ユーがいなくなってからずいぶんと時間がたった。ミーはいま
だに違和感が拭えないよ。思えばユーとは16年間ずっと一緒だっ
たね。もう今となっては遅すぎる気がするけど、ここにユーに
伝えられなかった本当の気持ちを記しておこうと思う。
ユーとの出会いは小学校に入学したときだったね。ユーはミー
の斜め後ろの席にいたのは覚えているけど、何がキッカケで仲良
くなったかはどうしても思い出せないな。けど、そんな昔から
こんな大人になるまで疎遠になることもなく仲良くやってこられ
たのはどうしてだろう。ユーとの相性よかったのかな…
前にユーが「俺たち親友だよね」「友達だよね」って言ってく
れたことあったよね。その時ミーは「ユーのことは友人とは思っ
ているけど親友とは思っていない」「100%信用してない」って
言ったけど、それには理由があった。
ミーは一時期誰も友人に思えない時期があった。ユーはもう
知っていると思うけど何もしゃべらなかった時ね。
その頃はそれまで仲が良かった人も、ユーのことでさえも友人
とは思えなくなっていた。でもユーはそんな何もしゃべらなかっ
た時でさえも「親友だよね」って言ってくれたよね。ミーは当時、
まぁここには書かないけどかなり辛辣で酷いこと心の中で思って
いた。
そんな中で転機があったのは中学時代の部活の存在が大きいか
な。最初はやっぱり孤立して、早く終れとか思っていたけど、
上手くなるにつれて少しずつほかの人たちとも打ち解けていった。
次第にみんなと話がしたい、ちゃんと自分の言葉で話して本当の
意味で仲良くなりたいって思えた人たちだった。
結局中学時代じゃ話すことは出来なかった。卒業してみんなと
疎遠になっていく中で、ユーだけはちょくちょく連絡してきて。
高校2年ぐらいの時かな、ユーとまた昔みたいに話が出来るよう
になったのは。あの時は本当にうれしかった。ぎこちないながら
もまた会話が出来るようになって、みんなとも話が出来るように
なった。
だけどユーがいなくなって初めて気がついた。こうして今話が
出来るようになったのは、ユーがずっと友達でいてくれたから
だって。ユーがいなかったらどうなっていただろう。
もしかしたら不登校になってヘタしたら自殺していたかもしれ
ない。ユーがいてくれて本当に良かったよ。
長くなったけど最後に、ミーはいろいろと酷いこと言ってきた
けど本当はずっと前からミーも親友だと思っていたよ。確かに
信用してないのは本当だけど、でも誰よりも信頼していたよ。
ユーには最後まで言葉では伝えられなかったけど、こうしてここ
に記しておきます。
ユーとはもっといろんな事をしたかった。話したかったことも
たくさんあった。また焼肉屋行って苦しむまで食べたり、もっと
もっと一緒に遊びたかった。これから先もずっとこのままで
いられると思っていた。ユーに親友らしいこと何もしてあげられ
なかった。
もっと話を聞いてあげられたらユーに彼女が出来ていたかもし
れない。
もっと励ましてあげられたら、会社を辞めなかったかもしれな
い。
最後の電話の時、ミーがもっと元気づけて応援してあげられた
らユーは死ななかったかもしれない。一番の親友って思ってくれ
ていたのに、ユーのおかげで話せるようになったのに、結局恩返
しも出来なかった。
ユーは何でミーを親友って言ってくれたのかな。ミーより古く
からの友人や幼馴染もいたのに。もう確認は出来ないけど、いつ
かミーがそっちに行ったときに教えてほしいな。そっちの世界
ではお互い親友としてまたバカなことたくさんしよう。
いつになるかわからないけどそれまで元気で、今まで本当に
ありがとう。ユーのことは一生忘れない。
【男性、20代】
2017.04.22,2017.04.29