ムンカーチの絵 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2001/11/19(Mon) 01:35 No.145

前に書籍の紹介で『リストとムンカーチ展』という美術展のカタログを紹介したのですが、その本には肝心のムンカーチによるリストの肖像画が載っていませんでした。見てみたいな〜と思っていたら、今PHILIPSのブレンデルの『後期作品集』のジャケットを見て驚きました。
ムンカーチ展のカタログによれば、ムンカーチの絵は“手は僅かにピアノのキーにふれている”とのこと。おお!まさにこれではないでしょうか?レンブラントのような重厚な筆致。残念ながらCDのクレジットには肖像画の作者を何も書いてありません。

僕が10年ぐらい前に2枚目に買ったリストのCDなのですが、この最晩年のリストの肖像画、むかしから大好きな絵でした。もしどなたかご存知の方がいらっしゃれば...。

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ふゆひこ > この絵画の素晴らしいのは、リストの表情です。晩年のリストの肖像というと、老境の安らいだ柔和な表情が多いのですが、この絵の表情は非常に厳しいです。リストの音だけでなく思想までを感じさせてくれる肖像です。暗い絵なのですが、リストの白髪と、イスの背の赤色が非常に印象的です。 (11/21-00:45) No.148
NM > おひさしぶりです!ムンカーチの「リスト」肖像画は、ブダペストの王宮の丘の端にある美術館で見ることができますよ!ええとなんていう美術館だったかなあ…(今度調べてみます)。この美術館にはちゃんと「ムンカツィの部屋」が設けられていて、リストの肖像もそこに飾られているのですが、ここからもハンガリーにおけるムンカツィの存在感が分かろうというものです。日本で言うと横山大観とか安田ゆき彦画伯くらいにあたるのかも?そういえばミュンヘンのアルテピナコテークにも一点だけムンカツィの作品がありました。 (11/27-20:09) No.166
再NM > 「ハンガリー国立絵画館」でした。私のHPの「狂詩曲」より「ハンガリー狂詩曲第16番」の所を参照していただけると幸いです(と密かに宣伝ごめんなさい)。http://www1.odn.ne.jp/~aae10560/ (11/27-20:13) No.167
ふゆひこ > おおお!!まさかレスがいただけるとは!感激してしまいました。さすがNMさん。さっそくNMさんのHP見てきました。...となるとムンカツィ(ムンカーチ?)の作品というのは写真なのでしょうか?ブレンデルのCDジャケットの絵画は違うものかも?写真も絵画も残したのかな?日本における横山大観というと、相当な評価、敬意を集めている画家なんですね。ほんとうにリストの周辺というのは様々なことに関連していって楽しいですね。 (11/27-23:06) No.168
ふゆひこ > 僕もムンカツィについては引き続き調べてみますね。 (11/27-23:08) No.169
NM > 失礼、混乱させてしまいましたね。「ハンガリー国立絵画館 (11/28-03:01) No.170
NMまたやってしまった > 途中でエンターを押してしまいました。「ハンガリー国立絵画館」にあるのはまちがいなくふゆひこさんの思っている「絵」、あのブレンデルのCDの表紙になっているやつです。で、ムンカーチ(どっちなんでしょうね)とリストは仲がよかったので、絵だけではなく、「ムンカツィ撮影によるリスト写真」なるものもあるようです。 (11/28-03:04) No.171
NNNMMM > 何をぼけたか私はホームページで「ムンカツィ『撮影』の肖像画」という意味不明の日本語を発射しておりましたんですね。は、恥ずかしい…。失礼しました。当然「ムンカツィ作の肖像画」でした…。ところで、「リストとムンカーチ展」というのはなんともすごいですね。しかも1977年とは…0歳の私は当然行っていません(苦笑)。よく見つけてこられましたねぇ…。頭が下がります。 (11/28-05:49) No.172
ふゆひこ > なるほど!わかりました!ムンカーチのスペルはMUNKACSYですね。僕もムンカツィのように思うんですけど、日本ではムンカーチで定着しているみたいです。今、ムンカーチの年表を見たら“死の床のモーツァルト”なる絵も描いているみたいです。音楽が好きな人だったんでしょうね。これだけリストの肖像画が素晴らしいと、写真の方もぜひ見てみたいですね。 (11/28-22:22) No.173
ふゆひこ > 僕はこのカタログを、日本全国の古書店から検索できるネットショッピングで購入しました。努力なしです(笑)。探していた本が簡単に手に入るので最近よく利用してるんですよ♪ (11/28-22:25) No.174

リストとチャップリン 投稿者:ふゆひこ 投稿日:2001/10/18(Thu) 00:11 No.118

BSでチャップリン特集がやっているので、記念に(笑)。『チャップリン自伝』には、とにかく20世紀の著名人が数多く登場します。音楽家も、またたくさん。有名なところでは、駆け出しのチャップリンがカルノー一座の芸人としてパリに公演にいったとき、ボックス席に来ていた音楽家から賞賛を受けます。それがドビュッシーでした。『モダンタイムス』を完成させたチャップリン、シェーンベルクに試写を見せます。シェーンベルク「映画はいいが、音楽が最低だ!」。他にもラフマニノフと宗教論をしてみたり、ストラビンスキーに「いっしょに映画を作ろう」といわせたり。とにかく読んでて楽しい!他に登場するのは、ホロヴィッツ、ゴドウスキー、バルビローリなどなど。じゃあリストは?リストは1811年生まれで1886年没。チャップリンは1889年生まれで1977年没。僕が知っている限り接点はチャップリンが『殺人狂時代』でハンガリー狂詩曲を弾いた事ぐらいです。

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ふゆひこ > それでも僕は二人に共通点を多く感じます。まず二人とも長生きしました。それも世紀のはじめから終わりまでという感じで。長生きした結果、リストは“19世紀の証人”チャップリンは“20世紀の証人”となりました。 (10/18-00:14) No.119
ふゆひこ > 長生きすると芸術家にどのような影響が出るでしょうか?作品に非常な変化が生まれます。たとえばリストは3つの時代に大きく分かれます。まず1.華麗なヴィルトゥオーゾ時代。2.円熟した巨匠時代。3.そして晩年です。チャップリンは晩年にはあまり作品を作りませんでしたが、初期のパントマイムを駆使した短篇量産時代、そして傑作が集中するユナイテッド・アーティスツ社時代に分かれ、リストに通じるところがあります。 (10/18-00:21) No.120
ふゆひこ > もう一つの共通点、ドンファンぶり!リストの女性関係の派手さはいまさら言わなくとも。チャップリンは、4人の妻の他、スキャンダルも数知れずです。チャップリンは自伝に、ロスのホテルに泊まった時の、一夜のアヴァンチュールを語っています。チャップリンはこの女性に追いかけられ、ホテルを引き上げざるをえなくなるのですが、リストにも似たようなエピソードがあります。あくまでもゴシップの域ですが、ローラ・モンテスとの一件です。暴れまくるローラ・モンテスからリストはホテルから逃げ出した、とのこと。 (10/18-00:38) No.121
ふゆひこ > 次の共通点、二人ともワールドワイドに活躍した結果“コスモポリタン(世界市民)”となりました。トーマス・マンはリストを“ヨーロッパ精神”と呼びました。チャップリンは自分で“コスモポリタン”と言っています。その精神の結果、チャップリンは赤狩りにあっていくのですが...。 (10/18-00:47) No.122
ふゆひこ > 僕が一番、重要視する二人の共通点は“成り上がり者”であるところです。二人とも富裕な家庭の出ではありません。特にチャップリンは想像を絶する貧しい少年時代を送ります。二人とも正規の教育を受けていません。それが二人の劣等感となったことは間違いないと思います。特にリストは、上流社会を活躍の舞台としていたため、身分上の劣等感は常に感じさせられたことでしょう。僕は二人がやけに著名人との交友を尊重し、また文学や哲学に没頭していくことの背景に、この劣等感の存在を感じるのです。 (10/18-01:03) No.123
ふゆひこ > ちょっと、アマアマな文章ですけど、まあBSのチャップリン特集の記念に!ということで(笑)。 (10/18-01:05) No.124

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