リストと乗り物 投稿者:じょるじゅ 投稿日:2004/03/11(Thu) 11:53 No.1803

うちの旦那のバイク。ふゆさん、この話覚えてますよね。で、きょう引き取りにいっているみたいです。
ハーレーのスプリンガーの中古。1400ccどこにおくつもりなんでしょうか。

ところでいつも思うんだけどリストって現代に生きていたら結構スピードディーモンになりそう。ヤマハとかデュカティとか。

(私はそういうのも好きなんですが主人は「俺を殺す気か」「股ロケットは面白くない」とかいってやっぱりハーレーに)

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ふゆひこ > あれ?インディアンを買われたのではなかったでしたっけ?1400ccというのはすごいですね。リストはどうなんだろう。乗馬とかしたのかどうか、って調べてみたいな。あと自転車も1861年にはペダル式がフランスで作られてるんですよね。 (3/12-01:58) No.1816
じょるじゅ > インディアンはねやっぱり流通が少なくて、品質とかもわからないし本人の好みより派手すぎだったみたいです。ハーレーは2キロ四方にエンジン音がとどろいてしまう。
まったく、フランツとかも家があったら「新しい馬を買うんだ」とかいったに違いないです。

フランツは当然、乗馬とかしましたよ。若い時には狩にいったりしているので、上流階級並みの技術はあったと推測できます。外乗りで狩というのは結構馬自身と乗り手の技術を要求されるのと彼は当然人の馬に乗ったでしょうから、それからしてもかなりの腕前であったと思われます。当時は、単発のマスケット銃で、いちいち火薬と弾を込めなくてはならなかったので、それを馬上で行えるだけの銃の取り扱い技術も要求されます。

まあ、父親が牧童頭だったから、馬上で仕事することも多かっただろうし小さいときに訓練する環境も、身分の割には整ってたからウイーンに行く前から出来たと考えられます。銃に関しても、生家のストーブに火薬を投げ込んで吹き飛ばしたりしているようなのでアダムに取り扱いを習っていたようです。) (3/12-03:05) No.1818
じょるじゅ > はい、私、乗馬もできます。
銃は取り扱ったことはないですが、うちにピストルならあります。こんど主人の妹の家に狩のシーズンにいってそれも一度は経験したいと思ってはいますが。(トリとかだけじゃなくて鹿とかの大物もよ。) (3/12-03:09) No.1819
じょるじゅ > で、車二台とスプリンガー。車庫に収まってます。 (3/12-07:29) No.1820
ふゆひこ > その辺の話って調べたいな。19世紀の通常の生活、というものがイメージできないんですよね。“馬”“馬車”というものがどんな形で所有されていたのか、とか。裕福な家が所有して、“馬車”会社みたいなのがあったんでしょうね。現代と同じか(笑)。“狩”は、音楽題材でもよく使われるので興味があるのですが、現代日本人には到底イメージできない世界です。 (3/14-11:28) No.1825
ふゆひこ > そんな火薬事故があったんですか(笑)。うーん、怪我しなくてよかった(笑)。 (3/14-11:33) No.1827
じょるじゅ > 勿論金持ちは自分の馬や、馬車を持ってたわけですが、メールコーチ、ステージコーチ(駅馬車です)が一般大衆の旅に使われていました。駅馬車はいろいろ会社があったらしく母親に「どの事務所に言ってもパリ便の空きがなく月曜になります。」「屋根席しかありませんでした」というような書簡は結構あります。貸し馬屋とかもありました。
パリのような都市では今で言うタクシーのような「キャブ」停車場のような場所で乗るものや、「ハイヤー」その名のとおり予約して目的地に行くなどいろいろ有りました。
馬も自分の持ち馬を「ステイブル」(馬小屋、または貸し馬屋、馬車屋などが持ち馬の管理も引き受けていた)に預けることも出来ましたから、馬は買えるけど家に馬屋がないという場合やアパート暮らしの時には用が足りました。
ショパンは、個人用の馬車と御者をキープしていたので「白い手袋と馬車は金がかかる」と父親に手紙でぼやいています。(じゃ、そんなもの買うな。)
リストは書簡の中に「注文と違う仕様の馬車が来てしまっただか、馬車制作会社が欲しいのとは違う型をくれるといっているだか(覚えてません詳しく)書いているのを読んだことがあります。 (3/14-12:51) No.1830
じょるじゅ > で、貴族は、馬車の扉に家紋を入れることで、「ただの金持ち(ブルジョワ)」との差をつけていました。(なぜか、デュマは、何を思ったか家紋の必要性を感じて祖父の侯爵の紋かなんかを入れてたらしいです。 人種的なことがあったのかなと今思っているのですが。彼は祖母が中南米の黒人奴隷でした。) (3/14-13:00) No.1831
じょるじゅ > 狩は平民が暮らしのなかで食料を得るためにしたものと、完全に貴族のスポーツとしての狩と両方存在していました。
サンドなんかは自分たちのためにしていたようですが、リストの友人のプリンスリチノフスキーは、フランツや客人を招いた時に3日連続のお祭り騒ぎの一環として狩をしました。(鷹狩などもしたらしい。)
コンサート活動の終わりとともに狩もあまり行かなくなったようです。 (3/14-13:16) No.1832
ふゆひこ > なるほど、一般的には郵便馬車、駅馬車が利用されてたんですね(どうも駅馬車というと西部劇のイメージしかない)。本とか出てないかな、と思ってネットで調べたら『馬車の歴史』みたいな本は何冊か出ていました。こんど図書館で探してみます。馬を所有するって、大変そうなんですよね。馬を手に入れたら、使用人も2人〜3人必要になってきそう。その辺がなかなかイメージできませんでした。リストが狩に行くときにどんな格好をしたのか、とか興味ありますね。 (3/19-00:24) No.1843
ふゆひこ > この前、いっしょに買ってきたシヴェルブシュ著の『鉄道旅行の歴史』という本で、ちらちら読んで驚いたのですが、鉄道の前段階の乗り物として、レールの上を馬車が走るタイプがありました。“蒸気機関車”という概念の前に“レール”という概念が先行してるんですね。 (3/19-00:36) No.1844
じょるじゅ > そう、レールが先なんですよ。小さい時図鑑で読んで「逆だな〜」と。 (3/19-01:43) No.1850
じょるじゅ > 1800年前半の普段着とあまり変わりないと思いますよ。ジャケット、乗馬用のパンツブーツ、火薬用のフラスコ、弾丸火縄などを入れるかばんetc.
狩にも社交的な意味合いの強いものと完全にプラクテイカルなものとあったと思うのでジョルジュと行く時は完全に実用的なもの「楽ならいい」、で、リチノフスキーなど上流階級と行く時はそれなりにお洒落したと思います。(想像して、勝手に惚れぼれしてしまう。やっぱり黒だったんだろうか?ダイアのピン。きゃあ〜。かっこよすぎる。)日常と変わらないとはいっても狩のときは絶対にブーツです。長時間乗るし、当たり前ですが手袋も。手袋って特に現代では忘れられているものですが当時は日常だけでなくこういう実用性もあったんです。(手袋無しでタズナ握れません。特にフランツは、手を保護しなければ) (3/19-02:03) No.1851
ふゆひこ > マイクロソフト・エンカルタ百科事典でも調べてみたら、レール、鉄道の原型は炭鉱とかで使われるトロッコのようですね。それを引っ張るための動力として馬が呼ばれて、つぎに馬車が走るようになるんでしょうね。おお、なんかリストがした狩とか、他のレジャー、スポーツとか興味ありますね。知られざるリスト像です。VYとかに記述があるのかな。ちらちら調べても、なかなか出てこないです。 (3/20-03:14) No.1853
ふゆひこ > いま19世紀を中心に絵画で狩の情景を描いたものを、いくつか見てなんとなくイメージできました。狩を象徴するモティーフとして、ホルンが描かれた作品が2〜3ありました。 (3/20-03:24) No.1854
じょるじゅ > 『赤と黒』でもレナール夫人がジュリアンを近衛隊に推薦して、借りた馬に乗ったハンサムなジュリアンが人目を引くシーンがあります。
で、パレードのあと枢機卿の準備に飛んでいかなければならない彼が、拍車をはずすのを忘れてカソックからブーツと拍車が除いているのを恩人の僧に見つかったりして...
(3/20-10:29) No.1857
ふゆひこ > ああ、なんかそんな場面おぼえてます。いろいろ知識も増えたから『赤と黒』とか『レ・ミゼラブル』とか読み直すとおもしろそうです(『レ・ミゼラブル』は下水道が出てくるはずだから、今の僕の興味をそそります)。 (3/20-11:43) No.1859
じょるじゅ > ポストという言葉も日本では郵便として使われていますが、実は当時の「駅馬車の駅」という意味がもとだと思うんです。で、手紙をそこへ持っていってパリ行きの駅馬車に載せるわけです。で、受取人は到着地の駅で「局留め」のような形で受け取るわけです。
リストがよく旅先から「12月20日以降はソプロン一般局留め宛で送って下さい」などと書いてます。"XX city, care of general delivery" Care of は C/Oとして現在でも言葉は残っています。
そのことから考えると、リストは生家とアルテンブルグ以外は定住した家が無い。
マリーと別れた後にもしベルジョイオーゾ夫人がリストを受け入れていたら彼の人生は全然違うものになっていたでしょう。 (3/21-04:50) No.1881
ふゆひこ > なるほど、移動ばかりしているリストが手紙のやりとりをしていることがよくイメージできてませんでした。後、有名な話で、アルテンブルクやイルム公園のリストハウスに移っても、エルブプリンツ宛に手紙が届いた、というのがありますね。 (3/22-00:25) No.1883
George > ご存じない方のために。
エルブプリンツはアルテンブルグ向かいに会ったホテルで最初リストが泊まっていたんです。で、カロリーネがアルテンブルグに引っ越してきた時、当時のヴァイマールでは結婚していない男女の同棲は法律でも禁止されていたので(スキャンダルはいうまでもなく)半別居から始まったのです。最初は朝、アルテンブルグに出向き夜にエルブリンツに帰って行くという一日でしたが、面倒なのでまもなくリストが公然とアルテンブルグでプリンセスと彼女の娘と同居を宣言します。
で、ヴァイマールの宮廷では一応実質的に「目をつぶる」ことに同意するのですが宮廷からの公の書簡は形式的にエルブプリンツ気付カッペルマイスター・フランツ・リスト宛に届けられていたわけです。
その他、アグネスからのはコーネリウスの私書箱を共有したり、ゲナストだか劇場支配人の元に送らせたりもしていたような。(ゲナストじゃないな。リストは彼の娘で女優のエミリアともデキていたから...)
ホフガルトネライでは、「一応」独身生活だったので間違いとか出なければ公の書簡は直接彼のもとへ届けられたと思いますが。 (3/22-01:35) No.1886
じょるじゅ > 手紙が出たついでに、当時は「検閲」とかが当然のように政府の秘密警察によって行われており、「電報で書きとめを送ったことを知らせてくれればポストまで取りに行く。きちんと封を二箇所にしておけば開けられる前に受け取れる可能性も高い。」「ポストに到着した時点で秘密警察が待ち構えていて置けられた場合は手の施しようがない。」などとアグネスに書いていてこの辺りからただ単純に「ラブレターだからまずい」というレベルを超えていて「アグネスのスパイ活動の結果、他国の政情」だったと容易に推測できます。 (3/22-01:41) No.1887

愛の夢 第3番 と シューベルト即興曲 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/03/11(Thu) 00:54 No.1794

“愛の夢 第3番”の話がでたので。最近、思ったこと。“愛の夢 第3番”とシューベルトの“即興曲 作品90の3”ってなんか似てるな、と。

シューベルトの即興曲 作品90の3って、SF映画『ガタカ』で使われるんですよね。それも本当に6本指のピアニストが弾くというシチュエーションで(笑)。最初、シューベルトの曲だって知らなかったので、映画の音楽を担当したマイケル・ナイマンが“リストもどき”の曲を作ったのかと思ってしまったぐらいです。

ついでにリストは、先に紹介したレーベルトとの書簡でも触れられていますが1870年代にシューベルトの曲を校訂したときに、この即興曲もとりあげています。その版は、ハワードの49巻にも収められています。

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GS > あれ、また夜更かしですね?
6本指のピアニスト?リストのカリカチュアでそういうのありましたね。(本人が嫌いだったという。。)そういうのに、映画制作者の教養を感じるのは私だけでしょうか? (3/11-01:05) No.1796
ふゆひこ > 僕は、最近夜更かししてネットをしていることで、仕事に支障をきたしているという、ひどいありさまなので、これからは気をつけて早く寝るつもりなんです(笑)。『ガタカ』は傑作ですよ。見た人のほぼ全員が感動します。遺伝子操作がテーマの映画で、それで生まれたのが本当の6本指ピアニストなんです(笑)。映画の本筋とは違うのでネタをばらしますが、『ガタカ』では、ピアニストが6本指である、という事実、最後にステージからそのピアニストが白い手袋を客席に投げて、その手袋に1本余計についていることで主人公が気づくというシナリオなんです。明らかにリストをモデルにしてるんですよね。映画制作者のちょっとしたスパイスであることは間違いないですね。リストの6本指のカリカチュア見たことないな、見てみたいです。 (3/11-01:27) No.1797
GS > ちょっと待って、VYにあったような。(p156のデヴェリアの絵すきです。ミュッセとかの悪友だったの知っている?皆で悪いことしたんだろうな。へへ)おお、あった。p229にあるやつ。7本指だ。 (3/11-01:46) No.1798
ミチ > さっそく、聞き比べてみたらホントに似てますね。両方よく聴く曲なのに全然気づきませんでした。
他に私が気になっていた曲はバッハの平均率の第1巻第2番のプレリュードとマゼッパです。この2曲って似てませんか?いっつも頭のなかでかぶります。 (3/11-01:57) No.1800
gs > NMさんのところで、サンドの映画について書いたんですが、映画制作者がどれだけ深く研究してるかによって面白さの深さが全然変わるんですよ。サンドが自分で編曲したと偽るのが実はリストの水車小屋だったりして。でそれがリストだとわかるかどうかによって、サンドがうそをついているかサンドの言葉を信じるか、ミュセの立場が観客にも伝わってくる。知らないと、「彼らヨク喧嘩したのね」で終わり。喧嘩の後にパーテイにつくと金髪のピアノ弾きがシューマンだかなんか弾いている。で、ミュセの親友アルフレッド・タテーが
「彼は神父だっていわれてるんだぜ、神父になるのにピアノの練習もしなくちゃいけないなんて知らなかったぜェ。」
で、リストという名前は一度も出てこないんです。それを聞いて飲みたいと部屋を出て行くミュセと、音楽を聴きたいと椅子に座るサンド。 おお。緊張感が。
それ全部、観客の知識によって重要なシーンになったり意味のないシーンになったりするんですよ。DVDだから貸してあげられないけど。(日本では「年下の人」とか言う題名らしいです) (3/11-02:00) No.1801
ふゆひこ > デヴェリアという画家のことはほとんど知らないです。どういう画家だろうと思ってました。僕はこのデヴェリアのリストは“宝塚リスト”あるいは“ベルばらリスト”と呼んでます(笑)。 (3/12-00:30) No.1807
ふゆひこ > おお、この彫像なら知ってます。これって指の数が多いんですか。それは知らなかったです。写真からは、なかなか分かりにくいですね。ジャン=ピエール・ダンタンという人の作品なんですね。VYの解説を読むと、シャリヴァリというフランスのカリカチュア誌でイラストで紹介されたそうです。これがそのイラスト版。http://www.artandarchitecture.org.uk/images/conway/d3cd4451.html
で、これがもうひとつダンタンの作品。http://search.famsf.org/4d.acgi$Record?1371&=list&=1&=&=And&=4544&=0&=keywords&=Yes&=&=&=19%20&=Yes&=&=f (3/12-00:49) No.1808
ふゆひこ > ↑リンク失敗しました。$が入ると上手くいかない。普通、こんなの作られたら怒りますよね。わはは(笑)。全身像の方なんて、悪魔か昆虫です(笑)。リストっぽくて大好きだけど。 (3/12-00:53) No.1809
ふゆひこ > 僕も平均率の第1巻第2番プレリュードを聴いてみました。おお、なんか似てますね。同じマイナー系の曲だし。バッハの場合は、全体が旋律になっているけど、リストの方は主旋律と装飾が分かれているかな。“12の練習曲”の頃のマゼッパの原型の方がイメージ近そうです。全部の調性で作ろうと試みた超絶技巧練習曲と、平均率クラヴィーアは基本コンセプトが似てるんでしょうね。 (3/12-00:59) No.1810
ふゆひこ > 特に映画制作者が“意味合い”を持たせることが多いのが音楽ですよね。日本人の場合、字幕で見ることになるから、翻訳者がその辺の知識がないと、全く伝わってこなかったりする場合があります。 (3/12-01:01) No.1811
ふゆひこ > 上で失敗したリンクは、サンフランシスコの美術館です。http://www.thinker.org/index.asp
“dantan”でサーチしましょう。ベルリオーズのめちゃくちゃな彫像が見れます(笑)。それを見れば、リストなんてまだいいほうです。リストも怒ることはない。“ごめん、僕のは、まだましな方だった”とダンタンに謝った方がいい(笑)。 (3/12-01:14) No.1813
ふゆひこ > あとついでにハンガリーの美術館のサイトも紹介します。LISZTで検索しましょう。バラバーシュやムンカーチといった良く知られた肖像画のほかに彫像やメダルといったものが所蔵されているようです。http://www.hung-art.hu/index-e.html (3/14-11:37) No.1828
たに > 最近はシューベルトがいちばん性にあっているようなワタクシめでございます(笑)。言われてみると確かに始めのほうは似ているような>愛の夢と即興曲。でもワタシ的には曲の性質がゼンゼン違うような気が。シューベルトのほうは一人の部屋でしんみりと聴きたいです。愛の夢のほうはMP3ファイルにしていて会社の昼休みとか帰りの電車とかでもちょくちょく聴きます。 (3/14-13:26) No.1833
じょるじゅ > 愛の夢って「なんとなく他の曲のパクリ」みたいに聞こえる曲なんですよ。シューベルトのアヴェマリアとかともアルペジオのパターン同じだし。コンソレーションとかにも似たようなのあるし。
ショパンのハ長調エチュードにバッハグノーのアヴェマリアみたいなメロデイーつけて即興したこともあるみたいだからあの手の曲は5分ぐらいで書けたんじゃないかと推測します。(本人も「不真面目な曲」とか言っているから) (3/14-14:48) No.1835
じょるじゅ > でも、ひたすら愛している曲です。(爆笑)だって、その不真面目さといい、リストのエッセンスと呼べるような気がしてしょうがない。エリーゼみたいに簡単そうだけどミスは目立つし、たらたら弾いてもよくないし。実は奥の深い曲というのが外からはわかりにくい。「へへへ、そう簡単に僕の曲は弾けないのさ。エリーゼみたいにこどもでもひけるってわけじゃね〜ぜ。」(爆笑) (3/14-14:54) No.1836
ふゆひこ > 僕が一番似てると思ったのは、第2主題(でいいのかな?僕用語だとBメロなんですけど)そこの音型の駆け上がり方と、たどりついたところでの音の鳴らし方がやたら似てます。シューベルトの即興曲の方が抑制が利くのに対して、リストの方はどんどん装飾が増えてドラマティックになりますよね。その辺がたにさんの聴き方の違いにつながるんでしょうね。僕が似てる、似てないに興味を持つのは、作曲背景とかに興味があるからなんですけど、“愛の夢第3番”の作曲当時にリストの中でシューベルトがクローズアップされていたようなことなんてあったかな。 (3/19-01:07) No.1846
ふゆひこ > 原曲の“おお、愛せるだけ愛せよ”は1847年ですか。演奏旅行時代の終わりの方ですね。シューベルト歌曲を編曲したものをレパートリーで常にとり上げてる頃だから、そんなところからでしょうか。 (3/19-01:19) No.1847
じょるじゅ > 原曲の楽譜見つからないです。リスト歌曲集とかに全然入ってない。録音も知りません。トマスハンプソン「ロマンティックリーダー」にもハイネとかユーゴのものばかりです。 (3/21-01:49) No.1879
じょるじゅ > とはいったものの、ロジャーダルトレーの歌った英語ヴァージョンはヴィデオにはいってますが。マリーと別れる前に既に曲がある。(爆笑) (3/21-01:50) No.1880
たに > 昔録音はありました>愛の夢の歌のほう。デッカの録音で、以前CDで持っていましたが、歌手が誰だったかは思い出せません(^烹^;。デッカ専属の結構有名な女性だったはずなんですけど。 (3/21-13:26) No.1882
ふゆひこ > 僕は“おお、愛せるだけ愛せよ”はCDで、フィッシャー=ディースカウとブルース・ブルーワー(?発音分かりません)の男声版、ヒンデガルド・ベーレンスの女声版の3枚を持ってます。“おお、愛せるだけ愛せよ”は僕は女声が好きです。リストの歌曲全集とかCDで出て欲しいな。 (3/22-00:37) No.1884


コンツェルトシュトゥック 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/03/20(Sat) 11:54 No.1860

リストにとって、演奏、作曲、両方の面において、影響を強く受けたウェーバーの作品です。“コンツェルトシュトゥック”のピアノ独奏版って、ハワードの49巻に入ってるんですけど、僕はこれリストのヴィルトゥオーゾ時代(1830年代〜1840年代)の編曲版かと思ってたら、違うんですね。前にも出てきたコッタ社の教則版になります。つまり晩年の改訂版。ということはヴィルトゥオーゾ時代に演奏されていたものとは、基本的構造は同じだとしても、だいぶ印象が違うんじゃないかな。ヴィルトゥオーゾ時代の版というのは楽譜としては残ってないのかも。

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ふゆひこ > ウェーバーの“コンツェルトシュトゥック”をリストはタールベルクとのピアノ演奏対決の頃にもよく弾いていました。対決当日には弾かれませんでしたが、対決直前にお互いが競い合ってリサイタルを開いているときにリストは弾いています。そんな頃に弾かれていたのですから、その頃のスタイルはとんでもないヴィルトゥオジティを持っていたのではないでしょうか。というわけでこのCDがどういう版なのか興味あります。3年前にAMAZONで頼んで買えなかったんだけど。今は買えるのかもしれないです。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000030SZ/qid=1079748547/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/250-8860931-6333839 (3/20-12:05) No.1861
じょるじゅ > えええ。30年代に弾いていたものじゃなかたんですか?(やっぱりハワード買わないと。) (3/20-13:41) No.1868
ミチ > 話が変わってすみませんが、ウェーバーとメンデルスゾーンのピアノ曲ってなんでいつも同じようなものしか取り上げられないのでしょうか?あまり弾かれない作品でも魅力的なものたくさんありますよ。実にもったいないと思います。 (3/20-21:19) No.1873
ふゆひこ > メイヤーのCDに納められている版がハワードと同じだとすると、ちょっと残念です。リストが実際に演奏していたバージョンというのは特定するのは難しいんでしょうね。VYに載っているリスト自身によるヴィルトゥオーゾ時代の演奏曲目一覧でも、スコアとして残されなかったモーツァルトの“魔笛”の序曲とかもあります。 (3/20-23:51) No.1876
ふゆひこ > 確かにウェーバーとメンデルスゾーンはその名声にも関わらず、あまり曲が聴かれてないですよね。実際、僕もあまり聴いていないです。けどリストのトランスクリプションなどでも、二人の作品にはやはり原曲の趣味のよさ、優れた音楽性を感じます。 (3/20-23:54) No.1877
ふゆひこ > 『リストVSタールベルク』のCD届きました。スティーブン・メイヤー自身がライナーを書いているのですが、やはりこのコンツェルトシュトゥックはハワードも録音している晩年のコッタ社の版のようですね。ちょっと残念。 (4/6-01:43) No.1970
Curious George Sand > 表紙の漫画面白すぎ。派手派手リスト。US版ということはこちらでも買えるのですね、早速オーダーしよう。
(やっとニオベの楽譜もブダペストで買ってきたんです。) (4/6-07:10) No.1973
ふゆひこ > ジャケットの絵は楽しい絵です。マーク・ランショウという人が描いたものです。現代のイラストレーターだと思います。細かいところまでよくイメージされてるんですよね。ピアノの鍵盤がガタガタになって、足を放り出して夢見るように揺れるように演奏するリストと、キチッとした姿勢で、メカニカルに指の動きが速すぎて見えないタールベルク。と二人のスタイル(タールベルクの方は僕はよく分からないけど)を絵で上手く表現しています。リストのピアノの上にはベートーヴェン像。タールベルクのピアノの上にはダイアモンドが光ってます(金にうるさかったのかな?)。よく見ると二人のパンツには“あぶみ”がついてますね(笑)。 (4/10-03:38) No.1991


ギネスブック ≪ハワードの記録≫投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/03/20(Sat) 12:31 No.1864

ハイペリオンのリストのページで知ったのですが、レスリー・ハワードは、リストピアノ独奏曲全集で、ギネスブックでちゃんとワールドレコードとして記録されています。ハイペリオンのサイトでの記述では“一人の演奏家による世界最大のレコーディングシリーズ”という記録のようです。

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ふゆひこ > うーん。ギネスブックのサイトで見てみたけど、載ってないけどな…。本とかには載ってるのかな。ちなみに世界で最も音符の少ない作品はケージの“4分33秒”だそうです。ギネスブックってギネスビールと関係あるんですね。知りませんでした。 (3/20-12:44) No.1865
じょるじゅ > わははは。ケージのは音符というか休符ですね。わはは。ギネスにのっているとは。 (3/20-13:35) No.1866
じょるじゅ > さていのヴェクセイションとかはのってないのでしょうか。『弾いていてもっとも退屈な曲』とか... (3/20-13:36) No.1867
ミチ > ははは!ケージの4分33秒とサティのヴェクセイションは笑いました!サティは「最も長い曲」にはならないんでしょうか。 (3/20-21:03) No.1872
ふゆひこ > “最も長い曲”というのは認定するのが難しいんでしょうね。ただ一番長いオペラの演奏としてワーグナー“ニュルンベルクのマイスタージンガー”が認定されていました。他にギネスブックのサイトで紹介されていたのは、最もカバーされた曲がビートルズの“イエスタデイ”とか。一番観客を動員したのは、セントラルパークで開かれたメータ指揮の屋外コンサートで80万人を集めたとか、ってありました。ギネスのサイトです。http://www.guinnessworldrecords.com/ (3/20-23:42) No.1875


じょるじゅの≪浪漫派研究会≫ 投稿者:じょるじゅ 投稿日:2004/03/16(Tue) 08:43 No.1840

http://www.geocities.jp/georgesandjp/
ちょっとためしにジオシティの無料版でテスト。
htmlが面倒だ。

浪漫派情報は陶酔型日記で。ちょっとニューロティックです。RPG(役成りきり)的要素あり。じょるじゅ、ふらんつとふれでりっくも出てくる予定です。

もっと真面目な記事はページとして追加していく予定です。今のところMSN R&Iにある「リスト対タールバーグピアノ決闘」と「へクサメロン」に関する記事だけそっくり移動してきてます。


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じょるじゅ > ところで、英語版はfreewebs.comという所を息子に紹介してもらいそちらではじめました。なんと無料なのにバナーや広告がなくサイトビルダーのようなものも付いてくる。で、内容も増えるにしたがって100MBまで申請できるというのだ。ドメインネームは一月約100円で有料サービスにイツでも移行できるというのでとりあえずスタート。もしかしたら、日本語版も後で、こちらに移行するかも。 (3/17-02:05) No.1841
じょるじゅ > Freewebs.comは、METAタグとかも使えるので良い内容を提供すれば結構交通量が多くなるかも。(内容は、結構不真面目になるよていですが。だって、「研究してます」なんて読む気なくすとおもいません?) (3/17-02:07) No.1842
ふゆひこ > まだテスト運営なのかな。無料でバナーが出ないというのはいいですね。サイトが複数になると管理が大変そう。いずれは統合した方が管理がしやすいかもしれませんね。 (3/19-01:27) No.1848
George > そうなんですよ。多分最終的にはFreeWebsの方に統一、でプレミアムに移行することになるでしょう。でも、日本語英語の解決はあまりついてません。 (3/19-01:41) No.1849
じょるじゅ >一応、日記のページ(浪漫派陶酔日記)に記事を記載する形にしました。
私の持っているドリームウイーバーは日本語のインプットが出来ない。切り貼りするならその場で書き込めるものが一番手軽だという事で、日記ページがメインになります。(未だに英文と日本語の解決は付きません。HTML勉強したら英文をホームにしていく予定ですが。その頃までには内容も少したまるでしょう。)

というわけで、皆様よろしく。

今のところ、1844年6月、ポート・マーリーでの出来事を書いてます。読んでのお楽しみ。2004/04/19(Mon) 03:59 No.2074
じょるじゅ > デ、早速、掲示板も設置しました。うん。ふゆひこさんがアルテンブルグから、出て行かれてしまったので引き継ごうかなとか一瞬思ったのですがオリジナリテイにかけるな、と。 (4/19-14:03) No.2075
じょるじゅ > 陶酔日記にガンガン追加中。Topの絵もフランチェスカからオーガステインへ。
前に試し運転をしていたのですが日本語HPはやはりここからはじめることに。

ふゆひこさんリンクをこちらにも貼って下さいませ。
(私は今のところリンクページの作り方がよく理解できなくて。) (4/23-00:30) No.2081
ふゆひこ > すごい速度で記事が増えていってますね。こんどゆっくり読ませていただきます。リンクは土日のあいだに張りますね。 (4/24-02:09) No.2086
じょるじゅ > おお、ありがとうございます。なるべくウオーカーの翻訳にならないようにしてます。リクエストください。それから、まだ、葉書送ってません。ちょっと他にも同封したいものがあるので。たのしみにまっていてね。 (4/24-02:11) No.2088
ふゆひこ > 楽しみに待ってます。あの話とかどうでしょう。アブデュル・メジドのところにリストが行ったときの、リストマンの話。海外では有名だと思いますが、たぶん日本のリスティアンはほとんど知らないと思います。前に、“リストの肖像画かどうかあやしい”という肖像画を紹介しましたが、もしかしたらリストマンのだったら面白い、とちょっと調べたことありました。 (4/24-02:17) No.2090
じょるじゅ > コンスタンティノープルですね。息子がコンスタンテイノープルにプラハから行きたいといっていて、笑いました。私が歴史的な名前でしか話していない証拠です。
いいですね、ちょっと椿姫のところ昨日読んでいてコンスタンテイノープルが出てきたのでチラッと思っていたのですが。(最近、ロマン派関係のひととテレパシーが通じて怖い私。昨日ショパン関係の人に送ったメールが文字化けで全然だめだったらしいのにその方私の依頼を全て答えてくださって。三件お願いしたこと全て。)
リストもテレパシー信じてたんですよ。(オカルト・リスト) (4/24-02:23) No.2092



デヴェリア、ダンタン 投稿者:じょるじゅ 投稿日:2004/03/12(Fri) 02:40 No.1817

おお、ベルバラリスト?女性に人気ありそうじゃないですか。いかにも。結構カジュアルなリストをよくあらわしていると思うんです。いわゆるスナップだから好きなんです。 
おお、ユージェーヌ・デヴェリアも画家ですねよく考えると。レーマン、シェファー。ポールとアルフレッド・デ・ミュセ、エルツ兄弟。皆友人ですね。

ダンタンのイラストでも小指の間に余計な指が生えてます。
リストは、「あんなに髪長くない」といったら、ダンタンが余計長く作ったらしいです。(爆笑)
ダンタンの絵の下にちょっと見える記事で「エドワード・バルワーが脚本を完成した」とありますが、このバルワー、例のマリーの「浮気の許可を下さい」の手紙の人ですよ。リストが「相手はバルワーだね。どうして名前を言わないのか?」わはは。こんなところに出てくるなんて。 面白すぎ
ロスチャイルドとか、ベルリオーズは確かに笑える。ベルリオーズはよく風刺の元になってたんです。洋服のセンスとかも結構派手だったようで。

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ふゆひこ > バルワー、ミュッセ、デヴェリアといった人達については、ほとんど知らないです。作品を鑑賞してないな。マリー・ダグーの“浮気の許可”というのはPAST.LOGの“NO AND NO AGAIN”のところで出てきた話ですね。直接的にベルリオーズではないんですが、ベルリオーズをモデルにしていると思われる戯画で、さまざまな機械、蒸気機関が音楽を奏でているという、産業革命を背景にしたものがあるんですよね。 (3/14-11:18) No.1824
じょるじゅ > バルワーは全然”No,No”を読むまで知りませんでした。ミュセは詩を幾つか読んだことはあると思うのですがその頃は理解できなかったのだと思います覚えていません。日本ではどのグライン翻訳が出ているのでしょうか、米国では、驚くべきことに皆無です。日本の方が仏文学の訳は圧倒的に多いと思います。(サンドなどまで含めて。) (3/14-14:41) No.1834
ふゆひこ > 読んだことないですけどミュッセは岩波文庫とかで普通に手に入りますよ。ジョルジュ・サンドはあんまりないんじゃないかな。フランス文学の主要な作品はやっぱりたいがい翻訳されてますね。僕はほとんど読んでないです。 (3/19-00:42) No.1845


リストの写真のサイン 投稿者:ミチ 投稿日:2004/03/14(Sun) 08:11 No.1821

http://www.lisztkring.nl/indexa.html

↑こちらのサイトの写真左から2列目の3段目の写真の楽譜の上にF.Lisztとサインが書かれてますが、どういう意味があるんでしょうか?このサインは本人のものなんでしょうか?なぜこのようにサインが書かれているのか、気になります。

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ミチ > Iconografieの所です。
このサイトはオランダ語(ですよね?)みたいなので読めないのが悔しいです。 (3/14-08:13) No.1822
じょるじゅ > ああ、これね。本人のサインです。ただ白い場所がここしかなかったからでしょう。
彼は人に自分の写真をあげるときはサインしてたみたいなのでこれも、何かの機会に贈られたものでしょう。 (3/14-09:53) No.1823
ふゆひこ > このサイトすごいですね。こんなリストのサイトがあったんだ。知らなかったです。リンク集に追加するつもりです。 (3/14-11:31) No.1826
ミチ > 白い場所にこだわったから、あんな位置に書くことになっちゃったんですね。ありがとうございました。それにしてもあの写真渋くていいですね。 (3/14-23:08) No.1837
じょるじゅ > お気に入りです。(ちなみにあの写真のパンツもひも付きです。たしか。)かっこいいー。禁断の愛。 (3/15-02:25) No.1838
じょるじゅ > あれ、リストのが言うところの「ピアニーノ」ですねきっと。小さいピアノ。 (3/16-03:16) No.1839

ローラ・モンテスの本  投稿者:George Sand 投稿日:2004/03/09(Tue) 14:42 No.1780

やっと来たローラモンテスの本。これが結構面白い。まさかこれ読んで信じていた女性がいたのかそれとも冗談として読んでいたのか。
笑っちゃうのは私が21世紀に生きているからでしょうか?でも興味深いのは意外と今でも当てはまるようなこともたくさん書いてある。
「エクセサイズはかかさず毎日しましょう。ダンベルなどを使って鍛えることも美しい腕の曲線を作るには最適です。」
「もとがそんなに美しくなくても努力と食事に気を使うことによって世紀の美女と歌われた女性を何人も知っています。」
とかけっこう勇気付けられる(?)コメントも...(爆笑)

おお、「殿方への助言」ページも笑えますぞ。
-お目当ての女性がいたら、その女性だけが目当てのようなフリをしてはなりません。全ての女性を敬愛する男なのだということをわからせるように行動しましょう。それによって、その女性は、あなたが、「それだけを目的」にしているのではないことを敏感に感じ取ることが出来るからです。

-アクセサリーには、気を払いましょう。もし持ってなければ買うか、借りてでもよいです。両手に指輪は二個、ピンはダイアモンド、鎖はやく12インチあればよいでしょう。
それによって女性はあなたの繊細さを推し量ることが出来ます。

いろいろあって面白い。美しい肌を保つための家庭療法ローション?の混ぜ方とかもあって。 以外に当時の文化や風潮を知ることが出来る本手、歴史の本の中にも少ないんですよ。そういう意味で、この本19世紀の女性の「モード」を知ることが出来る。いってみれば、「ヴォーグ」を読んでいるようなのに近い感覚ですよ。 (笑)

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ふゆひこ > めちゃめちゃ面白そうな本ですね。しかも書いているのがローラ・モンテスとは(笑)。殿方への助言は、最初のは、まぁがんばってできたとしても、ダイアモンドのピンはきついです(笑)。 (3/10-23:45) No.1785
ふゆひこ > 僕も19世紀のモードとかに興味があって、図書館で探したりしたのですが、図版メインの本ばかりで確かになかなか資料がなかったような気がします(確か、右手を上着の内側に入れるポーズについて調べようとした時かな…)。まぁ僕の場合地元の、小さな図書館ですが(笑)。 (3/10-23:48) No.1786
ふゆひこ > そうそう、もしこの掲示板を読まれていて、リストの写真集を買われた方は、リストがはいているパンツの足元に“紐”がついているのに気づかれたでしょうか?ちょうど裾のところに紐みたいなのがついていて靴の下(土踏まずのあたり)に回されています。これでパンツが“ぴたっ”となって、脚のラインが美しくなるんでしょうね。それについて『近代の誕生 U』ポール・ジョンソン著(共同通信社 別宮貞徳訳)で書かれていました。P157から。

“「伊達男」ことジョージ・ブランメル(一七七八−一八四〇年)の秀逸な考案は、ズボンの裾につける引き紐。紐自体は靴やブーツの中にかくれ、引っ張られた細身のズボンがいっそうすっきりまっすぐに見えた。”

リストの写真を見ると、靴の上に思いっきり出してるんですが・・・。ブランメルという人物はダンディの代表で、ダンディズムについての本でもでてきました。 (3/10-23:58) No.1787
ふゆひこ > 靴の下、靴の上ってややこしい表現を使っちゃいました。リストの場合、紐(というか細い布)は靴の外側に出ていて、靴底をくるっとまわされているのです。 (3/11-00:03) No.1788
GS > これ、英語ではStirrup(あぶみ)という通称を持っているはずです。

そうそう、ローラの本でも、パンツをぴったりからだにあわせて作らせましょう、とか有りましたよ。後、痩せ型で背の高い人は黒が似合います。ずんぐりがたの殿方はグレーなどが案外魅力的ですとか...
美しいリスト...おお、想像してしまいました。 (3/11-00:59) No.1795
ふゆひこ > おお“あぶみ”というのは、馬に乗るときに、足をかけるやつですね。そうそう、僕の上の悪い説明では、皆さん、分かりにくかったかと思いますが、このストラップ・パンツ(っていうのかな検索したら結構でてきた)は、パンツをはいたら、もう足があぶみにひっかけた状態になるんです。それで脚線がきれいになる。“黒服”というのもまた、ダンディズムの歴史ですよね。おそらく翻訳書籍だと思うけど、『黒服』とかいう、黒服の文化史的書籍を本屋で何度か手にしました。ブランメルの姿は絵で見ると、もうちょっと華美な格好でしたが…。確かにモーツァルトが着ていた服とリストが着ていた服とでは大きな差がありますね。若い頃のリストは“痩せ型で背の高い人”でしょう。 (3/12-00:28) No.1806
ふゆひこ > 昨日、古本屋で『楽園、味覚、理性』シヴェルブシュ著 (福本義憲 法政大出版)という本を買ってきたのですが(19世紀の嗜好品、刺激物の文化史)、買った決め手が、ローラ・モンテスの写真が載ってたんですよね。1850年頃にアメリカで撮影されたという『シガレットを持つローラ・モンテス』とのこと。中年期のローラですが、美人です。普通リスティアンの間では“リストを困らせたスペインの踊り子”というイメージしか持たれないローラですが、歴史に名を残すだけあって、(エチケットの本も含め)時代をリードする女性だったんですね。P132の写真注釈“ジョルジュ・サンドはモンテスから黒衣の習慣を学び、モンテスのほうはサンドからシガレットを吸う習慣を学んだのだ。” (3/14-11:46) No.1829
ふゆひこ > 実家に帰ったら、古書店に売ってしまったと思っていたジャン・デ・カール著『狂王ルートヴィヒ』(中公文庫 三保 元訳)がありました。最初の方に、ローラ・モンテスに関する記述がずいぶんあります。ただローラについての立場が、悪女というイメージを前提としたもので、さまざまなエピソードはそのまま受け入れられない感じです。ただ主観を排除したデータ的なところでおもしろいのが、ローラ・モンテスは僕はスペイン人かと思っていたら、“実際にはこの女性は、1818年アイルランドで、軍人の父と美人の誉れ高い母親とのあいだに生まれた、マリー=ドロレス=エリザベト=ロザンナ・ギルバートであった。インドで育った彼女は、やがて、デリーの最高裁判所の朗判事と婚約するが、英国人士官が現れて、彼女を奪い、結婚する。”とのこと。その後、ダンディの紹介で、イギリスの舞台に、ローラ・モンテスの名でスペインの踊り子として登場したのが始まりのようです。 (3/28-23:32) No.1918
ふゆひこ > ああ、すいません。↑頁を記載しませんでした。P20からの引用です。 (3/28-23:49) No.1920

リスト ソナタロ短調の構造  投稿者:ゆき 投稿日:2004/03/08(Mon) 20:09 No.1754

教えていただけないでしょうか。 最近リストのピアノソナタを楽譜を見ながら聴いているのですが、素人のせいかなかなか構造が把握できません。誰か教えていただけないでしょうか。

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じょるじゅ > この曲は難解なんです。CDを何度も聞いてみましょう。芸術というのは自分で時間をかけて学ぶところに意味があるんです。
皆ピカソやダリは素晴らしいというけどそれは誰かがそういっているからなのです。じぶんであれが素晴らしいとわかるようになったとき、ピカソもダリも最初ッから子供のように書いてるわけじゃないことよく見えてきますよ。
シューマンの子供の情景なんて、30半ば過ぎるまで理解できませんでした。だから気長にがんばりましょう。 (3/9-00:39) No.1755
ふゆひこ > なかなか厳しいですが、GSさんのおっしゃられるとおりですね(笑)。僕はリストのソナタロ短調を最初聴いたとき、よく分かりませんでした。5〜6回かな、続けて聴き流していたら、この曲がとんでもない音楽であることに気がついたのでした。その時から僕はリスティアンです。10年以上経ちましたけど、いまだにソナタロ短調へのリスペクトはますます強まるばかりです。 (3/9-02:12) No.1762
ふゆひこ > ゆきさんが求めているのが、楽典、理論をベースにした構造分析となると、僕にはできないです。ソナタロ短調は“単一楽章”の音楽ですが、結構明確に、起承転結、楽章構造、論理構造が感じられるんですよね。アラウのCDなんかは、レーベルが間違えて、“第1〜第4楽章”とかふっちゃってるぐらい(笑)。 (3/9-02:15) No.1763
ふゆひこ > ソナタの構造分析はたぶんたくさんの方法があるんでしょうね。CDによってトラックの割り振り方が異なりますし。だいたい多いのが、最初の“レント・アッサイ”から主題4の直前、弱音で導入部と同じリズムで弾かれるところまで、ここが第1トラックでしょうか。次の和声ががらっと変わって、(もう僕にはここは究極の美しさなんですが(笑))アンダンテ・ソステヌートの箇所、ここからフガートの直前までを、僕は緩徐楽章の役割だと考えています。そしてフガートの部分、ここでまた様相が変わります。“転”の部分かな。それでプレストからコーダへ、グランド・フィナーレが始まる、というのが僕の感覚です。 (3/9-02:26) No.1764
ふゆひこ > 容易に入手しやすいCDでは、ボレットのソナタが、けっこうトラックが分かれてます。それとポリーニのソナタもインデックスがふられてますね。一番お薦めなのが、手に入るかどうかわからないけどニシュマンという女性のピアニストのCDです。かなり細かいインデックスがふられてますよ。 (3/9-02:28) No.1765
ふゆひこ > ニシュマンのCDのインデックスを書くと、最初が導入部 INTRODUCTION 〜アレグロ・エネルジコが入って、次からが主題の提示部 EXPOSITION ここがセクション1となってます。そしてアンダンテソステヌートのところが展開部 DEVELOPMENT、セクション2、そしてフガートのところがセクション3、第一主題が登場したところでセクション4 RECAPITULATION リピート部?それでプレスト〜コーダとフィナーレが続いて、レント・アッサイの最初の音に戻ってエンド、です。 (3/9-02:35) No.1766
GS > 楽典理論を言っちゃうとね、終わっちゃうんですよ。「ハミルトンの書いた本読め」で...でも、それがわかったからってリストのなぜあれを書いたのかっていう心理の切れ端にも及ばないわけで、わかんなくても一音一音弾いてみる方がよっぽど効果的じゃないかと。
ナンか、マックにいって『リストのソナタBマイナー』下さい、というのとはちがうかなと。
そういう点では、ベートーヴェンのエリーゼを弾ける人はたくさんいるけど彼の苦悩がわかっている人はそのうちに何人いるのか、ってことです。
まあ、そんなことは知らなくてもいいというピアニストはプロでもたくさんいるわけだから、楽譜どおりに弾けりゃいいというのもまた真実なわけで... (3/9-05:31) No.1773
GS > だって、リストの愛の夢なんか絶対弾かないって言うピアニストたくさんいますよ。
「素人でも簡単に理解できるから」って言うのが理由です。(馬鹿にしてるんだ、早い話が。)
で、スクリヤビンとか、リストでもソナタとか弾いて「私は偉いピアニストです」

リストがわかっていない証拠です。 (3/9-05:39) No.1775
ゆき > 貴重な意見ありがとうございます。これらを参考に何度も聴いて、自分なりの考えを出したいと思います。 (3/9-08:02) No.1778
GS > 一応楽譜上は単一楽章ということになるのでしょうが、音楽的には古典的ソナタだと言うピアニストまでいますよ。
で、重要なのは人の言っていることを鵜呑みにしちゃいけない。
前にも言ったかもしれないけど博士号とかもっているひとが、「『ベルリオーズが、ショパンは拍子どおりに弾けない』といっているので、ショパンは下手なピアニストだったのだ。」といってしまうとんでもない奴までいて(ベルリオーズはルバートを理解できなかっただけ)おお、大学教授がそう仰っていると思っちゃあなたの人生間違ってしまいますから。
(3/9-11:57) No.1779
George Sand > もっと現実的なアプローチとして、ベートーヴェンのソナタを研究してみるといいと思います。楽譜CDとも簡単に手に入るしたくさんのピアニストが全曲録音してます。
ベートーヴェンの全曲を順番に勉強していくと「Bマイナーソナタ」を勉強する時にも参考になる。
リストはベートーヴェンソナタを勉強し尽くした人だから。 (3/10-02:24) No.1782
ふゆひこ > >ゆきさん。僕は理論や楽典がよくわからないし、ピアノも弾けないので、その分楽しみを半減させていると常に思います。けど、ピアノ演奏も理論も楽典も、結局は“聴いたときに”どれだけ感動を与える音楽を生み出すか、ということが目的だったりするので(現代音楽の中には、ちょっと違うものもありますが)“何度も聴く”というのは、そんなに遠回りな方法じゃないと思うんですよね。僕も何度も聴くことしかしてないです(笑)。GSさんが薦められているベートーヴェンに加えて、後、シューベルトもいいですよ。シューベルトのソナタとか“さすらい人幻想曲”とか。 (3/11-00:20) No.1790
ミチ > 私もピアノ弾きではないですが、リスナーとして一言。「好き」=「理解している」ではない事を承知で言わせてもらいますが、私はリストのソナタを初めて聴いた時から好きでした。実はリスト嫌いの時期もあったのですが、ハンガリアン・ラプソディ2番、メフィストワルツ1番、カンパネラ、リゴレット・パラフレーズなどの有名曲を聴いても、好きになれませんでした。しかし「ソナタ」と「ため息」はすぐに好きになりました。で、その時聴いていた演奏がアルゲリッチのソナタです。彼女の演奏は非常にわかりやすいと思います。曲との出会いって縁とかタイミングとか色々だと思いますよ。 (3/11-01:49) No.1799
ゆき > 確かに理論などにこだわりすぎるのもよくありませんよね。今、吉田秀和全集を読んでいるのですが、その中で「音楽というものは、その中に何があるかと思って、羽毛をむしり、外殻をこわし、皮膚を剥ぎ、内臓をとり出しというように解剖していくと、結局、その中に何があるかを知ることは、かえって、むずかしくなる。」という文があり、つくずくそうだなぁと思いました。 (3/11-09:37) No.1802
ふゆひこ > ますますアルゲリッチのソナタが聴きたいです(笑)。最初に聴く演奏って重要ですよね。僕はソナタはブレンデルが最初です。 (3/12-01:06) No.1812
ふゆひこ > おお、吉田秀和さんの文章はほとんど読んだことないんですが、ゆきさんが紹介してくれた吉田秀和さんの文章は、僕にとっては、トーマス・マンの文章とイコールになります。トーマス・マンの文章は『魔の山』(岩波文庫 上巻 関 泰祐、望月市恵 訳)に出てくるセテムブリーニが言う発言です。第五章“自由”P385から。

“しかし、分析が行動を阻害し、生命形成の能力を欠き、かえって生命の根源を損傷する場合には、悪です、おそるべき悪です。分析はきわめていとわしいものになります。分析はやはり本当のところは死を母胎にしているというべきで、死と同じようにいまわしいものにもなりうるのです、−塚穴と、そのいまわしい解剖に似たものにもなりうるのです。…”

このセリフの前段では、セテムブリーニは“分析”を肯定しています。理論、分析は当然、必要です。けど“しかし”につながります。他の章でトーマス・マンは“死の解剖”という言葉を使ってたかな?もともと生命力を持っているもの(多くの学問であれ、スポーツであれ、経済であれ、芸術であれ)、注意して分析しないと、その対象から生命力を奪っちゃうんですよね。 (3/12-01:46) No.1814
ふゆひこ > 分かりやすい例だと、ホームランを調子よく打っていたバッターに、いろいろフォームを分析してあげて、理論を教え、物理学だの力学だので解析してあげたりすると、そのバッターは突然、スランプになる(笑)。 (3/12-01:49) No.1815

ヴァグナー 「リング」の映画 投稿者:じょるじゅ〜 投稿日:2004/03/07(Sun) 03:34 No.1749

なんと、ドイツで「リング」の映画が作られているのです。で、主演女優のHPにまるで映画のサイトのような宣伝が。
(ちなみに私のお気に入りジュリアンサンズも悪役ハーゲンで出てます。)
皆様北欧美人を絵に描いたような人ばかり。まぶしい。ブルンヒルデもクリームヒルトも美しい。で、なんと言ってもジークフリート様。見て楽しめる。
http://www.kristanna.com/new_section/index.html
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ふゆひこ > おお、すごい!これは絶対見に行きます。音楽はワーグナーなのかな。オペラ映画なのか、物語主体なのか、どこからどこまでの物語なのか、といろいろ想像しちゃいますね。マックス・フォン・シドーとジュリアン・サンズ以外は知らない役者ばかりです。 (3/9-01:31) No.1757
GS > 主演の女優はなんとあのターミネーターに出た女サイボーグみたいですよ。音楽がヴァグナーじゃなかったら、がっかりする。 (3/9-05:43) No.1776
George Sand > でも、なぜジークフリートの映画を作ろうと思ったのでしょうか (3/10-01:04) No.1781
ふゆひこ > 僕は知りませんでしたが『ターミネーター3』の女優ならビッグ・ネームですね。ジークフリートより不死身です(笑)。『ジークフリート』だけなのかな。物語として完結しているからでしょうか。 (3/11-00:05) No.1789
GS > わっはっは。ジークフリートより不死身。
あなたは面白すぎる。 (爆笑)
案外そのジョーク撮影現場で使われてたりして。(爆笑) (3/11-00:52) No.1793
ふゆひこ > 最初に強烈なイメージがついちゃうと、役者は苦労するんですよね(笑)。僕はだいたいピーター・オトゥールがなんかの映画に出てくる度に“ロレンス、何やってんだよ!”とつっこみます(笑)。 (3/12-00:19) No.1805

Gypsy in Music by Liszt 投稿者:George Sand 投稿日:2004/03/10(Wed) 04:06 No.1783

この英語訳本を(大金はたいて)手に入れたんですが、ハワードの解説を読んでいて面白いことが。(ウオーカーでも読んだかもしれないが。)

この本なんと、ハンガリアン・ラプソディを出版するに当たっての「前書き」として書かれたと...

いいたいことがたくさんあるリストと同じぐらいいいたいことがあるプリンセスカロリーネ。(二人の怒鳴り合い喧嘩が聞こえるようだ)

文章のスタイルの明らかな違いわかりますよ。

最近ラッキーな私。この本が英訳で見つかるなんて。これでコサックプリンセスの本が見つかれば言うことなし...

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ふゆひこ > リストの著作は、音楽と同じく、すべて目を通したいですね。『ハンガリーにおけるジプシーとその音楽』は、なんかヘルムの『リスト』で“最も奇妙でひどい文章”と紹介されているので、読むのに苦労しそうですね。僕にはたぶん無理です(笑)。うーん、ハンガリー狂詩曲集の作曲年代と合わないんですが、どういう関係なんだろう。 (3/11-00:34) No.1791
GS > 奇妙な文章というのはいえている。ジプシーの踊りなどを表すのに、わけのわかんない喩えが連なっていて全然具体的なスケッチが全然ない。 そこで、
1.リストの文章があまりにも下手。
2.他人が書いているから具体的に出来ない
のどちらかということになってしまうわけですよ。
だから、ジプシー音楽の参考書とするよりもリストの著作、彼の考え方等を知りたい時にはうってつけかなと。 (3/11-00:49) No.1792
ふゆひこ > ヘルムの『リスト』では、その共同作業がどんなものであったかが、結構詳細に、書かれてますよ。それでも最後の野本由紀夫さんの解説では最近の研究では“著作は合作ではない”というヘルムの本文とは矛盾する結論になってるようですが…。なんでもいいので読んでみたいです(笑)。むしろその美辞麗句の氾濫というのもリストのラプソディックな一側面でもあるのだし(笑)。 (3/12-00:15) No.1804

リストとナダール 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/03/07(Sun) 01:31 No.1739

ヴェルヌと結びつける人物としてナダールをあげたのですが、ナダールにとってリストというのは、彼が肖像画を残した膨大な著名人達のうちの一人というだけなのかもしれません(ナダールは最初、カリカチュアの画家をやっており『カリカチュール誌』の創始者でもあります。カリカチュアでリストとまた関係する期待あり)。ナダールに興味を持って、図書館で『ナダール 私は写真家である』ナダール著(大野多加志、橋本克己 編訳 筑摩叢書)を借りてきました。

ナダールのセルフポートレートを見て、前から一風変わった人物だな、と思っていたのですが、一風どころか、奇人です(笑)。パリの地下墓地でおびただしい数の骸骨を撮影したり、先にも紹介したとおり気球に乗って、航空写真まで実現してしまってます。(普仏戦争時にはナダールは軍事気球隊を組織したそうです)

あとがきP182より“それはひとえにナダールの存在が、彼の気球とおなじように巨大だったからでもあるし、「彼に理性をやれば、彼はそれから狂気をつくりだす」といわれたような複雑なキャラクターの持ち主だったからでもある。”

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ふゆひこ > さて、ナダールがどういう人物か、という紹介はここまでにして、僕は、リストとナダールが同じ巨人であるにも関わらず“実に対照的なキャラクターである”という印象を持っています。その対照ぶりがわかる点は、万国博覧会にあります。 

まずナダールは、もともと世界で最初に気球に乗って写真を撮る!という野心にとりつかれ、実行します。ところが、彼が得意満面で友人にその写真を見せたところ“でもきみ、きみのしたことはすでにやられているよ。最近本で読んだよ。(略)誰が書いたものかな・・・・(略)そうだ、アンドローだ!(略)今年の万国博覧会で気球から撮影された写真が展示されたと書いてあったよ”(同書 P38)そして、ショックを受けたナダールは急いで1855年の万国博覧会のアンドローの展示物についての資料を取り寄せます。

次は本を手にしたナダール“本が手からすべり落ちた・・・・どうしてこれを読んでおかなかったのか・・・・。”(P40)

ところが落胆するどころか、ナダールはアンドローの展示物一覧を続けて読み、熱狂します。

“この創意工夫にとんだ学者の本は、純粋空想科学の産物だった。(略)この天才的な卓越した夢想家は展示館に、ありとあらゆる空想的だが貴重な宝物、(略)のかずかずをつめこんだのだ。”(P40〜P41)。

そこには次のような空想の(しかし後に実現される)発明が列挙されていました。“発動機付自動階段、インスタント植物、植物性食肉、永久動力、音声無制限伝播装置”などなど。そしてナダールは、いてもたってもいられなくなり、アンドローに会いに行くのです。 (3/7-01:34) No.1740
ふゆひこ > では一方リストは、どのようなスタンスだったのでしょうか?こっちは1878年のパリ万博。先にトレフォートとサパリーからの依頼によってリストが出席する決心をした、と紹介しました。これはFY P378〜379に解説されているのですが、どうも評議会というのは、展示された“新しい楽器”を審議するらしく、トレフォートとサパリーはそれでリストの気を惹こうとしているのです。

“リストは、数百もの楽器 〜そこには“ピアノとピアニーノ”、“憂鬱なフルート”、“絶滅的トランペット(?)”、さまざまなチューバとギターが含まれていたが 〜に興味を持たなかった。 リストは、今回の旅を、愛国的な譲歩と考えることで価値あるもの、と自身を納得させていただけだった。”(FY P378)。 (3/7-01:36) No.1741
ふゆひこ > この前、紹介した手紙の最後の方は、やっぱり誤訳ですね。万国博覧会の目新しい出展物に対し、ナダールとリストとでは対照的な反応をみせています。僕はここ最近、リストと19世紀産業革命のことに急に関心を持って、つまみ読みしているのですが(皆さん辟易していると思いますが(笑))、僕は決してリストが近代産業革命の精神を持った人間であったとは、思っていません(少なくともいまのところは)。調べれば調べるほど感じるのは、リストの孤独感です。 (3/7-01:42) No.1742
じょるじゅ〜 > おお、リストの孤独感は私もわかるのですが、それにどうつながるのかふゆひこさんの考えを教えて下さい。私が感じる彼の孤独感と冬さんの考える理由が違うような気がする。
あの、関係ないですけどショパンが生きていたら彼新しいものに結構興味を引かれたんじゃないかと思うんです。 (3/7-03:22) No.1748
ふゆひこ > まだ自分の印象をまとめるのは早いのですが、単純に書くと“老人の孤独”です。リストの晩年には多くの若者が集まってきますが、相当ギャップを感じたと思うんですよね。まずそれが単純な印象。後は、まとまらないですが、即興的に文章を書きます。例えば、これも図書館から借りてきた『近代の誕生』という書籍に載っているのですが、1830年代ぐらいにパーシー・シェリーは気球を飛ばしてみたり、電気で自分の髪の毛を逆立てて見たりとか、そんなことをやっている。ベルリオーズは医学を勉強していたし、同じように科学にも強い関心を持っていた。でもリストはほとんど持たなかった。そこで僕が思ったのは“なぜリストはワイマールに定住したのか?”という点です。もちろんリストがワイマールに定住する客観的理由はたくさんあります。けど重視したいのはリスト本人の主観的理由です。ワイマールって行ってみると分かるんだけど、大都市じゃないんですよね。なんかのんびりした感じがする。当時はもっとのんびりだったんじゃないかな。そこからちょっと行けばフランクフルトという近代都市なのに、リストはワイマールに居住する。彼は晩年でもあちこちに旅行しなければならない身なのに、ワイマールを選んだ。近代産業革命の喧騒から逃れているような印象を受けます。 (3/9-02:58) No.1767
ふゆひこ > リストはどういう人物だったのかというと、その精神は19世紀前半のダンディそのものではないか、と(←若者達とのギャップはここにつながります。)。僕はリストの音楽性から“ドイツ的”な性格を主要に考えていたのですが、いろいろ知っていうくと、リストの精神の根本というのは、彼が思春期を過ごし、最も多感で活動的な頃をすごした“フランス的”な性格が強いんじゃないか、という印象を強めるようになりました。そこでまた話を戻すと、なぜパリを愛したリストがフランスに戻らないのか?(前段の話につながります。)リストは周囲の事象、周囲の人々、すべてに対して、何かギャップを感じているように思うんです。それが孤独感を感じるところです。 (3/9-03:06) No.1768
ふゆひこ > 次はヘルム『リスト』野本由紀夫訳のP228から
“リストの最晩年は、悲しみにあふれた一章である。ラーベは次のように言っている。「彼の暮らしは、ぞっとするほど単調たっだことが分かる。確かに生活は依然として波乱に富み、騒々しく、外面的にはしばしば輝いていたが、かつて起こったことが絶えず繰り返されただけであり、その点で満足感はなかったのである。もちろん、リストはこの時期にも、とりわけ教育活動により、非常に祝福にみちていた印象を与える。(後略)」”
これってすごい文章ですよね。前半の文章については、常人にはこうは考えられない。けど当時の世界の動きの中でリストほどの巨人を捉えてみると、なんとなく分かる気がします。 (3/9-03:13) No.1769
ふゆひこ > 僕は、もう寝るんですが、寝る前にもうちょっと(笑)。上で書いたことを、別の側面から書くと、リストは確かに長生きした。けれどリストの精神はあくまでもショパンの時代のものだった。リスト自身も、もしかしたら、間違えて長生きしてしまったぐらいに思っていたかもしれない。ブランディーヌもダニエルも亡くなり、ショパン、シューマン、ベルリオーズ、ダグー、ワーグナーみんないなくなってしまった。しかもコージマは自分からますます遠ざかる。皆が自分から離れていってしまう。相変わらず自分を崇拝してくれる人は集まってくる。けど自分が崇拝する人は皆いなくなってしまった・・・・。まだ考えが浅いですが、僕が思うリストの孤独感はそんなところです。 (3/9-03:51) No.1770
じょるじゅ > 違うかなと思っていたけど案外違いませんでした。特にかれが「心はフレンチである」ところや、たくさんの生徒に囲まれていても世代のギャップを感じていた、親しい者たちに取り残されていった(本人も言ってますが)という辺りです。
私産業革命とリストの個人的なエモーショナルな面とはあまりつながりがあるとは思えないんですが。 (3/9-05:23) No.1771
GS > オルガに「フランスで万年筆が発明されたんだ。絶対に手に入れなければ。で、すごいのはたったの5フランで買えることなんだ』とか言っていてそんなにノスタルジックだったとも思えない節もある。 (3/9-05:25) No.1772
ふゆひこ > 普通、リストと産業革命はあまり関連を持って話されないですよね。リストの作品を鑑賞しても、産業革命という時代背景は感じられません。逆に僕が興味を持ったのはその点かな。まだいろいろ調べないと分からないです。他の作曲家がどうだったのかとかも調べたいです。ブラームスやワーグナーとか。あと産業の発展というのは帝国主義の推進と表裏一体の関係にあると思うんですよね。政治的な事象というのはなかなか一個人にまで関連付けていくのは難しいですが、産業革命はダイレクトに市民に影響を与えたと思います。産業革命とリストを結びつけることで、帝国主義に対するリストの印象というのも見えてくるかも、と思ってます。リストという19世紀の巨人が誕生したのも、産業、技術、メディアの発展が大きく影響を与えたと思うので、なかなか面白いキーワードだと思うんですが。万年筆のこと教えていただいてありがとうございます。僕にはめちゃめちゃ面白いです(笑)。“これは楽譜書くのに便利だ!”って思ったんでしょうね(笑)。 (3/10-23:40) No.1784


リストの子孫 投稿者:たえりん 投稿日:2004/03/05(Fri) 23:06 No.1728

始めまして。いつも拝見していますが思い切って書き込みます。
質問なのですが、リストって3人子供がいましたよね。現在生きている子孫の方はおられるのでしょうか。ご存知でしたら教えて下さい。

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じょるじゅ〜 > おお、ふゆひこさんはきちんと調べてお答えをくれると思います。長女のブランディーヌは、産後なくなりましたがその時生まれた男子ダニエル・オリヴィエはマリーダグーの持っていたリスト関係のもの全て受け継いでました。(リストーダグー書簡の編集者。)その子孫の女性がフランスにいるという子とを聞いたことが。
次女コジマはご存知のとおりビューローとヴァグナー両方との間にたしか5人子供がいたと。ヴァグナー一族は今でもバイロイトで『ヴァグナー・フェスティヴァル』仕切ってます。 (3/6-02:51) No.1729
ふゆひこ > うう、(←うなってみた(笑))。はじめまして。まず、3人の子どもから書くと、GSさんが教えてくれているとおり長女のブランディーヌはダニエルを産んで早くに亡くなってしまいます。長男のダニエル・リストは20歳で亡くなってしまいます。長生きしたのがコージマで、ビューローとの間に2人、ワーグナーとの間に3人の子どもをもうけています。ということでリストの子孫は、基本的に、リスト〜ブランディーヌ〜ダニエル・オリヴィエの線と、リスト〜コージマ〜5人の子どもの線になりますね。 (3/6-04:19) No.1732
ふゆひこ > そこで見つけたのが海外のサイトですが、ワーグナーのサイトを紹介します。ここでコージマの線が詳しく分かります。TOPページから、Wagner's family tree というところを調べていってください。そこで、例えば、リスト〜コージマ〜ジークフリート〜ウォルフガング〜カタリナ・フリードリケという線がわかります。カタリナ・フリードリケは1978年生まれとのこと。僕より年下(笑)。http://users.utu.fi/~hansalmi/wagner.spml (3/6-04:26) No.1733
ふゆひこ > おお、ここで“Siegfried Wagner"のところを見ると、前にGSさんが教えてくれたウィニフレッド・クリンドヴォルトと結婚していることが分かります。 (3/6-04:35) No.1734
ミチ > >カタリナ・フリードリケは1978年生まれとのこと。

わはは。僕と同い年です。ビックリ! (3/6-19:50) No.1736
ふゆひこ > リスティアンは彼らを“ワーグナーの子孫”って呼ばずに“リストの子孫”って呼びたいですね(笑)。あと、ウォルフガングの子供(つまりワーグナーの曾孫、リストの曾々孫)で、ゴットフリートがいます。この人は『ワーグナー家の黄昏』という暴露本のようなものを発表し、一族から追放されたとのこと。今日、図書館で手にしました。 (3/7-01:49) No.1743
じょるじゅ〜 > それ、買い物籠に入ったまま、買ってません。その邦題いい。神々の黄昏みたいで。(原題もそうだったか?)彼は、反ヴァグナー運動みたいなのやってます。 (3/7-03:17) No.1747
たえりん > リストの子孫の方々の様子が分かって嬉しいです!『ワーグナー家の黄昏』読んでみようかな。 (3/7-18:08) No.1750
じょるじゅ〜 > ふゆひこさん、オリヴィエの子孫の女性がマイエンドルフ書簡の訳者とあっていたような気が。あの本の最初のほうに女性がオルガの手紙を見に来るという文章があったのは覚えています。(それがマイエンドルフ男爵の家族なのかオリヴィエの子孫なのか覚えてないのですが。)すみませんなぜか用事もないのにすごく忙しい状態で。 (3/8-02:08) No.1751
ふゆひこ > 『ワーグナー家の黄昏』は、なんかワーグナー家がどのようにナチスに関わったか、という内容のようです(紹介したサイトでも分かりますが、ナチス政権下で、バイロイトを取り仕切っていたのはウィニフレッドだったとか、そんなこと)。リストの子孫を知るには、ちょっと方向性が違うようですね。 (3/9-01:35) No.1758
ふゆひこ > おお、GSさんするどいです。子孫とかが登場するのは、書籍のINTRODUCTIONとか、ACKNOWLEDGEMENTSとかの、SPECIAL THANKS TOのところなんですよね(笑)。ウォーカーは調べたのですが、載ってなかったのです。オルガ書簡集(DUMBARTON OAKS出版、EDWARD N WATERS 解説)まで調べていませんでした。さっそく教えていただいたとおり見てみると載ってましたよ。P14“同じヨーロッパへの旅行で、パリにおいて、私達は魅力的で極めて知的な、わすれることのできない人物に会った。ブランディーヌ・オリヴィエ・ド・プレヴォー夫人である。彼女はフランス系のリストの曾孫にあたる。”またその前のP13では、“1962年〜63年にかけて、私達夫婦は、フランツ・リストの研究と、街から街へリストの足跡をたどる旅行に出かけた。それはすばらしい経験で、その中でも特筆すべきエピソードは、ロンドンに住むアレクサンダー・フォン・マイエンドルフ男爵に会ったことだ。”とのこと。アレクサンダー・フォン・マイエンドルフは1869年生まれで1964年没。オルガの息子になります。つい最近まで生きてたんですね。 (3/9-01:55) No.1759
GS > よかった。(ヨク勘違いしてがせねたを横流しする私。)その人ですよ。
マイエンドルフ男爵はリストに「Sachi」という愛称で呼ばれていたんですよ。(その前はベビーと。) (3/9-05:48) No.1777


ナクソス ≪リストの新譜〜他CD情報≫投稿者:ミチ 投稿日:2004/02/18(Wed) 23:12 No.1611

ナクソスからリストの新譜がでるそうです。
内容は

LISZT: Etudes
Ab irato, grande etude de perfectionnement, S. 142/R4b / Etude en douze exercices, S. 136/R1 / Mazeppa, S. 136/R2c / Morceau de salon, etude de perfectionnement, S. 142/R4a / Trois etudes de concert, S. 144/R5 / Zwei
Konzert-Etuden, S. 145/R6
William Wolfram, piano
Cat. 8.557014

個人的には、ひさしぶりに面白そうなのが来た!って感じです。
ピアニストは...誰?

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さくら > さりなです。

面白そうですね。ナクソスってあまり有名なピアニストは多くないですよね…。私も知りません。 (2/19-02:16) No.1612
ふゆひこ > おお、なんか面白そうな練習曲が並んでますね。NAXOSのシリーズはあんまり買ってないんですが、安いから買っちゃおうかな。僕もウルフラムっていうピアニスト知らないです。そういうピアニストは逆に聴いてみたくなりますね(笑)。 (2/20-01:25) No.1618
さくら > 私は巡礼の年の全曲のCDはナクソスのしか持ってないんです。ジャケットの絵画が気になるのですが…。 (2/20-02:06) No.1621
ミチ > ある作曲家の練習曲をナクソスで買ったら、「え?まじ?弾けてね〜」ということがあったので、今回はそうならないことを願っています。名前すら聞いたことのないピアニストは初めてです。どんなピアニストか楽しみですね。白状しますと、実はナクソスのリストは一枚も持っていません。「どうせ廃盤にならないから、後でいいか。」ってなっちゃうんですよ。しかもインターネットで視聴できるし。でも今回のは曲目が面白いので買っちゃいそうです。 (2/21-00:15) No.1625
ふゆひこ > NAXOSのシリーズは、ジャケットもいいですね。独奏曲全集と銘うたれてからのジャケットはめずらしい肖像画も使われてるし。“巡礼の年”のNAXOSのCD持ってないので、ちらっとAMAZONで見ましたけど、知らない絵でした。スイスのはターナーっぽいけど。CDの裏とかにジャケットのクレジットが大抵は書かれているので、ぜひ見てみてください。 (2/23-00:49) No.1656
ミチ > 最近、色々と新譜が出てきて楽しいです。タイムリーな話題ですが、パッハマンの新譜がでるみたいで、その中に「華麗なマズルカ」が入るみたいです。初音源化らしいです。それとフィオレンティーノの新譜も出ます。オールリストだそうです。オズボーンの詩的で宗教的な調べも出たし。金が。。。 (2/23-20:23) No.1665
ふゆひこ > 最近リストのCD多いですよね。うれしいです。オズボーンの“詩的で宗教的な調べ”は絶対買おうと思ってます。パッハマンも買っちゃおうかな。最近僕が手に入れたのは、中古屋でギンズブルクのCDでした。これにブゾーニ編のフィガロ・ファンタジーが入っていて初めて聴きました。 (2/24-01:33) No.1669
さくら > あんまり関係ない話で悪いのですが、巡礼のジャケットは確認したらターナーでした。ターナーって誰(笑)?ということで自分で調べました(笑)。 (2/24-15:48) No.1677
ふゆひこ > ターナーはスイスに関係が深いんですよね。スイスの風景画になるのかな。光が画面いっぱいに広がるような独特の色彩感覚を感じます。NAXOSって廉価版のCDなのにジャケットもちゃんと作品に合わせて選んでいるのがとてもいいです。 (2/25-01:39) No.1680
ミチ > おお、ギンズブルグも結構リストのCDでてますね。フィガロ・ファンタジーの入っているCDも聴きたいです。
今日、アルゲリッチのコンチェルトの新譜が出てて、試聴しました。ちょっとしか聴いていないんですが、結構見通しの良い演奏で好きです。 (2/25-02:54) No.1684
ふゆひこ > 僕はアルゲリッチのリストって全く聴いたことがないんです。どんな感じなのかな。ピアノ協奏曲1番でしょうか。カップリング曲とか気になります。 (2/27-00:41) No.1686
さくら > 1番とラヴェルの協奏曲です。他にも入っているみたいですが今は分かりません。アルゲリッチのリストソナタはかなり評判がいいですよ。 (2/27-11:17) No.1689
ふゆひこ > 昨日、新宿のタワーレコードで見てきました。新録音だと思ったら、古い音源の再発なんですね。もう1曲は、ミチさんが前から紹介してくださっている2台ピアノの“悲愴協奏曲”でした。これで容易に入手しやすくなりました。けど日本独占発売らしく、値段が高いです。指揮者はシャルル・デュトワです。アルゲリッチのソナタ、評判をよく聴きますね。聴いてみたいです。お金がないです(笑)。 (2/28-09:25) No.1692
ミチ > アルゲリッチの新譜は、前に録音されたものが販売されずにいたものです。「悲愴協奏曲」はご存知の通り以前から出ていましたが。アルゲリッチのソナタは、形容するならば、「超常的」「超人的」という言葉がふさわしいでしょう。稲妻が走り抜けるような衝撃的な演奏です。なんか「おお!神よ!怒りをお沈めください!」という気分になります(笑)。まさに好き嫌いのハッキリ分かれる演奏でしょう。私は好きです。 (3/2-16:47) No.1711
ふゆひこ > おお、ということは貴重なピアノ協奏曲の録音+悲愴協奏曲が聴けるという、うれしいカップリングなんですね。ミチさんの紹介で、ソナタの方を先に聴いてみたくなりました。 (3/3-02:18) No.1715
ミチ > 今日はじめて、ディスクユニオンの新宿クラシック館に行ったのですが、ブレンデルのフィリップスのリストボックス(中古)がおいてありました。「バッハ変奏曲」や「BACHの幻想曲とフーガ」のブレンデルの演奏は入手困難だと思いますが、これらも収録されています。
オズボーンのCDって既に発売されていますよね?店頭で見かけないのですが。
エンサーヨ(レーベル名)のボレットの超絶技巧練習曲とパラフレーズ集も気になりました。
金やばいって! (3/5-03:13) No.1726
ふゆひこ > 僕がギンズブルクの中古を買ったのがディスクユニオンの新宿クラシック館でした(笑)。新宿にクラシックの専門店ができて嬉しいですね。ミチさんはその後フラッグスのタワーレコードに行かれたのでしょうか。確かにオズボーンのCDが先週なくなってました。僕がよく行く池袋のWAVEとかにはあると思います。ついでにエンサーヨのボレットって、なんか寒そうな木立のジャケットのやつかな?僕は先々週ぐらい、そのCDをタワーレコードでずーっと手に持って買おうと思ってたんですけど、結局棚に戻したのです(笑)。僕はロンドンのボレットの超絶技巧練習曲が、好きになれなくて、以前サイトで“マゼッパが全く駆け抜けない”と非難めいたことを書いていたら、掲示板で“ボレットの超絶技巧練習曲は、旧盤の方がいいです。マゼッパもちゃんと疾走します”と教わったのでした。それでその録音なのかな、と思って買いたかったのでした。僕は最近、CD、DVDを買いすぎているので、しばらくは何も買わないつもりです(笑)。 (3/6-03:59) No.1730
じょるじゅ〜 > マゼッパが駆抜けない...(爆笑)でも、あの曲、疾走感が出るかどうかでしか判断できないですよね。リストもオルガマイエンドルフに『あなたの指は本当に野生馬の感じが出ている。』といって褒めてます。(彼女結構巧かったんだ。連弾ばかりとか言ってたからそうでもないのかと思ったら。) (3/6-14:12) No.1735
ミチ > http://www.naxos.com/link/newlink.asp?item_code=8.557014
こちらでNAXOSの新譜が試聴できます。ピアニストはこのCDがデビューみたいです。 (3/6-20:00) No.1737
ミチ > ふゆひこさん。はい。新宿のタワーレコードに行きました。ボレットの超絶技巧練習曲は気になったのですが、やっぱり購入までにはいたらなかったです。個人的には超絶技巧練習曲の決定版はまだ出ていないと思います。ベルマンは迫力満点だと思いますし、オフチニコフはすごく洗練されているのに技巧的にベルマンより上なんじゃないかと思わせる演奏です。が、どちらもなぜか何回も聴こうとは思いません。ポリーニのサントリーホールでの超絶技巧練習曲第10番は素晴しいものだったので彼に録音してもらいたいです。
ふゆひこさんを見習って、私もしばらくはCDは買いません。(笑) (3/6-20:21) No.1738
ふゆひこ > マゼッパの魅力として、やっぱり疾走感は重要ですよね。オルガってそんなに弾けたんですか。なんか想像できない(笑)。簡略版みたいなものかもしれないですね。 (3/7-01:54) No.1744
ふゆひこ > またまたナクソスのジャケットいいですね。この絵、前にフンガロトンのCDで一回使われたと思うけど、優れた絵でもないので、あんまり見ない肖像画です。ジャケット目当てで買いたい(笑)。ボレットのジャケットがもっとかっこよければ買うんだけどな。おおお、なんかポリーニの超絶技巧練習曲集って想像しただけでわくわくしますね。できれば全曲がいいな。ミチさんも買わないとなると、ボレットのCD、当分売れなさそう(笑)。 (3/7-01:59) No.1745
じょるじゅ〜 > オルガがよく、リストと『交響曲のピアノ4手版』を弾いているのは知ってますが。でも、マゼッパってタイミングの問題だから音感のある人には出来るのかも。(うねりの曲ですよこれも。リストにはそれが多い。) (3/7-03:15) No.1746
ミチ > ポリーニはインタビューで”〜〜に興味がある。”とか”〜〜を録音したい。”と言いながら、録音を果たしてない曲が結構あります。バッハの平均率やショパンのノクターン、ドビュッシーの前奏曲第2巻(これはいつか録音しそうです。)などです。その中に超絶技巧練習曲も含まれていたような気がします。おそらく今は、ベートーヴェンのソナタ全集で忙しいのでしょう。それからレコード会社の意向もあるのでしょう。彼は”昔と違う”と批判されたりしますが、今の彼の演奏も私は好きです。クライスレリアーナの入ったシューマンアルバムは最高です。 (3/8-16:56) No.1752
ミチ > 新宿のディスクユニオンで買ったもので、
ミハイル・リッキーというピアニストのCDを買ったのですが、これが素晴しい!曲目は

★忘れられたワルツ第1番
★メフィスト・ワルツ第1番
★忘れられたロマンス
★忘れられたワルツ第2番
★忘れられたワルツ第3番
★メフィスト・ポルカ
★メフィスト・ワルツ第2番
★メフィスト・ワルツ第3番
★メフィスト・ワルツ第4番
★葬送前奏曲

です。
メフィストワルツ1番は非常にゆっくり演奏していて(他もそうですが)、独自の魅力を放っています。あまり期待していなかったので、宝物を見つけた気分です。ピアノって速く弾けばいいってモノじゃないと思い知らされました。 (3/8-17:19) No.1753
じょるじゅ > 私も忘れられたシリーズ好きです。

「これからまた色々な『忘れられた曲』がどんどんでてくるよ。たとえば『忘れられたポルカ』とか」(爆笑)
これ、正真正銘リストのコメントです。わははは〜 (3/9-00:47) No.1756
ふゆひこ > 弾かない僕でも、マゼッパが“タイミングの問題”というのと“うねりの曲”というの、なんか分かる感じがします。わはは(笑)。その“忘れられたポルカ”の発言、うけますね(笑)。リストってなんでこんなおもしろいんだろう(笑)。 (3/9-01:59) No.1760
ふゆひこ > ポリーニの超絶技巧練習曲集は、聴きたいな。僕はショパンのエチュードはポリーニばかり聴くので、あの眩さで超絶技巧練習曲も弾いて欲しい。ミハイル・リッキーのCDの曲目も面白いですね。ハワードのワルツ集みたいです。葬送前奏曲だけが入っているというのは、これが前にLOMさんが紹介していたCDかな。遅く演奏されると、今まで気がつかなかったような和声の機能とか効果に気づいて新鮮な感じがしますよね。 (3/9-02:03) No.1761
GS > ねえ〜。おかしいでしょう。静かに本を読んでいた母親がいきなり「がははは〜」と笑い始めたので、息子たちは『あ、またリストだ』って。 (3/9-05:34) No.1774


リストと万国博覧会 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/29(Sun) 05:11 No.1699

“リストとテレグラム”のところで彼らの話題となっているのが“パリの博覧会”ですね。鉄道の発展というのは、物と人の、短時間での長距離間移動を可能としてくれたわけです。それと明るい未来を空想させる産業革命を背景に、産まれたものが“万国博覧会”。広範囲の国から、大量の展示物、そして大量の見物客。それらを実現させたのが鉄道であるわけです。また『世界全史』から。

・1851年5月1日  第1回万国博覧会 ロンドン。 パクストン設計の水晶宮(鉄とガラスの大量生産が効果を発揮)。
・1855年5月15日 第2回万国博覧会 パリ。アメリカのシンガーが出品したミシンが金賞を受賞。同時にアングルやドラクロアの回顧展も開催。クールベは『画家のアトリエ』を拒否されてしまい、会場外のバラックで『レアリスム館』として、勝手に発表。
・1867年 パリ万博 
・1878年 パリ万博 リスト出席。

後半2つのパリ万博についてはウォーカーFYでも書かれています(こんどちゃんと読んでみます)。

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ふゆひこ > この前の“リストとSF〜ヴェルヌ〜ロビダ”のスレッドに、僕は関連付けたいのですが、“万国博覧会”というものは、今も昔もそのテーマは“現在の最新技術と未来の予想”だと思います。もう少しリストの万博に対する感想というものを知りたいですね。リストも強い印象を受けたはずです。 (2/29-05:16) No.1700
ふゆひこ > もうひとつリストとヴェルヌをつなげる面白い事実。ヴェルヌの傑作『地球から月へ』は1865年ですが、デビュー作『気球に乗って5週間』は、なんと1863年にナダールが気球にのってアフリカ旅行を試みて失敗したというエピソードがヒントになって書かれた作品とのこと。リストのベスト・ピクチャーを撮影した、肖像写真家のあのナダールです。 (2/29-05:24) No.1701
ふゆひこ > もうちょっと万国博覧会の話をリストに近づけます(笑)。万国博覧会は第1回ロンドンの頃から“ピアノの博覧会の歴史”でもあります。講談社選書『ピアノの誕生』西原稔著から。

P34“ロンドンのハイドパークで開催された第一回博覧会には、イギリス三十八社、フランス二十一社、ドイツ十八社、アメリカ六社、オーストリア五社などがピアノを出品した”。

すごい数のピアノ出品ですね。でですね。万国博覧会におけるピアノ競争は、木製ピアノ→金属フレームピアノへの転換の歴史となります。

P64“一八五一年の万国博覧会でブロードウッドに寄せられた絶賛は、この楽器の完成された美しさを語ったが、同じ技術者の製作したピアノがその数十年後には博覧会でまったく顧みられることはなくなり(後略)”

リストのアルテンブルク荘には、ブロードウッドとエラーるが並べられていました。その木製ピアノが、スタインウェイやチッカリングの金属フレームピアノに立場を逆転されていくわけです。クリスタル・パレスを実現した鉄の大量生産、製鋼法の確立ということが、ピアノにも影響を与えていくわけです。 (3/3-03:19) No.1719
じょるじゅ〜 > ブロードウッドは木製だったのですか。知らなかった。あれ、ベートーヴェンのブロードウッドじゃないですか? (3/4-06:37) No.1723
ふゆひこ > おお、そうです。ベートーヴェンのピアノです。ネットでいろいろ調べると1818年にブロードウッドはベートーヴェンに寄贈したそうです(VY P332では1817年になってますね)。リストは1840年代のツアー中に手に入れたのかな。その後アルテンブルクに置かれ、現在はハンガリーのナショナル・ミュージアムに保管されているそうです。このCDはそのピアノで演奏したベートーヴェンアルバム→http://www.hungaroton.hu/classic/eng_info.php?info=89&vez=b (3/5-02:18) No.1724
じょるじゅ〜 > おお、じゃ必ず拝んできます。 (3/5-07:33) No.1727
ふゆひこ > おお(←3回つづいた(笑))そろそろGSさんもハンガリーに行かれるんですよね。皆さんうらやましです。ミュージアムにあるっていうことだから、簡単に見ることができそうですね。ベートーヴェンからリストの手にわたったなんていうピアノはすごい存在感でしょうね。僕は上のベートーヴェンのCDを手に入れようかな…。あ、CD買わないんだった(笑)。 (3/6-04:05) No.1731


Ich will nach Deutschland fahren. ≪リストゆかりの地≫投稿者:ミチ 投稿日:2004/03/02(Tue) 16:58 No.1712

私、ある事情で4月か5月にドイツへ行くことになりました。そこで質問があります。ヴァイマールにリスト記念館がありますよね。そこには行こうと思っているのですが、他に「リスティアンならココは行け!」みたいなスポットありますか?
もしご存知でしたら教えてください。宜しくお願いします。

うう...ドイツ語がヤバい...

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ふゆひこ > おお、うらやましい。GWでしょうか。ドイツだと、次にくるのはバイロイトでしょうね。リストのお墓もあるし。他にもたくさんゆかりの地はありますが、そこになんか史跡があるかどうかが分からないです。ボンのベートーヴェン記念像とかもいいでしょうね。 (3/3-02:26) No.1716
ふゆひこ > 僕がワイマールに行ったときは、フランクフルト〜ワイマール間にある、アイゼナハにも寄りました。そこには“聖エリザベス”“タンホイザー”の舞台となるワルトブルク城がありますよ。あと、フリッツ・ロイター〜ワーグナー・ミュージアムというのがあって、そこに確か、ワーグナーのデスマスクがあったような…(忘れてしまいました。アイゼナハにはあとJ・S・バッハの家があります)。 (3/3-02:30) No.1717
ふゆひこ > ワイマールだと、僕は行かなかったのですが、アルテンブルクも行きたいですよね。なんか今では集合住宅になってるそうですが…。それとアルテンブルクの前に居住したエルブプリンツ・ホテルがあるのですが、現在の何ホテルなのかが分かりません(属啓成さんの本だとパーク・ホテルと書かれてますが…)。ちなみに僕は、ワイマールに着いてから、泊まるところがなく2時間近く探し回り、数件の宿を断られ、なんか旅行者狙いの“リストホテル”とかいう薬局の隣の安いところに泊まりました。さんざん歩き回ったので、おそらくいまでも地図なしでワイマールはうろちょろできると思います(笑)。 (3/3-02:36) No.1718
じょるじゅ〜 > おお、私も行きたい。ゲーテ・シラーアーカイブ(資料館)にはリストの草稿夜間系書簡、伝記の資料がたくさん保管されているのですが、展示されているかはわからないです。
後、ベルリンの美術館で必ずダンハウザーの絵をおがんでくるとか。 (3/3-03:54) No.1720
ふゆひこ > ゲーテ・シラー・アーカイブは行かなかったな。よく下調べもせずに行ってきたので、もったいないことしました。ゲーテの住んでいた家には行って来て、そこはゲーテに興味がなくても行く価値大です。石壁で囲まれた車庫みたいなところがあって、そこにゲーテが使っていた(?)馬車が保管されてるんですよ。すごい存在感です。石の冷たいひんやりとした空気の中で、まるでゲーテが乗っているかのような印象を受けます。あとゲーテの書斎かな。ゲーテが集めていた鉱物がいっぱいあって自然科学にも造詣の深いゲーテの一面を知ることができます。 (3/4-02:41) No.1721
ふゆひこ > エルブプリンツ(erbprinz)はその後やっぱりパークホテル(parkhotel)になったらしいのですが、調べても出てこないんですよね。また名前が変わったのかな…。それとも取り壊されてしまったんでしょうか??リストのゆかりの品々がたくさんあったはずなのに…。いろいろいま調べてたら、ワイマールのホテル・エレファントでは、トーマス・マンが『ワイマールのロッテ』を書いたとのこと。黄色いマンの像が建っているとの事。うーん。そんなの見てない…。
(3/4-02:51) No.1722
ミチ > おお。ドイツが楽しみになってきました。ありがとうございました。できればコンサートにも行きたいです。リストリサイタルとか誰かやってくれれば最高なんですけどね。 (3/5-03:02) No.1725


Brahms and Liszt 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/20(Fri) 02:02 No.1619

ほんとに現在でも使われているのかどうか知りませんが、ネットでいろいろ見ていたら、どうも英語のスラングで“酔っ払う”という意味で“Brahms and Liszt”というのがあるそうです。うーん。音楽史上では対立する2大派閥の大作曲家なんですが、こんなところで仲良く名前を並べているとは(笑)。お酒は控えめに!マエストロ!

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さくら > 面白い表現ですね(笑)。スラングだったら辞書とかでは分かりませんね。リストはお酒が好きだったのですか?因みに私はブラームスが結構好きです。 (2/20-02:09) No.1622
ジョルジュ〜 > おお〜、これ、うちのサイトで英国人が説明してくれたんですがそのページが見つからない。いま、メールして聞いてます。
ロンドンの下町言葉コックニーの表現だってことは覚えてるんですが。オーステインパワーズで、マイヤーズとケイン(両方マイケル)が、コックニーで会話するところ字幕が流れます。 (2/20-05:49) No.1623
ミチ > あはは!!リスト小猿といい、いつも面白いトピックを探してきてすごいです!ブラームス私も結構すきですよ。今度イギリス人に聞いてみようかな。 (2/21-00:19) No.1626
ミチ > ブラームスとリストって、そんなに仲が悪いわけじゃないんですよね?私の印象としてはハンスリックが一人で大げさに騒いでいるだけに思えるんです。 (2/21-00:34) No.1628
ジョルジュ〜 > イヤー、仲悪かったんです。ブラームスはクララの側についていましたから。色々細かいいきさつが何年にもわたってあるんですが、リストのコンサートマスターだった若干20歳のヨアヒムがリストと音楽性の違いから喧嘩してブラームスの元にいったのも、火に油を注ぐ原因かと。
別にリストは嫌っていたわけではないですが、言われて黙っているほどお人よしでもないということで「ロマン派の戦争」が起こってしまったわけです。 (2/21-01:58) No.1632
ふゆひこ > “BRAHMS AND LISZT SLANG”で検索かけると、いっぱい出てきますね。現在でも使われてるんですね。例えば、このページとかhttp://www.cockneyrhymingslang.co.uk/search.asp?e=120&keyword=Brahms+and+Liszt&method=slang_id (2/21-02:07) No.1634
ふゆひこ > リストは若い頃とかずいぶん飲み歩いてるんですよね。GSさんが紹介してくれました。ブラームスは『赤いはりねずみ』に通ってたことが有名かな。けど“酔っ払う”っていうスラングに使われるほどなんだろうか。なんかこのスラングが産まれた背景を知りたいですね。例えば、リストは1840年のイギリスツアーで、キャリアの汚点ともいえるほど、イギリスからこっぴどく批評されるんですよね。そのときに産まれたスラングなのかな…、とも思ったんですがブラームスはイギリスに行ってないはずです。ブラームスがメインということは、演奏スタイルが由来ではなさそうです。 (2/21-02:12) No.1635
ふゆひこ > おお、コックニー訛りなんですか。コックニー訛りって有名ですよね。『マイ・フェア・レディ』のヘップバーン演じる、イライザがそうでした。“H”を発音しないで、“EI”を“AI”って発音する。最初“BRAHMS AND LISZT”ってなんか言いづらいな、と思ったんですが、ひとつの単語のようにたぶん短く発音するんでしょうね。おお、英国人の方から、なんか情報が入るとうれしいです。 (2/21-02:17) No.1636
ふゆひこ > 二人がお酒を嗜んだからっていうことではなくて、なんか別のエピソードがあるのかも。例えば、ある酔っ払いが、ブラームスの“ハンガリー舞曲”を、“ハンガリー狂詩曲”だと言い張っただとか(笑)。それにしても“サル”の名前にはつけられるわ“酔っ払う”の代名詞にはなるわ、われらの大作曲家はいったいなにやってるんでしょうか(笑)。 (2/21-02:23) No.1637
ふゆひこ > ブラームスとリストがお互いをどう思ってたか、というのは、この掲示板で何回か話題になって、いまの僕の印象では“嫌う”というほどの感情ではないのでは、と思ってます。むしろお互いを嫉妬してたんじゃないかな。リストの場合、その嫉妬はブラームスの作品をひとつとして編曲しなかった、という事実に強く表れていると思います。お互いの存在が、お互いの存在を脅かしていたと思うんですよ。ストレートに言うとお互いにとっての“脅威”かな。 (2/21-02:30) No.1638
ジョルジュ〜 > コックニーでは、実際の単語のもつ意味とは全然関係なく「韻を踏む」のがもっとも大事なのです。で、この場合、リストの英語発音の最後の音節「〜ist= pissed」と同じだから使われているのです。
(2/21-02:42) No.1639
ジョルジュ〜 > リストは、生徒がブラームスのパガニーニ練習曲を弾くたびに楽しそうに大笑いして「私は彼の音楽活動に多大に貢献しているようだ」とか「君が私の曲をやる時は『ブラームスの曲だ』と客にアナウンスすれば、皆同情してくれるよ」とか、冗談こきまくりです。 (2/21-02:47) No.1640
ふゆひこ > おお、なるほど“韻”をふませてるんですね。そういえばコックニーのスラングのサイトで、同じ“酔っ払う”の意味で“OLIVER TWIST”がありました。オリバー・ツイストの内容で、酔っ払うシーンとかがあるのかな(読んでないです)と思ったんですが、これも“韻”ですね。 (2/21-03:00) No.1642
ふゆひこ > というわけで、これはコックニーでは酔っ払いのCDということになります。http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00004GOZF/104-4102425-7638328?v=glance (2/21-03:03) No.1643
ふゆひこ > GSさんが紹介してくれたようなリストの発言に、なんか僕はリストの“嫉妬”というのを感じるんですよね。それが“わだかまり”なんらかのコンプレックスであって、“仲が悪い”というか、一定の距離を置いてしまったのかな。 (2/21-03:13) No.1644
さくら > パガニーニのカプリスの変奏曲の編曲はリストが先ですが、ブラームスが編曲した時はリストを意識していたと思いますか?ブラームスにこの作曲を勧めたのはリストの弟子のタウジヒだと知って面白いと思いました。因みにリストが作曲する前にはシューマンがカプリスを既に編曲していたらしいです(変奏曲を編曲したかどうかは知りません)。リストのパガニーニエチュードがクララに献呈されたことも考えると、このあたりの関係は非情に興味深いです。 (2/21-12:54) No.1646
ミチ > リストとブラームスはとにかく微妙な関係だったのですね。面白い!

さくらさん。
私もシューマンの曲に非常に興味があります。
↓これです
Studien nach Capricen von Paganini, 1832, op.3
Konzert-Etuden nach Capricen von Paganini, 1833, op.10

6曲づつの計12曲になります。曲がどんなかも気になりますが、なぜ全く取り上げられないのかも気になります。そんなに魅力のない曲なのでしょうか。。。 (2/22-02:05) No.1648
ジョルジュ〜 > Op3をシューマン自身は完全に練習曲として位置つけていました。最初ッからハノン的です。また、本人も自分のトランスクリプションというよりもさらにオリジナルに近いものということで、『編集者ー編曲者』という形です。つまり、パガニーニのヴァイオリンのテクニックをピアノに翻訳する。
で、10番のほうは、どちらかというとパラフレーズで、パガニーニの原曲からはなれていってます。
シューマンの練習曲が、どれを基にしているのか書いてみました。
1.カプリス#5 -
2.#9(シャッセ)
3.#11 -
4.#13
5.#19
6.#5??これ和音展開は同じですがどの曲にも似てません。
(2/22-03:30) No.1649
ジョルジュ〜 > シューマンの10番のほうは聞いたことも楽譜を見たこともないです。楽譜手に入れます。(私としたことが。パガニーニのカプリースも見つからないので、シューマンの曲を確認するのに苦労した。) (2/22-03:33) No.1650
George > "As Bert came home after drinking 15 pints of beer and stumbled up the apples and pairs, it was obvious to his trouble and strife that her husband was totally Brahms and Liszt". (2/22-07:18) No.1652
じょるじゅ〜 > apples and pears=stairs
trouble and strife=wife
というわけで、英訳すると
As Bert came home after drinking a lots of beer and stumbled up stairs,it was obvious to his wife that her husband was totally drunk.
日本語訳するとおもしろくも何ともない『バートがたくさんビールを飲んで家にたどり付くと、階段もんどりうちながらやっとのことで登り彼が泥酔しているのは奥さんにも一目瞭然でした。 (2/22-07:24) No.1653
じょるじゅ〜 > というわけで、リストは『英国人はいつもグルックとヘンデルの話ばかりしている』。。。さっぱり、意味わかりませんね。 (2/22-07:26) No.1654
ふゆひこ > ブラームスの“パガニーニによる変奏曲”は何回が聴いたことあるんですが、あまりリストを意識しているとは思えなかったです。変奏曲と練習曲の違いかな。タウジヒが勧めているのですか。その辺の関係も調べてみたいです。 (2/23-01:44) No.1660
ふゆひこ > 僕もシューマンの曲はぜんぜん聴いたことないです。そういえば『音楽と音楽家』にシューマン自身が解説していたなと思い、参照してみました。次は、その引用です。
“以前に出版された≪パガニーニによる練習曲集≫では、僕はなるべく原作の一音一音を写しとり、ただ和声の組み立てだけをすることにした(ので或は原作をそこなったかも知れない)。けれども、今度は趣向をかえて、忠実な逐語訳という衒学的なやり方をやめて、出来上りが原作の詩趣をそこなうことなく、しかももともとヴァイオリン曲だったことを忘れさせて、まるでピアノの曲だったような印象を与えるようにしたいと思った”P102 岩波文庫 吉田秀和訳。ほかにもいろいろ面白いことシューマンは書いてますので、ぜひ参照してみてください。 (2/23-01:52) No.1661
ふゆひこ > “brahms and liszt”の用例ありがとうございます。こんなスラングで英文が書かれていたら、さっぱり意味分からないですね(笑)。trouble and strife が=wife っていうのはやはり韻のほかに意味も込められてる場合もありそうです(笑)。 (2/23-01:56) No.1662
じょるじゅ〜 > Trouble and Strife 、そのとおりです。わはは、と、こちらでも大笑いするようになっているようです。 (2/23-03:30) No.1664
ミチ > おお、ここの掲示板は私にとって有益な情報の宝庫になりつつあります。みなさんすごい。勉強になります。trouble and strifeは笑わせていただきました。 (2/23-20:44) No.1667
ミチ > ブラームスのパガニーニ変奏曲はミケランジェリのすごい演奏があるんですが、クララがこの曲を「魔術師の変奏曲」と呼んだそうで、それが納得できます。ちなみにブラームス自信がつけたタイトルは「精巧な指のためのピアノ練習曲―パガニーニの主題による変奏曲―」だったそうです。
私の印象としては、リストの影響も少しはあったのではないかと思います。 (2/23-21:04) No.1668
ふゆひこ > おお、もともとは練習曲という名称も持っていたのですか。僕はエゴン・ペトリので持っていて、正直あんまり聴いてません。クララ・シューマンの印象をもっと知りたいですね。確かクララは(それがパガニーニ・エチュードであったかどうか忘れましたが)、リストから献呈された曲を、なんか悪魔じみた性質から好まなかったとか、読んだような気がします。 (2/24-01:49) No.1672
ふゆひこ > ああ、僕が知ってたエピソードはソナタに関してのクララの反応ですね。WY P156〜157に載ってました。話がずれてすいませんが、あといままで意識していなかったことが書かれていました。ソナタロ短調がシューマンの家に届いたのは1854年5月25日。すでにそのときはシューマンは精神病院に入ってしまっています。そのままシューマンは献呈されたこと、どころかソナタロ短調がこの世に産み出されたことも知らずに一生を終えてしまうようです。 (2/24-02:07) No.1673
じょるじゅ〜 > http://ibiblio.org/pub/multimedia/music-scores/freemusic/pianschm/
ここで、シューマンパガニーニ練習曲無料入手できます。OP.10の方もありますね。
このサイト、リスト書簡集とか、リスト著のショパン伝記とか、バルザックのビアトリクスとかもオンラインで読めます。(目が痛くなるけど。ダウンロードして、字を大きくして読んでます。) (2/24-04:48) No.1675
さりな > おお。このサイトは素晴らしいですね!シューマンはプリントしまくります。
ブラームスのパガニーニ変奏曲はエチュードとして用いるピアニストもいるんです。というか変奏曲という形式自体が良い練習曲になるのです。それぞれの変奏で違う技巧を求められるわけですから。でも初めのタイトルに「練習曲」と入っていることは知りませんでした。私もミケランジェリの録音で持っています。 (2/24-15:44) No.1676
さくら > 大した補足ではないですが「エチュードとして用いる」というのは、苦手な技巧が出て来る変奏のみを取り出して練習するということです。あと名前を間違えました。これからは「さくら」で。 (2/24-15:51) No.1678
ふゆひこ > こんなにたくさん楽譜が閲覧できるんですね。リストがないのがちょっと残念。リスト書簡集と同じサイトなんですか。気づかなかった。確かに変奏曲集は格好のエチュードにもなりそうですね。僕はピアノを弾きませんが、なんとなく分かります。変奏曲は作曲家にとっても作曲の練習になるんでしょうね。 (2/25-01:50) No.1681
ふゆひこ > さっきWYの“WAR OF ROMANTICS”のところを読んでいたら、いくらでも面白い話がでてきます。上で書いたデュッセルドルフのシューマン邸にソナタロ短調が届けられたとき、クララ・シューマンに弾いてみせてあげたのはブラームスだったとのこと。ブラームスはその前の年に例の居眠りをしています。ウォーカーはほんとリスティアンのバイブルですね。ちゃんと読まないと。 (2/25-01:54) No.1682
ふゆひこ > リンクさせていただいているサイト“PIANO LIFE”の管理人のみゅうさんから、面白い絵を見せていただきました。なんと“BRAHMS & LISZT”です!!現代において描かれたと思うんですが、このスラングにちなんで描かれたカリカチュアのようで、ブラームスとリストが飲んだくれて、背中を合わせて寝そべってます。二人ともご満悦。ブラームスは大きなビールジョッキ、リストはワイングラス(笑)。みゅうさんはあと“BRAHMS”のフォントがいかにもという感じのゴシックで、“LISZT”が華奢なフォントで書かれていることも指摘されてました。このスラングは現代でもずいぶん親しまれてるんですね。こんな感じでブラームスとリストは天国で仲良く飲んだくれてるんでしょうか(笑)。 (2/25-02:06) No.1683
たに > あら、もう少し早く気づいていればよかった(^烹^;。でも、最近私はあまりブラームスにはあえて深入りしないようにしているところがあるかも?です。ちなみに現在はブラームスとリストのアナログレコードをともに2枚づつ所有です。うろ覚えですが、リストがブラームスのパガニーニ変奏曲を「自分のものより優れている」と評したエピソードは知っています。もっとも、「自分のものはもっと昔に書いたものだから」としっかり付け加えていたとか(笑)。 (3/2-00:33) No.1710
ふゆひこ > お酒とブラームスなら、たにさんですね(笑)。そのリストの発言は、前にGSさんが教えてくれたものと同じかな。リストの発言はちょっとウィットというか、軽口めいたところがあるんですよね(笑)。オルガ宛の書簡を読んでいたら、こんなのもありました。
1884年4月11日 オルガ宛
“明日、ブラームスのコンサートを聴けるよ。批評家達の全能の保護のおかげで、すべての作曲家達の中でも最も幸運な作曲家だね。彼自身が彼の新しい交響曲(交響曲第4番)を指揮するんだ。それと他の作品も。来週の月曜日にはドイツ・レクイエムが聴けるよ。” (3/3-02:15) No.1714


リストとテレグラム 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/29(Sun) 04:49 No.1697

引き続きリストと19世紀産業革命のことを…。“リストの書簡集”というと、皆さん、ペンと紙で書かれた手紙をイメージしていると思いますが、リストの書簡集には当然のように19世紀の新技術である“電報(テレグラム)”が含まれています。

ほとんど誤訳してると思うんですが紹介します。次は1878年4月26日付け、エデュアルト・リストに宛てた手紙。

“親愛なる、そして名誉ある従兄弟殿。ブダペスト・テレグラム社の添付の写しが、私がおそらく5月の終わりにパリに行くことを伝えてくれるよ。私は本当に、パリ博覧会へ行くために、いくつかの私的な招待を断ったんだ。何年もの間、特別な理由のほかは、長きにせよ短きにせよその旅程は、不便で、困難で、好きではなかったんだ。それが君を含め皆にも言っていた、私がパリの結集した驚異を諦めていた理由だよ。トレフォートとサパリー(パリ万博におけるハンガリーの責任者)からの電報で、私の消極的な決心は変わったよ。愛国心についての無駄口などなしで、謙虚に言うが、私は、ハンガリーのために何かなされるところへ行く気がおきない。”(←最後の方、特に訳に自信なし。)

ラ・マーラの注釈のような扱いで、トレフォートとサパリーからの電報も紹介されています。

“[電報の日付は4月21日、それによると“ワイマールのアベー・フランツ・リスト様。世界中が貴殿にパリ万博の国際評議においてハンガリーの代表となっていただくことを望んでおります。評議は6月1日から始まり、2〜3週間で終わります。どうか内密な依頼をぜひ、受けていただきたい。そして早急にブダペストの代表事務局に電報で返信願います。大臣トレフォート、およびジュリアス・サパリー伯”]

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ふゆひこ > 19世紀において、鉄道の発展と同じくして、電信の技術も発展しているわけです。19世紀の情報革命です。僕が世界史について調べるのに活用している講談社の『世界全史』からピックアップするとですね、

・1837年 アメリカのモースがモールス信号の特許申請。
・1844年 ワシントン−ボルティモア間で電信回線を使い、選挙結果速報で活用。
・1851年 イギリス ロイター社設立。
・1864年 イギリス−インド間に電信敷設。植民地支配に有効。

19世紀後半には相当、電信技術が発展していることが分かります。そしてグラハム・ベルが電話の特許をとるのが1876年。これもリストの生前ですね。 (2/29-04:56) No.1698
じょるじゅ〜 > 1850年代のアグネスへの書簡に「局留めだけでなく実際の詳しい現住所も送って。もし予定が急に変わったときには電報できるから。」と既に書いてます。 (3/1-06:34) No.1709
ふゆひこ > 19世紀産業革命の歴史をざっと調べると、だいたい“世界の工場”イギリスがなんでも早くて、ついで早いのがフランス、その次ドイツかな(上のモールス信号は、モースはイギリスに居てアメリカに帰る船上で考えたとの事)。そう考えると、だいたいドイツ、フランスで普及しだすのが、1840年代後半〜50年代なんでしょうね。 (3/3-02:08) No.1713


Crystal Palace(水晶宮) 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/29(Sun) 13:23 No.1704

1851年に開催されたロンドン万博で、会場となったクリスタル・パレス(水晶宮)は、その後、コンサート会場としても使われています。リストに“第2のタウジヒ”と呼ばれるオイゲン・ダルベールは17歳の時に、クリスタル・パレスでシューマンの協奏曲を演奏します(FY P422)。1886年リストは没する年の4月に最後にロンドンに訪れます。4月17日にクリスタル・パレスで“聖エリザベスの伝説”が演奏されます(FY P486)。土曜日の午後(12日?)には同じくクリスタル・パレスで、オール・リスト・プログラムが催されます。

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ふゆひこ > 僕が注目していることは、クリスタル・パレスが、ただの豪奢な会場ということではなく、それが第1回万博の産物であるということです。その場所でリストやダルベールが演奏しているわけです。クリスタル・パレスは残念ながら1936年に戦争の標的となりやすい、ということで破壊され現在は存在していません。ハイドパークにあったそうです。http://www.victorianstation.com/palace.html (2/29-13:33) No.1705
ふゆひこ > リストがクリスタル・パレスに到着したときに、“a group of cab-drivers doffed their hats and addressed him as "Habby Liszt"”(FY P488)としたそうです(HABBY
ってなんでしょう?)。“CAB”が気になりますよね。また『世界全史』から。
・1885年 ドイツ ダイムラー2輪、ベンツ3輪のガソリンエンジン車開発。

年号はぎりぎり辻褄が合いますが、ロンドンでいわゆる自動車のタクシーが運行しだすのは、1900年代に入ってからです。当時はこんなタクシー。http://www.thelondontaxi.co.uk/page6.htm
リストは自動車までは、目にはしていなかったんでしょう。 (2/29-13:40) No.1706
ふゆひこ > ついでにこのロンドン訪問のときの出来事。4月8日のコンサートで、主催者のワルター・バーチ(リストの作品をロンドンで継続的に取り上げていた弟子の一人)の招待で、一人の超大物が参加します。ヨーゼフ・ヨアヒムです。FY P488では“すばらしいことがこの日の午後に起こった。リストはふたたびヨーゼフ・ヨアヒムと組んだのだ”。また“彼らの歴史的な握手は、ロンドンの芸術エリート(?)たちに目撃された”“すべての人にとって彼らの古い確執が過去のものとなったことを象徴するこ出来事だった。”とのこと。 (2/29-13:51) No.1707
じょるじゅ〜 > シャコンヌのとこで書いたように1880年(81だったか?)にジチー伯の仲介によって仲直りしてますから、そのあとはちゃんと付き合っていたのですね。(少なくともヨアヒムとは。彼のカーネギーホールでの当時のプログラム持ってます。) (3/1-06:31) No.1708

ため息 投稿者:なな 投稿日:2004/02/28(Sat) 11:41 No.1694

初めまして!中3のななです。
今度「ため息」を弾くことになって、
楽譜を買おうと思うのですが、
どこ出版のものが良いのでしょうか?
3つの演奏会用練習曲については、
ヘンレや春秋社がいいと聞いたことがあるのですが、
いまいち信用できなくて…
ブタベスト版などはあまり良くないのでしょうか。
教えてください!


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A・BC > 初めまして。
ヘンレ版は分かりませんが、春秋社版は間違いがなく信用できます。ただ校訂報告等が少ないのでそういう点ではEMBの方が良いかもしれません。 (2/28-22:03) No.1695
さくら > 私はEMBが好きなのですが春秋社で良いと思います。でもEMBについて特に悪い噂は聞いたことがないし、ヘンレも悪くはないと思うのですが…。でも私自身が見比べたわけではないのではっきりしたことが言えません。ごめんなさい。私の回りはEMBが多いような気がします。少数ですがコルトー版をとっても気に入って推薦している人もいます。コルトーの練習法は非情に役に立ちます。ただ見にくいし日本語でないのでどうでしょう…。 (2/29-00:57) No.1696
ふゆひこ > 楽譜のことが分かるA・BCさん、さくらさん、レスありがとうございます。僕はさっぱり(笑)。楽譜はどの版も一長一短のようですね。弾かれる方の目的によって選択がかわってくるのでしょうね。 (2/29-05:33) No.1703


リスト 宗教合唱曲の新譜 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/27(Fri) 01:05 No.1688

おお!フンガロトンよりリストの合唱曲のCDが発売されますよ。なぜかカスパル・ダーヴィド・フリードリヒの“さすらい人”の絵が使われたかっこいいジャケットです。
http://www.hungaroton.hu/classic/ujdonsag.php?info=1324

曲目は
1.光をもっと光を!
2.信頼する主よ、統べたまえ
3.ミサ曲ハ短調
4.詩編第18編”天は神の栄光を語る” 
5.ハンガリーの神

すごい。1とか5ってファーストレコーディングじゃないでしょうか。というか“ミサ曲ハ短調”ってなんでしょう?オルガンミサのことかな・・・・。作品表にないのですが。

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ふゆひこ > 上で紹介したフンガロトンのページで、クレジットをよく見ると、使用した楽譜が書かれてるんですよね。そこで“ミサ曲ハ短調”だけ“草稿”となってます。これはサールの作品表で1856年の計画に記載されている“TWO MASSES”のひとつなんでしょうか?これは入手して確かめたいです。 (2/28-09:22) No.1691
さくら > いつ発売ですか?私はやっぱりピアノが好きなのでピアノの作品ばかり聴いているのですがリストの合唱曲は未知の世界です。聴いてみたいです。 (2/28-10:07) No.1693
ふゆひこ > もう発売されていると思うのですが、日本のCD屋さんの棚に並ぶのは、もうちょっと後になるのかな。このCDは世俗合唱曲が2曲(うちひとつはハンガリーの神だし)しかなくて、ちょっと重そうです。全部、男声合唱曲のようです。同じ男声合唱曲のCDならば“四大元素”が入ったCDの方がお薦めです。 (2/29-05:30) No.1702


ジプシーと音楽 リスト著 投稿者:じょるじゅ〜 投稿日:2004/02/26(Thu) 05:28 No.1685

が、手に入りました。今私のサイト「R&I」でも英語版第一部(ジプシー少年にあったいきさつ)が完成したばかりですが、この本を読んで第二部、または内容によっては第三部まで行くかも。
邦訳はまだしてません。
また、読んで勉強の日々。

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ふゆひこ > こんど読ませていただきます。前にこのエピソードを教わったとき、ウォーカーの本を読んでも、(英語力不足のため)なんか真意がよくわからなかったんです。助かります。こんど僕のサイトで、リストの著作集一覧と、計画のみの作品表を載せたいな、と思ってます。リストの著作は(まぁ本人が書いていないところもたくさんあるとはいえ)リストを知るための最重要なものですよね。 (2/27-00:45) No.1687
じょるじゅ〜 > と、一度Upしたのですが、本を読み始めて全面改訂を決心。今は入れてません。また書いたらお知らせを。 (2/27-15:31) No.1690

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