完全リストと名付けていますが、あくまで完全を目指しているという意味で本当に完全かどうかは保証の限りではありません。とりあえず把握できているすべての版違い、カバー違いを掲載してあります(*は未入手)。
作品タイトル
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種類
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ビッグ・タイム | 初版、初版(応募券なし) |
妻という名の魔女たち | 初版 |
バケツ一杯の空気 | 初版 |
辺境の惑星 | 初版、再版、三刷、四刷 |
天のろくろ | 初版、新装版 |
ロカノンの世界 | 初版、二刷、三刷 |
幻影の都市 | 初版、二刷 |
マラフレナ(上) | 初版 |
マラフレナ(下) | 初版 |
コンパス・ローズ | 初版 |
夜の言葉 | 初版 |
時は乱れて | 初版、初版(応募券なし)、初版(青方偏移)、新装版 |
死の迷宮 | 初版、二刷(新装版) |
暗闇のスキャナー | 初版、初版(青方偏移)、二刷(青背) |
流れよ我が涙、と警官は言った | 初版、二刷、三刷(青背) |
ヴァリス | 初版、二刷、三刷、四刷(青背) |
聖なる侵入 | 初版、二刷 |
怒りの神 | 初版、二刷 |
銀河の壺直し | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック1 | 初版、二刷、三刷(青背) |
ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック2 | 初版、二刷 |
最後から二番目の真実 | 初版、二刷 |
ティモシー・アーチャーの転生 | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック3 | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック4 | 初版 |
テレポートされざる者 | 初版 |
あなたを合成します | 初版 |
シミュラクラ | 初版 |
虚空の眼 | 初版 |
アルファ系衛星の氏族たち | 初版 |
ブラッドマネー博士 | 初版 |
アルベマス | 初版 |
ノヴァ急報 | 初版 |
爆発した切符 | 初版 |
レベル・セブン | 初版、初版(応募券なし) |
万華鏡 | 初版、二刷、三刷、新装版 |
ブラッドベリは歌う | 初版、二刷 |
カインの市 | 初版 |
クルーイストン実験 | 初版 |
杜松の時 | 初版 |
鳥の歌いまは絶え | 初版 |
妖精物語からSFへ | 初版 |
ステンレス・スチール・ラット | 初版、二刷 |
囚われの世界 | 初版 |
ステンレス・スチール・ラットの復讐 | 初版、二刷、三刷 |
ステンレス・スチール・ラット世界を救う | 初版、二刷 |
大西洋横断トンネル、万歳! | 初版 |
ステンレス・スチール・ラット諸君を求む | 初版、二刷 |
ステンレス・スチール・ラット大統領に | 初版 |
大地への下降 | 初版 |
確率人間 | 初版 |
内死 | 初版 |
内側の世界 | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・サキ | 初版、二刷、三刷、四刷、五刷、サンリオ文庫(新装版) |
ザ・ベスト・オブ・サキ2 | 初版、二刷、三刷 |
解放された世界 | 初版 |
神々のような人々 | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・H・G・ウエルズ | 初版 |
旅に出る時ほほえみを | 初版 |
猿とエッセンス | 初版 |
口に出せない習慣、奇妙な行為 | 初版 |
罪深き愉しみ | 初版 |
アマチュアたち | 初版 |
失われた部屋 | 初版 |
クローン | 初版 |
大洪水伝説 | 初版 |
馬的思考 | 初版 |
天国の顔 | 初版 |
地獄の幻影 | 初版 |
無限の煌き | 初版 |
ハルシオン・ローレライ | 初版 |
ラプソディ・イン・ブラック | 初版、初版(青方偏移) |
プロミスト・ランド | 初版 |
パラダイス・ゲーム | 初版 |
フェンリス・デストロイヤー | 初版 |
スワン・ソング | 初版 |
ムーンスター・オデッセイ | 初版 |
H・A・R・L・I・E | 初版 |
バロック協奏曲 | 初版 |
334 | 初版 |
歌の翼に | 初版 |
キャンプ・コンセントレーション | 初版 |
ウルフヘッド | 初版 |
時は準宝石の螺旋のように | 初版 |
エンパイア・スター | 初版 |
アプターの宝石 | 初版 |
五月革命'86 | 初版 |
緑色遺伝子 | 初版 |
キングとジョーカー | 初版 |
生ける屍 | 初版 |
ナボコフの一ダース | 初版、二刷、サンリオ文庫(新装版) |
枯草熱 | 初版 |
天の声 | 初版 |
浴槽で発見された手記 | 初版 |
楽園の崩壊 | 初版 |
蛾 | 初版 |
嵐の通夜 | 初版 |
暗黒のすべての色 | 初版 |
暗黒の監視人 | 初版 |
この暗黒化する宇宙 | 初版 |
沈黙は死の匂い | 初版 |
時の復讐 | 初版 |
ラーオ博士のサーカス | 初版 |
新しいSF | 初版 |
レンズの眼 | 初版 |
女の千年王国 | 初版 |
飛行する少年 | 初版 |
不安定な時間 | 初版 |
熱い太陽、深海魚 | 初版 |
迷宮の神 | 初版、二刷 |
ラスプーチン | 初版、二刷 |
影のジャック | 初版 |
わが名はレジオン | 初版 |
ロードマークス | 初版 |
コンピュータ・コネクション | 初版 |
バドティーズ大先生のラブ・コーラス | 初版 |
愛しき人類 | 初版 |
アルクトゥールスへの旅 | 初版 |
憑かれた女 | 初版 |
伝授者 | 初版 |
逆転世界 | 初版 |
アンティシペイション | 初版 |
灰と星 | 初版 |
オメガ・ポイント | 初版 |
ブロントメク! | 初版 |
ハローサマー、グッドバイ | 初版 |
冬の子供たち | 初版 |
カリスマ | 初版 |
猫城記 | 初版 |
手で育てられた少年 | 初版、二刷 |
兵士は立てり | 初版 |
世界Aの報告書 | 初版 |
マラキア・タペストリ | 初版 |
突然の目覚め | 初版 |
ビアドのローマの女たち | 初版 |
アバ、アバ | 初版 |
どこまで行けばお茶の時間 | 初版、二刷 |
殉教者聖ペテロの会 | 初版 |
どこからなりとも月にひとつの卵 | 初版 |
コスミック・レイプ | 初版 |
スタージョンは健在なり | 初版 |
パステル都市 | 初版 |
二重の影 | 初版 |
この狂乱するサーカス | 初版 |
深き森は悪魔のにおい | 初版 |
愛の渇き | 初版 |
ジュリアとバズーカ | 初版 |
氷 | 初版 |
メデューサの子ら | 初版 |
去りにし日々、今ひとたびの幻 | 初版 |
おれは誰だ? | 初版 |
眩暈 | 初版 |
見知らぬ者たちの船 | 初版 |
スリランカから世界を眺めて | 初版 |
夢幻会社 | 初版 |
ザ・ベスト・オブ・J・G・バラード1 | 初版 |
2018年キング・コング・ブルース | 初版 |
はざまの世界 | 初版 |
フィーメール・マン | 初版 |
沈黙の声 | 初版 |
サンディエゴ・ライトフット・スー | 初版 |
異星の人 | 初版 |
マイロン | 初版 |
フレドリック・ブラウン傑作集 | 初版、*、三刷、四刷 |
アースウインド | 初版 |
リードワールド | 初版 |
去勢 | 初版 |
ジョン・コリア奇談集 | 初版、二刷 |
ベストSF1 | 初版 |
マーシャン・インカ | 初版 |
ヨナ・キット | 初版 |
夢の蛇 | 初版 |
脱出を待つ者 | 初版 |
ドロシアの虎 | 初版 |
人生ゲーム | 初版 |
着飾った捕食家たち | 初版 |
マイクロノーツ | 初版 |
シンディック | 初版 |
最新版SFガイドマップ入門・歴史編 | 初版 |
最新版SFガイドマップ作家名鑑編上 | 初版 |
最新版SFガイドマップ作家名鑑編下 | 初版 |
奪われた惑星 | 初版 |
人類からの使者 | 初版 |
テレポーテーション作戦 | 初版 |
侵略惑星サイクロの謎 | 初版 |
宇宙戦艦キャプチュア | 初版 |
地球よ、銀河に甦れ | 初版 |
スラディック言語遊戯短編集 | 初版 |
老いたる霊長類の星への賛歌 | 初版 |
V上 | 初版 |
V下 | 初版 |
悪魔は死んだ | 初版 |
イースターワインに到着 | 初版 |
ホースクラン登場 | 初版 |
ホースクランの剣 | 初版 |
ホースクランの復讐 | 初版 |
パヴァーヌ | 初版 |
補足
重版の存在が確認されていないものは「初版」のみ表示しています。重版は私が所有して確認できているものをすべて掲載しています。
重版、新装版(サンリオ文庫移行分を含む)以外に版違いに含まれない異装版として「応募券なし」と「青方偏移」を載せてあります(用語については「異装版あれこれ」のコーナーを参照)。青背変更版はすべて重刷にあたりますので括弧内に表示しています。
分析
・全197冊中、重刷されたのは29冊で全体の約15%。そのうち黄色火星人が17冊、青火星人が12冊で、白火星人に重刷されたものはありません。・作家別で最も多いのがディックの10冊、ル・グインとハリイ・ハリスンがそれぞれ4冊と続きます。またブラッドベリ、サキ、コリン・ウィルスンはそれぞれ出ている2冊がいずれも重刷されています。
・最も版を重ねた作品は「ザ・ベスト・オブ・サキ」で五刷+新装版。それに次ぐのは「辺境の惑星」「ヴァリス」「フレドリック・ブラウン傑作集」が四刷、「万華鏡」が三刷+新装版。重版作品で初版刊行が最も遅いのは1984年4月初刷の「最後から二番目の真実」。つまりこれ以降に刊行された45作品は結局重版されることなく終わってしまいました。
・重版に関して特筆すべきは1984年です。この年は新刊の発売は10冊にとどまっていますが、重版は17冊も発売されています。とくに同じ作家の作品を同日にまとめて重刷しているのが4回もあり、特徴的な販売の年となっています。
・新装版(「死の迷宮」、サンリオ文庫新装版を含む)はいずれも初版とくらべて値上がりしています。すなわち価格改定のための装丁変更とも考えられます。しかし唯一「暗闇のスキャナー(二刷)」のみが新装版ではないのに(ただし青背変更)定価が上がっています。
・火星人マークの変更は新装版と青背変更の8冊のみに生じています。その色は黄→青→白と変遷していますので(赤色は除く)、変更のパターンは以下の3種類です。
(1)黄→青「天のろくろ」「死の迷宮」
(2)黄→白「時は乱れて」「暗闇のスキャナー」「万華鏡」
(3)青→白「流れよ我が涙、と警官は言った」「ヴァリス」「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック1」
残念ながら黄→青→白と変遷したものはありません。ディックの全冊青背変更が実現していたら「死の迷宮」のみがその可能性があったのですが。
疑問
・「死の迷宮」は明らかに新装版なのになぜか二刷の扱い。・「ステンレス・スチール・ラット」は第1作が二刷止まりなのに、第2作の「SSRの復讐」が三刷まで版を重ねているが、続編の方が売れたのでしょうか?
・コリン・ウィルスンはどうみても売れ筋とは思えないのに、2冊とも重版が出ています。
・逆に初版止まりが意外な作品としては「時は準宝石の螺旋のように」「夢幻会社」「逆転世界」あたりでしょうか。