象気功

仙骨凝縮メソッド
裏丹田覚醒の法




丹田形成の構造・臍下丹田凝縮8


さて、前回までに臍下丹田の周囲に氣を集めて氣道を拡充し、それを圧縮して氣を凝縮することにより氣の玉をつくるところまで解説したわけである。

圧縮することにより周囲の氣道が狭窄されて、氣が散逸しにくくなり、氣が凝縮されるのである。



ここまでできると、ある意味で氣は上がりにくくなるのである。

周囲の氣道と、氣の玉を構成している氣道の太さに差ができて、小さいながらも丹田ができるわけである。

「氣の玉」と表現しているが、もちろん物理的にそこに玉があるわけではなく、すべてが意識で行われることであるので、その部位に硬い氣のかたまりを感覚として捉えることができるようになるということである。

「硬い」というのも、石のように硬いと感じたり、ゴムまりのように弾力性のある硬さだったり、粘力のある液体のかたまりだったりと、個人によってさまざまである。

とにかく臍下に「かたまり」を感覚として捉えるようになるのである。


これがつまり、「臍下丹田凝縮」である。

これで「丹田」ができたのである。

ここまでのことをいわゆる修行でやろうと思ったら、水垢離や座禅や念仏や武道の修行や精神統一のための激烈なあれこれを何年もあるいは十数年あるいは何十年も必死でやらねばならないのである。

つまり、古来から肚が据わっているあるいは丹田ができると、命のやり取りにも仕事にも生活のあれこれにも、精神がどっしりと落ち着いて正確な判断を下せるということで、実によろしいということが分かっていたわけである。

それで、先達の皆さんが腹を据えるあるいは丹田をつくるためのあれこれの修行を考案してきたわけであるが。

しかし、先達の皆さんも氣の身体ができていたわけではないので、氣道のメカニズムがわからないわけである。

その結果、丹田をつくるために考案された方法は、経験をもとにした、膨大な時間と体力気力を要する修行と名の付くような厳しい訓練法しかないのである。

その膨大な時間と体力気力をはぶいて、簡単に丹田をつくってしまおうというのが「象形流臍下丹田凝縮」である。

もちろん、その先に「裏丹田覚醒の法」があるわけである。


まあ、とにかく小さいなりに臍下丹田が凝縮すると、日常生活で「おや?」と感じることが多々あるはずである。

気が付くと、今まで不安で行けなかったところに気にせずに行けたり、心配でならなかったことがさほど心配でなくなったり、苦手な人が以前ほど苦手でなくなったりと、「あれ?」と思うことがあるようになるのである。

もちろん、「はず」であって、臍下丹田凝縮あるいは丹田形成の手順を踏んでも氣感がないためにうまくいかず、以前同様にドキドキびくびくオドオドの人もいるのは言うまでもないことである。

それでも「やらないよりマシ」で、心配事や不安からの解放に向かっているのは確実である。

しかし、これはとりあえずの丹田形成であるので、さらに氣道を拡充して、さらに圧縮して、さらに凝縮して丹田を強化するのである。

続く。
(2021/12/29)


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