6月3日(土曜日)
 今朝はどうしてもフイルムが欲しい、早起きした主人と一緒に食事前の散歩に出かけました。ホテルの受付に行き「カメラのフイルムを買いたいし、散歩もしたいのですがお勧めのコースは有りますか」と聞きました。
 彼は親切に地図を持ち出してコースを書いてくれました、行っては行けない地域も教えてくれました。
 歩いていると大統領府が以外に近くにあります、きれいな公園もあります、子供を連れた両親が大勢大きなビルの前に列になっております、野次馬の私は聞いてみたい気がしますがスペイン語がしゃべれません。
 一軒やっとお土産やさんが店開きしておりました、ウインドウを覗いてもフイルムは見あたりません、でも欲しい、勇気を出して現物のフイルムを見せて尋ねました、英語対スペイン語です、でもお店の主人に通じたらしくて奥のカウンターの下からフジフイルムを取り出してくれました。
 部屋に帰って入れてみましたがやはり動きません、念のために日本から持ってきた乾電池を入れてみました、Eの点滅が消えて動き出しました。
 10時amガウチョツアーに出発です、バスの運転手はオスカー、温度は15度、快晴です。
 2月3日公園(バレルモ公園)独立直後のアルゼンチンを秘密警察と軍事力で支配したロサス大統領の私邸があったところ。この公園はカウディージョやガウチョの一掃と西洋の文化の導入を唱え、ロサス時代には亡命を余儀なくされた、後の大統領サルミエントが開設した4,060I、世界一の巨大さを誇る公園です。
 酔っぱらいの木に実が沢山なっていてピンクの花も咲いておりました、8万人入るサッカー場の横を通り、70kmの距離にある牧場に向かうアメリカーノ高速道路を快適に走ります、この道を反対に走ると2箇所のとぎれがあるけどカナダまで通じているそうです。
 ゴルフ場が見えます、ゴルフ打ちっ放しで50ペソ。アルゼンチンのカントリークラブとはお金持ちの別荘群に囲いがありガードマン付きの場所です。野原にはススキならぬパンパースが自生しておりました。
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牛馬の放牧場が見えてくると、自家製のサラミや豚の丸焼き、ハウスワインを売る簡単なお店が道路沿いにありました。
 高速から降りて道を曲がるとピラカンサの赤い実を付けた生け垣が幾つも通り過ぎると、やっと目的の牧場に着きました。
La Estancia SANTA SUS
ANA 目的の牧場です。
 入ると直ぐに牛肉の入ったエンバナーダ(ミートパイのようなもの)とワインを振る舞われた。 アルゼンチンの国土のおよそ20%は、バンパと言われる大草原地帯。農業や牧畜が営まれ、アルゼンチンの食料の殆どが産出される。
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牛肉、鳥肉も良い香りを出しております。
先に大勢の観光客が到着していたので私達は農場主の昔の自宅を拝見する。時代物の家具や銃、興味深い博物館です、 歴代の牧場主の家族のお写真もあります、先代
と今の牧場主はそっくりの顔をしております。ご婦人の衣装も御座いましたが、華奢でパリの街を歩いていてもおかしくない豪華さです。
みんなで集まって昼食です、大会があるので集まったのでしょう。 食事の後は、タンゴショウとガウチョダンス、其れが終わるとみんなで陽気に踊りました、私もガウ
チョの一人に誘われて初めてのステップを踏みました。
若いガウチョさんが炭火の上に網を置き、大きなソーセージ、真っ黒なソーセージも見えます血入りなのでしょう。
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ngauty2.jpg 杖をついたアメリカの老婦人に話しかけられました。
「日本人のエーオキさんが大会に来るというので会いたくて探している、貴女のグループにいませんか」というのです。私達のグループにはおりませんがと、話が弾みました。
彼女は東京と松本に来たことがあり日本が大好きなのだそうです。面白い名前の方を探しているものだと思いましたが、後から考えたらローマ字で書くとAOKIつまり青木ですね。
上の写真は馬のショウの一部です、小さなリングをぶら下げて有る枠をめがけて全速力で走ってきた馬上のガウチョが手に持ったピンで刺して取るのです、成功したら応援しているお気に入りの女性の所にそのピンを捧げて頬にキスをしていきます。
 帰り際にあった牧場主が「僕の小さな息子は今日は風邪で寝ていて出られなかったが、彼等よりずーっと上手にやれます」
njyoba.jpg  とっておきの一枚です、とうとう馬に乗りました。 馬の鐙って高いところにあるのですね!
やっとの思いで片足をかけ、ガウチョにお尻を押し上げて貰い危うく反対側に落ちそうになりながら跨りました。
私の足が短いので鐙の紐を穴4つくらい短くして貰いました、後は馬の気の向くままです。
 柵に着いたので右に行かせようと手綱を右に引くと止まっしまいました、首の横を叩いたり撫でたりして「お願い歩いてよ」と言っても知らん顔、足で脇腹を蹴って「GO,GO」と言っても無視、私はスペイン語を知らないし.....
 馬の上で飛び跳ねていたら、やっと歩きだしぬかるみの凸凹へ入っていきます、そこでストップ。横で見ていた人が「おやおや大切な用を足しているよ」と言います。 馬にさんざん馬鹿にされている私達の所にガウチョが馬でやって来てなにやら叫んだらそこいらじゅうに止まっていた馬達が一斉に歩き出しました。
 馬の上は見晴らしが良くて気持ちがよいです、何とか今度はトロットで牧場中を走らせてみたいものです。
ガイドさんの話「ガウチョとはスペイン人でインデイオの女性と結婚し暮らしていた。定職を持たずに仕事があるときだけ働いていた、野生の馬などを捕まえていた自由人。牧場が囲いをして、ガウチョの仕事が無くなり野生の馬も居なくなると生活に困り牧場を襲い家畜を盗むなどして嫌われるようになる。」 でも其れは昔の話、此処のガウチョは此処に雇われているただの牧童のようです。
ntang3.jpg 夜は正装をしてコロン劇場とタンゴショウへ。コロン劇場では時間の余裕がないのでクラシックを聴くことが出来ません場中の見学が主です、イタリア・ミラノのスカラ座、フランス・パリのオペラ座と合わせて世界3大劇場。
 Senor Tangoの店オープンして間もない1400席の規模と雰囲気がゴージャスと人気の高いお店だそうです。
約100年前の大きな雑貨店だったお店を改装したもので、中央に円形の舞台、ぐるりと取り囲んで1,2,3階が有りどこからでもよく見えるようになっております.

ショウはタンゴダンスの他歌手の独唱やフォルクローレなど。 昨日とは一寸違った雰囲気、日本人観光客の中には此方の方がショウらしくていいと言われる方も有るそうですが私は昨夜の方が一寸泥臭くて庶民的なタンゴの雰囲気があるように思えます。
 勿体ないことですが、今日はお昼間に随分とはしゃぎすぎて疲れているようです。
美しいタンゴに見とれていたかと思うといつの間にかグッスリと寝込んでいるのです。
 みんなの拍手の音にハッと気がつくの繰り返しです、本当に勿体ない。
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