6月16日(月) [綾波レイ]



今日から一週間の始まり。

学校の始まり。     ・・・碇くんと会える日々の始まり。

私、嬉しいんだと思う。    心が、なにか熱くなるの。     胸の鼓動が早くなるの。



私はいつも、学校には早く行く。      そうすれば、碇くんと一緒の時間が増えるから。

私は自分の席で、本を読みながら碇くんを待っている。 でも、本の内容なんて、ほとんど頭に入ってこない。

気になるのは教室の扉だけ。       碇くんが入ってくる、扉だけ。



でも碇くんは、なかなか来てくれない。      いつも、ギリギリに来る。

それは弐号機パイロットと一緒に来るからだと思う。 碇くん一人だったら、そんな事はない。

・・・・二人は、いつも楽しそう。

碇くんも、いい顔してるの。    そして弐号機パイロットも。

どうしてそんなにいい顔、してるの?       私にもそんな顔、見せてくれる?



あ、碇くんがこっちを向いた。

   『おはよう、綾波!』

碇くんが、私にそう言ってくれた・・・    私、何だろう、顔が熱くなる・・・

私は精一杯の声で、こう言ったの。


   『おはよう、碇くん』




          6月17日(火) [相田ケンスケ]



こんにちは。    しつこいくらいにお友達の女の子を大々大募集中の相田ケンスケです。

みんなも知ってるとおり、僕はカメラが好きなんだ。

で、趣味と実益を兼ねて、女の子の写真なんかを裏で売ってたりするんだけど・・・・

最近、綾波の写真が良く売れるんだよ。

まぁ、前から綾波の写真って、結構な勢いで売れてたんだけど、でも最近はすごい。 惣流と同じくらい出てる。

惣流の場合はもうシンジとくっついてるって噂が完全に広まってるから多少勢いが落ちてるんだけど、

それにしても綾波の伸びには目を見張るものがあるよ。



理由は・・・ そうだな、みんな多分、知らず知らずのうちに気づいてるんじゃないかな。

綾波がさ、最近、表情を見せるようになったんだ。

もちろん、大きく笑ったりなんかしないし、それもシンジのやつだけにしかいい顔を見せないんだけど、

でも今までの無表情な綾波とは、全然違うんだよ。 カメラ越しだとそれが良く分かるんだ。



綾波も、変わった。   それも、シンジのおかげなのかな?

そうそう、惣流もずいぶん可愛くなっちゃって・・・   相変わらず気は強いけどね。

そう考えると、やっぱシンジって、すごい奴なんだよ。

          



          6月18日(水) [洞木ヒカリ]



今日は。洞木ヒカリです。

相田君も言ってたけど、最近の綾波さん、ちょっと違うのよね。

前にも書いたけど、やっぱり碇くんの事が気になるみたい。



鈴原にその事を言ったら、  『なんやて?あの綾波がかいな?』   って言ってたけど、

全く鈴原ったら、女の子の気持ち、ちっとも解ってないんだから。

私は  『鈴原! 少しは女の子の気持ち、勉強しなさい!!』  って怒ったんだけど、

鈴原は、  『そんなん、わしのポリシーにあわん!!』   て言って、耳を貸そうともしないのよ?

ひどいと思わない?



でも・・・  もし鈴原がそういう事に敏感になったら・・・       私、どうしよう・・・

私の気持ち、絶対に解っちゃうもん。

やっぱり鈴原は、今の鈴原がいいのよね。  そういうところが、鈴原の素敵なところなんだから。



やだ、私ったら、なんて大胆な事を・・・  (ポッ)

でも少しだけ、私の気持ちにも気づいてほしいな・・・





          6月19日(木) [鈴原トウジ]



お、今日はわしの番かいな。 前は誰や? え、イインチョーかいな。

なんでイインチョーの次がわしなんや? まぁええけどな。



こないだイインチョーに、  『もっと女の子の気持ち、勉強しなさい!』  って怒られたんや。

わしには何のことだかさっぱり解らん。 いったい何を勉強せいっちゅうんや。

イインチョーのいう事は、時々よう解らん事がある。



こないだも、ちょっとしたことで怒らせてしもうたしのぉ。

怒るだけならまぁいいんやけど、イインチョーに泣かれてしもうた日にゃぁ、

このわしもどうしようもあらへん。 言い訳するのも男らしゅうないでな。



そやからそん時わしは、

『すまん、イインチョー、

 わしはこのとおりがさつで鈍いさかい、イインチョーのいう事、よう解らんのや。

 そやから何が悪かったんかは解らんが、とにかくすまん!!    このとおりや』

って手を付いて謝ったんや。 謝るときには謝るのが男っちゅうもんや、そうやろ?

イインチョーは驚いて

『やだ、鈴原ったら、顔を上げてよ。 もう泣かないから。 

 私のほうこそ、泣いたりしてごめんなさい』

って言ってな、許してくれたんや。 イインチョーは、本当にいい奴やな。

ちょっと煩いときもあるが、でもやっぱいい奴や。 弁当、作ってくれるしな。



なんでイインチョーは、わしなんかに弁当を作ってくれるんやろ?

やっぱ、イインチョーはよう解らん。





          6月20日(金) [碇シンジ]



今日は朝から雨が降ってたんだ。 それもすごい大雨。 だから、アスカは朝から機嫌が悪かった。

でも、今日の雨はちょっと異常なくらいに降ってたから、学校が休みになったんだ。

そしたらアスカの機嫌は一気に急上昇。 全くアスカは、気分屋なんだから。



それで、今日は一日、何もやる事が無くなっちゃたんだよね。

こんな天気じゃ、掃除もする気にならないし。



だから今日は一日、ゴロゴロしてたんだ。

アスカも何をするでもなく、ずっとリビングで雑誌を読んだり、テレビを見たりしてのんびりしてたみたい。

たまにはこういう日もいいね。

あ、そういえばミサトさんは今日はずっと寝てたなぁ。 ネルフ、行かなくて良かったのかな?



夕方になってようやく雨も止んで、薄日が差してきたんだ。

雲の間から射す日差しがきれいで、僕はなんとなく空を眺めていたら・・・・

もっときれいなものを見つけた。



なにって?   虹だよ。 すごく大きな虹。

僕はボ〜〜っとして眺めてたんだけど、   『きれいね』   って声で我に返った。

いつのまにか、アスカが僕の隣に来ていたんだ。 全然気づかなかった。

でも、僕一人で見るのはもったいない気分だったから、アスカといっしょに見れて嬉しかった。

明日は晴れそうだね、アスカ。

          



          6月21日(土) [惣流アスカラングレー]



今日は昨日の大雨が嘘みたいに、いい天気だったのよ。

だから今日は、ばかシンジをどこかに連れ出そうと思ったのよね。

別にシンジじゃなくったっていいんだけど、シンジの奴はあたしが誘ってやらないと、

他に出歩く娘もいないだろうから、まぁボランティアみたいなもんよ。



な、なによ、ミサト! そのいやらしい顔は!! 

なにが  『べっつに〜〜』  よ!  言いたい事があるんなら言いなさいよ!



え、そんならどうしてそんなにめかし込んでるのかですって?

い、いいでしょ、そんなの! いちいち煩いわねぇっ

ミサトこそ加持さんはどうなったのよ。   ・・・なに泣いてんのよ。

あら? 「また」逃げられたの?    ・・加持さん、それは正解よ。



ミサトもねぇ、そろそろ 『30』だもんねぇ。  いいかげんにしないとねぇ。 (にやにや)

なに?ホントの女は30からですって?  言ってなさい。 あたしは知らない。



さぁて、ばかシンジの支度は出来たかな?

・・・・あ、シンジ、準備できた?  それじゃ行くわよ! 



ミサト! いつまでも泣いてないで、たまには部屋の掃除くらいしときなさいよね。

あ、でも料理だけはするんじゃないわよ!  いいわね!!

          



          6月22日(日) [葛城ミサト]



最近アスカがずいぶん積極的なのよね。 もちろんシンちゃんに対してなんだけど。

昨日だってシンちゃんとどっか出かけたし、今日も朝から買い物とか言って

シンちゃんを引きずり回してるのよね。

アスカ曰く、 『シンジは荷物もち!』 だなんて言ってたけど、ミエミエよね。



あ、帰って来たみたいね。



アスカ、シンちゃんとのおデートはいかがでしたか?

なに? そんなんじゃないって?  またまたぁっ!   照れちゃってさ。




あ、シンちゃん、それなぁに? 

え、ア、アスカがシンちゃんに服を見立ててくれたの?     ホント?!

うんうん、アスカ、気持ちはよ〜〜っくわかるわよ。

やっぱり彼氏にはカッコ良くあって欲しいもんねぇ。 (にやにや)




なぁに照れてるのよ!  い〜じゃない、そういうの。    あ、アスカ!

・・・照れて、部屋に入ってっちゃった。   う〜ん、若いっていいわねぇ。



でも保護者としては、レイにも頑張ってもらわないとねぇ。        レイ、頑張るのよ!

          



          6月23日(月) [綾波レイ]



葛城三佐から言われた。     頑張りなさいって。

頑張るってどういう事?      何を頑張るの?



今日も碇くんは、あの人と一緒に学校に来た。

碇くん、とても楽しそう。        あの人も、とても楽しそう。

二人とも、いい顔している。

わたしはどうなの?      いい顔してるの?



わたし、変かもしれない。     今までこんな事、気にならなかったから。

ほかの人なんて、気にならなかったから。



でも今は違う。

碇くんが気になるの。     碇くんの顔、話す言葉、行動、全部気になるの。

わたしは気がつくと、碇くんを追っている。  いつも、碇くんを見ている。



たまに、碇くんと目が合う事がある。

そんなとき、わたしは碇くんから目を逸らしてしまうの。

ほんとうは見ていたいのに、でも出来ない。



そして・・・   碇くんを見ると、いつもその隣にはあの人がいる。   あの人が・・・



わたし、どうしたらいいの?


わからない・・・      わからない・・・

          



          6月24日(火) [伊吹マヤ]



こんにちは。   伊吹マヤです。   お久しぶりですね。



最近、なんだか赤木先輩と葛城さんで何やらこっそりやってるんですよね。

なんですかって聞いても、私には教えてくれないんです。

私、仲間はずれにされているんでしょうか?



でも、私だってただ見ている訳じゃありませんよ。

赤木先輩仕込みの技で、お二人が何をやっているか調べたんです。 突破するのは結構簡単でした。



そしたらその中身は・・・  記録ビデオだったんです。 シンジ君とアスカとレイの。

そしてそれを編集してるんですよね。 研究用とか言って。

・・・・そんなの、何に使うんですか!!



その他にもオッズ表だとか、いろいろあるんです。

先輩、先輩がそんな人だったなんて・・・  見損ないました! 不潔です!


   



          6月25日(水) [赤木リツコ]



ちょっと、マヤ、なに言ってるのよ。 この私がそんな事する訳ないでしょ。

あれはあくまで、ミサトが私の研究用の資料を勝手に持ち出してるのよ。

あのビデオが研究に必要なのは解るでしょ。 私はまじめに研究をしてるのよ。

ミサトとは違うんだから。



なに? オッズ表があったですって? それにシンジ君やレイやアスカの名前があった? 


・・・・気のせいよ。 あなた、最近疲れてるんじゃない?

そんなことないって? それこそ疲れている証拠よ。 あなた、幻覚を見たのよ。

もしかすると、全部夢だったのかもしれないわよ?

そもそもあなたに私のプロテクトが破れる訳無いじゃない。



そうそう、だんだんそんな気がしてきたでしょ。 そう、全部夢だったのよ。 わかった?

じゃ、今日は早く帰って休みなさいな。  ハイ、お疲れさま。




・・・・・危なかったわね。 まさかマヤに突破されるとは思わなかったわ。

確かに私の一番弟子だもんね、見くびっちゃいけないわね。 明日からプロテクトを強化しなくっちゃ。

MAGIのバージョンアップが遅れるけど、ま、仕方ないわね。 些細な事よ。

          



          6月26日(木) [碇シンジ]



今日はいい天気だった。 ちょっと暑かったけどね。



アスカは、こういう暑い日は何にもする気が起きないって言ってる。 動くと汗かくからイヤだって。

そんな訳で、アスカは学校から帰ってくるなりお風呂に入って、そのままリビングでゴロゴロしてた。

ポテチなんかつまみながら。

でも、部屋の中はエアコンが効いてるし、そんなに暑くなかったけどなぁ。

もしかして、動きたくない言い訳だったりして。


・・・・考えてみれば、いつもとまったく同じじゃないか。 まったくアスカは。



でも最近、少しだけ手伝ってくれるようになったんだ。 食事の後片付けとかね。

食器を拭いてくれたり。

やっぱり嬉しいな、アスカが手伝ってくれるのは。

ミサトさんは・・・・  もうあきらめた。 特に料理は。




暑いって言えば、綾波はいつも汗ってかかないよね。

今日も綾波に暑くないのって聞いたけど、

綾波は  『べつに・・・平気』 って静かに言っただけだったから。

でも、その時の綾波の顔はちょっと暑そうだったんだけどなぁ。 赤くなってたから。


う〜ん、よくわかんないや。

          



          6月27日(金) [惣流アスカラングレー]



今日も暑かったのよ、凄く。 まったくこの暑さたら、イヤになるわね。

汗かいてべとべとになるし。

こういう日はやっぱり、冷たいものでも食べなくっちゃ、やってらんないわよ。



だから今日は学校帰りにシンジを引っ張って、この前に見つけたお店に行ったのよ。

そこ、甘物屋って書いてあって、かき氷とかあんみつなんかが置いてある、和風のお店なの。

ヒカリたちと来ようかなって思ったんだけど、まぁ、シンジでもいいわ。



・・・な、なによその顔は。 何が言いたいのよ。

なに?  ホントはシンジと来たかったんだろうですって?

なに言ってんのよ!  そんな訳ないでしょ!



はぁはぁ、  あ、あたしともあろうものが、ちょっと取り乱しちゃったわね。


で、そのお店なんだけど、ちょっといい感じなのよね。 適度に古っぽくって。

シンジは最初、気乗りしない感じだったんだけど、でも中に入ってからは

『ここ、結構いいね』  ってあたしの耳元で言うのよ。

あったりまえじゃない!     このあたしが選んだんだから!




で、あたしはやっぱりかき氷を頼んだのよね。 餡子の入ってる奴を。

シンジは、イチゴミルクを頼んでた。 こういう暑い日はやっぱり、かき氷よね!




20分くらいかなぁ、食べなから、他愛もない話をしてそこを出たんだけど、

外に出るとやっぱり凄い暑さなのよね。

でも、さっきまでより気持ちが良かった。 かき氷のおかげかな。

もしかすると、シンジといっしょだったせい・・・?




ヒカリたちには悪いけど、ここは秘密にしようかな。


         



          6月28日(土) [碇シンジ]



こんにちは。  碇シンジです。

あれ、一昨日も書いた気がするんだけど・・・ なんでまた僕なんだろう?

いいのかなぁ。



今日は昨日とはうって変わって、朝から嵐だったんだ。

これじゃ布団も洗濯物も干せないよ。 買い物もちょっと・・・ 行けなかった。

僕としては不覚なんだけど・・・


だから今日は、家でのんびりしてたんだ。

久しぶりにミサトさんもいて、3人でリビングでゴロゴロしてた。

・・・アスカはいつもの事だけど。



あ、そうそう、昨日アスカに連れて行かれたお店なんだけど、

これ、良かったよ。 ほんとうに。

雰囲気も良かったし、美味しかったし。

はじめはあまり乗り気じゃなかったんだけど、でも行ってみて良かったな。

アスカに感謝しなくちゃね。

アスカも気に入ってたみたいだ。 楽しそうだったしね。

うん、良かったよ。  ありがとう、アスカ。  また行こうね。



昨日の話はこのくらいにして、今日はやっぱり何もする事が無い日だった。

ただのんびり、音楽を聴いたり本を読んだり・・・

でもこういう日もいいよね。 落ち着く感じで。



あ、でもアスカ!  僕に何かと絡むのだけは止めてよぉ。

ほら、またミサトさんにからかわれるんだから!

          



          6月29日(日) [綾波レイ]



今日は良いお天気だった。 でも、私の心は、少しも晴れない。

なぜ、碇くんはあの人と一緒に住んでいるの?   なぜ私は一人なの?



今までの私は、一人でも良かった。  いいえ、他の人の事は考えなかった。

少しも気にならなかった。

そう、今までは・・・・



・・・・でも、今は違う。

碇くんが、気になる。   そしてあの人の事も、気になる。

あの人が、なぜ碇くんといつも一緒にいるのかが、気になる。 

あの人の気持ちが、知りたい。

そして碇くんの気持ちも・・・・



私、どうしてこうなったの?

今までみたいに何も気にならなかったら、こんなに辛い気持ちにならなかったのに。



私、苦しい。

でも、どこか気持ちいい・・・・


そう、どこか嬉しいの、 私。  嬉しいの。



これが恋なの? 


そうなのね、きっと・・・・

          



          6月30日(月) [葛城ミサト]



こんちは〜〜、ミサトでっす。


シンちゃんとアスカ、いいわねぇ、仲良しで。

ますますいい感じじゃない〜〜?  このこのっ!



昨日だっていい天気だからって、アスカはシンちゃんをどこかに連れていったし。

どこに行ったのかしらねぇ。 アスカもおめかししちゃってさ。

シンちゃんも  『洗濯物とかいろいろやらなくっちゃいけないんだよなぁ』

とかぼやいてたんだけど、でもホントは行きたかったみたいね。

だって、私が  あらシンちゃん、私がやったげるから行ってきなさいよ

って言ったら  『ええ?』  とか驚きながらも嬉しそうだったもんね。




アスカは・・・  言わなくてもわかるでしょ。    うんうん、若いっていいわね。

それにしても、どこに行ったのかしら。

シンちゃんに聞いてもアスカに聞いても、教えてくれないんだもんね。



もしかして・・  ま、まさか・・・




レイも頑張らないとね。

でもやっぱり、一緒に住んでるって言うのは強いわよね。

う〜ん、レイはちょっと大変ね・・・・



レイ、頑張るのよ!




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