象気功
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立ち方8脊柱起立筋と大腰筋


つーことで、足裏前足部の親指の付け根に首の付け根を乗せて膝を緩める全身の深層筋(インナーマッスル)がつながり氣を生み出すわけである。

全身の深層筋がつながると脊柱起立筋にもテンションが掛かるのである。

脊柱起立筋も大きな深層筋である。

脊柱起立筋は名称の通り背骨を立たせて保つための筋肉で、脊柱の背側に位置する筋肉である。

脊柱起立筋のうち、外側の筋群を腸肋筋、中間内側の筋群を最長筋、最内側の筋群を棘筋とお呼びするのである。

脊柱起立筋は深層筋ではないという間抜けな意見もあるのであるが、りっぱな深層筋であるので、賢い良い子は勘違いしてはいけないのである。


まあ、深層筋(インナーマッスル)の定義自体が医学用語というわけではないので、これを言い張ることもなんともかんとも面はゆいわけであるが、象気功でいう深層筋は毛細血管が著しく多い遅筋繊維により構成されている不随意筋ということである。

脊柱起立筋は遅筋繊維により構成されており不随意筋である。

まあ、それで、これも重い荷物を持ち上げる時のように大きな負荷を掛けると、後背筋や大殿筋や大腿二頭筋などの表層筋(アウターマッスル)が働き始めてしまうので、それを限りなく緩めて、脊柱起立筋にテンションを掛けることが必要である。

その姿勢体勢が、首の付け根を足の親指の付け根の周囲から中足部に乗せるということである。


つまり、感覚的には、脚部も含めて、身体の後背部の深層筋に継続的にテンションを掛けて刺激し、血流を促すということである。

強い負荷を掛けるのではなく、あくまでもテンションが掛かるという感覚である。

この感覚がつかめると、心肺機能が昂進促進し、継続的に血流が増加するということがわかるのである。

この場合、尾てい骨が前に入り、いわば腰を中心に背中は微妙に丸くなるということである。

反り返るのはまったく逆効果である。

まあ、氣がわからない人も体温上昇あるいは心拍数増加という感覚をつかめばいいわけである。

目的は深層筋を刺激することにより毛細血管内の血流を促し氣を生み出すということであって、深層筋の筋力強化あるいはトレーニングではないということを理解しないと、站椿功としてはとんちんかんな方向に向かうのである。


まあ、とにもかくにも全身の深層筋がつながり氣が切れない状態の感覚をつかむことが站椿功の重要な要素である。

さて、膝を緩めて首の付け根を足裏の親指の付け根の周囲から中足部に乗せて身体後背部にテンションを掛けると、もうひとつの大きな深層筋が働き始めるのである。

深層筋の代表である大腰筋を始めとした腰部の深層筋にもテンションが掛かり、さらに血流が増加促進されるのである。

站椿功の「立ち方」の目的は、「毛細血管の血流を促す」ということであるのである。

毛細血管の血流が増えれば氣は高まるのである。

もちろん日常生活でも、行住坐臥において深層筋は刺激され、必要最低限の氣は生み出されているのである。

日常生活で最低限の氣を生み出す一番大きな要素は、休みなく行われる「呼吸」であるのである。

呼吸筋はすべからく深層筋であるのである。

それを利用した氣のメソッドが、各種の「呼吸法」であるわけである。


站樁功のあるべき姿は、表層筋を緩め身体後部の深層筋に継続的にテンションを掛け、毛細血管の血流を増加させ氣を生み出すということである。

しかしこの際、深層筋にテンションを掛け刺激するのであって、強化するのではないのである。

さらに深層筋も緩むという感覚が必要である。

いわゆる「トレーニング」あるいは「鍛える」とは逆の方向性である。

とにもかくにも站椿功においては、いかに全身を緩めるかということが重要である。

つまり、站椿功は「弛緩メソッド」の範疇に入るわけである。

続く。


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