第1回世界鉄塔調査学会 報告・4
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地上にあるもの・1
うち捨てられた看板
(うち捨てられた看板)

 さて「鉄塔調査学会」だからといって、見上げているばかりではない。
 これは中東京変電所内にうち捨てられていた看板である。

 『地中送電線に・・・』

 と題されたもので、消えている部分は「注意」となっていたようである。地中送電線とは、地面の下に埋設されている送電線である。よく、電話線とかガス管とかを道路工事等で誤って掘り起こしたり傷つけたりしないように注意する看板がありますが、それと同じです。
 しかし、使わないならきちんと仕舞っておくとか・・・。

地上にあるもの・2
横たわるコンクリ杭
(横たわるコンクリ杭)

 今回我々が最後に訪れた新坂戸変電所で見つけたコンクリ杭。
 写っている鋼管は「東京中線−2027」のものである。その土台(といってもコンクリートであるが)の上に「ケーブル」と彫り込まれたコンクリート杭が載せられていた。それ以外にも、別のコンクリート杭や、欠けたコンクリートの塊が載せられていた。
 ところで、このコンクリート杭の使用方法であるが、地中に差し込むのであろうか? 以前採りあげた「ひがしでん」の全長は7〜80cmであった(ような感じがする)のに対して短いようである。杭が倒れてしまうと目的を果たせないことから、ある程度の長さが必要であることは言うまでもない。
 おそらく、無用のモノになってしまっているのだが、処理はしていないということろであろう。
 私自身もその傾向が強いので、反省しなければならない(笑)。

線名の謎・補足
プレート プレート
(河北12L線 プレート)

 報告2で採りあげた「線名の謎」であるが、その後に手持ちの資料を確認したところ、さらに謎は深まったので補足しておく。
 上の写真で左側は既にご覧いただいた「河北12L線」プレートである。右側は同鉄塔の小型プレートである。
 違いがお分かりであろうか?

 左:河北12L線
 右:河北線12L

 1基の鉄塔に、名称の異なるプレートが1枚ずつ取り付けられていることになる。
 はたして、この鉄塔の本当の名称は何なのであろうか?

 ということで、報告2の「中沢線12号線」の大小プレートの記述の違いについては結局はっきりしないこととなる。そこから推察される内容についても振り出しに戻ったわけである。



まとめ


 まず今回、私のページの原点となった『鉄塔 武蔵野線』、鉄塔の魅力のもとに集まった、荒畑氏、フルタニアン氏、Hisa氏、Jammit氏にそれぞれ感謝したい。
 日頃、鉄塔自体を目にすることはあっても、そのまま脳味噌を素通りして何の感情も引き起こさない、あるいは、目に入ったことすら認識していない人々は多い。その中にあって、多大なる思考エネルギーを鉄塔や送電線に向け、なんらかの結果を残すことが出来、嬉しい限りである。
 本報告は第1回世界鉄塔調査学会の一学会員の見方である。観察の方法は数多くあり、同じモノを見ても、そこから受ける刺激は千差万別、十人十色、多種多様。これらの報告に影響を受け、さらに新しい方向に進むのも大歓迎である。

 来るべき第2回にむけ、私は研鑽を積むこととし、筆を置く次第である。

19991219
 

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