12月1日(月)[綾波レイ]
今日から12月。
昔は、今の時期はとても寒かったそう。
「四季」と言うものがあって、それによると、「冬」と言う季節だったらしいの。
碇くんに教えてもらった。
冬の間はずっと寒くって、自然に氷が張ったり、時には「雪」と言うものが
空から降ってきたりするそう。
「雪」ってなに?
「雪」ってどういうもの?
碇くんも、実際には見たことがないらしいの。
でも、碇くんは、
『綾波ってさ、なんだか雪が似合いそうな気がするね』
と言ってくれた。
私はなんだか、嬉しくなったの。
いつか・・・ 雪が見たい。
碇くんと一緒に・・・
12月2日(火)[伊吹マヤ]
こんにちは。 伊吹マヤです。 お久しぶりですね。
あっという間にもう12月。
早いものですね。
『師走』って言いますけど、本当に忙しいんですよね、いろいろと。
お仕事だけじゃなくって、プライベートなことでも。
忘年会とかもありますしね。
そうそう、クリスマスを忘れちゃいけませんよね。
私はキリスト教徒という訳ではありませんけど、でも、お祝いしたっていいですよね。
こうやってみんなで楽しめることは、いいことだと思うんです。
去年は結局、仲間内で集まってパーティーになっちゃったんですよ。
みんな、一緒に過ごす人がいないんでしょうか?
そういう私もそうなんですけど・・・
クリスマスの唯一の不満は、やっぱり寒くないことでしょうか?
私は冬のクリスマスをなんとなく憶えてるんですけど、あっちの方が気分が出ますよね。
雪が降ってきたこともありました。
日本に四季って、戻ってこないものなんでしょうか。
ちょっと、残念です。
12月3日(水)[赤木リツコ]
今日は私の番ね。
こんばんは。 赤木リツコです。
マヤも書いてたけど、あっという間にもう12月なのね。
早いものね。
いつのまにか私の誕生日も過ぎてたし。
今年の誕生日もまた去年と同じように、ミサトや加持くんやマヤ達と一緒に騒いだだけだったわね。
そろそろしっとりとした誕生日も迎えたいものね。
・・・無理か、ミサトがいるし。
12月ねぇ。
またあのどんちゃん騒ぎに付き合う羽目になるのね。
元気なのはいいんだけど、ミサト、そろそろあんたも自分の年を考えなさいな。
こんなこと言ってもミサトは
『リツコ〜〜、あんた、そんな事言ってるとどんどん老け込んじゃうわよ〜〜』
って言うに違いないわね。
確かにね、ミサトのあの元気のよさは羨ましいわね。
私には到底、出来ないことだもの。
なんにしても、平和なのはいいことね。
12月4日(木)[惣流アスカラングレー]
みんな、元気?
今日はあたしの誕生日だったの。
14歳にもなって誕生日って言うのもなんか恥ずかしいけど、
でもやっぱり、なんとなく嬉しいものね。
ま、あたしはミサトやリツコと違ってまだまだ若いしぃ〜〜。
でね、今日はみんながあたしの誕生パーティーを開いてくれたの。
あたし、なんだかじーんと来ちゃった。
そう言えば、シンジの誕生パーティーのとき、シンジの奴、妙に感動してたわね。
その気持ち、今日はすごくわかった。
シンジも多分そうだと思うんだけど、あたしもこう言うパーティーって、ほとんど記憶にないのよね。
だからね、こうやってお祝いしてもらえるのがこんなに嬉しいことだなんて、知らなかったの。
みんなから、プレゼントも貰っちゃった。
ヒカリからはテディベアのぬいぐるみ。
鈴原と相田からは、ブラウスを貰ったの。
なかなかセンスが良かったから驚いたんだけど、やっぱりヒカリが選んだんだって。
そうよね、あのふたりにこんなセンスがあるとは思えないもんね。
そしてね、驚いたことに、ファーストにまで貰っちゃったのよ。
銀色のブローチを。
正直に言って、パーティーに来ただけでも驚いたのにね。
でも、なんだか嬉しかった。
ファーストとはあまり話もしないし、ちょっと苦手だったんだけど・・・
でも最近、ファーストの様子も変わってきた気がするのよね。
今日のことも、以前じゃ考えられなかったもん。
そして、シンジは・・・
あたしのために、チェロを弾いてくれた。
前にあたしが喜んでいたのを、憶えていてくれたみたい。
シンジは
『なんにもなくて・・・ ごめん』
って言ってたけど、ううん、そんなことないわよ。
だって、シンジのチェロは、シンジにしか出来ないものなんだから。
ほんとうに、嬉しかった。
それにね、みんなが帰ったあとに、シンジ特製のケーキを出してくれたの!
数が作れなかったから、みんなには悪いけど、って笑いながら。
ストロベリームースのショートケーキで、これも美味しかった。
これだって立派なプレゼントよ、シンジ。
ホントにありがとう。
みんな、ありがとう。
シンジ、ありがとう。
今日のことは・・・絶対に忘れない。
12月5日(金)[碇シンジ]
こんにちは。 碇シンジです。
昨日はアスカの誕生日だったんだ。
みんなで集まって、お祝いのパーティーをやった。
アスカは、すごく喜んでくれたみたい。
僕のときもみんなに祝ってもらったから、アスカの誕生日も絶対にそうしようと思ってたんだ。
僕、今思い出しても、あのときは最高に楽しかったから。
アスカにも、同じ想いを感じて欲しかったんだよ。
最近感じてるんだけど、僕とアスカって、どこか似たところがある気がするんだ。
どこがって聞かれると、何にも言えないんだけどね。
外見も性格も、全然違うから。
でも・・・ うーーん・・・
だからかな?
アスカの、昨日の嬉しさは、僕にはすごくよくわかったんだ。
僕は、自分のことみたいに、嬉しかった。
アスカが嬉しそうにしてるのを見るのは、やっぱり僕も嬉しいからね。
アスカ、本当におめでとう!
12月6日(土)[綾波レイ]
一昨日。 あの人の誕生日だった。
みんなで、誕生パーティーというものをやった。
碇くんのときと同じように・・・
私はそう言うものに、関心はなかったの。
そう、少し前までは。
今でも、あの人のことはよくわからない。
あの人も、そう思ってるかもしれない。
でも。
ほかの人が喜ぶの顔を見ることは、嬉しい事だって気付いたの、私。
あの人は本当に嬉しそうだった。
それを見て、私も嬉しくなってきた。
いい気持ちになったの。
これは、いいことなのよね、きっと。
最近、そう、思うの。
12月7日(日)[碇シンジ]
こんにちは。 碇シンジです。
明日はミサトさんの誕生日なんだ。
ついこの前アスカの誕生日のお祝いをしたばかりだけど、こう言うのは何回やってもいいよね。
楽しいから。
その事で、今日、アスカに相談したんだ。
ミサトさんのプレゼント、何がいいかなぁって言ったら、アスカは
『ミサトなんか、ビールの一ダースでも与えておけばそれでご機嫌よ』
なんて言うんだ。
・・・確かにそうかもしれない・・・
でも、やっぱりそれだけじゃ淋しいよね。
だから今日、アスカに一緒について来てもらって、ミサトさんへのプレゼントを買いに行ったんだ。
え、何を買ったかって?
それは明日まで内緒だよ。
明日はトウジやケンスケも誘って、にぎやかにやりたいね。
まぁ、トウジやケンスケは、黙ってても来るだろうけど・・・
12月8日(月)[葛城ミサト]
こんばんは。 葛城ミサトです。
今日は私の誕生日だったのよね。
いくつになっても誕生日って、やっぱり嬉しいもんよね。
たとえリツコに、
『あなたも今日から『四捨五入しなくても30』の仲間入りね』
ってな事を言われても、嬉しいものは嬉しいのよ。
何よリツコ、いくら言ったって、あんたの方が絶対に年上な事は変わりがないんだから。
それで、今日はみんなにパーティーを開いてもらっちゃったわ。
この前アスカの誕生パーティーをやったばかりなのにね。
でも、やっぱり、嬉しかったわ。
みんなにも、プレゼントを貰っちゃたのよね。
さすがにちょっと照れくさかったけど、ほんとうは凄く嬉しかったわ。
こうやってみんなで過ごせるって事は・・・ 何事にも代え難いわね。
いつまでも・・・ この幸せが続くといいわね・・・
12月9日(火)[惣流アスカラングレー]
昨日はミサトの誕生日だったのよね。
30になっても、やっぱり誕生日って嬉しいものなのかしら。
ま、嬉しそうだったからいいけどさ。
あたしも一応、プレゼントをあげたのよ。
やっぱり家族だしね。
そのプレゼントをシンジと一緒に日曜日に買いに行ったんだけど、なんだかこうやって出掛けるのって
久し振りな気がするわね。
どうしようかって結構悩んだんだけど、結局、シンジと一緒にお金を出し合うことにしたの。
奇麗なビール用のグラスにしたんだ。
シンジの奴が、
『これで飲めば、ミサトさんも少しはじっくり飲むだろうから、お酒の量も減ると思うよ』
なんて言ったからこれにしたんだけど、あたしはそんなの、全然効果はないと思う。
でもまぁ、奇麗だから、いいんじゃないの?
ミサトも喜んでくれたしね。
そうね、こうやって人に贈り物を選ぶのって、楽しいものよね。
12月10日(水)[綾波レイ]
最近、みんなで集まって食べたり飲んだりすることが多い。
4日には弐号機パイロットのお誕生パーティー、8日には葛城三佐のお誕生パーティー。
そして、年末だからということで、忘年会というものまである。
忘年会ってよくわからないけど、みんなで集まって食事をすることは、
この前のパーティーと変わらない気がする。
いろいろ名前は違ってても、やることは同じなのね。
よく分からないけれど、みんなは楽しそう。
私は・・・ どうなのかしら。
別に、嫌じゃない。
もしかしたら、私も楽しいのかもしれない。
碇くんも楽しそうにしているし・・・
こういうの、いいのかもしれない。
これって、幸せなのかも、しれない。
きっと、そうなのね。
12月14日(日)[惣流アスカラングレー]
あたしよ。
この日記、4日ばかり間を空けちゃったわね。
まぁ、いろいろあるのよ。
何よ、文句ある?
今日はいい天気だったから、シンジを引きずり出して外に出たのよね。
特にあてがあった訳じゃないんだけど、なんとなくその辺を歩いてみたのよ。
目的もなく、ただ歩いてただけなんだけど、結構いろんな発見があったんだ。
この道はここに出るんだ、とか、こんなところにこんな小川があったんだ、とか。
それでね、いい感じのお店を発見したんだ。
いわゆる駄菓子やさんって言う奴?
あたし、こういうお店って初めてだから、ちょっと嬉しくなっちゃった。
それでシンジにねだって、買ってもらったの。
もちろんお金くらい持ってるけど、ね。
言ってみたかったんだ、こういう事って。
シンジは別に嫌そうな顔もしないで、『ふがし』という奴と、アズキアイスを買ってくれた。
ふがしって初めて食べたけど、面白いお菓子ね。
日本に昔からあるお菓子らしいけど、さくさくしてて、今まで食べたことのない感じよね。
美味しかったな。
アズキアイスはバーになってて、これもアズキの粒が美味しかった。
うん、とっても美味しかった。
もしかして、シンジに買ってもらったからかな?
素直に言えないけど、シンジ、ありがと。
今日はいい感じだったな。
12月15日(月)[碇シンジ]
こんにちは。 碇シンジです。
昨日のことなんだけど、いい天気だったから、アスカに誘われてちょっと歩いたんだ。
僕がこの街にきて暫く経つけど、そう言えば、こうやって歩くことってなかったよ。
いいもんだよね、こういうのって。
どうして今までこうやって歩いたりしなかったのかって?
だって・・・ ひとりじゃやっぱり淋しいから・・・
昨日だって、もし僕ひとりだったら絶対に出掛けたりしなかった。
アスカがいたから、出掛ける気になったんだ。
アスカはいつもわがまま言うし、すぐ怒るし、よくわかんないことばかりだけど、
でも、もしアスカがいなくなったりしたら・・・
やっぱり、淋しいと思う。
アスカはどう思ってるのかな?
多分、僕なんかいなくても全然平気だろうけどね、アスカは。
あ、なんか変な話になっちゃった。
こんな事考えてると、またアスカに
『アンタばかぁ』
って言われちゃうな・・・