作成者 | BON |
更新日 | 2006/03/12 |
水道事業の経営診断について簡単に紹介します。最近はこの関係の仕事が多いもんですから,あまり手をかけずに記事を増やせるかなと思いまして。
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経営診断 水道事業の経営状態はどのように診断するのか,簡単に紹介します。 |
なお,このページで紹介する経営診断手法を使った経営診断を所望される水道事業の方,お問い合わせいただければ善処しますので,こちらにご連絡ください。簡単な診断であれば無料でお届けします(^o^;)。
【参考】
着手。本業の合間を見て少しずつ書き足すことにしましょう。
1)経営診断とは
経営診断に明確な定義や手法の定めがあるわけではありませんが,一般には水道事業等の経営状態を各種の財務手法から整理して,資産の状況や収支,効率などを数値で算出する過程を経て,水道事業の経営の方向性について提言する作業を言います。
水道事業は通常地方公営企業法の全適事業ですから,会計データは概ね完全なものが容易に入手可能です。これだけでも事業の状況が相当わかりますが,さらにその事業の背景(いわゆるコンテクスト)をどの程度加味できるかが,経営診断のスキルといえるでしょう。
2)経営診断の意味
もっとも簡易な経営診断は,地方公営企業年鑑等を利用して,財務データを数年程度用意し,その数値をヤードスティック(他の事業体と比較してどうかを判断)と時系列(時間の経過によってどのように変化したかを判断)で分析する方法です。
ここで得た数値を参考に,事業のコンテクストについて分析を加えることで,事業のおかれた状況が相当把握できます。
さらに,この結果は,高度な経営改善策の基本的な方向性を立案するための,重要な基本情報となります。たとえば,財政的に厳しい事業体が,料金を上げるべきか,職員を削減すべきか,水源を削減すべきか,投資を抑制すべきか,民活を利用すべきか,など,どの問題が相対的に大きいかを判断することで,方針の方向性を把握したり,シミュレートすることができるのです。
3)経営診断の内容
財務関係の指標については総務省が紹介していますので,これは参考になります。
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地方公営企業制度の企画立案@【総務省】 水道,工水等の経営指標を中心に紹介されています。 |
ただ,ここに掲載された内容はあくまでも数値であり,その数値をどのように組み合わせて判断するのかが重要です。これについては別にどこかに規定などがあるわけではないので,これは各コンサルがそれぞれの技術力を背景に,分析方法を開発することになります。私の所属するNJSでは,現時点のバージョンではおおよそ以下のようなメニューで簡易診断を行っています。
なお,問題が見つかった場合はさらにその解決策を探るための調査を行います。
4)経営診断の経験から
経営診断の経験は私自身はそれほど十分豊富とはいえませんが,作業自体はそれほど複雑でもないので,すでに30箇所以上の診断をやってます。この経緯でそれなりに発見があったので簡単に紹介しますと...
せっかく研究所に配属されたわけですから,これらについては今後,もっと詳しく研究してみたいと思ってます。
【参考】