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■ クスコ・ロアアームバー(Ver.2)の装着 ■

クスコのロアアームバー(Ver.2)を装着しました。
(スティッフナーにしなかった理由は、安価であるなどのため。)

 
●1999-04-08:新製、 ●1999-04-09:更新、 ●2002-02-17:レイアウト変更


 【図1】 ロアアームバーを装着した状態。こんな感じになります。
<運転席下部から見た図>              <助手席下部から見た図>

車両右側・下部からのぞいた図  車両左側・下部からのぞいた図

1.ロアアームバーの購入
 

オートバックス某店にて定価で購入しました。お店に何度か足を運び、その都度複数の店員さんを相手に値段交渉してみましたが、 結局は定価販売の壁を切り崩せなかった・・・という一品です。「お客さん、この手の商品は値引きできないんですよねェ〜。」 という決まった答えしか返ってこないのです。まるで接客マニュアル(対応事例集)でもあるかのような返答でした。まあ、元々がそんなに高額ではないから良しとするか。 というより、オートバックスで値引き交渉をすること自体が場違いだったかな? 学生時代に関西(京都)に住んでいたおかげで、「ダメもとで値引き交渉をしてみる」 ことにあまり違和感を感じなくなっていた私であった。

言うだけならタダだし、万が一、総支払額の端数を切り捨てしてくれることにでもなったなら、ジュース代くらいは得をすることになるわけだし。・・・このへんは、大学時代の先輩の影響が 「大」 である。余談だが、この先輩(京都府出身)の ”値切り武勇伝” で後輩たちへと代々言い伝えられるものは数多い。いずれにしても、ニフティの自動車フォーラム(会議室)のコメントの中には、商品を取り寄せするだけで手数料を取るショップもあるとのことなので、今回は無事に手に入れられただけでも、やっぱり良しとしておこう。
 

2.なぜロアアームバー(Ver.2)にしたか
 

この手の商品 (サスペンションまわりの剛性アップにより、より正確なハンドリングインフォメーションを得る) で類似のものに、プローバのロワアームスティッフナーがあります。構造的には少々の違いがあり、価格的には (私にとっては) 大きな違いがあります。果たしてどちらが良いのでしょうか?

【図2】 ロアアームバーを前方正面および左右から見た図。
<車両右側の取付状態>       < 車両正面の様子 >       <車両右側の取付状態>

車両右側の取り付け状態 正面から見たところ 車両左側の取り付け状態

正直に言うと、私は値段でクスコの方を選びました。それ以外の理由としては、私なりに以下の点を考えました。店頭でクスコの実物を見ましたが、車両左右のトランスバースリンク支持点を直接ビームで連結(共締め)するので、構造的には確かに外力からの荷重を分散させるものとなっている。つまり、実際にバー全体が受け持つ 「応力バランス」 については不明だが、構造的には理にかなった取り付け方法になっている・・・と判断したのが一つ。もう一つは、もともと私はこのような商品でハンドリングが大きく変わるとは思っていない、つまり、劇的な改善効果をそれほど期待してはいない (ので安価なもので充分) という点がもう一つの理由である。

また、同じクスコのロアアームバーでも、「Ver.1」 と 「Ver.2」 の2つのラインアップがありますが、「Ver.1」 については (言葉は悪いが) 単なる棒にしか見えなかったため、構造材として 「Ver.2」の方を迷わず選びました。
 

3.取り付け工賃が高かったので・・・
 

ロアアームバーの装着は、自分で行いました。自宅前で、ジャッキとウマ(通称名)を使って・・・。あ、そうそう、ここで話しをちょっとだけ戻しますが、ロアアームバーを購入したオートバックス某店でのことです。 私は、自分で取り付け作業をする予定だったため、当然のごとく 「単体価格」、すなわち 「お持ち帰り価格」 を支払うつもりでした。

ところが、オートバックスの店員さんたちは親切にも(?!)、最初から 「これは工賃いくらいくらですね。」 と教えてくる。というよりも、買い上げと同時にそのお店で取り付け作業をするのが当たり前だと勝手に決めつけているような感じがするのだった。そうじゃな〜い!! オレはここで取り付けせずに、家に帰って自分でするのだ〜っ。

だって、取り付け工賃は5000円と高いんだもの・・・。ロアアームバー本体価格の1/3(!)にも及んでしまいます。 この金額でしたら私は自分でやりますよ、ハイ。ということで、店員さんたちの不思議な眼差し(→ まるで 「単品を持ち帰り?」 とか 「ここで取付けしていかないの?」 といった感じのものでした) に見送られながら、定価(+税)をしっかりと支払って店をあとにしました。自分で部品の取付けをする人が、そんなに珍しかったのでしょうか?
 

4.取り付け時の懸念点とは?
 

さて、いよいよそのロアアームバーの装着に取りかかります。まず平らな場所に車を止め、ギヤを1速またはリバースに入れ、車輪止めがあればタイヤに当てます。次に油圧ジャッキで車体のフロントをリフトアップさせます。 フロア左右の指定箇所に 「ウマ」 をかませて支えとしますが、事故という万が一の可能性を考えて、安全策をもう一つ施しておきます。つまり、前輪の下に別のホイール付きタイヤ (例えばスタッドレスタイヤなど)を入れておくのです。

こうしておけば、何かのはずみで車体がウマから落下してしまった場合でも、ホイールが車重を受け止めると同時に路面との空間も確保してくれることになるので、最悪時でも、フロア下での安全性が一応は保たれることになるはずです。レガシィGT−Bの場合はタイヤ幅が205mmですので、路面とのスキマ=最低地上高+約20cmほどの上下空間が確保されることになり、これが生死を分けることになるかも知れません。

ところで、ロアアームバーには固定用のボルトが付属していません。取り付けに際し、新しいボルトを購入するのがベストですが、実際には従来のボルトを そのまま使い回しする方々がほとんどではないでしょうか。で、私の唯一かつ最大の心配は、一度使ってあるボルトをそのまま使い回しするという行為 そのものではなく、ロアアームバーを共締めにするので、バー取付けフランジの板厚分だけ、確実にボルトの噛み合い長さが減少することなのです。

【図3】 ロアアームバーは既設のボルトの使い回しで固定。 
<フロント側の取付部>           <リヤ側の取付部>

バーのフロント側は水平方向に共締め   バーのリヤ側は上下方向に共締め

通常は、共締めにする部品の板厚を t(mm) とすれば、ボルトの首下長さ(≒完全ねじ部の長さ) も t(mm) だけ延長されたものを使います。 ねじの噛み合い長さを同じ分だけ確保させるためです。足周りという重要部品で、しかも荷重を直接的に受ける部分ですから、せっかくロアアームバーを追加しても、ボルトの 「使い回し」 により本来の機能低下=「ゆるみ」 や 「へたり」 などが発生しないことが必要です。
 

5.実際にはどうであったか?
 

懸念点としては上記の点が挙げられますが、実際にはナット側、すなわちボディ(今回はフロアパン)に設けられたネジ部の長さが、全体としての噛み合い長さを決めてしまうような可能性も考えられます。そうすると、ボルトの使い回しは直接的には 噛み合い長さに影響を与えないことになります。結局私は、今のボルトを使い回ししてみて、実際には何ら異常のないことを まずは確認してみる、ということにした。

赤ん坊(当時1歳ほど)の 「おもり」 をしながら、取り付け作業を行ったので、終了するまでにおよそ2〜3時間程度もかかってしまいました。取付け終了後、クルマを路面に着座させ、ボルトの締め付け状態や車両姿勢についてのチェックを行いました。この時点では異常なし。で、実際に試走してみることに。試走でも特に異常は感じられなかったので、これで良しとした。
 

6.効果(私的なインプレッション)について
 

以下は、私個人のごく私的な感想であることをまず述べておきます。ある製品の評価は、それを評価する人の使われ方でまったく異なってきます。私のクルマの使い方を大まかに場合分けすると、市街地走行が8割、残りは高速道路の走行です。乗車人数は2〜4名ということが多いです。積荷はあまりないか、あるいは定積載(人数分のスキー荷物や家族分の帰省荷物を積んだ状態)です。
現在のGT−Bでは、攻峠するような走り方は、ほぼ皆無です。そのため、比較的速度域の低い街中でのインプレッションがメイン、次にスキーや帰省などのために積載状態で高速巡航する場合のインプレッションとなることを、ご承知おき下さい。

装着状態  設置状態

■市街地での感想■
あまり恩恵が感じられない。装着後、走り出してすぐに 「それ」 と分かるような変化点は、見いだせないのが素直な印象である・・・。 具体的には、車線変更後の車体の収束などは装着前後でほとんど違いが感じ取れない。これは速度域が低いためかも知れないし、すでに カーボンストラットタワーバーを装着していることによる影響なのかも知れない。                       

ただし、たとえば縁石に微速で乗り上げる場合だとか、市街地速度であっても段差が比較的大きめの路面を走行する場合には、脚元が固くなったような印象がある。というか、ボディのたわみが少なくなった(?)ために、その反動がサスペンションに直接、跳ね返ってきたような印象だ。市街地では効果があまり感じられないが、これは逆説的に言うと、デメリットもまったく感じられないということだ。たとえばワンダリング(わだちにステアリングを取られるような印象)が強まったということは、まったく感じられない。

■高速道路などでの感想■
今度はダンパーの伸縮速度が異なるためか、市街地ではほとんど感じられなかったレーンチェンジ後の車体の収束感が、ここでは多少なりとも向上したように感じられた。が、これも(数字で示せるような)絶対的なものではなく、あくまで感覚的な範疇での印象である。また、前輪に荷重がかかりながら曲がっていくような場合、左右のサスペンションがバラバラに動いているような感じが薄れたと感じる(これもあくまで感覚的なものであるが)。
 

7.私的なまとめ
 

あっても良い一品である。無くても困らないし、あったからといって劇的な効果は体感できないが、装着した事による剛性向上感は状況によっては感じ取ることができると思う。これで攻峠するような場合だと、また印象が異なるだろう。「あっても良い」 か 「あった方が良い」 かの違いは、クルマの使われ方による。

よく言われるように、万が一(事故により)、左右のどちらか一方の脚周りをHITしてしまった場合、左右をビーム連結する構造のクスコでは、反対側にもそのダメージが及ぶことが充分考えられる。しかし、脚周りをHITするような規模の事故では、アルミ製のロアアームバーは、ダメージを反対側に伝える前にそれ自身が耐えられずに変形するかも知れないし、もともとバーの有無が問題となるような規模の事故では収まらないかも知れない。

私自身は、ワンダリング性能の悪化が感じられない点、比較的安価である点、定性的に考えると補剛材として成り立ちそうな点、アルミなので軽量な点なども考慮した結果、優先度は高くは無いが付けておきたい一品であると考える。
 

 
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