リストとSF 〜ヴェルヌ〜ロビダ ≪リストと鉄道〜標題について≫投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/16(Mon) 02:23 No.1582

この前から、リストとあまり関係のないことばかり書いてすみません(笑)。昨日、宮崎駿のジブリ美術館に行ってきたんですよ(ここはめちゃめちゃ面白いです!僕にはディズニーランドよりはるかに楽しかった)。

そこでですね。面白い人物を知りました。アルベール・ロビダというフランスの画家です。『天空の城ラピュタ』の世界って、実はロビダという画家が一生懸命書いていた未来世界の空想絵画がイメージの源泉だったんですね。飛行船とか。これにまず驚いたんですけど、ロビダって1848年生まれなんですよ(ここでショパンやプランテを思い出しましょう。リストはワイマールに落ち着くころです)。たぶん飛行船とかを描きだしたのは、晩年の19世紀末から20世紀初頭だと思うんですが・・・。

リストはもともとファンタジーやオカルトの世界が好きだったはずです。けど幻想、オカルトと言っても、その題材は中世や神話、宗教といった、過去のイメージですよね。ダンテの神曲、ミルトンの失楽園、ファウスト、それにゲルマン神話等々・・・。リストのファンタジーのベクトルは過去に向かっている(『ラピュタ』が登場する『ガリバー旅行記』はリストの時代よりもさらに前の作品です。リストは読んでいたかな?けどガリバーの世界も意識の志向は過去でしょうね)。

けどリストと同時代にはジュール・ヴェルヌが活躍し『月世界旅行』なんて発表している。そしてアルベール・ロビダ。これらのファンタジー(SF)の意識は未来を志向しています。

リストも来るべき20世紀や、100年後の21世紀なんかを、すこしは想像したかもしれません(あれだけ旅行に明け暮れて、移動に苦労したリストが、空をぴゅーっと飛んでいく夢の乗り物を想像してもおかしくない)。そんなときヴェルヌやロビダの世界に似たようなイメージを持っていたのかもしれないです。なんか僕はそう思って、とてもリストに親近感を持ったのでした。

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ふゆひこ > あまり皆さん興味持たれてないかもしれないですが(笑)。管理人の横暴で(笑)。この話って、僕が前から関心を持っていたことにつながるんですよね。リストと19世紀産業革命の関係、というか、ストレートに言うと“リストと鉄道”との関係、っていう感じ。デュヴァル著『ホロヴィッツの夕べ』(青土社)のP174にこんなことが書かれています。“彼は不屈で、ロシアの吹雪の中を犬ぞりに引かれ、凍てつく台地を何里も旅しました。彼は数日間の検疫すら受けて、コンスタンティノープルで初めて演奏をした主要ピアニストになっています。”この前、観賞した映画『わが恋は終わりぬ SONG WITHOUT END』でもリストは馬車で移動してましたね。もちろん19世紀前半と、主要都市を離れれば、馬車になってしまうと思うけど、19世紀は徐々に鉄道網の敷設が始まる時代です。リストは鉄道をどれぐらい利用したのでしょうか。 (2/18-01:42) No.1597
ふゆひこ > 結構、有名なアルカンの“鉄道”は1844年に作られてます。ちらちらネットで調べると、1830〜40年ぐらいから、各国で鉄道建設が始まっていて、最も早くに成功していたのが英国。ドイツは複数の王国が林立する状態だったので鉄道敷設は急速には発展しなかったようです。この辺、リストの生涯と合わせて調べてみたいです。 (2/18-01:47) No.1598
ふゆひこ > 1863年5月8日のフランツ・ブレンデルに宛てた手紙では“私の鉄道と蒸気船による放浪”なんていう表現も出てきます。

次は、1870年1月10日にジークムント・レーベルトに宛てた手紙(訳は僕の適当翻訳)。
“ウェーバーとシューベルトのソナタの校正は、おととい、鉄道便で2つの小包でシュトゥットガルトへ発送したよ。これが一番安くて、早い送付方法なんだ。君にもこの方法で小包を送ってくれることを願うよ。通常郵便で送ると遅いし、料金も高いね。送るのなら、NB(小包?)は、厚くしちゃいけないよ。それに包装に住所を書かなきゃいけないからね。もうすぐ、待望のニ短調のソナタを送ってくれるんだろう?あとウェーバーのコンツェルトシュトゥック。私はそれらをすぐに改訂してあげるよ。まもなく君のところにシューベルトの即興曲やワルツ、etcが届くよ。” (2/18-01:53) No.1599
GS > おお、彼が「三つ折りの生活」を始めた頃はほとんど鉄道でウイーンからローマまで丸一日とか書いてます。でも結構時間は正確ではなかったらしく、今日は4時間足止めをくらって、100円で本を買ったとかありました。
ヴァイマールでは鉄道で主要都市と行き来していたようです。アグネスがベルギーに向かった時も駅に見送りに行ってます。これは54年ごろ。 (2/18-01:56) No.1600
ふゆひこ > 次は1876年6月27日、マックス・エルドマンスドルファーに宛てた手紙。
“私は、日曜の午後にコンサートを開こうと思ってるよ。ワイマールからの客人が、もう一度ここに来てくれるようにね。
昨日話したけど、最近、鉄道時刻表が変わったけど、どの列車が“In tempo(non rubato)”でゾンダーシャウゼンに行って帰ってこれるかね?” (2/18-01:56) No.1601
ジョルジュ〜 > あれ〜おはようございます。 (2/18-01:57) No.1602
またジョルジュ > リストは、切手張らないで人に物送ってたそうですが。うーん(受取人払いは高いらしいぞ) (2/18-01:59) No.1603
またまたジョルジュ > non rubato (爆笑)ショパンのへクサメロンアダージオもなかなか進まなかったんです(笑) (2/18-02:01) No.1604
ふゆひこ > GSさんこんばんは。僕はもうすぐ寝ちゃいますが(笑)。ああ、やっぱり!そういう情報って日本のリスティアンにはあまり与えられてないんですよね。たぶん、僕も含めてみんな“馬車で移動している”と思ってる(笑)。わはは(笑)。列車が遅れて本買ってるなんて!めちゃめちゃ現代人と同じ(笑)。リストの生活に、鉄道というものは当たり前のように入り込んでたんですね。そうだろうな、とは思ってたんだけど、あらためて知って感動です。 (2/18-02:06) No.1605
ふゆひこ > 寝れなくなりました(笑)。わはは(笑)。切手貼らないで送っていた(笑)。切手のシステムがどんなふうに出来上がったのかも知りたいですね。“IN TEMPO(NON RUBATO)”の記述は笑えます。クリスティーナ譲りの機知でしょうか(笑)。 (2/18-02:09) No.1606
BonSoirジョルジュ > 内輪のジョークですね。クリスティーナの手紙が無ければこの言葉も無かったかも。
切手のことどこで読んだのか覚えてません。でもナンか愚痴っていたような。多分リヒャルトとか言うやつが何かを送ってくれとか言うことだったような。(爆笑) (2/18-03:10) No.1607
さりな > ふゆひこさん。面白く読ませて頂きましたよ。今までのレスと話題が少しずれてしまうのですが、一つ思い出したことがあるので書きますね。

私が森のささやきを弾いていた時に先生がおっっしゃったことなのですが、「この曲は森の『ささやき』というより森の『叫び』という感じがする」。今はドイツでも酸性雨とか森林の伐採とか、自然破壊が進んでますよね…。そういうことに対する怒りとか、「助けて」という森の声とかを表しているんじゃないかしら、ということでした。確かにこの曲の前半、後半は静かで、綺麗で「森のささやき」という感じがしますが中間はかなり荒れますよね。でもリストの時代にそんなに自然破壊って進んでないと思うんですよ。実際私はドイツの自然破壊の現状は良く知らないです。まあ、進んでなかったとします。そうするとリストはこれから工業・産業・科学技術…がどんどん発達して自然が失われていくであろうことを予想していたんじゃないかと思うんです。で、ふゆひこさんも書いたようにリストはきっと過去の時代、というか自然に執着していて、自然破壊に反発心を持った。そういうのがこの曲にも表現されているのではないかなと私も考えました。巡礼の年みたいな美しい曲集を書くリストは美しい自然が好きだったのに違いないと思います。 (2/18-11:29) No.1609
ミチ > rauschen
 @ざわざわと音をたてる、ざわめく
 Aざわざわと音をたてて動く
 Bさかりがつく(笑)
独和辞典より

ということなので「森のささやき」は誤訳だそうです。私も指摘されるまで気がつきませんでしたが。。。「森のざわめき」がふさわしいタイトルになるそうです。でも「ささやき」の方が詩的な表現で素敵ですね。逆に「雪あらし」の誤訳「雪かき」は素敵じゃないですけどね(笑)。 (2/18-23:03) No.1610
ふゆひこ > 切手のことも調べてみました。まず世界最初の切手はイギリスで1840年に発行された“ペニー・ブラック”というものです。切手のシステムってそんなに難しいものではないから、普及は早いと思うんですけど、ドイツやフランスはもうちょっと後なのかな。なので、リストが書いていた書簡には少なくとも1840年以前には切手は貼られていないですね。後年になって切手のシステムが普及しだしても、リストが慣れていなくて毎回切手を貼らずにというのは考えられますね(笑)。 (2/20-01:11) No.1614
ふゆひこ > ついでにリストと切手で調べたら、こんな切手が売ってました。なんか欲しい。http://www.rakuten.co.jp/timbre/507616/507677/516294/ (2/20-01:13) No.1615
ふゆひこ > おお、産業革命の勃発というのは、自然破壊などの産声でもありますよね。“森のささやき”が“自然破壊や、いずれ失われるであろう自然を想って書かれたのでは”というのは斬新な考えですね。僕はリストが鉄道を活用していた、ということを今回あらためてはっきりと認識したのですが、以前は、鉄道があっても利用しなかったのでは?と想像したりもしてたんですよ。新しいテクノロジーに対して抵抗を示すのは老人の常です。いくらリストが新しいものに理解がある人物であったとしても、すべてを受け入れられるとは思えない。鉄道についても、確かに便利だけど、煙をたくさん撒き散らして、轟音をたてる醜い科学の産物、だなんて思っていても不思議ではないです。やはりリスト本人の19世紀産業や科学についての発言を知りたいですね。 (2/20-01:21) No.1616
ふゆひこ > rauschenはそのような意味なのですか。確かに定着している“森のささやき”の方が響きがいいですね。 (2/20-01:23) No.1617
さくら > きゃー、リストの切手!!!!!私、買います(笑)。
タイトルの誤訳って結構あるのでしょうか。誰が訳したんでしょう…? (2/20-02:04) No.1620
ミチ > 話を逸らしてしまってすいません。訳のことは「ピアノの秘密」という本に書いてありました。面白いことに本文では「誤訳ではないか」という言及があるのに、索引では「森のささやき」になっています。まあ、どっちでもいいかな。 (2/21-00:09) No.1624
ミチ > おお!(←流行り?)リスト切手、欲しいですね。
訳のことですがリストはまだいい方です。ショパンなんかタイトルの無い曲にタイトルがくっついちゃってますからね。「別れの曲」とか。ショパンが聞いたら怒りそう。。 (2/21-00:24) No.1627
ふゆひこ > 想像するに邦題をつけるのは、楽譜の日本語版を出版する際の校訂者か、後は作品表の翻訳者、辞典の執筆者でしょうね。作品の誤訳はめちゃめちゃいっぱいありますよ。この前、話題にした“WILDE JAGD”→“狩”“荒々しき狩”“死霊の狩”もその可能性がありますね。他にPAST LOGのところで“システィナ礼拝堂の喚起”について、“むかしむかしあるところに”に“トゥーレ”が入ってしまってたり。下の“デュオ・ソナタ”も、本当は“ソナタ”ではないですね。 (2/21-01:44) No.1629
ジョルジュ〜 > おお、ミチさん、ショパンは実際に怒ってます。ハルテルだか、シュレサンジェーだかに勝手にタイトルをつけるなといってます。(完全無視)
その反面、リストは「いい曲のアイデアが浮かばない時は、本からパクって適当な文を冒頭に書いて一丁あがりッて感じ。標題音楽なんてそんなものさ。」と晩年生徒の前ではっきり白状なさっております。「まあ、先生たら。」-と、キスしようとする生徒。「いやいや私はそんなことぐらい判ってるよ。」それを見てボロデインが、
「リストのレッスンは必ずキスで終わる。それも額にじゃない。リストは女性に弱いのだ」と日記に書いてるそうです。 (2/21-01:53) No.1630
ふゆひこ > 僕はちょっと“邦題”については、確固たる意見を持っていて、話すと長くなっちゃいます(笑)。ただ“森のささやき”というのは“誤訳”ではないと思うんですよ。真意や曲のニュアンスをある程度うまくつたえていると思えるし、言葉の響きがよい優れた邦題だと思います。誤訳というのは曲の意味を変えてしまう場合に問題になると思います。あとは単純な翻訳ミス。基本的に作品の意を伝えるならば、原語に忠実でなくても別にいいと思います。逆に僕は日本のクラシック界があまりにも作品に勝手気ままに邦題をつける風潮が好きではありません。定着させてそれを尊重しなければならないと思っています。映画とかポピュラーの世界ではまずありえない風潮ですね。『BONNIE AND CLYDE(ボニーとクライド)』という映画は日本では、誰もが一字一句間違えずに『俺達に明日はない』と言います。『GONE WITH THE WIND』を『風といっしょに行ってしまった』とか訳している人なんていないです。 (2/21-01:57) No.1631
ふゆひこ > 色がかぶっちゃった。音楽の場合に難しいのが、絶対音楽に後からつけられた標題ですよね。“別れの曲”や“月光”、リストでは“3つの演奏会用練習曲”ですか。けど、そのタイトルがつけられたことにも、なんらかのエピソードがあり、さらに100年という単位で年月が積み重なって定着している、という事実を僕は尊重します。 (2/21-02:01) No.1633
ジョルジュ〜 > いつも思うのですが、日本人だけなのか、または、ふゆひこさんのと頃に来る人だけなのかタイトルとか、リスト・ショパンの「音楽的な意図」とかに非常にこだわる。
US,じゃそういうことはあまりにも「思想的」すぎて音楽家はぜんぜん興味も示しません。もし、題名のエピソードを提示すると「へー、そう。おもしろい。」で完全におわり。曲が出来た背景とかも聞かれるのですが「どうもありがとう、勉強になりました」で、会話になりません。 (2/21-02:53) No.1641
さくら > 話題を元に戻してしまうのですが付け加えです。二つの演奏会用練習曲は二曲ともドイツ語でタイトルが付けられていることから、「ドイツの」森に限定しているんじゃないかとも言ってましたね。 (2/21-12:34) No.1645
ミチ > ショパンはやっぱり怒ってたんですね(笑)。ショパンらしいですね。ちなみに日本でショパンの伝記映画が公開され、そのテーマ曲がOp.10 No.3の練習曲だったんです。でその映画の邦題が「別れの曲」だったから、この曲のタイトルになった、とどこかで読みました。日本人がタイトルにこだわる傾向にあるというのは当たっているかもしれません。分かりやすくていいと思いますが、自分の思い入れのある作曲家の作品に勝手に標題をつけられるとちょっと、「やめて!」ってなります。例えばスクリャービンのエチュードOp.8 No.12は「悲愴」というタイトルが付けられることがあります。たしかにこの曲は有名ですけど、いきなり標題が付くと違和感を感じます。途中から関係ない話ですいません。 (2/22-01:51) No.1647
ジョルジュ〜 > それはおもしろい。こちらのピアニスト、タイトルや調、覚えてないという人たくさんいますよ。 (2/22-03:35) No.1651
ふゆひこ > ちょっとテーマがさまざまな方向性を孕んでいてレスが難しいんですが、音楽に与えられた標題には、やはり興味があります。標題が適当につけられたのか、第3者によってつけられたのか、あるいは深い意味があるのか、すべてに興味があります。音楽に与えられた数少ない言葉の一つだからかな。理論に詳しくないですけど、標題って、楽想記号の一種と考えられてるのかな?僕は標題は、楽想記号と同じ効力を持っていると思っています。 (2/23-01:02) No.1657
ふゆひこ > おお“ドイツの森”ってなんか鋭いですね。今まで考えてもみませんでした。“チューリンゲンの森”とか“黒い森”とかドイツ特有の森ってすごく有名です。ワイマールも近い“チューリンゲンの森”のイメージかも。意識して聴いてみたいですね。 (2/23-01:11) No.1658
ふゆひこ > “別れの曲”の由来って日本の映画タイトルなんですか(笑)。知りませんでした。なんていうか、自然に定着していってしまうのならば僕は尊重するんですが。これもテーマが複数あって難しいですが、NO1657の書き込みで、僕は“標題は楽想記号と同じ効力”と書きましたけど、ずれてる標題はそれほど強い効果を出さない(演奏家と聴き手の双方に)と思います。スクリャービンの練習曲(どんな曲が僕は知らないのですが)に付けられる“悲愴”というタイトル。ミチさんがそう思うならば、たぶん定着しないと思いますよ(笑)。 (2/23-01:28) No.1659
ミチ > 私は標題にそれほどこだわりがある訳ではないのですが、標題のない曲にいきなり標題がくっつくと「なんで?」ってなります。ちなみにスクリャービンの曲は楽想記号がPateticoなので間違いではないのですが、他の曲にも楽想記号がついてるので「なんでこれだけ標題にするの?」って思うんです。有名な曲は差別化を図りたいのかな。
art of pianoにホロヴィッツの演奏でこの曲が入ってますよ。 (2/23-20:36) No.1666
ふゆひこ > おお、楽想記号をそのまま標題にしてしまうというパターンなのですか。もともとが楽想記号を標題かと思ってしまった勘違いなのかもしれないですね。ART OF PIANO いまだに手に入らないです。 (2/24-01:37) No.1670
ふゆひこ > NO1599のレーベルトは“レーベルトとシュタルク”で有名な人ですね。ちょうどこの頃の手紙は、シュトゥットガルトのコッタ社という出版社からリスト改訂のウェーバー、シューベルトを教則本として出版していて、レーベルトがその監修みたいなのをしていたようです(ハワードの49巻に納められた作品群)。ちなみにNO1599で紹介した手紙で、リストはレーベルトに鉄道便を薦めてますよね?なんか伏線があるらしく、1868年12月2日の手紙でこんな記述があります。“P.S.---君のフランス語版の教則本はまだ届かないよ。”(笑)。 (2/24-01:43) No.1671


Franz Liszt Als Lehrer 投稿者:ジョルジュ〜 投稿日:2004/02/18(Wed) 08:21 No.1608

Auguste Boissierによるもの(フランツが確か彼女の娘にピアノと作曲を教えていたはず)、で、ダニエラビューローが独語訳しているらしい。
で、何がすごいかというと(おお、と喜んでください)エヴァ・チェンバーレイン・ヴァグナーの直筆サインいりなのだあああ〜。
ちゃんとバイロイト12月1940年と入ってますぞ。で、感動してめくっていたら、新聞の切り取り記事まであるではないか。(何かが破壊されたとか言う記事みたいだが)
おおおお。

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ふゆひこ > おお、そんな本が手に入るんですか!うーんすごい。リストの孫娘じゃないですか。チェンバレンという名前が入ること知らなくて、ネットで調べたら、ヒューストン・ステュアート・チェンバレン(←この人も調べると面白そう)という人と結婚してるんですね。誰が所有していたのか、ということも気になりますね。リストの本で、何かが破壊された、という記事だとバイロイトのリストの霊廟だったりして。 (2/20-00:50) No.1613


デュオソナタ ≪ハーモニクス〜プリベアード・ピアノ≫投稿者:ジョルジュ 投稿日:2004/02/14(Sat) 08:33 No.1572

とうとうきました、楽譜。
リストが駆け落ち・ピアノ決闘の頃作曲していながら出版されることの無かったヴァイオリンとピアノ曲。(演奏はしてます。)
ショパンも好きな私にとって、マズルカop6-2を元にしたこの曲は、当時のフランツとの友好を象徴するとも考えられます。
ヴァイオリンのテクニック的には普通ですが、「ヴァイオリニストが書いたのとは違う」フレーズがあちこちに出てきて、うーんパガニーニもどきを狙ったと思われるハーモニクスオクターブとか笑えます。(草稿には、『あの、数オクターブ高い音同時に出すやつここに入れられる?』とか書いてあるそうです。爆笑。)
演奏を聴きながら見てみることにします。

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ふゆひこ > 草稿に書かれている文章笑えますね(笑)。デュオソナタ(ヴァイオリンとピアノの二重奏曲)は、初期のリストのロマンが感じられるなかなかの曲ですよね。 (2/15-22:45) No.1578
GS > 確かに、パガニーニの前にハーモニクスをヴァイオリンに使った楽譜は一般的じゃなかったと思うので、フランツがどう言う記号かしらなくても当然かもしれないです。(今では、一応音符の上にマル印が、ハーモニクス-弦に軽く触れるだけです。) (2/16-05:24) No.1584
HSK > おお、音符の上の○ってそういう意味だったんですか。この記号はハープにもよく出てくるようで、交響詩「レ・プレリュード」「オルフェウス」のハープパートにこういう記号が出てきて、何かな、と思っておりました。レプレはCDを参考にオクターブにして打ち込みましたが、正解正解。 (2/16-19:57) No.1585
HSK > 弦に軽く触れるだけ、という意味もあるんですか。そういえば、リストのファウスト交響曲第2楽章「グレートヒェン」のハープパートにもこの記号がありましたが、ここはオクターブにしてないように思います。確かに実際、軽く触れているという感じです。うーん。。オクターブと軽く触れるだけ、どちらの意味もあるのでしょうか。 (2/16-22:20) No.1586
ふゆひこ > ギターでもフレットの上に指をあてて、弾くと同時に離すことでハーモニクスが得られます。指で振動を抑えて、倍音成分だけを鳴らすのかな。エレクトリックの場合は、ピッキング・ハーモニクスというのがあって、ピックを短く持って、ピックで弾くのとほぼ同時で指もあてます。こっちの方がヒステリックな音が出ますね。詳しくないんですが、ハーモニクス奏法というのは、ハープ、ヴァイオリン、ギター等弦楽器特有のものなんでしょうね。実際にハープのハーモニクスというものがどういう音になるのか、意識して聴いてませんでした。こんど意識しながら“ファウスト交響曲”を聴いてみます。 (2/17-02:00) No.1589
ふゆひこ > というわけで弦楽器といえば、ピアノもそうですね。この前ファジル・サイが日本に来てたとき、ピアノの箱の中に片腕突っ込んで鳴らしてましたけど、あれがピアノのハーモニクスなんでしょうか?ネットで調べると、なんとバルトークの“ミクロコスモス”にハーモニクスを使ったものがあるそうです。こちらも聴いて確かめたいですね。 (2/17-02:02) No.1590
ふゆひこ > “ミクロコスモス”W巻102番“ハーモニクス”聴いてみましたけど、ほんとかな(笑)。なんかただ高い音を弾いているような感じですけど…。よくわかりません。上で書いたことでたらめかも。>HSKさん。いま、ちらちらハーモニクスを検索してたら、ハープのこともでてきました。やっぱりギターと同じで、弾くと同時に弦を押さえた指を離して、オクターブ高い音を出すという奏法になるそうです。○の記号のことはよく知らないです。 (2/17-02:30) No.1591
GS > 丸印がこんなにおもしろいとは。(爆笑) (2/17-03:51) No.1593
GS > ところで、もっと進んでいるフリッツクライスラーのカンパネラ・チゴイネルワイゼンなどをチェックしたらですね、+とか、音符自体が◇のやつも使われてますね。軽く触れるやつと、しっかり抑えてから弓などを使わずに左指だけで音出すとか、色々ヴァリエイションが。
オクターブについてはですね、開放弦のオクターブ上(GDAE)と、それ以外の音とかもあるんです。
ピアノのハーモニクス???怖い。 (2/17-06:05) No.1594
ふゆひこ > ピアノのハーモニクスってなんかうそっぽいです(笑)。ネットであれからいろいろ検索しても何にもでてきません(笑)。ファジル・サイがやってたのはなんだったんだろう???。“デュオ・ソナタ”いま聴いてたんですけど、どこで出てくるかわかりませんでした(笑)。楽器によって記譜法というのはいろいろありますね。というか譜面には書けないニュアンスの方が膨大なんでしょう(笑)。“デュオ・ソナタ”に話を戻して、前に掲示板に書いたことなんですけど、ここで使われているマズルカの旋律って“かえるのうた”に似ていると思いませんか? (2/18-00:29) No.1595
ふゆひこ > せっかく“デュオ・ソナタ”に話が戻ったのにすいません。ファジル・サイがやってたことがわかりました。ジョン・ケージが始めた“プリペアード奏法、プリペアード・ピアノ”というやつです。なんでもピアノの弦の間に、いろんなものを挟んで音色を変化させる、とのこと。コンサートではファジル・サイは手で触ってたんだと思うけど。ファジル・サイはCDでもそのプリペアードの音色を使っているそうです。知りませんでした。こんど聴いてみようっと。 (2/18-00:39) No.1596


巡礼の年 投稿者:さりな 投稿日:2004/02/10(Tue) 00:23 No.1532

巡礼の年の曲順は作曲された順ですか?ペトラルカのソネットは番号順だと思っていましたが、その他の曲はどうでしょうか?何か一貫性があるのでしょうか?

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ふゆひこ > NMさんのところの作品表がたぶんわかりやすいと思うんですが、僕のところでは12巻と43巻のところで(たぶん不正確ですが)2年と3年については、だいたいの作曲年代を書いてます。てんでばらばらですよ(笑)。例えば“ペトラルカのソネット”も“巡礼の年”として発表される前に、先行して発表されたときは順序が違いました。“ダンテソナタ”にいたってはフラグメントから始まって“パラリポムネス”“プロレゴムネス”も経ています。3年に関しては後半の作品の方が、作曲年代は早いですね。単純に想像して、リストは一定期間に作り貯めた作品を曲集とするときに、自分で曲集として適切な順序を考えたんだと思います。現代のポピュラーのアーティスト達とやることは同じだと思います。一番ややこしそうな第一年についてはまだ自分なりに整理してないです(笑)。 (2/10-00:56) No.1535
さりな > ありがとうございます。ピアノを弾く弾く時にたまに私が悩むことが、何かから抜粋する時どの順番で弾くかということなんです。全曲弾けるならその順番で弾きますがそんな時間はないですからね。巡礼から何曲か抜粋しようと思ってるんです。
どうしようかな…。 (2/10-01:13) No.1536
さりな > 今思ったのですが、例えばスイスだったらリストが回った各地を曲にしていますよね。教会、湖…。リストがどの順に回ったのかは分かっていないのでしょうか? (2/10-13:11) No.1538
George Sand > '35 Basel で、マリーと落ち合います。
で、Rhineの滝、コンスタンス湖、St Gallen, Lake Walenstadt, Einsiedeln, Goldau, Weggis, Brunnen, Gletch, Bex. Einsiedeln, Goldau, Weggis, Brunnen, Gletch, Bex..7/19ジュネーブ到着、友人ピエールウオルフのすすめで、7/28アパートに落ち着く 11/9ジュネーブ音楽院設立、最初の10人の生徒のレッスン。(この時からレッスンは一生無償)
12/18 長女ブランディーヌ・レイチェル誕生 (2/10-13:56) No.1539
GS > 6/27 ジョルジュサンドへ、
「今日、サン・ゴタールに登ろうと思っていたが、この24時間というもの雪が降り続くばかり。(六月の雪なんてそ想像できる?)というわけで、何を書いていいかわからないけど、あなたに手紙を書くことにきめた!
プッツイが、なんと手紙をくれてあなたがベリーに帰ると教えてくれた。でも、前から決めているスイス旅行はどうなるの? いつまで私たちの、山登りを延期するつもり? ああ、きっと言い逃れを見つけてミュージシャンの『弟』には会いに来ないつもりじゃないといいけど!...」 (2/10-14:07) No.1540
GS > 7/26 ジュネーブにて 
母上、あなたの手紙は読んで悲しい気持ちにさせられました。私が浅はかで自分勝手だと、そして、今まで私の選んできた人生がさらにそれに、輪をかけてひどいものだとは、まさか天にかけてもあなたがそのように考えていたなんて。 でもこのことだけは信頼してください。私の敬愛は深く何事も揺るがす事はできません。...説得できるような言葉が見つかればよいのですが。(と、しんみりと書き出しながら、その後、何ページにも渡ってあれこれと送って欲しい物のリストを母親に送り、「本は、しっかりタオルやシーツにくるんでください、もし私の本が汚れたりしていたら私は慰めようも無く落ち込んでしまいます」と細かく指示を入れている一人っ子のフランツでした。)
 
(2/10-14:20) No.1541
さりな > おお←移った。詳しくありがとうございます。リストと同じようにスイスを辿る旅がいつか出来たらいいなあなんて思いました。
母親はフランツに宛ててどのような手紙を送ったのですか? (2/11-00:09) No.1543
GS > アンナの手紙は持ってないのですが、これは駆け落ちの直後、最初の手紙なので母親としては色々と愚痴りたくなるに違いありません。
当時の文化からいっても、マリーを家族から奪ったという見方は一般的であったでしょうし、もしフランツがマリーの立場を考慮するならば駆け落ちのかわりに、やはり関係を一時的にでも絶てば(少なくとも二人の子供が生まれるまで)極端な状況にならずに済んだというのが周りの見解だったようです。(フランツもそのつもりで実はマリーに『別離』を告げるために会いに行ったわけですが、そこで、『ネリダ』にもでてくるシーンと会話が交わされ駆け落ちということになってしまうわけです。) (2/11-05:16) No.1545
GS > フランツの手紙って、(!)とか、感嘆語が非常に多いんです。かわいい。 (2/11-07:56) No.1546
さりな > 良く分かりました。上のフランツの手紙の内容にしろ感嘆語にしろ、どこか子供らしさが表れているような感じですね。 (2/11-15:59) No.1548
ふゆひこ > 演奏会の曲順を考えるのも、演奏される方の楽しみの一つでしょうね。ブレンデルが確か『音楽のなかの言葉』でコンサートのプログラムについていろいろ書いてました。曲の調性に注意する必要があるとか。“巡礼の年”の曲順をリストの足跡をたどりながら、というのは考えてもみませんでした。面白いアイデアですね。具体的な地名があまり出てこないので難しそうです。“ジュネーヴの鐘”を終曲に持ってきていることは、ジュネーヴ音楽院設立とか、その辺のことも意識していたのかもしれないですね。あと“嵐”は別に後から加えられていることも重要な効果ですね。ゆったりとした曲が多いので、インパクトのある曲を後から加えたのかな。 (2/13-01:19) No.1554
ふゆひこ > オーベルマンとウィリアム・テルはスイス全体を象徴するイメージでしょうね。ウィリアム・テルは、とくにアルトドルフという町が舞台のようです。リストがそこにいったのかはちょっと調べてみたいですね。 (2/13-01:25) No.1555
さりな > リストはアルト・ドルフには行っているみたいですよ。アルト・ドルフはウィリアム=テルの故郷で、彼の像があります。多分ここにその聖堂があります。 (2/13-10:12) No.1557
ふゆひこ > おお、さりなさんの情報は属啓成さんの『リスト 作品篇』が出典でしょうか。僕もその本で知ってるんですが、昨日とか、その辺を調べてたんですよ。でも、どうも『AN ARTIST'S JOURNEY』(GSさんが紹介している本)とか、ウォーカーを参照しても“アルトドルフ”の地名が出てこないんですよね。でですね像についても面白いことが。アルトドルフにウィリアム・テルの像が作られたのは、一番最初が1860年です(リストがスイスに行った頃にはまだありません)。これがその像。→http://www.rubylane.com/shops/mainetique/item/RL0616-B39L (これはどうもアンティークの写真で、特殊なスコープで見ると、パノラマに見えるというものかな?子どものころあったような気がする(笑))。このページの最後の方に書かれているのですが、どうもこの像は石膏像で、風雪に耐えられない、そこで1888年にリヒャルト・キッスリングという人によってブロンズ像が作られたそうです。献呈は1897年。その像が属啓成さんの本で紹介されている像で、隣に子どもがいるやつです。でも属さんは“リストはこの山村のチャペルで祈りをあげ”とはっきり書いてますね(P40)。うーん。リストの書簡とかで明記されていればいいんですが・・・。もうちょっと調べてみます。 (2/14-04:00) No.1564
さりな > そうです、私が見たのは属さんの作品篇です。はっきりと明記されていないんですね。実際はどうなんでしょう。属さんは何を出展にしたのでしょうね…。 (2/14-17:31) No.1575
ふゆひこ > 属さんは、本を読むと、自分の足でひとつひとつリストの足跡を辿られたみたいです。その空気に触れての著述なので、とても価値がありますよね。おお、昨日ですね三鷹のジブリ美術館に行ってきたら、上で紹介した2枚続きの写真とそれを見るスコープが置いてありました。パノラマに見えるのではなく、奥行きがでるんです。 (2/15-22:54) No.1579
ふゆひこ > GSさんが参照された資料はなんでしょう?“AN ARTIST'S JOURNEY”では順序までは分かりませんでした。GSさんが教えてくれたとおりに、マイクロソフトのエンカルタ地球儀で位置を調べてみました。

リストとマリーはまずフランスとスイスの境にあるバーゼルから入ります。右に行くとチューリッヒがあり、その上のシャフハウゼンにライン滝(falls of Rhine)があります。さらに右に行って、ドイツとの境にコンスタンス湖があります。これはボーデン湖かな?現在ではコンスタンスはドイツですね。そこからスイスに戻って下に行くととザンクトガレン(St Gallen)この地方に、小さなワレンシュタートの湖(ワレン湖)(Lake Walenstadt)があります。そこから左に行ってアインジーデルン(Einsiedeln)。そこからちょっと左下ツーク湖の下にゴルドー(Goldau)。またちょっと左で大きなフィールバルトシュテッター湖畔(これがルツェルン湖でしょうか)にヴェギス(Weggis)。そこから湖沿いに右に下がるとブルーネン(Brunnen)。さらに湖沿いの一番下にアルトドルフがあります。けっこう大きい都市ですね。グレッチ(Gletch)というのはそこから結構下に下がります。ローヌ氷河の下。手紙に出てきているサンゴタールド峠(saint-gothard)はグレッチの右の方にあります。グレッチからさらに左でベックス(Bex.)。レマン湖を上にして、左にさらに行ってジュネーヴ。あともっと下にあるグラン・サン・ベルナール峠にも行っているようです。リストはフィールバルトシュテッター湖を右回りに下に下がって行っているので、そこの大きな都市であるアルトドルフにはやっぱり行っていると思います。
(2/15-23:08) No.1580
GS > Artist's Jouneyと書簡集のその年代の註書きです。シャモニにはこの時はいってないのかな?
(2/16-05:20) No.1583
ふゆひこ > ありがとうございます。書簡集の方もあとで見てみます。VYのP211〜P212にも載っていましたが、GSさんが書かれているほうが詳しいですね。あとVYによるとグレッチからベックスに行く間で、マルティーニ(Martigny)というところにもよってますね。マルティーニからさらに下がるとシャモニ・モンブランなんですが、ベックスまで上がってしまっているので、この時は行ってないんでしょうね。シャモニに行くのは翌年の1836年かな。 (2/17-01:34) No.1587
ふゆひこ > VYのP211にマリー・ダグーの言葉がありました。“ワレンシュタートの湖”についてです。“ワレンシュタート湖の岸辺は、私達を長いこと引き留めさせました。フランツは私にメランコリックな和声を持つ、波の溜息とオールで漕ぐリズムを真似たような曲を作ってくれました。私はその曲を涙なしで聴くことはできませんでした。” (2/17-01:46) No.1588
GS > おお、それ、私も読みました。(若いフランツと駆け落ちしたばかり、妊娠中でホルモンの安定しないマリーが、美しい風景に感動し美しい旋律を涙無しに聞くことは出来ないのは当然です。おお。) (2/17-03:51) No.1592


アド!ノス! 投稿者:ミチ 投稿日:2004/02/10(Tue) 22:31 No.1542

いや〜。びっくりした〜。
世の中何があるかわかったもんじゃないですね。
色々な録音を探していて、
おお!こんなんが!
っていう瞬間は本当にビックリします。
今までで、びっくりした瞬間は
リヒテルのスケルツォとマーチ(1957年録音!)
が存在すると知ったときです。
正規版として晩年の録音は知っていたのですが、
57年録音が残っているとは本当にビックリしました。
友人にCD−Rで譲ってもらったのですが、
どうやって手に入れたんだか...
ちなみにこの友人は学校の音楽の先生で
当時「リスト嫌い」だった私を
「リスト好き」に引き込んでくれた恩人でもあります。
他にビックリしたのはマリア・ユーディナによる
「バッハ変奏曲」の録音が残っているということです。
しつこいようですが私はこの曲を最高傑作だと思っていますので
このことを知ったとき嬉しかったです。
このピアニストはソフロニツキーと同門の天才ピアニストだそうです。
まだこの録音は聞いていませんが...
そして最近一番ビックリしたことがあります。
情報の信憑性はどの程度かわかりませんが
なんとなんと!
ギレリスによる「アド・ノス」(ブゾーニ編)の録音が
残っているそうです!
私はギレリスのフィガロファンタジーを理想的な演奏だと思っていますので、
これには本当に驚きました。
長々とまわりくどい独り言ですいません。(^3^)v

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ミチ > すいません。
やっぱり誤報かも。
ギレリスの録音記録を調べても載っていません。泣きそう。
へこむわ〜。 (2/11-00:38) No.1544
ふゆひこ > 現在では“知られざる名曲として知られている曲”(笑)も、けっこう往年の演奏家が録音残してるんですね。確かに19世紀〜20世紀初めのヴィルトゥオーゾに近くなればなるほど、演奏されていてもおかしくないですね。ギレリスの“フィガロ・ファンタジー”(これはモーツァルト〜リスト〜ブゾーニとなるんですよね。フィガロ・ファンタジーは聴いたことがないです)聴いてみたいです。“アド・ノス”もさらに聴いてみたいな。 (2/11-23:03) No.1549
ミチ > http://www.doremi.com/DiscGilComp.html
↑こちらのサイトで調べても載っていませんでした。お騒がせしました。ギレリスのリスト録音は少ないけれど、素晴しいものばかりなので期待していたのですが...
私の「リスト嫌い」が「リスト好き」に変わっていった経緯は上記の友人の影響もありますが、他にアラウのスペイン狂詩曲の演奏で目が覚めたということもあります。そして他のスペイン狂詩曲が聴きたいと思い、聴いたのがギレリスのものでした。この二つの演奏がいまだに私の中のベスト演奏です。そしてギレリスのフィガロ・ファンタジーも聴いたときは、ぶっ飛びました(笑)。リスト本人よりすごい演奏なんじゃないかと思わせるような壮絶な演奏です。(音質は悪いですが) (2/12-03:33) No.1552
ふゆひこ > ギレリスのディスコグラフィーすごいですね。アラウの“スペイン狂詩曲”も僕は聴いたことないです。今日、タワーレコードに行ってきたんですが、ド・パッハマンのCDがありましたね。リストも収録されてました。最近でたHYPERIONのオズボーンの“詩的で宗教的な調べ”と、ボレットの“超絶技巧練習曲集”の1970年録音を買おうかと、ずーっと手に持ってたんですけど、結局、買わずに帰りました(笑)。僕は“スペイン狂詩曲”はグレムザーの演奏でよく聴きます。 (2/14-03:34) No.1563
ジョルジュ > http://score.amanogawa.to/score/
ここで、ブソーニの楽譜手に入ります。 (2/14-13:35) No.1573
ミチ > ド・パッハマンの録音持っています。やはりプランテやパッハマンの演奏は時代を感じさせますね。パッハマンはタウジヒの演奏を聴き自分の未熟さを悟り8年間、表舞台から消え研鑚を重ねたそうです。以外にもポリーニみたいなことやってるんです。
話しずれますけど、アラウにマルティン・クラウゼを紹介したのはなんと、エトヴィン・フィッシャーだったみたいです。少年アラウは青年フィッシャーに演奏を聴いてもらったところ、「私の手に負えるモノではない!」(←正確ではないです)と思い自分の師であるクラウゼを紹介することになったとのことです。 (2/14-18:33) No.1576
ふゆひこ > GSさんが紹介してくれたサイトのトップはこれですね。http://score.amanogawa.to/
タウジヒにまでつながるのですからすごいですね。フィッシャーとアラウの話はぜんぜん知らなかったので、ネットでちょっと調べてみました。

フィッシャーは1886年、スイスのバーゼル生まれだそうです(巡礼の年のスレッドでも出てきましたね)。で、1904年の18歳の時、ベルリンに行きシュテルン音楽院に入りクラウゼに師事。翌年から自分でも教えるとのこと。で、アラウは1903年チリ生まれで、1911年8歳のときに、そのシュテルン音楽院に留学とのことです。そこで最初、副将格の25歳の若いフィッシャーに見てもらったんでしょうね(笑)。 (2/15-23:47) No.1581


フランシス・プランテ 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/09(Mon) 02:19 No.1514

今日、面白いことを知りました。僕が適当なMIDI(笑)にしている“ブロックヴィル侯爵夫人 音楽の肖像”で、その第2番目の作品をつくり、またそのエピソードを記録として残しているフランシス・プランテについてです。
ウォーカーとシットウェルの本に、載ってるではないですか!その一部は“室内楽”のスレッドで書きました。他は、こんなことです。
シットウェルの『LISZT』によると、リストとプランテは、ショパンのパトロンであったマルセリーヌ・ツァルトリスカ姫の家で出会ったとの事。プランテは1839年生まれでなんと1934年まで長生きし、実に94年の生涯であり、どうもレコーディングも残されているようです。(SITWELL 『LISZT』P237)
プランテについて、このサイトのページで紹介されています。→http://www.arbiterrecords.com/musicresourcecenter/plante.html
このページで分かることですが、プランテが貴重なのは、彼は7歳の頃からキャリアをスタートさせている。1846年。ということはショパンがまだ公の場で演奏しているころ、とのこと。つまりショパンの生演奏を聴いている人なんです。
リストは長生きしたから、ブソーニとかローゼンタールとか、ザウアーとか直につながるピアニストの録音はいっぱい残ってますが、ショパンは早死にしちゃったからなかなかいないです。
シットウェルも歴史を教えてくれるピアニストとして、プランテをびっくりマークいっぱい付けて紹介しています(笑)。本当に録音残ってるんでしょうか?シットウェルの記述はこうです。誤読しているかな?
“It is scarcely credible that this veteran, whose gramophone records, made only twenty-two or -three years ago,are of memorable, exceptional quality, should have won his first prize for piano in the year 1850, but it is true.”

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GeorgeSand > "Art of Piano" nに、プランテのショパンのエチュードOP10-7のフィルムがはいってますよ。ちゃんと音と映像。90歳ぐらいだと思いますが矍鑠とした演奏。 (2/9-08:45) No.1517
GeorgeSand > Art of Piano は、名のとおり、芸術を紹介するDVDです。パデレフスキー、ホフマン、コルトーのシューマン子供の情景は最高。子供の弾く子供の情景とはとんでもない違いです。感動のあまり震えがきてしまう、本人の人生が集約されていながら弁舌ををふるっているわけでもない。 シューマンは「子供の情景」を子供のために書いたのではなく実は大人が自分の人生を振り返るために書いたのだということがわかる演奏です。 (2/9-08:52) No.1518
GeorgeSand > おお、パデレフスキーホフマンの演奏も入っています。と、かくつもりでした。 (2/9-08:54) No.1519
ミチ > おお。私の出番がやってきました(笑)。
プランテの録音ですがLPで全録音集というのがでていたそうです。内容は

ベルリオーズ:「ファウストの劫罰」よりセレナード
ショパン:練習曲(7曲)
ボッケリーニ:メヌエット
メンデルスゾーン:無言歌


これ以上詳しいことは分からないのですが、ほかにシューマンやグルックが収録されているようです。演奏は強引にテンポを揺らし、ドラマティックとのことです。 (2/9-17:36) No.1522
ミチ > ピアノロールを除き、最も古い世代の録音はサン・サーンス、プランテ、ド・パッハマンによるものと言われています。その他にブラームスの「エジソン博士、こんにちは」と言っている声があるそうです(笑)。私も実際聴きましたが、これが本物かどうかは定かではないそうです。 (2/9-18:01) No.1523
ミチ > Art of Piano私も見ました。特に驚いたのがシフラの半音階的大ギャロップです。人間が弾いているとは思えない速さで手が動いています。ミケランジェリのスカルラッティもお気に入りです。
ふゆひこさん。「アド・ノス」の情報ありがとうございます。 (2/9-18:12) No.1524
GeorgeSand > あの、シフラ、私たちの内輪でも何度も『すげ〜』『人間わざじゃね〜』と話題になります。
で、シフラはさらりと、『私はリスト弾きのように思われていますがリストを弾き始めたのはパリに来てからです。』うそつくなよ〜。その発言のあと、彼のブダペスト時代の公演のポスターが移るんですがチャンとリストが入っているではないか。  (2/9-20:10) No.1526
ふゆひこ > おおおお!まじですか!レコーディングすら信じられなかったのに、フィルムが残っているとは!そうですよね。1930年ごろといったら映画はトーキーに入ってるし、フィルムが残っていておかしくないです。うーん。すごすぎる『ART OF PIANO』買っちゃおう。 (2/10-00:07) No.1531
ふゆひこ > おお、しかもLP全録音集なんてあるんですか。プランテって有名なんですね。ぜんぜん知りませんでした。“ブロックヴィル侯爵夫人の肖像”の歴史に埋もれた作曲家だと思ってた(笑)。“強引にテンポを揺らし”というのは、なんか当時の19世紀スタイルなんでしょうか。聴きたいですね。サン=サーンスに、ド・パッハマンも残ってるとは(牛乳パックの話しかしらないけど)。プランテだけで驚いてる僕って(笑)。ブラームスのエジソンへの挨拶というのは、なんか笑えますね。本当でしょうか(笑)。シフラ、プランテ、コルトー目的で“ART OF PIANO”明日買っちゃうかも…お金が…。 (2/10-00:33) No.1533
ふゆひこ > 最初のシットウェルの記述で“22年〜23年前”とあって、??と思うかもしれないですが、シットウェルの著作は初版が1934年、改訂版が1955年なので、これでいいんです。そのページに1934年という年号がいっぱい出てくるので改訂版で加えられた記述なのかもしれないですね。 (2/10-00:44) No.1534
GeorgeSand > ”強引にテンポ揺らし”コルトーの部分で彼がショパンの「別れのワルツ」弾いてるんですが、全然踊れないワルツ。酔ってるのかと思ってしまう。 (2/10-02:23) No.1537
GS > 今日シフラのグランドギャロップをはかってみました。四分音符=200(もしそれ以上早くなければ。)で、前にも出ているように、微妙な緩急が余計に早く聞こえる原因かも。(リストもこれにはたまげるに違いない。)
(2/11-07:59) No.1547
ふゆひこ > 今日『ART OF PIANO』を買いに行ったら、ありませんでした。(かわりに池袋のWAVEなんですけど、ハワードの55巻とシューベルト編曲3集が2980円、クリスマスツリー、サン=サーンス編曲集が1280円でワゴンセールされてましたよ。僕は前に紹介したGYORGY ORAVECZのシューベルト編曲集を1280円で買いました。)シフラの半音階的ギャロップはよく噂を聞きます。ますます買いたいな。今週末別のCD屋さんに行って見ます。 (2/11-23:07) No.1550
ミチ > 売り切れでしたか。楽しみが先に延びましたね(笑)。ちなみに「ピアニストの黄金時代」というビデオ(VHSのみ)もありまして、そちらにブラームスの声が収録されています(笑)。
GSさん。ポスターまで注視しているとは、鋭い!
確かに「半音階的大ギャロップ」はリストなりきりじゃないとなかなか取り上げませんね。クリダやオグドンもよく取り上げていたみたいですよ。 (2/12-03:42) No.1553
さりな > Art of Pianoは何度かテレビで放映されていたので見たのですが、面白いです。あれだけの映像は貴重だと思います。シフラの半音階は本当に凄いですよね。でもブランテの記憶がないんですよ(笑)。私も欲しいです、Art of Piano! パデレフスキは一番最初に入っていたと思いますがハンガリー狂詩曲の2番、冒頭から壮絶です。 (2/13-10:20) No.1558
GS > プランテは、最初黒いどろどろのプラステイックを回転盤に流し込んでるところから始まります。で長い仙人のようなひげを生やしたプランテが外を散歩しているような映像が流れます。で、そのあと、かれのショパンがながれるんです。(私も言われるまで誰だかわかりませんでしたが。)
パデレフスキー、結構適当な感じなのに黙って聞きなさい、というさすが首相になるだけの説得感があるというか。
で、美女が息を潜めて熱いまなざしをおくっていて、いや〜なんとも。ハンガリアンには女性を惹き付けるフェロモンが含まれているに違いない。
で、マネージャーだった人が「彼の神話は、いや、事実ですがパデレフスキーは魅力的な人物だったんです。燃えるような長髪をなびかせハンサムで、女性は彼の音楽だけでなく容貌にも胸を熱くしました。」とか何とか。 (2/14-02:10) No.1561
ふゆひこ > 今日、それで新宿のタワー・レコードにも行ったんですが、なかったです。指揮者とか、歌手はあったんだけどな。おお、なんでプランテは、プラスティックを回転盤に流し込んでるんでしょうか???。見てみたい!パデレフスキーも見たいな。中村紘子さんの本で読んだんですが、パデレフスキーは当時、まさにリストのように女性ファンに追っかけまわされてたそうですよ。なんでもトレードマークの金髪の“髪の毛をご自由にどうぞ”とか何とか。 (2/14-04:18) No.1566
GS > おお、すみません、プランテじゃなくて技術者がレコードの録音をするために流し込んでるんです。
おお、本当にアイドル的人気も誇ってたんですね。女性たちは胸を熱くしただけではなくちゃんと行動にも出てたんですね。
「髪の毛をご自由に」という漫画ちゃんと出てきます。 (2/14-08:11) No.1571
ふゆひこ > なるほど。歴史的レコーディングとしての意味合いも感じられる映像ですね。パデレフスキーについては、中村紘子さんの本でしか知らないのですが(中村紘子さんの本でも出典等がちゃんと書かれていないです・・・)、『ピアニストという蛮族がいる』文藝春秋 P191〜P192では“どこでも聴衆は、その大部分が女性であった。そして彼女たちは、パデレフスキーがステージに登場すると一種の集団ヒステリーを起し、ステージめがけて殺到して我れ先によじ登ろうとした。(中略)ようやくの思いでホテルに戻ると、サイン欲しさの女性ファンが部屋にかくれて待っていたりした。あるときなど、ハサミを手にした若い娘に襲われて、一瞬ここで死ぬのかと覚悟を決めかけたこともあった。若い娘はパデレフスキーの命を狙ったわけではなく、ただその金髪の巻き毛が一房欲しかったのである”とあります。 (2/15-22:38) No.1577


thank you! ≪旅人のアルバムの楽譜≫投稿者:momo 投稿日:2004/02/13(Fri) 02:57 No.1556

今日リンク張りました<ふゆひこさん 
ところで、旅人のアルバム、富山の図書館にありました。来週に東京に届きます。見てみます。皆さんご提案ありがとうございました。お考えいただいたことを感謝します。でも、この企画が本当に通って発売されたら面白いですね。
では。


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さりな > そうなることを期待したいですね(笑)。 (2/13-10:21) No.1559
さりな > 追伸:楽譜が見つかったようで良かったです。 (2/13-10:21) No.1560
ふゆひこ > momoさん、ありがとうございます。momoさんのサイトからリンクいただくことで、まず恐縮なのですが、CLASSICAと並べられると、もっと恐縮します(笑)。“旅人のアルバム”の楽譜、よかったですね。おお、これでmomoさんが気に入って、なおかつ企画が通ったりしたら、うれしいですね。 (2/14-04:13) No.1565
HSK > momoさん、初めまして。大井さんのCDはパガニーニ・エチュードと超絶の原型集を持っております。あのような難曲を素晴らしい完成度で弾かれていて、感激致しました。次の録音も楽しみにしています。実は私も旅人のアルバム(第1集)の楽譜を探していまして、楽譜が届きましたら、何処の出版社か教えて頂けないでしょうか?
EMB版には一部しか収録されていないので全曲が収録されている楽譜を探しております。横レス失礼致しました。 (2/14-15:16) No.1574


もう一人のマゼッパ ≪レディ・ゴダイヴァ≫投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/14(Sat) 04:33 No.1567

バレンタインデーにちなんで、リストに無理やりこじつけて紹介します(笑)。今日、調べて長年疑問に思ってたことが分かったんですよ。

チョコレートで有名なGODIVA(ゴディヴァ)ってありますよね。それで僕はGODIVAという名前が気になってたんです。なんでかというとクイーン(最近はやってますね・・・。TVドラマで使われて人気が出る文化っていったいなんだ??)の“DON'T STOP ME NOW”という曲で、こういう歌詞があるんです。“I'm a racing car passing by like Lady Godiva(レディ・ゴダイヴァ)!”。で、僕は母親に以前「チョコレートのGODIVAって、LADY GODIVAって人と関係あんのかい?そもそもLADY GODIVAって誰?」と聞いたんですよ。「知らない」の一言で終わりました(笑)。で、毎年2月14日になると思い出して、気になってたんですよね。

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ふゆひこ > で、今日調べて分かりました。レディ・ゴダイヴァは、11世紀のイギリスのコヴェントリー伯爵夫人?で、夫が住民達に重税を課していたところ、税を軽くするように夫に嘆願するんです。ところが夫は“裸で馬にのって街を歩いたら聞き入れてもよい”と言うんですね。そしてレディ・ゴダイヴァは、ほんとに実行する。その前に街の人々に、窓を閉めて絶対に外を見るな、という指示を出す。そして人っ子一人いない街中を裸で馬に乗って歩くんです(そのとき、一人だけ覗いた男がいて、その男の名前がトム、それがPEEPING TOMの語源です)。そして夫は仕方なしに税を軽くする。そしてレディ・ゴダイヴァは人々から尊敬される、というエピソード。裸で馬に乗るなんてまるでマゼッパですね(マゼッパは括りつけられたんですが(笑))。チョコレートのGODIVAもこのLADY GODIVAから付けられています。これはGODIVAのページ。“ゴディヴァの歴史”というところに載ってます。http://www.godiva.co.jp/welcome.php (2/14-04:50) No.1568
ふゆひこ > でですね。このレディ・ゴダイヴァは多くの芸術でモティーフとされています。ブルックナーの交響曲改訂で有名なノヴァークは“レディ・ゴダイヴァ序曲”というのを作ってます。これはコリアーという画家の絵→http://www.artmagick.com/paintings/painting1630.aspx
コリアーの別の絵は、ハワードの全集42巻のジャケットで使われています。“タンホイザーよりヴェーヌスベルク”です。→http://www.artmagick.com/paintings/painting1633.aspx (2/14-04:56) No.1569
GS > で、彼女はとても豊かな背丈ほどもある髪をを梳いて馬に乗ったので、大体彼女の髪はいつも長く描かれてます。
わはは、Peeping TomがGodivaと関係あるの全然知りませんでした。また、雑学博士の単位に近付いた。 (2/14-08:05) No.1570


ワイルド 投稿者:ミチ 投稿日:2004/02/09(Mon) 18:50 No.1525

アール・ワイルドのCDのライナーノーツを読んでいたら
「Wild about Liszt」というドキュメンタリーフィルムが存在するようです。これについてどなたか何かご存知でしたら、教えてください。よろしくお願いします。

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ふゆひこ > ぜんぜん知らないんですが“WILD LISZT DOCUMENTARY”で検索かけると、けっこう出てきます。けど似たり寄ったりの情報ですね。1986年に作られたTVドキュメンタリーで英国で賞をとったとか。例えば、このサイトのページの下から3段落目とかに書いてあります。DVDとかはなさそうですね。http://www.sonyclassical.com/artists/wild/bio.html (2/10-00:02) No.1529
ふゆひこ > ついでにかっこいいアール・ワイルドのオフィシャルページも見つけました。HTML版のアドレスです。http://www.earlwild.com/index.html?mode=html (2/10-00:03) No.1530
ミチ > ふゆひこさん。ありがとうございます。オフィシャルページもかなり楽しみました。
全然関係ない話ですけど、だいぶ前、新宿のヴァージンメガストアを通りかかったら、閉店セールをやっていて、中をのぞいてみるとワイルドのリスト2枚組みが40%OFFで売られていて「うお〜!」となった記憶があります。しかも曲を見てみると、ちょうどその時聴きたかった「幻想曲とフーガ」が入っていました。ほんとにラッキー! (2/12-03:22) No.1551
ふゆひこ > そういえば新宿のヴァージンは閉店セールやってましたね。僕は結局なにも買いませんでした。棚もなんだか穴ぼこだらけになってから行ったので(笑)。CD屋さんのワゴンセールはうれしいですが、ちょっと悲しくなりますよね(笑)。宝物のようなCDが叩き売られていたりすると・・・。“WILD ABOUT LISZT”もDVDとかにならないかな。 (2/14-03:30) No.1562


室内楽など 投稿者:さりな 投稿日:2004/02/07(Sat) 15:31 No.1480

自作曲をリサイタルで取り上げて大人気だったリストですが、室内楽曲や歌曲も作曲していますね。それらを演奏することはなかったのでしょうか?ふと、ソリストとしてのリストだけではなく、アンサンブル奏者としてのリストの顔に興味を持ちました。

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ふゆひこ > 記述を簡単に探してみたのですが、ストレートな記述が出てこないです。ほんとの少年時代のコンサートプログラムで「マイセダー作曲“マンドリンとピアノのための変奏曲”演奏:ビメルカーティ氏とリスト君」(これは丸善の『リストからの招待状』に載ってます)というのがあります。あと公の場でのものがぱらぱら見ただけでは見つかりませんでした。ベートーヴェンの記念式典で、オペラ歌手のジェニー・リンドと同じステージにあがってるんですが。いっしょに演奏したかどうか。プライヴェートではたくさんあるでしょうね。前に話題になった画家のアングルがヴァイオリンで、リストがピアノでベートーヴェンやモーツァルトを演奏したとか。後、写真集ではエデュアルト・レメーニがヴァイオリンを持って、リストがピアノに座っている写真。リストはレメーニのために“祝婚歌”を作曲してます。それとアメリカの女性ヴァイオリニスト、アルマ・センクラーがヴァイオリンを持ち、リストがピアノに向かっている写真もあります。これは1885年ですからほんとの晩年ですね。書簡などで晩年は、よく弟子とかとピアノ連弾か、2台ピアノへ編曲された交響詩を楽しんでいる、という記述を読みました。他に調べるとたくさん出てくると思います。 (2/7-23:33) No.1487
ふゆひこ > 歌曲とか、レメーニのための曲を聴くと、リストが作曲した伴奏パートってとても控えめですよね。主たる楽器の引き立て役に徹していると思います(一番いい例が、歌曲“おお、愛せるだけ愛せよ”から“愛の夢第3番”への変貌ぶりでしょうか)。アンサンブル奏者としても、やはり傑出した実力があったのでは、と思います。 (2/7-23:47) No.1488
GeorgeSand > アンサンブルといえば、あの、へクサメロン決闘の前奏曲として、リストは、ベートーヴェンのトリオを中心にしたコンサートシリーズを友人のMassartかUrhanとやっているはずです。私のサイトの「Chronicle of Parisパリの出来事1837-8」のページでもチョコット出てきます。http://groups.msn.com/TheMusicoftheRomanticsandImpressionists
ちゃんと日本語訳も入れてあります。
(2/8-04:24) No.1492
GeorgeSand > 彼が「リサイタル」を発明するまでは、他の音楽家と競演が普通ですから30代中間までは、しょっちゅうです。特に十代の頃は、モシェレスの(オケパートリダクション)伴奏でコンチェルトを演奏したり、ハンガリー人エブナー兄弟とヴァイオリンとの変奏曲をやったり。一冊本が出来ます。(Young Liszt) (2/8-04:39) No.1493
GeorgeSand > ベートーヴェンの胸像記念式典ではジェニーとは競演はしてません。(勿論おっしゃったように、王侯貴族のレセプションなどがあの時は、一日に何件もあったようですからそのうちのどれかで、ということはありえます。マリープレイエルもあの時いたんですよ。ちなみに、ローラモンテスもリストの名を騙って招待のみの宴会にもぐりこんでましたね。) (2/8-08:42) No.1494
GeorgeSand > きっと、マリープレイエルとローラモンテスを避けるために必死だったに違いないリスト。(爆笑) (2/8-08:43) No.1495
ふゆひこ > リストの作曲史ではなく演奏史みたいなのが、わかりやすくまとまった本があるといいですね。いろいろな本で記述は手に入るけど、まとまってればな。ベートーヴェンの式典のウォーカーの表現が気に入ってます“galaxy of soloists”だそうです。あと、前に図書館から借りてきた『優雅な生活<トゥ=パリ>パリ社交集団の成立1815−1848』 新評論 アンヌ・マルタン=フュジエ著という本で、次の情報をメモしていました。P80“1829年、1月28日は<若きリスト>のピアノ伴奏によってソンタッグ嬢が歌う。”アンリエット・ソンダッグは有名なオペラ歌手だそうです。ポリーヌ=ヴィアルド・ガルシアともなんかやってるのかな? (2/9-00:39) No.1500
ふゆひこ > あと今日別のことを調べていて、次のことも、1866年にリストはパリに2ヶ月間滞在して、ロッシーニの家で、フランソワ・プランテと2台ピアノの“前奏曲”“タッソー”を演奏し、その後ギュスターヴ・ドレの家で、サン=サーンスといっしょに2台ピアノ版“ダンテ交響曲”を演奏したとの事。2台ピアノ、連弾関係はしょっちゅうやってますね。やはり継続して人を教えていたから、伴奏者としての心得も持っていたのでしょう(2台ピアノは伴奏じゃないけど)。 (2/9-00:47) No.1501
さりな > そうなんですかー、色々教えて下さってありがとうございます。リストと連弾したかったです(笑)。「ストレートな記述はない」とのことですがちょくちょくやってたんですね。
自作曲の二台ピアノ版、連弾版も結構多いので演奏していたのではないかと前から思っていました。 (2/9-01:24) No.1504
GeorgeSand > おお、ドレとも知り合いだったのですか?(うーん、すごすぎ。絵画好きのリスト)
特に二台・連弾版はオルガ・マイエンドルフの為に沢山書いていたようです。 (2/9-06:17) No.1516
ふゆひこ > 「ストレートな記述がない」と書いたのは、室内楽と歌曲についてかな。よく探せばなんかあると思うんですけど、曲の感想書いていたときも特に記述が見つかりませんでした。連弾とかコンチェルトとかになってくるとめちゃめちゃいっぱいありますよ。ショパン、メンデルスゾーンとも連弾してるようです。よければサイトの“2台のピアノ”のところを参照してみてください。 (2/9-23:58) No.1528


大井和郎 投稿者:LOM 投稿日:2004/01/27(Tue) 11:25 No.1407

人気上昇中の大井和郎さん。彼のホームページに行ってみたら、ピアノ奏法に関する質問をしたら本人が親切に答えてくれる、という掲示板ができていました!
http://www.h5.dion.ne.jp/~kaz-pf/

みんなで押し寄せましょう(笑)。

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ふゆひこ > 大井和郎さんのサイトは以前リンク集に加えていたんですが、つながらなくなったんですよ。アドレスが変わってたのかな。僕はピアノ弾かないので、質問できませんが、掲示板を覗いてきたら、読むだけでも面白いことが書かれていました。大井和郎さんに質問で答えてもらえるなんて、ピアノ練習されている方にとっては大変貴重なことですよね。ディスコグラフィーを見たら、ダンテソナタとかも録音されてるんですね。聴いてみたいです。 (1/28-00:22) No.1408
さりな > 今年の十二月(少し先ですね)には東京でのソロリサイタルも予定されているそうですね。何を聴かせてくれるのでしょうか。 (2/6-11:26) No.1469
momo > ドンジョヴァンニの回想が入るかも知れないらしいです。 (2/6-21:27) No.1470
ふゆひこ > momoさん、はじめまして。大井和郎さんが大事に飼われていた文鳥さんですね(笑)。天国からの言伝のようで感慨深いです。僕も大井和郎さんのサイトでコンサートスケジュールを見てきました。おお、これはぜひ聴きに行きたいです。“ドン・ジョヴァンニの回想”はレコーディングされていないですから、新レパートリーということなのかな。 (2/7-02:06) No.1473
ふゆひこ > ああ…12月17日は金曜日でした…。有休とろうかな(笑)。あと大井和郎さんのサイトで見てきたんですが、バレエのスレッドで話題ででてきたハチャトリアンのピアノ曲も録音されてました。 (2/7-02:10) No.1474
momo > すみません、本人です。ドン ジョバンニは録音したいのですが僕の意向でできません。ももの事を覚えていてくれてありがとうございます。次の録音は多分巡礼の年、1年と2年になりそうです。 (2/7-02:10) No.1475
ふゆひこ > おお!?ご本人ですか!?あらためて初めまして(笑)。リンクを勝手に張ったり、好き勝手言ったりと、すみません。“パガニーニ・エチュード”と“12の練習曲”のCDをよく楽しんでます。レコーディングにもいろいろな事情があるんですね。文鳥のももは“12の練習曲”のCD解説で、詳しく知りました。とても残念でしたね。そうそうジャケット裏面が思いっきりももですね(笑)。ということはリスト・ルネサンス第3弾が“巡礼の年 1年、2年”の可能性大ということですね。なんとなくリスト・ルネサンスシリーズのコンセプトが理解できてきた思いです。とても楽しみです。 (2/7-19:40) No.1481
momo > はじめまして、ふゆひこさん、いつもCD聴いてくれてありがとうございます。リンクを張っていただいたのですか?実は僕の方からもお願いしようと思っていたところでした。相互リンクにしても良いですか?基本的に次のCDの企画は、前のCDの売れ行きによって決定されます。多分次回も大丈夫だとは思います。好き勝手言ってくださって結構ですよ(^^)、批判には慣れっこになっています(^^;)。本当は、ベルリオーズをやれと言われているのですが、、どうしても、、、これが好きになれなくて、、。というわけで久々にまともな曲になるかも知れません(^^)。 (2/7-20:15) No.1482
LOM > うぉ〜!ご本人ですか!初めまして。勝手に紹介したLOMです(笑)。
僕はパガニーニの方は曲自体好きになれず、あまり聴いていませんが、「12の練習曲」の方はなかなか気に入って、よく聴いています。
次は晩年の曲か?とか、若い頃の超難曲か?などと予想していたのですが、巡礼の年という普通wの選曲で、ちょっと意外なところです。マニアにウケる要素は何か入れるつもりなのでしょうか?気になります。。。

それにしても、ももの名前を借りて投稿するとは…(笑)。 (2/7-20:37) No.1483
momo > 逆に教えてください、どうしたらマニアに受けるのでしょうか?例えばオーベルマンの違うヴァージョンを入れるとか? (2/7-20:44) No.1484
LOM > HSKさんと話してて出てきたのが、巡礼の年第1年の原曲を含む「旅人のアルバム」です。ハワードでは20巻に入っています(僕は持っていません)が、全部録音すると2枚組になってしまいます。そこで、巡礼の年第1年にある曲を、その順番に(5,2a,7c,2b, ,4, ,7b,3)録音し、「巡礼の年第1年」の段階で初めて入れられた、第5曲「嵐」と第7曲「牧歌」はそのまま録音し、さらに「巡礼の年第1年」で外された「リヨン」と「詩篇」、そして「スイスの二つの旋律によるロマンティックな幻想曲」まで録音してしまう。…という極めて勝手な計画です。多分これでちょうどCD1枚分になると思いますが…。

「旅人のアルバム」は、まだまだ知られざる存在ですので、この辺を取り上げてみる、というのもいいかも知れません。

勝手な“希望”ですので、聞き流して頂ければいいのですが。 (2/7-23:23) No.1486
ふゆひこ > ここのサイトを始めた頃に大井さんのサイトを見つけて、リンクを張っていました。その後、つながらなくなっていたので、いちおうリンクページの管理として外していました(アドレスを変更されていたのかな)。おお!リンクを張っていただけるなんて、とてもうれしいです。今日、明日中にこちらからもぜひリンクさせていただきます。やはり“売れる売れない”というのはシビアな問題ですよね。“12の練習曲”も順調に売れて、どんどん次につながると嬉しいです。ベルリオーズは、リスト編の『幻想交響曲』ということでしょうか。僕は好きなので期待してしまうのですが、演奏される方が、その曲を好きであることが最優先ですよね。 (2/8-00:13) No.1489
momo > すみません、この楽譜はどこで手にはいるのでしょうか?野本さん持っているかな?あのね一つわかったことを言いますね、皆さんのほうが詳しいですよ、僕よりも(^^;)。LOMさん、12の練習曲気に入ってくれてありがとう。ふゆひこさん、明日ちょっといなくなりますが、来週帰り次第リンク結びます。 (2/8-01:26) No.1490
GeorgeSand > はあ?ご本人て、大井さんですか?(USでは、他人に成り済ます輩がいて、いったい誰だろうと思いました。 「12の練習曲」というのは例のリデイアの曲集ですね。かわいらしい曲が好きです。
マニア受けという事であれば、やはり連弾、二台のピアノ曲をやるのがいいです。(交響詩のオーケストラリダクションではなく、ドンジョヴァンニの連弾版とか、グランドギャロップの連弾版とか。(ラコツィの8手版とか。) (2/8-04:14) No.1491
LOM > どうやら「旅人のアルバム」は、EMBにはBook1全部はないようです。残念。どこか別の出版社が出していることを願います…。
ハワードさんはどうやって楽譜を手に入れてるんでしょうね…? (2/8-11:43) No.1497
momo > LOMさんありがとうございます、そっか〜、東京音大の図書館かな〜。 (2/8-14:05) No.1498
ミチ > 私も一マニアとして一言言わせてください。おすすめはずばり「アドノス・アドサルタレムウンダムによる幻想曲とフーガ」(ブゾーニ編)です。理由は競合盤が少ないという事と、なによりもこれは傑作です。
・ハワード
ブゾーニ編曲ということで録音していません。リスト編曲による2台ピアノ版は録音していますが。
・レオ・シロタ
録音が古く音質が悪いです。しかも半分くらい(15分ちょっと)でカットされています。(この曲は30分くらいかかる曲です。)
・ジョバンニ・べルッチ
現在生産中止とのことです。多分手に入りづらいと思います。
・ミッシャ・レヴィツキ
録音が残っているようですが、CD化されたかどうかも分かりません。

というわけでこの曲が録音がでたら真っ先に購入したい曲です。横から失礼しました。 (2/8-22:56) No.1499
ふゆひこ > >momoさん。野本由紀夫さんなら、なんかなんでも持ってそうですね(笑)さきほどリンク集に加えさせていただきました。よろしくお願いします。今日、ウォーカーの本をパラパラ読んでて、とても面白いことを知りました。なんでもリストは“オーベルマンの谷”を聴くと、過去の記憶を思い出すことがつらく、ずっと聴くことを拒んでいたそうです。それで最晩年にスポンティーニのオペラを観賞したあと、(なんでか分かりませんが)ゲールリッヒに“オーベルマン”を弾くように頼み、それを聴いてリストは涙を流した、との事です(ウォーカー『ファイナルイヤーズ』P475)。僕は、なんかこの辺のことにすごく興味があります。 (2/9-01:23) No.1503
ふゆひこ > おお、“アド・ノス”の独奏曲版はなかなか録音がないですね。僕はジョヴァンニ・ベルッチのCDを偶然中古屋さんで見つけて持ってます。そうそう、この前アマゾンでブゾーニ編“アド・ノス”のCDを見つけましたよ。これです。→http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000003LKT/qid=1075903994/sr=1-39/ref=sr_1_0_39/249-9471965-5361107 (2/9-01:29) No.1505
さりな > その過去の記憶って何でしょうね? (2/9-01:37) No.1506
ふゆひこ > 話がずれますが、リストが観賞したのはスポンティーニのオペラ『オリンピア』です。これって、超絶技巧練習曲“英雄”の冒頭になる“ロッシーニとスポンティーニの主題による華麗な即興曲”で使われたやつですね。若い頃に好んでいた『オリンピア』を観賞してリストはいろんなことを思い出してしまい、それで“オーベルマン”を聴く勇気がわいたのかもしれません。 (2/9-01:39) No.1507
さりな > ごめんなさい、色がかぶってしまいました。かぶりそうだったのでしばらく待ってから書き込んだのですが…。またかぶるかな(笑)?
ところでLOMさんのサイトはどこへ行ったのですか? (2/9-01:39) No.1508
ふゆひこ > 話がずれちゃってすいません(笑)。僕もその過去の記憶というのが気になるんですが、1)オーベルマンに自分自身を投影していたのか、2)それとも単純に若い頃へのノスタルジーか、3)マリー・ダグー、子どもたちの思い出か・・・・というところでしょうか。 (2/9-01:44) No.1509
ふゆひこ > わははは(笑)。かぶりました(笑)。 (2/9-01:45) No.1510
さりな > やっぱりかぶりました(笑)。今夜はこれで止めます。ふゆひこさん、こめんなさい(笑)。
私は試験が終わりました。またリストがやりたいです。早くやりたいです。巡礼のスイスが全部やりたいです(笑)。 (2/9-01:48) No.1511
さりな > チャットになりつつあります。私はマリー・ダグーのことかと咄嗟に思いましたが…。
っていうか本当にこれで止めますね。 (2/9-01:50) No.1512
ふゆひこ > チャットみたいですね(笑)マリー・ダグーとは、その後いろいろ複雑な事情があるので、どうかな??と、でも最晩年のリストがマリーのことを思い出しているのだとしたら、とてもロマンティックな話です。僕もそう思いたいです。おやすみなさい。 (2/9-01:55) No.1513
さりな > 「旅人のアルバム」は巡礼の年一年と一緒にEMBの楽譜に入っているみたいですが、これは一部なのですよね?今日買いました。おかげで高かったです(笑)。 (2/9-17:12) No.1520
さりな > で、このスイスの楽譜をじっくり見てみたのですが本当に綺麗な曲ですよね。マリーと訪れたスイスの美しい情景へのリストの感動が伝わってくるようです。
「旅人のアルバム」と比べると面白いです。 (2/9-17:17) No.1521
GeorgeSand > 「旅人のアルバム」はジョルジュ・サンドの"Lettres d'un voyageur"への回答作品ともいえます。最初、ブーロズの新聞に連載で書簡の形態をとったエッセイ(事実と創作が限りなく巧妙に混じっている)で登場します。書簡5番を賞賛したリストは、サンドに継続するように勧めます。その結果(かどうかわかりませんが) 書簡7番は、彼に宛てられています。
当時、物書きの友人の多かったリストは「旅人のアルバム」曲集だけでなく、今度は自分の『サンドシリーズへの回答』として音楽誌Gazette Musicale で連載を始めます。これが、"Lettres d'un bachelier es musique"英題"An Artist's Journey"として出版されています。リストからは冒頭3件がサンド宛です。リストの書簡のほうは創作という面はほとんど無く旅行記の色が濃いです。 でも、サンド宛の書簡の中に、ぎょっとする告白も入っていて、当時は話題になっただけでなく、マリーと喧嘩になったのは想像に難くありません。 (2/9-20:48) No.1527


whist 投稿者:GeorgeSand 投稿日:2004/02/08(Sun) 10:56 No.1496
http://www.dungeon-crawler.com/mayjune/whist.html
話題は全然変わって、リストが、生徒たちと毎日のように(はっきり言って亡くなる数日前まで)お気に入りだったカードゲームの遊び方です。(少しブリッジみたいだけどもっと簡単ですね。)一回り5分程度でできますが、1―2時間は軽く越してしまう事が、リストの本に書いてありますのではまりやすいのでしょう。

友達の3人よんで、たのしみましょう。結構取り付きやすい割には、奥の深いゲームのようです。

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ふゆひこ > ざっと見ただけではルールがなかなか分からなかったです(笑)。図解があればいいんだけど。そのページの最初に書かれていることを読むと“WHIST”というゲームはやはり現代ではそれほど行われていなくて、1908年の古い本からルールを調べているようですね。なんでもピアース・ブロスナンが(テレビでしょうか?)『80日間世界一周』でやっていたとか。リストがルールブックを書けばよかったのに(笑)。書いていないということは、負け続けだったんでしょうか(笑)。 (2/9-00:54) No.1502
GeorgeSand > とんでもない。リストはパートナーがうまければいつも勝ちです。でも、そこがまた、リストのいいところ、全然ルールを知らない人をテーブルにいれるために、自分のパートナーにして、その人に教えながら負けを承知で遊ぶ事もよくあったらしく何とも微笑ましいです。 (2/9-02:24) No.1515


NELIDA!! 投稿者:GeorgeSand 投稿日:2004/02/07(Sat) 06:16 No.1476

ふゆひこさん。
おもしろいじゃないですか!!!【ふゆひこさんは忙しすぎというか、私が暇すぎでしょうか?
リストがあれだけ冷静を保ったのは、賞賛に値しますよ。彼の娘を亡くしたマリーに告げる別れの「一字一句」が出てくるではないですか。(この「一字一句」ウオーカーにはあまりかかれてません。ただ、会いに行ったとかかれているだけ。)
ここで、マリー(ともちろんリストも)運命が変わってしまったことを意識するわけですが。こんな、超個人的なことを暴露されて「かわいそうなレーマン」とは...
この辺りを読んでリストは絶対にこの本を投げたに違いありません。【というのは、ネリダを読むと簡単に想像できる。】
マリーの崇拝者ロンショウと思われる人物などもちゃんと出てくるではないですか。彼は墓碑に「ダグー夫人のために生きた。彼女の愛と慈悲と〜〜(なんだったか忘れました。)」とかかれているそうです。
そんなに長くないです。一章が短いので読みやすいです。【形容詞、形容表現が多くて疲れますが。】


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GeorgeSand > ああ、それで、ネリダの結末は「ダンテをなくしたかわいそうなビアトリーチェ」ということで、リストのコメント「ダンテ(詩人)が最初で、ビアトリーチェが先には来ないのだ。 ビアトリーチェは18で死んでしまうではないか。」というのはこの辺から来ているのです。 (2/7-06:20) No.1477
GeorgeSand > ネリダ、ビアトリクス、そして、サンドのホレース(おお、仏語だとオラースでしょうか?NMさん?)とロマン派三部作ですね。
どうでもいいことですが、このロマン派の物書きはナンせ、形容詞が多い。私形容詞の多い文章、実は嫌いです。辟易。仏語特有なのか、時代特有なのか? 一文が一ページというのは長いですよ。でも、ざらにでてくる。(きっと英語訳は、それでも短くなっているに違いない。) (2/7-15:02) No.1478
ふゆひこ > 結局、僕は最初の方の数ページを読んでみてそのままでした(笑)。やはり『ネリダ』は最低でもウォーカーの本を読んでいないと面白さが分からなさそうです。というより、そういう背景を抜きにした文学作品としての『ネリダ』の魅力というところがダニエル・シュテルンへの評価なんでしょうね。なぜマリー・ダグーはそこまで私事を作品化したんでしょうね。リストへの復讐、嫉妬だけだったのかな?おお、なるほどリストの言葉へのつながりが分かりました。こんどソファが家にくるので、ゆっくり本が読めるかもしれません。 (2/7-22:51) No.1485


リストとバレエ 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/01(Sun) 22:58 No.1434

あまり話題にならないことですが、調べてみると、リストの音楽でバレエ作品が何作か作られてます。あちこちのサイトで知ったことを書きます。

まず1948年にフレデリック・アシュトンという人の振り付けで“メフィストワルツ”。当然音楽は“メフィストワルツ第1番”でしょうね。

それから1991年に「マイヤリング〜うたかたの恋〜」という作品。振り付けはケネス・マクミラン。なんの曲が使われているのか分からないです。これはDVDでも手に入ります。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000065BGV/qid=1075643290/sr=1-6/ref=sr_1_10_6/249-9471965-5361107

それから最近の作品で、シルヴィ・ギエムという有名なダンサーが踊った「マルグリットとアルマン」という「椿姫」を題材にしたもの。どうもソナタロ短調が使われているようです。これもDVDが出てる。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000CGAE6/249-9471965-5361107

どれかひとつは見てみたいですね。あと前にNMさんに教わった『アンデルセン物語』という映画でもリストの音楽でかなり長いバレエシーンがあるとか。

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ふゆひこ > なんでバレエに注目したのかというと、いま部屋にニジンスキーのポストカードをいっぱい飾って喜んでるからです(笑)。それでニジンスキーが“リストについてなんか言っていたらうれしいな”と思って調べたんですよ。その副産物です(笑)。で、結局ニジンスキーは何も言っていないんですが(パデレフスキーについては言及あり)、代わりにプロモーター(と言っていいのかな?)のディアギレフが言ってました。なんでもガーシュインがディアギレフに演奏を聴かせたところ、もともとジャズが嫌いなディアギレフは“good jazz・・・poor Liszt”と言ったとか。どういう意味なんでしょう?“優れたジャズなんて、貧相なリストみたいなもんだ”って感じかな?このことはこのサイトのページに載ってます。http://androsdance.tripod.com/biographies/nemtchinova_vera.htm (2/1-23:10) No.1435
ふゆひこ > 昔から思ってるんですが、ファウスト交響曲“メフィストーフェレス”でバレエ作品が作られたら、相当すごいものができると思うんだけどな。 (2/1-23:11) No.1436
NM > 「うたかたの恋」といえばハプスブルグ家のフランツ・ヨーゼフとエリザベートの息子ルドルフの自殺事件を扱ったやつですね(って本当に偶然今それに関する本を読んで知ったのですが)。ルドルフの叔父さん、マクシミリアンの死にささげられた巡礼の年第3年の『葬送行進曲』とかかな? (2/2-22:53) No.1438
ふゆひこ > おお、その「うたかたの恋」です。なるほどそんな風にマクシミリアンにつながりますね。そういう意味で“葬送行進曲”とか使われていたらすごいです。あとフランツ・ヨーゼフ関係で“ハンガリー戴冠ミサ曲”とか(笑)。確かエリザベートもリストとなんかちょっとしたエピソードがあったと思ったけど・・・・忘れてしまいました。エリザベート違いですが、ルートヴィヒ2世に献呈された“聖エリザベートの伝説”とか(笑)。いやいや、もっとメジャーな曲でしょう(笑)。“愛の夢 第3番”とか使われてそうですね。 (2/3-01:35) No.1440
ふゆひこ > “うたかたの恋”のDVDの日本語帯を見るとですね(上のアマゾンのページでは分かりません)、「リスト/マイヤーリング」となってるんですよ。なんかリストがバレエ曲を作曲してるみたいに誤解してしまいますね。実際、どこかのCD屋さんのページで“あの不世出のピアニスト、リストが作曲した唯一のバレエ曲”みたいになってました(笑)。ついでに2004年のブダペストのオペラ公演スケジュールにはモーツァルト“コシ・ファン・トゥッテ”とかに混ざって、ちゃっかり、リスト“マイヤーリング”となってました(笑)。ということは相当リストの曲ばかりで構成されたバレエなんですね。これを見ようかな。 (2/3-01:42) No.1441
ふゆひこ > うーん、つまらないことに時間を費やしてしまいました(笑)。ハンガリー政府観光局のサイトでブダペストのオペラ公演スケジュールが日本語訳で紹介されてるんですよね。それが“リスト/マイヤーリング”となっている。けどオリジナルのブダペストのオペラ劇場のサイトでプログラム・カレンダーを見ると、ちゃんと“マクミラン−リスト/マイヤーリング(バレエ)”となってます。たぶんWEBページで表のセル内に言葉が入りきらないのではしょっちゃったんでしょう(笑)。 (2/3-01:55) No.1442
GeorgeSand > おお、そのオペラ劇場のスケジュール見てたんですよ。初日のブダペストの夜はやる事がないなと。で???と思ってたんです。バレーって書いてあるけど。
うたかたの恋、なぜ知っているのか判りませんが美しいシーンがあって。森の中の池にボートが、それに美しい恋人たちがただ一緒の時を楽しんでいるのです。ところであの主人公のフランツヨーゼフは同人ですか? 昔映画であったのだと思いますが母にこの話を聞いてこの時初めて『心中』という言葉を覚えたのを思い出します。 (2/3-02:36) No.1445
GeorgeSand > フランツヨーゼフが主人公ではなくルドルフです。
(2/3-03:05) No.1447
ふゆひこ > おおお!すごい!!すごすぎる!!!ちょっと使われた曲を調べていたら海外の掲示板で紹介されてました。全部書ききれないほどすごいですよ、これは。全3幕です。

“ファウスト交響曲”から、第一楽章の主要主題
マゼッパ
雪あらし
風景
英雄の嘆き
ウィーンの夜会
子守唄
忘れられたワルツ
レーナウのファウストによるエピソード
クリスマス・ツリーの第7曲“子守唄”
ハンガリーの歴史的肖像
祭典の響き
憂鬱なワルツ
チャルダッシュ・オプスティネ
コンソレーション
理想

…etc、が使われています。このDVD買おうっと。 (2/4-01:56) No.1452
ふゆひこ > GSさんもそのスケジュール見られたのですか。混乱しますよね(笑)。けど上記のとおり、内容濃いです。すごそうです。もし時間が合うならば見られた方がよいかも。僕は“うたかたの恋”ってよく話は聞くんですが、映画も観たことなく、物語もよくしらないです。こんど観てみたいですね。ちなみに僕が“心中”という言葉を知ったのはアン・ルイスの“六本木心中”が最初です(笑)。 (2/4-02:00) No.1453
ふゆひこ > “うたかた”っていう言葉の意味自体がわからないので調べたら“泡沫”。英語ではストレートにbubbleです。はかないものの例え。はかない恋ってことですね。ついでに僕も混同していた森鴎外の「うたかたの記」はルートヴィヒU世の方でした。 (2/4-02:09) No.1454
ふゆひこ > うーん、知識の連鎖がとまらない(笑)。GSさんが見られた映画がなんなのか分からないのですが、1968年に『うたかたの恋』が作られています。http://www.rottentomatoes.com/m/Mayerling-1068449/preview.php
『アラビアのロレンス』で族長アリをやったオマー・シャリフがルドルフですね。ここから面白いです。僕が“ぜひマリー・ダグー役をやって欲しかった”と思ってるカトリーヌ・ドヌーヴがマリー・ヴェッツェラをやってます。そして注目すべきはジュヌヴィエーヴ・パージュ。何の役で出ているのかしりませんが、まさに『わが恋は終わりぬ SONG WITHOUT END』でマリー・ダグーを演じた女優ではないですか!。さらに『うたかたの恋』は1935年にも映画化されており(というか1968年のものがリメイクのようです)、そこでマリーを演じたのが、ダニエル・ダリューとのこと。前に紹介した『自殺への契約書』のヒロインです。ひとりで面白がってすみません(笑)。過去ログで『夢のフランツ・リスト映画』『リストがモデル?』というところで話しています。あとリスト・パラフレーズのところの『わが恋は終わりぬ』で書いてあります。 (2/4-02:25) No.1455
GeorgeSand > アンルイスとチャー、欠かしたことありません。(未だにピンククラウドの曲解け弾けます。)
おおお〜。本当ですか?私のみたのはきっとオマーシャリフの68年版でしょう。当時は邦訳が無理やり付けられていたのでマイヤーリングが映画の名前とは知らなかった。 (2/4-04:50) No.1456
GeorgeSand > 忘れられたワルツとは!(こちらがムハノフ夫人に送られたものでしたっけ?)それともロマンスだったでしょうか?
ますます、逃せない。ああ、ブダペスト。 (2/4-04:52) No.1457
GeorgeSand > 本当に関係なくなってすみませんが、68年の「うたかたの恋」リンクをみたら、ハチャトリアンのバレー「スパルタカス」の音楽が使われていると書いてあるではないですか!!!
小さいときに覚えた音楽で、誰の何なのかがわからなくて夜も寝付けない曲があったんです。で、最近やっとそれがスパルタカスの一曲であった事がわかったのですが、よく考えるとこの映画で聞いたのかも。
わ〜〜。(と喜んでいる)謎が解けました。 (2/4-06:03) No.1458
GeorgeSand > おお、ちなみにバレエのスパルタカスもブダペストの劇場の予定にのっているではないですか。(ああああ。そんなにお金ない。ヴェルヴェットの夜会服を持っていかなければ) (2/4-06:05) No.1459
GeorgeSand > 椿姫を題材にしたバレエというのも気になる。ソナタを舞踊に使うとは! (2/4-06:09) No.1460
GeorgeSand > ハチャトリアンのバレエ音楽なんて誰も聞かねーよ。というわけで、いつまでたっても謎が解けなかったのでした。 (2/4-06:11) No.1461
NM > いやー、これ、すごいですねぇ…。選曲がなんというか「俺はメジャーな曲では妥協しないぜ。」という感じです。 (2/4-06:21) No.1462
GeorgeSand > でも、案外私が好きな曲ばかりだったりして。(はい、私全部が全部好きで聞いてるわけじゃないです。白状します。)祭典の響きも一番好きなやつです。 (2/4-11:36) No.1464
ふゆひこ > “忘れられたワルツ”と“忘れられたロマンス”は両方ともオルガでしょうか。ムハノフ夫人に献呈されたのは“エレジー第1番”ですね(他になんかあったかな?)。ハチャトリアンといったら、“剣の舞”ぐらいしか知らないんですが、辞典を見たら“剣の舞”は“ガヤネー”というバレエ音楽の中の曲なんですね。“スパルタカス”の方も気になります。バレエ音楽史に詳しくないですが、やはりロシアで発展したんでしょうね。 (2/6-01:44) No.1466
ふゆひこ > 僕もこれだけリストの曲が使われてるとは思わなかったです。せいぜい有名どころが2〜3曲使われたのかな、と甘く考えてました。他にびっくりする使用曲を書くとですね。

憂愁の草原
5つのハンガリー民謡
メフィストポルカ

です。本当でしょうか?(笑)。 (2/6-01:52) No.1467
ふゆひこ > ここで気づきました。“なんでこんなマイナーな曲を??”と思う筆頭が、“ハンガリーの歴史的肖像”“憂愁の草原”“5つのハンガリー民謡”ですよね。これらはハワードの独奏曲全集第12巻“巡礼の年 第3年”にすべて収録されています。ハワードの録音は1990年。バレエ『マイヤーリング』は1991年。明らかにハワードの録音が影響していると思うんですが…。明日『マイヤーリング』買ってくるつもりです。 (2/6-01:58) No.1468
ふゆひこ > というわけで『マイヤリング』も買ってきたんです。カードで(笑)。2回払いで(笑)。いやー!すごいです!いきなり“ファウスト交響曲”から始まりますよ!僕は曲目を見てピアノも使われているのかと思ったら、全部オーケストレーションされています。“雪あらし”も“風景”も!もうリストの曲のいいとこ取りでくみ上げられたバレエ作品ですね。全部切れ目なく主題をメドレーのようにつなげるような感じ。“リストメドレー”です。ジョン・ランチベリーが選曲・編曲してます。すばらしい仕事です。NO1436の書き込みで「バレエで“メフィストーフェレス”が使われれば」と書きましたが、すでに使われてるじゃないですか!リスティアンは『マイヤリング』を絶対観賞しましょう。解説を読んだら『マイヤリング』の初演は1978年とのこと。ハワードの独奏曲全集とは関係がないですね。おおお!“クラヴィーアシュトゥック第2番”もオーケストレーションされて使われてます。 (2/7-01:51) No.1472
GeorgeSand > おお、ムハノフ夫人ではなかったですか。おお、それではきっと『小さなお気に入りのワルツ』”La petit Valse Favorite"でしょう。ちょっとまてよ、Valse Impromptuだったか?(やはりハワードかわないと。)悶々。 (2/7-15:07) No.1479


死のテーマ ディエス・イレ 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/01(Sun) 03:03 No.1427

面白いことに気づいてしまったので、リストに無理やりこじつけて(笑)。リストが“死の舞踏”でとり上げたトーマス・デ・セラーノ作曲の“死のテーマ”ですが、映画でもよく使われてます。前から知ってたのは、ベルイマンの『第七の予言』。それとキューブリックの『シャイニング』。両方とも“死”を予感させるイメージとして、“死のテーマ”が強い効果を発揮しています。

でですね。昨日同じくキューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』を久しぶりに観たんですよ。そうしたら、冒頭のシンセサイザー曲の中で“死のテーマ”が出てくる。ベースラインでちらっと。

ちょっとネットで調べたら、まず冒頭のシンセサイザー曲は、ウェンディ・カーロスという人の手によるもの。で、もともとはパーセルの“メアリー王女のための葬送行進曲”という作品をシンセサイザーでアレンジした作品とのこと。パーセルの作品に、もともと“死のテーマ”が入ってるのかな?聴いてみたくなりました。

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ふゆひこ > パーセルの“メアリー女王の葬送行進曲”というのは、かなり有名な曲なんですね。クラシック名曲集みたいなCDにも入っている。知りませんでした。『時計仕掛けのオレンジ』のオリジナルかと思ってました。フンガロトンのサイトで“リストでなんか新しいCDが出てないかな”と思って見ていたら、シューベルト〜リストの独奏曲版を発表したGYORGY ORAVECZのこんなCDがありました。
このジャケットの絵が“死の舞踏”の最初のインスパイアの元である「死の勝利」ですね。カラーで見たのは初めてです。 (2/1-22:18) No.1430
ふゆひこ > これです。http://www.hungaroton.hu/classic/keresfull.php?info=308&kereses=liszt (2/1-22:20) No.1431
ふゆひこ > というわけでパーセルの“メアリー女王の葬送行進曲”のCD買ってきました。この曲は“メアリー女王の葬送音楽”という作品で、最初と最後が管楽器とドラムロールで演奏される“葬送行進曲”ですね。その間に通奏低音と合唱の曲が4曲入ります(ところどころ管楽器の旋律が入ります)。当然と言うか、やっぱり“死のテーマ”はパーセルの作品には出てきません。これはウェンディ・カーロスによるちょっとしたスパイスでした(『シャイニング』でもカーロスの名前はクレジットされているから、最初の“死のテーマ”はカーロスによるものなのかな)。しかし『2001年宇宙の旅』しかり『時計仕掛けのオレンジ』しかりキューブリックの音楽感性というのは素晴らしいですね。僕が買ってきたCD、新品で590円でした。なんとリストも“システィナ礼拝堂にて”で使用したアレグリの“ミゼレーレ”も入ってます。 (2/7-01:24) No.1471


リナ・シュマルハウゼン ≪The Death of Franz Liszt≫投稿者:GeorgeSand 投稿日:2004/02/04(Wed) 06:47 No.1463

"The Death of Franz Liszt"
ふゆひこさん、この本もお勧めです。日記なので、文章も簡便で読みやすいです。

涙無しには読めません。欧州全土に名をはせ何百人という当代きっての音楽家たちから尊敬されながら、本当に信頼出来るのは、リナ一人。最後が近いのを悟りながらこのたった22歳の女性にしか頼ることの出来ない孤独なリストと、なぜリナだけがリストの寵愛を受けるのか理解できないほかの弟子たち、友人知人、コジマとオルガ。
その、リナと自分を取り巻く他の人間関係をよく理解していて意識がうすくなりならがもあくまでもリナをかばおうとするリスト。
その中で、あかの他人である宿の女主人と、小間遣いの少女がリナの心境を察し、状況を客観的に理解してすこしでも助けようと同情する様子。
リストの過去の愛人であったエミリーゲナストがリナに「くれぐれもよく面倒を見てあげてね」と言い残し、リナが彼女に好感を覚える事。同じくソフィーメンターに対しても、「彼女は今でも感謝の気持ちを忘れない」。これは、もちろん他の弟子に対する反感の気持ちでもあったようだ。リナは一緒にいた、アウグストゲレルリッヒは信頼していたが彼自身が、疲労から倒れてしまう。で、代わりに来たスターヴェンハーゲンの冷たい態度に悔しさから食欲も失ってしまうリナ。
それをうつらうつらながらも察して、自分の皿からリナに食べ物を分け与えようとするリスト。

リナラマンは、この日記を元にリストの伝記に入れるのリストの最後を書くつもりだったらしいが、あまりの生々しさにお蔵入りにしてしまう。コジマが当時はまだ生きていたわけで当然ともいえる。(別に彼女が悪いというわけでもないが、やはり分が悪い)
周りの人間関係と確執からから結局は実質的にリストを孤独に追い込んでいることが理解できないのを責めてはいけないのでしょうか? 
それにしても、オルガの影響が非常に多大なのが気になる。書簡集だけでは信頼する友人としか見えないのだが。

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ふゆひこ > その本、持っているんですが、読んでいないんです(今の本の読み方が作品を調べるときにINDEXからあたる、という感じなので…)。ウォーカーの本をある程度読んでから、読んでみたいと思ってます。7月22日から、運命の日の7月31日を経て8月2日までの、ほんとの最後の日々ですよね。GSさんの解説で、だいたいの内容をイメージできたので、さらに読みやすくなりました。 (2/6-01:29) No.1465


ローラ・モンテス ≪お洒落とエチケットの本≫投稿者:GeorgeSand 投稿日:2004/02/01(Sun) 06:01 No.1428

未だに話題を提供してくれるローラですが、ルードヴィッヒ一世の愛妾となったときに伯爵号も授与されるんです。(結構いい加減。)で、そのあと、彼女は名前・肩書きを利用して女性のためのお洒落とエチケットの本を出版します。これは、実は、どちらかというと『金持ちの貴族を捕まえる方法』ということだと思いますが。(殿方のためのページもあるようです。)

で、ここからが、本題。
現本を再生したものをオークションで買ってしまいました。古くはないんですが、装丁から、ページ割まで忠実に再生しているという。受け取ったらまた報告します。

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ふゆひこ > おお、はっきり知りませんがローラ・モンテスはどこかの貴族と結婚して伯爵夫人になったとか。ルートヴィヒ1世からもらってたんですか。ローラ・モンテスのそんなノウハウ本は当時売れただろうな(笑)。そんな再現された古書なんてあるんですね。昔の本にはすごい装丁のものがありますよね。そういう豪華本はできれば内容だけでなく装丁も再現して欲しいです。値段が高くなるとこまるけど(笑) (2/1-22:28) No.1432
GeorgeSand > ローラの本読んだら説明します。(何十冊も読まなければいけない本があるのです。) (2/3-02:39) No.1446
ふゆひこ > いつもありがとうございます。ローラはなんか悪女っていうイメージがあるんですが、肖像画とか見ると、ずいぶんあどけないというか、やっぱり殿方(笑)を惹きつける魅力がある女性のように感じます。 (2/4-01:27) No.1450


聖スタニスラウス 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/02/03(Tue) 02:25 No.1443

まだ起きてるんです(笑)。なにやってんだか…。なんかすごいCDを見つけましたよ!http://www.iclassics.com/iclassics/artists_works.jsp?entityId=555
おお!ほんとでしょうか?“聖スタニスラウス”ですよ。リスト未完のオペラ。いま、一番欲しいCDにいちやく躍り出ました(笑)。演奏できる程度まで完成されていたのかな?。ハワードの56巻の断片から、完成していたらとんでもないオペラになったのでは?と想像していたのですが。このCDアマゾンで買えればいいな。

ついでに下のダンテ交響曲のCDも、シェファーのフランチェスカ・ダ・リミニをジャケットに使っててかっこいいですね。

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ふゆひこ > 日本のアマゾンで買えました。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00014X89U/ref=sr_aps_cm_1/249-9471965-5361107 (2/3-02:32) No.1444
ふゆひこ > “マイヤーリング”のことであれこれ言っておきながら、僕が“聖スタニスラウス”のことを“オペラ、オペラ”って言ってますね(笑)。すいません。オラトリオです(笑)。アマゾンのページから曲目を、分かるとこだけ訳して写させてもらうと

1.導入部
  合唱:Qual Und Lied
レチタティーヴォ:Kindlein! Was Weinet Ihr?
合唱:Beschutz Uns
2.アリア: Mein Sohn, O Still Des Volkes Not
3.管弦楽による間奏曲“栄えよポーランド”
4.管弦楽による間奏曲 U“栄えよポーランド”
5.詩篇129編“深き淵より”
6.合唱“栄えよポーランド”

という曲目のようです。


(2/4-01:10) No.1448
ふゆひこ > あとハワードの第12巻には、リストの机に残されていたピアノ独奏版のポロネーズが2曲と“栄えよポーランド”が、それと56巻に非常に優れた音楽性を感じさせる断片があります。これで聴くことのできる“聖スタニスラウス”はすべてなのかな。ハワードの解説では“ポロネーズ2曲と、栄えよポーランド、詩篇129編しか残されなかった”と書かれているので、このCDの合唱やアリア、導入部が非常に気になります。CDライナーが読みたいです。(あと“栄えよポーランド”はピアノ連弾曲版もあります。“詩篇129編”はすでにフンガロトンでも録音されてますね)。 (2/4-01:22) No.1449

無言歌集―クリンドワース版 投稿者:GeorgeSand 投稿日:2004/02/01(Sun) 06:11 No.1429

早々とロンドンから到着。
美しい、赤いハードカバーです。で、1898年にカール・クリンドワースが、執筆している。著作権年代も1898年なので、初版です。 リストは、クリンドワース編のショパンを高く評価していて晩年になっても生徒にあれが今のところ一番いいショパンの本だと何度もコメントしています。

最近知ったのですが、カールの義理の娘(夫人の連れ子でしょうか)がなんとジークフリートワグナーの夫人ウイニフレッドらしいのです。

前書きページをスキャンして私のR&Iページにいれる予定です。

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ふゆひこ > メンデルスゾーンの無言歌集でしょうか。1898年の初版の楽譜だなんてすごいですね。となると、リストの娘はワーグナーと結婚し、その息子のジークフリートが、リストの弟子のカール・クリンドワースの娘と結婚。カールの従姉?のアグネスがリストと恋仲の噂。うーん、ややこしい。 (2/1-22:38) No.1433
GeorgeSand > カールは、リストの元を離れた後、ロンドンに落ち着きます。(だからこの本もロンドン版英語で書かれてます。)アグネスとカールは、リストのところでは行き違いになっているような。 一緒に、リストの元にとどまるとまずい理由があったのでしょうか?
で、この楽譜にいいところは、無言歌集の歴史(といってもそんなに長くないですが)書かれていて、最後にモシェレス宛の書簡が載っている事です。勿論メンデルスゾーンはモシェレスからピアノの手ほどきを受け、一生親しい友人でした。(モシェレスの本まだ詳しく読んでませんが。) (2/2-03:12) No.1437
ふゆひこ > メンデルスゾーンとモシェレスって関係深いんですね。知りませんでした(というかメンデルスゾーンをあまり聴いてないです)。そういえば、リストも“怒りをこめて”を提供したモシェレスの『ピアノ奏法の手引き』というのにメンデルスゾーンも曲を提供していますね(何の曲か分からないです)。辞典を見たらモシェレスとの合作作品などもありました。リストも編曲しているウェーバーの“プレチオーザ”を使った協奏曲です。カールとアグネスはどうなんでしょうね。なんかアグネス・ストリートがらみだと、すべてが何か裏がありそうで疑ってしまう(笑)。 (2/3-01:28) No.1439


リストの技巧的な曲 投稿者:さりな 投稿日:2004/01/29(Thu) 20:12 No.1411

技巧的な曲を聴く時に、技巧においての完璧さ以外に皆さんはそのピアニストに何を求めますか?今パガニーニエチュードを弾いているのですが音楽的な要素が少ない(失礼!)この作品をどう仕上げたらいいのか悩んでいます。

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ふゆひこ > “技巧”というものがどこまでを含めるのかが、難しいですが、僕の思うところを書いてみます。僕は論理感、構成感、とダイナミズムといった全体から受ける感動を重視しています。それプラス、細部の表現の多彩さかな。それが説得力につながるんじゃないかな、と思ってます。 (1/30-01:02) No.1415
ふゆひこ > 僕は“パガニーニ・エチュード”はアムランの演奏をよく聴くので、上で書いたことを“なぜアムランをよく聴くのか?”という視点で書くと、まず最初のオープニングの巨大さ、それとトレモロ部の繊細さの対比。強弱と時間のバランスから産まれる“うねり”とか、リスナーの呼吸のリズムに合うような、全体のダイナミズムがアムランの演奏にはあります。アムランのオープニングはそれほど巨大ではないですけど、全体が一本調子じゃないんですよね。4曲目の“アルペジオ”なんて音の粒がほんとに際立って、アムランの演奏で初めてこの曲の楽しさを感じました。“パガニーニ・エチュード”はヴァイオリンの表現技法をピアノに移し変えたと言われていますが、アムランの演奏だと、そのとおりさまざまなニュアンスや印象が楽しめます。音楽性の面で書くと、パガニーニ・エチュードにはやはりデモーニッシュな側面があるので、そこに期待します(←この辺は大井和郎さんの演奏の方が感じられて好きです)。 (1/30-01:07) No.1416
GS > 技巧というのも、じつは最終的には弾き手の芸術性によって完成されるものだと思うのです。つまり技巧自体は、要素の一つではなく音楽的(または芸術的)要素の『一部』であると。
で、じゃ、何か、というと(私は言葉によるなぞなぞがきらいなので)このリスト、パガニーニエチュードに限って言えば、
・ダイナミック
・リズム
を単純に見えるような曲想のなかにどれだけ実現するか。と、いうことではないかと思っています。
早い曲を最初から最後まで超特急で弾けたとしてもそれだけのこと、しかし弾き手が緩急をつけると、実際には早くないのにスピードを感じる事がある。それは、実はリストのフレーズを理解しているからだと思うのです。(ふゆひこさんの解説もそういうことかなと。)
私がアラウを好きなのは、結構彼はゆっくり(弾いてみると驚くほどゆっくりです)ですが、ぜんぜん、退屈な遅さじゃない。

別なめんでは、やはり、元曲に注目するということも一つの手です。ヴァイオリン科の学生を捕まえて楽譜を一緒に見ながら弾いてもらったらおもしろい会話が出来ると思います。 (1/30-03:29) No.1417
ミチ > 素人の観点と私の個人的好みの話で恐縮ですが、私はリストの曲は限りなく技巧的でありながら(解釈が)シンプルに弾かれたものが好きです。リストって割と言葉が悪いかもしれませんが「ガチャガチャ」した感じの曲が多いと思うんです。私としてはそれを見通しよく弾いてくれたほうが理解しやすいです。見通しを良くするためには、基本的な技巧は必要不可欠なのではないでしょうか。見通しのよい解釈の演奏の録音としてはアンスネス、アラウ、ギレリス、ツィマーマンが私の理想的な演奏です。
余談ですが、アラウはフィッシャー、ケンプを尊敬しながらも、技巧に重きを置かないという2人の点に関して批判的だったとのことです。(ケンプのリスト演奏も素晴しい!) (1/31-00:02) No.1418
ミチ > >実際には早くないのにスピードを感じる事がある。

おお。私、実は昔ロックバンドでギタリストをやっていたことがあるのですが、GSさんの言っているようなことが本当にありました。うまいドラマーになると早くないのに早く感じさせてくれます。これをグルーブ感がある、とかノリがあると表現していました。 (1/31-00:39) No.1420
ふゆひこ > 皆さんそれぞれ使っている言葉が違うのですが、たぶん似たようなことを言っているんじゃないかな、って思います。GSさんの言葉で“弾き手の芸術性”というのが、僕の最後の“音楽性の面”というとこだと思います。僕の上の文章の構成は、1)全体、2)細部の表現、3)音楽性、という書き方になってます。“実際に速くないのにスピードを感じる、リストのフレーズを理解しているから”というのを、僕なりに書くと、「それほどストレートが速くないピッチャーでも、すぐれたピッチャーは変化球を交えながら上手く投球する。するとバッターはかなりの速度感を感じて三振してしまう。ピッチャーはリズムにのってきて、まるで生き物のように鋭いボールコントロールで、次々とバッターを手玉に取り、試合を手中に収める」(笑) (1/31-03:17) No.1421
ふゆひこ > ↑これを音楽用語に戻すと。、「それほど演奏が速くないピアニストでも、すぐれたピアニストは緩急を交えながら上手く演奏する。すると聴衆はかなりの速度感を感じてヤラレてしまう。ピアニストはリズムにのってきて、まるで生き物のように鋭い演奏で、次々と聴衆を手玉に取り、コンサートを手中に収める」(笑)←ヤラレてしまうって音楽用語なんでしょうか(笑)。 (1/31-03:21) No.1422
ふゆひこ > だんだん、話がずれてきました(笑)。すいません。単純に僕がパガニーニエチュードのCDを買って家に持って買えるまでに期待していることは、やっぱりデモーニッシュな要素かな。弾き手がどのような音楽性を芸術性を感じさせてくれるか、というところですね。(デモーニッシュな要素を期待している、というのは僕の先入観です。裏切って違う感性を感じさせてくれるとなおさらうれしい)。ミチさんの言う“グルーヴ”というのが、僕の言う“うねり”です。僕もミチさんと同じように、クリアな演奏が好きです。一番クリアだと思ったのが、僕はアファナシエフかな。ツィマーマンもそうですよね。 (1/31-03:27) No.1423
GS > おお、ミチさんもギタリストでしたか。わたしもギター沢山持ってます。女三人組でクリームとかやってました。(未だにクロスロードとか弾いて歌えます。)
グルーブ!そのとおりです。ナンかクラシックの日本語じゃないなと避けたんですが。アラウはすごいテクニックあるのに、それだけで、イカサナイというところが圧倒的に惹かれてしまうんです。(過去の”音楽とエロス”に関するあたりを参照してください。ここでは詳しくは触れません。)その点クリスチャンは、息子や、お母さんと一緒に聞くという感じです。私個人で一人で聞くにはきれいすぎというか。
(でも、ライブ感動しますよ。) (1/31-03:47) No.1424
ふゆひこ > わはは(笑)“グルーヴ”という言葉が、僕も“何かクラシックの日本語じゃないな”と思って、いつも“うねり”と呼んでいたのでした(笑)。“音楽とエロス”についての話題は、スレッド名では“リストの初体験”というところになってます。今日、また過去ログをアップしました(ほとんど現役スレッドと重なってますけど)。 (2/1-02:40) No.1426


知られざる名曲 投稿者:HSK 投稿日:2004/01/29(Thu) 18:22 No.1409

突然ですが、質問です。
リストの曲で「あまり知られていない隠れた名曲」「もう少し有名になっても良い曲」って何だと思いますか?
リストだと意外とあるんですよね。
演奏会用独奏曲、ポロネーズ1番、華麗なるマズルカあたりでしょうか。

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さりな > え…ポロネーズ1番ってあんまり有名でないのですか?好きなのに…。2番より好きです。協奏曲も2番の方は1番ほど知られてないですよね。最近ハンガリー狂詩曲もすっかり弾かれなくなってきました。だから私が弾いて広めます(弾けないくせに)! (1/29-20:06) No.1410
ふゆひこ > 「クラシックに興味がない人でも口ずさんでもいいのに…」と思うのは、交響詩オルフェウス、ファウスト交響曲の“メフィストーフェレス”、超絶技巧練習曲の“風景”“雪あらし”かな。普通にTVのCMとかで使われてもいい気がします。 (1/30-00:30) No.1412
ふゆひこ > 「クラシックファンの間でもっと知られても…」と思うのは“グラナー・ミサ”です(←僕はリストルネサンスの鍵を握るのはこの曲だと思ってます)。 (1/30-00:36) No.1413
ふゆひこ > もうちょっと隠れている(笑)のでは、“アド・ノス・アド・サルタレム・ウンダム”“ノンネンヴェルトの僧房”シューベルトの編曲で“アトラス”(←僕はこの曲“リトル・マゼッパ”と呼んでます(笑))、ワーグナーの“糸紡ぎの合唱”、“ルーマニア狂詩曲”。“十字架の道行”(←僕は歩行の場面が大好きです)などなど、いっぱいありすぎ(笑)。歌曲でもオルガン曲でもいっぱいある。 (1/30-00:47) No.1414
ミチ > 有名曲ではありますが「半音階的大ギャロップ」は、ショパン名曲集のようなCDに子犬のワルツが常に入るように、リスト名曲集に入ってもいい曲だと思います。
他には「Ab irato」がもう少し有名になってもいいのでは?と思います。技巧派ピアノマニアが好きそうな曲ですよね(笑)。リストの作曲した練習曲としては不遇すぎます。
詩的で宗教的な調べの「死者の追憶」、「アンダンテ・ラグリモーソ」が葬送曲などの影に隠れているような気がします。他にも巡礼の年の中でも演奏頻度がかなりバラけてますよね。これらは全曲傑作だと思っていますので、まんべんなく取り上げてもらいたいです。 (1/31-00:30) No.1419
GS > 「半音階」は超絶技巧を必要としながら作曲した本人以外にはあまり弾いても価値が見出せないようで取り上げられるのは難しいようです。 (だから、『リストなりきり』のシフラとかハワードとかだけが喜んで弾いてるんでは。ステージで弾いてる人いるんでしょうか?) (1/31-03:53) No.1425


フランス・クリダ 投稿者:ミチ 投稿日:2004/01/24(Sat) 21:23 No.1399

クリダの発言です。

”リストへの誤解は人々の文化の欠如です。これは本当にそうです。ヴィルトゥオーゾで、女性に人気があって、、、、、、ただそれだけ、と思っているわけ。人は、皆それぞれの抽き出しからしかものを出しませんから、レッテルを貼れば、それでおしまい。リストの人間性には複雑さはなく、常に自分のやることに対して正直な人でした。音楽家であるときには音楽家になりきり、恋をするときは恋にひたりきる。寛容であるときにはとことん寛容になる。彼ほど寛容な人は、音楽史上、存在しなかったのではないかと私は思います。報酬は受け取らず、受けてもすぐ、恵まれない人にコンサートの機会を与えるために使ってしまう。その生涯も音楽も、ともに重要な価値のある、まれにみる作曲家でした。非常に中身の濃い、エネルギーに満ち溢れた人だったと思います。そして確実に他人の存在を必要とした、つまり他人への愛を大切にした人ですね。”

この文を見るとクリダのリストへの愛をひしひしと感じますね。

誰かを問題にしようと思いましたが(笑)、ヒントがないのでやめました。

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GS > マサにその言葉とおり!!!一言も付け足す必要がありません。 (1/25-04:54) No.1403
ふゆひこ > 僕が興味深く思うのは、“リストの人間性には複雑さはなく〜”というところです。僕もそうですが、リストは音楽や生涯を追うと“矛盾に満ちて、複雑な人格”という風に思いがちなのですが、クリダはリストのさまざまな側面をシンプルにあるがままに受け入れてるんですよね。リストを弾き続けてきたピアニストならではの発言だと思います。 (1/26-00:37) No.1405
ミチ > 私も、”複雑さはなく〜”のところが一番気になりました。リスト本人としては、多すぎる程の色々な要素を持っていてその全てに忠実だったから、”複雑”と見られてしまうのかもしれませんね。それを複雑と見るか、そうでないかは個人の解釈でいいと思います。 (1/26-22:22) No.1406


guess who! 2 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/01/21(Wed) 01:05 No.1366

ミチさんの真似して(笑)。これはCDのライナーに載ってた言葉です。ミチさんも持ってるCDかな?一度、ここの掲示板でも紹介したことがあると思うんですが、たぶん誰も覚えていないと思うので。

“私はショパンを賛美するほどには、彼を愛することはできなかったと思いますね・・・・・。しかしリストのかたわらで生きることならもちろんウイです”

うーん。深い言葉だ。このピアニストは誰でしょう?

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ふゆひこ > 同じCDで、面白いことが書かれてました。(鈴木智博さんという方がライナーの執筆者です)。ブゾーニは“鍵盤上のファウストゥス博士”と呼ばれるそうです。ブゾーニのオペラも影響してるんでしょうが、その表現に対抗するならリストは“鍵盤上のメフィストーフェレス”でしょうね。 (1/21-01:11) No.1367
NM > YesでもJaでもSiでもハイでもなくOuiがヒントですかね(笑)? (1/21-08:02) No.1368
NM > このログが下にならないようにこちらに書きます。リヒテルの晩年のCDにから「スケルツォ」から「クラーヴィアシュトゥック」を経て「メフィスト・ポルカ」に至るどえらくマニアックな選曲のライブがありましたが、晩年の曲に関してはどういう感想を持っていたんでしょうか。そういえばリヒテルもフランス(トゥールの近郊)に家を持っていたんですよね。 (1/21-08:09) No.1369
ミチ > わははは!ふゆひこさん採用していただいてありがとうございます(笑)。ブゾーニのその呼ばれ方は知りませんでした。面白いですね。
さて、この発言どっかで見たことがあるような気がするんですが、思い出せません。ここの掲示板だったかな?NMさんのおっしゃる通りOuiがヒントですよね。う〜ん...誰だろう? (1/21-22:17) No.1370
ミチ > フランス人またはフランス語をしゃべる人の候補を挙げると、

・ジョルジュ・シフラ
この人のショパンの演奏を聴くとショパンも好きなのかな〜と思います。
・フランス・クリダ
彼女もショパンを好きだったような(自信ないです)
・ミシェル・ベロフ
シューマンのCD(だったかな?)でショパンは嫌いだとはっきり言ってました。
・ミシェル・ダルベルト
録音に限って言えば2枚組みリスト作品集が出てました。ショパンは出ていないような。
・ジャン・フィリップ・コラール
あまりショパンを弾くイメージは無いです。
・アルド・チッコリーニ
イタリア人ですが、フランス語を話すイメージ(笑)。あ!でもショパン好きかも。
・エリック・ハイドシェック
この人もショパンっていうイメージ無いです。

ショパンの方が好きそうな人は、はじめから除外してます。仮にボレットがフランス語を話すとしたら、ありえそうですけど、たしか彼は南米出身ですよね。う〜んこの中にいると思うんですが。どうでしょうか。
(1/21-22:37) No.1371
ミチ > リヒテルは初見でなんでも弾けたそうなので、おそらくプライヴェートでは、ありとあらゆるレパートリーを自分で弾いてみて厳選していたのではないでしょうか。そうだとすれば、あのマニアックな選曲も納得がいきます。本当に好きな作品のみを弾くという感じですかね。興味深いことに、”ブーレーズは音楽の中の楽しみに対立している”という事も言ってました。 (1/21-22:57) No.1372
ミチ > 何回もすいません。リヒテルの演奏記録をあげましたが、あれらは必ずしも録音が残っているわけではありません。 (1/21-23:02) No.1373
ふゆひこ > おお、NMさんもミチさんも、たくさん推測いただいてありがとうございます。もう答えを書きますね。これだけの文章では、“ウイ”という酔っ払いがよく発する音ぐらいしか、ヒントがないですね(笑)。なんとですね。アルフレッド・コルトーなんですよ。『アルフレッド・コルトーの遺産第9集』というリストアルバムで紹介されてるんです。ライナーによると、どうもガボティ著 白水社刊 『アルフレッド・コルトー』という本が出典のようです(機会があれば本をあたってみます)。 (1/22-00:28) No.1374
ふゆひこ > ミチさんが“ショパンの方が好きそうな人は、はじめから除外してます”と言われてるように、このセリフはアルフレッド・コルトーが発したとなると、とても興味深いですよね。コルトーに詳しくないですが、ルービンシュタインと同様にコルトーと言えば“ショパン”と僕は思ってますので。 (1/22-00:31) No.1375
ふゆひこ > どういう意味なのかな、といつも思います。例えばショパンの音楽性があまりにも完璧であり“賛美するほどには愛せない”、しかしリストの音楽はとても人間的な魅力を感じ“かたわらで生きることならもちろんウイ”ということなのか…。僕はこの意味合いでとらえて、このセリフはリスト自身のショパンに対する思い、またリスティアンがショパンの音楽をどう思っているかを、適切に代弁しているような気がします。それとも二人の大作曲家の人間性や生涯を理由にしての発言かも。この辺は本を読んでみないとわからないですね。 (1/22-00:37) No.1376
ふゆひこ > ミチさんが紹介いただいたピアニスト、ベロフ以下は聴いたことがないです。ベロフが一番聴いてみたいです。いまコルトーの略歴を見たんですが、ワーグナーに心酔して、ワーグナーのオペラを指揮したりもしてるんですね。同じCDライナーで紹介されている面白い発言も“ピアニストには指の習慣の下で必然的に決まった音楽の型があって、真の意味で独創的にはなれないんです。リストとかショパンとかいうのは例外ですが。ですから、私はいわゆるピアニストの音楽というものが大嫌いなんですよ!”。手癖とか、運指の限界による作曲上の制限についての非難かな。ピアニスト・コンポーザーを好んで演奏するアムランとは対極の意見のように思います。 (1/22-00:50) No.1377
ふゆひこ > リヒテルの演奏記録を見ると、晩年の作品では“灰色の雲”が目立ちますね。“メフィストポルカ”まで弾いてるのですか!“スケルツォとマーチ”を弾いているのは知っていたのですが「なんでリヒテルがこの曲を?」と不思議だったぐらいでした。リヒテルのリストを集中して聴いてみて、その音楽観を感じてみたいです。 (1/22-00:56) No.1378
NM > わーい当たった!リヒテルは全然想像もつきませんでしたが、こちらは実はコルトーじゃないかと密かに思ってたんです(笑)。コルトーはリストの楽譜校訂(いわゆるコルトー版)なんぞもしているようですから、意外にショパンだけでなくリストにも造詣が深かったようですね。以前ふゆひこさんもおっしゃっていたと思いますが、コルトーの「ロ短調ソナタ」はかなりの説得力があると私も思います(以外にもホロヴィッツの昔の演奏あたりに近いような気がするのは単に音質のせいか、私の勘違いかなぁ…)。 (1/22-01:43) No.1381
NM > 全然関係ないんですが、私の持っているコルトーのリストアルバム(EMIフランスから出ている、ドビュッシー・ラヴェル・リストの作品を収めた二枚組み)に「コルトーの人気は日本でもすごく、なんと『コルトシマ』という島をプレゼントでもらった。」という記述があります(爆)。本当か?? (1/22-01:51) No.1382
Franz still loves George > わはは。リストも日本に来てればリスト島もらってたかも。
コルトーが、そんなにリストに関わっていたのは全然知りませんでした。ショパンでさえもあまり聞いたことありません。(でも、聞いた数曲はぶっ飛びました。マサにわたしの理想とするショパン。)
ショパンを賛美できるほど愛するというのはショパンの「ピアノ弾きである事の限界」を知っているからでしょう。リストの場合はピアニストの頂点に立ちながらさっさと次の目的に取り組むために早々に「ピアニストである事を辞めてしまった」。そのあたりに、限りない愛情を感じるのでは。
(ショパンとリスト、二人とも愛していますが私もショパンと日常生活をともに出来るとは思えません。が、リストの傍らで生きることは勿論Ouiです。) (1/22-03:26) No.1383
ふゆひこ > おお、NMさんするどいです。コルトー=ショパンと思い込んでしまっていた僕には新鮮な言葉だったんです。いまコルトーのソナタを聴いてます。あまり聴き込んでいないので、まだ分かりませんが、“ホロヴィッツの昔の演奏に近い気が”というのなんとなく分かります。急ぐところを妙に急いでいるような…。録音が悪いのと、ちょっとミスが多いので、注意深く聴いているのですが、やっぱり説得力ありますね。そういえば、昔新潮文庫で復刻版が集中して出たとき、コルトー著の「ショパン」があったような。友人が確か買ってました。(僕はそのときなぜかモームの「劇場」を買ってしまった)。いまは手に入らないでしょうね。買っとけばよかったです。 (1/23-00:02) No.1385
ふゆひこ > わはは(笑)。コルトシマってすごいですね。ほんとなんでしょうか(笑)。日本にそんな島、ありましたっけ?(笑)。うーん、もしコルトシマが無人島になっているのなら、そこに“リスト小猿”と“子犬”を放してワルツを踊らせたいですね(笑)。 (1/23-00:04) No.1386
ふゆひこ > 僕はコルトーのショパンをちゃんと聴いたことないので、今度聴いてみたいと思います。おお、“ピアノ弾きである事の限界を知っているから”という意味合いかもしれないですね。コルトーの言葉にはやはり惹かれます。やはり本をあたって文脈からどんなニュアンスかを感じ取ってみたいです。 (1/23-00:08) No.1387
George > いつか話題に出ると思ってました。コルトーのレコーデイングは、間違いが多い。誰かが持ち出すんじゃないかと思ってました。でも、間違いって芸術にあんまり関係ないんじゃないかと。(限度がありますが。) (1/23-07:59) No.1389
ふゆひこ > そうですね。別にミスタッチがあっても結果的に感動があればいいと思ってます。昔ラウドネスのギタリストの高崎晃がインタビューで“自信なさげにミスするからへなちょこな音になるんだ。堂々と自信を持ったミスタッチは、間違いではなく正解になる”みたいなことを言ってました。すごく共感します。ミスだとかそんなのをとおりこしたエネルギー、感動ですよね。コルトーの演奏にもミスを通り越えた強い自信、エネルギーを感じます。僕はもともとロック、ジャズも聴くのでミスタッチには寛容です。ただクラシックを聴くときはちょっと耳のシフトが違って、ミスしてはいけない箇所っていうのがどうしてもあるんですよね。コルトーのソナタでは最初の方のミスがちょっと気になるかな。 (1/24-02:14) No.1390
ふゆひこ > ちなみにその辺のことについて、同じCDライナーからコルトーの言葉“リストの作品が弾きやすいのは、快活さ、大胆さ、ペダルの巧妙な使用によって、ある種の技巧上の不完全さを隠すことができるからだ。…しかるにショパンに関しては、「現金で期間内にきちんと全額払わ」なければならない”。最後の言葉はどういう意味なんでしょうね(笑)?ショパンを“キャッシュで100万の買物”とするとリストは“アメックスのゴールドカードで100万の買物”ってとこかな?(笑)。 (1/24-02:22) No.1391
GS > わはは。すごくあたっている。お金に細かいショパンと、なぜ儲けているのにすっからかんなのかもよくわからないリスト。 (1/24-08:25) No.1395
ふゆひこ > わはは(笑)。コルトーの言葉は二人の人間性にもつながりますね(笑)。「現金で期間内にきちんと…」ってそこだけ括弧書きになってるんですよね。なんかことわざを引用したのかな。ますます出典の本を読んでみたくなってきました。 (1/24-13:20) No.1397
ミチ > うわ〜!全然わからなかった!まさかコルトーだとは。本当に興味深いですね。本人に直接、その言葉の意味を聞いてみたいですね。関係ないですが、ベロフはピアノとオーケストラのための作品集(2枚組)がでていますが、他にも録音が残っているのではと勘ぐってしまいます。EMIは音源のリリースがだらしない感じがするので。他社から「〜〜の音源をそちらが持っているので、そちらがリリースしないならウチからリリースしてもいいか?」というオファーを受けて、「そんな音源がウチにあったのか」と気づきリリースした。という話があるそうです。音源管理しっかりしてよ。 (1/24-21:01) No.1398
ふゆひこ > “コルトーの言葉”ということで重みが出てきますね。EMIにそんなエピソードがあるのですか(笑)。さすがピストルズに歌われるだけある(笑)。歴史のあるレコード会社は埋もれている音源がいっぱいあるんでしょうね。 (1/26-00:32) No.1404


蚤の王様と、トゥーレの王様 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2004/01/24(Sat) 04:35 No.1392

まずリストの世俗合唱曲に“Es war einmal ein konig”(S73)という曲があります。僕はこれずっと“昔トゥーレに王がいた”という曲だと思ってたんですよ。僕のサイトでもそう紹介していました。三省堂のクラシック音楽作品名辞典に“Es war einmal ein konig(in Thule)”となってたからです。

でですねリーダーに“Es war ein Konig in Thule”(S278)という曲があるんですよね(S278をピアノ独奏曲にしたのがS531/4です)。当然S73と関係ある曲だと思ってました。

で今日S278のリーダーの感想を書いてたんですが、どうも全くS73の合唱曲と曲が違うんです。S73はなんかおどけたような曲、S278はもっとシリアスで美しい曲です。

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ふゆひこ > 両方ともテキストはゲーテの“ファウスト”からとられています。ゲーテのファウストをあたって判明しました。“Es war einmal ein konig”(S73)は、メフィストーフェレスがアウレルバッハの酒場の場面で学生達をからかうときに歌う歌です“むかしむかし王様が、大きな蚤を飼っていた”で始まる歌です。一方、“Es war ein Konig in Thule”(S278)の方は、メフィストとファウストが、マルガレーテ(グレートヒェン)を靡かせるために、箪笥に宝石を隠しておき、その場面でマルガレーテが歌う歌です。愛する人を亡くしたトゥーレの王様の気持ちを歌ったシリアスなものです。“Es war einmal ein konig”(S73)と“Es war ein Konig in Thule”(S278)はテキストも内容も曲も全く異なる別の曲でした。辞典の表記は間違いですね。辞典も間違えるほどリストの曲の体系はややこしい(笑)。 (1/24-04:42) No.1393
GS > おお、蚤の歌でしたか! ムソルグスキーも歌にしてます。有名です。(楽譜持ってます。面白い曲です。)
グレッチェンと、マルガレーテって同人なんですか? (1/24-08:23) No.1394
ふゆひこ > そうです。“蚤の歌”です。前に調べたところでは、あとベートーヴェンとブゾーニも“むかしむかし王様が(蚤の歌)”のテキストで曲を作っているようです。リスト以外のを聴いたことないので、聴いてみたいですね。リストのも面白いおどげた曲調で書かれています。グレートヒェンがマルガレーテの愛称になるんですよね。同じ人物です。ファウストを読んでいると、突然マルガレーテになったりグレートヒェンになったりして、注釈がないと混乱してしまいます。 (1/24-13:16) No.1396
GS > おおお、どおりで意味がつながらないわけだ。いい子がマルガレーテで、グレッチェンが悪い子かと思ってました(爆笑) (1/25-04:51) No.1401
GS > ムソルグスキーのは、シャリアピンというロシア人の歌手が歌って(古いですが)今でも手に入るはずです。 (1/25-04:53) No.1402


ハイドシェック 投稿者:Franz still loves George 投稿日:2004/01/22(Thu) 03:43 No.1384

実は私が幼い頃、一つ下の妹とともに母に連れられてハイドシェックのリサイタルにいったことがあるのです。
実家のそばの市民館小ホールで、なんと観客は私たちを含めて5人ぐらい。
8歳ぐらいだったので、彼が何を弾いたかは覚えていません。(妹によるとショパンとかだったそうです。)でも、アンコールでパッサカリアと、アマデウスのキラキラ星を、きっと観客席にいたかわいい二人の少女のためにやったのは覚えてます。
その後、妹は何度か彼のリサイタルに行っているようですが私はCDでさえも聞いたことがありません。

終わったあと、ホールをでると、ハイドシェック氏がシックな黒いコートに紺のスカーフをまとい、黒い皮の手袋をはめながら楽屋の扉から現れたのを覚えています。私が彼に尊敬の眼差しを送っていると彼は私が観客にいた少女である事に気付いたのか微笑を返します。私も笑顔を返すと母の手を握って家路に向かったのでした。 

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ふゆひこ > なんかいい話ですね。温かい情景が目に浮かびます。しかしハイドシェックがたった5人の前で演奏をするのですか。しかも客層に合わせて楽しませる曲をアンコールで弾くなんて、すごい芸術家のスピリッツですね。 (1/23-00:11) No.1388


guess who! 投稿者:ミチ 投稿日:2004/01/16(Fri) 21:29 No.1326

面白い!あるピアニストが音楽観を語っていました。

”リストのものではピアノ・コンチェルトを2曲とも演奏しています。しかし「死の舞踏」は一度もやっていません。この曲は嫌いです。あの「バイロンかぶれ」が気に入りません。あの「ダンテを読んで」も嫌いです。「物思いに沈む人」に至っては身の毛がよだちます。しかし「婚礼」は素晴しいです。「ペトラルカのソネット」変イ長調は、残念ながらみな馬鹿げた演奏をしていますが、天才的で高貴な作品です。しかし「雪あらし」のような作品には我慢がなりません。愚劣そのものです。「鬼火」はよいですが、やはり結局はうさん臭い所があります。しかし「愛の夢」「夕べの調べ」はファンタスティックです。「狩」はいささかマイアベーア風ですが、よくできています。それにこの作品にはちょっと「さすらい人幻想曲」的なところがあります。”

褒める曲は褒めて、斬る曲はバッサリ斬っていますね。
さて、ここで問題です。このピアニストは誰でしょう?

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ふゆひこ > おお、気持ちいいぐらいの斬りっぷりですね(笑)。誰なんでしょう?ヒントは斬った曲は、当然、演奏・録音してないんでしょうね。うーん。僕はさっぱりわかんないんですが、アルトゥーロ・ルービンシュタインとか?僕は“雪あらし”は僕は大変な傑作だと思ってるんですが(笑)。 (1/17-00:28) No.1333
ふゆひこ > ↑僕は、僕は、って変な文になっちゃいました(笑)ただの間違いです。 (1/17-00:30) No.1334
NM > アルカディ・ヴォロドス様でないことだけは確かです(爆)。 (1/17-05:06) No.1336
George adores Franz > 言いたいことを言ってますね。『バイロンかぶれが嫌いです』爆笑しました。
クライバーンでしょうか? (1/17-06:15) No.1339
ミチ > 三巨頭に返信していただけるとは光栄です。ヒントになるかわかりませんがこのピアニストの演奏暦を調べてみました。

・Transcendental Etudes Nos. 1,2,3,5,7,8 ,10and 11 ・Sonata ・Concerto Pathetique ・Valses oubliees1,2.3 ・Funerailles  ・Erlkonig ・Piano Concerto No. 1,2 ・Hungarian Fantasy for Piano and Orchestra ・Annees de Pelerinage Bk 1 (Suisse) No. 6, No 4; Bk 2 (Italy) No 1; Bk 3 No 3; Bk 2 (Italy) No 6; Venezia e Napoli ・Mephisto Waltz No 1 ・Polonaise No 2 ・Consolation no. 6, ・Rapsodia Ungherese no. 17, ・Scherzo & March ・Nuages gris, ・Love Dreams (E, A flat), ・Waldesrauschen; ・Gnomenreigen ・Pensee des morts (Harmonies poetiques et religieuses no. 4), Andante lagrimoso (Harmonies poetiques et religieuses no. 9), Ave Maria in E major.

この人は鬼火をうさん臭いと言いつつ何回も演奏しています(笑)。わかります?
個人的に物思いに沈む人は最高傑作のひとつだと思っていますので「え〜!」って思いました。
(1/17-20:54) No.1351
ミチ > 雪あらしも洗練されている傑作ですよね。クライバーンやルービンシュタインも言いそうですね。でも答えは違います。
そういえばこのピアニストはホロヴィッツやグールド(の演奏スタイル)を嫌いと言ってました。かなり批判的な人物ですね。 (1/17-21:20) No.1352
HSK > リヒテルですか?ヒントでなんとなく
分かりました(笑) (1/17-21:45) No.1354
ふゆひこ > おお、なんかリヒテルっぽいですね。“鬼火”とか演奏していたな、と思ったので初めから除外してしまいました。悲愴協奏曲なんか演奏してるのかな。 (1/19-00:47) No.1358
ミチ > ピンポ〜〜ン!正解です。そうですリヒテルです。この人のレパートリーを見てみるとほんとにセレクティヴですね。なにせ、あのショパンのプレリュードですら抜粋で弾いているくらいですからね。演奏記録を見てみると、悲愴協奏曲はヴェデルニコフと共演しているそうです。残念ながら録音の方は残っているかどうかわかりません。この曲って何気に良く弾かれるんですかね?バルトークとかハイドシェックも録音が残っていますね(共演者は忘れました)。 (1/19-23:41) No.1362
ふゆひこ > HSKさん正解でしたね。リヒテルの超絶技巧練習曲って全曲でないのは、なんかレコード契約とかの事情なのか、と思ってたんですが、ちゃんとリヒテルの音楽観による結果だったんですね。聴いてみたくなりました。悲愴協奏曲って録音あるんですね。驚きです。というかバルトークが録音していることが驚きます。 (1/20-00:14) No.1364
HSK > おお。リヒテルでしたか。意外に厳しいことを言っておられるのですね・・・(笑)。スケルツォとマーチ、悲愴協奏曲も録音しているなんて知りませんでした。
彼のショパンのプレリュードも独特ですよ。順番を変えて弾いているのが気になりますが・・・。 (1/20-22:39) No.1365


Happy Holidays ≪12の練習曲 リディア・ガネッラ≫投稿者:CuriousGeorgeSand 投稿日:2003/12/25(Thu) 05:54 No.1128

Have a happy and safe holidays!!!
Check out my site. My Christmas present for you!
(Liszt's consolation #1 by above, yours truely.)
Click the bottom file.
暮れのご挨拶です。
私の管理しているサイトにメッセージをいれました。
一番下に私の作ったMIDI Fileがあります。
来年もどうぞよろしく。http://groups.msn.com/themusicoftheromanticsandimpressionists/general.msnw?action=get_message&mview=0&ID_Message=955&LastModified=4675452384329339820

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CuriousGeorgeSand > で、関係ないついでに、12の練習曲OP.6 リストは、リナラマンに「1827年にマルセイユで書いてその直後パリで出版された」と書いています。リストは1826年にマルセイユにいってますから、そこで書いて27年に出版されたという意味でしょう。
誰に献呈されていたと思います?
"a Mademoiselle Lydie Garella"
a young lady in Marseille with whom Liszt frequently played duet...
ああ、そうでしたか。
(12/25-12:08) No.1129
ふゆひこ > 楽しいクリスマス過ごせましたでしょうか?僕は仕事で出張でした(笑)。おおリディア・ガレッラは前にNMさんが教えてくれたリストの初体験の相手と思われる女性ではないですか。そのような女性に献呈される曲集ということは、“12の練習曲”の段階で、詩情を十分に含んだ練習曲という位置づけ、と推測します。 (12/27-09:45) No.1139
CuriousGeorgeSand > EMBの解説によるとOP.6は、初めて女性に献呈された作品であるとのことです。 やはり、特別な人だったのですね。 (12/27-09:51) No.1142



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