花と新緑の鈴鹿・鈴ヶ岳〜茶野
茶野から望む鈴ヶ岳
■目的地:鈴ヶ岳(1130m)・茶野(938m) <山域:鈴鹿>
■地図:2.5万図 篠立
■日にち:2000年5月14日(日)
■天気:曇り後晴れ
■同行者:隠れ里さん、草野さん、佐竹さん、もぐもぐさん、
泥助さん、dameさん、俊一
■コースタイム:
自宅 発(6:25)〜名神大津SA(7:15)〜大君ケ畑 着(8:40)〜鞍掛橋へ車2台で移動
鞍掛橋 発 (9:05)〜御池谷〜ヒルコバ(10:40-10:55)〜鈴ヶ岳(11:15-11:25)〜
最初の鉄塔下(11:55)〜茶野(12:10)〜茶野の西のピーク(12:20-13:00)〜
茶野の北西尾根鞍部[約725m](13:25-13:35)〜大君ケ畑 着(14:30)
【空模様】 5:30起床、少し眠い。窓から柔らかな朝日が射している。心配だった天気は
回復かと期待。昨晩の京都方面は雷雨だった。オフ開催も危ぶまれたが隠れ里さんの英断で
実施となった。
竜王IC付近で霧が濃くなり、やはり山は雨かなと綿向山方面を見る。多賀SAで休憩、陽射しが
戻って来た。彦根ICからR306を大君ケ畑への道は3年振り。あの時は大君ケ畑から聳える尾根の
高さに畏怖さえも感じた。今日はその尾根の一つを歩くことになる。それも「一緒に鈴鹿を歩き
ましょう。」と奨められた隠れ里さんと会うのも3年振り。人生どうなるか判らないものだ。(^^)
白山神社の前から写真を撮る。幸い雨の気配はない。
白山神社から茶野 (中央奥)
【鞍掛橋】 集合場所の仮通行止めゲートには既に皆さん到着。車2台で鞍掛橋へ、ここからほん
との車両通行止め。身支度の後に自己紹介。いくつになっても気恥ずかしい。dameさんは初遠征。
緑あふれる沢沿いの道。沢音も葉っぱも爽やか、でも早くもヤマヒルが首をもたげている。
今日は雨上がりで暖かく絶好のヒル日和でもある。みんな下ばかり気になってなかなか緑や花を
楽しむ余裕がない。これも鈴鹿だという感じで隠れ里さんは涼しげな顔。(^^)
新緑の御池谷 (標高約550m?付近)
【御池谷】 約30分毎に小休止。最初の休憩では私のズボンに4cm程の奴がくっついていた。俊一の
靴にも3匹。隠れ里さんの虫除けスプレーで撃退。めいめい自分の足元をチェック。
ミソサザイなどの声がよく響く。それに混じって草野さんともぐもぐさんの掛け合いも楽しく、
とても初対面とは思えない。漏れ聞こえるメコノメソウや野鳥の話に二人ともなかなか詳しそう。
水の流れはいつの間にかなくなり、石灰岩を緑の苔が覆う。先週の比良に続いてこの谷も見上げ
る緑が素晴らしい。ニリンソウがずっと導いてくれているが、足元が気になりじっとカメラを向け
ることが出来ない。二度目の休憩辺りでバイケイソウが出てきた。
【大休止】 3度目の休憩は振り返ると間近の三国岳や薄く台地の霊仙が見えてきた。高度を上げ
るとみんな口数が少ない。一方、順調に汗は出る。ササが出てきて左の踏み跡は鈴北岳へ分ける
分岐。ここで大休止。不幸にもヒルの襲撃に遭われた泥助さんは血の滲んだ靴下が痛々しい。
皆一度は置いたリュックを担ぎ上げて点検の場面もあり。きれいな山、タダでは楽しめず、か。(^^)v
ヒトリシズカ
【お花畑】 背の高いササを漕いで稜線の鞍部に出る。ここがヒルコバかぁ。名前は別にして
ササと若葉がなかなかいい感じ。ここから鈴ヶ岳へもうひと登り。花も期待できるという。いきな
りヒトリシズカの群落。久しぶりの再会に感激もつかの間、以降この山は尾根づたいにずっと咲い
ていて珍しくなくなった。他にも鮮やかな紫のスミレやフタバアオイ。ルイヨウボタンにイチリン
ソウ、ヤマエンゴグサなどは草野さんに教えてもらう。低い木も多く、泥助さんともぐもぐさんは
オオイタヤメイゲツ論議か。花に見とれていたら低い立木に囲まれた山頂に到着。山名板が二つ。
記念写真を草野さんに撮っていただく。少し陽が射す。
心地良い尾根歩き (標高970m付近)
【尾根筋】 地味な山頂を通り抜けると昔の小屋跡のような小広い開きがあって下りになる。
立木はあるがヤセ尾根である。ほとんど踏み跡がなく一面に草花があるため足の踏み場に気を
遣う。苔むした岩もあり渋い庭園のよう。眼下の森の上になだらかな茶野が遥か下に見えた。
標高970m前後の林が特に素晴らしい。下草の少ない落ち葉一面の上に新緑の明るい尾根。幸せな
気分で尾根歩きを満喫する。最初の鉄塔が近づく頃、足元には可愛らしいハルリンドウがポツリ
ポツリと咲いていた。鉄塔下からは北の眺めがよい。ここまで来ればヒルもいなくて快適。
ハルリンドウ
【展望地】 茶野の938m標高点と思われるピークを通り越して西へ曲がる。木々が疎らとなって
左に新緑の色とりどりをしたがえての尖った鈴ヶ岳がそびえ立つ。素晴らしい眺めである。
歩いてきた林といい姿といい絶品。あぁ、なんていい山なんだろう。
カヤがまだ生え出ていないのっぺりしたピークに白い石灰岩がここも鈴鹿だよと言いたげに顔を
出す。見晴らしの利くこのピークで待望の昼飯。俊一は待ちきれずおにぎりを頬張る。思い思いに
昼食を摂りながら隠れ里さんの説明で展望を楽しんだ。切れ落ちた御池の南面や天狗堂の頭が特に
目を惹く。あの薄い台地は雨乞でしょうかと尋ねたら日本コバだそうでトンだ方向違い。(^^;;
緑の影
【分岐点】 記念写真を撮ってピークから938m標高点へ少し戻る。草野さんのアドバイスで判りに
くい灌木の間から下りにかかる。このポイントを見つけるのは少し難しそう。古いテープが貼って
ある。トオヒのような木が少し混じって高い木が目に付く。さらにこの北西尾根下りのポイントは、
2.5万図の破線道が途中の標高770m辺りで大きく直角に曲がるところを見極めることのようだ。
私は隠れ里さんの後ろをついて行くだけ。鞍部から少し登った所で、「地図を見せて下さい。」と
言われるがまま差し出す。過ぎたかなということなので先程の鞍部へ引き返して協議というか小休止。
周囲の様子を偵察したり、高度計の指示を知らせたりして意見をまとめたあげく北側の杉林へ下る。
地形図の破線道よりも少し低いところから曲がりに入るようだ。
引き返した所 (標高約725m付近、南東から見る)
【植林地】 最初は踏み跡も定かではなかったのだが、いつの間にか仕事道のようなものがジグ
ザグに現れてきた。それに合わせるようにまたヒルが出てきたと後ろから声が聞こえる。631m付近
から谷を下り、やがて尾根となる。マムシグサ。途中で集落が見えるがまだまだ遠い。チゴユリ。
木の間から見える山並みは陽射しが強くなったようだが、この尾根は清々しい風が通って心地よい。
赤いヤマツツジが鮮やか。かなり下りて鳥の声かなとその方を見ると二匹の猿が木を下りて逃げて
いったようだ。山で見る猿は初めて。
植林尾根から三国岳 (中央奥の右)
【陽射し】 畑のようなところに出て、振り返る植林の山は新緑の帽子を被る。シャガの群落から
R306に飛び出る。陽射しが明るい。もぐもぐさんの車で鞍掛橋へ車を取りに戻る。それぞれヒルが
ついていないか最終確認。何と佐竹さんはズボンの中の膝近くに一匹潜んでいた。間一髪。
ヒルには悩まされたがそれに余りあるメンバーと山に花と緑。またまた、いいオフになりました。
みなさんありがとうございました。
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2000.5.21. BY M.KANE