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「断定君 と 逆ギレ君」 の巻
 

述べ訪問者 :  (since 07, Mar./2005)
◎2005-01-08 : 新製、校正開始  ◎2005-03-07 : 公開

 
 1.起
   ↓
 2.承
   ↓
 3.転
   ↓
 4.結
   ↓
 5.所見
    ↓
 6.まとめ
 
 
 1.起
今日では、携帯電話の契約台数は約 8500万台で、パソコンの一般家庭への普及率は 70%近くに達すると言われている(※注1)

携帯電話は WEB 表示機能がますます強化され、モバイルPCも一段とスリム化・軽量化されて無線 LAN 機能の標準搭載も進み、また常時接続可能なビジネスホテルやインターネットカフェ、あるいは屋内外のホットスポット (ワイヤレスゲート) も増えてきたことなどから、かつてのような在宅時だけでなく、外出先 (含:出張先) でも気軽にネットに接続し、WEB を巡回したり掲示板に書き込みをする人々が多くなったようだ。

ネットに接続する環境やその人々が増えたということは、それだけ裾野が広がって WEB の一般化・大衆化が進んだということになるが、残念なことに、それは同時に 「ネットマナーに欠ける人々も増えた」 ということも意味している。特に、ホームページ作成ソフトが不要で、ブラウザを通じてどのパソコンからでも気軽にコメントをアップロードできる ”ブログ” が流行りだしてからは、その傾向が一段と危惧されている。

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   【ブログ】

 
   WEB と LOG を合わせた言葉の省略形。ニュースや趣味などに関する自分の意見を、
   日記形式で書き込むことのできるインターネット上のページを指す。管理人は記事の
   それぞれにタイトルを付け、カテゴリやジャンル別、あるいは時間別に投稿する。
   また、読者もその記事に対する自分のコメントを投稿できる。

   もともとは英語圏のサイトにおいて、個人が興味を持ったニュースに対して寸評をつけて
   紹介したものが始まりとされ、イラク戦争の際に現地で更新されるニュースが WEB LOG
   として話題になった。日本ではツールの整備が進んだ 2002年頃から急速に広まった。

   HTML を知らなくてもブラウザから手軽に情報の発信 (または更新) ができるのが
   特徴で、RSS機能で更新を自動通知したり、トラックバック機能により他のブログから  
   自動でリンクを付ける、など多岐に渡る機能が備わっていることが多い。
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実はネットマナーに関する問題は古くから存在しており、最近になって初めて湧き上がってきた話題ではない。電話などとは異なり、基本的に文字だけで相手とやりとりをするパソコン通信の時代から取り上げられてきた問題である。

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    【パソコン通信】

 
    代表格として、ニフティ(株)の 「ワープロ・パソコン通信(※注2)」 がある。

    同社 (現在は富士通(株)の子会社) のパソコン通信サービスは 「NIFTY-Serve」
    として 1987年に運用開始。会員同士の間で文字情報をやりとりする手段として
    人気を集め、最盛期の 1999年には推定 300万人の会員を誇ったが、2005年現在
    の会員数は約 2万人にまで減ったとされる。なお、同社のワープロ・パソコン通信
    サービスは 2006年3月31日で終了し、その機能の多くはインターネットサービスの
    「@nifty」 に引き継がれると発表された。
    (以上、「2005/2/16/ Yomiuri on Line」 および 「2005/2/16/ Asahi Com」 より要約)
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だが当時は、まだ限られた世界(※注3)の中の、さらにごく一部の人々による行為が問題とされていたから、対策もそういった限られた世界の中で講じられ、また対処も辛うじて可能であったように思われる。

ところがネット利用者が爆発的に増えた今日では、PC画面の向こう側には生身の人間がいることを忘れ (いや、そういったことを認識すらできず)、身勝手な発言を繰り返す人々の数も爆発的に増えてしまい、もはや個人レベルで簡単に対処できる状況ではなくなってしまった。ネットマナーを ”ネチケット (ネットにおけるエチケット)” と称し、広く一般にその重要性を説くサイトも数多く開設されてはいるが、どうやら ”焼け石に水” 状態であるように思われる。
                                                     
技術系 WEB サイトの掲示板では、こうした 「ネットマナーに欠ける者」 として、いわゆる 「教えて君」「知ったか君」 が存在することは 別ページ ですでに述べた通り である。そこで今回は、そこから派生する形で、いわゆる 「断定君」 や 「逆ギレ君」 と呼ばれる人々についても簡単に考察してみたい。
  (↑今回のお題目はコレ)
 

(※注1):PC普及率 70%
読売新聞のWEB版 (Yomiuri on Line)、2004年12月7日付け の記事による。→ こちら
なお、PCの世帯普及率やインターネット利用率の推移、あるいは都道府県ごとの普及率については、次のサイトに詳しい記述がある。
 ・普及率、利用率の推移 → こちら
 ・都道府県ごとの普及率 → こちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(※注2):ワープロ・パソコン通信
「パソコン通信」 の前に 「ワープロ」 という言葉が付いているのは、当時はパソコン以外にもインターネットに接続して通信が可能なワープロ機 (ワードプロセッサ) も存在していたからである。

 

(※注3):限られた世界
パソコンやモデム類を持っていること。電話回線に接続できること。さらにパソコン通信会社の会員である(IDを持つ)こと。こういった条件を満たす者のみが電子会議室に参加できた (今ではもう電子会議室などという表現も見なくなったが)。
もちろん、常時接続環境などあるワケもなく、接続のたびに専用ソフトを立ち上げ、ダイヤルアップで回線につなぎ、通信終了のたびに回線を切断する。よって、環境的にもハード&ソフト的にも人間的にも、ネットマナーの問題は限られた (閉ざされた) 世界のごく一部の人々の間での出来事であった。
 

 2.承
「断定君」 や 「逆ギレ君」 とは、ネット上でその名前の通りの振る舞いをする人々のことを指す。たとえば、根拠や裏付けの無い断言を繰り返したり、人から間違いを指摘されると逆上したりする人々のことである。特に 「Q&A」 掲示板で多く見受けられるが、その様子が一体どんな感じであるのか・・・については、具体的な例を挙げてみると分かりやすい。

以下、スバル系の掲示板などで見受けられる例(※注4)を載せてみよう。その ”蛮行ぶり” が実感できるハズだ。

◎「断定君」 11選 + 「逆ギレ君」 5選 = 蛮行16選

まずは 「断定君」 11選
〜 おまえら、何の根拠があって そう断定できるのだ?? 〜

<例1>
Q: 「レガシーの燃料タンクにリコールが出たそうですが、
    詳しい方、教えてください。」
A: 「燃料タンクのリコールは全国でたったの12台。
    極端に少ないから、CNG車だね!」

<例2>
Q: 「来年のインプレッサの年改情報を教えて下さい。
    今買うのは待った方がいいでしょうか。」
A: 「2.5リッターターボ追加! 300PS超で
    トルク45キロは確実! だから待つべきです!」

<例3>
Q: 「スバルの塗装は弱くないですか?」
A: 「レガシィの塗装はセルシオの塗装より
    0.1ミリ薄いだけ! 厚みは十分です。」

<例4>
Q: 「当方、スバルの水平対向を所有しております。
    オイルは何キロで交換するのが最良でしょうか。」
A: 「3000キロだねー、もちろんフィルターもね。
    ATFも2万キロで交換するのがベストですよー。」

<例5>
Q: 「早速ですが、インプ赤キャリとBP2ポットでは、
    どちらが効くのですか?」
A: 「22B16インチよりBP17インチの方が2倍効くよ。
    さらにパッド変えたら3倍効くね。」

<例6>
Q:「ステンメッシュブレーキホースを付けられてる人に ご質問です。
   装着後のブレーキフィーリングはどんな変化があるでしょうか?」
A:「ペダルストロークが変わります。これはMT車でヒール&トゥ
   を毎日使って運転している人には分かるレベルです。」

<例7>
Q: 「朝、イグニッションキーをオンにしたら異音が出ます。
    一体何の音でしょうか。このままでも大丈夫でしょうか。」
A1:「それはHLAの音だよ!暖機すれば大丈夫!」
A2:「キーオンならマフラーの可変バルブ開閉する音だね。」
A3:「スバル車は少々の音が出て当然。だから気にする必要なし。」

<例8>
Q: 「スバルは初めてですが、ターボのオートマにお乗りの方、
    最高で油温・水温がどの位まで上がるかご教示下さい。」
A1:「峠をちょっと流しただけで100℃越え。
    ノーマルでも激ヤバですからクーリングは必須です。」
A2:「夏場はホントに馬力落ちますし、ノーマル
    でもオーバーヒートはしますよ。」

<例9>
Q: 「最近塗装に斑点があることを発見しました。洗車しても取れない
    です。(泣)そもそも、どうすればいいのでしょうか。直りますか。」
A1:「それはウォータースポットだよ!ポリマー加工で取れるよ!」
A2:「Dらーに文句言ってみな。クレーム対策費が出て無料で直るぞ。」

<例10>
Q: 「結局レガシーに後付けナビはすんなり付くんですか?
    また、オートバックス、イエローなどは信頼できますか?」
A1:「えぇ、大きな会社なのでトラブル時、最後まで対応しますよ!」
A2:「いいぇ、バイトが適当に取り付けるので避けた方がいいよ!」

<例11>
Q: 「レガシィの 2.0R と 2.0i、どちらを買おうか迷ってます。
    2.0i のユーザーの方、追い越し加速に不安はないですか?」
A: 「最高速ですが180キロでます!
    私はiを買ってGTーRにも勝ちましたので絶対大丈夫です!」
 

次は 「逆ギレ君」 5選
〜 おまえら、人からコメントをいただいて なぜ怒るのだ?? 〜

<例12>
Q: 「インプSTIにツライチになるホイール教えてください.」
A: 「安易に質問される前に、ご自分で何か調べましたか?」
Q: 「調べてます!1ヶ月もです!!
    それでもわからないから聞いてるんです(怒)!!!」

<例13>
Q: 「ブーストコントローラーのゲインって、
    いくつに合わせればいいッスか。」
A: 「クルマの仕様や走行ステージによって変わりますよ。
    だから簡単には言えませんね。」
Q: 「そんな出し惜しみしないで!街乗りからサーキットまで
    カバーする値は一体いくつなんですか!」

<例14>
Q: 「新型フォレスター買った人、値引きはいくらでした?」
A: 「車両本体から28万、オプション込みだと36万です。
    こちら東京都です。」
Q: 「なんと!オレより値引きがずっと上じゃねぇか。
    ちくしょう見てろよ、○○スバル△△営業所の□□め!!」

<例15>
Q: 「公道を同じ色のレガシィ数十台集めて占有し、バイパス
    3車線を使って編隊走行するとは、他のクルマ一般
    の利用客迷惑なんじゃないですか?」
A: 「オフミではゴミ拾いまでするんです!!他の集まるだけの
    オフミとは違うんです! ちゃんと考えているんです!
    その他一般常識だってわきまえています!」

<例16>
Q: 「○○@管理人さん、あなたのブログを拝見させて
    いただきましたが、”法律に反していなければ何を
    しても自由だ” というのは、違うんじゃないですか?」
A: 「この件に関し、反論一切お受けいたしません!!
    今後のカキコは削除させていただきます!!」
 

以上、スバル系の掲示板などで見受けられる例を載せてみた。上記の例の中には、回答者だけでなく質問者本人も ”痛さ” が全開となっているものもあるのだが、もしもこれらの例を読んでも、その ”痛さ” や ”蛮行” が理解できない人がいたなら、すでに重傷なので、ネット上で人とコミュニケーションを取る際には十分に注意して下さい

なお、別ページの 「教えて君」 と 「知ったか君」 の例 では、その発言の ”痛い” 部分に軽いツッコミ(指摘)を入れてみたが、上記の各例 (<例1>〜<例16>) は、ツッコミを入れる気力が失せるような断言 or キレ方をしているので、今回はあえて指摘をしないでおく。その ”痛さ” に空いた口がふさがらない読者諸君、あるいは笑いが止まらない読者諸君は、ぜひとも諸君ら自らで上記の 「断定君&逆ギレ君 16選」 の ”痛い部分” にツッコミを入れてみてくれたまえ。

・・・でもほどほどにね。今の時代、ヘタにツッコミを入れると、どこで刺されるか分からない物騒な世の中だからね。そしてまた、もしも自分の今までの発言に思い当たるフシがあったと改めて気づいた人がいたなら、これを機に反省してみて欲しい。

それではこれらの例をもとに、「断定君」 や 「逆ギレ君」 の特徴をそれぞれごく簡単にまとめてみよう。

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  <「断定君」 に見られる主な特徴>

   ◎何事も断定口調で言い切る(← これがデフォルト)。
   ◎その根拠が示されることは無い(←まるで神のお告げか)。
   ◎事実ではなく主観がほとんどだ(←別名 : 「電波系」 か)。
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  <「逆ギレ君」 に見られる主な特徴>

   ◎正論の指摘に対して感情的な反論をする。
   ◎自分のミスを棚に上げて逆上する。
   ◎都合の悪いことは反省しない。人から誤りを指摘されたとき、
     発言を訂正をするくらいなら、いっそのこと発言自体を丸ごと
     削除する、という安易な方向に流れる(←解決になっていない)。
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このように、「断定君」 や 「逆ギレ君」 は自己中心的マナーの配慮に欠けることから、紳士的な情報交換どころか意思の疎通さえも難しく、したがって掲示板などでは誰からも敬遠される存在となってしまうのである。
 

 

(※注4):見受けられる例
あくまでも例(ケーススタディ)であるから、決してそのソースを探し出さないように。でも、根気よく探せば見つかるかも・・・?ムフフ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3.転
これまで述べてきたように、「断定君」 や 「逆ギレ君」 も WEB 上で他人に迷惑をかける存在である。自分自身が 「断定君」 や 「逆ギレ君」 であると気づき、その態度を自ら改めようとしない限り、迷惑をかけ続けることになる。

ところでネットの世界は、その人の性格が色濃く反映される ”舞台” であると言える。あるいは ”人生の縮図” であるとも言える。なぜならば、発言を通じてその人の考え方や振る舞い、すなわち生きざまが映し出される ”鏡” であるからだ。

とすると、ネットの世界 (オンライン) で迷惑な存在は実社会 (オフライン) においても迷惑な存在であるとも考えられるのだ。パソコンの中や外で (オンやオフで)、人の性格はそんなに容易に変わったり変えられたりするものではない

「断定君」 や 「逆ギレ君」 は、自分自身で反省し前向きに生きようとする努力や向上心に欠けることから、実社会=すなわち、学生は学校や予備校、社会人は職場や会社内でも他人に迷惑をかけてばかりで成長の無いヤツだ、と容易に想像されることになる。

そこで実社会での例として、上司が部下に業務成果を確認するシーンを考えてみよう。職種は何でも良い。営業職(セールス)でも良いし、あるいは研究開発職でも良い。以下、仮に自動車販売の場合を例に挙げてみる。

<断定君のモデルケース
〜 □□スバル自動車 △△営業所に勤務する者の場合

     〜決算期中旬の朝礼にて〜

課長  : 「○○君、今月の販売目標は達成できそうかね?」
断定君 : 「目標まであと5台未達ですが、月末までには達成可能です!」
課長  : 「ほう、アテはあるのかね?」
断定君 : 「これから新規に開拓します!(※注5)
課長  : 「既販ユーザーの代替促進も忘れずにな。」
断定君 : 「代替が進んだら一気に目標も達成ですから!(※注6)

     〜決算期月末の朝礼にて〜

課長  : 「今月の販売目標を達成できなかった者は、○○君だけか?」
断定君 : 「来月は大丈夫です!(※注7)
課長  : 「○○君が達成できていたら、当営業所の全体目標もクリア
       できたのだがな。来月は、今月以上に他のみんなで○○君
       のぶんまでしっかりカバーしよう。」
 


このような例は、現実にどこかで起きているに違いない。諸君も、自分の学校のクラスや会社の職場内を見渡してみてほしい。きっと諸君の身の回りにも、こうした 「断定君」 の一人や二人はいるハズだ。

だが 「断定君」 がヒラ社員のうちはまだいい。「断定君」 が 「断定君」 から脱却することのないまま、年功序列で上のポストにスライドし、部下でも持ってしまったら、さぁ大変だ。いや、何が大変かって? そりゃもちろん、そんな 「断定君」 の下に配属されてしまった部下が、に決まっているではないか。合掌ーーー。

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ここで、人の成長(転落)の仕方について、会社の新入社員教育を例にとって考えてみよう。

新入社員が上司やリーダーに向かって、業務を進める過程で生じた 「なぜ」 「どうして」 という疑問を尋ねる時には、「私は○○までは分かるのですが、△△から先が分からないのです。一体これはどういった意味でしょうか?」 などと本人に考えさせたうえで質問をするように指導するものだ。特に技術系の開発会社では、そういった社内教育が徹底されていることだろう。

さらにもう少し踏み込んで考えることができる新入社員ならば、「私はこれはきっと○○ということだと思うのですが、こうした私の考えや判断は正しいでしょうか?」 などというように、まず自分の意見を先に述べてから、次に相手の意見を求めるであろう。

つまり、「○○って何?△△を教えて!」 などというように、最初から自分で考えることもしないで、短絡的にすべてを丸ごと聞いてくるヤツは使えないヤツなのだ。もしもそういう人がいたとすれば、数年後、そういうヤツの下に新人や部下が付いた時に必ずや困るであろう。なぜかって? 理由は簡単だ。そういうヤツは、今度は逆に新人から 「なぜ?」 と聞かれても、自分で考える力がまったく無いために、その質問にマトモに答えることができないからだ。これは 「教えて君」 が 「教えて君」 から脱却できない悪い例である。

入社5〜6年も経てば、もはや新人では済まされない。立派な中堅社員と言っても良かろう。そういった中堅社員が、まだまだ他人に根ほり葉ほり何でも聞き回っているようであれば、上司や同僚ばかりでなく、後輩からも 「あの人、今頃になってそんな簡単なことを聞き回るなよなァ。ド新人じゃないんだし!」 などとカゲで言われるのがオチである。そのうち人に尋ね回ることを恥ずかしく思って避けるようになり、知ったかぶりをするようになってしまう。これは 「教えて君」 が 「知ったか君」 に変わる悪い例である。

知らないことまで知ったかぶりをするだけでなく、何でも断定口調で話すようになってしまったなら、もはや危機的状況 (棺桶) に片足を突っ込んだようなものだ。他人から敬遠されたり避けられたりする状態に陥(おちい)ってしまうのだ。さらには相手の些細(ささい)な指摘にいちいち逆ギレするようにでもなると、事態は一層深刻である。これは、「知ったか君」 が 「断定君」 を経て 「逆ギレ君」 に豹変する悪い例である。

こういった人たちは、「話し上手は聞き上手」 とか 「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥。」 という諺(ことわざ)を知らないであろう。でも 「バカは死ななきゃ直らない。」 という慣用句くらいはさすがに知っているかな?いずれにしても、「人のふり見て我がふり直せ」 とは、良く言ったものである。
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以上、「断定君」 について主に述べたが、「逆ギレ君」 についても同様である。いや、むしろ、「逆ギレ君」 の方が相手に対する加虐性が強いと考えられるから、社会に対する重傷度は大きいであろう。何人 (なんびと) も要注意である。
 

(※注5):新規に開拓
素直に 「アテはありません。」 と言えってば。虚勢張ったってダメなものはダメだろ。

(※注6):目標も達成
だからそれは 「代替が進んだら」 というまったくの仮定での話だろ。現実はそんなにうまく都合通りに事態が進むワケがないことに気づけってば。

(※注7):来月は大丈夫
だから根拠も持たずに断言するなってば。信用を失うぞ・・・(いや、目標未達の者が断定君1人だけだった時点で、すでに手遅れか)。

 

 

 

 

 

 

 

 4.結
「断定君」 や 「逆ギレ君」 が相手では、顔と顔を突き合わせての会話が可能な実社会 (リアルな世界) においてさえ、健全なコミュニケーションを成立させることは困難である。したがって、文字 (や画像の一部) のみでの情報交換を基本とする WEB サイトの掲示板においては、健全で建設的なコミュニケーションはますます不可能に近い、とさえ言えることになる。

それでは諸君らが WEB を巡回しているうちに、運悪く こうした 「断定君」 や 「逆ギレ君」 にバッタリと遭遇してしまったら、どうするのが良いだろうか?・・・正解は 「ひたすら ”冷静に” そして ”紳士的に” 対応する」 のが良いと考える。

これはパソコン通信 NIFTY-Serve を経てインターネットの世界に上がってきた、私自身の実感として述べさせていただくが、ネットの世界では 「怒った (キレた) 方が負け」 という不文律がある

たとえ腹の底から煮えくり返るような憤 (いきどお) りを感じていても、文章ではあくまで冷静に、マナーをわきまえて相手と接するに限るのだ。何せ、もしもその場の雰囲気に流されて感情的なセリフを言い放ってしまったなら、自分の書いた文章そのものが ”精神的に未熟者” であることを示す動かぬ ”証拠” となって残ってしまい、結局は自分で自分の首を絞めることになるのがネットの世界であるからだ。

パソコン通信時代を含めた私自身のネット歴はたかだか10数年であるが、そのようなトラブルは過去に数多く目撃してきた。そして現在でも、そのようなトラブル例は枚挙に暇 (いとま) がない。利害関係の無い第三者から見たとき、必死になって感情的な反論を繰り返している当事者の姿ほど、荒唐無稽 (こうとうむけい) で虚 (むな) しく映るものはない。これは、2ちゃんねる掲示板で祭り上げられた者を見ていると深く理解できるだろう。掲示板は、常に不特定多数が見ていることを忘れてはならないのである。また我々自身においても、できるならば そういった 「断定君」 や 「逆ギレ君」 の非を冷静に教え諭 (さと) すことができるように振る舞いたいものである。

この件については、「ネットマナー向上運動・三部作」 の最後を締めくくる 「親(回答者)の心、子(質問者)知らず」 の巻・・・で詳しく述べているので、ぜひとも精読していただきたい。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

◎掲示板 利用者 は気をつけろ!
  「断定君」 が現れたときは、むしろその意見と正反対の結末を予想しておけ!
  根拠の無い断定は、空振りすることがほとんどだ!

◎掲示板 管理人 は気をつけろ!
  「断定君」 にその判断根拠を問いつめると、急に 「逆ギレ君」 に豹変するぞ!
  「断定君」 に 「逆ギレ」 される可能性も考えておけ!
       

 

 

 5.所見
何かと時間に追われ、忙しい毎日を送る現代人は、とかくビタミンミネラルアミノ酸類の摂取が不足していると言われて久しい。その中でも、特に今回紹介した 「断定君」 や 「逆ギレ君」 たちこそ、身勝手に結論を急いでイライラしているという点において脳内にカルシウムが不足(※注8)しているのではないか。

そんなカルシウム不足の 「断定君」 や 「逆ギレ君」 たちの振る舞いに対し、もしもカルシウムの世界的権威である藤田拓男氏(※注9)が見ていたなら、このような状況を鑑(かんが)みて 大いに嘆(なげ)いたかもしれない。そこで私は、代わりに次のフレーズを唱えたい。

 ♪ババンバ バンバン バン 「牛乳飲めよ〜!」
 ♪ババンバ バンバン バン 「チーズ食えよ〜!」
 ♪ババンバ バンバン バン 「ヨーグルト食えよ〜!」
 ♪ババンバ バンバン バン 「いっそのことカルシウム錠剤 そのまま飲んでみろ〜!」
 ♪「宿題やったか? それでは、また来週〜〜!」

・・・って、毎週毎週、自分の管理している掲示板に 「断定君」 や 「逆ギレ君」 が来られるのはイヤだぞ、オレは!!(>_<)

願わくば、このページを読んだ人々に、「断定君」 と 「逆ギレ君」 の功罪と影響について今一度考え直していただけたら、と思っている。
 

(※注8):カルシウム
成人の身体には約 1200gのカルシウムが含まれ、そのうちの約 1%が脳や神経からの命令を筋肉に伝えるなど、非常に重要な役割を司(つかさど)っていると言われている。カルシウムは、生命活動の維持に重要な役割を果たしているのだ(ちなみに残りの約 99%は歯や骨に含まれる)。詳しくは → こちら

(※注9):藤田拓男氏
1929年生まれ。東大医学部卒業後はニューヨークに留学、その後は日本骨代謝学会の創立に尽力。和歌山県立医科大学教授や年神戸大学教授→名誉教授、国立療養所兵庫中央病院長を経て、財団法人骨粗鬆症財団の理事長等を歴任する。国の骨粗鬆症治療方法ガイドライン作成のほか、「おもいっきりテレビ」 や 「あるある大辞典」 の解説者としても活躍されるなど、まさに 「カルシウム王」 である。

 6.まとめ
ということで、今回のテーマの結論を述べておこう。

「断定君」 は、根拠や裏付け無しに コメントを急ぐ。
「逆ギレ君」 は、恩
(おん)を仇(あだ)で返して結論を急ぐ。
気をつけろ! そいつらは共に、ネット上だけでなく
実社会でもそういった性格に違いない。

※当サイトは独自の視点から 「ネットマナー向上運動」 を推進してまいります。
 

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