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4-(2).読者の皆さんによる事例(投稿その2)

「評価損」を勝ち取った具体例(読者の皆さんによる投稿)の紹介ページ・その2です。
以下は、「匿名希望」 さん ご本人からいただいた投稿です。


ダイハツ・テリオスキッド(事故時、納車後約4ヵ月、無傷、走行3,200Km弱)が追突され
たが、修理代の36%にあたる約6万円の評価損を勝ち取ることに成功した事例です。

●2001-07-27 : 新製、 ●2001-10-18 : 編集チェック&投稿者様チェック、 ●2001-10-24 : 公開

事例2.バックする車に前方から追突された例

報告者:匿名希望 さん   

 
評価損についての詳細報告

最近、2001/06/16自動車事故に遭い買ったばかりの愛車が損害を受けどうしても修理だけでは、納得いかないという所から始まりホームページを検索していたらKAZさんのホームページにたどり着き内容を読んでいるともしかしたら評価損を自分も請求できるかもと思い加害者側へ請求に挑戦してみました。


1.車の状態

 ダイハツ テリオスキッド
 納車2001年2月、走行(3176km)


2.事故の発生状況

この日は、父の日前日であり私の実家へ家族3人で父の日のプレゼントを持って向っている途中に事故に遭いました。
現場は、幹線道路と4m幅道路の信号機の設置された十字路で、加害者車両は、前方を走行し私達車両は、後方を走行してました。幹線道路から加害者車両の後を追う形で右折したところ加害者車両が10m程進んだところで突然停止し私達も2m程距離をおいた所で停止した、前方から車が来るのだろう思い待っていると突然、加害者車両のバックライトが点灯した為、私達家族は、それはもうビックリですよ。
私は、すぐに加害者側へホーンを鳴らし警告しましたが加害者車両は、そのまま突っ込んでくる形で衝突停止、助手席にチャイルドシートに乗っていた息子(2歳)は、驚いて今にも泣きそうな顔で固まっているし私は、このやろうどこを見てバックしているんだと煮え繰り返るしさいやくでした。


3.事故現場での対応

加害者車両から降りてきたのは30代女性でした。この時、私は車から降りてすぐ「どこ見てバックしてんだ、免許持ってんのか!」と怒鳴りました。相手は、すみませんを繰り返す。

 *加害者車両 デリカ (後方ドアが20cm程のへこみ)
 
我車 テリオスキッド(バンパー、右前方フェンダー、右ヘッドライト取り付け損傷)

一見見た感じでは、たいした損害が無いように見えたがオフセット衝突した我車は、右フェンダーの内部骨格がタイヤにあたり現状では、走行不能。デリカと軽自動車とでは、衝突時の損傷の差がこんなに出るとは、思いもしなかった。(デリカのリアパイプ型バンパー恐るべし)

警察が来る間に相手の言い分を聞くと道を間違えたのでバックして幹線道路に戻ろうとしたというではないですか、もう私はあきれてしまいました。あなたは、後方も確認しないでバックするのかというとまたまたすみませんを繰り返すばかり、保険には、加入しているんでしょうねと聞くと、保険には加入しているがどこの保険会社かわからないというではありませんか、保険証は、車にないんですかと聞くと何処にあるかわからないと言う始末、ちょっと心配になったので相手の身元確認をすると公務員と身元がしっかりしていたので少し安心。

しばらくすると警察の方が来て事故現場を見て追突ですか!と聞くのでちっちがいますよと状況説明して納得してもらい警察の方は記録を取った後、加害者へ無理な運転しないでくださいよとお叱りを受けていた。もちろん私には、何もなし。加害者側は、100%落ち度を認めていたためその場は、相手の連絡先と私達の連絡先を交換してその場は、別れる。
とりあえず両親に迎えに来てもらおうと思い連絡するが連絡つかずしょうがないので右フェンダーの内部がタイヤに当たっているところをその辺に落ちていた棒で何とか修正し走行可能な状態にして修理工場に向った。

次の日、相手側の保険会社から連絡がはいるが加害者本人からの連絡は一切なし。
過失割合については、加害者が100%落ち度を認めていても0:10になるかは、事故証明書を取ってから判断すると保険会社は言いもしかしたらそちらにも落ち度があるかもしれないとまで言った。事故状況説明も加害者側と一致していて、我々は、完全停止だし警告音も出しているのに何の落ち度があるんだといっても完全停車かもしれないが人が乗っているときの事故なので過失割合が生じる可能性があるという。
その場で0:10になるのは、駐車中の車にぶつけた場合等だといい過失割合がはっきりするのは、約一週間かかるといわれた。


4.修理だけでは、納得がいかない

事故に遭ったのは、今回がはじめてなのでどうしたらよいのか全然わからずに困っている時そうだインターネットで自動車事故に関するホームページがあるかも知れないと検索して探しているとKAZさんのホームページにたどり着き評価損(格落ち)について知ることが出来ました。”よーし俺も評価損を勝ち取るぞ”と気合を入れ加害者側と交渉することにした。

最初、加害者本人に請求したところ、そういう話は聞いたことがない修理費だけを支払うとの返事、私も負けずに評価損を請求する権利は、あると交渉したが聞き入れてもらえずその場は、電話を切る。しばらくして加害者の夫から電話が入りこういった請求は、絶対に認めない、一銭も出さないの一点張り、私も納得がいかないので請求は、絶対に取り下げないと強気に出た、そしたら加害者側は、弁護士を頼むと言い出したのでこのまま交渉を電話でやり取りしても先には、進まないと判断し電話を切る。


5.相手側を納得させるための書類集め

修理を出した工場を訪れ修理見積書、部品明細、損傷個所の交換部品図、
  事故時の写真のコピーをお願いして取らせてもらった。
ディーラーに行き上記書類を見せて査定してもらった。嫌な顔せず評価損の
  保険会社への請求ですよねといい査定してくれた。

査定してくれた担当の方は、上記書類を見て修復歴車になりますねといい財団法人 日本自動車協会のカーチェックシート(日本自動車協会の発行する中古自動車事故減価証明とは構成が全然違う)に基本台帳で査定した減点を記入して11万円の減ですと言いいサインして印鑑を押し無料で差し上げた。


6.相手側へ再度請求を文書で送付する。

相手側を納得させる書類が難なく手に入ったので上記コピーと評価損は、裁判所でも認められていますし、日本弁護士連合会でも評価損は、認めている等を書き査定で減価した額の11万円を請求するとした文書を送った。判例は、送付しなっかた。


7.相手側も納得する。

3日後加害者本人から文書は届いた返事は、明日すると返事があった。
翌日加害者側の保険会社から電話があり新車で月日が浅いのであなた方の請求の格落ちを認めます。又過失割合も0:10で決定しましたと返事をもらったが、査定減額の11万円全額は、支払えないといってきた、理由を説明してもらった所、保険会社にも格落ちの計算式がありそれを計算するのに1週間かかると言われた。又、査定した本人の確認のため電話番号も聞かれた。日本自動車協会の発行する中古自動車事故減価証明とは構成が全然違う為少し不安になった。


8.参考:保険会社が言う格落ちの計算式とは、?

我々の保険会社は、どうなっているのだろうと思いだめ元で聴いてみることにした。電話して格落ちについて教えてほしいと話すと、最初は、なかなか話したがらず難色を示したが、いくつか教えてくれました。

保険会社に格落ちの計算式があるのかという質問にそんなものは、ないとの返事、では、どう金額を決めるのですかと聞くと初回登録年月日から一ヶ月、3ヶ月、半年、一年まで認められ修理費のパーセンテージの計算で求めるとのことで1ヶ月以内の格落ち請求であればかなりの額が認められるといってました。(しかしKAZさんのホームページにある判例では、平成7年3月16日/大阪地裁 登録から4年数ヶ月後に事故にあったクラウンワゴンの評価損につき、修理費の3割を認めた事例がある。)

これを聞いて我々の請求は、あまり期待できないとがっかりしました。しかし格落ちの金額の出し方は、保険会社によって変わるので加害者側の保険会社が我社と同じやり方でやっているかは、わからないと教えてくれた。又、我々の保険会社アドバイスとして格落ちについては、保険会社は、あまり触れたくない問題なのであまり強い口調で請求を行うとあまり格落ち金額を出さなくなるので優しい口調で強く交渉した方が良いと教えてくれた。(難しいこというなー)

保険会社が認めるのは、事故によって修復できない個所のみの何割しか格落ちを認めないので我々が納得いく価格つまり、査定減額の満額は、期待できないと思う。


9.加害者側の保険会社より連絡あり。

今回の事故における格落損害についての説明が加害者側の保険会社より書面であった。
詳細は、次の通りででした。

新車価格×減価償却残存率(財団法人 日本自動車査定協会の換算表)=時価額(A)
√(A)×修理損害額÷6.67≒事故減価額

計算式とは別に財団法人 日本自動車査定協会の事故減価数値表もありそれを見ても計算で求めた事故減価額とほぼ一致していた。保証額は、約6万円になると説明ありました。

説明を聞く限りでは、加害者側保険会社には、格落ちを求める計算式がありそれで事故減価額を出していた。保険会社は、やはり判例を元に話を進め修理費の約36%(修理費167100円)を認めているのでとこれでご理解下さいといってきた。前日に妻と相談した結果、もし5万円以上認めるなら少額控訴は、やめようと決めていたので今回は、これで納得する事とした。


10.今回の事故でわかった事

相手が100%否を認めても過失割合の決定には、一週間程かかる事。
新車購入してからどんなに日が浅くても修理可能であれば新車への交換は、
  認められない事。
事故車としての評価損(格落ち)は、時価の10%程度、修理代の10〜50%
  程度認められる事。

    http://www.hyogo-iic.ne.jp/~bengoshi/kurashi/990521.htm
    http://www.sm.rim.or.jp/~turukame/t_accident/accident3-4.html

過失割合が10:0と決定すると、我々の保険会社での事故処理受付
  (事故番号)は、取り消される事。

修理が完了すると示談書にサインするよう言われるが保険会社又は、加害者側と
  交渉がまとまっていない時にサインすると一切意義申し立て請求が出来なくなる事。

示談書と評価損の書類は、別々の扱いである事。
事故以前のディーラー査定時価額(80万円)と財団法人 日本自動車査定協会の
  出す時価額(約94万円)は、異なり後者の方が高く評価されていた。
  (保険会社の計算では、約94万円の時価額で計算していた。)

私自身、事故での保険会社との交渉は、初めてだったので知らないことばっかりでしたが、ホームページや図書館などで知識やデータ等を準備すれば評価損は、十分に勝ち取れるものだと実感しました。まだまだ知らないことは、たくさんありますが少しでも参考になればと思い書いておきます。


11.最後に

今回の事故で評価損についてのKAZさんのホームページにたどりつけなっかたら何の行動も取らずに終っていただろうと思います。又、KAZさんのホームページを参考に交渉してきて、100%納得のいく形ではなかったにせよ保険会社が評価損を認めた事で成功だと自分では、考えています。
KAZさん本当にありがとうございました。又、ご意見を下さった方々ありがとうございました。
 

 

 〜 HP管理人より ひとこと 〜

どうもお疲れさまでした。事故の発生から(一応の)解決を見るまで、状況を詳しく述べていただきましたので、読み手にとっても非常に分かりやすい投稿となっています。特に前方から追突された場合は、相手車両が自車に迫ってくるのが見えていながら避けられない状況ですから、さぞや焦ったであろうことが伺われます。

不可抗力で起こってしまったとは言え、起きてしまった事故を悔やむよりも、今回の「匿名希望」さんのように、前向きな気持ちをもって善後策を考えることはとても重要だと思います。さらに一歩進んで、自分の体験が少しでも他の方々の参考になれば・・・という考えから投稿をしていただけるとは、HP管理者として非常にありがたいもので、感謝の気持ちでいっぱいです。

今回の例を持ち出すまでもなく、「知は力なり」という言葉は、まさに真実を言い表しているように思われますが、そこに至る努力の積み重ね無しには納得のいく結果も得られないことでしょう。私たちのような一般の素人であっても、努力次第では被害を最小限に食い止めることが出来ると思います。そんな貴重な体験談を投稿していただいた「匿名希望」さんには、重ねてお礼申し上げます。月並みな言葉ですが、ありがとうございました。
・・・このページが、読者にとって何らかの役に立つであろうことを祈りつつ。

調布市のKAZ
 

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