作成者 | BON |
更新日 | 2001/09/09 |
減圧とは,水道管内の水圧が高くなりすぎるようなときに,その水圧を減ずるための処置を施すことです。水圧を低下させる方法にはいくつかありますが,一長一短があります。
![]() |
減圧
圧力の低下のための方法について。 |
【参考】
1)減圧とは
減圧とは,水道管内の水圧が高くなりすぎるようなときに,その水圧を減ずるための処置を施すことです。水道管の耐えられる設計圧力は,一応,75m-aq(7.5kgf/cm2)となっています(管種によって余裕は多少異なります)ので,この圧力以下にするために,高低差の大きい地域では,水圧を減ずる処置を取ります。
流入側の水圧を流入圧もしくは一次圧,流出側の水圧を流出圧もしくは二次圧,と呼びます。
2)減圧の方法
減圧のためには,一端水位を開放する方法と,減圧弁を用いて水圧を減ずる方法,管の流量損失を活用する方法,がありますが,それぞれに一長一短があります。
水圧開放(配水池,接合井等) | 減圧弁の利用 | 管損失の利用 | |
設定圧 | 一次圧には制限がない。水圧の制御が確実。ただし,二次圧の変更は原則として不可能。 静水圧の調整は自由水面のみで可能。 |
設定圧の変更が容易。ただし,一次圧と二次圧の関係に条件があり,あまり急激な水圧,水量の変化は好ましくない。 | 需要水量に完全に左右される。流量ほぼが一定な送水の場合のみ有効。 |
投資,用地 | 構造物が必要で建設費はもっとも嵩む。 比較的広い用地の確保が必要。 |
弁体と弁室の費用。 道路内に弁室を設置して納めることができるが,大規模なものでは用地確保が望ましい。 |
特別な設備や用地等は基本的に不要であるが,水撃圧対策として空気弁は多めに設置。 |
維持管理 | 可動部が少ないため故障がおきにくい。 | 故障は3法の中ではもっとも発生しやすい。水撃圧や泥などの進入に弱い。 | 通常は特別な維持管理の対象にはならない。 |
運転管理 | 水撃圧のような急激な水圧変動でも吸収でき,後段に負担をかけない。水圧管理が最も確実である。 貯留機能があるため,停電時などに一定の容量が確保されていれば安心。 |
流量の少ない場合,脈動などが生る危険があるので,二つ以上連続して使用することは望ましくない。 | 運転管理はできない。想定した以上,以下の流量の場合,要求する水圧低下効果が得られない。 |
配水池,減圧弁については個別に以下のサイトを参考にしてください。
![]() |
配水池の設計等について。 |
![]() |
配水池の設計等について。 |
【参考】