<旧車シリーズ 201>


DAIHATSU COMPAGNO SPIDER (F40K)


 ダイハツ初の小型大衆車として1963年にデビューしたコンパーノに、ライトウェイトスポーツを目指したコンパーノ・スパイダーが加わったのは1965年4月のこと。
 コンパーノ・スパイダーは脱着式のソフトトップを備える「2+2」の4人乗りオープンモデルで、シューティングラインと呼ばれた小粋なデザインが特徴だが、さらに注目すべきはその強力なパワーユニットであった。水冷直列4気筒OHV・958ccのFE型エンジンは、ベルリーナやワゴンに搭載されたFC型・797ccOHVエンジンのボアアップ版で、ソレックスツインキャブの装着やダブルエキゾーストパイプの採用などにより、クラス屈指の65psの最高出力を発生した。これにより、4速フロアシフトを介しての最高速度は145km/hをマーク、110km/h止まりだったセダンのベルリーナを大きく上回った。1966年には、圧縮比の変更やウェバーキャブ採用等の高出力化アイテムを盛り込んだ専用のスポーツキットも発売された。

 コンパーノスパイダーは真紅のボディカラーが本当に似合うモデルですね。
 先頃、新規格となった軽自動車で「ミラ・ジーノ」というレトロ調モデルが発売されましたが、このモデルのモチーフになったのが写真のコンパーノシリーズだそうです(フロントマスクの雰囲気はまさにそっくり!)。'60年代当時の斬新なデザインテイストが、カタチを変えて現代に復活。なんか嬉しい出来事ですよね。ちょっと「旬」かなと思い、掲載してみました。

推定年式:1965
撮影時期:1989年1月
撮影場所:東京都新宿区神宮外苑 '89ニューイヤーミーティング会場にて