作成者 | BON |
更新日 | 2005/03/31 |
土木学会環境工学委員会のワークショップで訪問しました,旭川の訪問記録です。今回のテーマはバイオトイレでした。週末にもかかわらず,ご案内いただきました関係各位に謝意を表し,旅行記を残すことにします。m(_ _)m
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旭川でバイオトイレを使う旅 3月26日から27日にかけての見学会。あわせてお楽しみ雪面滑降。 |
【参考】
水道に関連する場所の訪問記録についてはどんどん行っていきたいと思っております。もし取材させていただけるところがありましたら是非ご紹介ください。公的私的を問いません。基本的には,手弁当で行きます(^o^)が,その場合は休日の訪問となります。
デジカメを忘れての旅行記です。写真は特命平社員氏からもらいました。また,一部にウツルンデスの写真をスキャナ取り込みのを使ってますが,これらは汚くなっております。お見苦しいのはお許しを。
2005年3月25日 金曜日
朝は6:30に起床,ただし昨日の豚丼がハラの中で暴れたため就寝は浅め。というのも,昨日は歓送会だったのであります。呑んだ時はあんなに食べたくなるのに,後で必ず後悔するのはどうしたものか。とりあえず大荷物を担いで京急で空港へ,出発25分前くらいに手続きをして荷物を預け,搭乗。飛行機は比較的順調(つーかずっと睡眠),千歳でレンタカーを借り,ヤマハリゾートキロロへ...
え?どこがワークショップ(研究会)だって?
...
いやだなぁ,ワークショップは明日ですよ。明日。 ( ^o^)/。
今日は一日有給で雪面滑降! ( ^-^)ゞ
...
あ,そこ!石を投げないで...
...
ということで若干の背徳のココロで行ったスキー場だったんですが,やはり天罰があたったか,天気は大変悪く,風雪は警報が出るほど激しい状態。12時ちょい過ぎ頃に到着も,すでにレストハウス付近から激しく吹雪いております。駐車場からセンターまで様子を見に行ったりしてちょっと躊躇しましたが,今更引き返すこともないし,折角の機会,決行することにしました。が...
...ゴンドラ止まっとるやんけ...
しかたなくリフトを乗りついでてっぺんで。が,コースは膝まで新雪で完全に埋まってる状態で,雪が深すぎて乗り継ぎ場まで滑って行けず,かついで降りたり...ほとんど雪中行軍です。結局てっぺんまでなんとか上がりましたが,ますます嵐が激しいような状況。暫くレストハウスで様子を見ているとぽちぽち上がってくる人がいたので急斜面を1回だけ試すも,表層の雪の下は氷なので地雷状態...
結局もう一度だけ上にあがって,たるいコースで命からがら下に降りました。一旦レストハウスで昼飯,その後はもう少し行きやすい別のコースへ。が,2回滑ったところで時間切れでリフト閉鎖...イマイチ滑り足りないのですがどうしようもないので16:30過ぎに退却。コンディションが良ければいいスキー場らしいのですが...
車の中で雪を落としてスキー場を発つも,吹雪のホワイトアウトで前は全く見えず,さらに高速道路は閉鎖,札幌市内は路面凍結で接触事故危機一髪,車の返却店を間違え...と結構大変...なんとかホテルに到着したのが19:30頃。シャワーだけ浴びて,20:00頃に札幌の同僚と合流,近くで宴会と相成ったのでした。みなさんありがとうございました。m(_ _)m
2005年3月26日 土曜日
8時半頃起床,ただしうつらうつら。風呂に入って荷物をまとめ,ホテルを退出したのが9時半頃。駅前で安いデジカメでも買おうと思ったが,店が開くのが10時とやらで断念。札幌駅を10時発の特急で11:30頃に旭川,荷物をかついでホテルを目指します。
旭川は大変きれいな町という印象ですが,札幌を出たときより太陽は高いのにやはり少々肌寒かったです。20分ほど歩いてホテルでチェックイン,荷物を置いて昼飯を食いに繁華街へ。でも名物が何かわからずカレー屋...
さて,13時から今回のメインイベントであるところのワークショップがスタートです。
前日,午前中とよく寝たせいか眠くならずにちゃんと聞けました。テーマはバイオトイレ,おがくずを吸着担体にした屎尿の乾燥・生物濃縮装置です。おがくずという担体の特性もあり,大変長時間,良好な処理状態を継続することができるとのことでした。下水道が未普及の地域,特に特に水が貴重で蒸発散の多い土地で非常に有効であるのではないかなとの印象を受けました。屎尿処理を水処理としてではない方法で行うあたりがコロンブスの卵かなと。詳しいところは,開発会社のサイトでどうぞ。
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バイオトイレ 正和電工さんのページ。現場で一応リンクの許可はもらいました。 |
終了後は若干の休憩を挟んで意見交換会。終了後は三々五々旭川の町に繰り出して二次会と相成りました。旭川の夜は当然寒いわけですが,雪は少な目。さらに,歩道のメイン部はロードヒーティングがかかっていて,地肌が見えておりました。こうやってボイラーをずっと焚いているわけですか...環境推進委員としては,なんかいいのかな,って感じですが。
二次会は社長のご紹介だったのでたぶん結構有名なお店です。一杯有名な人たちの写真とか貼ってたし(だからどうということはないが)。ここで,22:00頃までおおいに呑み,意見交換をしたのでした。
さて,散会後,一同はホテルに向かって歩き出すのですが...どうも,みちすがら,見慣れない看板(写真自粛)が立ってる...
完全前金制 30分7000円 亀と豆の木 フリードリンク 税サービス込み 追加料金はありません |
なんだ。この怪しげな店の名前は。さらに歩くと...
旭川の夜は熟女が安心 今おばさんが面白い 旭川初! 熟女バー 女優 飲み放題(中略)3980円 これ以上かかりません |
あのなぁ...どういうセンスしとんねん...しかも店の名前が「女優」だと...orz...
まだ早いので,有志4名で呑み足したのではありましたが,こんな怪しい店には当然近寄れず(怖い物見たさで覗いてみようかとの提案は却下),普通の居酒屋っぽい店でライトなのを少し呑んでたのでした。...でも店員のおねいさんがマタニティードレスみたいなピンクの服を着ている...なんだろうあれ...会計の時に勇気を出してレジのお兄さんに聞いてみると,なんか,飲み屋の制服はあれが正式なんだとか。その時は納得したんですけど,酔いが醒めてから考えたら...そんなの聞いたことないぞ?
笑い疲れたからではないですが,みなさんそれぞれにお疲れ(特に特命平社員氏は前日徹夜とか)のせいもあり1時間ほどで追い呑みは終了。ホテルに戻った後はすぐ寝てしまいました。
2005年3月27日 日曜日
翌朝は7時起床,身支度と出がけの準備,朝飯を済ませて8時までにはロビーへ。時間がタイトな割にバスが若干遅刻。でも,寝坊した特命平社員氏がロビーに駆け下りてきたのと同時に到着。運がよいやら悪いやら。
一同バスで最初の見学地,旭山動物園へ。ここではまずバイオトイレの実機を見学します。外見はこんなかんじ。
便座の下には受け部分が便器の中から顔を覗かせてます。ちなみに,臭いは,おがくずのような,普通の水洗トイレほどは悪臭ではない臭いが若干する程度で,ほとんど気になりません。
我々は装置を見に来たので裏側に回って処理装置を見ます。後の蓋を開けると攪拌処理装置が並んでいまして,それぞれに攪拌ブレードとモーターが付いています。攪拌を維持し,運転条件をどのあたりにもってくるのかがノウハウであり,また特許なんだとか。
ちなみに,男性トイレははらんでいる便器の両端から使用され,女性トイレは真ん中から使用されるんだそうです。これってトリビアになりませんか。タモリさんどうですか?
さて,場内には他にも各所にトイレがありますが,ウツルンデスの写真写りが悪いので,泣く泣く割愛することに致します。
各種トイレの後は直ぐ隣のペンギン舎とアザラシ舎を少しだけ見物(こちらの見学がメインだったのではないか,とか,無粋なことは言わないように)。開園前なので作業員以外の人はほとんどいませんが動物たちは準備万端。見せ方の工夫に感動しました次第。いずれ,こういう浄水場設計してみたいと真剣に考えとります。
計画案をご希望の方は私までご一報ください。プロポーザル持って伺います(ちょっとまじ)。
ペンギン舎に入ると水中歩廊みたいな水槽になっていて,ペンギンが泳いでおります。
水族館ではよく見る光景ですが,動物園ではめずらしい。ペンギンが泳いでいる姿はホント魚そのものですな。
上に上がっていくと,まじかにいろんなペンギンがいるのが見れます。さすがに旭川,自然と雪があるので演出的にはばっちり。
続いてアザラシ。いわゆるゴマちゃんです。最近ではタマちゃんとも言いますかな。
部屋の真ん中に円筒形の水槽が上下をぶちぬいて設置されていまして,頼んでもいないのにここをアザラシが通ってくれます。特に,まだ生まれたばっかりの白いアザラシは大変かわいらしい。
と名残惜しいところですが,さすがに動物園を見に来たわけではないのでここらで切り上げて次へ。今度は昨日講演をしてもらった正和電工の社長の会社です。ここでは各種の説明のほか,様々な製品を見せてもらいました。
面白かったのはこの写真のタイプのバリエーション。山に置いてるやつだそうで,使用後は使った人がペダルをこいで攪拌するんだとか。また,風力発電によって熱を供給するタイプのものもあって,この方法は風力発電の弱点をカバーしていてなかなか面白いと思った次第。基本的にはプレハブ型なので,公園とかに設置しているやつよりずっと安いそうです。公園のトイレで水を使えるようにすると,冗談抜きで住む人が出てくるので,その予防策としても水を使わないトイレはいいかもしれません。
続いて,現在稼働中の中では最大の設備を見学。と畜場副生成物の処理施設で,特に処理の難しい部位をうけいれて処理している槽です。基本的に,生体の処理で難しいのは,血と脂と毛なんですが,このうち前2種類は無問題,最後の一つもたまるだけで特に困らないようでして,それだけでも大したものです。
さすがに,トイレと比べると若干臭いはきついですが,この手の副生成物を普通に処理したらこの程度では決して済みません。ましてや,一般に行われている嫌気性発酵をやった日には,ものすごい臭いになること請け合いです。
まあ,人の罪の深さを認識させてくれる臭いではあります。
さて,ここで2日間お世話になったお二方とお別れしてバスでホテルへ戻って解散しました。
公式の日程はここまです。
あとはぷらいべーと!
早速,携帯でレンタカー屋に連絡,迎えにきてもらって手続き,途中ラーメン屋で昼飯,カムイスキーリンクスへ直行,13:30〜16:20まで,比較的天気もいいところをばんばん滑って楽しみました。営業時間よりもかなり早くリフトが止まってしまったのは誤算でしたが,雪質もまあよく(ソウル面の手入れが悪かったせいか雪に捕まりましたが),一昨日と比べるとどんどん滑れて楽しかったっす。
さて,終了後はさっさと着替えてまっすぐ空港に行こうかと思ったんですが,飛行機までまだ少し時間が。で,途中温泉の看板があったので少し時間つぶしを兼ねて,温泉で汗を流すことにしました。道すがらにあった「天然ラジウム温泉」なるところによってみたのですが...
「うちは風呂じゃありません」 「え?」 「ラジウムうんたらので蒸し焼きにして云々...」 「で,汗は流せるの?」 「汗は薬効成分がうんたら...ふき取るだけです。」 「じゃいいです」
私は汗を流したかったのであって,別に健康になりたかったわけではないのだ。
しかたないので,さっきみつけた看板のところまで戻ってみると,高砂温泉なる施設への道を発見。よしよし,コレで風呂にはいれるぞ。
ところが,これが怪しさ120%の施設。列挙するとこんな感じ。
ということで,思いがけず,旭川最大のエンタスポットを楽しんでしまったのでありました。ここに行けば,温泉だとか循環とか天然とかにこだわってる方がどうかしている,って気持ちになれます。なお,後で調べたら,そもそもいわゆる温泉ではなさそうです。ま,そだろな。成分表示みつけられなかったし。
その後,暗くなってきて天気も少し悪くなった状態で空港,ここで車を返却して空港で晩飯,飛行機で羽田,帰宅は22時過ぎくらいでちょうど黒バラには間に合いました。疲れてたので24時過ぎには就寝。
今回の旅行によって旭川は「自由な発想が花開く人々の町」であることがわかりました。
バイオトイレや朝日山動物園の工夫など,創意工夫にあふれる人たちが集う町,それが旭川。へんてこな飲み屋やラジウム温泉,きわめつけの高砂温泉なども,その発露であるのでしょう。たぶん,明治時代に,もっともチャレンジ精神にあふれる人々がこの地に集まり,百年の時間を経て,独特の文化を咲かせるようになってきているのでしょう。
これからの日本を救うヒントがほしい方,是非旭川をご訪問ください!
【備考】