言葉の世界・伝言板 1999年10月




インターネットイエローページ

佐藤和美 (99/10/30 19:59)

私は本屋に行くのが日課みたいになってるんですが、
きのう、たまたま手に取った本が、
ナツメ社「2000年版インターネットイエローページ」
です。
それでページをめくるとP212にあるじゃないですか。
「言葉の世界」
この本は約4700件載ってるようですが
この少ない件数で選ばれたのがうれしいですね。(^^)
これからも他のイエローページにも選ばれるようにガンガルゾ!



カカオ、ココア

佐藤和美 (99/10/29 12:40)

カカオとココアってなんか発音が似てますよね。
ココアはカカオが原料だし、
スペルも「cacao」と「cocoa」で、似てるし。
「a」と「o」を入れ替えただけのように見えます。

で、「cocoa」を調べてみると、「cacaoの異形」とあります。
これでいくらかなっとくできました。



potato

佐藤和美 (99/10/28 12:49)

 最近、伝言板・メールでの質問が増えてきたような気がします。
(質問はなるべく伝言板のほうがいいんですが。ネタになるし。)
今回はメールで「potato」の語源について質問があったので紹介します。

いろいろな辞典で調べてみると次のように書かれています。

「スペイン語より。もとはタイノー族(西インド諸島にいた、今は絶滅したイン
ディアン族)の言葉」小学館プログレッシブ英和中辞典

「スペインpatata「じゃがいも」←タイノbatata「さつまいも」。タイノ語は、
すでに絶滅した西インド諸島にインディアンの言語」大修館書店スタンダード英
語語源辞典

「じゃがいも.1565 (Sir John Hawkins).Sp.patata(batataの変形)sweet
potato,formed from Haitian;はじめは「さつまいも」に対する名称であった
が、16世紀末ごろから「じゃがいも」に転用され、英語では前者はsweet
potatoと呼んで区別されるようになった。」研究社英語語源小辞典

以上の資料を組み合わせると、以下のようになるかと思います
「西インド諸島(ハイチ)のタイノー語(タイノ語)の「batata」(さつまい
も)がスペイン語に入り「patata」になり、これが英語に入いり「potato」に
なった。その後、「じゃがいも」も「potato」と呼ぶようになり、「さつまい
も」は「sweet potato」と呼ぶようになった。」

「potato」という言葉一つにも、これだけの歴史があるんですねえ。



温血、冷血

佐藤和美 (99/10/27 12:36)

「温血動物」、「冷血動物」という言葉があります。
いつも思うのはなぜ科学の分野でこういう温血、冷血みたいな非科学的な用語を使っているのかということです。
「恒温動物」、「変温動物」というほうがずっと科学的だと思うのですが、どうして「温血」、「冷血」みたいな用語がずっと使われ続けるのでしょうか。「冷血」なんて爬虫類等に対する差別じゃないかと思ってしまいます。

岩波新書の新刊「恐竜たちの地球」で「恐竜温血説」という言葉を見かけてまたかと思ったしだいです。



バカボンパパの挨拶は

佐藤和美 (99/10/26 12:53)

「天才バカボン」がアニメで復活するようですね。
で、バカボンパパの挨拶は「コニャニャチハ」なのだ!(^^)

「誤用」もある程度勢力が増えてくれば「慣用」になりますけど、
「コンニチワ」もその時期なんですかね?

「5時10分」(ごじじゅっぷん)
「早急」(そうきゅう)
「見れる」
いろいろありそうですけど……
「そうきゅう」はもう慣用になってるかな?



『こんにち○』を埋めよ

UEJ (99/10/26 08:25)

↓こんな企画が行われています

http://www2d.biglobe.ne.jp/~inva/standard/standard.cgi



燃える山

UEJ (99/10/26 08:23)

関係あるかどうか分かりませんが、深田久弥「日本百名山」那須の項に以下のような引用があります。
| 寺田寅彦氏の随筆「火山の名について」によると、
| 日本の火山、アソ、アサマ、ウス(有珠岳)、ウンセン、エサン(恵山)など、
| 互いに似通った名を持っている。
| これは、南方語系のAso(燃える)Asua(煙る)などから来たのではないか、
| そしてナスもその一変型ではないか、と説かれている。



アイヌ語「ア」に「燃える」という意味はあるか?

佐藤和美 (99/10/25 12:06)

 アイヌ語「ア」に「燃える」という意味はあるのでしょうか。

知里真志保の「アイヌ語入門」にはアイヌ語の「ア」には「燃える」という意味はないと書いてあります。

「萱野茂のアイヌ語辞典」には「ア」の項に「燃える」という意味が載っています。私にはこの記述はどうも信じられません。まちがってるんじゃないかと思います。

萱野茂は沙流地方の人ですが、田村すず子の「アイヌ語沙流方言辞典」の「ア」には「燃える」は載っていません。「萱野茂のアイヌ語辞典」の「ア」の「燃える」はますますあやしくなってきますね。



燃える山

佐藤和美 (99/10/23 23:15)

 またメールでアイヌ語地名の質問があったので紹介します。

質問は「燃える山」という意味のアイヌ語地名がわかるかというものです。
今回は調査過程を追ってみましょう。

(といっても、それほど複雑じゃないですけど)
まずはアイヌ語で「燃える」をなんと言うかです。
これがどうも思い出せません。
そこで「萱野茂のアイヌ語辞典」の日本語→アイヌ語索引で「燃える」を見ます。
「ウフイ」と「ア」がありますが、「ア」は無視します。
次に山田秀三の「北海道の地名」の索引で「ウフイ」のあたりを見ます。
すると「ウフイ・ヌプリ」がありました。
(「ヌプリ」は「山」の意味)
該当ページをみると旧記で樽前山を「ウフイ・ヌプリ」と呼んだとあります。
これで検索完了です。
答えは「燃える山」をアイヌ語で「ウフイ・ヌプリ」と言い、それは「樽前山」でした。

どうです、それほど複雑じゃないでしょう?



八重山でしょうかね・・・

佐藤由美   (99/10/22 22:56)

お返事ありがとうございました
難しい質問に答えていただいて、恐縮です
八重山ですか・・・
聞いた所によると、琉球大学の宮良信詳教授が、八重山の方言について本を
お書きになられたそうですのでそこらへんもあたって調べてみようかと思っています
私は言語学をやっていて、とてもおもしろい学問なのですが、
文献が日本では限られるのでちょっと苦労しそうです
英語の論文ならたくさんあるんですが 
では



沖縄方言

佐藤和美 (99/10/22 12:35)

佐藤由美さんwrote
>もし残っているとすれば、『は』行のことでもそうですが、(そうでしたよね?)
>本土から分断されている沖縄地方とか庄内地方などに限定されるのでは
>と思っているのですが、そういう方言を探すのはちょっと大変です
>心当たりがありましたら教えていただけないでしょうか

直接のこころあたりはありません。
沖縄方言は本土方言でなくなったものがけっこう残ってます。
場所によってはハ行音の子音として「p」が残ってたりします。
(本土方言では万葉時代には「p」ではなかったというのに)
一口に沖縄方言といっても実際はかなり細かく分化してます。
それこそ、島ごとに方言があるといえるかもしれません。
やはり遠い八重山あたりに古いものが残ってるような気がします。
方言周圏論の考えからいっても、最も古いのが残ってそうなのは、畿内から最も離れてる八重山ですよね。
ところで、私は八重山方言・与那国方言の資料は全然持ってません。
このあたりのことを調べようとしたら、かなり大きな図書館とか(国立国会図書館みたいな)、言語専門の古書店とかにでも行かないと資料がないかもしれませんね。
それとも大学の図書館にありそうですか?



デカンショ節

佐藤和美 (99/10/21 14:10)

全然関係ないけど、
「デカンショ節」は
「デ」カルト、
「カン」ト、
「ショ」ーペンハウエルで、
「デカンショ」だとかいう話もありましたね。



キロキロ

UEJ (99/10/21 12:27)

一般的ではないでしょうが
http://www.hi-ho.ne.jp/skinoshita/stonerr.htm#kai-k
でこんな作品を見つけました。

エクサっとペダルを踏んでテラ帰り
ギガギガメガねの和尚さん
キロキロとヘクトデカけたメートルが
デシを取られてセンチミリミリ
マイクロほんナノにピコピコ鳴ってる
フェムト腺のアトきヨタく金ゼタい当選改革ゼクトつヨクトも

意味は…、読む人が勝手に考えてくださいの世界ですね ^^;



ヘクト?パスカル?

yukko (99/10/21 03:00)

下に投稿した解釈ですが、前半のこじつけにはちょっと自信がなく、
念のためヘクトパスカルについて調べると、これが気圧の単位として
使われるようになったのは1992年からということですし、哲学者であり
数学者、物理学者でもあるパスカルの名前はもちろんヘクトではなく、Bで始まる
ようです。これを哲学者と結びつけるのはちょっと無理かもしれません。
ただ、「デカけた」の部分も最初は「デカルト」ではないかと思ってしまい
ましたので、そちらの方向かと。 後半の先生と弟子は間違いないと思います。
気になったので、付け加えさせていただきました。



キロキロと・・・・

yukko (99/10/20 23:51)

高瀬さま、
これは全く根拠もなく、調べたわけでもなく、ただ、私の連想ですが、
キロキロ→キケロ、ヘクト→ヘクトパスカルからパスカル、
双方、哲学者ですよね?
メートルはフランス語で男の先生のことです。
したがって、「キケロとパスカルと出かけた先生が弟子に出会って
おせんちになり、めそめそ(ミリミリ)した」
と解釈してみてはいかがでしょうか。 
マントを着た昔の旧制高校の学生が哲学書片手に、このような語呂合わせ
暗記文を考案したという光景が私には浮かんでおります。



キロキロとヘクト(と)デカけたメートルがデシに出会ってセンチミリミリ

佐藤和美 (99/10/20 12:50)

あいにくと私には全然心当たりがありませんねえ。



古典語の残存について

佐藤由美 (99/10/20 02:08)

私は卒業論文である特殊な動詞について勉強しているのですが
その動詞が古典語で、助動詞を使い分けているというデータがあります
例 降る→降りつ
  経る→経ぬ こちらのタイプの動詞 非対格動詞といいます

「つ」と「ぬ」の使い分けが行われているわけですが、現在でも、このような
助動詞が、方言のなかに残っているかどうかという可能性を、探りたいわけです
(あくまで動詞を調べているのですが)
もし残っているとすれば、『は』行のことでもそうですが、(そうでしたよね?)
本土から分断されている沖縄地方とか庄内地方などに限定されるのでは
と思っているのですが、そういう方言を探すのはちょっと大変です
心当たりがありましたら教えていただけないでしょうか
(説明が下手で申し訳ないです・・・)また書きこむかもしれません



キロキロとヘクト(と)デカけたメートルがデシに出会ってセンチミリミリ(続き)

高瀬 明 (99/10/19 16:38)

佐藤様、ありがとうございました。大変参考になりました。
ただ、質問の主旨はちょっと違っておりまして、実は、
『キロキロとヘクト(と)デカけたメートルがデシに出会ってセンチミリミリ』 という呪文のような表現そのものに込められた意味がどういうことかということだったのです。
例えば、ルート√5=2.2360679=「富士山麓オウム鳴く。」のように。
以上、よろしくお願いします。



原子から宇宙まで

佐藤和美 (99/10/19 13:00)

高瀬さんwrote(文章を編集してあります)
> 単位を表す言葉「キロ」、「ヘクト」、「デカ」、「デシ」、「センチ」、「ミリ」を
>覚えるための言い方であると思いますが、これにはどういう意味が込められているのでしょ
>うか。

このあたりは私が説明するよりも、UEJさんのHP「コトバ雑記」の
「原子から宇宙まで」
http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/unit.html
を、ご覧ください。



白川静

佐藤和美 (99/10/19 12:45)

大石さんwrote
>中国の古代文字と現代語即ち 日本語漢字の関係を研究し 文化勲章を受勲した方の名前と
>象形文字漢字?から 現代漢字に至るつながりを内容にした本を探しています。

それは白川静じゃないでしょうか。(文化勲章じゃなくて、文化功労者のようですが)
著書に「字通」「字統」などがあります。
このあたりなら、ちょっとした書店なら辞書のコーナーに置いてあります。



RE:アイヌ語でカマタ

佐藤和美 (99/10/19 12:43)

アイヌ語で「カマタ」ですか。
私の知識ではどこをつついてもアイヌ語は出てこないです。

だいたい、こういうのの共通した点ですが、
単語の区切りがはっきりしません。
「カマタ」で一つの単語なのか。
それとも二つ、三つの単語の合成なのか。
そして、文章を書いている人は無批判に孫引きしてるので、
まちがった内容が増殖します。
まるでリング・ウイルスのように。
(一時「リング」シリーズに凝ってたもんで(^^))



キロキロとヘクトデカけたメートルがデシに出会ってセンチミリミリ

高瀬 明 (99/10/19 11:42)

単位を表す言葉「キロ」、「ヘクト」、「デカ」、「デシ」、「センチ」、「ミリ」を覚えるための言い方であると思いますが、「キロキロとヘクトデカけたメートルがデシに出会ってセンチミリミリ」という呪文のような言い方があります。
これは明治生まれの親から数十年以上前に聞いて覚えていたことですが、やはり十年以上前に、次男が小学校低学年の時の授業参観で先生が同じことを言っていたのであります。
質問をするタイミングを逃し、疑問のまま現在に至っていますが、これにはどういう意味が込められているのでしょうか。
・「デシ」は「弟子」?



教えてください

大石紀雄 (99/10/18 22:26)

中国の古代文字と現代語即ち 日本語漢字の関係を研究し 文化勲章を受勲した方の名前と 象形文字漢字?から 現代漢字に至るつながりを内容にした本を探しています。この本は 前記 文化勲章
受勲者の著作です。 大石



アイヌ語でカマタ

佐藤義昭 (99/10/18 13:03)

アイヌ語に「カマタ」というのはありますか。

近頃手にいれた本に「京浜急行百年史」というのがあります。
この中に駅名の由来が書いてあるのですが、京急蒲田駅には、

以下のような事が書いてありました。
駅名由来のひとつとしてアイヌ語の「カマタ」で意味は「飛び
越えた所や沼のなかの島」とする説。
以上ですが、本当に、アイヌ語に「カマタ」というのはあるの
でしょうか。あったとしたら意味は、何でしょうか。
それとも幽霊アイヌ語でしょうか。
教えて下さい。お願いします。



“u”の音

ビーバ (99/10/18 08:59)

 ちょっとしたことですが‥‥

 音声記号の“u”は日本語の「ウ」より、唇を丸く突き出すようにして発音し
ます。音声記号の[+]は舌を前寄りにする、[(]は唇の丸めを弱くするという
なので、[u+(]で日本語の「ウ」になるわけです。

 また、「ス」「ツ」の場合は、唇の丸めがほとんどないため、“m”を180度
回転させた記号で表すことができます。

--------
 JISコードでは、音声の話をするのが大変ですね。[+][(](左半円)というの
も本当は母音の下に書かなくてはいけないのですが‥‥



RE:ハ行の発音をローマ字にすると?

佐藤和美 (99/10/18 07:12)

星野さんwrote
>現在のローマ字ではハヒフヘホをha hi fu he ho と表しますが、
日本語のローマ字表記には何種類かありますが、これはヘボン式ですね。

>現在の発音をより正確に表すとしたらどうなるでしょう?
ローマ字表記は発音記号とは違います。その当たりははっきり認識すべきでしょう。
私は「ハヒフヘホ」は「ha、hi、hu、he、ho」と表記すべきだと思ってます。 中国語で「北京」を「Beijing」と表記するのはなぜなのかをよく考えるべきでしょう。

>フの子音がfではなくて、φなので、fuではなくて、phuと表すのが妥当だと思いますが、
このあたりはローマ字をいくらいじくりまわしてもしょうがないですね。
だいたい日本語の「ウ」が「u」だと思ってることじたいが幻想です。
本当の「u」は日本語の「ウ」よりも口を大きく開けます。
(このあたり、英語の時間に教えてるのかな?)
日本語の「ウ」は発音記号では[u+c]です。

>それではヒはどういう表記になるのでしょうか。
JISコードのローマ字じゃ表記できません。
「ヒ」はこうなります。
「ヒ」発音記号

もう一回書きますけど、私は「ハヒフヘホ」は「ha、hi、hu、he、ho」と表記すべきだと思ってます。ようは定義の問題でしょう。日本語の「ヒ」は「hi」、「フ」は「hu」と表記する、と定義するわけです。



RE:平仮名の語源はモンゴル語?!

佐藤和美 (99/10/18 07:08)

小泉さんwrote
>モンゴル人で平仮名の基はモンゴルにあるという人がいます。確かに似たような文字ではあるのですがそういう話を聞いたことがありますか?
平仮名は漢字をくずして(草書化して)つくったものです。
モンゴル文字も漢字をもとにつくったはずです。
両方とも漢字が親ですから、すこしは似ている所があるかもしれませんね。

>また、アイヌの文化とモンゴルの文化が非常に近いと、そんなことを研究している人がいるのですが、アイヌ語、アイヌ文化についての文献など紹介して頂けないでしょうか

アイヌとモンゴルのどこが近いんだか私には全然理解できません。

アイヌ関係の参考書は以下をどうぞ。

アイヌ語
中川裕・中本ムツ子「エクスプレス アイヌ語」(白水社)

アイヌ文化
アイヌ民族博物館・監修「アイヌ文化の基礎知識」(草風館)



ハ行のローマ字

ビーバ (99/10/17 21:47)

 日本語の「フ」の子音は、音声記号では /φ/ と書くのですが、現代ギリシャ
語の“φ”は /f/ の音なんですよ。“ph”はギリシャ語の“φ”の転写なので、
日本語の「フ」を表すのには妥当ではないでしょう。「フ」を表すのに、私は
“hu”でいいと思いますが。
 「ヒ」のほうは、もっと難しいですね。ドイツ語の“chi”と同じ音ですけど、
「チ」と読まれてしまいそうですし、やっぱり“hi”でいいのでは?

 以前、次のようなローマ字綴りを考えたことがありましたが、あんまり面白
いものではないです。

タ ta チ tyi ツ twu テ te ト to
ハ ha ヒ hyi フ hwu ヘ he ホ ho



ハ行の発音をローマ字にすると?

星野豊 (99/10/17 18:30)

星野です。
現在のローマ字ではハヒフヘホをha hi fu he ho と表しますが、
現在の発音をより正確に表すとしたらどうなるでしょう?
フの子音がfではなくて、φなので、fuではなくて、phuと表すのが妥当だと思いますが、それではヒはどういう表記になるのでしょうか。



平仮名の語源はモンゴル語?!

小泉 (99/10/17 13:10)

モンゴル人で平仮名の基はモンゴルにあるという人がいます。確かに似たような文字ではあるのですがそういう話を聞いたことがありますか?また、アイヌの文化とモンゴルの文化が非常に近いと、そんなことを研究している人がいるのですが、アイヌ語、アイヌ文化についての文献など紹介して頂けないでしょうか



お礼

松村 (99/10/16 09:38)

佐藤和美様
有り難うございました。



葦原の川

佐藤和美 (99/10/16 07:38)

アイヌ語で「葦原」を「サル」(sar)といいます。
川が「ペツ」(pet)なので、
「葦原の川」は「サルペツ」(Sar-pet)です。
また「サルンペツ」(Sar-un-pet)ともいいます。
(「un」は「ある」の意味)

北海道にはいたるところに「サル」のつく地名がありますが、
これはだいたい「葦原」ですね。
猿払(サルフツ)とか、サロマとか。
斜里は「Sar」です。(アイヌ語では「s」と「sh」の区別はない)

実際の「サルペツ」の例です。
猿別 幕別町内の川、十勝川に注いでいる。



教えて下さい

松村 (99/10/15 14:36)

アイヌ語でヨシ原にある川と言う意味の北海道の川をさがしています。
何方か教えて下さい。



モーフィング、メタモルフォーゼ

佐藤和美 (99/10/15 12:39)

 モーフィング(morphing)というのは、最近のCG(コンピュータ・グラフィックス)の技術の一つです。
例えば人の顔がだんだんライオンの顔になってくとか。
マイケル・ジャクソンのプロモーションビデオで一躍有名になったと、てもとの本には書いてあります。

ここで思い出すのが、「メタモルフォーゼ」(ドイツ語metamorphoseで「変身」の意味)という言葉です。
モーフィングって、メタモルフォーゼそのものですよね。

「morphing」と「metamorphose」。たぶん、関係あるんでしょうねえ。
「meta」は接頭語だから。語幹は「morph」ってとこ?



RE:ジオン

佐藤和美 (99/10/15 12:38)

ビーバさんwrote
>たぶん“シオン”を基にしているのでしょう。偶然とはちょっと思えないので。

そうですよね。偶然とは思えないですよね。



ジオン

ビーバ (99/10/14 20:35)

ガンダムのジオン公国は“ZEON”と表記しているみたいです。
でも、たぶん“シオン”を基にしているのでしょう。偶然とはちょっと思えないので。
“Zion”というのは政治・宗教が絡むため、それを拭うために綴りを変えたのでしょうか。



コムケ湖

佐藤和美 (99/10/14 10:39)

メールでコムケ湖の意味の問い合わせがありました。

コムケ湖はオホーツク海に面した紋別市にある湖です。
アイヌ語では「コムケト」といいます。
意味は「コムケ」(曲がっている)+「ト」(湖・沼)で、
「ト」を「湖」にかえてしまっています。
コムケ湖の地図を見てもわかりますが、その名のとおり「曲がっている湖」ですね。
このへんがアイヌ語地名のおもしろいところではないかと思います。



ジオン

佐藤和美 (99/10/13 09:30)

「ジオン」というと私は「ガンダム」を連想します。

で、英和辞典で調べものをしていたら「Zion」というスペルを見つけました。
意味は「シオン」、「ユダヤ民族」。
(発音はジオンじゃないですが)
「ガンダム」の「ジオン」はどういうスペルか知らないけど、
まさか「シオン」と関係ないですよね?
「ガンダム」の内容はユダヤと関係ありそうもないし。
たんなる偶然ですかね?
アニメとかRPGって、神話とか聖書からの命名が好きなようだから、
もしかするとと思ったんですが。



済し崩し

佐藤和美 (99/10/12 09:23)

「済し崩し」は「なしくずし」と読みます。

意味は「広辞苑」には次のように書いてあります。

なしくずし(済し崩し)
1.借金を少しずつ返却すること。
2.物事を少しずつすましてゆくこと。

意味を聞くと「なしくずし」を「済し崩し」と書くのが理解できるような気がします。

ただまわりの使用例を考えると、
「非核三原則はなしくずしにされている」みたいに、
「少しずつ、無視され崩れていく」のように使うことが多いのではないでしょうか。
というよりは、現在ではそっちのほうで使ってる人のほうが多いかも知れません。
言葉の誤用はいろいろありますが、これもその一つかも。



「地球を呑む」の関の五本松

佐藤和美 (99/10/11 07:41)

 「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に「「地球を呑む」の関の五本松」を追加しました。



大変失礼しました

りか (99/10/10 22:27)

お返事ありがとうございました。

言われてみると、ごもっともだと思います。
こういうHPに投稿するのが初めてだったし、なによりあせっていまして・・・。
とにかく助けてほしくて、投稿してしまいました。

冷静に考えてみると、私の質問だけ他の方の質問と比べると、なんだか浮いていますね。
恥ずかしいです。

余計な手間をとらせてしまって、すみませんでした。

一度図書館で百科事典や語源辞典をひいてみたのですが、あせっていたのもあって
自分が本当に欲しい情報が何であるかを見失っていたように思います。
もう一度、百科事典や語源辞典をひいてみようと思います。

こんな奴のために、本当にありがとうございました。



卒論

佐藤和美 (99/10/09 12:35)

英語の「hero」の語源は、ギリシア語の「heros」で……

卒論ですか。
卒論のテーマはなんなんでしょうね。
それがどうheroと結びつくんでしょうね。
「hero」の詳しい語源って、なにを知りたいんでしょうね。
よくわかりません。
質問するときは相手がこたえやすいように質問したほうがいいですね。

どうも質問の内容はこのHPの範疇を越えてるのではないかと思います。
語源は「辞典」で調べますが、質問は「事典」のレベルじゃないでしょうか。
てもとにある事典の長い文章を入力する気もおこらないですが。

インターネットでの一般論ですが、掲示板、メールでの質問の返事は一週間かかることもあるし、、返事がない場合もあります。相手に早さを期待しないほうがいいです。返事を出す義務も、早く出す義務もないですから。

私は今までメールで卒論の相談を受けたことが2回あります。
返事を出した後、両方とも何のレスポンスもなかったですね。
それ以来、卒論と聞くとどうもいい感情を持てません。

ま、図書館に行って、百科事典で調べるのが手っ取り早いでしょう。

それとこれから重要になるのは、情報検索の技術ですね。
知りたい情報をどのように探すか、
そのとき重要になるのは検索する「キーワード」です。
事典で「hero」という項目を探しても、出てないでしょうから。



素敵の語源

ビーバ (99/10/08 18:16)

三省堂『新明解国語辞典 第四版』には
  「すばらしい」の「す」+「てき(的)」
とありますが。



素敵

佐藤和美 (99/10/08 09:27)

「素敵」は当て字です。
漢字から意味を考えても、全然意味がないですね。
(へんな日本語)
語源は……
なんなんでしょう?

ところで夏目漱石の小説って、やけに当て字が多いですよね。



heroの語源

りか (99/10/07 01:02)

heroの語源を、教えてください!!!
卒論でどーしても必要なんです!切羽詰まってます。
辞書で調べたところ、ギリシャ神話に関係しているとか、「保護する人」が原義だとかは
わかったのですが、どうも肝心なところが分かりません。
詳しく知りたいです。
よろしくおねがいします。



素敵の語源

すてき (99/10/07 00:37)

「素敵」という言葉はよく使いますが、漢字から見ると「敵」という言葉を使っているので、どんな意味から来ているんだろうと思いました。素敵の語源教えて下さい



-oid

佐藤和美 (99/10/06 12:46)

「-oid」は接尾辞で、
意味は「〜に似る」、「〜に似ている」です。
「-oid」のつく単語をひろいだしてみました。

アステロイド 「アスター」(星)に似たもの。小惑星。
モンゴロイド モンゴル人に似た人。類モンゴル人。
セルロイド  セルローズ(繊維素)に似たもの。硝酸セルローズに樟脳を混ぜて熱し圧縮した物質。



外国語になった日本語

佐藤和美 (99/10/05 09:14)

 日本語には多くの外国語が入ってきました。
その逆に日本語からも少しは(?)外国へ出ていっています。
(当然、英語も含めてです)
外国へ出ていった言葉を集めた本が最近出版されています。
加藤秀俊・熊倉功夫編「外国語になった日本語の事典」岩波書店
ここで取り上げられている言葉は、
生花、漆、歌舞伎、カラオケ、黒潮、碁、
酒、渋い、醤油、寿司、禅、津波、二世、……
いろいろありますねえ。(全部で50載ってます)
なかなかおもしろい一冊です。



アイヌ語の月名

佐藤和美 (99/10/04 12:43)

 以前(1/21)、アイヌ語の月名について書いたことがあります。

田村すず子「アイヌ語沙流方言辞典」(草風館)には、
アイヌ語の月名がこのように書いてありました。

 1月 トウェタンネ   towetanne
 2月 クウェカイ    kuwekay
 3月 キウタチュプ   kiwtacup
 4月 モチュプ     mocup
 5月 シンチチュプ   sincicup
 6月 マウタチュプ   mawtacup
 7月 マウチチュプ   mawciup
 8月 ハプラプ     haprap
 9月 ニホラク     nihorak
10月 ウレポク     urepok
11月 ルウェカリチュプ ruwekaricup
12月 チュルプ     curup

その後、「萱野茂のアイヌ語辞典」(三省堂)を手に入れたのですが、
この本にはこのように書いてあります。

 1月 トエタンネチュプ
 2月 ハプラプチュプ
 3月 モキウタチュプ
 4月 シキウタチュプ
 5月 モマウタチュプ
 6月 シマウタチュプ
 7月 モニヨラプ/モニヨラプチュプ
 8月 シニヨラプ
 9月 ウレポケチュプ
10月 スナンチュプ
11月 クウェカイチュプ
12月 チウルプ

両方の辞書のギャップはいったいなんなのか。
ハプラプチュプ(ハプラプ)は2月なのか、8月なのか。
悩みはつきません。



外来語

muragin (99/10/03 00:34)

日本語の造語能力の高さは素晴らしいのではないでしょうか。
「学校」ということばひとつ取ってみても、養護学校、専門学校、進学校(これは進学+校かな)
高級学校、インテリ学校、イカレ学校、ふざけ学校・・・無限にことばがつくれそうです。
で、外来語ですが、これも仮名があるおかげで容易に音訳することができます。中国語のなかで
西洋からの語彙を音訳するために涙ぐましい当て字が使われているのを見ると、日本語って便利
だなーとおもいます。
日本語で外来語が簡単に取りいれらるのは、単に、表音文字があるからというわけだけではないと
思います。それなら、アルファベットを使っている国語の方が表音文字としては自由度は高い
わけでですが、英語は日本語ほど簡単に外来語を取り得れる土壌がないような気がします。
たしかに、音訳された日本語もままありますが、おおむね、母国語の語彙のなかで
翻訳される努力がされています。これは、外からの文化に対するその国語のもつ態度の
差だと思います。もともとの文化を損なわないようにとり得れようとする精神。
フランス人が飲むのと同じやり方でワインを飲むのがもっとも正しい飲み方だとする
精神。イギリス人と同じやり方で紅茶をいれるのが通だと思う精神。
それが、カタカナ語の大量生産につながっているのだと思います。
日本語の新語を生み出すことへの柔軟性を国語の下等さだと考えて、忌み嫌う向きも
ありますが、僕はかけがえのない国語としての日本語の持つ長所のひとつだととらえています。
100年ごとに全然、語彙体系が違ってもいいではありませんか。文法・語法の明確なことを持って
よしとする欧米の価値観にあわせる必要はありません。それぞれに長所と短所があり、
それぞれ、長所は短所を補って余りあるのです。

ちょっと、話がそれましたが、外来語のカタカナ表記について、もうひとつ、
英語の発音に通じた人が増えてきた昨今、たしかに、原音に今ひとつ忠実に
なれない不自然さはわたしも感じます。
でも、それもまた、日本語の特質として尊重する方向にわたしの心は常に働きます。
ただ、懸念があるのは、仮名による音訳は、どうしようもなく、音節が多くなることです。
もともと3音節のinter-netもインターネットでは7音節。長いことば=難しいことば
というところがありますから、横文字が苦手な人にはこの特徴はつらいものがあるでしょう。
個人的には、漢字、ひらがな、カタカナに続いてアルファベットも日本語の自然な表記法に
取り入れられれば、面白いなと思っています。
学校の教科書に「今日はsoccerをしました」なんて。
これは、反論も多いでしょうが。
表現の柔軟さが日本語の肝ですから・・・

http://www5a.biglobe.ne.jp/~muragin/



文字体系、「ー」

佐藤和美 (99/10/02 23:25)

日本みたいな複雑な文字体系は珍しいでしょうね。
欧米での違いで大きいのは字体の違いでしょう。
イタリック、ボールド、etc
数えきれないくらいあります。
このあたりは「コントロールパネル」の「フォント」を見てもらえばいいかと思います。
漢字では楷書、草書、行書とありますが、これに似てるかも。

Windowsの裏わざですが、フォント名の頭に「@」をつけるとそのフォントを左に90゜回転できます。(「@MS Pゴシック」というかんじの指定です)HPをつくるときに役に立つことがあるかもしれないですね。

ヒトラーがしたことでいいことが二つある。
アウトバーン(高速道路)をつくったことと、
複雑な文字をやめて簡単な文字に統一したことだ。
というのがドイツのことわざ(?)であったと思います。

語尾の「ー」はつけないほうが原音に近い場合が多いでしょうが、
最近のカタカナ表記ではつけることのほうがおおいかもしれませんね。
つく、つかない、の規則性は特にないようです。

うろおぼえですが、私の勤めている会社では、
3文字までは「ー」をつける。
4文字以上では「ー」をつけない。
という、取り決めがあるようです。



(無題)

篠原 邦武 (99/10/01 22:20)

日本語は、かたかな、ひらがな、ローマジ(?)この言葉自体も?ですが、
と多種多様ですが。外国でもこのようなことはあるのでしょうか?

「フィル」とは関係ないと思いますが。かたかなではよく、「ー」とあります。
むかし、5〜6年まえはインタネットといっていましたが最近では、
インターネットが正しい言葉のようになっています。

インターネットが定着したような気がします。私は、英語の発音からして
インタネットの方が好きなのですが、どうも理解に苦しむところです。



フィル

佐藤和美 (99/10/01 12:29)

フィルはギリシア語で「愛」

「フィロソフィー」(哲学)は
「ソフィア」(知)を愛する

フィルハーモニー
ハーモニーを愛する

フィラデルフィア「兄弟愛の町」
「phil」(愛)+「adelphi」(兄弟)+「ia」(地名接尾辞)



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