問題7-2-1 解説

プレートテクトニクスの幾何学を解くために便利な方法は模型を使用することです.プレートの配置を用紙に描きプレート境界に沿って切った紙片を実際に動かしてみると理解しやすいです.

しかし,ここではプレートに付けた目印が時間の経過でどこに移動するかを示すことで考察します.下の解答では,プレート境界付近の左と右のプレートにそれぞれ丸と四角の印を付けました.それらの印が時間経過後に移動した位置から断層の長さの変化について推測できるはずです.また,海溝では三角印の付いた側が上盤であることに留意する必要があります.なお,灰色の印は他のプレートの下に移動したことを示します.

6種類のトランスフォーム断層の断層長の変化

なお, (c) では断層の長さがゼロになった時点で,海嶺と海嶺のすぐ右側のプレートは消失し,全体が一つのプレートとなります.また, (f) では断層の長さがゼロになった後は (d) の鏡像の形となって断層は左ずれとなり,断層の長さの増大が始まります.