[Cristina Portraits of a Princess] 投稿者:CuriousGeorgeSand 投稿日:2003/11/26(Wed) 16:03 No.898

ヘクサメロンのベルジョイオーソ夫人ですがなぜか、よく聞く名前の割りに、影が薄く謎の存在である彼女ですが、題名の本を読んで非常に満足できる内容でした。
まず、リストとの関係については、書簡、手記を元に事実を非常に深く掘り下げている、この手の書籍の基本がしっかり抑えられているという事でぜひお勧めします。
(クリスティナも著作活動に没頭していたようです。パターン見えてきます?)リストは一時期(マリーと別れた後)彼女と一緒に家をパリに建てて落ち着こうとしていたらしい事も書かれています。
第一部は年代による彼女自身の伝記。第二部は、特に親しかった男性たち(ミュゼ、ハイネ、バルザック、リスト)との関係が一章ごとにさらに詳しく書かれていてリストについては "Wanderer's Fantasy" (あれ、シューマンじゃないですか?笑でも、読むと当たっているかなとも)という最後の章になぜ二人がお互いの生涯で重要な存在であるかを解き明かそうとしています。
絶対にへクサメロン以上の女性であると信じてこの本を手に取ると期待を裏切られる事はありません。
ただ、少しだけ読みにくいのは関係事実を忠実に表現しようとするあまりに時代と話題があちらこちらに飛んでしまうことです。でも、かえって知りたいことが解らずに欲求不満になるよりも個人的には好みの書き方です。
著者の女性学、歴史・文化的背景の知識の深さも面白く読めた要素の一つであると思います。よく知っているフランスの歴史と少し違ったイタリアの背景(オーストリアに分割されている時代)についても言及されており、かつ消化不良になることもなく読みやすかったです。
現在は絶版のようですが、アマゾンやBarnes &Nobleの古本で検索するとたくさん出てきます。(私は、安いペーパーバック買ったのですがハードカバーも買おうかと思うほどです。


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CuriousGeorgeSand > で、何度読んでも笑っちゃうのは、バルザックがリストになんとなく嫉妬とライバル意識を抱いてしまうというところです。
「バルザックは、クリスティナのおしゃれな長椅子にかっこよく横たわって(draped on her fashonable sofa -なんともおしゃれな表現です)さまになってしまうリストが内心面白くありませんでした。」外見だけではなく、女性を理解する能力に関してもバルザックはリストに対抗心を抱かずにはいられない理由が有ったようです。(表向きは新しい女性像を賞賛していながら、自分はやはり受け入れられなかった。ところが、リストのほうは自然にそういう女性に対して魅かれていく天性がある。) (11/26-16:21) No.899
ふゆひこ > 僕もベルジョイオーソ侯爵夫人は、もっと知りたいと思っていた人物でした。教えてくれてありがとうございます(その本、日本のAMAZONでは、新刊はやはり手に入らず、古本だと妙に高いんですよね)。断片的に知っていることでは、クリスティーナはイタリアから亡命?してきたんでしょうか、愛国心が強く、そのためヘクサメロンのテーマもベリーニの愛国的な“清教徒”の主題だと理解しています。クリスティーナもマリー・ダグーも、貴族の身分でありながら、やけに政治とか社会情勢に強く関心があるのが共通してますね。リストの好みのタイプというのは、アグネス・ストリートやオルガ、ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人も含めて、基本的に教養のある女性なんでしょうね。“Wanderer's Fantasy(さすらい人幻想曲)”はシューベルトですね。演奏旅行を続け、コスモポリタニズムを身に付けたリストと、イタリアから亡命してパリで活躍するクリスティーナのかかわりを“Wanderer's Fantasy”という言葉で象徴させているように思います。またAMAZONとかで探してみますね。 (11/26-23:56) No.901
ふゆひこ > バルザック...同情します(笑)。リストが対抗馬では分が悪いですね。バルザックの小説は読んだことがないので、興味を持ちました。日本語で読めるやつをなんか読んでみようかな。おおっ!最後の文章、卓見ですね。マリー、クリスティーナと続いて、カロリーヌを比較すると、カロリーヌはやはり“古い女”(←いい言葉ではないですが“新しい女”の反意語としてとらえてください)だったのかな。 (11/27-00:07) No.902
ふゆひこ > この前、レーマンの絵画を調べていて、クリスティーナの肖像画を見つけましたよ。これはすでにご存知でしょうか?
http://www.latribunedelart.com/Artistes%20-%20Henri%20Lehmann.htm (11/27-00:08) No.903
ふゆひこ > あとおまけで、ルドルフ・レーマンの絵も他にみつけました。
http://www.npg.org.uk/live/search/person.asp?search=sa&sText=LEHMANN&LinkID=mp07224&role=art (11/27-00:10) No.904
CuriousGeorgeSand > レーマンの肖像が表紙です。で、中にクリスティナの描いたバルザックやミュセの肖像なども載っていて楽しめます。結構巧いです。当時の人って、アマチュアでも絵描く人多いですね。メンデルスゾーンなんて、プロ並だし、ショパンの婚約者マリアのショパン肖像、サンドの描いた彼の横顔も肖像としては一級だし、ミュセのかいたサンドは、ちょっとかわいい過ぎかなという嫌いはなきにしも...でも絵として下手ともいえないし。 (11/27-03:15) No.908
CuriousGeorgeSand > カロリーヌはバランスが取れていたのではないでしょうか。彼女自身は「新しい女」を演じる必要性が自分のエゴイズムの中になかった。(地理的に離れていたから流行にとらわれなかったのかな、とかよく思いますが)で、少年の頃から、言ってみれば流行の最先端の中で生きる社会しか知らなかったリストにとって、いわゆる「マイペース」自分に忠実なカロリーヌが逆に真摯に生きている。本当は自分でも彼はそうしたかったが、手本がなかった。で、突然彼女が現れたことは、衝撃だったのかな、と。 (11/27-03:25) No.909
CuriousGeorgeSand > おっと、なぜ、シューマンなんて書いてしまったのでしょうか。失礼。 ああ、日本の事特に恋しいと思ったことこの八年間ありませんが、一つだけ例外。「中華まん」だけ、ふと食べたいなと思うことが... 主人が数年前ワシントン州だか、カナダヴァンクーヴァーだかの中華街で見つけてわざわざ電話かけてきたことがありました。
関係ありませんね。すみません(爆笑)  (11/27-06:15) No.910
ふゆひこ > レーマンの肖像が表紙なんて、いい装丁ですね。メンデルスゾーンの描いた絵って見たことないです。本物の芸術家がマルチな才能を見せるのは不思議なことではないと思っています。それと上流階級の人はあらゆる教育を受けていたのではないかな。音楽家で絵を描く人って多いですよね(シェーンベルクも描いてませんでしたっけ。逆にアングルのような例もありますが)。リストが描いた絵ってあるのかな?? (11/28-00:17) No.915
ふゆひこ > おおっ。カロリーヌについての見解も納得です。カロリーヌのキャラクターもまた複雑ですよね。カロリーヌはもしかしたら、マリーやクリスティーナよりも政治的才能があったのかもしれないです(ゴーストライターの話や、ヴァチカンに結婚許可を取り付ける熱意さ、などいろいろ)。中華まんは僕はコンビニとかでしか食べませんが(笑)冬はおいしいですよね。 (11/28-00:23) No.916


話題の暴露本か? 投稿者:CuriousGeorgeSand 投稿日:2003/11/25(Tue) 08:37 No.890

クリスマス前に破産してしまいそうな私です。
なんと、今日古本を探していて、
”Mi Amigo Franz Liszt” 
なる本をオーダーしてしまいました。 スペイン語で書かれている本です。で、作者はというと(ジャジャーン)オルガヤーニナ”です。
ついでといってはなんですがリストの孫、ダニエル・オリヴィエ編による「リストダグー書簡集」の原語版、NMさんに紹介していただいたハルサニーの小説の英語版らしきものと(これ仏語版持ってますが辞書がチャチくて今のところ半分しか読んでません)、バルザックの「ピアトリクス」(英語版ですが19世紀後半に出版されたもの)もオーダーしました。
で、なぜスペイン語かというとこちらではスペイン語人口が1/4以上に上るからです。(英語以外では最大) 

というわけで、翻訳サイトを紹介します。結構役に立ちます。 AltaVista's Babel Fish Translation Service

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ふゆひこ > 僕はクリスマスの月になる前に破産しそうです(笑)。おおっ!!なんかすごい!そんな本が手に入るんですね。僕はスペイン語なんて絶対読めないですけど、持ってるだけでも嬉しくなりそうです。さすが海外の古本屋はスケールが違う。日本では洋書、和書、どちらでも検索しても、リストの本は、ほとんど入手できないです。他の“リストダグー書簡集”、ハルサニーの小説、なにより19世紀後半の出版の“ベアトリクス”って!日本だったら博物館行きかもしれないです(笑)。贅沢なお願いですが、面白いことが書かれていたら、また教えてください。 (11/26-00:11) No.895
ふゆひこ > 翻訳サイト、紹介してくれてありがとうございます。いつも辞書サイト使っているんですが、ドイツ語、フランス語でいいところがないな、と困っていました。今度から使ってみます。 (11/26-00:13) No.896
CuriousGeorgeSand > また、今度は「リスト、ダグー書簡」が見つかりません。だって。
ところで、「Szechenyi図書館所蔵のリスト草稿」という本は別に面白くなかったです。色々な曲の草稿がところどころ解説されているという感じで、かといって、草稿のコピーがたくさんあるわけでもないし拍子抜けでした。(リストの手書きは、汚くて、ページの半分以上が、×印で消されているようなのばかりです。
(11/26-14:14) No.897
ふゆひこ > 結構オンラインショッピングでは取り扱うアイテムが膨大で、在庫管理が徹底できていないところがありますよね。まぁしょうがないんでしょう。僕も、たくさん“やっぱありません”の返事もらったことあります(笑)。セチェーニは、イシュトヴァーン・セチェーニなんでしょうか、それともイムレ・セチェーニなんでしょうか?草稿を解読するというのもすごい仕事ですよね。 (11/26-23:38) No.900
CuriousGeorgeSand > 鋭いご質問。これは、イシュトヴァンの父親であるフェレンツ・セチェーニ伯によって1802年に設立されています。で、1808年に今度は博物館も設立し、合併させているようです。(行って来ます。3日間では足りないではないか。) (11/27-02:34) No.907
ふゆひこ > イシュトヴァーンとつながってるんですね。それにしても1802年設立とはすごい図書館です。イシュトヴァーン・セチェーニを検索したらかなりの記事が出てきました。こんど調べてみます(いろいろ調べたいことがありすぎる(笑))。ついでに前に紹介したワーグナー“シュマハテント”が入っているハワード“Rare Encore Pieces”は、本日入手不可の“ごめんなさい”メールがきました(笑)。 (11/28-00:11) No.914


Theophile Gautier 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/27(Thu) 00:25 No.905

下で紹介したレーマンのページに載っている、アルフォンソ・カール夫人という人物を調べようとしたら、なんとテオフィル・ゴーチェの書簡を公開しているページを見つけました。最初の方にゴーチェからリストに宛てた書簡が載ってます。
http://www.mta.ca/faculty/arts-letters/mll/french/gautier/letters/liste.htm

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ふゆひこ > 下で教わった翻訳サイトを使って読んだんですが....リストの演奏を聴きたいという強い欲求を、“食欲”とかに例えて書いているのかな?
(11/27-00:33) No.906


Agnes Street−Klindworth 投稿者:Curious GeorgeSand 投稿日:2003/11/19(Wed) 02:33 No.852

宛の書簡集、$45で、中古であるって言うからオーダーしたのに次の日になって”やはり見つからないのでキャンセルします”。

一番欲しい本なので、アマゾンから$95で新品をオーダーする羽目に。 ちなみにオルガマイエンドルフのは$80ぐらいで発送されました。来週ぐらいには来るよー。

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ふゆひこ > 残念でしたね。僕もアグネス・ストリート宛の書簡集って持ってないです。オルガ宛のはMildred Bliss Collection at Dumbarton Oaks っていう(←出版社じゃないですね、これ)やつでしょうか?これは僕も持っていて、晩年のリストを知るのに(僕の場合ちらちら読んでるだけですが)一番重宝してます。 (11/20-01:23) No.855
ふゆひこ > もし僕が持っているやつと同じでしたら、最初の方のページにおそらく見たこともないリストの肖像画が載っていますよ。まるでその場に自分が居合わせたような感じをうけます。その理由がまた興味深いんです。 (11/20-01:44) No.856
Curious GeorgeSand > おおっ。それは楽しみです。oaksというの、なんか覚えてますからおなじでしょう。
今、American Liszt Societyに入会しようかなとか考えています。 (でも集まりがちょうどプラハから到着する日かなんかなんで、ちょっときついかなと。でも再来年までは待てないし。)
(11/20-02:07) No.857
ふゆひこ > おはようございます。GSさんが驚かれるのが楽しみです。アメリカのリスト協会に入会されたら、たぶん最新の研究成果とか、そんなのを読むことができたりするんでしょうね。旅行から帰られるのと同じ日では、ちょっとどころかかなりきついと思いますよ(笑)。 (11/22-09:58) No.858
CGS > おお、書簡集今受け取りました。ページをめくってびっくり、ヒーりーの書いたローマのリストではありませんか。 で、なんと、ワズワース=ロングフェローが、ヒーりーと一緒に訪ねたと書いてあるではないですか。
で、驚きは、この先です。なんとケンブリッジ、ボストンのワズワース博物館の壁にかかっていると書いてあるではないですか。 で、うちの主人、なんとボストン出身でケンブリッジ辺りは、主人とまだ婚約中のころひとりで友人を訪ねた時と7年前にこちらに移住した時に主人の家族を訪ねた時ぶるぶら歩き回っているんです。毎回知らずに通り過ぎていたなんて。 でも、リストが、私の道を照らしていたんです。今度、ボストンにいったときは、必ず行ってきます。 
ところで、リストのオルガへの手紙は、仏語で書いてあるのですが、喋る時も仏語だったんでしょうか。コジマもオルガとはわざわざ、仏語で会話したと書いているそうです。  (11/22-12:15) No.859
CGS > リスト協会の集まりは無理です。シカゴ(だか、あのあたり)であるのですが、旅行は11歳の息子と一緒に行くので、彼は春休みが終わる前に帰らなくてはならないのと、私だけシカゴでおりるわけにいかないからです。でも、年が明けたら入会します。(今年は一ヶ月しか残ってないから。) (11/22-12:20) No.860
ふゆひこ > 届くの早かったですね。この絵は驚きますよね!ほんとにリストに出迎えられたような感じがします。GSさんもその絵のそばを何度も往来していたなんて、感慨深いでしょうね。リストとオルガとの話言葉を意識して調べたことないんですが、書簡がフランス語だと話し言葉もそうなんじゃないのかな。コジマのその記述も知りませんでした。気に留めて書簡とかを読むようにします。そっか今入会すると損なんですね(笑)。なるほど納得です。 (11/22-18:04) No.862
ふゆひこ > 画像を紹介できないのですが、絵を知らない方のために文章で紹介します。このリストの肖像画は、全身像で、まだスリムな体型です。神父服を着た白髪のリストが暗闇の中で、右手にキャンドルスタンドを持ちボーっと浮かび上がるように立っています。表情はとても穏やかです。この絵は、詩人ロングフェローが画家のジョージ・ヒーリーとともに1874年、ローマのサンタ・フランチェスカ・ロマーナにリストを訪ねていった際、このようにリストに出迎えられたとのこと。ロングフェローはヒーリーにリストのこの第一印象を絵で残しておくように説得し、ヒーリーが描きあげたとのことです。そのためこの絵を見ると、リストに出迎えられたような印象を受けるんです。 (11/22-18:13) No.863
ふゆひこ > でアグネス・ストリートに話を戻しますと。前に教わった、アグネスが政治的スパイであった、という話。WYにも詳細に書かれていますね。有名な話なんですね。父親のGeorge klindworthからの流れなんですね。ちょっと念入りに読んでみます。 (11/23-05:31) No.876
CGS > リストとアグネスは、怪しいです。(笑)深い関係であったことは勿論ながら、彼の複雑な面があからさまに出ています。重要な事があると、カロリーヌのほかに必ずアグネスにもほとんど同時に手紙を書いている。で、当然ながら、カロリーヌには非常に気を使ってアグネスの存在を隠しているというのが今になると良く解るんです。(アグネスから受け取った書簡は、必ず返事を書いた後すぐに焼却していて残っていない。そして、たびたびアグネスにも早く自分の手紙を処分するように書いています。) で、当のカロリーヌは、リストと他の女性(オルガヤーニナ、マイエンドルフ夫人など)の関係などは、疑っていながらアグネスの名前は全然出していません。
そこで、リナ・ラマンとラマーラにはなんと説明したのか知りたいです。マリー・ホーエンローエ、カロリーヌ、オルガ・マイエンドルフ、とともに、アグネスもリストの亡くなる数週間前まで書簡を受け取っています。 
(Amazon でもスペシャルオーダーになっているではないか。この書簡集がなければリストの複雑な人間関係は明かせないのだ。) (11/23-07:26) No.877
ふゆひこ > こんばんは。おお。ヘルムの書籍によるとアグネス・ストリートからの手紙が処分されたのは“おそらくは侯爵夫人か、彼女の取り巻き連中の仕業であろう”という推測になっていました。またワイマール中がリストとアグネスの不倫を噂し、カロリーヌを悩ませた、となっています(P172)。ですが今、FYで調べたら、GSさんの書かれていることはP335〜336の注釈に書かれていますね。ウォーカーの方が当然信頼できますね。ヘルムとWYP17にも書かれていましたが、アグネス・ストリート宛のリストの書簡は“ある女性の友人への手紙”とされ匿名とされていますね。ということはラ・マーラにはリストは真実に近いことを語ったのかな。 (11/24-01:26) No.880
ふゆひこ > 今日気づいたんですが、FYの表紙のリストはヒーリー作でした。 (11/24-22:07) No.882
CGS > おおっ(最近多いですね。)(笑)なんと!私勝手に表紙はムンカチーの描いたものかと思ってました。(似てるのありませんでしたっけ?ブダペストの国立美術館かなんかにあるやつ) (11/25-04:06) No.888
CGS > ということは、カロリーヌも疑っていたのですね。無理もない。アグネスのアパートはアルテンブルグからは、目と鼻。リストはどこに行っても目だったわけでせまいアルテンブルグアパートに立ち寄るリストを目撃する人も多かったのではないかと容易に想像できます。
でアグネスに「この先2週間ぐらいあなたに手紙を書かないが心配しないでください。最近、貴方からの手紙を受け取った際に封が開いていた事があるので用心にこしたことはありません。あなたも少し控えた方がいいかもしれません。」というくだりも実はあるのです。そしてその後だったと思いますが、「アルテンブルグ宛にしないで、私の秘書(コーネリウス?)に送ってください。彼らは信用できます。 ここ宛だと誰が最初に受け取るか解らないからです。」 ということで、逢引に加勢する共犯者がいたのだということも明かされています。 (というあたりを、ラ・マーラは、リストのイメージを守るために匿名にしたのでしょうね。彼女の「リストと女性たち」の本にアグネスは載っているはずですが。ちなみに、オルガ・ヤーニナとローラ・モンテスは、載ってないそうです。) (11/25-04:22) No.889
ふゆひこ > 確かにヒーリーの絵とムンカーチの絵、構図がちょっと似てますね。FYの表紙はヒーリーで、表紙をめくってすぐがムンカーチの絵です。そうそう過去ログで昨日見つけて付け加えたやつで『ムンカーチの絵』というのがあります。僕が“ムンカーチの絵ってこれかな?”っていう質問に、NMさんが見事に答えてくれるという僕のお気に入りのスレッドです(笑)。ムンカーチのリストは、リストの肖像画の中でトップの完成度ですよね。 (11/25-23:55) No.893
ふゆひこ > おおっ(←またでました)。そんな話が。リアルなやりとりですね。こうなってくるとアグネス・ストリートはかなり重要な人物ですね。弟子の一人という枠におさまりきらないです。ラ・マーラが書簡集で、アグネスを外せなかったのは“(リストのイメージを守るためには)本当は外したいのだけど、あまりにも重要すぎる、だから匿名にしておこう”という意図でしょうか。その点、オルガとローラ・モンテスは、それほど重要でないのかもしれませんね。 (11/26-00:05) No.894


モショーニによるグラナー・ミサ 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/24(Mon) 22:14 No.883

今日、AMAZONからリスト〜モショーニ編2台のピアノのための“グラナー・ミサ”のCDが届きました。なかなかいいです。モショーニはグラナーミサのシンフォニックな性格をアレンジしたのではなく、ミサ曲としての神秘性、敬虔な感じを出そうとしているようです。カップリング曲は“Grand Duo”“Three Colours of Burning Love”という曲です。ざっと聴いた感じハンガリーっぽいっていう雰囲気はないです。ロマン派の幻想的な作品といってもいいのではないでしょうか。

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ふゆひこ > 前に紹介したAMAZONのページです。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000460X/qid=1068313956/sr=1-6/ref=sr_1_0_6/249-9779665-6983504
グラナー・ミサは聴けませんが他の曲は試聴できます。
(11/24-22:21) No.884




エステ荘の噴水 投稿者:EBU 投稿日:2003/11/23(Sun) 13:46 No.878 <Andante espressivo>

お久しぶりです。
このたび、「エステ荘の噴水」のMIDIを作りました。
リストは前回の「婚礼」以来、2作目です。

http://www5d.biglobe.ne.jp/~eb-ii/midi/liszt/esteso.MID

それにしても美しい曲です。

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ふゆひこ > お久しぶりです。聞かせていただきました。素晴らしいですね!エステ荘の噴水の水滴から飛沫、光の粒子まで描写した世界を、感じることができました。 (11/24-01:29) No.881

Mazeppa 投稿者:Curious GeorgeSand 投稿日:2003/11/14(Fri) 13:45 No.811

私の持っている楽譜のなかで、Mazeppaが、独立して一つあるのです。(もう一つは、もちろん超絶技巧練習曲4番の中のもの。)
なぜ問題かというと、S番号が付いていないからです。(どこで手に入れたかというとCD楽譜集にはいっていて主要ピアノ曲はほとんど収録されているのですが、S番号がないというのは、致命的です。どのヴァージョンだか良くわかりません。)
で、私は、この問題のヴァージョンのCDを持っていません。色々なサイトなどで、サンプルなどがあるものでも、このレコーディングは、見当たりません。
言葉で説明するとこの版は、少し簡単目で、最初の5小節のあの、ドラマテイックな和音のあと、すぐにテーマに入っていくようになっています。あのゆびが14本(7本ずつ)いるスケールはイントロに入っていません。
ああ、それで、ちなみにこちらは手は二本しかなくて指がたったの10本でも弾けるようになっています。(爆笑)Bflat Major
に変調するところまで、初見でもどうにかなる程度でした。変調すると、さらに簡単で、左手はオクターブ以上はほとんどでてきません。

リストもブラームスみたいに初心者ヴァージョン作っていたのでしょうか?(笑) 
はっきりいってうれしいです。私でも弾けそう。でも正体が知りたいです。どなたか教えて下さい。


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ふゆひこ > おはようございます。はっきり分からないのですが、それはS138のマゼッパ単独で出版された版ではないでしょうか?ハワードは、48巻のパガニーニ・エチュードの巻に収録しています。聴いた感じ、僕にはあんまり簡単そうには聞こえないのですが(笑)。次の文は、僕のサイトの超絶技巧練習曲集の感想文の抜粋です“いきなり駆け出すS137/4に対し、S138では不穏な和音によるイントロがつけられています。そして完成のS139/4では、さらにイントロの後に、下から上へと駆け上がる“音のカーテン”が加えられます。”GSさんの“スケールはイントロが入っていません”という点から、S138かなと思いました。他にもマゼッパのピアノ曲は、連弾曲、2台ピアノ、独奏曲がありますが、いずれも交響詩ベースなので後半に“労働者の合唱”がついちゃってます。リストは初心者バージョン結構つくってますよ。ハンガリー狂詩曲とか、伝説とかであります。 (11/15-09:46) No.812
Curious GeorgeSand > S139/4が、最終版の超絶技巧練習曲ですね。 これも、独立して入っていたので、S138 でしょう。どうもありがとう。(なんで、Mazeppaが、パガニーニCDに入ってるんだ?)
Howardと、S番号とリストの曲名誰かどうにかしてくれー!!! (楽譜を出版する際には、必ずhawardのCD番号とS番号を必ず入れるという法律でも作ってくれないと、どの楽譜を見ているのか全然見当もつかないではないか。) (11/15-11:34) No.813
さりな > 初心者用の編曲って伝説しか知らなかったのですが他にもあるんですね。原曲に比べるとやはり物足りないようですが、嬉しいですよね。 (11/15-14:00) No.814
LOM > Curious GeorgeSandさん、ハワードの最終巻はお持ちですか?
僕も最初これに気付いたときは驚き、嬉しくなったのですが、57巻に付いているカタログでは、全ての曲にSナンバーが付いているんです!微妙に訂正されてたりもします。例えば7巻。「詩的で宗教的な調べ」初期バージョンの3曲を見比べれば、よく分かるだろうと思います。without S number, S183a/2, S173a/1,となっていたのが、カタログではS172a/1, S172a/3, S172a/2,と改められています。どう考えてもこちらが適切ですよね。
A・BCさんの質問も、これで見ると、S203i,S203ii,と区別されているようです。

という訳で、Sナンバーについて調べるときは、ハワードのそれぞれのCDではなく、57巻のカタログを見るようにしましょう。 (11/15-18:34) No.816
ふゆひこ > ≫GSさん。さりなさん。ハワードも、シリーズ録音開始したばかりの頃は、ほんとに全曲録音できるか半信半疑(レーベルが続けてくれるかどうか)だったんじゃないかな(笑)。曲の割り振りが厳格じゃないところがありますね。僕もそれでLISZT STUDIES シリーズのハワードのカタログ発売に期待してたりします。ハンガリー狂詩曲の初心者用ってラコッツィ行進曲だけかもしれないです。後はそんなに有名じゃないのでありますね。 (11/15-20:10) No.818
ふゆひこ > ≫LOMさん。おおっ!そんなのがあるんですか!僕は中古でハンガリー狂詩曲の巻を買ったので、たぶんカタログだけ引っこ抜かれてたんですね…。くやしい。もう1回買おうかな…。っていうかLISZT STUDIESのカタログ発売を待てばいいか(笑)。 (11/15-20:14) No.819
Curious GeorgeSand > 白状します。ハワードのCdあまり持ってません。 どうしてもハワードの演奏が好きになれないからです。持っているのは、あの、入門編のCDと、SonataCD、Harmonies Poetiques,NewLiszt Discoveries です。 で、私のCDには、「何巻」というのがどこにもないです。(入門編には、一覧表のようなものがありましたが。
後、致命的なのは、ハイペリオンは、こちらではあまり店頭に置いてないのでアマゾンなどでオーダーするしかなく、また、他のCD,に比べて、めちゃめちゃ高いです。
という言い訳で、最近ナクソスと、どうせ高いなら、フンガロトンという感じになってきました。 (私の趣味が少しピアノ中心じゃないのも、あまりあせらない理由です。)
マイナーな曲のCDだけ、買います。 (11/16-02:43) No.825
LOM > 楽譜をよく見てみたりすると、ossiaで、ちょっと簡単そうなのが載っていたりしますね。こういうのも「初心者用」に入るんでしょうか…?

ハワードの演奏が好きになれないというの、よく分かる気がします。超絶技巧練習曲なんかをハワードで聴く気にはなれませんよね。
とはいっても、ハワードしか弾いてくれていない曲、結構あります。僕の場合、近くの店に行ってもリストのCDなど10枚ぐらいしか置いていないんです。そうなると、どうしてもアマゾンしかなくなってしまい、そうすると、10年以上前ぐらいのCDは全くと言っていいほどないんですね…。そういう訳で、ハワードも結構重宝してます。 (11/16-07:17) No.826
ふゆひこ > GSさん。ハワードのCDは音の資料として揃えられたらいかがでしょう?解説も詳しいし、価値は高いと思うんですが…。といっても僕もハワードのCDは新品で買ったのは半分ぐらい。後はバーゲンセール、値引き、中古でがんばりました(笑)。フンガロトンは僕も大好きです。 (11/16-21:25) No.830
ふゆひこ > LOMさん。OSSIAも技巧のレベルを下げるっていう意味もあるんでしょうね。OSSIAも含めると、リストの作品体系はさらに分かりにくくなりますね(笑)。 (11/16-21:28) No.831
Curious GeorgeSand > ossiaは、簡単にしているように見えますがじつは、もっと現実的な面に注目する必要があると思うのです。
当時は、7オクターブのピアノや、早いパッセージや連続音などが、品質的に表現できないピアノが多かったということです。
リストが弾くようなピアノは(現在のグランドピアノと非常に近い物)は、一般家庭にはなかったといってよいと思います。
録音技術が発明される前ですから、自分のうちのピアノで自分で弾くということが唯一の方法であったわけで、つまり極端にいえば、デジタル録音されたリストの音楽を、昔ながらのモノラルテープで再現するようなものと考えればわかっていただけるのではないかと思います。(よくリストが、ちびピアノ-pianinoとか、ピアノもどき-quasi pianoとか呼んでいます。)
私も、これはつい最近注目した事実です。あのベーゼンドーファーと、ベックシュタインを弾いた時にじつは、1800後期のスクエアグランド(スーツケース)スタインウエイも弾いたのです。(これは、1800年代に製造を中止し、修理補修用の部品も製造中止されているため、現在スタインウエイも公認していないモデルです。)
6オクターブもなかったと思います。で、音は長い余韻のある金属音で(まるで、ペダルをふんでいるような)アクションは、遅く速い曲などは良く弾けません。リストが若い頃あるコンサートで弾き終った後ピアノがほとんど跡形もなく破壊されていた、という報告があったそうですが無理もないという華奢な造りです。冗談や、誇大された文章ではなかったのだという事が実感できました。 (11/17-03:11) No.836
Curious GeorgeSand > リスト写真集のP56-57の、レメニーとナンドールプロテニーとの写真でリストの弾いているピアノが、スクエアグランドです。(スタインじゃないですけど。) (11/17-12:57) No.837
さりな > ossiaについて。私が今練習している三つの演奏会用練習曲の軽やかさの中間部にはossiaが出て来ますがこちらの方が難しいです。そして誰の演奏を聴いてもこのossiaを弾いています。音域に関しては特に元の楽譜と変わらないようで、むしろ元の楽譜の方が何のためにあるのか、始めからossiaの内容だけでも良かったのではないかと私は思ってしまうのですが、どなたか、何か知りませんか? (11/17-16:15) No.838
ふゆひこ > OSSIAについてそこまで考えていませんでした。GSさんとさりなさんの話、両方“おおっ!”です(トリビアみたい(笑))。いろんな意味があるんですね。どこかのサイトで確か“ハワードは安易に弾きやすいOSSIAを選んでいる”(←ほんとにそうかは知りません)と読んだことがあったので、OSSIAは演奏技術の簡易化と音楽的意味合い(←うまい表現ではないですが)が目的かと思ってました。ピアノの構造については、これもハワードが、例えばグリッサンドなどについて“昔のタッチの軽いピアノならばできるが、今のスタインウェイなどの重いピアノでは困難”とかいう発言を読んでいただけだったので(←これも出典忘れました)考え方が広がりました。スタインウェイの発展史みたいなの調べてみたいです。スクエアグランドも写真集で見てみました。鍵盤の横がずいぶんでっぱってますね。奥行きがないから横に音響のための空間があるのかな?すいません“軽やかさ”のOSSIAについてはぜんぜん知りませんでした。次第に音楽的に充実している旋律の方が定着するということなんでしょうか? (11/18-00:37) No.841
Curious GeorgeSand > Ossiaという単語自体には、「その他、または」という意味しかないんです。したがって、簡単、難しい、良い悪いの問題ではなく、作曲家が該当部分についていくつかの演奏方法を提示している。ということにとどめておけばいいのでは。(リストは、即興の才能があったということを考えれば、出版されているossia以上に本人はヴァリエーションを持っていたと思います。)
つまり、さりなさんの言っているようにどのピアニストも難度の高い方法を選択している、というのは、演奏家としては当然の選択であると思いますし、また、ハワードのように何百曲に及ぶ曲をマスターしなければならない場合、簡単な方を選択するのも当然といえます。当然現在と、当時では演奏方法 しきたりなどもちがっていたわけで今となっては、演奏する本人が好きなほうをどんな理由であれ選べばいいのではないでしょうか。ある意味で、リストが私たちに選択の余地を残しているというのはリストが自分も演奏する側であった、ということで、演奏者の芸術的観点も尊重すべきであるという現われではないかと思います。(ossiaじゃないけどグノーのファウストワルツなんて、リスト自身が、「ここからナン小節は省略して演奏する事」なんて、わけのわからない中略書いてるものまでありますよ。さすがにこれは、私も「Would you please explain why you left it there?」 と思わずリストと会話してしまいましたが。ちなみに録音されているものはリストの指示を無視しているものと、省略しているものと両方ありました。) (11/18-02:53) No.844
Curious GeorgeSand > わけの解らない「中略」じゃなくて,『注』ですね。失礼。 (11/18-03:00) No.845
ふゆひこ > 難しいですね。OSSIAを理解するためには、ピアノの構造、発展に加え、GSさんが言われている“当時と今の演奏方法、しきたり”を知る必要がありそうです(確かモーツァルトの交響曲とかでも“省略可能”?リピートの有無だったかな?の指示とかある、って読んだ覚えがあります)。リストの芸術というものが“開かれたもの”“完結していないもの”ということは作品体系を知ると分かるのですが、OSSIAとかカデンツァの存在(あるいは楽器指示の多様さ)って、結構芸術観の根本を左右するものだと、僕は思っているんです。リストは若い頃の手紙で、確か“芸術は完全なものでなくてはならない”みたいなことを発言していて“あれ??”って思ったんですよね(笑)。 (11/19-00:20) No.847
ふゆひこ > あ、そうそう簡略版で“半音階的大ギャロップ”もありました。 (11/19-00:21) No.848
Curious GeorgeSand > 芸術は完全なもの? 矛盾してますね。(笑) 
Ossiaはほかのピアニスト、作曲家の人に聞いたら、「単純に(いくつかの)方法があると捕らえればいいんじゃないの」といわれてしまいました。
半音階ギャロップの簡略版のこと教えて下さい(!)リストが編曲しているのですか?2ピアノ4手 ヴァージョンは、見つけたので買おうと思っているのですが、簡略版ギャロップならぜひ欲しい(!!)朝昼晩あれが、頭の中で鳴っていて、不眠症になりそうです。うちの子供たちも好きなんですが、さすがに弾けないのでMIDIで、クラビノーバに自動演奏させています。 (11/19-02:17) No.850
ふゆひこ > “芸術は完全なもの”みたいな発言を『AN ARTIST’S JOURNEY』のどこかで読んだと思ったんですけど…探せませんでした。“芸術は完全なものでなくてはならない”みたいな考え方って古くからある思想だと思います(音楽を星の運行や宇宙の秩序にあてはめる思想とかもありますね)。通常、芸術家が推敲に推敲を重ねるというのも“完全さを求めて”と考えるのが普通。それに対してリストの不完全な芸術、開かれた芸術(結果的にそうなってしまったのかもしれませんが)というのは新しく登場した感性だと思っているのですが…このあたりまだ考えが浅いです。 (11/20-01:09) No.853
ふゆひこ > 半音階的大ギャロップの簡略版はハワードの55巻のDISC2に入ってます。S219 bisで1840年頃の作曲です。僕がサイト本文に書いた感想は“簡略となった分、豪快さがないですが…”です(笑)。またハワードの解説を読み直したら、あのハワードですら“unimportant trifle”と言っちゃってます(笑)。楽譜は分からないです。 (11/20-01:14) No.854
さりな > ギャロップはめちゃめちゃ難しいですよね。簡略版はつまらないのは承知ですが、やっぱり弾いてみたいです。ハワードのCDがもっと(全部)欲しいです。でも私もハワードの演奏はあんまり好きではないので、鑑賞用というよりは資料として集めたいです。 (11/23-01:53) No.871
CGS > ふゆひこさん、さりなさん、JO Reggelt!
はい、ハワードそろえます。-なんかたくさんあるからって急いで録音しているように思えるのは私だけでしょうか?ハワードのショパンとか聞いてみたいです。(ショパン聞くとそのピアニストが私好みかわかるのだ!)
「赤と黒」を買った際にEMIのKurt MasurのLiszt BOXSETがあったので買ってしまいました。なぜか、3つの葬送曲(?すみません日本語タイトルさっぱり解りません)みたいなのが入っていないのはなぜでしょうか? あれってちゃんとリストのオリジナルですよね。
ところで、息子が「この曲(ギャロップ)、リストはコンサートで弾いてたの?なんか、他の真面目な芸術的曲(ソナタ)が取り消されちゃうんじゃないの?」とコメントしていました。 うーん。クララシューマンの言うところの「表面的で,大の大人の作品とは思えない」ということでしょうか?でも子供は脳天気な曲が好きなのだ。2歳の下の子は、Wild JagdとMazeppaがすきです。きっと小人の踊りとかも好きだと思います。
さりなさん、ふゆひこさんに私のメールアドレスもらってください。楽譜のことでお話したいことがあるので。(ふゆひこさんも) (11/23-02:25) No.872
ふゆひこ > >さりなさん、GSさん。ハワードのCD、図書館とかにあればいいんですけどね(笑)。図書館向きですよね。ハワードはたくさんあるからって急いで録音してます(笑)。録音年月とか見ると笑えますよ。逆にそんなハイペースで音にできるハワードがすごい、と僕は尊敬してしまいますが。“3つの葬送頌歌”(←日本語だとこれで定着してます)はなかなか録音されてないんですよ。僕も聴きたくて探してるんです。リストのオリジナルです。確かNMさんが収録されたCDをお持ちだったかと…。“半音階的大ギャロップ”についてヘルムの書籍で、おもしろいことが書かれています。文意の流れがあるのですが、“≪半音階的大ギャロップ≫のような曲を書きたいと思っても、これ以上の作品はほとんど作り得ないだろうが、≪ファウスト交響曲≫のほうはいくつか文句を付けられる点がある”←ヘルムはこの説を紹介し、次に“これ以上この論拠の矛盾を論証するつもりはない。”としながらも続けてずいぶん論証してます(笑)。音楽の友社 P144です。 (11/23-05:21) No.874
ふゆひこ > 僕はさりなさんのメールアドレス分からないです(笑)。GSさんのアドレスは、この掲示板の“隠されたリストの肖像”のところでお書きになられていますし、僕のアドレスはこのサイトのトップページに書いています。よろしければコンタクトを取られてみてください。 (11/23-05:26) No.875


交響詩“理想” 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/22(Sat) 19:18 No.864

先日、買ってきた“2台のピアノのための交響詩”を聴いています。“理想”がめちゃめちゃいいです。オーケストラ版の方は、リストの意図は分かるけれど、どうも長く感じてしまう(僕はヨーの演奏でしか聴いてませんが)、それが2台ピアノ版だと“理想”の主題のバリエーションが変化に富んでいて、飽きません。華麗なピアノ曲として楽しめます。演奏がいいのかな。とても力強いです。

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ふゆひこ > “理想”の作曲背景として、この作品は初演の“ゲーテ・シラーの像除幕の記念式典”の演奏で、ヨーアヒムが音楽性の違いからリストのもとを離れることが決定的になったこと。そして2回目の演奏では演奏時にブーイングが巻き起こり、ビューローが一部の客に退場を言いつけるなど、まさに新ドイツ学派を推進するリスト、ウォーカーの言葉を借りれば“THE WAR OF THE ROMANTICS”の真っ只中のリストの作品です。そして“理想”の翌年1858年に“バグダッドの理髪師”で失敗するわけですから。 (11/22-19:26) No.865
ふゆひこ > でですね。僕は以上のことを“理想”にあまり結び付けて考えていなかったんですが、今日、あらためて交響詩のCDのライナーで紹介されている、“理想”のインスピレーションのもとであるシラーの詩を読んで、感慨深く思いました。一部抜粋するとこうです。 (11/22-19:28) No.866
ふゆひこ > けれども、ああ!道のなかばに
道づれたちは姿を消してしまった。
彼らは不実にも道を変え、
次々に退いてしまった。

なんか自分の芸術が“ほんとうにこれでよいのだろうか”と悩むリストを感じますね。 (11/22-19:32) No.867


LESLIE HOWARD PIANIST 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/18(Tue) 00:55 No.843

レスリー・ハワードのオフィシャルサイトがありました。さっそくリンク集に追加しました。いろいろ賛否両論ありますが、僕はハワードをリスペクトします。トップページのエリザベス女王との写真、1999年にMEMBER IN THE ORDER OF AUSTRALIAのメダルをもらうときのハワードですね。

http://www.lesliehowardpianist.com/

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Curious GeorgeSand > うーん。コンチェルトレパートリー100曲とか書いてあったけど。ちょっと大げさかなと(笑)でもすごいのは確か。特に、作品に関しては彼に知識的に勝るものはいないのでは。 (ウオーカーもピアニストだったのに、なぜか音楽的な解説があまりにも少ない)ハワードはまだ若いから、次はリストのオーケストラ作品全曲指揮とかすれば、本当に不滅の名声を音楽史に残すでしょう。(かえって指揮のほうが良かったりして。)
(11/19-02:25) No.851


「眠られぬ夜 問いと答え」とその異なるヴァージョン 投稿者:A・BC 投稿日:2003/11/15(Sat) 16:55 No.815

初めまして。宜しくお願いします。

早速質問なのですがピアノ独奏曲のところの後期作品集にある「眠られぬ夜 問いと答え」とその異なるヴァージョンとは区別することはできるのでしょうか。サール番号も同じの様ですし・・・それに楽譜も異なるヴァージョンを見たことがありません(僕が知らないだけかもしれませんが・・・)
是非教えてください。

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ふゆひこ > 初めまして。明確な違いは、前半の部分(単音による旋律の前)の終わり方が、和音を叩きつけるような感じになります。楽譜の方は僕もちょっと分かりません。 (11/15-20:03) No.817
A・BC > 返信ありがとうございます。
その異なるヴァージョンを録音しているのはハワードだけでしょうか。

楽譜の方も是非見てみたいものです。 (11/16-10:46) No.827
ふゆひこ > 今ハワードの11巻で聴き比べたら、ニュアンスがぜんぜん違いますね。異なるバージョンの方は、より苛立ったようで荒々しいニュアンスになっています。ピアノ版は分かりませんが、ルイセナーズという演奏家が室内楽に編曲した版がありますね。 (11/16-21:12) No.828
ふゆひこ > アル・パチーノ主演の『インソムニア(不眠症)』っていう映画が最近ありましたが、それのドイツ語?タイトルは、そのまんま“Schlaflos”でした。ならば“不眠”というタイトルの方がよいかというとそうでもなく、ヒルティの名著『眠られぬ夜のために』の原題が“fur Schlaflos Nachte”(かな?)です。“眠られぬ夜 問いと答え”の方が詩的でいいタイトルですね。聖書でこの言葉が使われているのかちょっと気になってます。 (11/16-21:18) No.829
ふゆひこ > ↑分かりにくい書き込みでした。“異なるバージョン”はハワード以外の録音は分かりませんが、ルイセナーズという演奏家が室内楽にアレンジして録音しています。と言い換えます。 (11/16-21:52) No.834
A・BC > ありがとうございます。
異なるバージョンの方は、より苛立ったようで荒々しいニュアンス、ということですが楽譜にそう指示されているのでしょうか。
それから映画の方は残念ながらあまり知りません・・・ (11/17-21:58) No.839
A・BC >再び同じような質問です・・・ 前の「眠られぬ夜 問いと答え」の異なるヴァージョンについて再び質問です。すみませぬ・・・。その楽譜を買ってみようと店員に聞いてみましたところ、店員が全員その曲を知らないのです。どうすればいいでしょう・・・大した質問ではありませんが、返信を宜しくお願いします。 (12/09-14:07) No.1014
ふゆひこ > おお。今、楽譜見て、CDも聴いたら分かりましたよ。ブダペスト版の楽譜は、OSSIAとして“異なるヴァージョン”が上段に書かれています。たぶんそうです。楽譜はEDITIO MUSICA BUDAPEST の INDIVIDUAL CHARACTER PIECES Uです。確認してみてください(←全面的に僕を信じないでください。ということです(笑))。 (12/11-00:51) No.1021
さりな > 異なるバージョンってOSSIAのことだったのですか?それなら私はその楽譜を持っています。ふゆひこさんのいう楽譜の76ページです。ヤマハなど少し大きなお店なら普通に売っていると思います。価格は5800円です。 (12/11-10:32) No.1026
A・BC > 返信をありがとうございます。
5800円もするのですか!?ずいぶんと高い楽譜で・・・
とにかく買ってみます。ありがとうございました。 (12/11-12:21) No.1027
さりな > 税別で5800円ですので気を付けて下さいね。 (12/11-19:50) No.1028
ふゆひこ > ちゃんと最後まで聴いて確認しましたが間違いないです。というより、これは僕が自分のサイトで“異なるバージョン”として紹介していることがいけないんですね。ハワードのCDクレジットでは、“alternative version(代わりの、二者択一の、つまりOSSIAですね(笑))”となってるんですよ。上手い訳が思いつかず“異なる”という当たらずも遠からずな表現にしてしまいました。ハワードの解説をもう1回読んだら“Liszt offers some alternative passages in the piece, so two versions are recorded here(リストはこの作品でいくつかの代わりとなる旋律を与えており、そのためここ(ディスク)では2つのバージョンをレコーディングした”となっていました。混乱させてすいません。ハワードも別バージョンとして捉えるべき意味合いを見出したんでしょうね。ハワードの解説では続けて“The second has a shorter, more frenetic questioning,and safer resolusion, almost like snoring!(2つ目のは短く、さらに熱狂的な問いかけ、そして、ほとんといびきをかいているかのような!、より落ち着いた答え)”となっています(笑)。←フィーリング訳です(笑)。確かにいびきかいているような、とも聞こえなくもないです(笑)。 (12/12-01:09) No.1032
A・BC > 僕が持っている「凶星!」楽譜にもOssiaがあるのですが・・・何故それは録音していないのでしょうか?その前にOssiaは編集者が勝手につけたのかリスト自身がつけたのかよく分かりません。微妙です。 (12/12-09:46) No.1034
ふゆひこ > 僕のサイトの本文は今日とかにでも直しておきます。“凶星!”のossiaって、ちょっとだけですよね。ハワードの独奏曲全集は、ハワードの基準による取捨選別があると思います。ハワードが特にそのossiaによって、音楽性が変わるわけではない、リストの音楽を研究するために効果があるものではない、と判断したからなのではないでしょうか?『眠られぬ夜』のossiaはリスト自身がつけたものでしょう。 (12/13-01:09) No.1036
A・BC > メフィストワルツ第3番でも1ページにわたってOSSIAがあるのですが・・・旋律も変わってしまうようです。
無駄な質問を繰り返してすいません・・・ (12/13-08:59) No.1037
さりな > Ossiaを他の人が作ることってあるんですか? (12/13-13:35) No.1038
A・BC > 春秋社のリスト全集には所々「手の小さい人は次の様に弾いてもいいだろう」とOSSIAのようなものがあります。あれは多分校訂の際に付けた物だと思いますが・・・間違っていたらすいません。 (12/13-18:35) No.1042
ふゆひこ > メフィストワルツ第3番は楽譜持っていないので、わかりません。OSSIAだから旋律(効果)は変わるでしょう。NO.1037についての僕の考えはNO.1036のとおりです。NO.1042については、それはOSSIAではないでしょう。すでにこのスレッド自体が、永遠に繰り返される“問い”と“答え”による“眠られぬ夜”になってきましたね(笑)。 (12/13-21:41) No.1044
ふゆひこ > あ、そうそう。第56巻にはメフィストワルツ第3番の第1草稿というものをハワードは録音しています。けどOSSIA版ではないはずです。 (12/13-21:44) No.1045
A・BC > 今、色々な曲の楽譜を見てみましたが、大体全部の楽譜にOSSIAはあるようです。 (12/14-11:52) No.1050

オラトリオ“キリスト”のDVD?? 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/15(Sat) 20:21 No.820

新宿のタワーレコードのリストのコーナーに、DVDのトールパッケージが置いてあって、なんとリストのオラトリオ“キリスト”!なんとDVDで!…と思ったらですね。CDでした(笑)。なんでDVDと同じケースに入ってるかな〜(笑)。スヴェラーノフ指揮とか書いてあったと思います。買おうかどうかちょっと考えましたが、もっと重要なビートルズのLET IT BE NAKED を買いました。

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ふゆひこ > ビートルズついでに…。リストとビートルズ(特にジョンね)ってその音楽ライフが似ていると思います。双方ともキャリアの前半はスーパースター、アイドルとして演奏旅行の日々。ところが中期で嫌気がさして演奏旅行をやめてしまい、創作、作曲活動中心になります。ビートルズは“リボルバー”以降、リストはワイマール時代。双方とも、創作において常に新しいスタイルを追求したことでも似ているし。リストが晩年の作品で見せる、単音だけの旋律って、ジョンが『アビイ・ロード』の“I WANT YOU”で見せたフレーズの精神に近いと思います。 (11/15-20:46) No.822


2台のピアノのための交響詩 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/15(Sat) 20:28 No.821

フンガロトンから出ていた、2台のピアノのために編曲された交響詩のシリーズ(全4枚)が、4枚組みのセット発売になりました。しかも4枚セットで4200円ぐらい(タワーレコードは4500円ぐらいだったと思います)。ジャケットにも“4CDs for the price of 2”と書かれています。僕はマゼッパの入っている巻だけ持ってたんですが、セットで買うと安いので買っちゃいました。

↓これがその4枚セット。ジャケットのメダルが1枚ずつのと違いますね。
http://www.hungaroton.hu/classic/info.php?info=1213&vez=l

アファナシエフ・プレイズ・リスト 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/02(Sun) 23:22 No.721

というわけでアファナシエフのリスト行ってきました。
曲目は

1:葬送曲
2:5つのクラヴィーアシュトゥック
3:ペトラルカのソネット 第104番
4:もの思いに沈む人
5:悲しみのゴンドラ 第2番
  〜休憩〜
6:凶星!(不運)
7:ソナタ風幻想曲“ダンテを読んで”
  〜アンコール〜
8:コンソレーション 第3番

すごい!GSさんのアンコール予想、見事正解でした!

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ふゆひこ > コンサート感想とかって書いたことないんですが・・・まぁ書いてみます(笑)

重苦しいプログラムかと思いましたが(昼間の14時開演ですよ(笑))、アファナシエフは重くても基本的に澄んだタッチなのでどんよりとはしませんでした。“葬送曲”は、一方的に押し付けるような感じにならずに部分、部分をやはり際立たせるような演奏でした。各パートのドラマを個々に完成させて、それを積み上げていくような感じ。今回、新鮮なニュアンスを感じた一番の曲です。“5つのクラヴィーアシュトゥック”は(あれ?5番やりました??4曲しかやってない気がするんでが・・。僕は眠ってたんでしょうか??)、小品というより豊潤な響きが圧倒的で、それぞれが十分な存在感を持っていました。3番の明るい響きはプログラム全体の中でも、際立った存在感でした。
アファナシエフはクールに思索的に演奏するのではなく、“ペトラルカのソネット”のような作品も抒情的に美しく演奏します。“もの思いに沈む人”は、好きな曲なんですけどなんかあんまり印象に残ってません。“悲しみのゴンドラ”“凶星!”はディスクよりちょっと早めでしょうか。基本的にディスクで受ける感動と同じ質でした。“凶星!”の始めのほうで高い音が混ざっちゃったのは目立っちゃいましたね・・・。“ダンテソナタ”は“遅っ!”って感じるほどでもなかったです。“ダンテソナタ”の前半は、リストの作品としても大変ドラマティックに上手くまとまっている部分ですけど、アファナシエフの演奏では前半ではあまり感動できませんでした。ですが、たいていのピアニストは中間から後半までで集中力が続かないのに、アファナシエフは中間部の美しさ、後半の劇的さに主眼を置いたんでしょうか。僕は曲のエンディング近くになったところで、鳥肌が立ちました。僕はダンテソナタが全体としてうまくまとまっていない作品というように思っていたのですが、その考えをあらためさせるような感動がありました。そしてコンソレーション第3番で気分を澄みやかに、という感じ。後半の2曲で、ちょっとミスタッチが気になるところがあったけど、音楽として与えられた感動に比べれば特に些細なものじゃないでしょうか。
僕は大満足のコンサートでした。←子どもの文章ですね(笑)。 (11/2-23:26) No.722
ミチ > いつもこちらのホームページは拝見させていただいてますが、みなさんのハイレベルな話についていけず、投稿をためらっていました。でも思い切ってしてみます。(^3^)v
私も今日行きました。個人的な感想は「セクシーな演奏だな」と思いました。あとアファナシェフの実演は初めてだったんですけど、自宅で好き勝手に弾いてるような印象を受けました。なんかオーディエンスがいないかのようにアンコンシャスに弾いていたような気がします。(気のせいですかね?)いつもあんなんですかね?(文句を言ってるわけではありません。)私も大満足でしたよ。選曲が素晴しかったですし。クラヴィーアシュトゥックは3曲しかなかったような感じがしたんですけど、、、わかりません。勘違いかも。。。 (11/3-03:08) No.734
CGS > ハイレベルなのは、私以外のひとです。(私はいつもおふざけで申し訳ありません。)もっと、ハイレベルで、真面目にする様に気をつけます。
うーん。ミチさんの感想結構私好みの演奏のような気がします。(ハイ、まだ買ってません。)クラヴィーアシュトックは、FだかF#がすごく短い(1ページ以下)ですから5曲という感じがしないのかも。

アンコール大当たりでしたね。何か私は賞品が頂けるのでしょうか?(爆笑) (11/3-07:14) No.735
ふゆひこ > >ミチさん。あっ行かれてたんですね。なるほどアファナシエフの演奏は確かに官能的なところがありますよね。いろんな要素があるからアファナシエフって面白いです。その辺がリストの演奏にとても合っていると思います。基本的に今回の選曲はプライヴェート色が強い曲が多く含まれているので、アンコンシャスな感じがしましたね。それでも聴衆を引きつける力を持っているという自負がアファナシエフにあるのでしょうか。“クラヴィーアシュトゥック”足りなかったですよね??今となっては、何が足りなかったのかよく分からなくなってしまいました(笑)。僕は2番と3番の出だしがとても印象的で、その後、調性が同じ3番と4番を混同しちゃったかな・・・。>GSさん。なんか賞品、電子データで送れるようなもの考えます(笑)。 (11/3-11:12) No.740
ふゆひこ > アファナシエフのコンサートの演奏以外のことも・・・。僕は後ろの方だったので、よく分かりませんが、手が大きいですね。でかいウチワが鍵盤上を扇いでいるようでした(笑)。実際、腕が動物の尾っぽのようにしなるんです。アファナシエフの容貌はほんとなんか特異な感じがして“ダンテソナタ”を弾く様は、まるで中世の神学者か哲学者がピアノを弾いているようでした。観客にお辞儀するときは、なんか首が傾いていて、シャイな感じがしましたね。 (11/3-11:17) No.741
ミチ > 「でかいウチワが鍵盤上を扇いでる」って笑っちゃいました。その通りだったと思います。
CGSさん、あなたも十分ハイレベルですよ。ハイレベルかつウィットに富んでいるような感じです。(←文章おかしい?)
プログラムについてなんですが、今回の曲目は冒険だったのでしょうか?ラ・カンパネラやメフィストワルツなどを弾かれるよりよっぽど、自分にとっては魅力的だったんですけどね。レパートリーの偏りがリストの日本における評価を曖昧にしてるような印象を受けます。プロのピアニストにとって珍しいものを弾くのは勇気のいることなんでしょうかね?例えば私だったら「オール・タールベルク・リサイタル」なんてあったら、「おおっ!」ってなると思うのですが、、、(行くか行かないかは別として、固定のファンをつけることができるような気がします)
多分私は少数派なんでしょうね。。。
リストはこれからもっと高い評価を勝ち得ると信じております。それには第一線で活躍しているピアニストにがんばってもらわなければ。個人的にはアンデルシェフスキとピーター・ゼルキンにも取り上げてもらいたいです。
失礼しました。 (11/3-22:03) No.757
Arqueira > 私も行ってまいりました。(またおじゃましてしまいます!)
>>すごい!GSさんのアンコール予想、見事正解でした!
まずこれですね。本当びっくりしてしまいました。真っ先にCGSさんのこと思い出しました。もしや彼女は超能力者ではないのかって(笑)。
個人的にはすっかり堪能して、瞑想の時を過ごしてまいりました(笑)。あの”空(くう)”をよく研究しているような音と音の余韻がなんともいえなく、引き込まれました。一部が終わった時後ろの席の方が”儀式だね”などと冗談混じりにおっしゃってましたが、儀式ってのとはちょっと違うんじゃない?とは思いつつもあながち解からないでもないかも。私は2階席の最前列しかも左側だったので手つきがとてもよく見えましたよ。まさにふゆひこさんのおっしゃる通りでしたが、指揮をしているような感じ、とも思いました。容姿も知性がにじみでていて(意外にも?)素敵でした。でもちょっとヘムレンさん(by トーベ・ヤンソン)みたいとも思ってしまった。アファナシエフさんゴメンなさい(爆)。 (11/3-23:04) No.759
CGS > 残念ながら、超能力も、死者と交信する能力もありません。(爆笑) (11/4-01:56) No.762
Curious George Sand > 「オール・タールベルク」笑いました。タールベルク、ヘンゼルト、アルカンというのはどうでしょう? (11/4-02:23) No.764
ミチ > ヘンゼルトとは、さらにぶっとんでますね!ただお言葉を返すようですが(笑)、アルカンは有名どころです(よね?)。代わりにアントン・ルビンシテインかソラブジなんかはいかがでしょうか?なんだか、話の筋がわからなくなってきましたね!
でも、そんな人たちにご登場いただかなくても、リストには隠れた名曲がたくさんありますよね。ある程度名前の売れてる人が「演奏会用大独奏曲」など(ハワード以外で手に入れにくい曲)を録音すればベストセラーにはなれなくてもロングセラーにはなれるような気がします。潜在的なニーズがあるんじゃないかと個人的に思います。アムラン(そんなに好きなピアニストではないですが)がショパン=ゴドフスキのエチュードを出したとき、ニーズがあったらしく結構売れたみたいですよ。私も持っています。あまり面白いものではなかったですけど、、、中古屋でもよく見ます。。。自分がレコード会社のプロデューサーになれたらな〜って思います。(つぶれるかも(笑)!) (11/5-00:23) No.768
ミチ > ↑ごめんなさい色がかぶっちゃいました。 (11/5-00:26) No.769
CGS > 一緒にレコード会社作りましょう。コンピュターがあるので、もう、大会社である必要はありません。
私もゴドフスキー・ショパン持ってます。おお。アムランと発音するのですね。(英語だと、ハムリンというかわいい名前になってしまいます。)
でもはっきりいって、ショパンの練習曲黒鍵と,蝶々(OP25-9)を一緒にしてしまうのはすごい。 アムランて崇められる事多いです。 (11/5-01:08) No.770
ふゆひこ > >ミチさん。結構、画期的なプログラムなんじゃないでしょうか。実際そうめったにない選曲ですよね。“レパートリーの偏り…”そのとおりですよね。当然ピアニストの方が、その曲を本当に好きで、価値を見出してっていう意味で超メジャーな曲をやるのって大歓迎なんですけど(超メジャー曲はやっぱり奥が深い曲である場合が多いです)、客入りとかを考えたり、主催者側の意向が入ったような選曲は嫌ですね。ビジネスだから、しょうがないんでしょうけど…。それなのでセミプロとかアマチュアの人のコンサートの方が、自由な曲を選ばれているような気がします。広告で見ただけですが、“ヘクサメロン”とか、他のタールベルクの作品名も見たことがあります。アントン・ルビンシュタインとソラブジは聴いたことないです。僕もショパン=ゴドフスキーのエチュード持ってます。全曲は滅多に聴かないけど、単純に1曲目がめちゃめちゃ好きです。 (11/5-02:27) No.773
ふゆひこ > >Arqueiraさん。アファナシエフのプログラムで、ずいぶんこの人は日本文化に関心があるんだなーって思いました。アファナシエフの文章を読むと、そこかしこに“時間”“無”“空”とかいう(←うまくいえないですけど、かわず飛び込む水の音、みたいな感じでしょうか(笑)。)観念を深く持っているように感じます。わはは(笑)。ヘムレンさんって分からなかったのでWEBで調べたら、アファナシエフの似顔絵でした(笑)。そっくりですね。なんか変わり者っていうのも似ている(笑)。←もちろん褒め言葉です(笑)。 (11/5-02:33) No.774
ふゆひこ > 今回、アファナシエフの演奏で“5つのクラヴィーアシュトゥック”がホールでの演奏に耐えうるっていうことを感じて驚きました。リストが書いた極めてプライベートな作品の代表みたいなものですよね。ピアノの音量のすごさと、ホールの音響、アファナシエフの実力がそれを可能にしたのでしょうか。 (11/5-02:39) No.775
ミチ > CGSさん、レコード会社作りましょう。私はクラシック全般を聴くわけではなく、ピアノ音楽しか聴かないのですが、それでもまだ開拓できるところがあると思います。全然関係ない話ですけど、EMIにアンデルシェフスキというピアニストがいまして、彼がインタヴューで「シマノフスキがすきなんだけど、レコード会社が録音させてくれないだろうな。」みたいな事を言っていました。私はこの人がEMIで「シマノフスキ全集」を作ったらロングセラーになれるような気がするんです。理由は
1.ぱっとしたリファレンス盤がない。
2.EMIという大手レーベルのネームヴァリュー。
3.彼はオーソドックスな解釈でピアノを弾けて、しかもセンスがある。
などです。
1についてですが、競合盤としてマルタン・ジョーンズがあります。録音も演奏も正直「う〜ん、、」っていう感じです。テクニックはあるのかもしれないですけど、なんか無理してる部分があるような気がします。他にはナクソスからもでています。録音はわりとクリアーなんですが、演奏が「まあまあかな」って感じです。しかも第4巻がでる気配がないです。(シマノフスキのピアノ曲は全曲でCD4枚分です。)
2ですが、はっきり言ってEMIは録音がよくないという評判がありますが、最近は改善されてきました。しかも、ナクソスなどの廉価レーベルに抵抗をもってる人も少なからずいます。そして大手レーベルならではの安心感を感じる人もいると思います。例えばナクソスでバルトーク全集が完結したとしても、フィリップスのコチシュのバルトーク全集の売上に影響は無いのではないでしょうか?(これは推測ですが)
そして、3番目の理由ですが、リファレンス盤はオーソドックスな解釈の演奏が好まれると思います。その方が「とりあえず、これは持っとこう。」ってなると思います。グラモフォンの「ポリーニ/シェーンベルク作品集」がいい例だと思います。
関係ないことをだらだらとすいません。
独り言だと思って無視してください。 (11/8-22:35) No.789
ミチ > ふゆひこさん、レパートリーの偏りはやっぱりリスト演奏において深刻ですよね。たしかに、有名曲は奥が深いものが多いですけど、「バッハのコンティヌオによる変奏曲」などの知名度は納得いきません。一般人である私に何もできることが無いのがくやしいです。生まれ変わったら絶対にピアニストになりたいです。(笑)
これからもこのサイトを通じてリスト・ルネサンスを起こしてください。応援してます。 (11/8-22:55) No.790
ふゆひこ > レコード会社の話、僕ものりたいんですけど(笑)(僕の場合、今の仕事からの現実逃避です(笑))。契約とかいろいろ縛りがあるんでしょうけど、演奏家にとっても自分の意思で曲を決めたいでしょうね。うーん。ただ僕がレーベルサイドの人間になったら、やっぱり“それはだめ”とか言っちゃいそう(笑)。基本は演奏家とリスナーのニーズでしょうね。そういう意味でミチさんの、アンデルシェフスキ(←すいません。僕は知らないです)によるシマノフスキ全曲録音の希望・セールス予測は、かなり当たっているんじゃないでしょうか。クラシックは音楽業界の中でみるとシェアが低いのに、そんな低いシェアにおいてすらリストはさらに偏見をもたれているのがリストを取り巻く困った状況ですよね。ですが明らかに状況は変わってきていると思います。2011年の生誕200年がやっぱりリスト・ルネサンスのピークっぽいですね。 (11/9-00:34) No.791
CGS > 時代がかわってきているので、CDにして売るというレコード会社よりも、MP3ダウンロード会社みたいにすれば、ミュージシャンも聞く側も束縛されないのではないでしょうか。 そういうのを私はリストサイトでやりたい。私の友人のように、プロになるつもりはないけど、良いものが弾ける人に一曲でも、公に出来る機会を与える。
そういう、精神が、リストの究極の信念であったのではと思っています。 (だから、彼にはマリーのピアノに感動したり、アグネスS・K のショパンが個人的には一番好きなんていう柔軟さがあるのです。二人とも、レベル的には全然ピアニストのではないと思いますけど。) (11/9-03:38) No.793
ミチ > ふゆひこさん、CGSさん、ちょっと考えてみたのですが、ピアニスト発掘エージェントみたいな会社はどうでしょうか?世界のコンクールや音楽院を渡り歩き人材を発掘するのです。レコード会社もスポンサーにつけて、ネット上では一般リスナーに対し「コンクールレポート」や「新人ピアニストオンラインコンサート」「ピアノ曲アーカイヴ」などのコンテンツを提供するのはいかがでしょうか?現実ばなれしてるかな?
レコード会社と一般リスナーの両方に対するビジネスになると思うのですが、、 (11/11-03:34) No.808
ふゆひこ > おおっ。いろいろ考えられていますね。僕はビジネスには素人なんですけど(僕には玄人なことなんてないですけど(笑))。問題はお金の流れでしょうね。どこからお金が入って、どこにお金が行くか、という。実情は知りませんが、たぶんコンクールとかの会場の最前列はレコード会社のプロデューサーとかが占拠しているのではないでしょうか?ネット上でもコンクールレポートや、新人ピアニストの演奏、スコアなどは無料で!公開されていると思います。そこにお金をとるだけの付加価値をどれだけつけられるかでしょうね。アイデアを否定しているわけではないですよ。面白い話だと思います。ただよりつっこんだビジネスプランを掲示板で書くのは損ですよ(笑)。いいアイデアの場合、先にやられちゃいますから(笑)。アファナシエフのコンサートからこのような話になるというのは、今回のアファナシエフはやはりエポック・メイキングだったのかも・・・。 (11/12-01:49) No.809
ふゆひこ > そうそう。僕も音楽関係の仕事ができたらな〜なんてたまに考えるんですけど、NAXOSのサイトの社史のページを、以前読んでみたら面白かったです。いいヒントがあると思います。 (11/12-01:51) No.810

リストの曲で易しめ・・弾きやすい曲 投稿者:ユリ 投稿日:2003/11/02(Sun) 23:20 No.720

こんにちわ〜初めまして!
こちらのHPには少し前からお邪魔させていただいてます♪
リストの事だけではなく、日記もとてもおもしろくて(失礼?)とっても良い雰囲気のHPですね^^

私は中3でピアノを習っているんですけど、来年の春(4〜5月あたり)に発表会があるんです。
リストは前に一度パガニーニ大練習曲の『狩』を弾いただけでそれっきりリストは弾いてなくって・・(というか弾ける曲があまりない?)
来年には高校生だし、リストも挑戦してみたいなあ〜、と思ってるんです^^;
でも正直リストの事はまだあんまりよく知らないんです(涙)

私はショパンの幻想即興曲とかワルツ・ノクターン、ドビュッシーを好んで弾く程度なのですが、(分かりづらい!)
何かわりとリストの曲で易しめ・・といったらなんですが弾きやすい曲ってあるんでしょうか?

無理なお願いしてしまってすみません!
何か良い曲があったら教えていただきたいのですが・・

長々と失礼しました^^
では!

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ふゆひこ > はじめまして。“パガニーニ・エチュード”を弾かれてるなんて、それでは他の曲もほとんど弾けるんじゃないでしょうか?僕はピアノ弾けないのでなんとも言えないんですけど、リストの曲でも聴いた感じたくさん簡単そうな曲はありますよ。“コンソレーション”とか、今日アファナシエフが弾いていた“5つのクラヴィーアシュトゥック”とかです。たぶんユリさんは“難しい曲だけれど、運指とかが弾きやすい曲”を知りたいんでしょうね。おおっそうなると僕には分かりません…。実際は難しいと思うんですが“忘れられたワルツ”なんて、リストらしさがよく出ている作品でとても魅力的です。 (11/3-00:18) No.727
さりな > 巡礼の年がいいですよ。ダンテを読んでなど難曲もありますが美しく親しみやすいものも多いのでCDなど聴いて気に入ったものから取り組んでみると良いでしょう。中学生にしてパガニーニの狩とは凄いですね。私は音大生ですが、今まさにパガニーニ大練習曲と格闘(笑)しているのですよ。 (11/3-01:44) No.729
ミチ > 横から失礼します。
私もピアノは弾けないので、曲がどれくらい難しいかわかりませんが、
・夢の中で−夜想曲 En reve-Nocturne S207
・眠れない!問いと答え Schlaflos!Frage und Antwort S203
・クリスマス・ツリー Weihnachtsbaum S186
などの晩年の作品はいかがでしょうか?美しい作品だと思いますよ。
ピアノが弾けるってうらやましいです。これからもリストをどんどん取り上げてくださいね。 それではまた。 (11/3-02:50) No.732
CGS > 驚き、なぜ、どなたも『愛の夢』を推薦されていないのでしょうか?--やっぱり、使い古され?
私も"Annees de Pelerinage"からいくつか推薦します。
Au Lac de Wallenstadt(I)
Il Penseroso(II)
それから、普通人にも可能でありながら、ショパンのように奥が深いConsolation #2 #5 でしょうか。
一生弾ける曲ですよ。絶対損しません。(11/3-07:47) No.736
ユリ > 皆さんありがとうございます^^
コンソレーションは聞くことができました!3番が私は好きです^^巡礼の年はちょっと難しいみたいです・・。あとミチさんの曲はなかなか見つからないのですが良いCD等あったら教えて下さい! (11/7-18:15) No.779
ミチ > CDのことですが、これら全ての曲がまとまって収録されているモノは無いのですが、リスト入門用としてオススメのCDがあります。アンドレ・ワッツ「Andre-Watts」というピアニストのEMIからでている2枚組のCDがあり、収録曲は「夢の中で−夜想曲」と「眠れない!問いと答え」や「ソナタ」「パガニーニ大練習曲」などの代表作が目白押しです。ただ国内盤はCD2枚が別々に売られており、値段も一枚1900円くらいしますが、輸入盤ですと2枚組で1400円くらいで買えます。入荷されたのは去年くらいなので、大きいCDショップにしかのこってないかもしれません。もし都内にお住まいでしたら新宿や渋谷のHMVやタワレコにいけば手に入ると思います。目印はクリームホワイトのジャケットです。輸入盤なので当然ライナーノーツは英語なのですが、もし必要でしたら私が翻訳しますよ。(つたない日本語ですが。)ただ私は国内盤を買ったので何が書いてあるかはこちらに載せていただかないとわかりませんが。。。(使えない、、)
よろしければどうぞ。それではまた。 (11/7-21:02) No.780
ミチ > 追加なんですが、完全なリストのオリジナルではなくて恐縮ですが、シューマン=リスト編曲の「献呈」と「春の夜」も「愛の夢」や「コンソラシオン」と同じくらい美しい曲ですよ。機会があれば聴いてみてください。 (11/9-21:17) No.799
ふゆひこ > ミチさんが紹介されている“クリスマス・ツリー”は、僕はハワードのCDしか持ってないんですが、いい演奏ですよ。だいいちジャケットがクリスマスっぽくて可愛いです。もうすぐクリスマスだし、お薦めです。 (11/9-23:36) No.806
ふゆひこ >
↓このCDです。かわいい(笑)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002ZMX/qid=1068388679/sr=1-6/ref=sr_1_0_6/249-9779665-6983504 (11/9-23:38) No.807

VY P384 ”No, and No again, 投稿者:CGS 投稿日:2003/11/09(Sun) 12:24 No.797

If your husband wishes to go extremes, I shall come to Paris immediately and we will put a stop to it, once and for all. Come what may, I am absolutely determined on it, and even you will not make me change my mind."
これに関しては当の貴女でも、私の決意を変える事は出来ません。貴女の夫がそういう極端な手に出るなら(マリーを妻として取り返すという事)今すぐに私はパリに戻り、何があっても、この際、きれいに決着をつけてやります。--つまり決闘する決意ができているということ。--

ウオーカーはこの頃、まだ、手紙のやり取りから察するに彼らはまだ、別れるつもりがなかったといっているのですが、リストって、手紙の書き方が非常に巧い。言ってみれば、他人でも、古くからの親しい友人のような表現が出てくるわけでそれだけで、じゃ、そういう関係か、というと、そうは言えない、というのが、私の考えですが。

つまり、このくだりはですね、「マリーが聞きたい言葉を聞かせてやる。」彼女の「リストの嫉妬を引き出すための仕掛け」 にわざと、引っかかった振りをしてこの手紙を書いたと私は理解しています。(そして、その次に前にかいた、「浮気の示唆」に関する、返事が出てくるわけです。VY P385 これに関しては、ウオーカーもマリーの張ったりであるといっています。)

ところが、マリーも完全に無罪ではないんですよ。P385-6の注を読むと判るんですが。

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ふゆひこ > 読んでみました。この辺の駆け引きは難しいですね。GSさんの解説がなければ、僕は完全に誤読してます(笑)。デサンティ『新しい女』を参照してみたら、エミール・ド・ジラルダンについては、P89、こう書かれてました“この関係の中で感情は、マリーがフランツへの手紙で告白しているより大きな役割を果たしていることは明らかだ。だが、肉体は?行為は存在したのか?後世、大いに議論されたところである。エミールがマリーにあてた手紙はどのようにも解釈できるのだ”(持田明子訳 藤原書店)。 (11/9-23:33) No.805


TOHNET 215R 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2003/11/08(Sat) 19:33 No.786

WEBで公開されている、ブダペストのリスト・ミュージアム(僕のサイトのリンク集にも加えてあります)で、リストがブダペストに滞在したときの部屋?(あまり解説を詳しく読んでません)が紹介されています。その部屋にあるイスが前から気になってたんですよね。↓まずこれがそのページ。

http://www.lisztmuseum.hu/eng/study-bed-room-1.html

で、そのイス、前から見たことあるなーと思っていたら、見つけました。

たぶんミヒャエル・トーネットの215R(15番でいいのかな?)というイスです。↓これがTOHNET社のサイトからひっぱってきたそのイス。

http://www.my-thonet.de/en/215r.shtml

前足の曲がり具合がちょっと違うけど、リストの頃と現行モデルは違うっていうことなんじゃないでしょうか。

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ふゆひこ > ↑あっ。リストの部屋の写真はリンク先の一番上の写真をクリックすれば拡大されます。 (11/8-19:35) No.787
ふゆひこ > WEBで断片的知識を積み上げたものですが、ミヒャエル・トーネット(1796−1871)は、オーストリア生まれの家具職人で、曲木イスで成功。そのイスはウィーンなどのカフェで流行したとのこと。近代デザインの先駆みたいな位置づけらしく、一番有名なのはNO14と呼ばれるイス。トーネットとハンガリーの関係はちょっと分かりませんでした。またウォーカーのリストのインデックスを見ましたがトーネットについての記述はなかったです。残念。その後ハンガリー生まれのブロイヤーがバウハウスを卒業したのかな?(バウハウスの学校はワイマールのリストハウスとそう離れていないところにあります)、それでブロイヤーはトーネット社のデザイナーになったようです。この辺もおもしろい関係。以上は、ざっと調べただけの知識ですので、いろいろ間違っていると思います。 (11/8-19:46) No.788
CGS > いつもながら、すごい。家具のことは誰だとか良く知らないです。バウハウスが、リストハウスと近いなんて考えもしませんでした。
(私の知識は、断片的ですね。もっと、広い意味での歴史、音楽美術政治科学も含めたものを身に着けなくてはいけませんね。 (11/9-03:42) No.794
ふゆひこ > 僕も断片的に浅く知ってるのみですよ(笑)。その後もトーネットを調べたりしたんですが、やっぱり近代デザインの出発点みたいな位置づけですね。大量生産に成功したらしいです。トーネットの近代デザインのイスを、常に新しい音楽を模索し20世紀音楽への道を切り開いたリストが愛用していたなんて、なんか感慨深いです。 (11/9-22:41) No.801
ふゆひこ > 今でもワイマールのゲーテとシラーの像のまん前はバウハウス美術館なんです。リストハウスに近かったのが、バウハウスの学校なのか、本拠地なのか、よく覚えてないです。ワイマールに行ったときにバウハウス美術館のカタログを買ってきて、感動したのは、表紙裏に手書きのワイマールの地図が載っていて、“駅からこういって、こうくると、ここがリストハウスで、ここがバウハウス”みたいな感じの愛着のある地図なんですよね(笑)。バウハウスがなぜワイマールを本拠にしたのか、よく知りませんが、ゲーテ、シラー→リストと来る、“新しい芸術運動にとっての聖地”という理想を持ってたんじゃないでしょうか(よく知りません)。そんな文化都市としての理想郷のイメージの上にワイマール共和国が出来たと理解しています。 (11/9-22:49) No.802
ふゆひこ > あとちょっとおもしろいこと。昨日ヘップバーンの『麗しのサブリナ』見てたんですけど、最初の方でサブリナが座るロッキングチェアがトーネットのデザインのものでした。 (11/9-22:57) No.803

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