象気功
気功の穴
象気功


站樁功
タントウコウ



氣のジャイロ


站椿功の効果に正中線の養成ということがあるのである。

これは正中線を整えることによる氣の威力の養成ということである。

正中線とは、左右対称形の生物体で、前面・背面の中央を頭から縦にまっすぐ通る線ということであるが、人間はもちろん内蔵も含めて左右対称形ではないし、解剖学的に前後左右に真っ二つに切ったときの線ということではなく、気功においての正中線あるいは中心線ということである。

もちろん、この場合、赤ちゃんができたときにおかあさんのおなかにできる正中線あるいは妊娠線とは無関係であるのは言うまでもないことである。

無駄口はやめろ?

へいへい、わっかりやしたー、ごめんちゃいおならぷー。

さんざんかよ。

柔道や合気道の経験がある人はご経験であると思うが、正中線が整って立っている状態の相手を倒すことはなかなか困難である。


しかし、バランスを少しでも崩してやれば、意外に簡単に相手は倒れてくれるのである。

逆にいえば、正中線を保つということが倒されないためには非常に重要であるということである。

要は地磁気の逆方向に体重が一直線に保たれるということである。

地磁気に対して一直線が保持され正中線が整うと、体内では、いわば氣のジャイロが回り始め、ジャイロ効果を生み出すのである。

ううむ、いいね、ジャイロである。

さすがに象の大神様の口先三寸の御筆先である。

予想だにしない語彙ヴォキャブラリーがポンと飛び出すところがお告げのお告げたるところである。

人の迷惑顧みず自画自賛を心ゆくまで堪能したところで、ジャイロ効果(ジャイロこうか)とは、一般には物体が自転運動をすると、自転が高速なほど姿勢を乱されにくくなるつーよーな現象であるのである。

さらに一般的には、その回転する物体(フライホイール等)をジャイロと呼ぶがわけであるが、まあ、いわゆる独楽(コマ)が回っていると倒れないという現象である。


独楽は回転を止めると、もちろんパタリと倒れてしまうわけであるが、逆に回転が速いほど倒れにくくなるのである。

たとえばあたしらバレエダンサーが片足のトウ(爪先立ち)で立っても微動もしない状態のときは、この氣のジャイロ効果が働いているわけである。

だから誰がバレエダンサーなんだっ。

ハイハイ。

つーことで、これは人体の不思議あるいは氣の不思議としか言いようがないのであるが、まあ、人間の身体がそのようにできているわけである。

氣のジャイロの場合は、正中線が整うほど速く回転し倒れにくくなり、バランスが崩れたとたんにそのジャイロは回転を止めるのである。

これがいわゆる機械的なジャイロや独楽とは決定的に違うところで、もちろんこれはあくまでも「ジャイロ効果のような現象」であって、体内で実際に氣がグルグル回転しているわけではないのである。

正中線が整えば整うほど氣のジャイロ効果は強くなり、盤石の身体となるのである。

つまり、正中線が最も整った時が、その人にとって最大の氣の強さを発揮する状態であるわけである。


しかし、それはその人の氣道の太さあるいは氣の総体的な容量においての最大の強さである。

あくまでも個体においての強さであって、相対的なものではないのである。

だから、同じ状態に整った場合には、氣道の太いものあるいは氣の総体の量が大きいもののジャイロ効果の方が強いわけである。

ううむ、これ、分かりにくいな。

つまり、どんなに正中線を整える技術が上達しても、さらに氣道が太く総体の氣の量が大きいものに対した場合は通用しないということである。

もちろん、これは身体の大小あるいは筋力の大小強弱を省いた話である。

站樁功において、膝を緩めて尾てい骨が微妙に前に入り、首の付け根が足の親指の付け根の周囲を中心とした前足部から中足部に乗っている状態のときのあなたの感覚が、正中線が整っているときの体内の感覚であるのである。

まあ、身体のレベルが低くて氣感が低い場合は、なんのことやらわからん人もいるわけであるが、まあ、とにもかくにも、「立ち方」で解説した正しい立ち方をすれば正中線は整うわけである。


もちろん、站樁功の場合は両足に均等に体重がかかるわけであるから、両足の親指の付け根を中心とした前足部から中足部の中間に首の付根が乗る中間バランスということである。

これが太極拳などで、片足に体重がかかっている場合は、その軸足の親指の付け根を中心とした前足部に首の付根が乗るということである。

まあ、武術においては、足腰の筋力強化とともに、その状態つまり姿勢あるいは腰の角度を身体に覚えこませ、氣の威力も含めて、最大の力を発揮するために、退屈でめんどくさい長時間の站樁功を行い、正中線の整った状態を身体・脳に覚えこませるわけである。

この「正中線が整う」ということは、武術武道格闘技における強さに関することばかりではなく、氣を効率よく生みだし、氣の身体としての最大の能力を発揮するためのポイントでもあるのである。

つまり、正中線あるいは中心線が正しく整った状態を常に継続すれば、氣はどんどん高まるわけである。

どんな武術武道も姿勢あるいは立ち方を重要視して、日常生活の行住坐臥にまで応用させるのはそのためである。

その姿勢・立ち方の基本が站樁功にあるわけである。

もちろん、これはその人なりのジャイロ効果あるいは氣の威力を最大に高める方法であって、それで、オツム脳機能のちょーしがいきなり良くなるとか、人生が劇的に変わって金運異性運急上昇で酒池肉林になるとかいうことでないのはゆーまでもないことである。

しかし、あたしのような神の氣の身体になると、正中線も中心線も必要なくなるのである。

嘘ばっかり。

てなことでひとつ。

完。

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