっては特別意味の無いものだという答えが出てしまいました。

安い金額ならば、駄目と言われても受けてみたいと思うのですが、経験は大切ですが

占いで駄目と言われたものは、やっぱり自分にとり納得できないと言う事を経験を通じて体で理解できたのです。

経験は悪い経験であっても、自分に対して確実にしっかりとした認識を植えつけてくれます。

占いの結果に捉われずに挑戦して経験をつむ事の大切さも感じながら、短い人生の期間に、人は自分が生きる為に働かなければいけませんので、実質的には自分のやりたい好きな事に使える時間はかなり短いわけです。

そう思うと、充実できるものだけを選んで取っていく生き方をしても、経験不足を嘆くほどでもないのかもしれない・・・・と、自分本位の解釈ですが、こんな風に考えてその気功に通う事も半年ほどで止めました。

占いの結果にこだわらずに挑戦する事は去年で終了して、今年はやはり良いと占いで出た物を選択して行こうと思う自分です。

西野皓三さんの気功も私はやめてしまいました。

由美かおるさん(女優)の健康と美の秘訣が、ここの気功だと言うので、きれいでいつまでも若々しい由美かおるさんの姿にあやかりたいと思って行ったのです。

習い事は、個人の嗜好に合うかどうかでもあります。

私には合わなかったのです・・・・。

ここで色々と感じた事、みた事などを書きたいのですが、営業妨害になってはいけませんので書けないのが残念です・・・。

おしゃべり好きな私は言いたくて苦しいです。今度私に会った人は聞いてくださいねっ♪

〜などと書いただけでも、誤解を広げて悪く思われるかもしれませんね^^;

合う人にはもちろん良いものですっ。

運動ですから悪い事は無いです。誤解のないように強調しておきます!

余談

最近の易日記は、お客様の悩みじゃないので、ちょっと寂しいと言うメールを頂きました。

人が自分と同じ事を考えていると分かるだけで、とても癒されるしホッとするので

お客様の相談とかを書いてくれるのが嬉しいという人、軽い乗りが石井さんらしいのに最近は固くて石井さんじゃないみたいですという人、マイケルジャクソンの本性やダイアナさんの死の真実を占って書いてくださいと言うメールも頂きました。

良いアイデアを下さって、ありがとうございます。     

マイケルジャクソンに関して占ったのですが、易日記に載せる事が出来ない答えが出てしまいました。

よその国の芸能人と言えども、人のプライバシーを犯してはいけないと思いますし、熱狂的な彼のファンからの怒りもでそうですので、せっかく占っても書けずに残念な気持ちです。

この文面からマイケルJに関する答えはご想像ください。

わたしのHPを読んで下さる人は大概が私のお客様のようですから、マイケルJに関しては個人的に聞いてくだされば、お答えします。

また、ご自身の相談内容をこの日記に出して良いと思う方は、どうぞ名乗り出て下さい。

ユニークな相談が理想なんですが・・・・。

今回も、つまらないお話をお読みくださって、心から感謝いたします。

どのような事でも構いませんのでご指摘いただけると助かります。










2004/01/18

ベストセラー「バカの壁」の著者である養老孟司さんの頭脳を占う


養老孟司氏は、現在 北里大学教授・東京大学名誉教授、解剖学専門です。

脳にコンプレックスを抱く私は優秀な頭脳を羨ましく思い、脳の研究に携わる方の頭脳はどうなっているのか易に評価を求めてみました。

天文   沢風大過         本卦   雷山小過
人文   雷水解          主爻   雷水解
地文   離為火          不変
天地  沢火革

易が示す養老氏の頭脳は、長い年月の経験と勉強の深さが思考の深さを育て、沢山の経験と勉強が土台となっていると出ています。

易によると、氏は本質的にすぐれた知的感覚も才能として持っていますが、たくさんの経験が氏の知能と感性を、さらに豊かなものに育てたと言う事です。

養老氏は洞察力の深さと分析的な思考回路を備えていますが、そういう頭脳であるという事は持って生まれた素質以上に、沢山の経験と勉強の積み重ねにより、現在の博識の頭脳が出来上がり、体が鍛えられて筋肉が付くのと同じように、頭脳も鍛えられて多角的な視点を持って物事を見る事が得意になったと易は示しています。

本卦の雷山小過(らいざんしょうか)は、自分自身や人々が基本に持っている常識という固定観念を外して、人の価値観や今までの世間の価値観にとらわれない視点で、あらゆる事柄を多角的に判断しているという事を示します。

著書にも、どんな事に対してもそれを絶対だと思わず、いつでも疑問視してゼロに戻った視点で考え直す姿勢を基本に持つべきだと書かれています。

養老氏ご自身は、大勢の人間が信じている事柄に影響されず、かなりニヒルな視点で独創的な思考をします。

また氏の考え方は、確かに物事を世間の観念の囚われを外して判断するようにしていますが、易の評価は非常に厳しく、養老氏の発想や考え方の弱点まで示されました。

それは、養老氏には物事を拡大して受け止めすぎるような所があり、現実の世間の価値やありかたの裏の面を強調して判断するために、洞察の仕方に判断を大きく膨らませすぎる所があり、それがゆがんだ捉え方になってしまう場合があり、物の本質を捉える重要さを意識する事の心構えの強さが、過剰に発想する勢いになりすぎていると言うのです。

深い洞察が出来る事が良い部分としてのみ働くのではなくブレーキが利かずに過剰に捉えすぎてしまう部分は、単なる言葉遊びになってしまう弱点でもあると示されたのです。

一般的な人間の持っている自信や信念が固定観念となり、それが物を冷静に見抜く事を妨害している。それが、誰の頭にも存在している『バカの壁』であり、その壁に気付くことを養老氏はとても強く読者に訴えています。

易の評価はとても厳しいものがありますので、養老氏のような東京大学名誉教授として脳を研究なさっている方の脳を厳しく評価されましたが、之を読んで、養老氏の頭脳を駄目だと思っては間違いです。

肉の栄養に関して説明して、取りすぎるとコレステロールが溜まるといわれたら、肉は良くないものだと決め付ける事は出来ないのと同じ事で、肉にはとてもよい働きがありますが、欠点もあるわけで、どんな偉い人でも完璧な頭脳などありえないのですから、易がそれを示すものであっても、欠点の部分に意識を置き過ぎるのは間違いです。

養老氏の足元にも及ばない頭脳の持ち主が、私を含めこの社会には溢れているわけです。

易が養老氏の頭脳の一部を弱点として示されても、

広い社会の中では、養老氏の脳ははるかに優秀で秀でたものであるのは事実です。

解剖学や脳学の研究を積んだ養老氏ですら物事を過剰に受け止めてしまう所があると言うのならば、ほとんどすべての人間はもっと過剰に曲がった思考を持っている可能性があると言えるわけです。

こう言った人間の思考は悲しいかな、人間に備わった業のような物なのでしょう。

脳の研究の学者さんである養老氏を、この本の中でも過剰なものの捕らえ方をしていると示す易のコメントをどういう部分がそうなのかと思って私もこの本を読んでみました。

私のような愚かな思考の持ち主がその部分を指摘するのは、あまりに愚かしい事となりますので書くのは控えさせていただきますが、興味のある方はお読みになって、この易の評価の信憑性を個人的に判断していただきたいと思います。

人々が自分の中に持っている「バカの壁」に自分自身が気づく事が出来たら、今以上に人や社会に協調できる人が増えて生きやすい社会になると思います。

人は自分の事が一番分からないものだという言葉をよく耳にします。

そういった台詞を人々は引用しながら、自分を客観視する事の難しさを語り合ったりしますが、これほどまでに人は自分自身の事が見えないものなのだろうかと、占いで指摘されても多くの人たちが自分自身の態度や内面に気付けない人が多い事に驚く事があります。

占いで指摘された事でも、自分の良い部分ならば認めていく事が出来る人は多いのですが

欠点の部分に関しては多くの人たちが盲目になりがちです。

脳には多くの壁が立ちはだかっているのだと思われますが、自己を知るということは難しく、自分の主観を客観的に見ることは誰にとっても至難の技なのかもしれません。

間違った主観が、自分自身の心をゆがませ、さらには人間関係のひずみも作るのです。

そして、自分の主観が間違ったものかどうかと気付くには、人からのアドバイスはたいして効果が無いようです。

人のアドバイスを理解できるならば、自分自身の中に相手のアドバイスと同じ価値感が含まれているのです。

自分の中にその部分に関しての観念が何も無かったら、占いで指摘されても理解する事は出来ないものが人にはあると感じます。

誰もが持っていると言う『バカの壁』は、きっと不滅に存在し続ける人間の業なのだと私は思いました。

   余談

映画「ラストサムライ」を観ました。

命を賭けて生きていた時代は、命の短さを身近に感じる社会だからこそ、命の使い方に深い意識が湧いたのでしょう。

お国柄とか国民性は、その土地の風土の影響を強く受けるようです。

四季の変化がはっきりし自然に恵まれた日本は、お茶・お華・香道・書道・俳句・短歌などのように、生活を芸術に代えて表現するという情緒的文化を持つ国民でした。

たとえば『枯れ枝にカラスの止まりけり秋の暮れ』の俳句から、日本人はその情景を頭に画像として簡単にイメージする事ができるのです。

枯れ枝にからすが止まっている寂しさを感じ、もうすぐ冬が来る季節感に情感を刺激されるのですが、外国人にこの歌を外国語で訳して聞かせますと、「で、その続きは、カラスはどうなるんですか?」と聞かれます。

これで全部ですと答えますと、首をすくめて意味が分からないと言います。

つまり、日本人はどこの外国人よりも情緒を感じやすい風土に生まれているのが特徴なのだと思います。こういう情感の深さは大切にするべき日本のよさだと私は思うのです。

自分の魂に恥じない生き方に命を賭ける「武士道」の精神は、情緒を感じやすい風土で生きた祖先達が「命のはかなさ」を知る日々の暮らしの中から生まれたもので、当時の人生への虚しさや苦しさへの防衛反応として出てきたのでしょう。

現代は無痛社会だといわれています。                   

無痛社会は、より快適に生きる事ができることが理想の社会ということです。

おいしいものに恵まれ、簡単に安く物や情報を手にし、娯楽の多い社会の中で苦労を美徳と思うことはなくなってきたのです。

より楽に快適に生きる事が理想となり、苦労や我慢を避ける生き方が進歩と思われ、可能な限りの安楽を求め平和で緊張感のいらない環境が現在の日本の状態です。

緊張感や痛みを避ける社会の中で、自分の魂に誇りを感じさせるような克己心など出ないのは当然だと思うのです。

克己心は、辛抱する苦しさから生まれてくるものだからです。

同じ人間でも環境が変われば気構えも変わるのでしょう。

昔の武士道精神を持った日本人も今の平和な環境にいれば、われわれと同じように気楽に生きていったのかもしれません。

映画の題名につけられた『ラストサムライ』の意味は、もう今の日本には武士道精神を持つ人間は居ないとアメリカからのニヒルな評価を下されているのだと感じました。

ラストの意味は、もういないということです。

ちなみに武士の子供の食事の仕方は、あのようにお行儀が悪いものではなかったし、時代考証も間違っている、と日本の歴史文化を勉強なさる方が嘆いていましたが、アメリカ人が他国の日本の美を、あれだけ上手に画像に表現できた事は、さすがに世界一の映画の国だとわたしは感心していました。日本映画は、サムライが母国の特徴でありながら、時代劇の映画でも表現技法に風格の良さを出す力が弱いですよね。

「日本には、もう今は忘れられた(honer)誇りがあった」とか、確かこんな台詞が(honerを名誉と訳していたかもしれません)『ラストサムライ』の映画の最初にでてくる台詞にありました。

武士が持っていた誇りを失った日本人だと言われているのですが、現在の日本人を誇りの無い人間だとアメリカ映画で表現されても、この映画を喜んで観ている日本人は子犬のようにアメリカに従順になりました。

この映画は日本では大変好評で感激の声が上がっているのですが、現地のアメリカでは

「日本人に失礼だ」「日本に対する理解が浅い」と厳しい批判が出ています。

日本人はアメリカ人から「日本古来の武士道精神」を教えられて手放しで喜び、アメリカ人に、本当の日本古来の武士道を教える事ができない・・・、

なんだか不思議な日本人だと思います。

映画で言われたように、国としての誇りを意識しない日本人であることを、日本人観客の姿から、「なるほど」と再認識させられました。

もし、アメリカがよその国の映画を作って、「過去 彼らには今は忘れ去られた誇りがあった」と字幕の最初のフレーズに印象深く出されたら、怒りを顕にしていく国が多い筈です。失礼な言葉を言われた日本側は無邪気に喜び、言った側は、失礼だったと思っているわけです。

『怒らない・忘れる・あきらめる・あわせる』これらは日本人の良さでもあります。

この反対の気持ちの国が沢山あります。

「怒る・忘れない・あきらめない・合わせない」国民だったら戦争は終わりません。

戦争中の日本が鬼畜米兵と言ってアメリカを憎んだ時代が最近まであった事を考えますと、今の北朝鮮も将来は今の日本のようにアメリカに対して子犬のようになついている可能性は充分にあるのです。

そうなる時代は、早くても5−60年は先の事だと私の占いによる判断です。












2004/01/04

「2004年を占う」

あけましておめでとうございます 


一人一人の思いが自分の運勢を作るように、多くの想いが交差してぶつかりながら出来上がる社会情勢が、国内、国外の運勢をどのように作り上げるのか、新たな年と言ってもあくまで継続であって、継続の上に繰り返される新たな日々と言うだけのことですが、

新しく迎える1年に期待を込めるようになったのは、皆さんはいくつの頃からだったのでしょうか。

新たに年を区切って抱負を抱く事が生きる気合を生じさせる良い方法なのかもしれませんね。

充実した一年となるならば、大いに期待し計画を立てて自分自身の感情を鼓舞して新たな一年を迎え撃ちたいと思います。

更年期障害である私の今年の目標は、たったの一歩ですが、目標に向かって一歩だけ進んでみる事にしました。

たった一歩の前進でも長い年月積み重なれば、必ず目標に近づいていきます。

一歩の前進では物足りなさを思う人も多いでしょうが、人生の道の険しさは、たったの一歩でも進めるならば、価値ある一歩なのでしょう。

では、今年初の易日記は、今年の運勢を書くのが占い師らしいと存じますので、元旦早々占って見ました。



日本の景気と株価の動向


2003年春以降から株価は上昇してきました。

復調の兆しが見えてきた景気はどこまで回復するのでしょうか。

明日一月五日から始まる東京株式市場ですが、年初来高値で始まるでしょう。今年の株価の上昇を期待させるような株価沸騰で始まりますが、今年の株価の上昇は良くて春までです。

日本の景気は去年よりもさらに上向きますし、夏から失業率もさらに緩和され、それに伴い今までの買い控えにも緩みが生じて、市場の資金の循環も少しずつですがよくなっていきます。

市場の景気が去年よりも明るくなるにもかかわらず、株価は春以降から一気に下落に転じるでしょう。

かなり持ち直してきた平均株価ですが、どこまで下がるのかと言う怖さを感じます。



7月の参議院選挙の行方

民主党の勢いがゆっくりと軍勢を確保するような気配を見せる菅直人代表です。

7月の参議院選挙での民主党は今までの議席を得る事は出来るようです。

自民党は過半数の議席を取る事はできませんが、連合政権を合わせて議席数を確保して自民有利の体制で進むでしょう。

小泉さんの独断的な発言が不評を買い、小泉さんの運勢は後半に行くほど弱くなる傾向にありますので、参議院選挙が成功すれば小泉内閣の任期は2006年の秋まで続くと言われていますが、今年は波乱の多い小泉内閣になりそうです。



アメリカの大統領選挙の行方 ブッシュ大統領は再選されるのか?

今年の11月2日にはアメリカで大統領選挙があります。
イラク戦争に反対していた民主党はイラク再建の困難さを憂い、ブッシュの政策がアメリカにとって大きな国費の犠牲でありブッシュの方策では解決の見通しのつかない点を強調しているところから民主党から大統領が選ばれる可能性もあるといわれています。しかしアメリカの最近の経済状態はブッシュ政権以降良くなっています。フセインが拘束された時期に大統領選挙があれば、ブッシュの勝利は間違いなかったでしょうが、いまだにアメリカの民主党は強気で、イラク侵略が賢明だったかどうかの疑問が国民の間に広がっている事と、大統領選挙まで10ヶ月以上ある期間のために、その間にイラクの問題がどうなるのか、誰にも見通しのつかない状態であり大統領選挙の予想は難しいと報道されています。

しかし、私の占いではアメリカの民主党は負けブッシュの力が強いと出ているので、ブッシュ大統領は再選されるでしょう。しかし、イラク問題にアメリカは難航を示し、現在イラクにいる13万人のアメリカ軍の兵士達にとって、イラク問題はなかなか終わりの見えない状態であり、さらに負傷者も出る惨事が起こり再選された後のブッシュの運勢が弱くなるのが気にかかるところです・・・。


北朝鮮の拉致問題

北朝鮮の方では、今年は拉致問題に条件をつけて歩み寄りの姿勢を見せる構えを持っていると占いに出ています。だが、その条件に乗れない日本であり、結果的には未解決なまま去年と同じ状態が続くでしょう。しかし里帰り的な交流はかなり自由に日本と北朝鮮で進められるような取り決めがあると見えます。

北側の国際関連への出方は勢いだけはあるのですが、自国の主張が強すぎるために北朝鮮は相変わらず孤立する傾向が強いのが残念です。

核施設の視察を受け入れている北朝鮮ですが、核問題に関しても北朝鮮は歩み寄りの姿勢は出せないために、視察はしたけれど・・・という不消化な結果になるでしょう。

日本の地震予知

地震学説ではそろそろ大きな震災が関東にくる周期だといわれているために、東海大地震におびえる伊豆近辺では、日本一大きな断層(大井松田断層)を抱えているために、その断層がひずみを起こすと関東大震災級の大地震が再び来ると恐れられていますが、今年はそのような大地震は関東地域にはないと私の占った答えには出ています。

秋以降からは、住民の不安を誘うような揺れの地震が日本の東と南西側に起きやすいのですが大事にはなりません。

ある程度の地震は、地震国である日本にいる限り仕方が無いでしょうが、何万人規模の死傷者が出た地震が外国で続いてありましたが、今年の日本の地震状況はわりと落ち着いているようです。

次回の予定

養老孟司さんのベストセラー『バカの壁』が人気ですので、東京大学名誉教授で脳の学者である養老先生の脳を易に評価を求めてみましたので、次回はその事に付いて書く予定です。易が人の知能をどうコメントするのか観て頂きたいです。

次回の予定は1月18日(日曜日)ですが、その以降に載せるようなネタが揃っていませんので、日記が続くかどうか心もとない限りです。

今年はマイペースでルーズな日記になる見込みです。(←この予想は私の占いよりも当たります)^^;




〜2003年はこちら