北摂・明ヶ田尾山 薄雪の雑木林を彷徨う            

 
切開かれた明ヶ田尾山の山頂
■目的地:明ヶ田尾山(619.9m) <山域:北摂・箕面市・豊能町>
■2.5万図:広根
■日にち:2003年12月28日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  下止々呂美 発 [約150m](10:35)〜堰堤前〜尾根上のトタン小屋(11:25)〜
  杉の広場 [約455m](11:40)〜ハイク道合流(12:05)〜梅ヶ谷源頭部(12:30-12:45)〜
  明ヶ田尾山(13:20-13:25)〜南尾根〜梅ヶ谷源頭部(13:40)〜沢に合流(14:00)〜
  上止々呂美(14:30)〜下止々呂美 着(14:55)

【晴天】 二週間前に歩いた明ヶ田尾山の雑木林が気になっている。天気もいい。
この前のような荒れた道ではなく歩きやすい道が止々呂美から上っているのではないかなと
別のルートで行ってみた。年末の散髪の予定だったが待ち人が多く山から帰ってからにする。
下止々呂美の国道脇に駐車して静かな里に入り、2.5万図で下止々呂美の郵便局マークの
少し南から北に谷をたどる破線道を目指す。農協の倉庫前から谷に入ると
工事中の砂防堰が出てきた。左下と右上に道があり右上の新しい道から堰の奥の
植林に入ったが、ここは堰の左下からが正しいルートだったようである。
 
間違えた丘から約315m丘を見る
【道迷い】 さて、そうとは知らず植林の中を過ぎてびわやゆずの果樹園に入ってしまった。
作業用のモノレールを横切る。どんどん果樹園に入るのでちょっとおかしいなぁと感じ、左斜面の
雑木ヤブを登ることにする。林の中の小さな丘の上に着いたが、こんなはずではない。
地図と地形からみて目指す谷の南にいるようだ。植林の上端をトラバースして谷に下りよう。
鹿道がある。トタン屋根の小屋の前に出た。ゆず園の作業道が上っている。
おじさんが正月飾りの竹を用意している。挨拶して鉢伏山の道を聞くと親切に教えてくれた。
 
平坦の作業道からの眺め
【作業道】 上止々呂美に下りる道を左に見送り、軽トラが通れる道が尾根を巻いて上る。
薄暗い植林から枝越し展望のある南西面に出る。トタン屋根の納屋で三叉路となり、左は植林の
中へ。右はしばらく平坦道なので様子を見に行ってみた。大きなクヌギの木が残っている。植林さ
れる前はいい雑木林だったのだろうなぁ。この先をさらに行けば先日の「鉄板の橋分岐その1」に
繋がると思われる。

【山道】 戻って三叉路から薄暗い植林を上る。バイクのタイヤの痕あり。植林から雑木林になる。
つづら折れに上るがタイヤ痕がずっと付いていていやな感じ。歩きやすい山道は杉の木の広場に
出る。ここも南に下りると先日の「鉄板の橋分岐その2」に繋がるのであろう。手入れされた植林の
中を道なりに進むと広い谷の斜面となり、大きな山桜が鎮座する広場で谷が合流している。
タイヤ痕に嫌気がさしたので少しはずして枯れ沢を登るとまた会ってしまった。雪の上についている
ので今朝登ってきたようである。
 
ハイク道手前の様子
【尾根上】 やがて尾根となるが横の谷はすばらしい雑木林だ。日溜まりの中を心地よく歩くと
ハイク道に合流する。ここの東側にもいい谷があるなぁと先日思った場所である。
目立たないが止々呂美を指す道標が今来た道に向く。このままハイク道をいくと梅ヶ谷に
降りてしまうので左手の高みに登って尾根伝いで梅ヶ谷源頭部に向かう。
林床は薄い雪で覆われて白い。 しばらくは歩きやすい尾根だったが、次第に低木が茂ってきた。
源頭手前のピークでは昼食中のイノシシが2頭びっくりして谷を降りていった。
幹に捕まりながら下り立つ楽園はすっかり薄雪で覆われている。南面は雪が解けているので
ここで昼食とする。

【山頂へ】 あんまり時間がないのでひといきついたら明ヶ田尾山ヘ向かおう。
ここからは尾根の上にのらずとも少し下をトラバースしていけば、あのすばらしい谷から
明ヶ田尾山山頂へ辿り着ける。少し低木がある植林との境界にある鹿道を辿っていく。
細い流れの沢音が聞こえて来た。雪に滑べらないように降り立つ。少し荒れかけているが
上流の方は先日の雑木林が待っている。が、すぐ左手(右岸)の高みもいい感じ。ついつい惹かれて
入ってしまった。そのまま登りたどって誰もいない山頂に到着。既に雪は半分解けている。
 
山頂手前の心地よい雑木林
【さらに尾根伝い】  さて帰りは先日気に入ったあのすばらしい谷から尾根伝いで梅ヶ谷の
源頭部に向かう。いったんハイク道に入って、高山分岐を過ぎるとやがて道が下りになる。
そこで右の尾根にのる。道を外れた歩きだが下草もアップダウンも少ない心地よい雑木の中。
薄い雪と落ち葉でふかふかの明るい林。
梅ヶ谷源頭部に下りる斜面で落ち葉の下に隠れた枯れ木で足を滑らせた。
手袋をつけていたので、後ろ手を着いてもかすり傷もなく難なきをえた。
どこに落とし穴が潜んでいるか判らないので、気をつけないといけない。
 
梅ヶ谷源頭部付近から羽束山
【谷】 2.5万図にある上止々呂美のお寺マーク北へ下りる破線道を辿ってみようと思うが
梅ヶ谷源頭部からは直接谷の途中で合流しようと考えた。日差しの当たる
雑木の斜面から日陰の谷へ下りる。ルートを見極めながらしばらくは普通に下れたが
まもなく谷の縁に立つ。崩れた炭焼き窯の跡もありここも池田炭の産地だったことを偲ぶ。
しかし、今は鹿道くらいしか見当たらない。右の植林にトラバースしながら谷に下りれそうな
場所を探す。ザレた斜面を滑らないように下りて沢を下っていく。かなり荒れた沢で
岩や倒木があちこちにある。道らしいものがないがとにかく足元注意で行く。
 
荒れた沢を下る
【里へ戻る】 左岸に篭れる位の大きな岩がある頃、人の手と思われる石垣の跡があった。
杉の幹が大きい林で作業道らしきものが出てくるが、荒れている。梅ヶ谷源頭部から約40分ほど
経って古い堰堤が現れた。ここからはかなり明瞭な道となる。堰がいくつが出て治山事業の札や
石垣のゆず畑があるが荒れて取り残された感じである。林道明田尾線の札が倒れている道を
下るとお寺の裏から民家の路地になり、消防の上止々呂美分団倉庫の横に出た。
ここからはゆるりと下止々呂美へ国道を歩く。
 少し傾いた陽が冬枯れの枝先を白く浮き上がらせていました。
 
冬枯れ 
 
 
 今回の下りのコースは崩壊、急斜面、落石など危険なところがあり、一般にはお勧めできません。


  明ヶ田尾山について 
 
  山のリストへ  / ホームページへもどる
2004.1.20. BY M.KANE