私とロータリー

ー第3話ー

WE LOVE RE







私がかつてLANTISの後部に貼っていたステッカーがこれ。

数ある自動車雑誌の中でも、ひときわ強く
ロータリーエンジンを応援してくれている「J’sティーポ」誌上で
1996年に行なわれた限定50枚のプレゼント企画でGetしたものだった。







「We Love ROTARY ENGINE」


まさに私の想いを代弁するかのようなコトバだった。

結局、とても気に入っていたLANTISを
急に手放すことにした最も大きな理由は、
この世で一番、このメッセージを発するに相応しい
キャンバスを必要としたからなのだから。


そのLANTISが下取り車として引き取られていくとき、
私は悩んだ挙句にこっそりとステッカーを剥がした。

RE好きのオーナーの手に渡る保証なんてどこにもない。
心のこもらないメッセージを発信するくらいなら、
いっそ無い方がいい。

すべては納得したうえでの処置だったが、
大事なステッカーは無残にも破れてしまった。




しかし、良い知らせは突然に訪れた。


私はふとした偶然から、そのステッカーを
J’sティーポ誌と共同制作した人物の所在を知ったのである。
そして、作者ご本人からステッカーを一枚譲っていただいた。

REを愛する強い想いをただ持っているだけでなく、
一枚のステッカーに託して行動を起こしている。
その行動力は本当に尊敬に値すると思う。



これでついに、
真新しいFDにあのステッカーを貼ることができる。
しかも、作者から直接手渡された由緒ある一枚である!






オレ達はロータリーエンジンが大好きなんだ…

その作者の発したアツいメッセージは
日本中のロータリーファンのもとへしっかりと届いた。


ステッカー誕生から3年を経た1999年の春、
「Rotary Japan」のメンバーによって
この”WE LOVE RE”ステッカーは
再度製作されることになったのである。


私はこの復刻版を今度はボンネットに貼った。

リアガラスの一枚は作者が発したメッセージ、
そして、このボンネットの一枚は、
同じ想いを持つ人々がそれにしっかりと応えたものである。


REは本当に多くの熱烈なファンによって支持されている。
それは何も日本に限ったことではないはず。
世界中に存在するREフリーク達が、
その将来に期待し、アツい視線を注ぎ続けている。


この幸せなエンジンを次世代にしっかりと伝えていかねば…

−第3話 おわり−