1月1日(木)[碇シンジ&惣流アスカラングレー&綾波レイ]
[シンジ]:あけましておめでとうございます。 碇シンジです。
[アスカ]:おめでとっ。 惣流アスカラングレーです。
[レイ] :・・・おめでとうございます。 綾波レイです。
[シンジ]:今日は一年の初めの日だから、みんなで書こうって決めたんだ。 ね、アスカ。
[アスカ]:それはそうだけど、ファーストもなんて聞いてないわよ!
[レイ] :・・・・・
[シンジ]:僕が呼んだんだよ。
[アスカ]:なんでよ。
[レイ] :・・・・・
[シンジ]:だって、同じエヴァパイロットだから・・
[アスカ]:ふ〜ん、それだけ?
[レイ] :・・・・・
[シンジ]:それ、どういう意味?
[アスカ]:さぁ?
[レイ] :・・・・・碇くん、私、ここにいていいの?
[シンジ]:な、なに言ってるんだよ綾波! 当たり前じゃないか! ほら、アスカ!
[アスカ]:まぁ、今日はおめでたい日だし、いいんじゃないの?
[レイ] :・・・ありがとう。
[シンジ]:あ、アスカ、アスカはお餅って初めて食べたでしょ? どうだった?
[アスカ]:そうね。 結構美味しかったわよ。 おせち料理って言うのもね。
[シンジ]:良かった! ちょっと心配だったんだよ。
[アスカ]:日本のお正月って感じで良かったわよ。 それはそうと、ファースト、あんたもなんか喋んなさいよ。
[レイ] :・・・なにか。
[シンジ]:・・・・
[アスカ]:・・・・
[レイ] :・・・・
[アスカ]:あ、アンタねぇ、数十年前のギャグなんか言ってんじゃないわよ。
[シンジ]:あ、綾波・・・
[レイ] :変だったかしら。
[アスカ]:まぁいいわ。 シンジ! これから初詣、行くんでしょ! 早く準備しなさいよ。
[シンジ]:アスカこそ、着物着るんだろ? 用意しなくていいの?
[アスカ]:ミサトが着せてくれるんだって。 でも大丈夫なのかしらね?
そうだ、ファースト、あんたも着なさいよ。
[レイ] :・・そうね。
[アスカ]:決まり!! それじゃ、ミサトが帰ってきたらすぐに着替えて行くわよ!
[シンジ]:うん。
[レイ] :わかったわ。
[シンジ]:アスカ、綾波、今年もいい年になるといいね。
[アスカ]:そうね。がんばんないとね。
[レイ] :・・ええ。
1月2日(金)[碇シンジ]
こんにちは。 碇シンジです。
新しい年が始まって2日目なんだよね、今日は。
当たり前のことなんだけど、ね。
でも、今年のお正月は今までとは随分違うなぁ。
やっぱり、アスカやミサトさんがいるからだよね。
お正月って、別に何をするわけでもないんだよね。
ただのんびりTVを見たり、買い物に行ったりさ。
そうそう、今日はアスカに買い物に付き合わされたんだよ。
バーゲンセールで安いからって。
『荷物持ちに来なさい!!』
とか言ってさ。
ホントにすごい人出だったんだ。
あそこまでして服って欲しいものなのかなぁ。
僕にはわかんないよ。
アスカに聞いたら、
『アンタばかぁ? ああいうのはね、ああいうところで買うのが楽しいんじゃない。
ぽっと気に入ったのが見つかったときって、凄く嬉しいのよ?!』
だってさ。
わかったようなわからないような・・・
その後、山ほどの買い物を抱えて帰ったんだ。
当然、持っているのは僕で、アスカは小さな紙袋一つだけ。
ぶつぶつ言いながら歩いてたら、アスカは突然、何も言わずにあるお店に入っていった。
僕は慌てて付いていったんだけど、入ったらそこはいい感じの喫茶店だったんだ。
『ちょっと休んでいきましょ』
ってアスカが言ったから、僕も賛成して窓際の席に座った。
実はちょっと疲れてたから、ありがたかったんだよね。
そこでアスカは、さっきまで持っていた小さな紙袋を僕に渡した。
驚いていた僕に、アスカはそっぽを向いて、
『今日のお礼よ』
って言った。 赤い顔をして。
中を見たら、新しいエプロンが入ってた。
『今までの、ちょっとくたびれてたでしょ。だから買ったの』
だって。
僕は・・・ 今までの疲れも一気に飛んでっちゃったよ。
ありがとう、アスカ。
今年も、いい年になりそうだな。
うん、そんな気がする。
1月4日(日)[惣流アスカラングレー]
あたしよ。
今年ももう4日が過ぎちゃったわね。 早いわね〜。
ボケボケしてるとあっという間に過ぎてっちゃうわよ、ホントに。
ほらシンジ、わかってんの?!
ひ・と・の・い・う・こ・と・は!
ちゃ・ん・と・き・き・な・さ・い!!
そう、過ぎ去った日々は二度と戻ってこないのよ!
今年はあたしたちも15歳になるんだから。
だから今日も出掛けるわよ!!
変な顔してんじゃないわよ。
な、あ、赤くなんてなってないわよ。 生意気言ってんじゃないの!
まぁ、そんなわけで、今日もシンジを連れ出したのよね。
別に用があるってわけじゃないんだけど、部屋の中にいても面白くなかったから。
TVもつまんないし。
外に出たら何かあるかもしれないじゃない?
でもね、なんにもなかったんだ、今日は。
ただ、街を歩いて、いろんなお店に入って、ファーストフードでちょっと遅めのお昼を食べて、
その後また歩いて、公園に行って。
気が付いたら、夕方になってたの。
なんにもなかったんだけど、でも、いい気分の一日だった。
多分、シンジも同じだったんじゃないかな?
なんか、いい感じの顔、してたもんね。
こういうなんでもないことって、結構大切なのかもしれないわね。
ううん、きっとそうなんだ。
ね、シンジ。
1月7日(水)[綾波レイ]
今日は1月7日。
昔の人は1月7日に「七草粥」って言うのを食べたんだよ、って
碇くんが昨日、教えてくれた。
せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ
これが七草だって、碇くんが昨日、スーパーで教えてくれた。
私にはそれが何なのか、わからなかった。
でも、碇くんの真似をして、いろいろ買ってみた。
そして今日は、「ななくさがゆ」を作ったの。
碇くんにいろいろ教えてもらったから、とてもうまく出来た、と思う。
美味しかった、と思う。
碇くんに、お礼の電話をしたの。
そしたら碇くんは、
「綾波のお粥っておいしそうだね」
って言ってくれた。
私、なんだか胸がドキドキして、それから何も言えなくなってしまった。
碇くん、ありがとう。
今度は私のお粥、食べて欲しい・・・
1月10日(土)[碇シンジ]
こんにちは。 碇シンジです。
今日は新学期が始まってからの、初めての休みの日だったんだよね。
学校が始まったのが一昨日だから、ちょっと学校に行ってまた休みって言うのも
ちょっと調子狂っちゃうよね。
アスカにこの事を言ったら、アスカは
『アンタばかぁ? 休みなんてあればあるだけいいじゃない。
まったく、変なとこがマジメなんだから』
だって。
僕だって休みがいやだって言ったわけじゃないんだけど・・・
だけど、アスカは休みになると嬉しそうなんだよね。
何でか知らないけど、僕が思っている以上に嬉しいのかなぁ。
もちろん僕だって休みは嬉しいけどさ。
そのせいかわからないけど、アスカは休みの日になると妙に元気になるんだ。
今日だって、
『シンジ! ちょっと出掛けるから付き合いなさい!』
とか言って僕を連れ回すんだよ?
まったくアスカは・・・
まぁ、僕もそんなに嫌ってわけじゃないんだけどね。
だけどさぁ、アスカ。
自分の荷物くらい、少しは持ってよ。
・・・もう、慣れたけどね。
いつものことだもん。
1月11日(日)[惣流アスカラングレー]
ちょっとちょっとばかシンジ! あんた、なんてこと言ってんのよ!
まるであたしがわがままで、意地っ張りみたいじゃないのよ!
それに、いつもあたしがあんたに買い物をつきあわせて、荷物を持たせているみたいでしょっ。
大体、女の子に荷物を持たせたらカッコ悪いと思わないの?
あたしはそこまで考えてあげてるんだから。
感謝しなさいよ!!
そんなこともあってか、今日はどこにも行かなかったのよね。
今にも雨が降り出しそうだってこともあったんだけど。
今日は一日、うちでのんびりしてたんだ。
出掛けるのも楽しいけど、こういうのも平和でいいわね。
シンジはこういうときもちゃんと家事をしてるしさ。
ホント、マメなのよね。
でも、感謝・・・ してるのよ、ホントは。
なかなか言えないけどね。
今日はシンジの手伝いでもしてみようかな。
最近シンジに任せっきりだもんね。
よし、決めた!
そうしよっと。
1月14日(水)[綾波レイ]
今日はとても、いいことがあったの。
学校の帰り、私が一人で歩いていたら、後ろから声が聞こえた。
私には関係がないと思って気にしなかったのだけれど、その声はどんどん大きくなってきた。
そして、はっきり、聞こえたの。
『綾波、待ってよ』
っていう、碇くんの声が。
私、その声に気付いて、勢い良く振り返っちゃったの。
そしたら碇くんが、息を弾ませながら走ってきた。
そして言ってくれたの。
『途中まで一緒に帰らない?』
って。
弐号機パイロットはどうしたのって聞こうか迷っていたら、碇くんは、
『アスカは委員長と買い物に行くんだって』
って、先に教えてくれた。
私、なんだかどきっとしてしまったの。
どうして碇くん、私の考えていることがわかったのかしら・・・
それから少しの間だったけれど、一緒に歩いたの。
私、何か言おうと思ったけれど、最後まで何も言えなかった。
碇くん、どう思ったかな。
本当は、いろいろお話をしたかったのに・・・
今日は、嬉しかった。
でも、ちょっと淋しかった。
1月15日(木)[葛城ミサト]
こんちは〜〜っす。 葛城ミサトでっす。
今年初登場だから、一応言っておきましょうか。
あけまして、おめでとうございます。
今年も何卒、よろしくお願い致します。
う〜ん、我なから完璧な挨拶ね。
お正月っていっても、やっぱりこの暑さじゃそういう感じじゃないわよね。
もっとも、お正月よりもクリスマスの方が悲惨だけど。
ホントにねぇ、日本に季節って戻ってこないのかしら。
この前、リツコにこのこと話したのよ。
そしたらリツコ、くすっと笑って、
『ミサト、もう少しの辛抱よ』
なんて言うのよね。
眼鏡を光らせながら。
もしかして・・・ また怪しげなことをやってるのかしら。
この前なんか、
『雪、見たくない?』
とか言って、またまた怪しげな機械を作ってたし。
幸い、それは闇に葬られたみたいだけどねぇ。
リツコ、あんたがなにやってもいいけど、
頼むから私は巻き込まないでね。
親友からのお願い。