【7月1日(土)】

 午前5時起床。ってゆうべ8時前に寝ちゃったからな(笑)
 夕方から予定が入っているので、パソコン誌編集者が出社する前に原稿をかたづけようとロイヤルホストに出勤。NetWorksの例のエレクトロニックカフェの原稿と、Media Frontの雑誌CD-ROMレビューをかたづける。ピチカートファイブのマキってどんな字書くのかメールしてね(笑)>白石様。あ、うちのタレント人名辞典引けばいいのか。
 しかしカウンターでNetWorksの原稿書いてたら、向こうにすわってた人がいきなりやってきて、うしろから画面をのぞきこみ、
「これはどういう種類の作品ですか? 随筆ですか?」
 などと質問しはじめたのにはまいった(笑) 
「いやあ、ぼくも小説を書いてペンネームはなんとかかんとかカオルっていうんですけど……」
 ロイホのフロアマネジャーの人が必死になって
「こちらのお客さまにご迷惑ですから」というのに、
「うるさいな、黙ってろおまえは」
 といいながらわたしに対してはやたらにこやかで口調が丁寧なのが不気味。でもパソコンおたくの酔っぱらいとかじゃなくてよかったな(笑)

 同居人のPHSが届いたのでさっそく持ち歩いて送受信実験。西葛西の場合、駅の北口、南口にはそれぞれISDN電話ボックスがあり、そっちにアンテナがついてるのは確認済み。というわけで、駅に近いロイヤルホストは当然○。わが家に近づくにしたがってだんだん落ちていくが、船堀街道に出るとまた持ち直す――が、新たなアンテナは確認できず。
 高架下のメトロセンターもあまり受信状況はよくないけど、道路に出ればへいき。主に見通しのいい場所で感度良好というほとんどトランシーバー的な存在である。建物の奥だとがくんと落ちてしまうため、ミストラルの指定席(となりに電源のあるいちばん奥の席)では使用不能。いちばん入口よりの席でぎりぎり電話できるかどうか……という感じなので、しばらくのあいだ受信用には使えそうもないという結論。やっぱり携帯買うかな、近所の第一家電でタックスミニモのオープン価格のやつが2万切ってたし。携帯を受信専用で使って、かけるときはPHSってのが安あがりかも。携帯の安い店を知ってる人がいたら教えてね。
 わが家(5階建てマンションの2階)の中では、こないだ柳下と冗談でいってた「ベランダに出るとつながる」という状況(笑) 正確には、窓をあけておけばベランダから3メートル程度ひっこんでも角度によってはオーケー。さいとうはベランダの前に立って宇都宮の妹と長電話している。ああ不便(笑)
 わたしは食後の散歩をしながら、ヒマなので三村美衣に電話。ゆうべ寝てるあいだに、Netscapeを落としたけどこわれて使えないという電話があったのだった。よくよく聞いてみると立ち上がるには立ち上がるんだけど使用許諾画面が出ないままフリーズするってことなので、それは初期設定ファイルを捨てるでしょ、と助言。わたしが公園で休憩しているあいだに無事使えるようになった模様。

 Netscapeといえば大原まり子ページもいきなりbackgroundが敷かれてNetscape対応になっている。なんとすばやい進化ペース。しかしこれは、
「ねっとすけーぷっていうのがいいらしいんだって」
 と一言いっただけでほいほいダウンロードしてきてバックグラウンド画像までつくってくれる旦那の岬さんのサポートの賜物であろう。ステレオグラムまでつくっちゃうんだもんなあ。どうせなら交差法のもつくってね(笑) あーでもうちにもひとり岬兄吾がほしいなあ。あとはGIFファイルの透明化とインタレース保存でしょ。Windowsでどうするのか全然知らないけど(笑) 拡張コマンドでtable使う手もあるな。でもなんだかMosaicだとtable中のリンクコマンドは無視されてしまうそうです(……という話を大森英司の日記で読んで、リンクがぜんぶtableの中に入っているというさきがけページを見に行って、ついでに新党さきがけ広報担当者にメールまで出したのはわたしだ(笑))

 メールで原稿送ってから、20分押しで銀座。不二家本社ビル地下のスコッチバーで、京大SF研OB北村くんの結婚お祝い会。幹事の大平くんの勤務先ケンウッドでもPHS端末をつくってるけど社販価格はまだ不明だって(笑)
が武蔵小山商店街を案内してくれる
 富士通の宮前氏とIBMの佐藤悟はどっちも社内ホームページを持っているが、社内のみの公開。佐藤くんは写真に凝ってて、フォトCDに焼いてからJPEGに落としてがんがん張ってるらしい。しかし外から見えないんじゃな。自分で民間(笑)のプロバイダと契約して外にミラーサイトつくるでしょ。
 日経から公社債研究所に出向中のWorkbook創刊編集人、浜口忠久は、理科大SF研の木下篤芳その他と読書会をやってて、あしたはハイペリオン読書会だそうである。あんなもんどこが面白いんですか、シュライクはだれがつくったんですかとからまれる(笑)
 都市銀行でデリバティブのディーラーやってる山中くんは5兆円だか動かしているらしい。学生の時はソノラマ文庫読んでるだけの男(←偏見)だったのに、人間変われば変わるものである。
「住宅ローンはぜったい借り換えたほうが得」とか強く説得されたりしていきなり勉強になるな(笑) でも、
「そんなの、どこでも近所の銀行に行ってローンの借り換えしたいといえば、もみ手しながらぜんぶやってくれますよ」
「あ、でもアボ氏、自由業だよねえ……」
「そうかあ……」
「むずかしいかな」
「なんとかなるんじゃないかな、たぶん」
 っておい(笑) まあしかしひょっとすると年間50万くらい違うのか。ううむ。などという話を書いているとまるでこの日記じゃないみたいだ(笑)

 しかし一次会のあとはちゃんとカラオケにいったのでだいじょうぶだ。大平からは「選曲がすっかりシブヤ系ですね」とかいわれる(笑) まわりがサラリーマンばかりのカラオケはひさしぶりなのでなんだかよくわからない。小沢健二の名前を聞いたことがない人3割。新婦の人はカローラ2のCFの……と説明されてもぽかんとしている。東大卒ばりばりキャリアの女性はテレビなど見ないのであろうか。それにしても新郎新婦は思いきりhotでしたね。「しんろう」と打って真っ先に「身廊」と変換するあたりいまの仕事を思いっきり反映してるな、しかし。
 カラオケ屋では小浜くんがQV-10に興味を示して手にするがまったく使い方がわからないというこの悲しさ。自分ちにあっても奥さんのだからさわらせてもらえないんだね(涙)。そういえば小浜くんはMacにもさわらせてもらえないので三村美衣が留守の隙にこっそりさわるんだけどすぐフリーズさせてそそくさと電源を切って知らんぷりするんだけどたちまちバレて怒られてしまうのである。三村美衣の亭主という仕事も楽ではない。

 酔っぱらった浜口(現在奥さんがフィラデルフィア留学中。いまごろ第二次大戦の戦火に逃げまどっているかナチの支配する世界で路頭に迷っているにちがいない←SFおたくのお約束)と佐藤悟がどういうわけだか西葛西までついてきてしまったので大将で焼肉。お歳暮ですといきなり上カルビ2人前が出てきてラッキー。
 浜口は焼肉中にいきなり酔いが覚めて気持ち悪い状態に突入、静かになる(笑) そのまま連れて帰って2時間くらいしゃべったあとおれは先に寝ちゃったからその先は知らないよ。


【7月2日(日)】

 起きたら午後4時。ケンタでチキンフィレサンドのあさごはんを食べつつ翻訳。あー今週はほとんど進んでない気がするな。まあゲラもあったしねといいわけしつつ残りページを見ても気が遠いので考えないことにする。

【7月3日(月)】

 午後9時起床。午前1時ジョナサン出勤。となりのテーブルではポケベル持ちの20歳前くらいの女の子3人組がアカペラで「ドゥビドゥWhat?」を歌いつづける(笑) あんな歌詞よく覚えてるよなと感心。おもわず「なんなの〜」と合いの手を入れそうになるが、そのさらにとなりのテーブルにはリーマンおやじ三人がスナックの大年増ホステスふたりを連れて生ビール大ジョッキな感じで、
「歌ならカラオケ行って歌いな」(←半分ひとりごと)
「あーもーいちいちうっせーなあ」「勝手じゃんかよー」(←半分仲間同士の会話)
 状態でいちいち面白いが、スチャダラ女のいちばんうるさい子は13年前に父親をなくして西葛西メトロセンターの居酒屋マリコで働いて家計を支えているそうなので人生いろいろである(笑) 清水義範ならこのネタで30枚の短篇一本だな。
 しかしいま翻訳しているのは14世紀の話なので、最近の若い子の会話をいくら聞いても役に立たないのであった。
 しかし、
「女はケツがでかくて足首が細くなきゃだめなの」とか力説しているおやじの話よりはまだましだな。そういえばきのうはきのうで「おれは警察庁の人間だ」とかいうおやじが携帯に向かってどなりちらしていてえらいうるさかったんだよな。やっぱり説教おやじがいちばん迷惑ですね。
 などと書いているうちにおやじ一行は席を立つが、勘定を払う段になって「今日は割り勘だ、今日は割り勘」ってそりゃねーぜ。それで「じゃカラオケいこ」つったってつきあうわきゃないよな。でもひとり椅子で寝込んだまま立てないおやじが約一名。
 呼びにきたおやじに向かってスチャダラ娘がいきなり愛想よく、
「おじさん、娘が心配するよ」だって(笑)
 んで酔っぱらいおやじのほうは「ばかいってんじゃないよ」とかいいながらいきなり娘の頭をなでる(笑) 謎の展開だなあ。
 そんでもって今年がお父さんの13回忌娘がトイレからもどってきて、さっきのホステスの悪口大会。
「あーゆー年老いたばばあが純情こいて説教たれてっと超むかつくんだよな。もう人生終わりなんだからよ、男連れてんじゃねえよ。ひき殺すっきゃないね、あのスケコマシばばあが。てめえみたいな水商売のやつにバカにされたくねえぜ。足隠して歩けよバカ。顔面凶器じゃなかったあの顔? 性のはけ口くらいにしか相手にされないババアが」
 スケコマシババアってちょっとちがう(笑)
「ほんとおとなげないねー。あーゆー大人がいるから日本社会がダメになってきちゃうんだよね。寝起きであんなばばあがいたらあたしパンチでぶっとばすね。人のこという前に自分のことなんとかしろよな」
 ってもう30分ぐらいつづいてる(驚)。

 関係ないけどさっき水玉さんから電話で、吉祥寺にGIGAとBeMAXが両方はいっているボックスを見つけたとのこと。しかし小説すばる遅塚さんの報告によると、新宿には
「全国NO.1の曲数36000曲」で、「一部屋でオールカラオケシステムが歌える!!」というのがウリのボックスがあって、一部屋で「JOY SOUND、X2000PRO、GIGA、DAM、プロローグ、BeMax、CD、LD(外国曲、アニメ曲を含む)」が全部歌えるそうだからこれがたぶん最強だな。ここまで来たら、NETはともかくゆーからは装備してほしいけど、アニソンの人にはこの6社で必要十分だな(笑)
 店の名は「ゼニス」、自転車屋のとなりじゃなくて電話番号は3341−3551だそうなので、ヒマな人はチェックだ。くわしい情報を求めるっす。

 などと書いているうちに13回忌おねえちゃんはSMAP「しようよ」を歌いはじめる。けっこううまいかも(笑)
【7月4日(火)】

 きのうは午後2時ぐらいに寝て夜10時くらいに起きたのでもうなんだかわからない。ゲームウォーカーの郡司さんから電話がかかってきたのですまんすまんと謝りつつ、デジタルピンボールで遊ぶ。催促されないとゲームもしないのかおまえは(笑)
 朝になったのでロイヤルホストに出かけたら、いきなりどしゃぶりの雨。最近このパターンで身動きできなるケースが多いような気がするのは、外出時に降ってないと傘を持たないせいかな。まあスクーターで移動してるからなんだけどさ。
 しょうがないのでPHSで各所に連絡をとりつつ、お昼にミストラルへ移動。タカハシ氏が、代理店から急な返却要請が来たという例の松下の携帯CD-ROMをとりにくる。
 とりに来ただけではなく、使った分、1ページ原稿を書けとのお達し(笑) なんかだまされているような気がする。まあおかげでDynabookのHDには無事リーダーズがインストールされたのだから、この程度の原稿はやむを得まい。
 などといっているうちに今日打ち合わせ予定の草思社・橋口さんがミストラルに登場。タカハシ氏がQV-10で撮影する(笑) 橋口さんもリムネットでネットサーフィン三昧らしい。しかもAOLにサインアップしてチャットにハマってるというから侮れないのである。うちと柳下のページのURLを教えておきましたが見てますか(^-^)
 写真はタカハシ氏からメールされてきたら貼りつけることにしよう。でもちょっと暗かったから心配。

 うちに帰ってリムにつなぐ。ハイパーダイアリーな世界はなんだかどんどんつながっている。これはもうHyperDiaring協会とかつくってですね、会員になった人は全会員のHyperDiaring Listをのっけることと週一回以上の更新を義務づけるというのはどうだ(笑)
 しかし一日他人の日記を読んでいるうちに過ぎてしまったらちょっといやかも。

 今日の爆笑電話はアスキー、CapeXの丹羽くん。
「あ、もしもし」
「はいはい」
「えーとですね、今度のハッカー特集でラシュコフに原稿頼んだんですよ」
「あーそうみたいね」
「それで原稿が来て、もう翻訳も上がって、レイアウトにまわしたんですが……」
「はいはい」
「それがNeedles and PINsって原稿で」
「それって『サイベリア』の中の一章じゃないの?」
「そうなんです。あ、やっぱりすぐわかります?」
 そりゃわかるよ。訳したんだから。章題そのまんまだし。
「……」
「なんかプランクの木村さん(注・サイベリア編集担当。CapeXのデザインもプランクで受けているため、まわってきた原稿を見て仰天したものと思われる)もすぐに気がついたみたいで。それで本のほうとくらべてみたんですが、10ワードくらい変えてあるだけでそのまんまなんです。こういうことふつうしますかね?」
 そんなこと知るか。
「ふつうはしないと思うよ」
「それで編集部でもいろいろ相談したんですが、もうしょうがないんでこのまま行っちゃおうってことになって。大森さんの翻訳に合わせて多少、訳文は直したりしたんですが、けっきょく本のとはちがうバージョンで載ることに……。どうもほんとに申し訳ないんですが、そういうことで」
 つまりアスキーは自社で版権とって翻訳出した本の一部を、原稿料払って買って、翻訳料払ってべつの人間(だれなのかきいたら、「なんか翻訳事務所です」といってたけど)に翻訳させて、雑誌に載せるわけですね。けっこうめずらしいケースかも(笑)
 まあだれが悪いかといえばラシュコフがいちばん悪い(笑) しかしラシュコフの原稿があるから翻訳してほしいという依頼は(原稿が来る前に)大森のところにも(たぶん日暮さんのところにも)来てて、それをすげなく断わった結果なんだからしょうがないか。しかしNeedles and PINだったらすぐ引き受けたのにな。なにしろ原稿はHDに入ってるんだし(爆笑) ohmori's hyperdiary 0705-0710
【7月5日(水)】

 ぼちぼち本の雑誌締切が近いので読みかけの本をどんどん片づける。『ハイペリオンの没落』はやっぱりすごいっす。『ブレイクの飛翔』は出だしはけっこうよかったけどけっきょくスカ。やっぱり『ドラキュラ紀元』でしょ。


【7月6日(木)】

 2時半に日本橋丸善で幻想文学のインタビュー。幻想SFっていうお題で原稿依頼があって、とても無理っすもうしわけないと謝ったらなぜかインタビューという話になってしまいほんとにもうしわけない感じ。適当なことをくっちゃべって(談話)とかまとめられる人にだけはなるまいと思っていたのだが(笑)
 お相手の幻想文学発行人・川島徳江さんとは、電話では何年も前からしゃべってるけどオフラインではこれが初対面。石堂藍名義でずっと幻想文学のSFレビュー担当してる人なので、SFもめちゃくちゃ読んでいるのだった。というわけでけっこう濃い話になるかと思ったが、わたしの頭から中期記憶が消えているため作家名がほとんど出てこないのだった。まあしゃべってるうちに考えが整理されて助かったけどまとめるのはたいへんだな、きっと。
 編集長の東さんも同席してたので、ホラー業界、幻想文学業界のうちわ話をいろいろと取材する。学研ホラーノベルズもけっこう台所が苦しくて今度から四六判になるそうです。幻想文学もラブクラフトとか売れる特集ばっかりやってればいいんだけど、とか。
 東さんが凝る企画はだいたい売れないそうで。まあそういうものだ。
 インタビュー謝礼が一万円も出たので驚いた。まあでももらわないのも失礼だよなということにしてしっかり着服する。ラッキー。


【7月7日(金)】

 七夕だということをすっかり忘れていた(^_^;)
 パチンコに行ったさいとうよしこは777の日なのに全然出ないと怒っている。でもどうせセブン台なんかやってないくせに。
 締切をのばしにのばした集英社文庫のホラーアンソロジーの著者紹介あんど解説という単価の高い仕事がいよいよデッドなので、朝からgo nichigaiしてwhoの人物情報をチェック、さらに産経新聞の記事データベースで収録作家の経歴その他を調べまくる。ふつうは朝日か毎日使うんだけど、作家関係だと産経が充実してるのね。インタビューとか無記名書評とかが多いのでこういうときはたいへん役立ちます。
 午後一で著者紹介送り、10枚程度の解説を半日ででっちあげる。片手間にActive Englishの最終回の原稿。半年がかりでやっと辞められたのでちょっとうれしいかも。しかしこんなことしてると当然翻訳は全然進まないのだった。


【7月8日(土)】

 桝山さんからのメールで、ホームページの引っ越し先(というか増築予定地)の通知。たけなかさんがネットワーク管理をやってるshadowっていうところで、なぜかスペースを提供していただけることになったので、ぼちぼちそちらに移転――というか新しい写真データとかを置かせてもらう予定。すでに5メガ分増設したリムネットのプライベートディスクも満杯状態だし、追加ディスクは売り切れ間近らしいので、地獄で仏な感じ(笑)
 というわけでそちらのURLはwww.sdw.com/~ohmoriなんですが見に行ってもまだなんにもないっす。リムネットとどういうふうに使い分けるかまだなんにも考えてないし。
 しかし現状では/ohmori/public_htmlの下に200個くらいファイルが置いてあるので、このディレクトリをどうするかという大問題はあるよな。たとえば旧ファイルすべてを/oldとかのディレクトリに放り込んでしまえば比較的簡単なんだけど、全htmlファイルを書き換えなければならない。/imageとか/articleとか/diaryとかでディレクトリ切ってもhtml書き換えはおんなじことだし、ディレクトリ細かくわけると大量更新したときにいちいちファイルのディレクトリを指定してputするのはめんどくさい気がする。
 というわけでまだどこにもリンクしないindex.htmlファイルがぽつんと置いてあるだけなのだった。
 そんでもって竹中さんのページにあるhtml tips集とか見てるとわたしのページはやってはいけないことのオンパレードだし(笑) ついでにいまぜんぶgifで置いてある写真ファイルをjpegに変えて……とか思うと150枚くらいあるんだなこれが(笑)

 その竹中さんの日記の筆舌につくしがたい(って筆舌につくしてるんだけど)おもしろさは大森英司の日記にも書かれてるとおりなんですが、そこからさらにべつの日記へのリンクも張ってあって、ふと気がつくと他人の日記を読んでいるうちに2時間くらいたっていることが往々にしてあって、そりゃ売るほどヒマがあって大学の金でサーフしてる学生はいいけどさあ、机の前にすわっている時間がそのまま収入に直結する自営業者がこんなことしてていいのかと思いますが、しかし竹中さんがあれだけまめに他人のページチェックしてるんだからまあいいことにしよう。
 しかしそのへんの学生の人々のページを見ているとやたら「大森さん」という名前が出てきて、これが95%までは大森英司のことなのでまぎらわしいぞ(笑) と思って対策を考えたけど妙案が浮かばないのでまあいいや。


【7月9日(日)】


 NIFTY-Serve経由で申し込んだGIGA NETWORKSのデータディスクが届く。「オンライン・セレクトver1.2」ね。要するにGIGA収録全曲データがWindows版の検索ソフトと同梱されてて、PrologueのSong Navigator的に曲検索ができるモノ。マウスオペレーションの検索ソフトは見た目はともかく使い勝手はいまいち。しかしデータそのものはcsvのテキストファイルになっているので、Excelとかに持ってくのもらくちんでしょ。Windows版検索ソフトは起動にえらく時間がかかるので(最初にぜんぶデータを読み込むので)grepで検索するほうがぜったい速いとか思う人も当然いるよな(笑)
 今日は日曜日でミストラルが閉まってるんで、めちゃこみのJonathan'sで仕事してるわけですが、ブラジル人の団体(笑)とかがやたらラテン的にうるさいのでずっとオーディオCDかけて聞いてると、あーこの曲、通信にはいってたっけ?的な疑問がよく生じるので、そういうときにはとても便利(笑)
 電子ブックのCD総カタログ日本ポップス編から、歌いがちなアーティストの曲データをまとめてテキストに落としておいて通信チェックを手作業で書き込むなどというめんどくさいことをしなくてすむようになる(笑)だけでもありがたい。
 ってGIGAだけじゃあんまり役に立たないけど、まあシブヤ系は強いし、そのうち他社も追随するだろう。たしかPrologueでもやってたよね。
 
 などと書いていると高橋誠@BNNから架電。なんでも富士通がカラオケトラックありのCDシングルの再生時に歌詞を表示させるソフトをリリースしたとか。なるほどねえ。たしかにディスプレイに歌詞が出てくれると便利だよなあ。しかしCD-ROMドライブでシングルCDの再生はさすがのおれでもやってないぞ(笑) ついでにMIDIデータつけたのを売り出すとMIDI音源がばかすか売れるのでは。ってそれじゃただの自宅通信カラオケシステムだな。新曲データのみ通信で配信するわけね。
 だいたいパソコンでオーディオCD鳴らしてる人ってどのくらいいるんだろうか。あーパイオニアのMac互換機にすぐ同梱されそうな気がする(笑)>富士通の歌詞データソフト。CDグラフィクス再生ソフトはたしかパフォーマに同梱なんだっけか。

 原稿を書きかけるも気がのらないので、どうせ本の雑誌では坂東齢人かだれかがやってるに決まってる大沢在昌の『天使の牙』を読む。一応SF(笑) つづいて久美沙織のハイスクール八犬伝……じゃなかった『獣蟲記2』を読む。主にヘビの話である。しかし全然展開が見えないなあ。それをいうなら山田正紀の新シリーズ『妖虫戦線』はもっと先が見えないか。


【7月10日(月)】


 きのうは原稿が煮詰まってさっさと寝てしまったので9時に起きてメールを読む。最近やたらにメールが増えているので返事を書く気力がない。snail mailに関しては思いきり筆無精……というかこの5年で封書は1通くらいしか書いてないかも……だけど、emailに関しては大森英司より筆まめである。
 メールを読むとなぜかNetscapeを立ち上げ、日記を読みはじめて気がつくと1時間たっている。なんだかなあ。
 NIFTY-Serveでは同業者の古沢嘉通がとつぜんホームパーティを開いててびっくり。最初からSFマガジン原稿料ネタが乱れ飛ぶ世界である。わたしは各社原稿料情報を秘匿するような悪しき業界慣習とは断固闘うつもりなので(笑)この場でSFマガジンミステリマガジン原稿料ランク表を自作して全世界に向けて公開してもいいんだけどめんどくさいのでやめる。ちなみにわたしはSFマガジンの場合、昭和のむかしから原稿料は変わってなくて、いくらかというと……と思ったときにこのページをクリックした阿部編集長が空手の構えで攻めてくるところが脳裏にちらついたのでやめておこう(笑)
 しかし柳下のエッセイ原稿料がおれより200円高いのはやっぱりあれですが、柳下が東大でおれが京大だからか(笑)

 と書いたところで土曜日の夜に塩澤くんから催促電話があったのを思い出し、あわてて翻訳講座の原稿を書く。ネタがないので(というより時間がないので)白石先生が郵便受けに放り込んでいってくれたパブリッシャーズウィークリーのWWW特集記事でお茶を濁す。なんか新文化の原稿みたい(笑) って新文化に書いたことはありませんが。
 ミストラルで原稿書いてると本の雑誌Y田N子からも携帯に電話。ミストラルで立たずに電話受けられるのはいいよなあ、よしよし、とDOCOMOを誉めつつ入稿状況を確認すると、今月はほとんどわたしがラスを引きかけているらしい。まあだいたいできてるからいいや。北川歩美の『僕を殺した女』も『天使の牙』もやはり板東齢人が先にやってるそうなので、適当に全体をふくらませて無理やりフィニッシュ。今月は冊数すくないけど没落があるからいいや。あー酒井さんがWWWしてれば没落日誌が読めたのにとかばかなことを考える。

 携帯といえば小江さんもきのう秋葉でPHSを買ったそうである。でも恵比寿ガーデンプレイスのへんまで歩いていかないと受信しなくて、添野とふたりでえんえん散歩してしまったらしい。なんかニューファミリーな感じ(爆笑)
 そういえばうちとおなじサン電子の28800モデムを買った彼女は無事にIP接続できたんでしょうか。あ、さらに思い出したけどBNNのプロバイダサービスからも申込書がやっと届いたので、さいとうよしこはもうすぐyoshiko@bnn.co.jp(ってそれじゃBNNの社員アドレスだな。なんかちがったような気がするけど思い出せない)な人になれるかも。
 PHSと携帯のあいだでは現在通話不能なので(料金体系の折り合いがつかないでもめてるんだとか)PHS仲間ができたとさいとうは喜んでいる。ふたりで散歩しながら電話っすか。サイバーやね。

 というわけで家に帰ってきてSFマガジンのSF翻訳講座機と本の雑誌の新刊めったくたガイドCape-Xの書評をメールする。あ、本の雑誌はメールじゃなくてファックス送信ね。最近はORGAI使って縦書き3段組で送っているのだった。Cape-Xのお題は『ハッカー大辞典』。これをえんえん読んでしまうから原稿が遅くなったんだよな。まあ面白いからいいけどしかしわしのようなとほほ系ユーザには謎のことが多いのである。
 
 関係ないけどコアラはとうとう福岡にも進出したそうで、野阿梓氏はそっちにダイヤルアップIP接続して勤務先のサーバから野阿ページを移動させようとたくらんでいる模様。大原まり子に負けて悔しいのだろうか(笑) 野阿ページが公開されたらさっそくリンクを張るので乞うご期待。しかしマシンが98なので買ってきたモデムボードが認識されなくて困っている模様(笑) これだから98はなあ。だいたいWindows95もNEC版じゃないと動かないんじゃないの。けけけ。とそれで思い出したけどうちの98NOTEをまた修理に持ってかないとな。

【7月11日(火)】

 ひさしぶりに晴れたのでスクーター60kphでばりばりばりっと葛西橋わたって江東区南砂図書館。Doomsday Book用にオックスフォード大学関連の資料をさがしてるんだけど、ろくな本なし。件名索引はどっか行っちゃったし、書名ではなにも出てこず、イギリス史、イギリス紀行、大学etc.とさがしてまわるが全然ない。ハーバード大学の本はいっぱいあるのになあ。まあガイドブックで最低限のことはわかったから、あとはじっくり調査することにしよう。オックスフォード大学関連の資料(日本語)の所在をごぞんじの人がいたらメールで教えてください。役に立ったら高い本(笑)をあげます。
 しょうがないので宮部みゆきさんも愛用の田辺書店(古本屋)で島田荘司と東野圭吾の文庫をまとめ買い。ここの文庫本棚は作者あいうえお順で完璧に整理されているので、自分ちにある本をさがすよりここで買うほうがはやいのである。
 というわけでこれはシネマハウスから出るミステリ作家ガイド本用の資料ね。文庫の解説で同業者がなにを書いてるかも一応チェックしとかないといけないのでハードカバーの所在が明確な場合でも買っておく。ついでに東野圭吾の未読がまだ3冊ほど残っているのを発見してラッキー。でも読むヒマがあるかどうか考えてちょっと暗い気持ちになる。
 激空腹状態をトピレックプラザのデニーズで解消。ついココシラバブを注文してしまうわたし。メニューがすっかり高級ファミレス(笑)風になってるので驚く。ガスト系の激安店が増えて偏差値があがったみたいね。客単価はロイホとかわらんのでは。
 まあしかしたまにしか来ないファミレは新鮮で、つい5時間ほど居座る(笑) 西葛西のファミレは終電までの時間帯は激混なんだけど、さすがに砂町はすいてるぜ。


【7月12日(水)】

 目覚ましを9時半にセットしてあったのに、ハシモコンのアニカラ大会事務局(ってなんだそりゃ)からの電話で起こされたのは10時半。あーよーするにSF大会の合宿企画のようなものでアニソンカラオケオールナイトをやるんだそうで、その出欠確認。
「タキシード仮面のコスチュームとか、なんでも用意させていただきます。スポットあてて派手に演出しますんで」
 なんてことを朝っぱらからいわれても(笑) だいたいおれはアニカラの人じゃないというのに。
「なんでしたらぜひお友達の方もごいっしょに。水玉さんとかいかがでしょうね」
 というので水玉さんはきっとだいじょうぶですと勝手に太鼓判を押す。アニカラゴーゴー団(ってちがうか)の人にまかせよう。
 というわけで電話のあいだから心はテキサスだったけど当然野茂の投球イニングは終わっている。ああ間抜けといいながらついオールスターを見てしまう。そういえば松岡×サンプラスも見たな。日本人やってる実感がひしひし(笑) あ、でも松岡よりはサンプラスのほうが好きですが、もちろん。

 午後二時、ミストラルでクリスティーヌ@ADDnetさん、じゃなかった島橋さん@ソニー・マガジンズと打ち合わせ。えんえん二時間くらいしゃべるがほとんどは仕事と関係ない話(笑)
 んでもってちょっと仕事したけど気分が乗らないのでええいままよと物欲発散のため発作的に秋葉原。ケンジントンの例の巨大トラックボールがわりと安くなってたので衝動買い。Tゾーンミナミには現在愛用しているトラックメイト(アームレストにトラックボールが埋め込んであるやつ)がなぜか大量入荷していた。これで壊れても安心だな。
 キーボードも今使ってる台湾製かなんかのいまいち気に入らないのでマックウェイのを購入。さらにPHSで通信実現のため、4000円のケーブルをミナミのDOS/Vフロアでget。片側がイヤホンジャックに刺すミニプラグ、反対がモジュラージャックになってるやつね。アナログ携帯用なんだけど、わたしのタックスミニモにはジャックがない(笑) 店ではPHSには使えない(「対応しているとはお答えできません」)といわれたのでその場でNetWorks佐々木くんに電話して確認。あーだいじょぶでしょといわれたけど帰って試したらだいじょぶだった。なんかたいへん簡単な仕組みである。ただしパソコンから電話はかけられないので、PHSで直接電話してつながったところで通信ソフトにATコマンド送ってハンドシェイクさせるらしいがまだうまくいってないっす。
 ついでにDynabook用に安い2400モデムでも買おうと思ったけど2400bpsで一万円超えるのでこれなら14400のほうがましかなあと思いつつ見送り。かわりにNetWorksの取材のときにIBMで見て気に入ってたThinkpad230シリーズ用のちっちゃいショルダーバッグを入手。4800円。そんでもってさらに、すでにソフトはインストールされているのにわずか一週間でとりかえされてしまった松下の携帯CD-ROMドライブを34000円でget。というわけでキャラベルのSCSIカードが余ってしまったので佐々木くんにとくに2万円で売ってあげよう。といいたいところだが日頃お世話になっていることだし、このさい大負けに負けて一万円だ持ってけ泥棒。
 あれが一万円で売れたらこのドライブも24000円って計算だからまあまあだよなと算盤をはじいていると携帯が鳴って角川の宍戸さんからホラーノベル大賞下読みの依頼。こないだ授賞式やったばっかりじゃんと思ったら今年は締切をはやくしたんだそうで、でもそしたら夏休み前のせいかがっくり応募が減っちゃったんだって(笑) 下読みの締切は8月末だし長篇は10本でいいというので、今日ずいぶん無駄遣いをしたのを反省して引き受ける。そしたらスニーカー小説大賞の下読みもお願いしたいんですけど、って話で、おれ今年は忙がしいからってホワイトハートもパスしたのにスニーカーの下読み受けるんじゃあんまりだよなあと思ったけど下読み料金を聞いた瞬間にはいわかりましたまかせてくださいとかいってるぜこの男はよ。でもホワイトハートの倍だもんなあ。角川儲かってるのかなあ。講談社のほうが儲かってそうだけどなあ。

 などとつぶやきつつ大量の荷物を抱えて帰宅。さっそくキーボードを交換しトラックボールを増設。竹中さんのDuoは最強に弱まっているらしいが、おれのLC475は強まるばかりだぜへへ。あーでもHover BarもEudoraもMacPPPも入ってるけどうちのバージョンがみんな古いのはなぜ(笑) PPPのバージョンアップなんかいつの間にあったんだぶつぶつ。まあいいもんね、うちのはとにかく動くもんね(笑)
 と思ったが巨大ボールをつなぐとトラックメイトのトラックボールが動かなくなってしまった。ありゃりゃ。トラックボール二個使いの野望は絵に描いた餅だったのか。おかしいなあできるって書いてあるのになあ。親指で動かせる位置にもトラックボールがないともはや生きていけない体なのでちょっと困る。WWW中だけつなぎかえるのもまぬけだし、ちとあとで考えよう。
 マックウェイのキーボードはストロークが浅くてわりと趣味に合ってる。クリックもまあこんなもんでしょ。コントロールキーはちゃんと正しい位置(アップル純正キーボードと同一ではない位置)にあるしな。しかし純正キーボードとサードパーティ製の拡張キーボードが二個も余ってしまったのでこれを各一万円でといいたいところだがそれでは買値を超えてしまうのでとくに各五千円で売りますがだれもいらないか。買いなさい。値段は相談に応じる。あ、あと4メガのSIMM2枚と8メガのSIMM1枚も余っているのだった。いしかわじゅん先生は買わないだろうか。買わないか。だサルを読んでるとなんでも買ってくれそうなのだがなあ。

 ところで秋葉原ではわが愛機LC475が5万いくらでたたき売られていておまえもそこまで墜ちたかと涙してたけどその下の値段表を見るとLC630が6万3千円だった(笑) 輸入版みたいだけど630が630百円ですか。840AVが840百円だったら買ってもいいぞ。9500が950百円だったらいますぐ買う。でもこの計算だと9500百円になるのか。


【7月14日(金)】

 スタジオ・プロテウスの仕事で事務連絡。コアマガジン(白夜書房)の櫻田綾美嬢(えーとホットミルク/ばんがいち読者にはたぶん有名)から、末広雅里氏のアメリカ用書き下ろしカバーのラフがファックスで届く。なんか背景の隅のほうにホームページの絵がちっちゃく描いてある(笑) 表紙の女の子とはいったいなんの関係が……ってインターネットの概念図かも(笑) サンフランシスコにファックスで流してから櫻田さんに電話。末広さんもMac者でホームページ準備中らしい。
 そりゃたちまちワールドワイドな人気者になるっすよ、とかそーゆー話をしているうちに櫻田嬢も今月Macを買うという事実が判明。
「なに買うんですか?」
「8100です」
「げ、もしかしていちばん新しいやつ」
「そうなんです(←声が笑っている)」
「本体だけでも50万くらいするんでは」
「んーと、ほかにもスキャナとかいろいろ買うから100万くらいですねー」
「…………」
「最初から高いの買うと意地でも使うようになるっていわれて」
「なんか免許とって最初に買うクルマがアルファロメオ、みたいな(笑)」
「いままで働いた結晶をぜんぶつぎこんじゃいましたよー。なんに使うんでしょうね」
 ちなみに唯登詩樹氏はすでに9500を予約しているそうである。
 まあしかしマンガ業界はグラフィック使用が前提だからやっぱりハイエンド志向になるんだろうな。うちなんか68LC040しかないのに。せめてFPUくらいほしいよなあ。
 さらにちなみに末広雅里氏の『Exhibition』のアメリカ版タイトルは、「もっとえっちじゃないと売れないね」という版元の判断でSexhibitionになった。けっこういいかも(笑)
 さらにさらにちなみに末広さんは高橋誠@BNNの大学の同級生かなんからしい。世間はせまいことである。

 契約済みの拝狼『スーパーファミリーコンプレックス』もぼちぼち紙焼き制作作業に突入しなければならないので、辰巳出版とコミックハウスに電話。今後の段取りを相談する。うたたねさんのカウントダウン/誘惑の英語版はたぶん来月くらいから刊行開始なので、まんがの森で見たら買ってね>そのへんのひと。前にも書いたと思うけど、アメリカ版のほうがuncensored versionなので付加価値は高いのである。出版段階で消しがはいってるとこがぜんぶ復活したり新たに描きこまれたりしてるわけね。
 プロテウスがらみのえっちコミックはぜんぶファンタグラフィクスのエロスコミックスから出版されるです。

 そういえば本社の社長(笑)Toren SmithもついにAOL経由でWWWできるようになったそうで、AOLオリジナルのブラウザはちゃんと背景も表示するらしい。うちのページを見にきたけど日本語環境じゃないのでタイトルしか見られなかったというメールが来る。いいかげん日本語Windows入れればいいのになあ。英語Windows上で日本語表示を実現するソフトはNetscapeやなんかといっしょに使えるんだろうか。まあどうでもいいか。

 BNNからはついにアカウントが到着。さいとうのメールアドレスはyoshiko@bnn-net.or.jpでしたね。しかしなぜか630では接続できず。久々にPPPが電話をかけない状態に突入している。MacTCPの設定いじってるときにフリーズしたのが悪かったのか。ま、おれのマシンじゃないから関係ないや。じゃ、といって仕事に出かけようとすると人のマシンをこわして逃げる気かとすごまれる(笑) マシンが壊れたわけじゃないもんね。TCPとPPPインストールしなおしかな。あと初期設定ファイルも捨てればたぶんだいじょうぶ。だいじょうぶでないときはしばらく忘れる。この心がけですね。しかしchecking modemで止まっちゃうと対策が立てにくいよなあ。

 というわけで475のほうでためしてみましたが、こっちはNetworkまでは行くけどアプリケーション立ち上げるとどこにもつながらない(笑) なんなんだろう。

【7月15日(火)】


 BNN Internetの件はタカハシ氏からのメールでホストの不具合と判明。もうだいじょうぶっすよーめちゃくちゃ遅いけど――といわれてつないでみる。しかしなぜか自分のホームページには行けない。リムのサーバにつながらないのかな。阪大とかにはつながったけど。しかしそれにしてもやたらに遅いぞ。8月末までは無料期間だからしょうがないといえばしょうがない――にしてもこれじゃ使えねー。ってどうせおれのアカウントじゃないか(笑)
 シネマハウスの原稿のために我孫子武丸を読み返しはじめたらおもしろくてどんどん読んでしまう。『0の殺人』とか『8の殺人』はなんにも覚えてないもんなあ。しかし読んでばかりでは原稿が進まないのだった。

 ハイパーダイアリー業界はなんか風雲急を告げている。要するにあれですね、津田さんのページの日記ランキング導入のおかげ。一週間集計ではこの日記はアクセス48回でベストテンにもはいらない。こんな事態を許しておけるか! という正義の人はもう一回ここをクリックしよう! ってこのリンクがまちがってたら大バカだな(笑)
              ↑ほんとにまちがってて金子さんとこになってたとのであわててなおしている俺。
 では実数でうちの日記のアクセス数はいくつあるんだろうと思って、telnetではいってcheckmypage(速水なてらさん提供)してみました。6月24日からの大森ページ収録ファイルのアクセス回数ランキングは、
 1341 /~ohmori/index.html
  804 /~ohmori/link.html
  511 /~ohmori/diary.html
  334 /~ohmori/whatsnew.html
  287 /~ohmori/genko.html
  193 /~ohmori/batman.html
  188 /~ohmori/diary0702.html
  187 /~ohmori/sfmade.html
  184 /~ohmori/diary0630.html
  153 /~ohmori/letters.html
  118 /~ohmori/diary0703.html
  106 /~ohmori/prof.html
  105 /~ohmori/sfm9508.html
   92 /~ohmori/photoindex.html
   86 /~ohmori/pocahontas.html
   83 /~ohmori/mysteryindex.html
   77 /~ohmori/mail950601_.html
   77 /~ohmori/comphoto.html
   72 /~ohmori/dic.html
   59 /~ohmori/hon9508.html
   55 /~ohmori/photolite.html
   51 /~ohmori/photo1.html
   51 /~ohmori/diary0625.html
   42 /~ohmori/mail950705.html
   41 /~ohmori/electroniccafe.html
   38 /~ohmori/mystery_l.html
   37 /~ohmori/textsurf.html
   37 /~ohmori/kinkyo3.html
   37 /~ohmori/kinkyo.html
   34 /~ohmori/platt.html
   34 /~ohmori/mystery_h.html
   30 /~ohmori/mdf9507.html
   29 /~ohmori/kg.html
   26 /~ohmori/surfitems.html
   24 /~ohmori/DIARY0617.html
   20 /~ohmori/diary0520.html
   19 /~ohmori/kinkyo2.html
   18 /~ohmori/seiun.html
   18 /~ohmori/DIARY0610.html
   17 /~ohmori/logout.html
   17 /~ohmori/SFM9506.html
   16 /~ohmori/DIARY0606.html
   15 /~ohmori/tvdic.html
   15 /~ohmori/oe.html
   15 /~ohmori/kinkyo4.html
   15 /~ohmori/PENT_H04.html
   14 /~ohmori/seminar.html
   14 /~ohmori/photo2.html
   14 /~ohmori/mail950512.html
   14 /~ohmori/diary0522.html
   13 /~ohmori/kinkyo6.html
   13 /~ohmori/gamewalker0531.html
   12 /~ohmori/mail950531.html
   11 /~ohmori/siina.html
   11 /~ohmori/kinkyo7.html
   11 /~ohmori/kinkyo5.html
   10 /~ohmori/sfm9507.html
   10 /~ohmori/mainichi.html
   10 /~ohmori/mail950430.html
   10 /~ohmori/diary0526.html

 というような状況ですね。なんかすげえ昔の日記読んでる人がけっこういるな。あーでも、「ぜんぶ読んだ」メールとかもたまにいただくので、そーゆー意地関係の人でしょうね(笑)
 しかしなてらさんのページを見るとリムのほうでも疑惑のアクセス数水増し工作(笑)が行なわれているらしい。まあべつにいいんじゃないかと思うけどなあ。なんか得になることがあるわけじゃないし。月に10000アクセス以上は課金サービスとか、タイガーマウンテン的サービスがあるなら考えるけどさ。
 しかし日記ランキング操作デーモンとかナイスな感じ(笑) かしこいウィザードで撃退すんですね、もちろん。

 あ、いま思い出したがあしたは8時半に起きてネットワークスの取材でロボット見にいくんだったぜ。もう5時じゃん。ということで寝るからまたね。
【7月16日(日)】

 8時半に起きてロボット大道芸コンテスト@青山TEPIA。東工大の学生12チームが自作したロボットに芸をさせるコンテスト。まあその、SFおたくにとっては、ロボットという言葉に定義に対してCALLENGINGな(笑)やつが多かった気がするけどまあこんなもんでしょ。セーラームーンがタコ入道と戦う「月にかわっておしおきよ」なんて、セーラームーンには可動部分がなく(自作の人形)、街のセットが動くんだけど、これってロボットか(笑) まあ産業の現場では、きっとコンピュータ制御の機械=ロボットなんだろうな。ってことは自動ドアはロボットか。ファジー炊飯器はまず確実にロボットだろうという気がする。日本工業規格とかでロボットの定義はさだめられているのだろうか。そっち方面の人がいたら教えてください。
 午後一時にコンテストが終わって、カメラマンの人と助手の人と佐々木くんと4人で昼飯。んでもってTHE NEW DIGIAL AGEっていう通産省後援の常設展(年末まで開催)をのぞく。インターネットのデモやってる端末が一台とかそんなもんだろうと思っていたら、なんとまあ、一階のワンフロアぜんぶ使って小規模なショウ並みの小間数。70社くらい参加してて、ウォークスルーできるTVシステムとかハイビジョンのデモとかHMD+あんま椅子(笑)のリラクゼーションシステムとかバーチャルスキーとかがじつにゆったりと陳列されてて自由に体験できる仕組み。インターネット端末もぜんぶで5台くらいあって、これならエレクロトニックカフェよりよっぽどいいかも。だいいち無料だしなあ。
 TVゲーム関係、CD-ROMソフト関係も大量展示があって、さわり放題。青山TEPIAは銀座線の外苑前から神宮球場方面に向かって徒歩5分の右側。青山高校の向かいですぐわるので、近くまで行ったときは寄ってみるといいかも。

 佐々木くんと別れて秋葉原。どうせきょうは仕事になんないよなってことで、DOS/Vショップをまわり、最終的にはまたしてもTゾーンミナミで19800円のSUNTACの14400bpsカードモデムをGET。考えたらこの3年くらいで6つめのモデムでは(笑)
 うちに帰ってさっそくPHS接続実験。いろいろためしたあげく、通信ソフト立ち上げた状態でATDリターンしてからPHS側で電話をかけるとCONNECTすることが判明。
 しかし家でやってると、なにしろベランダに出ないと電波が届かなくて暑いので、いったん寝室に退却して睡眠。午前3時のジョナサンでふたたびトライ。NiftyにROAD4でつなぐと、12000bpsでConnect。りっぱなもんだなあ、アナログに変換してるのに。
 これならドライバさえインストールしとけば出先の喫茶店でWWWも可能っす。3分40円だし、モバイルコンピューティングな人にはPHS通信おすすめでしょ。竹中さんも家に帰らなくたって日記が更新できるっすよ。ってそこまでして学生に張り合うか(笑)
 あと問題は電源と電波状態だな。借り物のDuoでもちゃんと接続できたし、10月以降なら薔薇色のどこでもWWWワールドが(笑) あーでもConfig PPPって、電話からダイヤルするモードなんてないような……。いったいどうするんですかね。情報を求む。

【7月18日(火)】

 寺島令子さんからまたしても引越葉書。なんか一年に一回くらい引っ越してないか。ってそれはいいんだけど、葉書に添えてある一言が、
「SF大会のアニソンカラオケに派手なコスチュームで踊りこむそうでんな」
 だって。いったいどこからそんな話が(笑) LOGINのネットサーファー系の人が怪しいような気がするが犯人は名乗り出るように。って寺島さんはHAMANACON行くんだろうか。あ、水玉さんに電話するの忘れてるぞ>おれ。
【7月19日(水)】

 午後4時に起きてちょっと仕事してから7時新宿東口、滝沢別館で、上京中の我孫子武丸&法月綸太郎および小説すばるC塚嬢と合流。綱八でてんぷら食って、例のオール通信システム対応(って孫悟空とゆーからとNET7000はないけど)のボックスに突入。
 あーしかし、BeMAXとPrologueは標準装備じゃないんすねこれが。標準システムだと、X2000、JOY、GIGA、DAMの4種類。これがリモコン一台、ハード一台でコントロールされるわけですね。曲順が勝手に変更されたりするのは集中管理っぽいけど、具体的にはどう処理してるんだろうか。各社の端末が一台ずつ集中管理されてて各部屋からイーサネットかなんかで呼んでるんですかね。
 でもこの4社の組み合わせではあまりおもしろくない。ゆーからとPrologueとGIGAくらいのセットがいいな。
 などといいつつ4時間歌ったあたりで綾辻氏登場。名人戦(って麻雀のほうね)で上京中、今日は打ち合わせ流れ。しかしこれじゃ北白川のボックスで歌ってるのとかわらんのでは(笑)
 わたしは謹慎中の身なので、途中で抜けて靖国通りの珈琲貴族でお仕事2時間。と思ったらカラオケ組がぞろぞろ流れてきてけっきょくまたしても島田荘司関連の話題で夜が明けるのだった。
 そういえば、新本格系は壮絶な替え歌がけっこうあって爆笑。島田荘司版「踊るダメ人間」とかさ。危なくて活字媒体には書けない(笑)

【7月20日(木)】

 久しぶりにWOWOWで会議。奥さんの写真がパソコン通信GAZAPEEで大々的に公開されてしまった(笑)添野くんは今日は別件会議のため2時間後に合流。なんだか日本衛星放送の大々的な機構改革に翻弄されてサラリーマンの悲哀を味わっているそうである。
 しかしワイルドカード翻訳者の悲哀を味わうよりは世間の目がやさしいと思う。あ、ワイルドカードと『ドラキュラ紀元』が似てるという話をし忘れたな(^_^;)
 そういえば小江さんはアスキーの無料起源が切れたあと、プロバイダと契約してないもんだからWWWができない体になり、しょうがないからフランキーオンラインにつないでふらふらしてたら電話代が1万5000円を越えて旦那に怒られたそうである。で、その旦那のほうは新しい自転車を買い、PHSを持って週末は走り回っているそうである。ま、人生いろいろだね。

 映画情報ネットワーク会議(笑)のあと喫茶店で仕事してたらスタジオボイスの人から携帯に電話。桝山さん、松岡さんとインターネットがらみで鼎談に出てくれって話で、今週末と来週末以外はあいてますけど……とか返事したら30分後に電話があって、土曜日しかだめなんですみません。いやまあ土曜日でも時間しだいでは……とかいってるうちに電波状況が悪化して電話が切れてそれっきり。んで家に帰ったら「今回はなしってことで」というファックスが来ていたがいったいなんだったんだろう。スケジュールが合わないときはやっぱりCU See ME座談会でしょ。IRC座談会もいいな。
 しかしまあ専用線でつなぎっぱなしの人々は知らないだろうが、ダイヤルアップでつなぎっぱなしIRCなんかやってるとたちまち電話代で破産してしまうのである。
 ってまあどうせおれはチャットにはまってた時代はニフの課金が5万越えてたけどさ。Mac用のIRCソフトは一応落としてあって、そういえば一回だけのぞいたことがあるんだけど、どこにつないでどこのチャンネルにいればいいのかよくわからなくてすぐ落ちてしまったことである。チャットってもう半年ぐらいしてないな、考えてみると。

 津田さんとこの日記ランキングは栄光の一位もほぼ一日天下に終わり、安田理央さんがすさまじい勢いでアクセスをのばしている――が一部疑惑をもたれているようである(笑)
 んでぱらぱら見てたら「三日坊主の日記」がめずらしく更新されているのに(クリックの打率3パーセントくらいか(笑))リンクはずれだとだれかが書いてたので見にいくと、DI0719.htmlだかのファイル名がDl0719.htmlになってて大笑い。ばかですねえ、やーい。といまのうちに馬鹿にしておくのは本人が大阪に帰っているからで、その読めないファイルで紹介されている星群祭にひっかけて先に実家に行ってるわけですね。
 ほとんど気合いゼロの紹介文なので見てもあんまり得した気にはなれないけど来週まで修正されないのもかわいそうなので、かわりにこっそりなおしてあげるわたし。ってここに書いたんじゃただのさらし者だな。

 朝日新聞夕刊一面(笑)によると、早川の先代社長の資産評価額は100億を越えていたそうである。へー。これで阿部さんの勤労意欲も著しく減退することであろう。原稿料を200円上げてくれと申請するチャンスか(笑) でもおなじような駆け込み交渉者が頻出している可能性あり。しかし早川書房が朝日の一面で見出しになるのは空前絶後では。

 さて、というわけであしたから京都なので日記の更新は来週までおやすみね。どうせ週末のアクセス者はすくないから関係ないか。
【7月21日(金)】

 ソーントーンサイクル三部作完結編、久美沙織『青狼王のくちづけ』(新潮文庫8月末刊)のゲラを読む。二巻めの『舞い降りた翼』はちょっと不満が残る内容でしたが今回は傑作。国産異世界ファンタジーの最高峰だねってことで、各種資料をそろえてロイヤルホストにこもり、午前2時から4時間で全16枚ちょいの解説を一気にフィニッシュ。
 冒頭にTo Be Continued(「物語は続いて行く」)とウラジミール・プロップ(『魔法昔話の起源』)のネタを振ったら、To Be Continuedのほうは、校閲者もデスクも「?」だったそうです(笑) という話はともかく、傑作なのでファンタジーファンは読むように。しかし前二作はすでに目録落ちしてるんだそうで、元担当編集者としては慚愧の涙に耐えないことである。三巻めが十万部くらい売れたら復活するんだろうけどなあ。どこかでアニメ化しないかなあ……って無理だな。
 

【7月22日(土)】

 ↑の原稿を午前9時に担当者の自宅にファックスで送り、よしよしこれで心おきなく京都に行けるぜと思ってベッドに入ったのになぜか寝つけず、そのままミストラルで翻訳仕事。午後6時のひかりに乗って、京都駅から北大路駅まで地下鉄で出て、タクシーで高野の喫茶店へ。三村美衣・小浜徹也夫妻と待ち合わせて綾辻邸に乱入。
 京大ミステリ研現役某氏の話題で盛り上がるが、最近は我孫子武丸氏も京都インターネットでぶいぶいゆわしてるみたいなのでうかつなことを書くと綾辻さんにチクられるおそれがあるので自粛(笑)
 だいたい綾辻さんは作家イメージをきわめて大切にしているらしく、無許可でこのページに写真が載っていることについても「肖像権の侵害だ」とかぶつぶついってたもんなあ――ってだったら書くなよ>おれ。やはり革ジャンにサングラスの写真でないとダメなのだろうか。しかしカラオケ写真のほうがよっぽど(以下略)
 11時過ぎには小野不由美さまも合流。あいかわらず指の調子がよくないらしいが、綾辻いじめの口は冴えている(笑) ひさしぶりに天下一品でラーメン食べて、北白川バッティグセンター奥のボックスでBeMAX1時間半。んでもって綾辻邸にひきかえし、午前7時ごろまでに半荘2回。綾辻トップ、大森2着、三村・小浜ペアが3、4着でわたしは約3000ガバスの収入。綾辻さんはこういうレートだと強いのだが大人のレート(笑)になるとぼろぼろで経済効率がよくないらしい。名人戦も一回戦敗退だったそうで、やはり精神的に(以下略)


【7月23日(日)】

 ひとりで午前9時に起きて会場に先乗りした小浜徹也を尻目にぐうぐう寝て、12時前に起床。三村美衣、さいとうよしこと三人でタクシー乗って星群祭会場の御車会館へ。それにしても人が少ない。小浜といっしょに前で出てるとき、わりと退屈だったので数えてみたら客席には22人しかいなかったぞ(笑) だいたい創作系の集まりである星群祭でおれがしゃべってもしょうがないと思うんだけどなあ。
 お題は「ウケるSF」ってことだったので、これは形容矛盾ではないか(笑)という話をする。しかしその場で考えたんだけど、いまの出版界はSFがウケないんじゃなくて、ウケるとSFとは呼ばれないってことなんですね。典型的な例が『パラサイト・イヴ』なんだけど、ホラーアンソロジーとかの短編だって15年前ならSFと呼ばれていたにちがいない。ただし、現在ほかの名前で呼ばれて違和感がないのだとすると、70年代にわれわれが日本SFだと思って呼んでいたものははたしてSFであったのかという疑問が生じるわけですが、このへんのことはそのうちになにかに書くかもしれない。
 というわけで人前でものをしゃべると考えが整理されるというメリットはあるな。
 次の企画は眉村さんの講演で、ついまじめに聞いてしまう。セミナーのときは一部しか聞かなかったし。眉村さんの場合、発想の立脚点がわたしのような若造とはぜんぜんちがうので、聞いてるとけっこう新鮮で収穫あり。ただしポエニ戦争の話は長すぎたな。
 恒例星群ノベルズ合評を途中で抜けて、東大路の喫茶店(というかカフェバー)に入り仕事少々。三村美衣から「もう終わりだぜ」電話がはいったところで会場にもどり、堀さんとソリトンの話をする。ソリトンは3号になってかなりレベルアップ、商業誌に載ってもあんまりおかしくない、昔の日本SFっぽい(ってことはつまりいまだとSFとは呼ばれないタイプ)短編も少々。ガチガチのSFっぽい作品が多いのにあらが目立ちすぎて読めない星群ノベルズとは好対照ですね。ソリトン定期購読特典のプロ作家アンソロジーは、筒井康隆の人生相談が載るそうで、堀さんは燃え燃え。
 そのまま星群祭の二次会に顔を出し、一時間で抜けて四条河原町。阪急電車で梅田に出て、フコク名店街……じゃなくていまはフコクパレッタだっけか……の喫茶店トレビで関西海外SF研究会というかTHATTA友の会の例会。大野万紀一家、水鏡子、古沢嘉通、佐脇洋平親子、きくちまこと夫妻、てらさん@THTTA編集長、小笠原成彦@青心社などおなじみの人々とおなじみの会話をする。姫路で仮設住宅生活者となった佐脇洋平@グループSNEというか、細美遙子の夫の人は、486/75のデジタルハイノートウルトラをおととい買ったばかりで持ち歩いていた……のでダイナブックSS450と対決する……が値段で最初から負けているのだった(笑)
 旭屋→中華料理屋→喫茶店のコースを最後までつきあって、けっきょく新幹線の終電を逃したので東梅田のビジネスホテルで一泊。あーしんど。


【7月24日(月)】

 さいとうよしこが2時に市ヶ谷のSONYマガジンズで打ち合わせの予定ありってことで、8時に起きて泉の広場のそばの喫茶店でモーニング。10時ごろの新幹線に乗って東京帰還。東京駅でさいとうと別れて西葛西にもどり、ACアダプターもパソコンもあるしってことでそのままミストラルで仕事。働き者なわたし。
 家に帰ってメールを見ても返事を書く気力がなくばったり倒れる。


【7月25日(火)】

 Gamewalkerの締切が迫ってるんで、週末に届いてたのに京都に持っていくのを忘れた「リグロードサーガ」に着手。クイーンズランド女王国っていいよな。戦闘はアークより楽しいけどグラフィックがごちゃごちゃしすぎるのが難。
 とか書いているのはもう8月なんですが、JAVA番長もこの時期にプレイしてけっこうお気に入りだった模様。しかし最強に強まっているタクティカルシミュレーションはぢつはイタチョコシステムの「うそつきと私」じゃないかとひそかに思う私。でも仕事じゃないゲームをやっているひまがない私。人生の悲哀だな。いいもんバーチャルボーイ買ってやる(笑)
 JAVA番長といえば、MediaFront最新号でご尊顔を拝見、これで予習したからShadowの打ち合わせはばっちりだぜと思ったら、日記によるとあの写真ははずれらしい。まあしかしくぼたつにサンドイッチされたくない気持ちはよくわかるかも(笑)


【7月26日(水)】

 きのうにひきつづきリグロードあんどアクアノートの休日。いやあアクアノートはいいっす、いまさらですが。しかしどうも根が短気なのでソナー打ったりじっと静止したりのコミュニケーションはめんどくさい(笑) 白イルカはなかなか見つからないし宇宙人も見てないぞ。って2時間くらいじゃ無理か。
 金曜から熱海の予定なので、それまでに今週の仕事をかたづけなきゃいけないんだけど、数えてみたら原稿が六本(笑) あわてて寝室にこもり、小説すばる書評用の金井美恵子『恋愛太平記』2巻本を読みはじめ、疲れるとゲーム(笑) 金井美恵子はもうちょっとゆったり読みたいんだけど集英社にもらった本だから文句もいえない。やれやれ。あーしかしこれは爆笑っす。なんか意地わるの度合いが増してるような気がするな。


【7月27日(木)】

 Gamewalker、小説すばる、ペントハウス、MediaFrontの原稿をぶっ書く。あーきのう寝過ごして「エンドレス・ワルツ」(鈴木いづみ&阿部薫が主人公の稲葉真弓のノンフィクションノベルの映画化)の試写を逃しちゃったからNetWorksのい映画評が書けないぜ。困ったなあと思って編集部に電話すると、「佐々木は8月2日まで休暇です」でまんもすらっきー。書きかけていたhotlinkの原稿も放り出して、んじゃもうちょっととリグロードを進めたり(笑)


【7月28日(金)】

 朝9時ぐらいにNetWorks以外の原稿をぜんぶ送って寝る。と思ったら10時半というとんでもない時間にタカハシ氏@BNNの電話でたたき起こされる。
「NIFTY-Serveからのメールが届いてないんですが。リムネットからの画面ショットのほうは来てるんですけど」
 ってそんなの知るかよなんかNIFTY-Serveのメール送信が不調で時間かかるってメッセージ出てたけどなあ、待ってりゃ着くんじゃないのまったくとか殺伐とした気分になりそっけなく電話を切ったものの目が覚めてしまったので原稿をリムネットから送り直すことにしてDynabookに入ってたファイルをチェックしてみたら宛先がmakoto@bnn.co.cpになってやんの(笑) いやあすまんすまん手動で入力するとこれだかんなあと反省しつつ送り直し、そのままミストラルで仕事。無理やり起きちゃったわりにがんがん翻訳が進む。
 熱海にはお坊っちゃんSFファンの野口誠@SONY(理科大SF研OBで現SFセミナー事務局長)のお父さまのリゾートマンションがあって、ここ数年、毎年夏はそこでうだうだするのが恒例なんですが、3時半ごろ、同行予定の三村美衣から携帯に電話がかかってきて、午後6時東京駅待ち合わせってことになる。なんかホワイトハート新人賞の下読みでたいへんだと泣いてたけど行けることになってよかったよかった。
 と思ったら三〇分後にふたたび電話。亭主の小浜徹也@東京創元社が喘息の発作を起こしていまから帰ると電話がかかってきたので行けなくちゃったよー。あーまったくせっかく準備して玄関出かけてたとこに電話のベルが鳴ってこれだもんぷんすか。あーそーですかまーおだいじにねー。
 ってしかし小浜くんは毎年熱海に行っては滞在中に喘息げほげほ男になってたんだけど、なんだ熱海のマンションのせいじゃなくて、毎年この季節には発作起こすのな。
 まあ最近はテレサ・テンのおかげで世間の目は比較的喘息患者にやさしくて、会社だってなんだってやっぱり目の前で死なれるとやだから早退・欠勤の融通もきくわけで、いい世の中になりました。しかしなぜかわたしの場合には喘息の発作は前から週末に起きるんだよな。
 というわけで小浜夫妻は今回は欠席になってしまいましたが、この日たかをくくって病院で点滴を受けなかったばっかりに翌日大発作を起こして意識不明状態に陥り救急車で運ばれて一命をとりとめるという事件が出来するのはこの時点では知る由もない。
 しかしおれはちゃんと電話で、「どうせ明け方とかに発作が出ちゃうんだからいまのうちの病院行って500ccくらい点滴しといたほうがいいよん」と言った事実は記録にとどめておこう(笑) まあこのへんのドタバタ騒ぎについては、もし万一更新されることがあればてんぷら★さんらいずページで読めるでしょう。救急車内部の写真とかでもさすがにQV-10では撮ってないか(笑)
 むかしおれが東名高速で思いきり事故って高速バスの待合い室をぶっつぶして死にかけたときは、調書をとられるときに現場写真を見せられて、「この写真、記念にもらえないですか?」ときいてだめだといわれた経験があるという話はよく考えてみるとあんまり関係ないな。
 まあそんなわけで参加者が二名減りつつも、午後六時に東京駅新幹線南口で小江雅美嬢と落ち合って一路熱海。さすが夏休みで生意気にもこだまが満席だけどなんとかすわれて7時過ぎに到着。クルマで出たオーナー(の息子)夫妻も道路めちゃ混みで遅れたもののわれわれが着く寸前にたどりついていて無事合流。しかし買い物ゼロ状態なので夕食は蕎麦屋の出前ですませることに(;_;)
 んでもってメインエベントの花火大会が開幕。いやあやっぱり夏は花火だよね。夏は会社という名の別荘でサマーライフを満喫する高橋誠氏@BNNは花火の最中に携帯に電話をかけてきて滂沱の涙を流しておりました。ま、人生いろいろだ。
 イベント終了後、桃鉄に興じる人々を尻目にソファで2時間仮眠、むっくり起き出してさらに3時間仕事をして寝る。


【7月29日(土)】

 昼過ぎに起きてマンション屋上プール。やっぱり夏は屋外プールだよね。どうも屋内プールってのはしみったれてていかんす。
 2時間泳いでから、ひとり徒歩2分の距離の喫茶店Withにこもって働く。なんかこういうとこでちょこちょこ仕事するほうがピッチが上がる気がするな。リーダーズ英和辞典と原書のテキストデータがHDにぶちこんであるから、電源さえあればどこでも仕事ができるぞ。液晶バックライトだから真っ暗な環境でも安心さ。
 きのうはあえなく店屋物に終わった夕食のカタキを打つ勢いで、近所の魚屋その他で大量の食糧を買い込み、野口夫人を筆頭に奥様方がセッティング。今回、大森は非常事態宣言中なので、ベランダにデッキチェアだして仕事。準備ができたところでひたすら食う食う食う食うってそんなに食ってどうすんだろね、まったく。イサキの塩焼きが一等賞。アサリもうまかったす。
 こんなに食っちゃ仕事にならないよねってことで、「ほんとうの桃鉄を見せてやる」と宣言しもりりん番長(笑)となって参戦。ゆうべトップで天狗になっていた野口の鼻を叩き折る(笑)
 熱海ではなぜかデフォルトで夜は桃鉄ってことになってて、数十年単位のゲームをするときは、最初にひとり頭5000ガバスとか出してプールして、最終資金に応じて分配する賭け桃鉄(笑)をやったりもするですが、なにしろ非常事態なので短期決戦で5年クリアし小江雅美を抑えて日本一社長になったところで仕事に復帰。


【7月30日(日)】

 野口夫妻は実家で用があるとかで知らないうちに帰っていた。えらいことである。朝まで働いてたので2時ごろまでぐーぐー寝てからまたプール。風呂にはいって部屋をかたづけ――というか、奥さんたちが片づけた――熱海に来ると必ず寄ることになっているニュー富士屋ホテルのそばのマーブルケーキがおいしい喫茶店でティータイム。奥さんたちを放し飼いにして荷物番&仕事。近くのイタ飯屋(なんかピザの味が落ちた気がする)で晩飯食って、9時半の新幹線で帰る。


【7月31日(月)】

 メディアフロントの原稿用に借りたマイクロソフトオフィスの辞典ROM3点セットをとりに、タカハシ氏がミストラルに来訪。ジャストシステムから届いたばかりのサイバーSFアンソロジー『シミュレーションズ』を暑中見舞いに贈呈。しかしこんなSFアンソロジーに2700円(だっけ?)なんて定価をつけて売れるんだろうか。
 どうでもいいけどこの本には付き物関係の翻訳クレジットがついてなくて、ふつうに考えると代表訳者の浅倉さんが訳したみたいっすけど、あれは文責大森です。もっとも巻末のブックガイドは原書の書誌情報がまちがいだらけで相当直したけどまだ間違いが残っているかもしれなくて、これは責任は負いたくないのでSFおたくな人は編集部につっこんでね。
 ジャストシステムはサイバーSF論の翻訳も進めてるんだそうで、原稿のプリントアウト(どう見ても文豪だなこりゃ)がどさっと送られてきて、解説と邦訳チェックおねがいしますといわれたけどどう見ても大森向きの本じゃないので中村融先生にでもお願いしてかわっていただく予定(とか書いてるとタイトル教えろと古沢嘉通からチェックが入るのは目に見えているのだった)。しかしSF出版社はコンピュータ系の出版社が支える時代になりつつあるような。

【8月1日(火)】

 丸善でさがしてた本が見つからず高田馬場の芳林堂に行ったついでにマリンカ。関東海外SF研究会の例会として、大森が7年前に発作的にはじめたSF系の例会なんですが、本人は最近ぜんぜん行ってなくて、いつのまにかワセミスの濃い人たちの例会になりつつあったり(笑) と思ったけど、今日は大森英司@わせだも溝畑康史@出版藝術社も姿を見せず。そのかわり高橋良平氏にひさしぶりに会う。ハマナコンは里帰りのついでにちらっと顔を出すだけだそうです。
 SFマガジンでバイトしてた木村くん@中央大はなんでも日販に就職が決まったそうで、本がちょっと安く買えてよかったね。


【8月2日(水)】

 3時半、松竹第一試写室で若松孝二の「エンドレス・ワルツ」。稲葉真弓の原作は、阿部薫と鈴木いづみの愛と性(笑)を描いたノンフィクションノベルで、出たときは「ふうん」って感じだったけど、映画もわりと「ふうん」。
 阿部薫の町田町蔵はともかく、鈴木いづみが広田玲央名とはねえ。おっぱいが大きいところは似てたかも。しかしまあわたしが鋤なのは鈴木いづみの私生活ではなく小説なので、「いつだってティータイム」からの引用とか「女と女の世の中」からの引用とかがナレーションでかぶるとつい感動してしまうのである。
 突然降り出した豪雨の中を秋葉原へ。山岸真パソコン買物遠征@秋葉原(笑)なのである。引率は堺三保、監督は三村美衣、野次馬が小江雅美&さいとうよしこ。携帯とPHSで連絡をとりつつラオックス電子文具館で合流。Doomsday Book翻訳に使用する電子ブック版『聖書 新共同訳』を買って大森の買い物はおしまい。問題は山岸パソコンである。やっぱりFrontier神代のPentium133でしょ、といってたんだけど、堺先生の推薦は17インチモニタつき144000bpsモデム内蔵のP100/16M/1G/4xCD-ROM構成のDELL。しかしふつうに歩くだけでふつうの人より倍くらい体力を消費する――というか運搬重量が大きい――堺さんぽはすでに足が痛いとリタイア、古炉奈で休憩したあと、大森が引率を交替し、山岸、三村とソフマップをのぞくもろくに品物がないし高い。やっぱりTゾーンミナミの堺推薦DELLでいいんじゃないのとTゾーンにもどったらもう閉まっている(笑)そうか7時閉店とはねえといいつつ、しょうがないのでDOS/Vパラダイスに連れていく。をを、GATEWAYが安いぞ(笑) P133のゲイトウェイ、4倍速3連装CD-ROMドライブ内蔵、16メガ/1.6ギガで36万(だったっけ、おなじ構成でP120だと30万ちょい)、これだよこれと思ったら英語Windowsモデルしかなくて、さすがに大森もそこまでムタイな性格ではないので、P100のドスパラショップモデルでキメ。20万ちょいくらいっすか。28800モデムに17インチモニタつけてもDELLより3万くらい安あがりだ。
 けっきょく山岸はカードだけ用意して現金を持ってなかったことが判明、予約(笑)だけになりましたが、まあ機種が決まってよかったよかったってことで、あとから合流した添野@JSBも混ぜて肉の万世。んでもって神田でカラオケ2時間ね(笑)
 しかしきのうまでハードディスクなし(笑)の286マシン(だれかのお下がりの98)で松しか使ってなかったやつがいきなりぺんてぃあむ100でATOK+秀丸だもんなあ。白石朗なんかまだ486/66だぞ。やーいやーいと白石朗に電話したら、
「問題は、クロック周波数1ヘルツあたりの一日の翻訳生産バイト数だな」だって(笑)つまり、一日につくった2バイト文字テキストファイルの容量をクロック周波数で割った値が翻訳力なんだそうである。おれは50で割ればいいから楽勝だな(笑)


【8月4日(金)】

 拝狼の件で水道橋コミックハウス分室に寄ってからNIFTY-Serveの某海外ミステリ系Patioのオフ。関口苑生氏、五条弾(吉野仁)氏、単細胞氏、天野香介氏にかめやっこ嬢……というメンバー。紀伊国屋で集合して台南で食いまくり。そのかたわらペーパーバックをひっぱりだし、博覧強記のお医者さん、単細胞氏にDoomsday Bookの医学関係でわかんないところを教えてもらう。
 関口大兄はミステリ系ゴシップの宝庫なんだけど、ホラー作家が集まって、ホラーを書評でとりあげない差別意識に満ちた書評家たちを槍玉に挙げ、断固戦うべき「ホラーの敵」としてSF関係から2名、ミステリ関係から4名が指名された話とか、新保博久氏が抜けたあとの新潮ミステリ倶楽部賞(って日本推理サスペンス大賞の後がまね)一時選考員選考会(笑)の一部始終とか、最近業界で評判が悪い某女性翻訳者の話とか、例によって貴重な情報をいろいろ仕入れることができたにもかかわらず、諸般の事情で詳述できないことは慙愧の念に耐えない。そーいえば某翻訳者から関口大兄のところに送られてきた手紙(おそろしくて開封してないというのになぜかしっかり鞄に入っていて、なおかつA4の紙にプリントした一枚がA4の封筒に入っているので光にかざすと読めてしまうのである)というのがもっとも壮絶だったけど、これはもっともおそろしいので内緒。でももっともおそれているのは池上冬樹だって話で、やっぱり山形新潟対決か――と書くと特定できちゃってまずいけどまあいいや(笑) 茶木さんは「年貢はちゃんとおさめましょう」という原稿を小説推理に書いたそうである。懲りない人だねどうも。


【8月5日(土)】

 なんか4時ぐらいに目が覚めてしまったので、ロイヤルホストとビルディでモーニングのはしご(笑) やっぱりジョナサンのトーストがいちばんうまいような気がするな。ジョナサンは電源もあるのでポイント高いっす。

 午後二時、広尾のShadow秘密基地でLittle TOKYOの顔合わせ。ピクスピ寺本氏、たけなかJAVA番長、柳下毅一郎氏、桝山寛氏……とほとんどHyperdiary協会のオフ状態。
「いやー津田さんのリンクが使えなくてふべんだよね〜」
「ランキング出ないと張り合いないし〜」
 みたいな。
 しかし桝山さんは、「オフラインで面識のない人の日記は読んでもリアリティがない」のでパスしてるそうですが、その態度は思想的にまちがってると思う。正しくは、
「しょっちゅうオフラインで会ってても日記を読んでない相手の生活にはリアリティが持てない」
 だな(笑) そうか、だからおれはどうも山岸真の存在にリアリティが持てないのか。あとは主としてくぼたつと高城剛の話題で盛り上がる。あと就職の話とか(笑) でもないしょの話が多くて書けません。
 打ち合わせ終了後もうだうだしゃべり、近くまできたから恵比寿在住の添野知生@JSBの家によろうかと思ったけど電話に出ないので、柳下と広尾の喫茶店でお茶とケーキ(笑) 


【8月5日(土)】

 なんか夜中の12時目が覚めてしまったので、鈴木光司『らせん』を読む。どう見てもSFじゃない材料でSFをつくっちゃうところが『パラサイト・イヴ』と正反対でおもしろい。しかしどうしてこんなにマタンゴSFばっかり出るんだろう。謎だ。『らせん』はこれだけの話にするならもうちょい分量増やしてディテールつめてほしかった気はするけど、やっぱり★★★★1/2くらいはつけてもいい。今年のベスト5くらいか。
 まだ眠くならないので、白夜書房から送られてきた「ホットミルク」と「アリスランド」となんか新人の人の単行本を読み、さらにコミックハウスでもらってきたえっち系コミック誌を読む。ちゃんとフォローしてたわけじゃないからよくわかんないけど、このへんは最近けっこう熱い気がする。とくにホットミルクがいいなあ、やっぱり。
 それでも眠くならないので、鈴木輝一郎のお見合小説『ご立派すぎて』を読み、けっきょく目が覚めてしまったので午前4時半に起き出してJonathan's。


【8月7日(月)】

 実年齢と写真が公開されてしまったY田N子@本の雑誌編集部から催促電話。『らせん』と板東齢人に、『ゴジロ』を風間賢二に奪われている事実が判明し茫然。『らせん』メインで書いてたのにい。しょうがないから帝都物語の番外編にしようと思ったのに近所の本屋に本がない。と思ったら『シミュレーションズ』のことをすっかり忘れていたのを思い出し、ついでに秋月こおのバンパイア物を読んで、あとはラッカー短篇集と久美沙織でお茶を濁す。


【8月8日(火)】

 SFマガジンの原稿書いて、『ソリトンの悪魔』上巻を読む。いやあ昔のSFはいいねえって感じでどんどん読んでしまったけど下巻は月末か。このまま下巻が出ないほうがよかったりして。けっきょくSFは小松左京でいいのかもしれないが、これが『パラサイト・イヴ』みたいに売れちゃうとちょっと困る――ってべつに困らないか。


【8月10日(木)】

 さいとうよしこが近所のおもちゃ屋でバーチャル・ボーイを買ってくる(笑) 思わずピンボールにハマる。いやーすんげーいいいすよ、バーチャル・ボーイ。ってだれも信じないか(笑) 妙に重くてヘッドマウントできないのがとってもいやなんだけど、脚をはずして、仰向けに寝転がって、目の上にのせるという荒技を使うとけっこう快適。さいとうよしこはフルフェースのヘルメットを買ってきて改造する説を主張しているが、わたしは長い手ぬぐいで縛るとか、主にチープな解決策を模索している。そんでもってそのまま山手線一周しながらゲームをやりつづけてまわりの反応をネタに原稿一本(笑)
 頭の上にクイックカムとりつけて、外界をビデオ映像で見られるように改造できるとナイスと思う。


【8月11日(金)】

 2時にリットーミュージックの久野くんち。須美久って名前でSFマガジンで音楽レビューページやってる人ですが、古いSFの人で元ぱらんてぃあ。ずっとギターマガジンの副編だったんだけどこんど新しい音楽誌創刊するとかでそのコラムの打ち合わせ。
 なんか話聞いてると越川芳明の映画評とか柴田元幸の音楽コラムとかあるんだそうでなんだかわからん(笑) おなじビルなのでインプレスに寄って、八木さんがいたらインターネットマガジンの最新号をもらっていこうという野望(笑)があったんだけど、ちょっとのぞいたところではだれも知ってる人がいなくてしおしお。でも久野くんが大槻ケンヂのニューアルバムと篠原涼子のサンプルテープくれたのでほくほく。「天使たちのシーン」のカバーってこれに入るのね。
 それをもって早川書房に行ってさっそく阿部編集長に自慢。たいへんうらやましがられて満足する。おーつきの事務所には毎月SFマガジンを送っているのになんにもくれないんだそうである(笑)
 ついでに早川書房リバーサイドプレスの村上さんもホームページをつくっている事実が判明し、URLを聞くが本人不在でだれも知らない(笑) 阿部さんをつかまえてきいてみたら、「近刊予告の『真夜中のサヴァナ』んとこにリンクが張ってあるよ」だって。
 家に帰ってさっそくのぞいてみましたが、いやあ、立派でした。担当編集者にここまで宣伝してもらえるんならいいよな。
 神田駅前の小鍛冶で嘉藤嬢あんど塩澤くんとお茶しつつ打ち合わせ。SFマガジンのコラムは1月号から大幅に刷新の模様――っていう話はまだオフレコか。スリリングな毎月が復活する模様である。刮目して待て。〈夢の文学館〉はなんだかあんまり売れていないらしい。Doomsday Bookは400字でだいたい1730枚くらいあるんだけど、ハイペリオンとおなじ組でなんとか一冊に押し込める予定とか。600ページ越えますがだれが読むんだろう。それで3000部とかだったりするとおれの夏を返せって感じだな(笑)


【8月12日(土)】

 黒丸尚氏のひとり息子のあきらくんがお誕生日ってことで、誕生会に呼ばれて(笑)蒲田。美由紀さんもMacな人なので、WWWデモのため28800モデムを持参。しゃぶしゃぶを嵐のように食ってからセッティングして、ネットサーフ@蒲田。堺さんぽ情報で、NIFTY-ServeのFSFのRT常連のPAWこと坂口氏(もと東大SF研)のスターシップ・コンゴウページがオープンしたってことなので、ついでに見にいく。最近、家からだと日記しか読んでないからなあ(笑) 
 コンゴウページはスタトレのくせに(笑)えらいりっぱでびっくりだ。しかしいくらbackgroundをたくさん貼ってアニメーションにしても、どうせNetscape1.2では見えないにちがいない(笑) 1.1Nまでサポートされていた複数バックグラウンドの連続表示(ぱっぱっぱと背景の色が変わったりとかするやつ)はじつはバグだったというのがNetscapeの公式見解だという話がNIFTY-Serveのどこかに書いてあったという話だけどほんとなんでしょうかね。まあうちはMacだからまだ関係ないや。ってもうMac用の1.2も出てたりするんだろうか。
 蒲田駅前のカラオケボックスでJOY2時間。「なにそれ」「GOING GOING HOME」「Man & Woman」にファンク・ピーナッツにmcA.T.とかそんなの。新曲強化期間なのでまだまともに覚えているものがほとんどない(笑) Vivid Colorsはちょっといいかも。マイリトルラバーズはむずかしいっすね。FunPほどじゃないけど。コンビニで食糧買い込んで草刈家にもどり、朝飲んだ鼻炎薬の影響で急激に眠くなりばったり寝る。


【8月13日(日)】

 お昼に起きて、うだうだしている人々を尻目に駅前の喫茶店コパンで仕事。なかなかひなびたお店でいいっす。1時間ばかり働いたところへ小浜夫婦・草刈母子・さいとうがやってきて、駅ビルのぼてじゅうでごはん。あきらくんと別れて4人でJRに乗るも、まだ歌い足りないさいとうはいきなり京浜東北線内で「池袋でPrologue」プランを提出、電車の中から携帯で予約を試みている(笑)
 大森は大会前にDoomsday Bookマラソン完走の使命があるためひとりで帰宅。あープロローグのサザン歌いまくりってやってないんだよなあ、ちぇ。


【8月14日(月)】

ミストラルが夏休みなもんで、ジョナサン→ビルディでDoomsday Book追い込み。幻想文学のインタビューをメールで送ってもらったやつを先週末からえんえんなおしてたんだけど、キリがないのでえいやっと適当にかたづけて送る。
夜、はまなこんの件で我孫子さんにTEL。まだ参加するかどうか思案中とか。我孫子さんはとうとう98用の通信アクセラレータボードとSUNTACの28800モデム買ってインターネットぶいぶいぶい状態なので、ホームページ建設の野望に燃えている。なんかWindows用のグラフィックツールがない――というかBMPファイルをGIFに落とせるモノがみつからないと相談されたけどうちのWindowsはCD-ROM閲覧用だからよくわからない(笑)
というので佐々木@NetWorksに電話したら、ペイントショップ・プロってのがいいんだそうです。最新は3.0で、検索キーPSPでfilefindすれば見つかるよんだそうです>我孫子さん。


【8月15日(火)】

 おぼんです。道路はすかっとさわやかにすいているがファミレスは子ども連れでこみこみ。おまえらなあ、会社休みならどっか連れてってやれよー。しょうがないのでドピーカンの公園のベンチで読書。日比谷公園で昼寝をするサラリーマン気分を満喫してしまうのは、えぐざすも夏休み中のせいである。毎年思うがいちばん暑いときになぜしめるか。プールだけでも開放しろ。
 などといいつつも夏休みゼロでひたすら仕事に励んだ(でもないか)甲斐あって、コニー・ウィリスのヒューゴー/ネビュラ受賞作、DOOMSDAY BOOK 全578ページの翻訳がついに完了。調べものは山ほど残ってるし、流しでばらばらにわたしてるんで、入稿前には松上でもう一回校正することになってるけど、まあひとまずこれで一段落。予定の2ヵ月はさすがに超過したけど、2ヵ月と1週間で500ページ(70ページ分は去年の春にやってあった(笑))ですからね、大森としては記録的なペースである。やればできるじゃん。これならラッカーの新作なんて一ヶ月でちょいちょいだな(笑)
 あーしかし9月末校了の10月末刊で、入稿が来週ってことは、1700枚をひと月ちょいで校了にするわけね。あんまりゲラのことは考えたくないぞ。調べものも残ってるしなあ。
 ってことで午後からふたたび江東区南砂図書館。オックスフォード関係の日本語の資料が全然見つからない。鳴鐘法については、ドロシー・セイヤーズの『ナイン・テイラーズ』が参考になるよんてことで小浜徹也様@東京創元社が送ってくれたのでちょっとラッキー。その解説に資料として上がっていたブリタニカの関連項目を、日本語版と英語版と両方からコピーする。チェンジリンギングって音楽の仲間とはほとんど認められていないらしくて(笑)音楽事典とか打楽器辞典にはほんのちょっとしか記述がないのである。リーーダーズにはちゃんと【鳴鐘】って分野記号がついてるのになあ。あとはインフルエンザ関係と英国中世史関係の資料を借り出す。
 あとはなんだ、教会関係とラテン語のお祈り関係ですね。そういえば柳下の実家が教会関係だったような。今度質問するかもです。
 まあしかし非常事態宣言はほぼ解除されたので、ハマナコンから帰ってきたらいよいよホームページの引越あんど全面改築だな。日記ページもテコ入れの予定なんでひとつよろしくってことで。

【8月16日(水)】

 午後6時、銀座線で外苑前。ヒューマンメディアネットワークに打ち合わせに呼ばれてたんだけど、駅に着いてみると豪雨。Jリーグあんどプロ野球を見に来た人々が駅構内にあふれて、神宮側の階段は大混雑。すぐには止みそうもないので傘を買って突撃。夏はタオルを持ってるから安心さ。

 えーと、ヒューマンメディアっていうのはなんだっけ、SFの人にはラッカーの日本旅行記で主に有名な会社ですね(笑) 二回目の来日のお膳立てをしてくれたところで、有馬さん、小野打さん、毛利さんってところがラッカー日記の登場人物。あの日記にほんとはもっとひどいことが書いてあったのを翻訳でカットしたんじゃないか(笑)と心配してましたが、そんなことはありません。そういえばあの日記の最後に登場するしつこいインタビュアーというのは服部桂だったそうで大笑い。ほんとはおたくな注をいっぱい入れたかったんだけどなあ、時間がなくて残念なことではあった。

 今日の用件のひとつっていうのは、そのラッカーの自伝的60年代グラフィティAll the Visionsを原作(?)にしたCDをアメリカン・バロックってバンドが出してて、ラッカーの自作朗読あんど演奏のコンサートツアーをやりたいと向こうからいってきてるんですけど……って話。しかしラッカーひとりならともかく、6人編成だかの生楽器バンドを呼ぶのはたいへんだろうなあ。

 もう一個はヒューマンメディアがコンテンツ(笑)を担当する某大企業ホームページの立ち上げ企画でラッカーとなんかやれないかってサイバー系の話なんだけど、これもまあどうなるかは全然わかんないす。

 あと一個はいきなり現実的な話で、東京国際美術館のPR誌のSYNCにコラムを書く話。テクノアート系のかたい雑誌なんだけど、水玉螢之丞さんにイラストおねがいしたいってことなので、実現の暁には思いきり浮くでしょう(笑)


【8月17日(木)】

 8時半に起きておおあわてで支度して新幹線で姫路。89歳になる父方の祖母が亡くなって、今日はそのお葬式なのである。姫路駅で黒のネクタイを買ってタクシーで英保家の実家に滑り込みセーフ。着いてみると坊主が5人もいてびっくり。
 そういえば出がけにNIFTY-Serveをのぞいたら弔電じゃない弔電子メールが高知の知り合いから届いてて仰天したんだけど、葬儀の席では高知から山のように弔電が読み上げられたところを見ると、けさの高知新聞の訃報欄に載っていたらしい。訃報欄のためだけに高知新聞をとっている人も多いという話は聞いていたが、ローカル紙の威力ってやつですか。
 うちの祖母は明治生まれで大正・昭和・平成と生きて天寿をまっとうした計算なので、残された祖父のほうがさびしくなるとはいえ、とりあえず大往生ではある。驚いたのは出棺して焼き場に行ってもどってきてから。浄土真宗なんだけど、参列者全員が英保家の座敷に上がってみんなで勤行集を朗唱するんですね。ルビつきの漢語にイントネーション記号がついてるやつを読む。抑揚体系がけっこう複雑で侮れない。さらに文語訳聖書みたいな和語の翻訳が漢語の下についてて、この翻訳がじつに立派。かなり意訳してあるけど、それがさまになっている。思わず感心してしまいました。
 骨上げに行ってもどってきて、こんどは親戚一同だけでまた上記の朗唱大会があり、それからお弁当で夕食。今夜のうちに高知に帰るという母親、東京に帰るという弟@JUNE編集部といっしょに抜け出して姫路駅。構内の喫茶店で着替えて、親兄弟と別れ、さいとうよしこといっしょに東今宿ライオンズマンションの今村徹・藤森美里邸へ。ふたりとも東北大SF研出身で現在は姫路の国立循環器センター勤務。夫婦で自転車に乗り出勤してゆく優雅なDINKS(笑)生活中だそーです。東北大SF研OB機関誌、糸納豆ExpressのOBマック情報コーナー(笑)に出ていなかったので一応書いておくと、今村家のマックはCentris660AVで、まもなくパワーPCアップグレード予定。しかしモデムもプリンタもつながってなくて、AV機能は一度も使用されたことがないそうである。嗚呼。

 かつて「ファンジン界のSFマガジン」(笑)と恐れられた東北大SF研の機関誌Divergenceで鉄の支配体制を樹立した今村徹はしかし、その後いろいろあって主流派から追い落とされたらしく、このページによくメールをくれる東北大SF研OB主流派(?)からはどうも一線を画しているようなのだが部外者のわたしには何度話を聞いてもよくわからない。まあ事実関係のまちがいについては訂正メールをよろしく>そのへんのひと。

 という話はともかく、今村藤森豪邸(80平米で2780万とかの言語同断な値段)にたどりくつと、フローリングの広々としたリビングルームでは未来少年コナンが(笑) 思わず二話分じっと見てしまい(MBSで現在再放送中のやつを録画したもの)、そのあと「魔法陣グルグル」まで見てしまう。「晴れてハレルヤ」をアニメつきで聞いたのははじめてだったりする(笑)

 アニメタイム終了後は、ドクター・イマムラにDoomsday Bookの疑問点をしつこく質問。手土産も持たずにやってきて根掘り葉掘りたずねるとはいい度胸だねまったく。というわけでお世話になりましたm(..)m といっても今村家にはモデムがないのでこの日記が読まれることもないだろう。


【8月18日(金)】

 今村・藤森夫妻を送りだし、さいとうよしこが起きるまで(笑)今村家のマンガを読みふける。チーム猫十字社のSFファンタジー系ストーリーマンガがけっこう気合い入ってておもしろい。あとは桑田乃梨子の新しいやつと『月下の棋士』7冊。来月からはリットーミュージックの新しい雑誌でコミックレビューの仕事が入っているので、ぼちぼちリハビリをしておかなければなあ。

 さいとうが起きてきたところでグループSNEの佐脇洋平と翻訳家の細美遙子夫妻の家に電話。買ったばかりの神戸の豪邸マンションが例の地震で傾き全壊指定、一応まだ住める状態ではあるものの、改修工事がはじまったのと二人目の子どもができたのとで、7月から姫路の仮設住宅に入居したという被災者一家なのである。
 佐脇のほうは京大SF研の2年後輩、細美のほうはこのホームページの看板をデザインした吉永和哉と同級で、高校二年のときから高知SF研究会ヴェーダというローカルSFファングループをいっしょにやってたという腐れ縁関係なわけですね。佐脇は被災者の身も顧みず(笑)DELLのデジタルハイノートウルトラ486/75を衝動買い、こないだ星群祭の帰りに大阪で会ったときに見せびらかされてたんだけど、なんとその翌日にぶっこわれてWindowsが立ち上がらなくなって現在はDOSマシンに落ちぶれているそうである。

 姫路の仮設住宅は巨大な駐車場のような空間にずらずらずらとプレハブが建ち並ぶけっこう異様な光景なんだけど、交通の便がいまいちってこともあって、まだ3分の1くらいしか埋まっていない由。しかし2Kの間取りとはいえ、荷物はほとんど神戸に置いたままなのでわりと広くて仕事ははかどりそうな環境である。

 細美は育児に忙しくて仕事をする時間がないよーと力説していたが、あれは嘘だと思うな(笑) 育児といえば、佐脇・細美家の長男は鷹野で、こんど生まれた長女は透湖。蛸井潔氏の糸納豆expressによると、東北大SF研OBの海野家の子どもの名前は、海野はるか、海野かなただそうですが(笑)佐脇鷹野・透湖の兄妹も濃さでは負けない。と思ったら、点子さんかだれかが作者にご注進したらしく、しっかり当の水樹和佳さんから「イティハーサ」の原画がプレゼントされていたのだった。どうもありがとうございましたと大森からも一言御礼申し上げます>ってことで水樹さんによろしくおつたえだくさい>大原様。

 ちなみに大森望というペンネームは清原なつのさんのマンガ「私の保健室へおいで…」からとられた名前なんだけどこの事実はあまり知られていない(笑)

 仮設住宅でピザの出前をとり、あまりの暑さに神戸に寄る予定を変更し、浜松に直行。アクトシティオークラに荷物を放り込み、シャワー浴びて休憩してから浜松探索に出発する。NIFTY-ServeのFSFハマナコン会議室ログから鰻屋ガイドだけ切り出してあったので(笑)地元住民おすすめの店をホテルの部屋についてた地図上でチェック、とりあえず下見にぶらぶら。静岡の町っていうと豊橋と熱海しか知らなかったんだけど、浜松は意外に都会でびっくり。東京大阪の中間ってロケーションのせいか、ブロック都市っぽいひらけかたですね。百万都市の姫路よりよっぽど洗練されてる感じ。といっても西武は撤退しちゃうそうだけど、まあそれでも駅前に45階建てのビルが建っててオークラが入ってるんだからりっぱなもんだ。

 松菱百貨店地下で夜食を買い込み、商店街をぶらぶらしてると携帯が鳴る。小浜夫婦と牧眞司夫婦がいま浜松駅に着いたってことで、しばらく時間つぶして鰻の老舗(らしい)大黒屋で合流。大黒屋の鰻重はなんだか東京風で食べやすいけどいまいち感動はない。が同行者は満足の模様。キモ吸がうまかったのでびっくり。
 高千穂遥氏(最近、有田芳生の顔マネを持ち芸にしている(笑)人間、開き直りが肝心だよね)によると、浜松=鰻というのは過去の話で、いまや浜松はスッポンなのだそうである。というわけで菅ちゃんは高千穂さんに連れられてスッポン食いにいったらしいけどうまかったすか?>武田さん。
 ウナギのあとは謎の喫茶店、太陽でお茶。三村美衣がオーダーした、ナツメグ+オレンジ+生クリーム入りアイスコーヒーが超凄絶。大森のはミントとパイナップル入りだ。浜松ではこれがあたりまえなのか。謎だ。と盛り上がってるところへ水玉さんから着きました電話。合流を待って浜松の通信カラオケ状況を視察がてらBeMAX2時間。大森は「晴れてハレルヤ」とか「Vivid Colors」とか新曲強化中。
 ホテルにもどって、「未知への飛行」(笑)を見つつ寝る。


【8月19日(土)】ハマナコン第一日

 11時前にすべりこみでハマナコンにレジスト。のちに暗黒星雲賞を受賞することになるはがれやすいシール型参加賞(笑)はけっこういいアイデアだと思った。名札の管理とか、どうでもいいことにマンパワー割くのはばかばかしいもんなあ。最近のように参加者が高齢化してくると、潜り込み関係を警戒してレジストレーションに時間を費やすのは無駄だしさ。

 オープニングは「ナイトヘッド」風の懐かしい特撮でけっこうよくできてる。初村良明主演映画ってのはなかなか貴重ですね。SF関係者をかたっぱしから出演させた自主映画を河崎実あたりに撮らせてオープニングつくってビデオを売るとかってプランはどうでしょう。しかし一字違いなだけあって、会場ビル主役ってつくりはハマコンに似てるかも。もっとも今回のオープニングはエンディング〜来年のコクラノミコン……とつながってるのがミソで、いい味出してました。

 今年の大会は実行委員会企画がほとんど大ホール関連に集中、会議室は自主企画の嵐なので、どうもあまり見るものがない。まあ企画を見ないのは毎年のことで、だいたいロビーや喫茶店でだべってるのがメインなんだけど、今年は出る企画がないからなあ。ハマコンのときには4つも企画入れてたいへん疲れたので、これからはあんまり出ないようにしようと思ったもんだけど、一個も企画がないのは多少手持ち無沙汰かも。あ、合宿のアニカラにだけは呼ばれているのか(笑)

 というわけで、いきなりお茶を飲みにいくのもなんなので、ディーラーズルームをひやかしにいく――んだけど遠いんだよなこれが。ほとんどコミケ会場のような広大なスペースにもかかわらず、ブースの数はあいかわらずすくない。でもぶらぶら歩いてたらだれかが「オウムのひみつ」という怪しい小冊子をくれてラッキー(笑) これは要するに王蟲とオウムをひっかけた瞬間芸ギャグを絵にしたもんですね。「オウムは子どもをだいじにするらしい」とか「オウムは風呂に入らないらしい」とか絵がついてるの。ヒマだったらQV10とりこみをしてみるでしょう。

 会場に引き返し、ハマコンで一部SF関係者が激怒した(笑)「SFがつまらない理由教えます」パート2をのぞきにゆく。すでに古沢さんは爆発したあとだったらしくて残念(笑) ぼくが入ってったときには「ニューウェーヴはSFではなかった」「ニューウェーブはSFになんの影響もなかった」とかそんな話をしていて菊池誠が戦っている。そこに顔を出したのが伊藤典夫(笑)
「伊藤さん、ニューウェーヴ論争ですよ」といってひっぱりこむがさすがに議論にはならなかった模様。森下一仁、浅羽莢子、久美沙織、いするぎりょうこ、波多野鷹……などのお歴々が顔をそろえたミニファンタジーコンベンションは、半澤くんの企画。スペースとしては面白かったけど、内容的にはややからまわりか。レジュメもらってしばらく見物してから、ロビーで高橋良平、伊藤典夫、三村美衣その他をひっかけて駅前のトリコロールで昼飯。地元出身の伊藤さんに浜松についてのレクチャーを受ける。しかし18歳で浜松を捨てて上京した人だけにいうことが怪しい。
「最近の土産物はなにがいいかとか、弟に取材してあるんだ。○○屋のシラス干しとか、えーと、なんとかのなんとか」
 まあそんなものである。

 四時からはディーラーズルームで「出張なんでも鑑定団」。あたしゃ宮崎駿のサイン入り原画を出そうと思ってたんだけど、葬式のどさくさで持ってくるのをすっかり忘れていたので見物だけ。とりさんが持ってきた小松左京の単行本未収録のデビュー前マンガの原稿は100万だかの値がついたらしい。青心社の社長、青木治道氏はそのむかし200円で買った杉浦茂の単行本二冊を出して45万の鑑定。しかしぢつはこれは見せ本で、まんだらけの古川益三(鑑定人)に売りつけるための本はちゃんとべつに水木茂の稀覯本を用意してあり、収録後の商談できっちり売り飛ばしたらしい(笑) しかもそれさえサービス価格の取引きで、これを機会にまんだらけとコネをつくって厖大なコレクションで商売する深謀遠慮があるとかないとか。

 鑑定団企画終了後、総勢十数名が駅前の地下のまるいところ(笑)で待ち合わせて、伊藤典夫引率で伊藤弟おすすめの鰻屋あつみにくりだすことに。しかしこの「まるいところ」の待ち合わせのおかげで、悲劇の古沢嘉通鰻食い損ね事件が出来するとは神ならぬ身には知る由もないことであった……。
 って要するに古沢さんがべつの「まるいところ」でひとり待ちぼうけを食ってただけだんだけどさ。担当翻訳者に義理堅い嘉藤景子@早川書房はなんか来ない古沢さんを正しい「まるいところ」で待ちつづけてたらしいけど当然会えるはずもなく、古沢さんはけっきょく大野万紀氏をつきあわせてべつのメンツと遅い夕食をとった模様。
 あつみの鰻については仲居クローン軍団伊藤典夫叱責事件とかまあさまざまな騒動があったんだけど鰻がうまかったからいいや。

 鰻後、綾辻行人、水玉螢之丞、斎藤肇、さいとうよしこ、大森望の5名はタクシー2台に分乗、今大会で事前の評判がもっとも悪かった(笑)合宿企画のSF地獄宿はしもこんに乗り込むべく、浜名湖に向かって爆走。5000円使ってたどりついた浜名湖は花火も終わったあと、真っ暗でなにも見えない。湖畔の旅館、清風荘は100年前の地方コンの合宿に愛用されたんじゃないかってタイプの古い日本旅館でなかなか情緒がありましたが、企画で呼ばれてたマッハ軒は意外にもあんまり凶悪じゃなくて、参加者も3、40人。巨大プロジェクターにビデオ映像またはWindows画面を映してみんなで合唱するパターンで、綾辻氏は「紅三四郎」を熱唱。わたしは途中で抜け出して、牧眞司氏の「SFビブリオの部屋」でなごんでしまいました。唐沢俊一氏の死体ビデオの部屋はなんか1時間くらいいると自分が死体になりそうな暑さだったな。
 マッハ軒のほうはなんか新しいアニメが中心で水玉さん以外はだれもついていけない(笑)という状況だったため、タクシーを呼んで早々に退散。このあと宅八郎が大森をさがしにクルマを飛ばしてくるというようなことがあったらしい(笑)

 11時半にはオークラにもどって風呂あんど着替え。ひと息ついてから関西軍団が集結している部屋をのぞきにいく。ウナギを食い損ねた古沢嘉通さんにテラさん米村さん小笠原さん菊池さんやっしさん……てなメンツでいきなりベタベタの大阪弁ワールド。震災でアパートが全壊して死にかけた村上純平が古沢嘉通氏の指導のもとに持ってきたという日経流通新聞はカラー全面を使って白石朗インタビューが。この記事をみんなでまわし読みして思いきり盛り上がる。とくに女性記者によるインタビュー後記が傑作なんだけどここに書くとこわいからこのぐらいにしておこう。えーと8月7日付けかな。日経記事データベースでもたぶん全文を落とせるんじゃないかと思うがよくわからない。おそらく古沢嘉通の指導のもとこの記事のコピーはTHATTA次号の表4に紹介されると思われるので関係者の人はお楽しみに(^-^)

 ……と大阪の空気に浸っていたのもつかのま、さいとうに呼びもどされ、綾辻水玉両氏と4人でふたたび夜の浜松繁華街に出撃し、ウナギ帰り軍団が去ったあとのカラオケボックスOPAで2時間。大会の夜は更けていくのだった……。


【8月20日(日)】ハマナコン第二日

 11時に起きて12時ぎりぎりでチェックアウト。クロークに荷物をあずけて大会会場へ。今日も企画なし。柴野コレクション大放出部屋の入札リミットで大混雑の部屋からテキトーに朝飯食ってない人間をピックアップして昼飯。日曜のお昼時で地下のレストラン街は大混雑。けっきょくホテルにもどって31階の和食レストランで浜松入りして3度めのウナギ。1500円の鰻重だったけどこれがけっこううまい。要するに浜松の鰻の値段は単純に鰻の量に比例するようである。

 食事のあとは会場にもどり、ロビーで休憩。神林長平氏からいきなりMacの話を振られて驚く。がよく聞いてみると神林さんはApple Scriptがんがん書いて「ファインダが制御できるのは便利だよね」のパワーユーザ状態らしい。どーせあたしはQuick Keysですよ。というわけでMac雑誌の人は神林長平をチェックだ! しかもメインで使用してるワープロはフラッシュライターだそうです。ううむ渋い。この分では神林ホームページ登場も近いな。
 Macといえばエスカレーターに乗ってるときにいきなり主婦の人から、「うちも大森さんとおなじ時期に475を買ったので、拡張とか参考にさせていただいてるんですぅ」
 とかいわれて冷や汗(笑) 非専門誌にコンピュータの話を書いてコンピュータにくわしいと思われるのは心外である、といっておこう(笑)

 うだうだしてるうちにエンディングの時間になったので、綾辻、さいとうと二階席に陣取り見物。マスカレードの凋落は目をおおうばかりで、15年前のあの活気はどこへ行ってしまったんでしょうね。あんな使いまわしのコスチュームの人たちに光瀬杯やっちゃいかんす。といきなり怒ってもしょうがないけどさ(笑) 会場の圧倒的なウケかたではやはり沖縄ツーリスト(笑)の圧勝だったけどこれは外部審査員の人にはなんだかさっぱりわからないから評価しようがないわけで、暗黒星雲賞受賞は順当だったかもしれない。
 それにしてもRYUCON参加者がそんなにたくさんいたとは思えないのに思いきりウケてたのは、沖縄ツーリストの話がそれだけ口コミで広がってたってことでしょうかね。綾辻さんは「なになにどういうこと?」と熱心にたずねていましたが、考えてみれば実在の特定団体を誹謗中傷するコスプレはたぶん史上初だから、歴史的価値はあったかも(笑)
 もっとも沖縄ツーリストのコスプレ者の暗黒星雲賞受賞あいさつが、実在の沖縄ツーリストの人の去年の暗黒星雲賞受賞スピーチをそのまま再現したものだった……というようなディープなネタ(笑)についてはやはり司会者の解説がほしかったすね。
 星雲賞では「ナウシカ」「ゼイラム2」につづいてアート部門を受賞(二度目)した水玉さんのスピーチがバカ受け。さすが、おたくいじりには天才的手腕を発揮する水玉螢之丞であった。

 さて、全プログラム終了後、知り合いをさがして一階ロビーを歩いていたら、すれちがいざまいきなり、
「あ、大森さんですよね」の声。「きっといるだろうと思ってさがしてたんですけど、やっと会えてよかった。どうもはじめまして」
 ってことで宅八郎氏と第三種接近遭遇。じつはきのうプログラム見て、「へー宅八郎がゲストで来るんだ。挨拶しとこうかな」と口にしたところ、けっして挨拶してはならないと同居人に厳命されていた(笑)のだが、挨拶されてしまったものはしかたがない。
 だいたい大森は、すくなくとも対・小林よしのりバトルにおいては、思想的にはあくまで宅八郎支持の立場なのである(対・田中康夫バトルでは田中康夫支持だったけど)。それにしても同居人はじめ周囲の女性陣の宅八郎評価が圧倒的に低いのはどういうわけか――ってどういうわけかはわかるけどさ(笑)
 大森がなぜ宅八郎に呼び止められる身分になったかは長い物語があるのだが(うそ)、要するに宅八郎デビュー当初から宝島誌上で宅八郎ウォッチングをつづけていて、それをご当人がまめにチェックしてたってことですね。なにしろ業界恐怖新聞に名前が載ったこともあるってくらいでどうだまいったか(笑)
 なぜSF大会に宅八郎が出席したかっていうのはもっと長い物語で、『いかす!おたく天国』の年譜をマメにチェックしたSFおたくならご存じのとおり、宅八郎は中学時代から東海SFの会に出入りしていた元SF者なのである。ダイコンIIIあたりまではSF大会にも来てたみたいで、まあ故郷に錦を飾るってやつですか。
 で、どんな話をしたかというとめちゃくちゃ古い東海ファンダムの話とか、
「いやあ部屋借りるのがたいへんなんですよ。宅八郎だとわかったとたん門前払いで。もうオウム真理教といっしょですね」(笑)とか。
 もちろん小林問題の裏話も聞いたけどさしさわりがあるのでカット。
「へえそうですか、浜松出身ですか。あ、ここにも浜松出身のSFのえらい人がいますから紹介します」
 といって伊藤典夫先生に紹介し、宅八郎・伊藤典夫の謎のツーショット(笑)をおさえたのが収穫かな。おふたりはローカルな話題で微妙に盛り上がっていた模様。そばにいた綾辻さんにも無理やり紹介したけどこれはちょっとはずしたかも。
 なお大森が宅八郎とロビーで話しつづけているのに業を煮やしたさいとうよしこは携帯に電話して妨害するという非常手段(笑)に出たがなぜか携帯不通で不発。なんか心あるSF関係者は遠巻きにしていたらしい(笑) 大森英司がいれば反・小林よしのり派の若手(笑)として紹介したのに。

 そうこうするうちにロビーうだうだ組が動きはじめたので、ではではまたってことで宅さんと別れて駅ビルの上のビアホールで夕食。関西方面組と東京方面組に分かれて新幹線に散る。東京組は三村美衣・小浜徹也(横浜でもう一泊してあしたは八景島だってさ)と高橋良平、水玉螢之丞に大森さいとう。車内ではとつぜん水玉螢之丞のSFミステリ関係者お絵かきタイムがスタート。阿部編集長の似顔絵は激似なのでそのうちどこかで発表されるでしょう。古沢嘉通似顔絵はどうも唐沢俊一に似てしまう欠点が(笑) 綾辻さんの絵はかわいすぎかも。

 などと騒いでいるうちにとなりの車輌で爆睡していた難波弘之氏が登場。楽器の街、浜松についてのレクチャーをひとくさり。小浜夫妻が横浜で降りたあと、難波さんが腹が減ったってことで、じゃあ東京駅地下のアメリカンポテトあたりで軽く食べて……と思ったら日曜日ですでに閉店。んじゃステーションホテルね……とえんえん歩いて丸の内南口に出るも、こちらも閉店。げーっ、こんなに歩いたのにどっこも開いてないなんて。このままじゃすまないぜってことでふたたび駅にもどって山手線で有楽町(笑) 駅前の中華料理屋にとびこんで飯。水玉さんのお兄さんの軍事評論家・岡部いさく氏が学習院で難波さんと同級とかで、おなじ同級の黛りんたろうの話になり、さらに難波さんがご母堂の遺品を整理してたら黛敏郎からの手紙が出てきたという意外なエピソードが。
「その手紙っていうのが、『お探しの楽譜は銀座の○○にあります。この曲はそもそもイタリアの××が○○年に作曲したもので……』みたいな文面で」
「おお、やはりおたくの血が(笑)」
 

【8月21日(月)】

 午後3時、日本橋丸善の理文路で丹羽圭子さん@問題小説編集部に会って、矢野徹『ウィザードリィ日記』正続をわたす。あした問題小説の取材で矢野さんに会うんだそうで、その参考資料。ついでに最近の官能小説状況(笑)を取材する。丹羽さんは元アニメージュでそのあと季刊SFアドベンチャーでいまは問題小説という異常な経歴(笑) 翻訳家の栗原知代さんに官能小説の原稿を依頼して、これが出来がよくていまや門小のホープと呼ばれている――という話がいちばん驚いたな。荒木経惟にヘアヌードを撮影されたりもしているそうで、なかなかパワフルな人らしい。

 家に帰ってNIFTY-Serveにつなごうと思ったら、モデムカードの接続コードを浜松に忘れてきたらしい事実が判明。ホテルから接続したあとそのへんに落っことしてしまったらしい。しょうがないので2400ポケットモデムでつないでPatioを巡回してみると、をを、我孫子武丸ページが立ち上がってるじゃありませんか。さっそくMacを立ち上げてNetscapeでのぞきにいく。京都インターネットの中なので外からは見えないおそれありって書いてたけど、なんの問題もなく見える。ポテの写真もあるしかまいたち裏情報もあるし(笑)さっそくハイパーダイアリーもはじまっているのでこれはチェックでしょ。日本初の新本格ホームページか(笑)
 新本格系のデータはこれからは我孫子さんページに移動しようかな。しかし京都インターネットはデフォルトのディスク容量が500Kしかないみたいなので、このへんがどうクリアされるかしだいっすね。しかし秀丸のマクロを書きまくってhtml対応に改造した井上夢人氏はあっさり先を越されてしまったのである(笑) つぎは小野不由美ページだな、やはり。

 ひさしぶりにhyperdiarin' してみると、河合あみこさん@キノトロープの不連続日記事件登場からさらに状況はエスカレート、いまやだれとだれがどうつながっているのかまったくわからない状況。いつのまにかコミケでハイパーダイアリーオフが開催されてるみたいだし、ハイバーダイアリー協会杯争奪バーチャ大会にBNNが会場を提供するとか(笑)とにかくたいへんである。これはやっぱり統一おふをやるしか(笑)そんでもって二次会はカラオケで「小さな日記」ね。
 久々に更新された大森英司日記を見ていて、乱学講座の三村美衣の回のことをすっかり忘れていたのを思い出す。SFマガジンで見て、行くつもりにしてたんだけどなあ。大森英司はやはりハマナコンをパスしてコミケの人になっていた模様。わたしは京極夏彦本と十二国本がほしかったのにばたばたしてたおかげでだれにも頼めなかった(;_;) だれか京極本状況を把握してる人がいたらメール下さい。余ってるカタログをくれる人も募集中(笑)

 ついでにADDNETにはいって留守中のログを落とし、落ち際にwhoしてみたら水玉さんが(笑) 午前4時をまわっているのにこの人たちって……と思いながら、ついふらふらとほとんど1年ぶりくらいにADDのチャットルームに入る。

[ミズタマ:キュー] あ 阿部さんの似顔絵清書(笑)したんすけど(笑)>nzm
[nzm] ください(笑)

 というような会話が主に交わされる。tokoyaさんともひさしぶりだなそういえば。30分くらいで落ちたけど、落ち際にはHiromikkuが入ってくるし、まったくやくざなBBSである。

 ところでいままでの話とはまったくなんの関係もないが、hanakoの今週号では、ネビル・シュート『渚にて』の原書がスーパーはぼきで掃除されている写真を見ることができるのでSFの人は要チェックだ。FOCUSの話はどうせだれか書いてるだろう(笑)
【8月22日(火)】

 先週から何度か電話をくれてたテレビタロウの人につかまり、「タイムコップ」がらみでタイムトラベル原稿を受注。そんでもって井垣真理さん@東京創元社の紹介だという人からも電話があり、なんだか翻訳入門書の取材を受けることに。しかし明日は「カナカナ」の試写(パノラマ歓喜団の仁村さんの奥さんの県乃梨子さん主演のやつ)に行こうと思ってたのになあ。
 
 発売一週間以上前にもらってさんざん他人に自慢したまま聴いていなかった大槻ケンヂの二枚目をやっと聴く。「天使たちのシーン」は爆笑。チープトックリの演奏も聞けるし浅川マキが参加してるし、このアルバムはけっこうお得かも。しかしクスリのおかげだかなんだか、すっかり明るくなってしまったのが悲しい。おにぎり持って梨もぎに行くんじゃモダチョキだってば。

 明和書店で北村薫の『スキップ』をようやく買って2時間で読了。NIFTY-Serve某所に白石大兄が書いてるとおりで、SFとしてはけっこうずるい。まあでも学校の先生が記憶喪失になった話だと思えば腹は立たない。が設定は全然生きてないよな。「生まれてはじめて宴会というものに出た」(だっけ?)のあとを書くのがSFでしょ。ってちがうか。あと、言葉遣いでやや無神経と思われる箇所が二、三ありました。
 しかし考えてみると17歳のおれが現在のおれにスキップしたとして、はたして翻訳者はつとまるか。うーん、意外につとまるかも。うまくなったと誉められたりして(笑)

 ごった日記既報のとおり(笑)夜中は我孫子武丸氏とえんえん二時間電話。インターネット電話環境にはやくならんかなあ。音声ファイル関連についてはどこか近いところにReal Audioサーバができたら、写真のかわりにがんがん近況インタビューとってきてサーバに置くってのを考えてるんだけど、はやくsdw.comに導入されないものだろうか。
 その日のためにRA Studioはちゃんと落としてあるのだが(笑) RA StudioでつくったファイルをRA社のサーバにメールすれば、現時点でも自分のページでリアルオーディオが再生されるようにするのは可能みたいだけど、なんかの雑誌の記事によると登録されるまでにすごく時間がかかるみたい。
 

【8月23日(水)】

 1時半に起きてミストラル。きのう電話があった翻訳入門書の件の取材。ふたりでやってきたのに下調べゼロ状態で、せめて日外whoくらいは見てくると話がはやいのに。
 いつも思うのだが、なんにも知らない相手のところに取材にいって話を聞いてくるのっていやじゃないのかね。昔は自分で経歴資料とか用意してたけど、最近はばかばかしいのでやめているのだった。だいたいこのくらいの取材だったら翻訳の世界かなんかのインタビュー読んで電話で10分くらい追加取材すればすんじゃうぜ。といっても井垣さんの紹介では断われないわたし(笑) あー井垣さんの仕事ができるのはいつのことやら。
 
 取材のあと高田馬場に出て芳林堂でリチャード・コールダーと『ソリトンの悪魔』下巻をさがすも見つからず。2Fのジャンナンで中村宏美氏@アスキー第一書籍と、doomシフトですっかり進行がストップしていた怪しい本の打ち合わせ。そういえば第一書籍のページには担当者による単行本紹介コーナーがあって、中村さんの『サイベリア』エッセイが読めるぞ。
『サイベリア』といえば菊池さんのなんでも伝言板ではなぜか突然『サイベリア』ネタが沸騰してるんだけど、書き込み欄に行こうとするとdocument contains no dataになってしまうのはなぜ。おかげでレスがつけられなくてしくしく。

 中村さんと別れてユタでちょびっと仕事してから池袋のギーゴでプロローグ。さいとうがメディアフロントで通信カラオケがらみの取材仕事を受注したとかで、その打ち合わせのあとカラオケやってるところへ途中から顔を出したわけですね。おなじみ高橋誠氏にマックライフの上条氏に、えーとよく会うんだけど名前が思い出せないカメラマンの人と、あとよく知らないBNNの人ふたり。それとMac系ゲームライターでスーパーパワフルな平野裕子をくわえて7人もいるのに歌本なしでソングナビゲーター2コだけってのはちょっとね。
 といいながらひたすらソングナビゲート。プロローグに来ると最初はデフォルトで南たいへいよ音頭なんだけど、高橋氏以外の人はだれもこの曲を知らなくてとほほだよねって話はともかく、さ行をブラウズしている最中に出くわしたのが斎藤哲夫の「バイバイグッバイサラバイ」。どひゃあ、なんでいきなりこんなもんが入るんじゃ。いままでこのへんのフォークはX2000の独壇場だったんだけど、ひそかにプロローグがなぐり込みをかけている。念のため吉田拓郎をチェックすると「蒼い空」とか入ってるし。「はまひがさ、ゆらーゆら」ってやつですね。おまけに泉谷しげるの「白雪姫の毒リンゴ」まで入ってるし。こりゃもう綾辻さんはプロローグに行くしか。という話を伝えておいてね>我孫子さん。
 ひとりで感動しているうちにまわりの人はどんどん歌い、高橋誠氏などとつぜん「シュビビンシュビビンとやるしかない」とか叫んでいる(笑) なぜこの歌を一週間のうちに二回も聴く、みたいな(あと一回は浜名湖畔だよ、もちろん)
 わたしはひととおりソングナビゲートが終わったので満足して11時過ぎに引き上げる。あーさっそく「バイバイグッバイサラバイ」聞きなおさなきゃ(歌おうとして思いきり失敗した)。あーでもそれなら「さんま焼けたか」と「吉祥寺」も入れてほしいぞ。そうだリクエストしよう、うん。「もう春です」でもいいや。


【8月24日(木)】

 小説すばるの書評の締切をすっかり忘れてたら遅塚さん悲鳴のような催促メール。
 遅塚さんといえば、過日、小説すばる編集部のべつのかたが北川歩実さんと会ったとき、北川先生がいきなり、「そちらの編集部にオソヅカさんって方がいらっしゃるでしょ?」とたずねたんだそうで。その編集者氏が、「チヅカという者ならおりますがどうしてご存じなんですか?」とききかえすと、
「ああ。ボク、インターネットに入ってるもんで。大森さんのホームページでよくお名前が出てくるから」
 あーまったくだれが読んでるかわからないからおそろしいですが、北川さん今後ともごひいきに(といいながら本の雑誌では『僕を殺した女』にすっかり文句をつけてしまったおれ。でも北上さんと板東さんが誉めてるからバランスがとれたってことで(^_^;))
 それはさておき書評のお題である。先月は金井美恵子だったから今月「ムジカ・マキーナ」(←ぢつは「ミラーグラスのモーツァルト」長編版)ってのもなあ、やっぱり「ソリトンの悪魔」をどこかで調達するしか――と思ってたところにうちの書生の(笑)堺さんぽからTEL。さんぽ先生はきのう神保町でしっかり下巻を入手して読み終えたってことなので、さっそくスクーターで寄って下巻をピックアップしそのままエグザスで2時間プールサイドの椅子にすわって日にあたりつつ一気読み。やや尻すぼみな展開ですが、まあこれだけやってくれれば満足。
 プール帰りにミストラルで夕食。食べ終わったころに嘉藤景子嬢が松6上で割り付けした『ドゥームズデイ・ブック』後半のFDを持ってやってきて、進行の打ち合わせ。だいたいハードカバー2段組600ページ定価4000円くらいのとんでもない本になりどうである。だれが買うんだだれが(笑) あ、そういえば諸富さま、サイベリアお買いあげありがとうございましたm(..)m ドゥームズデイ・ブックも買ってね。
 解説をどうしましょてな話になって、「これはもう北上次郎御大しかいないっ。やっぱり冒険小説だしぃ」とか力説したんですが、はたしておやぢは引き受けてくれるだろうか。ううむ。『ソリトン』の解説みたいのがいいな(笑)

 ビルディで小説すばるの原稿書いて帰宅。メール関連の設定をしないままほっぽらかしてあったさいとうのマシンをアニソンメーリングリストが読めるように設定してやる。しかしBNNインターネットはめちゃこみで夜中の3時まで全然つながらない。まるでひところのリムネットみたい。これでてれほーだいが普及したらいったいどうなるんですかね。BNNの人には善処を望みたいぞ。てれほーだいは登録可能番号が二個なので、本格的につながらない番号だとわかれば捨てたほうがいいしなあ。固定課金のとこが接続不能になるなら、従量制のところで電話代だけ固定にしてしまうほうが正解かも。
 さいとうのマシンでBNNインターネットのメールボックスに初接続(笑)してみると、未読27通(笑) げっと思ったら23通はここ一日分のアニソンMLだった(笑) メールのついでに岸場に頼んどいたんだけどやることはやいよね。
 ところでコミケには「アニカラ1275」とかって本が出てたそうですが、さいとうが見せてくれといってたのでよろしく>大森英司さま。
 あ、そういえば水玉さんが、gzipファイルの中のどれか一個だけ(たしかギガだと思った)が解凍できなくて、ファイル壊れてるんじゃと疑っていたぞ>英司。

 渡辺英樹@今年度ファンジン大賞研究部門受賞!が送ってくれてた「TらぬTあぬき」を読んでたら、名大SF研OBの大矢秀樹氏がホームページを持っていることを発見、さっそくリンクを張る。ずっと張るのを忘れてた無田さんとこにも張る。しかしCompuServe発SF情報コーナーはなんか更新がないぞ。


【8月23日(金)】

 2時半に起きてミストラル。三時、読売新聞文化部の石田さんがやってきて、マタンゴSF(笑)関連の取材を一時間半ほど。『パラサイト・イヴ』はなんでも50万部突破、『らせん』も出足大好調ってことでいっしょに読んでみてるとなんだか似てるよね――っていうわりと単純なところから出発した取材みたいだけど、当然こういう切り口は増えてくるだろうな。
 多重人格/異常心理サスペンスの流行と、遺伝子レベルの人間変容ものの流行とは、アイデンティ・クライシスをテーマにしているという意味で同根である……etc.と「おまえは香山リカか」(笑)的な説をとなえる。ハートの問題に科学で味つけしてくとマタンゴSFになるわけだな。という話はそのうち原稿にするかも。なんかIMAGOみたいなネタだぞしかし(笑)
 石田さんは文化部だけあってホラー系SF系もよく読んでるので話がはやくて助かりました。読売一有名なSF者の波津博明氏とも当然知り合いで、波津情報も多少仕入れられたしよかったよかった。
 最後のほうでなんだかパソコン誌の話になり、ネットピアやガザピーまで読んでると聞いて驚いてたら、鞄から石田さんがとりだしたのがDynabookSS450(笑) 同機種持ちに会ったのははじめてっす。しかしNIFTY-Serveとヨミネットが中心で、まだIP接続はしてないってことでした。

 取材中、きのうメールで依頼のあったデジタルボーイ編集部からtel。ドツボ中に川崎和哉さん(しかし最近どの雑誌を見ても川崎さんの原稿がどどどどんと載ってて、はたして寝るヒマはあるのだろうかと他人事ながら気になる)から振られて泣く泣く断わった例のWebJockeyのページの次号分をやりませんかって話。今回まで4ページだったのが2ページになるんだそうで、ようし2ページならHyperdiaryネタだけで埋めてやる(笑)
 と決意したところ、べつにそれでもかまわないってことだったので、日記なページを持っている人はよろしく。ページの画面写真を勝手に撮られるとまずい人は申告してね。ネットワーク資源の使い方がまちがっとると先輩に注意されたらしい(笑)大森英司とか。あ、でもあのくらいのページだったらさっさと大学に見切りをつけてどこへでも引っ越せるからべつにいいか。どうせならえっち画像をがんがん載せて、「早稲田大学から追放されたページ」をウリにするとか(笑)

 さいとうが買ってきたダイムを見てたら、「パソ通で有名人と知り合う法」(笑)っていう記事があって、有名人メールアドレス一覧表が載ってるんだけど、細野晴臣と井上麻美のあいだに「桝山寛 著述業 MASUYAMA@ea」だって(笑) タイガーマウンテンのアドレスにメール出したって100万年待っても返事は来ないのでは。ってNetshopBoysの部屋は最近Tシャツの話題で盛り上がっているとのさいとうよしこ情報があるから、週に一回くらいはアクセスしてるかも。
 あ、そーいえばsdw.comのTシャツはSF大会に着てってちゃんと宣伝しときましたからね>桝山さん。「あ、引越先ここだから」と胸を指させて便利(笑)

 ファミ通では水玉本舗の「蛇をギュッとね」に爆笑。でも最近、帯ギュは読んでないんだよな。あーマンガ読まなきゃ。

 7時前に西葛西を出て新宿区役所前のボックス。パイオニアLDCから出るスーファミソフトの打ち上げをのぞきにゆく会(笑) ボックスにはいるといきなり関智一さんが「勝利者たちの挽歌」を歌ってる。ひー。スタジオハードの木川氏も最初からとばしまくり。しかもモニタのとなりではあの田中公平先生がリモコン握って厳しくチェックしてるという状態でとにかくたいへんなのである(しかしここだけの話ですが、田中公平先生はアニソンメーリングリストのえらい人の岸場清悟に似ていると思った。わりとおちつきがないとことかさ(笑))。
 もうひとりの声優、並木のり子ちゃんもJust Communicationとかブルーウォーターとか歌う歌う。水玉さんは両声優にコーラスつけてポケット一杯のしあわせ状態。ま、このへんのネタはそのへんの雑誌に描かれるにちがいない(笑)

 あまりの熱気にCPUが熱暴走したらしく、ギガのマシンが途中でシステムダウン。ブートROMから再起動(笑)してもダメで、急遽集中管理の第一興商LDにバトンタッチ。曲数が少ないとさんざん文句が出たものの(あたりまえだ)、LDには絵が出るというメリットが。ふつうならまあ絵が出ても懐かしいだけだけど、今日も場合はなにしろプロの声優がいるわけで、生アフレコ芸が炸裂。「さらば愛しのルパン」にルパン、銭形のセリフのみらならずあらゆる効果音をつけてしまうドモン関。いやーすごかったす。こんなことなら録音機材を持ってくるんだったぜ。

 ……というような話はアニソンMLで自慢するのが正しいんだろうか(笑) しかしそれはおそれおおくも田中公平先生にアニカラ100を謹呈したカラオケゴーゴー団団長の人が書くだろう、うん。

【8月28日(月)】

 ペントハウスとEYE-COMの書評原稿を送ってエグザス。プールサイドでスニーカーの原稿を二本かたづけ、東野圭吾の未読消化。そのまま30分くらい寝てしまうが、嘉藤景子@早川書房の電話で起きる。つづいて佐々木千之@NetWorksからもTEL。Hot Listの取材は明日、スパイラルに行くことになったらしい。
 日が傾いてきたので家に帰り、寝室でスニーカーの原稿読み。デジタルボーイの小崎氏より電話。一度編集部に来てほしいってことなので木曜日に行くことになる。毎コミは丈橋の毎日新聞本社ビルの2階だそうです。ってメモとるなよ。
 高橋誠@メディアフロントと電話しているあいだに堺さんぽがさいとう宛のアニカラデータ入りFDを持ってやってくる。んでこのあと堺さんぽは高橋誠のところに打ち合わせに行く予定らしい。
「5時の約束なんですがね(笑)」と高橋氏。時刻はすでに5時である。
「あ、すんまへん、前の打ち合わせが押したもんですから。いま行きますいうといてください」と堺さんぽ氏。
「あ、いま大橋が柳下さんと電話してます(笑)」と高橋氏。
 なんだかわけがわからない。
 堺三保氏は今月から「さんぽ」と呼ばれているのだが、最近ではおすまん・さんぽの呼称まで定着しつつあるようである。

 NIFTY-Serve某所では白石朗氏が「古沢嘉通の指導により」に反応するついでに、『聖騎士スパーホーク』(デイヴィッド・エディングス/宇佐川晶子訳)の我孫子武丸解説にも反応している。よく考えてみるとこれはハヤカワ文庫史上初のurl掲載解説かもしれない(笑) ぱちぱちぱち。
 そういえばPENTHOUSE9月号のコラムページをぱらぱら見てたら、なんと大森を含めて四人のライターがインターネットに言及している。藤脇邦夫氏はなぜかとつぜん『ネットトラヴェラーズ95』を書評しているし、鹿野司氏は、
「インターネットを始めると、まずやりたくなっちゃうのが、H情報の収集だろう。なにしろネットには国境なんてないのだから、全世界のサーバーをうろつきまわって、無修正のミもケもあるH画像やムービーを、いくらでも取ってこられる。こりゃあ、やめられまへんわ。うひょひょひょひょ。」
 とか書いているので茫然とするしかない。いやまあWフェラ画像をしばらくスタートアップスクリーンに使っていた人間に茫然とする権利はないんだけどさ(笑)


【8月29日(火)】

 午後一時、表参道のスパイラル・ビルでNetWorksの取材。Digitっていうテクノアート系のイベント……なんだけど、作品展示は一部屋だけで、あとは協賛各社の展示とセミナー。インターネット体験コーナーがあったりするお約束のパターンですね。こういうところでしか見ないマイクロソフトネットに入って、買い物リンクからノヴェルティ電話通販ショップをのぞいてるとバービー電話があってちょっと心を動かされる(笑)

 3時、新橋のTCCでツイ・ハーク「金玉満堂」の試写。柳下日記既報の香港版「料理の鉄人」ですがアニタ・ユンはやっぱりかわいい。しかし中国三千年の食文化の歴史も香港映画にかかるとただの見せ物である。日本のテレビ屋がおなじものつくったら思いきり非難されると思うけどなあ。満漢全席対決の審査員にはちゃんと日本人がひとり入ってるんだけど、その名前が松竹大五郎(笑) 英語字幕ではMr.Kawasakiになっていたそうである(笑) しかも審査ボードで最初にこの名前が映る場面では「松竹五大郎」になってたりして、あいかわらずのでたらめぶり。しかしいまどきベタベタのギャグを平気で連発する勇気は見習うべきかも。ほとんど「全員集合」のコントだもんな。

 五時半、目黒のオブスキュア・インク。元『SFの本』編集長の志賀隆生氏がやってる編集プロダクション。もっとも志賀さんはいまやIntercommunication系の評論家というか、Mac文化人としてのほうが有名かも。そういえば、いまから10年くらい前に大森がはじめてSE30上で稼働する「マンホール」を見せてもらったのも、志賀さんの会社だったような。オブスキュア・インクには名大SF研の田波正も勤めてたはずなんだけど、姿が見えない。
「今日は田波くんは?」
「やめたよ」
「えっ、いつです?」
「七月末で辞めて、なんかしばらくひとりでやってみるって」
「いまどうしてるんですか?」
「知らない」
 ってことですが、TTの連載はちゃんとつづいてるからどこかにいるのだろう、うん。なんか田波くん宛の郵便物が机の上にたまってたので、彼を見かけたらオブスキュア・インクに連絡するようにゆってやってください(笑)

 事務所のMacは、一台295ドルで一括購入したというZipドライブが一台に一個ずつついている。ニュートンも初期型のやつを300ドルくらいで買ったそうで、PDAの山を見せてもらう(笑) 事務所の外には21モニタが捨ててあるし、なかなか繁盛しているようである。
 なんの用事で来たかというと、裏インターネット本の打ち合わせだったんですが、企画内容はほとんど三才ムック(笑) 濃い本をつくりたいってのはいいとしても、しかしだいじょうぶなんだろうか。ううむ。ライター募集中ってことなので、何人か紹介しておきました。のでとつぜんメールとか電話が行くかもしれませんがよろしく。


【8月30日(水)】

 スニーカーの箱をほぼ消化したのでホラー大賞の箱を開ける。なんだ長編は十本しかないじゃん。楽勝楽勝。
 ということで短篇の箱から20本くらいひっつかんでミストラル。ぼちぼち読んでるととつぜん白石朗先生が登場。臨月の奥様を病院に送って、ミストラルで待ち合わせたとかで、葛西に引っ越してからここで会うのははじめてだな。
「古沢嘉通の指導」「某翻訳者の某評論家宛の手紙」その他の特殊な話題で盛り上がる。水玉さんが『ゴジロ』で泣いた話をしたら喜んでたす>水玉さん。
 
 さいとうよしこが買ってきたNewsweek日本語版のインターネット特集をぱっと開いたら、なんとDana Lewisの写真がどーん。ひとりで特集ページぜんぶ、合計9ページも書いててしっかり自分のホームページまでつくってあるー。しばらくメールが来てないと思ったらまったく。5月19日にうちに来たときは、
「だめ、写真はぜったい載せないで」
 とかいってたくせに(日記参照自分のページのトップにはしっかり写真貼ってるやんけ(笑)
それにしてもとてもNewsweekとは思えないミーハーな記事で、WWWの本質を鋭くついているかも。メールでいぢめてやる(笑) ちなみにデーナは日本マンガの翻訳も副業でやってたりするのでもちろん日本語は読み書きオッケー。DOS/Vインストールしてるかどうかはわかりませんが、ローマ字ファンメールならノープロブレムっす。

さらにさいとうよしこが買ってきた『コミッカーズ』は大特集「SFのチカラ」。これってもともとムックで出てた『マンガ××テクニック講座』が『MT』になって、さらに『コミッカーズ』になったんだよね。ううむとても『美術手帖』の別冊とは思えないぞ。誌名がかわるたびにどんどんおたく度が高くなってゆくような。んでもってしっかり水玉螢之丞先生の濃すぎる見開きがあるのでファンの人はチェックでしょ。
 あ、はやく阿部編集長似顔絵清書版をくださいね>水玉さま。あれ以上美化する必要ないっす(笑)

 ホラー短篇賞応募作40本をえんえん読みつづけるがアタリはゼロ。ううむ。飽きるとバーチャルボーイを顔にのっけて、ベッドの上でT&Eの「ヴァーチャルゴルフ」(笑) アプローチが全然寄らなくてトーナメントで勝てない(;_;) 一時、「PGAツアーゴルフ」にハマってたことがあって、ゴルフはまかせろとか思ったけどもろくも敗退。そーいえば「マリオズテニス」もなぜかキノピオに勝てないし。昔はえっちょんにだって勝ったのに――ってそれは白PCエンジンのなんだっけ、「プロテニスワールドコート」か。

 しかしFCGAMEMをちょっとのぞいてみると、最近のショップのバーチャルボーイ価格は、好きなソフト三本つき9800円まで暴落している模様。単体では4800円で売ってる店もあるらしい(というのはGamewaker情報)。買うしかないっすよ(笑)


【8月31日(木)】

 3時、竹橋・毎日コミュニケーションズのデジタルボーイ編集部。例のWeb Jockeyの話とはべつに、映画特集がらみで編集長の森清氏に呼ばれて雑談1時間半。今年は映画ライターとしてはほとんど開店休業状態なので、ろくな話ができない。
 まあしかし天眼大介(って新潮社で大森の一年後輩なのである)がテックWin付録CD-ROMに映画を連載(?)する時代だもんなあ。SFXならやっぱり高橋良平先生が……とか、最近のSFドラマならおすまんさんぽ氏が……とかひたすら他人を紹介して逃げ腰(笑) 長くてしんどい原稿はもう気力がなかったり。

 高島屋ローズサロンのラウンジで晩飯食ってから家に帰ると立花真奈美さんから、
「ねえねえ朝日の夕刊見た?」の電話。
「まだ見てないけど、どしたの?」
「ジョン・ブラナーが死んだんだよ、ワールドコンの最中に」
「えっなにそれちょっと待ってね」
 と新聞を開くと、共同電で、「世界SF会議の席上で死去」とか書いてある。がーん。25日に死んだっていうのに今日まで知らなかったとは不覚。あわててワールドコンのページを見にいくがなにも書いてないみたいなので、rec.arts.sf関連のニューズグループをチェック。チャールズ・プラットが、
「しかしブラナーは、本人もインターゾーンのインタビューで語るとおり、SF作家としては過去の人であり、じっさい彼の作品をじっさいに読んだことがある読者がどれだけいるだろうか」
 とか冷静なコメントを書いて、なんかいちゃもんつけられて釈明したりしているのであった。発言を遡ってみたけど、くわしい死亡時の状況についての報告は発見できず。ううむ。まああちこちに書いておいたからいまごろはだれかが発掘してくれているだろう。

 それで思い出したけど、NIFTY-Serveのほうにチャールズ・プラットからメール。なんか日本人の彼女のホームタウン(思いきり北のほうらしい)に年末年始にかけて遊びにいくとかで、日本に3週間ばかり滞在するから東京で会えないかメール。迎撃宴会やるですよ返事を書いておく。あ、早川書房にもたぶん連れていくのでよろしくね>阿部さん。

 Gamewalkerの原稿はやっぱりVBだけじゃ一般性からいってちょっと……(笑)ってことなので、PS「フィロソマ」のつづき。PHASE2を抜けてからはさくさくで、コンティニューしまくり爆弾使いまくりながら二時間でエンディングに到達。ああしかしこのシナリオはすげー。びっくりー。SF者はやるしかないでしょ。シド・ミードぱくりまくりのグラフィックがヌルいシューティングにみごとにマッチ、これはもう史上最強のSFゲーかも。「デイドラス」なんかあっち行けって感じのゲームだな。シューティングだと思うと腹は立つが、わたしはもう34歳なのでいくらヌルくても腹は立たないのである。シューティングのシナリオなんてとバカにしてたけど、これはじつは30分のムービーの合間にちょこちょこシューティングがあるというソフトなんですね。あーなんかとっても好きな気がどんどんしてきたのでこの日記をputしたらもう一回やろうっと。
 というわけで、http://www.st.rim.or.jp/~ohmori/で更新する日記はこれが最後。このページをリムで読んでる人は、次回からはhttp://www.sdw.com/m/ltokyo/ohmori/でお楽しみください。

【9月1日(木)】

 つーわけで9月だね。

 昨日からチバレイのホームページ本を読んでhtmlの勉強をしていたさいとうよしこがやおら自分のページをつくりはじめる(笑) なんだかしょぼいページからはじめて修正履歴をぜんぶ残しておくつもりらしい。http://www.st.rim.or.jp/~ohmori/をそっくりあけわたして、ここをクリックするとさいとうよしこページが登場、「8月までここに住んでた人はhttp://www.sdw.com/m/ltokyo/ohmoriに引っ越しました」という転居通知を出す――というパターンも考えたけど、さすがにあんまりなので、sdwの/ohmoriの下に/yoshikoというディレクトリをつくることにする。というわけでできたのがYoshiko's Color-OK Pageね。朝までにもう一回更新するあたり、ハマり症がよくあらわれている(笑) しかし最初からいきなりtableコマンドですか、ふうん。

 などということを同居人がやっている横で、わたしは引越の残りをかたづけてしまおうと写真ファイルの山を犬に運ばせはじめたんだけど、これが全然動かない。50kのgifファイル一個転送するのに10分くらいかかるありさまで、この機会に写真関係のファイルはぜんぶphotoディレクトリに移そうと思ってリンクをぜんぶ書き直したのに、ディレクトリごと移動がいつまでたっても終わらず、そのうちフリーズ。つなぎなおしてさらに10個くらい転送したところで気力がつきたので、写真ファイルはそのままリムのほうに置いておくことにする。BNNからつないでもrimからつないでも遅いんだから、これはsdw.comの問題じゃないかと思うんですがどうなんでしょうか>番長さん。

 そんなこんなでばたばたしてて寝たのは朝の8時。んでもって起きたら4時半。うぎゃあ今日はMedia Frontの取材で古巣の新潮社に行く予定で、4時前に神楽坂の喫茶店で待ち合わせだったのにい。
 あわてて待ち合わせ先の喫茶店の電話を調べて電話してる最中に、べつの電話が鳴る。案の定、高橋誠氏からで、「新潮社で待ってます」
 すみませんすみませんいま出ます30分で行きますと行って到着したのは1時間押しの5時ジャスト。あー取材に遅刻なんてしたことなかったのになあ。やっぱり新潮社だったのがよくなかったんだろうか(笑) 毎日ここに通ってたころはどうしても起きられなかったもんなあ。
 えーとなんの取材かというと、「CD-ROM版 新潮文庫の100冊」。歴代100冊から厳選したベストオブザベストをエキスパンドブックに落とし、Mac/Winハイブリッドで提供するという画期的なCD-ROMで、ようやく正しい電子メディアの使い方をする出版社が出たって感じですね。中身の電子データ作成はほぼ終わり、いまはWindows版エキスパンドブックツールキットIIの開発待ち。
 新潮文庫の作品なら印刷所にデータがあるから簡単だろうと思ったら、独自仕様だったり紙テープ(爆笑)だったりで使えないのがけっこうあって、3割以上はアルバイトにスキャンさせてOCRソフト(Win Reader)で読ませて修整してるそうです。他社本の文庫化なんかでもこのシステムが大活躍してるそうで、見学した作業現場はまるでどっかのソフトハウスみたい。GT8000が4台あって、ほとんどOCR職人の域に達したバイトの若者たちが画面上で校正作業をかちゃかちゃやってる。ううむ、これが新潮社の光景とはねえ。ぼくが勤めてたころは社内ぜんぶ合わせてパソコンは98が一台あるきり(笑)とかそんな状態だったのに。もっともプレハブの北別館(いまは亡き『03』編集部があったところ)に隔離されてるので(笑)本館の状況にはあんまり変化がないみたい。
 メディア室に対する最大のニーズも「読めないフロッピーをなんとかしてほしい」なんだそうで。新潮社内では、「コンピュータ関係の相談よろず引き受けます」の社内ベンチャー部署化している模様。
 しかし独立した建物で勝手に遊んでるメディア室の村瀬くんはとても楽しそうなのであった。もうひとりの岩坂くんは会社のマシンを使ってネットサーフ三昧の毎日だそうで、あ、じゃあつなぎましょうかとかいっていきなりうちのページにジャンプ。新潮社で自分のホームページを見るとは思わなかったぜ(笑)
 岩坂くんは日記ランキングナンバーワンの安田理央氏の友だちなんだそうで世間はせまいというかなんというか。新潮社のWWW展開の予定も一応あるそうですが、やっぱり自前のサーバつくる気はないみたい。
 
 高橋誠氏と神楽坂駅前の居酒屋で飯食って帰宅。話題のInternet User10月号を購入。をを、酒井伸和氏の原稿ってのはこれですか。すげー4ページもあるぢゃん。んでもって大森英司ページの画面写真が3点。デジタルボーイに書く予定のHyperDiary原稿と内容が重なるとまずいと思ってたんだけど、酒井氏の原稿はわりと堅実だし、英司インタビューのほうはおたく寄りだからバッティングの心配はなくてよかったよかった。

――また大森さんはHyperDiaryという言葉を生み出した人ですよね。
「はい。もっとも昔HiperDiaryという恥ずかしい間違いをしたこともありますが」

 という箇所を見て爆笑。そういえばすっかり忘れていたけど、大森英司が最初に提唱したのはHyperDiaryじゃなくてHiperDiaryなんだ(笑) これで将来『HyperDiary史概説』とかいう本が書かれるときには、つねにこのミススペルについて後世の歴史家が言及することになるんだねフフ。
 ちなみに最初に日記のタイトルにHyperDiaryという言葉を使ったのはおれのページだと思うぞ。あーなんか歴史の一部になった感じ(笑) もっとも英語でYou're histoyってのは罵倒ですけど。
 しかし「大森望師匠」ってのは年寄りみたいでやだな。いっそ大森アニってのはどうすか。そしたら大森英司のことは大森boseと呼んでやろう。あ、でもケビン大森と名づけようという話を某所に書いたばかりだったのにな。まあいいや。どこがどうケビンなのかはそのうち明らかにされるであろう(笑)
 
 ってことでJonathan'sで原稿。17w×135lもありゃじゅうぶんだよと思ったら全然行数が足りないんでやんの。能書きが長すぎたかな。まあでも本文で書けない分はキャプションに反映させよう。しかし画面写真がぜんぶ日記でいいのかっ。ほんとにいいのかっ。っておれはいいよべつに(笑)

 家に帰ってメール送るついでに、こないだ取材された読売の記事を読売新聞記事データベースでゲット。いつのまにか94年以降の記事なら1分40円で検索できるパーソナルユース版ってのができててラッキー(^-^) しかしついでに日経流通新聞の白石朗インタビューを落とそうと思ったら、こっちは月5000円払って会員設定しないといけなくなっている。おーおー上等じゃん>日経。
 というわけでそっちは断念したので、THATTAの裏表紙を待とう。読売のほうはなるほどねって感じの記事。取材されてる部分だけ引用すると……

 文芸評論家の大森望氏はこう分析する。「日常に直結する科学の分野として、特に 日本ではバイオサイエンスへの関心が高まっている。それをエンターテインメントに しようとすれば、やはり最後は種の存亡にかかわる破滅テーマになるのでしょう」。 逆に言えば、そのえたいの知れないおびえが現代人の心をとらえるということか。
 同じ観点から大森氏は、ダニエル・キイスのベストセラー「24人のビリー・ミリ ガン」などに代表される「多重人格」「異常心理」もののブームと、「遺伝子レベル ・ホラー」の人気は根底でつながっているのではないかと指摘する。
 「異常心理にせよ、遺伝子にせよ、外側から変化が見えないまま、人間が変容して いくという恐怖でしょう。同じ顔なのに中身は違う。人間に見えて、実は人間ではな い。それは、いつか自分が自分でなくなるかもしれないという現代人のアイデンティ ティーへの恐怖のような気がします」
 いささか唐突かもしれないが、ホラーから目を転じると、翻訳もののベストセラー として、十四歳の少女が主人公の哲学ファンタジー小説「ソフィーの世界」(ヨース タイン・ゴルデル著)が五十八万部と突っ走っている。その帯にはただ一言「あなた はだれ?」
 今ブームなのは、本当はホラーでなく、「自分は(人間は)何者か」「これからど こへ行くのか」という、不安の時代の「自分探し」なのかもしれない。

 最初の三行は「なんの話?」って感じだし、そのあとの話も「べつに信じてるわけじゃないんですけど」(笑)って断わっておいた内容なんだけど、まあしかしコメント取材としてはこんなもんでしょうね。あーでも鈴木光司に思いっきりバカにされそう(笑)

 つづいてNetscape立ち上げてデジタルボーイ用の画面写真撮り。字ばっかりになっちゃうのもなあってことで、いろいろ考えたあげく、つぎのページの写真を撮りました。あー親に顔バレするとまずいとか(笑)活字メディアには出されたくないって人は至急メールしてくだされやがれです。

●津田さんの日記ランキング:基本(笑)
●桝山さんのオレンチ・ページのすぎやまこういちと大森望の写真(笑):字のない日記の例
●駄文でポン!の盗難の話(笑):ふつうの学生の日記の例(笑)
●河合あみこさんの「コミケで会おう」の「参加者さまカタログ」:ハイパー日記イベントの例
●なかひろさんの日記の最初のとこ(8/27〜の分):インタラクティヴ日記の例
 てな具合です。のでよろしくね。今月号では野々村氏がやってるWeb Jockeyのページで、たしかカラーだったと思った。
【9月2日(土)】

 夕方起きてメールのぞきついでに日記サーフ。河合さんとこを見てたらIRCに日記者チャンネルをつくったというのでふらふらとircle立ち上げてふらふらとjoin #にっきしてしまう。あーもーチャットにだけはハマるまいと思ってたのにまずいよ。
 当のあみこさんのほかにモロトミ氏とか室蘭工大の酒井氏とかいるし。ようす見てすぐ抜けのはずだったのにモロトミ氏が愛の自爆事件の一部始終をどんどん語りはじめるのでついつい聞いちまったぜ。
「恋人がフェアレディにさらわれちゃってぐっすん」事件の全貌を知りたいひとはここにメールしてね。日記上でモロトミ語録のログを公開する用意があります(笑) あーでも駄文で先に書かれてるかも。

 それにしてもやっぱりダイヤルアップでircはよくないよなあ。てれほーだいの申し込みが終わってサービスが開始されたら考えよう(笑) でもなんかBNN internetは、回線が増えて話し中がなくなり、線が太くなって軽くなったのはいいけど、モデムのはずれが急増。呼び出し音鳴りっぱなしのスカのケースが異常に多いっす。BNNのメールボックスはよそからはいるとのぞけないみたいなんで、さいとうはメールがチェックできなくて困っていたのだった。まあ月1000円固定だからあんまり文句もいえないけどさ。

 原稿書いてもどってきて、digitページを見ようとねすけ立ち上げて、ついふらふらとircle立ち上げたらまだみんないるしー。ユニバでひっかけた女とどこかに行ってしまったらしいモロトミさんはもういないです。
 しかしsdw.comはまた落ちているのかっ。しょうがないからまだしばらく日記はリムのほうでも更新することにするです。というわけでリムのほうにリンクしている人はまだ直さなくてもいいです、ぐすん。

 チャットを途中で降りたらbnnがぜんぜんつながらなくなっちゃったしなあ。リムの信頼性がやはり高いのか。まあいざとなればasahiネット経由なら何時でもつながるんだけどさ。あとフランキー経由とか(笑)
【9月3日(日)】

 なんかsdw.comが最強に弱まってたみたいで引越早々トラブル続出。更新ファイルをftpできないというbekkoameユーザの悲哀を味わってしまいましたが(笑)なんとかおちついたみたいでよかったよかった。
 というわけで、今日はこの機会に読者調査をおこないたいと思います。ので、今日の日記を読んだ人は、下の「わたしは見た!」ボタンをクリックしてね。空メールが届くだけなのでべつにおそろしいことはなんにもありませんからひとつよろしく。



 ってformコマンド使ったは考えてみればはじめてだな。この機会に「わたしは見た!」以外のことも書いておこうと思った人はさっそくメールを出しましょう(^-^)

 formってめんどくさいしアンケート調査みたいなやつってなんかやだなあって気がしてたんだけど、インターネットマガジン読んでたら超簡単ラジオボタン「拍手!」の例が載っててこりゃえーわってことでさっそく流用させていただきました。
 インターネット雑誌の中ではわりとインターネットマガジンの役立ち度が高いんじゃないかって気がしますね。ってずっと買ってるせいかもしれないけど。リアルオーディオの記事とかもなるほどって感じで、shadowもはやくリアルオーディオはじめないかなあ。そしたら突撃インタビューページつくるのに。

 ircleの使い方がなんだかよくわからない。きのうの夕方は、自分の発言が表示されない事実にとまどいつつもいちおうふつうにチャットしてたんですが、夜になってもう一回入ったら、you are not talking to anybodyとかってメッセージの嵐なんですけど。
 今日は夕方にアニカラの集いがあるので、そんときに大森英司に指南してもらえばいいか。
 あーでも快適に使えるようにならないほうがいいかもだな。NIFTY-Serveに入ったころはチャットだけで月の課金が5万超えてたわたし(笑)  それにしてもうっかり/whoとか/listとかのコマンドを使うとたいへんなことになるという事実はよくわかった(笑)

 Doomsday Bookシフトが一段落した現在、大森は比較的だらだら状態で過ごしているわけですが、仕事的にいうともうすぐ「本の雑誌」の新刊ガイドと図書新聞のエンターテインメント時評の任期が切れることになってて(翻訳講座もあと2回だ、そういえば)、この機会に連載をぐぐぐぐっと減らして翻訳に専念するってのも考えたんですが、仕事がないと本を読まなくなるのは目に見えているので、SFand/or日本ミステリーの書評を載せてくれる媒体を熱烈に募集します。96年1月号から1年間とかそのくらい。ついでにインターネット系の最強にくだらないコラムの媒体も募集中(WWW投下時間回収用)。
 原稿料は400字1000円以上ならいいっす(笑) ほんとに1000円だったらちょっと怒るかもしれないけどさ。まあ課金+電話代くらいはまかないたいというささやかな希望はあるかも(笑)

 というわけで、きのうは夕方起きたというのに、MACLIFEから届いたCD-ROMゲームの、えーとなんだっけ、  のパズルを解いてるうちに眠くなり、若竹七海『製造迷夢』を読みながら午前一時くらいに寝てしまい、起きたのは午前5時。sdw.comが回復してるのを確認してからビルディで朝ごはん食べてNetWorksの原稿。しかしDigitのレポートって自分で書いてもあんまりおもしろくないよなあ。こないだのロボットもそうだけど、選択対象にまちがいがあるのでは>佐々木さま。かといってNetWorksでコミケレポートとかJAFCONレポートとかやるわけにもいかないか(笑)

 などと書いてから家に帰り、まじめにircleのドキュメントを読んでようやくウィンドウシステムを理解。いままでおれはずっとひとりごとをいってたのか(笑)くそー。
【9月3日(日)つづき】

 HyperDiaryの時代は終わったね。
 これからは交換日記の時代だっ(笑)
 ってことでどういうわけだか、会ったこともない慶応SFCの福田賀子さんと交換日記をすることになったのである。こっちでやるのは愛の交換日記なんだけど、怨念の交換日記をする人たちもいるらしい。男同士で怨念を交換してなにがおもしろいのかと思いますが、きっとあれだな、男の友情とかそういうやつ? よく知らない。もう10年くらいジャンプ読んでないし。
 なんだか知らないが一部で注目されているようだし、すでに賀子さんの個人日記はスタートしてしまったので、大森もがんばりたいと思います。なんだかよくわからない人はとりあえずircに入って/join #にっき。そうすると親切な学生の人が説明してくれるでしょう。

 なんだか知らないが一部で注目されているといえばモロトミ涙のフェアレディZ事件である。津田さん@豊橋技科大から熱烈なログ公開希望のメールが来たし(その後、佐野文彦氏ほかより同様4通)、当人からはLOG公開許可(というか世界に向けておれの失恋をぜひ発信したいぞみたいな)メールをいただいたので以下に原文のまま転載する。長いので興味がない人は飛ばしてください。もうちょっと編集するつもりだったけど、チャットで当人がはやくFTPしろとうるさいんだもん。

] ] それでお別れした彼女というのは
] ] タレントでいうとどんなタイプ?
] ] 年下?
] という質問です
] モロトミさんは黙秘したので なにを想像してもよいと
[MOROTOMI] 黙秘してたんじゃなくて、Edit7のウインドウでみえなかっただけ(^_^)
[MOROTOMI] 1. 君には黙秘の権利がある
[amiko] でたああっ。
[MOROTOMI] 2. 君には弁護士を呼ぶ権利がある
] 呼べ呼べ
[MOROTOMI] 3. 君には速やかな公開裁判を受ける権利がある
[MOROTOMI] 4. オムニ社には逆らえない[極秘]
] そうか
[MOROTOMI] しまった、
] 公開裁判だ
[amiko] ひゅーひゅー
[MOROTOMI] 『きさまは、くびだ〜』
[MOROTOMI] 『さんきゅー』
[amiko] しかもオムニにはさからえないし
[MOROTOMI] バンバンバババババババb
[kauchi] ババンババンバンバン
[MOROTOMI] えっと、オート9は、3発ずつでるんだよ。
[MOROTOMI] げらげら
] なになに
] 別れる前は
] 3発ずつだった
[MOROTOMI] むー、プラトニックな関係ですよ。
[MOROTOMI] 下宿でしかかしないし(^_^)
] [MOROTOMI] あのね、お別れした彼女とね、愛の自爆装置、
] [MOROTOMI] ヂュエットした、かなしいきおくが(^_^)
] ↑自爆
[MOROTOMI] あ、ほぞんしてやがら!
] ほぞんのダンス
[MOROTOMI] あのね、大森センセ、
[MOROTOMI] こういうことで手をうちましょ
] なんか日本的解決策を模索しているやつがいるな
[MOROTOMI] オイラは『ぽちゃっとしてて、声がかわいい子』がこのみだったんすよ。
[amiko] 根回しは人間関係の基本
] あだちゆみか
[MOROTOMI] でね、例の彼女は、背がオイラより高い人だったんすよ(^_^;;
] さかきばらるみじゃないよな
[MOROTOMI] でね、OLなもんでね、だんだん、徹夜でチャットするような、学生とは
時間があわないんだな。
] モロトミ自爆事件の深層は「5センチの向こう岸」と
[amiko] 背の高いOL!!
[MOROTOMI] うん、でも、胸はあるよ(^_^)
[amiko] う。
[amiko] なるほど
] ふうん
] へー
] そう
] よかったね
] で?
[MOROTOMI] んでね、ある雨の日に、チャリぶっとばしーのでおむかえにいった。
[MOROTOMI] オイラの目の前で、会社の同僚のフェアレディーZで誘拐されてしまったのだった。
[MOROTOMI] むー、
[amiko] なむー。
] をををををを
[MOROTOMI] シチュエーションはかっこいいすぎ/わるすぎだけど、
] 許そう(笑)
[MOROTOMI] 徹夜実験あけのおいらには、Zをおっかけるパワーがなかったす。
] いやあ今日はいい話を聞いたな
[amiko] チャリでおいかけてればいまごろは...
[MOROTOMI] むー、文字にするとビーバージンみたいな。
[MOROTOMI] #ま、あっちが本命くんだったのが、そもそも致命的かな(^_^)
[amiko] むーZが本命だったのかあ。
[MOROTOMI] そうそう、
[MOROTOMI] あっちのが、ずっと速いんで
[amiko] チャリでわ。
[amiko] いかんせん。
[MOROTOMI] #速けりゃいいってもんではないけど(^_^)
[MOROTOMI] ひとつ、人の世の生き血をすすりぃ ふたつ、不埒な悪行三昧....
[MOROTOMI] ズバット参上! ズバット解決!
[MOROTOMI] 人呼んでさすらいのヒーロ! 怪傑ズッバァアアアット!
[amiko] もおももさんったら
[MOROTOMI] 『きのう、登録した』
[amiko] 動揺しちゃって
[MOROTOMI] むぅ、いま、雷が
[MOROTOMI] 怖い。
[MOROTOMI] じつは、もうそろそろ、逃亡して、お芝居をみに。
[amiko] あ。電源。今のうちにもろとみさん。みんなに天使の輪をください。
] のろけるだけのろけて去る男
[MOROTOMI] へへへ
] やはりそういうやつだと
[nbkz] わはは。言われてる言われてる
[amiko] それってのろけなんですか?
] 悲しい過去でもないよりはあったほうが自慢(笑)
[amiko] 深い。

 おもしろいかどうかよくわからないが、まあ青春だね、うん。

 7時池袋GIGOでゴーゴーカラオケ団アニカラの集い。メンバーは団長さいとうよしこ+高円寺支部長の水玉螢之丞、それにSF界のペコちゃんこと山岸真と、おたく業を営むおすまんさんぽんこと堺三保、それに添野知生@WOWOWとその妻、小江雅美。
 ほんとはここにアニカラ要員として大森英司@わせだと溝畑康史@出版芸術社が参加するはずだったのに、大森英司は電話一本もよこさずフケる。
大森英司許すまじ。


【9月4日(月)】

 6時、表参道のポプリ屋さん(かどうかよく知らない)で久美沙織さん、桜井京子さん@新潮文庫編集部と待ち合わせて、西麻布のタイ料理屋Rice Terrace。新潮文庫ソーントーンサイクルの完結編『青狼王のくちづけ』の打ち上げ。これは日本の異世界ファンタシー史に残る傑作なのでぜひ買うように。という話は前に書いたか。加藤・後藤両氏のカバーも美しいっす。
 なんか痩せてるくせに久美さんも桜井も食う食う飲む。ひさしぶりに本気で苦しくなるくらい食べてから三人で飯田橋のカーニバル2に移動、X2000と第一興商のLDで4時間。久美さんはレコード出したこともあるくらいの人なので超うまいっす。レベッカなんか歌わせると絶品。しかしピンクレディのフリはぜんぶおぼえてたり。あとやっぱり山本リンダメドレーかな。大森は郷ひろみ近藤雅彦SMAP田原俊彦その他。桜井京子はスピッツ、My Little Lovers、広瀬香美……とふつうのOLのような選曲(笑) しかしさすがに三人だと曲のまわりが超はやいので声ががらがらだぜ。


【9月5日(火)】

 月曜日の日記はモロトミ氏にさんざん催促されて書きかけのままFTPしてしまったのでいろいろと書き忘れていたのである。
 いちばんびっくりしたのは久美さんがコロンビアのアニメ主題歌メモリアル通販のみCD10枚セットをすでに購入していたという話で、ぢつはこのCDセットはうちにもあるんですね。「キックのあけぼの」とか聞きながら仕事してるとなかなか(笑) しかし久美さんはアニソンおたくだから買ったというより通販おたくだから買ったという気配。とうとう藤臣柊子さんといっしょに徳間から通販本出すそうで――ってうちにもその原稿を書けという依頼が来ていたような。それでとっくに締切過ぎてるような。まあ必要だったら連絡があるだろう、うん(笑)

 今日は第一火曜日なので広尾でsdw.com/ltokyoのミーティング。最強に弱まっているsdwの状態は一、二週間で改善の予定らしい。ftpはたしかに異常に時間がかかりますねーことだけど原因はよくわからない。shadowのサーバが落ちると桝山さんがロサンジェルスの原田大三郎氏にエマージェンシーコールを入れ、そうすると原田さんが眠い目をこすりながら自転車漕いでサーバの置いてある仕事場に走ってってリスタートするという段取りになっているそうです(笑) まあでもきのうはなぜかリムネットのホームページが見られなかったりしたし、bekkoameの場合はしょっちゅうそういうことがあるので、引越直後の時期にぶつかんなきゃべつに気にしなかったんですけど。

「わたしは見た!」ボタンは霊験あらかたで、2日間で80通ほどのI+looked=onメールが寄せられました(^-^) でもこれmailto:機能を使ってるんで、一部対応してないブラウザがあったりするのを忘れてて、ボタン押したのにerrorになっちゃった人にはもうしわけなかったすm(..)m
 それと「9月1日の日記が読めない!」メールが3通あったんですが、これはhttp://www.st.rim.or.jp/~ohmori/のほうにftpし忘れていたことが判明。しばらくは両方アップデートする予定なんですが、基本はhttp://www.sdw.com/m/ltokyo/ohmori/のほうなので、sdwが落ちてるけど俺は日記が読みたい!気分のときにだけリムネットを見にいくというふうにしていただければよいかと。


【9月6日(水)】

 5時ミストラル、早川書房編集二課の嘉藤景子嬢が『ドゥームズデイ・ブック』のゲラを持ってきてくれる。B4で600ページの見るだけで死にそうなゲラ。そんでもって嘉藤さんは、山田順子さん若竹七海さんと15日からイギリス旅行なんだってさ。でもオックスフォードを取材してきてくれるというから許す。しかし若竹さんはそんなに女三人旅が好きなのかっ。新婚の旦那はどうするんだっ。リーディング探偵が出てくる若竹さんの新刊『製造迷夢』はけっこう面白いっす、そういえば。

 今日は外出の予定もないし、たまった原稿を家でかたづける――はずが、たけなか日記既報の通りの事情で山の手通りのファミレスに拉致監禁される。というかおれがスクーターで西葛西駅に行ってそこから東西線で飯田橋駅まで行って自主的にキノトロープのクルマに乗り込んだら問題の場所に着いていた。

 モロトミ氏は実物もモロトミ氏である。なんか熱血。島本和彦(本人)系ね。キノトロープな人たちはキノトロープな感じ。日記相関図で思いきり盛り上がってしまいましたがまあこれはもしちゃんとしたモノになることがあれば発表されるかも。あみこさんはなかひろランキングの得票数を電卓で津田ランキングの得票に加えて順位を算出しています(笑) なぜそこまで燃える? などといってたたけなかさんも「大森さんとぼくで2位と4位ですよね〜」とかゆってるし(笑) あーしかし最近、Club Rioの伸びが止まっているのであと半年くらいあればおれもなんとか――って同類。
 しかしそうですか「糸井重里似(埋蔵金系)」ですか(笑)
 午前4時半に帰宅してさあ仕事と思いながらメールチェックすると、極楽Webにホームページつくったので見やがれください的メール2通。どっちもADD-NETな知り合いなのであわてて見てにいくとADDな人たちのページが山。しかも8コあるスペースのうち月間アクセス数の下位2個は追い出されて交替するというサバイバル企画。ホームページは投稿制(つまり一般公募)で、htmlファイル送って掲載されると掲載期間中は無料アカウント発行してもらえてWWWしほうだい、みたいな。最強に強まっている企画なのだ。
 でもサンプルな人たちのページが凝り凝りできれいなので挑戦者は心してかからなければならないのよね。つーことで心してかかるがよい。

 てってことでリンクページを修正。ついでに毎日見るリンクからほんとに三日坊主だった三村美衣のきっと三日坊主の日記(来週くらいには更新するそうですが信用できない)と、諸般の事情で更新ストップ中らしい大森英司のおたく日記を削除。さらに菊池伝言板にちょこちょこ書き込んでると、三輪山サスケ氏が同時ポスト。なんかチャットにいるみたいなことが書いてあるので、もう朝の6時だぜえと思いながらjoin #にっきするとサスケ氏、金子誠氏、Okky奥井氏、gako賀子ちゃんetc.がいてirc一時間。

 それから本の山を抱えてファミレスに向かうもやはり本の雑誌の原稿はできず。おまけに風間賢二氏が『夢の終わりに…』はパスだねとかゆってるんで、こりゃどうしようもないわと本の雑誌編集部Y田N子さまに泣きのファックス入れてから、寝床でえんえんジェフ・ライマン『夢の終わりに…』を読む。暗い。思いっきり暗い。あと50ページまで来てダウンし眠る。あーSFマガジンとメディアフロントはどうするんだろう(笑)


【9月7日(水)】

 催促電話を無視して午後9時まで寝つづける(笑) そうかテレビタロウね。すっかり忘れてたすまん。朝日新聞の小説トリッパーの黒須さんからは名探偵略歴執筆の仕事(笑) 法月綸太郎、二階堂齢人、山口雅也、麻耶雄嵩、篠田真由美で名探偵特集なんだそうで、各1ページで探偵の略歴を書くらしい。メルカトル鮎の略歴ねえ(笑) まあいざとなれば生みの親たちに取材できるし、面白そうなので引き受ける。しかし法月綸太郎の原稿とかほんとに入るのかっ。

 朝日新聞といえばDoorsの短いコラム(836字で10日締切――と忘れないように書いておこう)も受けてるんだけどこれってなに書くんだっけか。なんでもよかったような気がするけどまあ836字だからそのときの気分だな。
 そういえば読売新聞の石田汗太記者には、日記を読んだ人から速攻で連絡が行ったらしくて、掲載紙がさっそく送られてきました。ぱちぱちぱち。でももう読んじゃったからなあ。取材記事はデータ配信ってシステムにしてもらえるのがいちばんありがたいかも。新聞とかスクラップするとだいたいスクラップごとなくすことになるので無意味(笑) やっぱり超整理法かな。

 新聞といえば日経流通新聞を今月からとりはじめたんだけど(オンラインより安いもん)読むとこ多くてラッキー。

 ミスド、ロイホとまわって仕事。本の雑誌をほぼかたづけて翻訳講座にかかるが、そろそろシメに入らないとなあと思うと全然はかどらない。メディアフロント用の、なぜか青心社から出ているエキスパンドブックのインタラクティヴ・ミステリ(というかゲームブック)に逃避する。こういうのってhtmlにしてWWW上でやると面白いよね。という計画は井上夢人氏があたためているらしいので、井上ファンな業界の人はいますぐGOだっ。
 というわけで原稿はなんとか朝までにやる予定です>高橋誠さま。


【9月8日(金)】

 朝9時に本の雑誌の原稿を送る。ここは活版なので(笑)ORGAIで15字3段組みにしたやつをファックスモデム送稿なんですね。ORGAIはルビもつけられるのでけっこういいけどなぜ傍点がない。SFマガジンの原稿は途中で挫折。なんかあと2回終わるからぼちぼちまとめ〜とか思うと筆が止まる。
 のであきらめて寝る。と思ったらがんがん電話がかかってくる。さいとうは従姉妹の結婚式で出かけてしまったので、電話線をひっこぬく。午後8時ごろ起きたけど、折原一をぱらぱら読みながらまた寝てしまう。起きたら夜中の12時半だぜフフ。
 
 SFマガジンの原稿用のネタに、最近5年間(90年〜94年)の早川/創元のSF文庫翻訳状況を調査することにする。91年からはSFMの3月号に年間回顧がついてるんで、5年分の3月号を持ってファミレスにこもり、手作業で翻訳者別集計。途中まではデータがハードディスクにあるような気もするが、どうせ年間30点分くらいをチェックするだけなので、雑誌と鉛筆のほうがはやい。
 5年間合計でSF文庫における大森望の翻訳は10点(森のぞみ、亀井甲介名義含む)。けっこうやってるじゃんと思ったら一年分まるまる落としていることがあとで判明、けっきょく14冊もやっているのだった。二番めに多いのが古沢嘉通と内田昌之で各7点。分母は、(短篇集と再刊のぞいて)135冊なので、おれひとりで1割なのかー。とちょっと自分で感心する。最近5年間の文庫SF市場では日本一のSF翻訳者である(いばりっ)。まあミステリもホラーもやってないからなあ。あと薄い本ばかりやっているので点数で計算すると有利かも。ページ数合計だと古沢さんとあんまりかわらなかったりして(笑) 
 だいいちおれはいまだに上下巻の訳書がない。Worthing Sagaは2冊本だけどべつべつの本になっちゃったし、Doomsday Bookは1700枚超なのに1冊本(;_;) いまどき20何冊……あ、ちょっと数えてみよう……と思ったがすぐにはわからない(笑) 29冊かな。とにかくそのくらい訳書があって上下巻ゼロという人は珍しいと思う。

 と思ったけど黒丸さんも上下巻がなかったんじゃないかな。黒丸さんもぶあつい本が嫌いな人ではあった。


【9月9日(土)】

 翻訳講座のおやぢくさい原稿をミストラルで適当に仕上げ、荷物置いたままダイナブックだけ持っていったん家に帰り、メディアフロントの原稿といっしょにNIFTY-Serveから送る。んでまたミストラルに引き返して、ドゥームズデイ・ブックのゲラとかぱらぱら見ていると、エーアイ出版の二階堂氏と美輪山サスケ氏が来訪。美輪山氏は、「そうですか、ここがミストラルですかあ」とか感心している(笑) なんというか、ちとイメージとちがった人である。
 二階堂氏は、「漫才コンビ」(C)金子誠でイメージしていたものと、そのホームページ(いきなり寺山修司の短歌だぜ〜)との落差にすでに仰天済みだったので、本人にはさほど驚かない。用件は、〈インターネット・サーファー〉っていうエーアイの雑誌で日記なページの特集やりたいと。んで6ページ(笑)

 しかし二階堂氏は自分の日記を置いてるくせに日記者状況に通じていない。ちっちっちとか思ってたら、じつは編集部にはサーバがあるというのにIPな端末はMac一台あるきりで、んでもってその端末は金子誠氏ほかが占領しているのでちっともWWWできないかわいそうな状況なのだそうである。専用線なのにー。まあ来週には自分用のMacが来て最強に強まる予定みたいなので注目だ。なんかホームページも全然更新できないと泣いていました。金子さんはDuoとDDIPでWWWするように(笑)

 というわけで日記特集なんですが、
「じゃあ相関図は2ページとりましょう」ってをい。とりあえず津田さんにIRCでインタビューすることにしようと心に誓う(笑) 相関図はまめに日記サーフしているなかひろさんにでも、こないだのたたき台をきちんと仕上げてもらって、それをキノトロープで美しいグラフィックに起こしていただくとか(笑)
 コラムはねすけの画面写真で、写真の中をよく見ると原稿になっているとゆープラン浮上。画面写真原稿ははじめてかも(笑) どうせならぜんぶグラフィックで貼る。雑誌ならテキストじゃなくても重くないぞ(笑)
 日記の歴史は津田さんかなやはり。しかしこないだデジタルボーイで2ページやったばっかりなのになー。こんなに需要があるなら今年後半はHyperDiaristとゆー肩書きで飯を食うことをちょっと考える(笑)
 
 その場で台割決めて〜とかそういう展開になるかと思ったらそうでもなかったので、具体的な構成はいまいちイメージつかめず。だいたいきのうの夜中からずっと起きてて弱まり度最強だったのでぼーっとしてて申し訳なかったす。

 つーことで打ち合わせ終わってからラーメン屋で飯食って帰る。そしたらメディアフロントから画面写真よろしくなファックスが来てたので、おおそうだったと思ってモニタを13インチモードにしてエキスパンドブックの「奇景島殺人事件」の画面をぱちりととってどろっぷすたっふしてメール……ついでにircに入ったらircle-jをついに発見した奥村リョウ氏登場。いるぺっくすな人ですよねーと挨拶していたら高橋誠@BNNもいたりして、そうこうするうちにその高橋さんから電話がかかってきて、電話しながらチャット。
 これがほんとの全二重通信――と思ったが高橋さんは電話してるあいだチャットの手を休めているので半二重通信なのだった。
 という話をその場のチャットで書いたら奥村さんにウケたのでちょっと天狗。しかしそうこうするうちにさっき別れたばかりの美輪山サスケ氏こと今泉氏もやってきたのでますますわけがわからないが眠いので帰ってきたさいとうよしこと入れ替わりで寝る。


【9月10日(日)】

 午前5時半起床。じじいである。しかしじじいは起きるなりふらふらと端末に電源入れてirc立ち上げたりはしないだろうな(笑)

 きのう半分眠りかけてるときにさいとうが寝室にやってきて、
「転送したのに絵が出ないよ」とか騒いでて、
「あーそれはテキストじゃなくてバイナリ送信」
 しばらくしてまたやってきて、
「まっくばいなりーで送ったけどだめ」
「あーそれはraw dataで」
 30秒後にやってきて、
「生データってゆーのでいいんだよね?」
「はいはい。生データ。それです」
 みたいな状況(さいとうのFetchは日本語版なのである。って日本語化成分は少ないけど)だったんだけど、起きてみると、
「やっぱり表示できないー。ハードディスクの中のはだいじょーぶなのにー」
 とか怒っているが、
「あーそれは拡張子のgifが大文字でしょ」
 と一発で原因を究明し尊敬される。と思ったがあんまりされない。Mac上だとねすけは拡張子の大文字小文字を区別しないので、ローカルで読めるファイルがサーバに持ってくと読めなくなったりする。Grahic Converterはなぜかsave asでgifファイルを指定すると、拡張子に大文字のGIFをつけるので、htmlファイルの中でうっかりこいつを小文字にしておくとfetchしても表示されなかったりする。
 というようなトラブルに遭遇するのはおれと三村美衣とさいとうとこれで三人めなのにちゃんとそのへんの本に書いておいてほしいことである。

 そういえば我孫子さんはWindowsの人なので、index.htmlというファイル名がつくれず、ftpしたあといちいちリネームしていたそうである。わたしは見栄でindex.htmlなのかと思ってたぞ(笑) うっかりindex.htmなんてファイルを置いておくとおたく日記で大森英司にバカにされるからなあ――でも更新止まってるからいまは平気さ。

 とゆーわけでめでたくさいとうページには画像が貼りつけられている。看板までできている。しかもTransparencyを与えていないのにGIFが透明化されているー。と思ったらなんでも自分のページのスクリーンショットを撮ってからタイトル部分を切り取り、ペイントソフトで加工したらしい。サル知恵ってやつですか。まあおれもサルだから他猿のことはいえない。というわけでたけなかさんにははやくQV-10写真一括大量コンバート用スクリプトを書いてほしいものである。PhotoshopかGraphic Converter制御するやつ。Quick Keysのマクロでもいいんだけどなー。自分でやろうとして失敗したし。だいたいただの「クリック一回」をキーボードマクロに登録する方法さえよくわからないぞ。

 BNNインターネットからではなぜか津田ページの表示が異様に遅いので(クリックしてから3分くらいかかるんだこれが)、IRCしながら日記リンクシンプル版をセーブして自分用に大森ページのリンク欄に追加。んでもって、
「いやあこれも仕事だからしょうがないよね」
 とあんまり読んでなかった日記をばしばしクリック。しかしBNN-Internet経由ではあいかわらずリムネットのホームページが読めないー。月1000円というのはそーゆーことなのかっ。あーでもきのうたっぷり高橋ま氏に文句をいったので(タカハシ氏は担当じゃないんだけど担当の人はちょっとこわい人なのである)来週には直っているかも。どうせBNN経由ではリムネットのニュースサーバにも入れないから、ニュースグループを読むにはリムから入るしかないし、月に7時間半はリムネット使わないと損だからなー。

 しかし日記者の高知県人率が高い。おれでしょ、津田さんでしょ、高知大学の助教授の菊池さん(出身は高知じゃないかも)、通産省の岡林さん、それとえーと東大の東大物語を地で行く人(浜口さんだっけか)も十月まで高知に帰省とか(しかし長い休みー)書いてたし(自己紹介を見ると学芸高校なので、森下一仁氏の後輩の人である。須崎で学芸出身の後輩で同姓の人がいるけど、親戚だったりしないだろうか。しないか。しかし須崎から東大や京大に行く人がそう何人もいるとは思えん)。高知県人は日記が好きなのか。寺田寅彦は日記書いてたよね。あとなんだ、吉田茂の大磯随想ってのがありましたね。わたしは西原理恵子のWWW日記がぜひ読みたい。しかし土佐女子中退のひとはおたく的なものを憎んでるからなー。
 というわけで高知の人は正月に帯屋町でおふをするでしょ。あーそういえばATOK用の郵便番号辞書かなんかつくってるソフトハウスがうちの実家の近所なんだよな。うちの実家は西部中学の向かいの鏡川コーポなのでよろしく。

 県外人の人はお待たせしました。なんだっけ。あー日記サーフね。慶応SFCの遠山さんの日記をまとめ読みする。なぜそんなに村上春樹――という疑問はあるけどおもしれえっす。たけなかさん桝山さんも登場する。とくに東大のホールに関する嘘つきな話がよい。短篇のネタにそのままなるので、ホラー大賞の短篇部門で来てれば一時通過確実(笑)村上春樹ふうじゃなくてボルヘスふうにまとめるとウケるでしょう。しかし浅田彰の字が違ってました。

 字が違うといえばデジタルボーイの原稿で美輪山サスケ氏の名前を三輪山と表記して本人に指摘されたのはわたしです。奥脇氏の名前も書き間違えて日記putから30秒後に本人に指摘された(笑) 美輪山問題は編集部にメールしたけど直ってなかったらすみません。

 あとなにを読んだんだっけ。あーなんかOSの話が熱いらしい。おれはやっぱりMacOSが好きだな。サルだし。IRCはじめてからは一日3回以上ばくだんですが、まあらRAMダブラだしLCだししょうがないよね。2年近く前に買った12万の機械だもん。いま3万円くらい(笑) でもぜったい12万以上は損しないところがナイス。
 とゆーよーなやつに支持されて不幸かも>MacOS。などと日記を書いているマシンはしかし486/50のノート。

 Macの最大の弱点は表示フォントが子どものの落書き(C)酒井昭伸だってことですが、その酒井さんからGray Font Extentionってのをもらった。Font Pachin'の人がつくったプログラムで、倍の大きさのフォントを1/2に縮小して表示する仕組み。これが超きれい。モニタが安物なのでちょっとにじみますが、文字自体はWindowsの表示フォントより美しいかも。しかしフォントキャッシュきくまでスクロールが超遅いし、まだ試用版なので入力に使うと文字の半キャラずれとか発生するし、カーソルが字の真ん中に来ちゃったりしてちょっと使いずらい。けどこれは爆発的に印象がかわるのでおすすめ。もっとも13インチモニタにはあんまり向いてないかも。日経Mixのどっかにあるみたいです。酒井さんありがとうございましたm(..)m 古沢さんはほしかったらメールするように。あーでも最近ここ見てないみたいだな。

 unixのこともすこし勉強しないといけないんだけどやっぱりめんどくさい。アクセスチェックだけできればいいんだけどなあ。とゆってたけなかさんにIRCでコマンド教えてもらって、telnetでsdw.comに入ってコマンドラインでそのコマンドをコピー&ペースト(だって長いんだもん)したらずらずらずらずら生ログがスクロールしていつまでたってもとまらずそのうちばくだん的状況になったのでやはりサルでもわかるリムネットのどらちゃんのページみたいなやつがいいと思いました。/ohmoriの下の各ファイルがアクセス頻度順に並ぶだけ、みたいな。アクセスランキングでもいいけど(笑)さすがにltokyoとかでやるのはまずいかも。メーリングリストでだけ発表するとか(笑) そしたら外人アクセス獲得大作戦とかを始動するんだが。

 8時、ゲラを抱えてビルディ。ビルディにはときどき中江有里似のかわいいおねーちゃんがいてちょっとうれしい。ふすまに貼ってあった中江のポスターははがれてしまったのでちょっと残念。
 仕事に飽きてレコード屋に行って次世代機ソフトをチェック。をを、「未来少年コナン」データベースが出るすか。10月ね。これは買うしか。あとPSでお絵かきロジックソフトが出ている。さいとうはたぶんすでに1024時間くらいお絵かきロジックに費やしているのではないかと思うがおれは全然やってないっす。でも魔法陣グルグルのピクロスはちょっといいかも。
 本屋があいたのでインターネットサーファーをチェック。するが見つからない。しばらくさがしたあげく、棚差しに一冊だけ残ってるのを発見。やっぱり売れてるのか。買おうかと思ったけど1250円とかそーゆー値段だったのでやめる(笑) 送って下さいよろしく。といいながら柳下コラムを立ち読み。をを、ジョー・ボブ・ブリッグスのページがあるんすか。すげー。でもurl忘れたのでメールしてくれ。殺人ページにputしてくれてもいいぞ。と思ったがいまはトロントか。

 柳下の元相棒の山形浩生はスタジオボイスでインターネット中年化の話を書いてて、菊池誠発言を引用しつつWWWはインタラクティヴじゃないとかゆってますが、これは日記のヨロコビを知らない不幸な発言だな(笑) メディアがインタラクティヴになるかどうかは使い方の問題でしょ。インタラクティヴィティを求めない人が大多数っていうのはどのメディアでもいっしょだし。一般化してWWW人口が増えれば相対的にインタラクティヴなものが占める比率はちいさくなってゆくわけで。リムネットのホームページ率がユーザの10パーセントをキープしてるってゆうほうがおれなんかびっくりするけど。
 ホームページの墓場はべつに物理的な場所をとるわけでもなく、だれもクリックしなきゃトラフィックの邪魔にもならないんだからべつにいいんじゃないすかね。
 というわけで、最近は水さし系の原稿はなるべく書かないようにしてる大森だった。自分で飽きちゃったものをつまんないといってまわる人にはなりたくないし。あ、べつに山形くんがそうだとゆってるわけじゃないよん。

 そういえばきのうは水玉螢之丞せんせのリクエストを思い出して、例のSFマガジン廃刊関係のログをチェックしにひさしぶりにfjをのぞいて、モロトミ氏のfj投稿数ランキング全国一的な状況を確認しつつ、fj.rec.mysteryを見てたらペンション・クヌルプのレポートがあって爆笑。ペンションの経営者の人の我孫子武丸人物評は傑作でした。我孫子さんは主にあのとおりの人だよね。
 fjでは北川さんの『ぼくを殺した女』の人気が高い。誉める意見はたいへんよく納得できるんだけどなー。やっぱり帯にむっとしてから読み出したのがいけなかったのか(笑)
 そういえば北川さんからは丁寧なメールをいただいて恐縮。そのへんのやりとりはいずれfrom surfersで。ってことです。しかし日記とリンクしか更新してない。あ、さいとうページも更新されてるか。原稿ページもそろそろ大整理しないと。でも載せなくてもとくにリクエストもないしまあいっか。でも日記な原稿は置いておいたほうが便利だと打ち合わせのときに思ったので、それはこれです。中身は信じないように(笑)

 家に帰ってircに行こうとしたらBNNがスカでつながらないのでリムからはいり、ついでにこないだ見られなかったリムネットのホームページをのぞく。と通産省の岡林さんの近況(日記風)に爆笑。
「久しぶりに津田優氏の日記リンクスを見る、小生の「近況(日記風)」がいつのま にかリンクされていた、残念ながら人気は今一のようだ」  ってそれは投票ボタンを装備してないせいでわ。高知大の助教授の人にだけは負けたくないらしいので応援しようっ。でもやっぱり高知県人日記ページ振興会かな(笑)

【9月16日(土)】



 SSWは午前3時半ごろついに限界に達し、虎山の若者たちと盛り上がるさいとうよしこの重い尻を上げさせてタクシー帰り。「ズルして日記王」(笑)の安田理央さんとかその盟友のadolf氏とか、ぢつはSF者らしい広重氏、eto氏、高田さんなどなど初対面のみなさまがたにたくさん会えて大収穫って感じのSSWですがしかし体調的に弱まっていたのが惜しい。くそー法事さえなけりゃなあ。
 とぼやきながら4時に帰ってメールをチェックしたあとふらふらとircle立ち上げると、をを、Automatixからのアクセスに成功しているではないか。その後ircはさらに盛り上がり、午前6時のデニーズ(推定)では日記者おふも開催された模様だが、大森望34歳はベッドにつっぷしそのまま帰らぬ人に。

 それから約10時間後の午後4時、息ができなくて目が覚める(笑) あーなんか一年ぶりくらいに喘息の発作。頼みの綱の喘息スプレー、ベロテック・エアゾルも効き目なし。ここんとこずっと風邪っぽかったしなあと思ったらなんか台風らしい。気圧変化でけっこう喘息が出ちゃうのでこれはもうダメなのかー。急患で新葛西病院行って点滴かーめんどくさいぜーとしばらく考えたが、とにかく家の中にいると状態が悪くなる一方なのは経験からよくわかっているので、玄関の外に椅子を置いて本を読みつつクスリを飲む。一時間くらいで歩ける程度にまで回復したので、とりあえずミストラルまで行ってカロリーを補給する。
 身体機能をじっくり自己診断した結果、これはやはり風邪のほうがメインで、喘息を併発したにちがいないという結論に達する。入院もめんどくさいし、かといって台風接近中だと家にいたって発作が出ちゃうよなあってことで、近所のビジネスホテル、サンパティオに緊急避難。シングル一泊とって7時ぐらいからふとんかぶって寝てしまう。熱はだいたい38度の後半あたり。どんどん眠れるのでわりと気持ちがいい。途中一時間くらい起きて山田太一のNHKドラマ(笑)を見たのをべつにすると、テリー・ビッスン『赤い惑星への航海』を100ページばかり読んだだけで、ときどき台風情報を見ながら朝まで間欠的に眠りこける。
 

【9月17日(日)】

 9時起床。台風はさらに楽しく荒れ狂っているが、ホテル8階の窓から見下ろしてもそれほどたいしたことはなさそう。もう一泊しようかと考えたが、午後には去ってしまうみたいなのでとりあえずチェックアウトして、2Fのコーヒーラウンジで目を覚ます。
 まだ頭がぼうっとして仕事する気力がないんで日記を書く(笑) イベントが多かったわりには調子が出ないっす。芸風なのに(笑)
 熱は38度台をキープ、心搏120前後じゃまともに働く気はしない。だいいち日曜日だぜ。ってことでぼうっとして暮らす。『ねじまき鳥クロニクル』とかつい読みはじめたり。最初の二冊は買ったままで積んであったで発掘にちょっと苦労しました。なんか村上春樹読むのってすげえひさしぶりだな。

 高橋りかこさん@MACLIFEからゲームレビューの原稿催促電話。「オラクルの宝石」ってやつね。原稿自体は姫路日帰りの前にできてたのに画面ショットをとりそこねていたのだった。なんかおれのマシンだと調子悪くなっちゃったので、さいとうの630でぱちゃぱちゃとって適当にキャプション入れて送信。ぎりぎり木曜の約束をこんなにひっぱってもうしわけないことをしたです。ごめんなさい。と伝えておいてください>もうひとりの高橋@BNNな人。
 さいとうはさいとうでメディアフロントの通信カラオケ特集6ページだかの原稿をえんえん書いている。わたしに原稿を読ませて洗脳しX-55を購入させようと企んでいるようだが断固拒否する。


【9月18日(月)】

 まだのどが痛い。が、頭ははっきりしてきたのでないしょの仕事に着手。というわけでまた2週間ばかり日記更新がおろそかになりそうな雲行き。しかしファンタジーノベル大賞/鮎川賞/乱歩賞とイベント週間なのになあ。
 とゆーわけでキノトロープ杯争奪は涙を呑んでパス。でもチャットしてりゃいっしょか(笑) 仕事は調子が出ないし、爆弾は出まくるし、やれやれな感じ。


【9月19日(火)】

 午前4時起床(笑) エディタの窓開いて仕事しながらチャットという専用線的な人になる。がよく考えてみれば電話代なんて一時間200円だからゲーセン行ったと思えば安いもんす。しかしよく切れるのはなー。まあいいけど。
 交換日記の話がとつぜんふたたび盛り上がり、チャットしているうちに第一弾のhtmlつき日記が送られてくる。のでたぶん明日くらいには愛の交換日記ページが立ち上がっている予定。
 高橋ま@BNNな人から仕事がらみ電話。んでそのついでに、
「いやーこないだいきなり遠山さんのお姉さんのほうから電話がかかってきて、
『三村美衣さんてどんな人?』
 ってとつぜんきかれたんで参っちゃいましたよ〜」
 だそうです。考えてみるとずいぶん失礼なことを書いたような気もするが(そういえばSSWでも遠山氏には会い損ねているのだった)、わたしは聞いたままを忠実に伝えているだけなのである。
 三村美衣といえばいきなりてんぷら☆さんらいずページが大更新している。「ハーレクインロマンスを読もう!」企画とかもはじまっているし(しかし32歳の売れっ子書評家っていいなあ)本のフリーマーケットの告知もあるぞ。しかし日記は消えてしまったのだった(笑) 日記とかあると催促メールがうるさいとかそーゆーことだな、きっと。しかし本人の豪快さを伝える要素は薄まっているよーな気がする(笑)
 わかった、そうだ三村美衣ってのはあれだ津田優の反対だ。WWW弁慶な人とオフライン弁慶な人がいるんですね。もちろん河合あみこさんのように両者に寸分の狂いもない人もいる。たとえばモロトミ。


【9月20日(水)〜30日(土)】

病名:頚部リンパ節炎
 ってことで6日間の入院生活を終えてやっともどってまいりました。いやあの台風非難の前からずっと調子は悪かったんだけどさ。22日にファンタジーノベル大賞授賞式と鮎川賞をはしごしてカラオケ行って帰ってきて、翌日のお昼は京大SF研OB・藤田雅也のファンタジーノベル大賞優秀賞受賞を祝う内輪の昼食会に出て、ひさしぶりの人々と旧交をあたため、このあたりはまあとくに異状もなかったんすけど、その夕方、いったん別れてひとりになったとたんにくらくら。ノドの痛みが急激に拡大して水も飲めない状態に突入。こりゃあかんわとおうちに帰って寝てたのに全然よくならなくて、翌朝、行きつけの新葛西病院に行こうとしたら日曜日で、「今日は内科の先生がお休みです」。しょうがないから休日診療やってる近所のべつの病院に行ってクスリもらってきたけどぜんぜんよくならない。
 あー今日は神田で麻雀大会で西原理恵子(土佐女子中退)が大金背負っておれさまを待ってるってのによーとうめきながらも起き上がれず、座薬(解熱剤ね)を挿入しつつひたすら眠る。もう唾も飲み込めない状態で、脱水症状は進むばかり。
 月曜の朝いちばんで新葛西病院にスクーターで乗りつけて、喘息でかかりつけの先生に診てもらうとその場で採血されて、「白血球が多いですね。ふつうは一万越えたら即入院なんですけど、一万六千七百ありますねー。盲腸だったらすぐ手術ですよ」
 ってことで、抗生物質注射と点滴でなんとか……というもくろみはあえなく潰え去り、午後から入院ってわけさ。
「はやくても退院までに四、五日はかかります」
 とか脅されたんで、んじゃ仕事できる部屋じゃないとなーってことで個室を希望すると、
「特別室が空いてまして、ここは一泊分の差額が2万円の部屋なんですけどね、ずーっと空いたままなんで、いまなら半額の一万円でいいそうです」
「んじゃそれでおねがいします」
 とゆーなんか得した気分ってやつで、和室つきのスイートルーム住まいの人になる。といってもこのころになると日曜日にもらったクスリが切れてきて症状は悪化の一途(考えてみるとクスリはあれでも効いてたわけである)。そのままへろへろ状態で点滴受けて一日うつらうつら。あいかわらずなんにも食べられないのでどんどん痩せる。頚部リンパ節炎ダイエットってやつですか。
 まあしかし抗生物質の威力ではやくも2日めにはかなり腫れが引き、流動食ならオッケー。3日めにはふつうにご飯が食べられるようになってやれやれ。しかし午前6時半には朝食が運ばれてきてしまうので夜11時には寝てしまう生活で、がんがん本は読めるものの仕事にならないー。なんだかんだで朝と夜の点滴のあいだはテキトーに外出して仕事したりメール読んだりしてましたが、ダイナブックが活躍する局面はほとんどなく(やっぱベッドの上だと真剣に原稿を書こうという気力が起きない)そのあおりで仕事がたまりまくり。ようやくお許しが出て土曜日に退院したんだけど、あー月曜までにかかなきゃいけないのがインターネットサーファーの日記原稿、シネマハウスの東野圭吾論、ドゥームズデイ・ブックのあとがき、オブスキュア・インクの裏インターネット本のコラム、メディアフロントの連載、ゲームウォーカーの次世代ソフトレビュー……と総計50枚超。なので日記を書いてる場合ではないのである。つーことで今日はここまでだ。
 あ、末筆になりましたが、お見舞いに来て下さった斎門雷人さま、中村宏美さま、白石朗さま、嘉藤景子さま、酒井昭伸さま、どうもありがとうございました。対談をすっとばしてしまった我孫子武丸さま、大原まり子さま、たいへん申しわけありませんでした。
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