5月16日(金) [綾波レイ]

 

・・・今日、碇くんがこれを持ってきたの。『綾波、次書いてよ』って・・・

てっきり弐号機パイロットに頼むのかと思っていたのに、碇くんは私のところに持ってきた。

『どうして、私に?』って言う私に碇くんは、『だって、この前はアスカに頼んだから・・・』って。

 

私、何故か不思議な気持ちになったの。     こんな気持ち、初めて・・・・

 嬉しいの?私。     嬉しいってなに?     これはなに?

 

昨日も、碇くんと弐号機パイロットが同じ傘に入っているのを見たとき、変な気持ちになった・・・

 これはなに?

 

こころが、苦しい・・・    痛い・・・     どうしたの?私・・・・




          5月17日(土) [惣流アスカラングレー]

 

・・・シンジの奴、このあたしを差し置いてファーストに頼むとはいい度胸してるじゃないの。

べ、別にあたしはシンジが誰に頼んだって構わないんだけど・・・・     なんか頭にくるわね。

そんな訳で今日は、シンジを思いっきりいじめる事にしたの。

ちょっと意地悪してシンジの事、冷たくあしらったのよね。

そしたらシンジはオロオロしちゃって、『アスカぁ、何でも言う事聞くから機嫌直してよぉ』だって。

ふふふ、作戦は成功ね。

 

 『遊園地!』   あたしはそう言ってやったの。

そしたら 『遊園地って何?』 ってばかシンジは目を丸くして聞くのよ。

だから、『遊園地は遊園地よ! 明日連れてきなさいよね!!』って言ったの。

結構、勇気が要ったんだから。    もしかすると、顔も赤くなってたかもしれない・・・

 

そしたらシンジは急に明るくなって、『わかったよ。じゃあ明日、一緒に行こう』だって。

ちょっとわがままだったけど、でもシンジもそんなに迷惑そうじゃなかったみたい・・・・?

 

 明日は晴れるといいな!




          5月18日(日) [碇シンジ]

 

今日は何故か僕が書いています。

だってアスカがこれを渡してきたんだ。

僕はてっきり他の人が書くんだと思っていたから、『なにこれ?』って思わず言っちゃったんだ。

そしたらアスカは『アンタばかぁ?アンタが、書くのよ!』だって。

有無を言わせない雰囲気だった・・・

 

実は今日は、アスカと一緒に遊園地に行く事になっちゃったんだ。

今日は凄くいい天気で、絶好の日和だったね。

 

僕、女の子と二人っきりで遊びに行く事って初めてだったんだ。

アスカはどうか知らないけど、僕は凄く緊張していた。

 

アスカはお気に入りの黄色いワンピースを着ていたんだ。

僕はまあ、いつもの格好だったけど、アスカが『もっとまともなカッコ、しなさいよ』ってうるさいんだ。

だから僕なりに頑張ってみたつもりだったんだけど・・・

 

アスカって、ほら、凄く目立つじゃない?

だから遊園地でもみんなにじろじろ見られて、恥ずかしかった。

それなのにアスカは、僕を引っ張りまわすんだ。

 『アスカ、みんなが見てるよ』って僕は真っ赤になって言ったけど、

 『そんなの別にいいじゃない』って取り合わない。

 

でもあのジェットコースターに乗ったときは・・・

あのアスカが、何時の間にか僕の手をしっかり握っていた・・・・・

降りた後もアスカはずっと、僕の手を握ったままだった。

僕はちょっと恥ずかしかったけど、何も言わなかった。    アスカも、何も言わなかった。

 気付いていたと思うんだけど・・・

 

 でも、今日は楽しかった!




          5月19日(月) [洞木ヒカリ]

 

こんにちは。洞木ヒカリです。

 

ねえねえ、今日ね、アスカがすっごく嬉しそうな顔して学校に来たの。

どうしてって言っても、なかなか教えてくれなかった。

でもね、お昼を食べているときに、そっと教えてくれたの。

 

あたし、ちょっと驚いちゃった。だって、あの碇くんがアスカと二人だけで遊園地に行っただなんて・・・

それにアスカのあの嬉しそうな顔ったら・・・    私、自分の事みたいに嬉しかった。

 

アスカもきっと、本当は言いたかったんだと思う。

でも言っちゃうと、嘘になっちゃいそうな気がしてたんじゃないかな?

 そういう気持ち、私も解るから・・・・

 

私、ちょっと羨ましかった。  だって、鈴原にそんな事期待するのは難しそうだもん。

私からアプローチしないと駄目なのかな・・・・  でも・・・そんな事、出来ない・・・

 

 ねえ、神様、私に勇気を下さい。




          5月20日(火) [綾波レイ]

 

これを、洞木さんが持ってきてくれた。『綾波さん、お願い』って。

 何を書けばいいの?     わからない・・・・

そう言ったら洞木さんは、『碇くんの事でも書けばいいんじゃないかな』って教えてくれた。

 

碇くん・・・    何故か碇くんの事を考えると、胸が痛くなる・・・

他の人にはこんなこと、感じた事無かったのに・・

 

碇司令にだって、こんな気持ちにはならなかった。

 

一昨日、碇くんが弐号機パイロットと一緒に居るのを見たの。     二人とも、凄く嬉しそうだった。

 幸せって、ああいう事を言うの?

 

私は幸せ?     幸せなのかしら・・・・

 

どうしてこんなこと、考えるんだろう。  今までそんな事、無かったのに・・・

 

 これも碇くんのせい・・・・?




          5月21日(水) [葛城ミサト]

 

こんちは〜、ミサトでっす。

 

ねえねえ、聞いた?シンちゃんとアスカが二人だけで遊園地に行ったんだって?

いわゆる『初デート』って奴よね、これは。  ふっ、シンちゃんも隅に置けないわね。

 

道理でここのところアスカの機嫌がいい訳よね〜。

でもね、何とあのレイが、ちょ〜っち機嫌悪いみたいなのよね〜。

 

こ、これはもしかして、シンちゃんを争う三角関係の発生かしらん?

うんうん、ここは保護者として、ちゃ〜んと見届けないといけないわね。

 隠しカメラはっと・・・・    (がさごそ)

 

でもシンちゃんもそういう所、鈍いからねえ。

アスカも苦労するわよ、きっと。甲斐性無しを好きになると。

 

えっ、わ、私の事じゃないわよ、ホントよ。

大体加持なんていつも不精ひげ生やしてるしだらしないし・・・・  なんで加持の話になるのよ!




          5月22日(木) [加持リョウジ]

 

おいおい、葛城、そりゃ無いんじゃないの? 俺と葛城の仲じゃないか。

 お、おい、待て、その手を引っ込めろって! おわっ!!     ・・・・・(沈)

 

お、俺は何をしていたんだ・・・    確か葛城に・・・・

あいたた・・・ 全く手加減しないで殴るなよな。

まあ、そんな所が可愛いところなんだけどな、葛城の。

 おっと、こんなこと聞かれたらまた殴られちまう。

 

葛城もまあ、変わったよ。 いろいろ有ったんだろうね。

まあ、基の部分は変わってないみたいだけどな。      俺も・・・変わったかな。

 

そうそう、アスカとシンジ君。 なかなかやるじゃないか、シンジ君も。

アスカもやっと、自分の気持ちに気付いたのかもな。 いい事だよ。

レイも・・・変わっているみたいだな。 これからどうなるか、楽しみだ。

 

なに?葛城と同じ事言ってるって? そりゃ光栄だね。




          5月23日(金) [相田ケンスケ]

 

こんにちは。 彼女をひろ〜〜く募集中の相田ケンスケです。

 

シンジ・・・・・お前がそんな奴だとは思わなかったよ。 お前には失望した。

 っと、これは僕の台詞じゃなかったな。

 

それにしてもまさか、惣流と二人だけで、しかも遊園地に行くなんて、お前もずいぶん変わったな。

 

でもやっぱり本命は惣流だったのか? 綾波にもかなり気を持っていたみたいだったけど。

あんな性格悪い奴を良く彼女にしてるよな。

おっと、こういう事言うとシンジの奴、怒るんだよな。 『アスカもいいところあるんだから』 って。

 

これこそ愛のなせる技! いや〜〜〜んな感じ!!




          5月24日(土) [惣流アスカラングレー]

 

今日は一日、ずっと雨だったのよね。

晴れたらまたシンジを連れだそうと思っていたんだけど、この雨じゃあね・・・

 

でも、シンジはしっかり買い物に行くのよね。

まとめて買えばって言ったんだけど、シンジは『鮮度が落ちるし、無駄に買っちゃうから駄目だよ』だって。

ほんとに主夫が板についてるって感じ。

 

いつもはシンジに任せっきりなんだけど、今日はあたしも付いて行ったの。

べ、別に一緒に行きたかった訳じゃないのよ!

いつもシンジに任せっきりだから、たまには手伝おうかなって思っただけなんだから。

 

何よ、その疑いの目は。    ・・・まあいいわ。

それより、たまにはこういう買い物っていうのもいいものね。 あたしもお料理をしてもみようかなって気分になるわね。

ぼそっとシンジにそれを言ったら、シンジは凄く驚いてた。

『アスカがそんな事言うなんて思わなかった』だって。

ふん!この天才アスカ様に不可能はないのよ! そのうちぜ〜〜〜たいに驚かしてやるんだから!!




          5月25日(日) [碇シンジ]

 

今日はいい天気だった。

ちょっと風が強かったけど、でもここのところ雨が続いていたから、

今日こそは部屋の掃除をしようと思っていたんだ。

 

まずは溜まっていた洗濯物を一気に洗って、

(僕は溜めたりしたくなかったんだけど、アスカとミサトさんが溜めるんだよなぁ)、それを干す。

それから窓という窓を全部開けて部屋の空気を入れ替えて、掃除・・・といきたかったんだけど・・・

 

アスカが起きてこないんだ。 アスカの寝起きの悪さはミサトさん以上だからな・・・

ミサトさんは今日はネルフに泊ったから居なくてよかったんだけど、アスカが・・・・

怖いんだよな、アスカ。機嫌悪くなるし。

 

でも僕は今日は、勇気を出してアスカを起こした。

『ねえ、アスカ、起きてよ』って体を揺すったら、アスカはいきなり僕に抱き付いてきたんだ。

完全に寝ぼけていたみたい。

でもその後すぐに気が付いて、『エッチ、変態!!』って僕を思いっきりひっぱたくんだ。

僕は何も悪い事してないのに・・・  どういう夢、見てたんだよ、まったく。

 

おかげで今日も一日、アスカにいじめられた・・・・ 僕が何をしたって言うんだよぉ!




          5月26日(月) [綾波レイ]

 

月曜日・・   一週間の始まり・・   何故か嬉しい。

 学校に行けるのが嬉しい?    碇くんに会えるのが嬉しい?     どうして?

 

日曜日・・   みんなは多分、好きなんだわ。

 でも私は嫌い。     私には何も無い日だから。     碇くんに会えないから?

 

どうして碇くんに会いたくなるんだろう。  司令と会っていると楽しい。  これは本当。

 でも、碇くんと会っていると苦しくもなる。

 

司令と碇くん、全然違う気持ちになる。     どうして?

 

 会いたいのに、でも会うと苦しくなるの・・・でも会いたい・・・   私、どうしたの・・・・?




          5月27日(火) [赤木リツコ]

 

今日、レイが私のところに来たのよね。

いつもと同じ顔なんだけど、ちょっとだけ違う感じなのよ。

それでどうしたのかしら?って聞いたら、 『赤城博士・・・・私、おかしいんです・・・』 ですって。

 

何がおかしいのかって聞いたら、なんて言ったと思う?

『碇くんの顔を見ると苦しくなって、見れないんです』 ですって。 あのレイがよ?

 

私はレイの事、良く知っているつもりだけど、あんなレイは初めて見たわね。 え、なんて答えたかですって?

『ミサトに聞いてみなさい』って逃げちゃった。 私、ロジックじゃないものって苦手なのよね。

 

 ・・・ミサト、頑張ってね。




          5月28日(水) [葛城ミサト]

 

あ、レイ、どうしたの?なに?胸が苦しい? それならリツコのところに・・・・

え、リツコは私のとこに行けって言ったの?

どういう事?なになに・・・?  ・・・はは〜〜ん、シンちゃんの事ね。

全くリツコは、そう言う事は全部私に押し付けるんだから。 まあいいわ。   

 

こほん。 いい? あのね、それは別に変な事じゃないのよ?

シンジ君の事を考えると苦しくなるんでしょ? 会いたいけど、会うと胸が痛くなるんでしょ?

 

それはね・・・・『恋』っていう病気なのよ。 あ、でもこの病気は、悪い病気じゃないの。

良い病気なのよ。誰もがみんな、かかる病気なの。

 

え、どうしたら良いかですって? う〜ん、難しいわね、そう言うのは。

でもね、レイ。 これだけ、言っておくわね。

自分に正直になりなさい。

シンジ君に会いたかったら会う、話したかったら話す。 そういう事が一番大切なのよ。

 

 ね、レイ。   頑張ってね。




          5月29日(木) [鈴原トウジ]

 

わいや。 なんか最近、変な噂が流れとるのぉ。

 

人が何を言おうが勝手やが、でも人の不幸を想像するような噂はこのワイが許さへん!

まあ、そう言いたい気持ちも解らんではない。 しかしや。そういうのは男らしゅうないで

 

やっぱ男は前向きで行かんとあかん。 そうでないと人生、おもろないで。

 

なあ、そう想うやろ・・・




          5月30日(金) [綾波レイ]

 

今日は金曜日。 明日は学校もお休み。 ネルフもお休み。 碇くんに、逢えない日。

 

お休みの日・・・   みんなはきっと、好きなんだとおもう・・・

でも私は苦しい・・・    なぜ?

 

碇くんに逢いたい・・・・

葛城三佐が私に言った。   『自分に正直になりなさい』って。

 

自分に正直ってどういう事なの?     わからない・・・・

でも、碇くんに逢いたい。 この気持ちは、たぶん本当なの・・・

私、どうすればいいの? こういうとき、何をしたらいいの?

 

そう・・・ 電話・・・ 碇くんの電話・・・

私が電話する?  碇くんに?    なんて?

 

私、どうしたらいいの・・・・




          5月31日(土) [碇シンジ]

 

今日はいい天気だった。

 

どこにも行く予定が無かったから、僕はいつものように洗濯したり布団を干したり・・・

まあ、家事全般をやってたんだ。 いつもの事だけど。

 

一段落付いてリビングで休んでいたら、電話が鳴った。

別に電話が鳴るのは珍しい事じゃないんだけど、その相手が・・・

 

アスカは相変わらずゴロってしていたから僕が電話を取ったんだけど、でも僕が取ってよかったよ。

なぜって? だって、電話を掛けて来たのは・・・・・ 綾波だったんだ。

僕はすごく驚いて、思わず『綾波?!』って叫んじゃった。

だって、綾波が電話してくるなんて、今まで無かったから・・・

 

どうしたのって聞いても、何も言わないんだ。

僕は何か緊急の用でもあったのかと思ったんだけど、でもそうじゃなかったみたい。

どうしたんだろう。綾波は。

 

結局、あまり話す内容も無く電話を切っちゃったんだけど・・・

でもちょっと、雰囲気が違った気がしたな。 どうしてだろ。

 

電話の後、気が付いたらアスカが僕の横に来て、じろって睨んでいた。

なんか機嫌が悪くなったみたいだ。 なんで・・・・?

 

今日はわからない事ばっかりだ。




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