このページの構成位置 : HOME > BC&BGレガシィ INDEX > レカロSR−4の装着

レカロ SR−4 の装着

〜 筆者の視点による装着記を、失敗談を交えて公開 〜
 
●2002-01-29:新製、 ●2002-01-30〜02-17:追記、 ●2002-02-18:校正&仮公開、 ●2002-02-26:追記&画像追加

<参考画像/BGレガシィのフロント左右に装着したレカロSR−4>
左右セットで装着した状態 
シートの脚元の様子

1.まえがき
 

このたびSR−4モデルを購入することが出来たので、装着までの経緯とその後の様子を簡単に述べることにする。

まず私は、当初BE型レガシィ(セダンRSK)にメーカーオプション設定されていた ”スペシャルレザーパッケージ” の青革シートをBGレガシィに移植 して乗っていた(→詳細は別ページの装着記を参照)。これはプレミアム性の高い限定カラーの革製シートであり、装着当時はオークションなど中古市場でもなかなか出品されることのない稀少品であった。BG型レガシィ(GT−B)へ移植すると、運転席はチルト&スライドが電動調整式となり、また私の場合はシートの青色がボディカラーの青色(ロイヤルブルーマイカ)と良くマッチするなど、質感あふれるものであったと今でも思っている。

<画像1/レカロ装着前に流用していたスペシャルレザーシート>
移植していた青革シートプレミアム性に富んでいたが・・・。

家族からの評判も良かったこの青革シートをレカロに換えた理由は、ズバリ、ホールド性の改善である。しかしながら、単にホールド性の改善が目的ならば、GC型インプレッサのSTiシートを移植する方が手っ取り早いし安価で済む。また個人的にも、STiシートの造りは優れているとも思っている。座面や背面が人間の体型に合わせた立体的な造形をしており、着座した際に面圧分布が均一となるように考慮されていると思われるからだ。コストなど数々の制約を受ける純正シートの中にあっては、ベストに近いものだとさえ思っている。

そこまで気に入っているインプレッサSTiのシートを選ばなかった理由は、残念ながら腰の部分のサポート性が弱いと感じられたからだ。確かにSTiのシートは全体としてホールド性も上々で、ドライバーとして適度の包まれ感も得られ、また硬めのクッション設定も疲れにくいものである。しかし私の体格のせいかも知れないが、ただ1点、腰の部分のみ身体がシートから浮いてくる(密着しない)ような感触が拭(ぬぐ)いきれなかったのである。

具体的に述べると、私はいつも腰(お尻)をシートの一番後ろに押し当てた状態で着座するのだが、インプレッサSTiのシートでは、運転するうちに腰とシート背面の間にスキマができてしまうのだ。要するに、ランバーサポートが欲しい状態が続いてしまうのである。これは、腰が当たる部分の表面形状が凹状になっている点は良いのだが、実際の私の身体の密着ラインよりもシートのR形状の方が大きいことが原因であると思う。腰の部分がしっかりと固定できないでいると、運転していて非常に気持ちが悪い。腰とシートの間にタオルを入れるとか、背当て(クッション)を入れることにより改善されるかも知れないが、それらは一時的な対処法に過ぎない。これから先、シートを何年間も使うであろうことを考慮すると、現実的な策とは言えない。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

ところでこれは余談であるが、スクーターに乗っている人々を後ろから観察すると、(本人はシートに真っ直ぐ座っているつもりだろうけれども)お尻が中央から横にズレて座っているとか、あるいは(お尻はシートの上に真っ直ぐに座っていても)上半身が垂線からズレて左右どちらかに傾いて乗っているとか、ライディングポジションをうんぬんする以前に姿勢そのものが悪いと思われる人々が多いことに気が付く。

私は中学生の頃、学校の授業で 「脊柱側湾症(せきちゅうそくわんしょう)」 なる症状について習ったことがある。簡単に言うと、姿勢が悪いせいで背骨が曲がって(湾曲して)しまうという症状だ。これは単に姿勢の悪さ(猫背)だけが発症の引き金となるのではなく、例えばカバンや荷物や赤ん坊をいつも利き腕だけで持つとか、荷物を運ぶ際に左右の肩・腕などを均等に使わないでいる(身体の左右片側にしか負荷をかけない)とか、そういったことも原因になり得ると習ったことを記憶している。当時中学生だった私は、やはりクルマ好きだった友人たちに 「クルマのシートにも、”脊柱側湾症防止シート” とか ”健康シート” があれば良いのにねぇ!」 などと話していたことを、今でもハッキリと覚えている。昭和50年代のことである。

で、話しを現代に戻すと、レカロはどうか。ラインナップの中には、着座中の背骨の形状に留意して造ったというメディカルシートや、個々の体格(または障害度)に合わせてオーダーメイドできるシートがあるというではないか。健康・ヘルスケアといった観点からシートを造っている国産シートメーカーも最近では多いだろうが、果たしてノウハウと呼べるような技術を本当に蓄積して現行商品にフィードバックしているのだろうか? 一方、身近な例では、腰痛持ちの人が好んでレカロを愛用するという話しも良く耳にする。私は現在は腰痛は感じないが、実は過去に器械体操の演技中に鉄棒から落下し、背骨を骨折して2ヶ月間入院(寝たきり生活)したという前歴がある。

・・・こういった点も踏まえて、今回、レカロシートへの買い換えを決意したワケである。

2.どのレカロにするか?
 

まずはブリンプの公式サイトを見て、限定バージョンを含む過去のモデルを総チェック。過去のモデルの特徴を知っておかないと、現行モデルでの改良点が分かりにくいからだ。次に現行モデルのバリエーションの中から自分の目的に合うものを選んだところ、リクライニングモデルの中でもSR系となった。前後して、いくつかのモデルに実際に腰を下ろして試乗した結果、SR−4に決まった。2001年・夏のことである。

ところがSR−4の新品は非常に高価(正規代理店で一脚16万円:当時)である。多少の値引きが期待できる通信販売系の安売りショップでも、そこそこ高価であることには変わりがなかった。日本発売開始30周年記念のアニバーサリーセールもまだ開始されていない状況であったから、レカロ自体がまだまだ気軽には買えない価格設定の頃だったと言える。

そこで、程度の良い中古品をオークションで探すことに。その代わり、助手席を含めた左右セットでそろえることにした。実はこの時点ですでにSR−5 Rafale(ラファール)が限定販売されていたのだが、設計年度の新しい数量限定モデルであったため中古市場での流通量はほぼ皆無。予定通りターゲットをSR−4に定め、辛抱強く探した結果、程度の良好な2脚を手に入れる運びとなった。なお、SR−2やSR−3にしなかった理由については、後述する。
 

3.実物を前にして
 

中古で入手したシート座面の裏側には、「製造番号、製造者名(KEIPER RECARO GmbH)、輸入発売元(ブリンプ)」が記載された ”RECARO ideal seat” 印のステッカーと、「195.91.351 SR-4 ARTISTA SCHWARZ」 などと記載されたステッカーの2つが張られていた。どうやら並行輸入物ではなかったようだ。

これまで装着していた純正シートは、モーターを複数個内蔵したセダンRSK用の電動シート(運転席)であったから、今回のレカロ装着により、僅かではあるが軽量化も織り込まれることになる。具体的な数値を挙げると、セダンRSKのレザーシート(運転席)は約23.8kgであるのに対し、SR−4では約 kgである(調布市のKAZ調べ)。ただしそのSR−4の重量はシートレールを含まない値であるから、レール込みで比較するとその差は多少縮まることになる。ちなみにサンク製のシートレール(ベールフレーム一体式)の重量は約 kgであった。
(筆者 注:数値は後日記入)

<画像2/骨格はしっかりしているが、座面(クッション部)の肉厚は薄めである>
レカロSR−4(正面から)正面と背面から

「程度極上、美品!」 という触れ込みで手に入れたとは言え、やはり中古であることには変わりがない。外観上は美品であっても、例えば目に見えないシミ・汚れ、タバコのにおいなどが付着・漂着している恐れもある。そこで、あらかじめこの時のために購入しておいたシートクリーナーを惜しげもなく用いて、全体を丹念に洗浄していく。もちろん、洗浄後には十分乾燥させるための時間も必要である。私の場合、ちょうど良い天気の日が続いたこともあり、洗浄と天日にさらしておく日とを(念のため)何度か繰り返しておいた。

<画像3/シートクリーナーで丹念に清掃する。部分的なブラッシングも行う>
シートクリーナーシート清掃の様子
 

4.装着してみて
 

装着作業自体は大した手間ではない。むしろ、フロントシートを左右そろって取り外すので、純正のフロアカーペット(床面)の清掃をする良いチャンスということになる。人によっては、落としたお金を回収するチャンスでもあると言うが・・・。

<画像4/フロアを清掃し、当初はサンク製シートレールを付けることに>
フロアカーペットもしっかりと清掃
サンク製シートレール

今回レカロを装着するにあたっては、まず ”サンク製シートレール” を使用することにした。これもオークションで手に入れた程度の良い中古品である。ベースフレームとスライドレールが一体化された構造となっており、ローポジションが期待できる。が、実はそこには意外な盲点が隠されていた。いずれ別ページ(※)にて述べる予定であるが、現在はこのサンク製シートレールを取り外し、代わって   「レカロ(ブリンプ)純正ベースフレーム+スライドレール」 の組み合わせで使っている。(※筆者 注: 「サンク製シートレールとブリンプ純正シートレールを比較する」 のページは、後ほど制作し公開する予定。

<画像5/サンク製シートレールをいったん仮置きして、様子見する>
運転席を取り外したところサンク製シートレールを仮置きしたところ

さて、このサンク製シートレールにレカロSR−4を装着し、運転席に座ってみた第一印象は 「ずいぶんとヒップポイントが下がったな・・・。」 というものであった。具体的には、アイポイントが下がったので、まず後方確認のためにドアミラーの鏡面角度を3〜4°ほど下げる必要があった。次に、センターコンソール(エアコン吹き出し口の上)に設置してあったTVモニターがフロントウィンドウの視界に飛び込むようになり、ボディ左前端の見切りの妨げとなるようにも感じられた。その他にも、腰の位置が下がったことにより、運転中の両脚の姿勢(ヒザ角度)にも変化が生じている。つまりクラッチやブレーキ操作の際には、少々大げさな表現をすると、ペダルを両足で 「踏み降ろす」 のではなく、前方・水平方向へと 「押し出す」 ような感覚となったのである。

このローポジション化の要因は、サンク製シートレールによる寄与度だけではなく、レカロシート自身の座面が薄い(クッション厚が減った)ことによる寄与度も大きいと思われる。
 

5.意外な盲点
 

着座してみると、実は前節で述べた以外にも困った点があることに気が付いた。それは2点ある。1点目はシート座面の前端部が下がりすぎている(ヒザの裏周辺のサポート性が不足している)と感じられること、2点目は、何とシートスライド量が足りないこと(爆)であった・・・。

通常、レカロを含むこの手の社外シートを装着するときは、ノーマルポジションに対してどれくらい着座位置が下がるのかが問われる傾向にあると思う。事実、Yahoo!オークションのレカロカテゴリーでも、入札前に 「装着位置は何cmくらい下がりますか?」 などという質問の出るケースも見受けられるほどだ。・・・実は私自身も、当初は着座位置は低い方が良いだろうと単純に考えていた。理由は、クルマに対してドライバー自身の重心が下がることや、ヘッドクリアランスが増えるなどの効果があるからだ。人によっては、「低い方がレーシーになって良い。」 などという理由を挙げることもあるかも知れない。

だが、実際にレカロSR−4をサンクシートレールとともに装着してみた今、ポジションが単純に 「低いから良い」 とする考えは間違っていたことを身を持って痛感した。・・・ごく当たり前のことであるが、すべてはバランスの上で成り立っていたのである。人には、ある程度の許容範囲はあるとは言え、それぞれの体格に見合った ”適切な着座姿勢” というものがある。一方、クルマの方にも、ステアリングの位置とかペダルの位置とかシフトレバーの位置とか、車体の中ですでに座標が(ほとんど)決まって動かすことの出来ない操作物がある。

結局、「BGレガシィ+私の体格+サンク製シートレール+レカロSR−4」 という組み合わせの場合、シート座面の前端が低くなりすぎて、「ヒザの裏〜太もも」 の部分が座面から浮いてしまうのである。つまり、お尻の部分だけで座っているような感覚なのだ。これには非常に違和感があった。しかし、それ以上に深刻だったのは、シートスライド量が不足気味だと思われたことである・・・(汗)。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

前述したように、私は腰をシート背面に押し当てるような感じの深い着座姿勢を取る。シートに深く腰かけるので、足元はペダルからは遠くなる。が、この姿勢でないと背筋は伸びないと思うし、さらに万一の場合には足元で踏ん張りが効かないハズなので、この着座スタイルを取っている。そこで、遠くなったペダルを足元に寄せるためシートを前方にスライドさせるのであるが、サンクシートレールの場合、何と一番前にスライドさせた状態で、やっと私の考える許容範囲にギリギリ到達するかどうか・・・という状況なのであった。前方へのスライド量が不足気味というワケである。もしかすると、これは単純に私の脚の長サが短いだけ(?)なのかも知れないが、とにかくそういう結果となった。

1点目の懸念点である 「座面の高さ調整」 に関しては、レール取り付け部にワッシャを使うとか新規に中間ブラケット(ゲタ)を自作・追加するとか、いくつかの対策案を見い出すことができる。しかし、スライド量不足に関しては致命的である。VIPよろしくふんぞり返って運転するワケにもいかない。結局、またすぐにシートレールを取り外し、ブリンプ純正のシートレールを別途入手することにした。もちろん、高さ調整ができる余地の残されたものを(レールの足がカットされて最下段状態でしか使えないものを除く)・・・、である。この日の夜から、またオークションでの物件探しが始まった・・・(爆)。
 

6.レールを換えて再装着
 

 

 

レカロ(ブリンプ)純正のスライドレールは、車種別に設定されたベースフレームに対して、上下方向に3段階、設置高さが調整できるようネジ固定穴が設けられている。基本的には、フロント側3段・リヤ側3段をそれぞれ独立して高さ調整できるので、シートの姿勢は合計で9通りに設定可能である。ただし車種によっては、最下位置で使用する際には(ベースフレームとの干渉をさけるため)スライドレールのネジ固定穴をカットする必要が生じる。ローポジション派はスライドレールの足をショート加工する必要があるというわけだ。

さて結論から書くと、私の場合は 「フロント側=中段、リヤ側=最下段」 というポジションでシートを固定設置することになった。スライドレールの高さ調整ピッチは約 mmであるから、いちばん低いポジションからは、シートの前端を約 mm持ち上げた状態となっている。これで運転中のヒザ角度増大(鈍角化)によるサポート性不足が解消されるハズだ。試しに 「フロント側=最上段、リヤ側=最下段」 でセットしてみたところ、さすがにこれでは腰の折れ曲がり角度がきつく、違和感だらけだったのですぐにやめた。
(筆者 注:数値は後日記入)

<画像6/ブリンプ純正の組み合わせ(ベースフレーム+スライドレール)>
ブリンプ純正品の組み合わせ
装着図(運転席)

・・・実はシート座面の前端をもう少しだけ上げたかったので、図7の左に示すように市販の汎用ブラケットを加工 (ネジ固定用の穴を長穴とし、調整ピッチを連続可変としたものを制作) してシートポジションの上下微調整ができるようにしたが、思うところあってそれもキッパリやめた。ひとことで言うと、安全上、追加ブラケットは無い方が良いのだ。レカロ装着前に使っていたレガシィ(セダンB4)RS−Kのスペシャルレザーパッケージ用シートが無段階で上下にチルト可能だったことを思うと、ホールド性の改善と引き替えに少々の不便さを得たことになる。

さて実際の運転では、上下微調整ブラケットを使用しないそのポジションでも問題ないことを確認できたので、運転席側は 「フロント側=中段、リヤ側=最下段」 で固定。助手席側も同様にセットした。その後、運転席にはエアポンプ式ランバーサポートを、助手席にはウレタンパッド式のランバーサポートをSR−4の腰部に内蔵させて現在に至る。なお、エアポンプ式ランバーサポートについては、また別ページにて紹介する予定である。

<画像7/左:お蔵入りさせた上下微調整用ブラケット(自加工品)
       右:エアポンプ式ランバーサポートを背面に内蔵させる>
長穴加工した固定ブラケット エアポンプ式ランバーサポート
 

7.まとめ
 

これまで書いたインプレションは、シートレールを含む全体の概要であったが、シートそのものについての私なりの評価を以下に書いてみる。レカロSR−4を導入したことによる変化点を、改善された点・辛抱しなければならなくなった点に大別して箇条書きで挙げると、次のようになる。この中には、二者択一的な代替性能(ある機能を得たことで、別の機能が失われること)も含まれているが、実際のユーザーの立場から、その点もあえて列挙してみることにする。
 
■ 良い点:従来よりも改善された点 ■
ホールド性に優れる(前後方向、左右方向とも。部位で言うと、腰と肩)。
ホールド性に優れるため、正しい着座姿勢を持続させることができる。
リクライニング角度の微調整が可能である。
ランバーサポートを内蔵させることができる。
比較的軽量である。
クッションを含めてしっかりとした造りのため、ヘタリにくいと思われること。
■ 悪い点:辛抱する必要が生じた点 ■
座面後部の左右間隔(骨盤のあたり)が体格に対してやや狭い(キツイ)。


 
 

これは、シート全体の造形で体格を支えるというよりも、骨盤部分をメインに支えるといった印象。その思想自体は悪くはないと思うが、結果として骨盤部分(のみ)が特に左右から押しつけられているような感覚であり、慣れないと少々圧迫感を感じる。
座面全体がもっと立体的な造形であっても良い(現状は平坦的)。


 
 
 
 

シート各部の構成パーツがそれぞれで独立しているような感じ。例えば、「サイドサポートと座面」との連続性、「ショルダーサポートとシートバック」との連続性が希薄。具体的には、座面の左右両端はサイドサポートへと連続するR形状となっておらず、「サイドサポートは垂直なカベ。座面は水平なクッション。接合面は直角。」といった感じで、各面のつながり(連続性)が感じられない。
シートバックポケットが無い(純正シートに対して)。

シートから離れて車外に出るとき、シートベルトがショルダーサポート部に引っかかりやすい(ショルダーサポート表皮の摩耗・破損につながる)。
ヘッドレスト一体型のため、後部座席乗員からの前方視界で開放感が減る。

なお、これは私個人の感想であるので、車両や体格など諸条件が異なる場合には、当然評価も異なってくるであろうことを念のため添えておく。
 

7.余談
 

最後に、SR−2やSR−3を選ばなかった理由について、簡単に触れておこう。それはズバリ、SR−4の方が 「設計年度が新しい」 ためであることと、「レガシィをファミリーで使うことが多い」 からである。

前者については、価格が少々高くなっても、改良点が織り込まれた新しい設計のものを買いたいという筆者の考えからであり、今後永く使うであろうこと (例えばクルマを買い換えたとしても、レカロはそのまま使い続ける可能性もある) まで考慮すると、SR−4を選ぶ必然性があった(事情が許すならSR−5でも良かった)。

後者については、実はレカロのヘッドレストに設置された 「後付けハーネス装着用の貫通穴形状」 に、私なりの こだわり があるのだ。レガシィの純正シートの場合、GT−Bオリジナルのエクセーヌシートも前回流用したスペシャル青レザーシートも、どちらも後部座席側にシートバックポケットが備わっていたから、今回のレカロ装着によって、その部分の収納スペースが減ることになる。例えば、こんな使い方もできないことになる(→ 画像例 )。シート本体から減った機能は、可能な限り・・・そう、後付け部品を追加するという形になっても良いから・・・何とか補いたいと考えるのは当然である。

ということで、例えば後席用のカップホルダー(兼 ミニテーブル)の登場である。ファミリー派の私にとってレカロ(SR系)を選ぶ場合、4点ハーネス装着用の穴が左右で ”連通” しているのは ダメダメ なのである。つまり、穴が独立していることが必要だ。理由は、下の画像8を見ていただくと一目瞭然。SR−2やSR−3では、後部座席用のカップホルダー(兼 ミニテーブル)を装着できないからである。

<画像8/ハーネス装着穴に対する筆者のこだわり>
(レカロSR−4以降)
4点ハーネス装着穴が左右で独立しているので、
後部座席用カップホルダーのヒモが固定可能。
(参考比較)
 穴が左右で連通していると、 
 後付け品が固定できない。 
後席用カップホルダーのヒモが固定可能 無事に後席用カップホルダーを固定したところ sr3.jpg (11634 バイト)

余談ついでにもう一点だけ述べておこう。もしもレカロSRシリーズに不足しているもの(機能)があるとすれば、シートバックポケットとかコンビニフックなどの収納機能だろう。レカロの世界的なトレンドは私には分からないが、少なくとも (ユーザーの多種多用な使用状況が想定される) 日本仕様には、こういった ”こまやかな配慮” の追加を望むところである。読者の中には、「だったらSR系を選ぶなよ。」 などとお考えの方もいるかも知れない。が、純粋にレーシング目的ならば、すでにバケットシートがラインナップされている。また、技術の発展という観点から見た場合、必要は発明の母。改良無くして発展は無い。王様(レカロ)が現状に満足して踏みとどまるようでは、国(アフターマーケット)は衰退すると思う。だからSR系にも、さらなる発展を望むのである。

果たして、こういった私の考え (シートの方向性・発展性) はどうであろうか。結果は今すぐには出ない。そして今から10年後、20年後のレカロがどう変わっているのか、その時にこの目で実際に確認してみたいと思っている。
 

 
このページの構成位置 : HOME > BC&BGレガシィ INDEX > レカロSR−4の装着

「セダンRSK用スペシャル青革シートの移植」に戻るBACK    ←    レカロ SR−4 の装着    →    NEXT「FHI カーボンストラットタワーバーの紹介」に進む
(セダンRSK用スペシャル青革シート)                               (FHI カーボンストラットタワーバー)


←←Return to HOME(ホームにもどる)   ←BC & BG レガシィ INDEX(もくじにもどる)