言葉の世界・伝言板 2002年1月



「漢文」について半分冗談レス。

ろんりーかんがるー。 (2002/01/31 12:46)

似非中国語化のページ

 http://cactus.aist-nara.ac.jp/~daiti-m/rec/china.html

を使えば,どんなサイトもカナ文字がなくなって,漢文っぽくなります。例えば,「朝日ドットコム」も,

 http://cactus.aist-nara.ac.jp/~daiti-m/cgi-bin/china.cgi?url=http%3A%2F%2Fwww.asahi.com%2F

のようになります。

半分冗談ですが,こうしても,だいたいの意味がつかめるところは日本語の優秀さであるなと思います。



ウェールズ(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/31 12:20)

カバー折り返し
「ケルト人とアングロ・サクソン人が生き残りをかけて戦ったウェールズ地方は、なぜ「敵地」とよばれ、」

「生き残りをかけて戦った」?
ケルト人は負けたかもしれないけど、「生き残」らなかったわけじゃないですね。

P48
「そのなかでウェールズWalesとは、アングロ・サクソン時代からの地名でwealas(敵)、つまり敵地という意味だから、」

「スタンダード英語語源辞典」(大修館書店)にはこうあります。

Wales
「ウェールズ《Great Britain島南西部の地方、首都Cardiff》[古英語Wealas《複》「外国人」。ウェールズの住民はイギリス人から見て外国人であったことからこう呼んだのであろう。ベルギー南東部のワロン人Wallonも同源。]」

「敵」と「外国人」で、ずいぶん違いますねぇ。



漢文

佐藤和美 (2002/01/31 12:13)

正式な漢文は日本語と文法が違いますよね。
学校で習ったことを、『大辞林』がひろってみると、こんなのがありますね。

かえり-てん【返り点】
漢文を訓読する場合に、漢字の左下隅につけ下から上へ返って読むことを表す記号。「レ」はすぐ下の字から一字返って読むことを示し、一・二・三、上・中・下、甲・乙・丙などはその順序に上に返って読むことを示す。

れてん【レ点】
漢文訓読に用いる返り点の一。一字だけ返って読むという符号。「読レ書(書ヲ読ム)」「不レ明(明ラカナラズ)」の「レ」の類。かりがね点。

日本での漢文には中国から見たらちょっとヘンなのがあったようですね。
「和化漢文」って、そういうのを言うのかな?
「和臭」なんて言葉もあったようで。

漢字だけで書かれた文章にはこういうのがあるかと思います。
・正式な漢文
・正式な漢文が日本化したもの。(文法、使用字など)
・「万葉集」の和歌(漢字だけで書かれてる。漢字を仮名的に使ってる。)

どういう人が読むのか。
目的は。
どのレベルのを作りたいのか。

ということではないでしょうか。



「ごんごんに」の由来について

矢野 (2002/01/30 13:29)

はじめまして。
「ごんごんに〜する。」という言葉を時々耳にします。使用されるのは、「めいっぱい〜する。」とか「全力で〜する。」といった場合です。
この「ごんごん」の語源、方言であればどの地方の方言なのかどなたかご存知ありませんか?
ちなみに私は九州の出身ですが、九州に住んでいた頃には耳にしたことがありませんでした。
どうぞ、よろしくお願い致します。



誰か漢文について詳しい方いませんか?

松下大樹 (2002/01/30 09:48)

漢字を並べた文章をつくりたいのですが、ただ平仮名を使わずに作ればそれでよいのですか?松茸さん?佐藤和美さん?わかりませんか?



自己レスです。 Re:『地名の世界地図』第十三刷での「修正」について

松茸 (2002/01/30 02:33)

* p.187地図に関して追加:
 「(英領)スーダン」の範囲がおかしい(現在のケニヤ・ウガンダを含んでいる)。
……「まだあるかも」と予防線を張っておいたのですが、ほんとにありました。m(_ _)m

* 〈言葉〉関係の問題点:
p.79:
「ツァーリッツァ川(王女の意)[中略]ツァーリツィン(王女の町)」
……"царица"(tsaritsa)は「王女」ではなく「女王」(女性のツァーリ、あるいは男性ツァーリの妻)。
 アクセントの位置に気を取られて、肝心の意味の方を見落としてました。(^^;

p.84:
「スペインのカスティリーヤ(城塞)王国」
p.91:
「スペイン・カスティリーヤの女王イサベル」
……つづりは"Castilla." のばすなら「カスティーリヤ」(あるいは「カスティーリャ」「カスティーヤ」)とすべき。
http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?va=Castilla
http://www.bartleby.com/65/ca/Castile.html

p.222下段〜p.223上段 メリーランド:
「イギリス国王チャールズ一世の王妃アンリエッタ・マリア Henrietta Maria の名にちなむ。」
……カナ表記の典拠が不明。確かに彼女はフランス生まれだが、(近代)フランス語なら「アンリエット・マリー Henriette Marie」だろう。



『地名の世界地図』第十三刷での「修正」について

松茸 (2002/01/28 22:08)

* USA の Delaware 州の記述
p.169地図:
「デラウエア」
p.170上図:
「デラウエア」
p.181:
「英語の地名が一四州ある(デラウエア、[中略])。」「デラウエア州ドーバー Dover」
p.219地図:
「デラウエア」
p.221上段 デラウエア:
「バージニア植民地の初代総督トーマス・ウエスト、ドゥ・ラ・バール卿の称号 Lord de la Warr を英語化した「デラウエア」にちなんだもの」
p.302(索引):
「デラウエア」
……口頭では「で・ら・う・え・あ」と五拍で発音することが多いので、誤りとは言いがたいものの、地名のカナ表記としては「デラウェア」で定着していますね。
 それはともかく、第九刷ではp.169・p.221・p.302は「デラウェア」だったのが、第十三刷で「デラウエア」に統一されています。(^^;
# 同じく、「ウエスト」も「ウェスト」でしょう。

* アフリカの分割(p.187地図)
 教科書などによくある図です。
 初刷の《トーゴがスペイン領》とか《「ベチュアランド」と誤記》とかは、さすがに修正されていますが;
・「南アフリカ連邦」(1910年成立)がある上、リビアがイタリア領になっている(1912年10月にオスマン帝国から割譲)。一方、モロッコにおけるスペイン領(勢力圏)が1912年11月までのものになっているので、1912年10月ごろの地図と思われます[これらは初刷から変わらず]。
 それはそれでいいのですが、第十三刷では新たにキャプションが加えられ「19世紀末/植民地化されたアフリカ」となりました。(^^;
 さらに;
・エジプト領だったシナイ半島については、帰属が無表示になった。
 《シナイ半島はアジアの一部であってアフリカに含まれない》ということでしょうが、紛らわしい(オスマン領/英直轄領と誤解されるかもしれない)ですし、そもそもこういう瑣末な点に配慮する前に、すべきことが他にあると思いますが。(^^;
 なお、初刷から引き継いでいる問題点としては;
・図中の「フランス領スーダン」は「フランス領西アフリカ」の間違い(「フランス領スーダン」とは現在のマリに相当)。また、アルジェリアは「フランス領西アフリカ」に含まれないし、今のチャド・ガボン・赤道アフリカも仏領コンゴ(現在のコンゴ共和国)と共に「フランス領赤道アフリカ」という別グループをなしていた。
・「西南アフリカ」は「南西アフリカ」とするのが普通。
・「ケープタウン植民地」は都市名「ケープタウン」のつもりだろう。
・アルジェリアとリビアとの国境線が1912年ごろのものとは違う(現在のものになっている)。
・ヴィクトリア湖などは描かれているのにチャド湖がない。
などを確認[まだあるかも (^^;]。



和化漢文って何?

松下大樹 (2002/01/28 11:09)

漢字だけの文章を作りたいのですが、適当に漢字を並べて意味が分かれば、この文章は正しいとか、間違ってるとかあるのですか?昔平安時代の手紙や日記に漢字だけ用いたものを和化漢文というそうですが、自分が作るものも和化漢文っていえるのでしょうか?



こんなのがまだ未訂正(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/27 10:48)

P248
「マケドニア(中略)一九九一年、クロアチア、セルビアとともに独立。」

「セルビア」?
こういう文章みるとなさけなくなりますね。
書いた人も書いた人なら、校正・校閲もいいかげんってことですね。

P265
「ピョンヤン(中略)紀元前からの古い都市であり、四二七年には高句麗の都として繁栄した。」

当然の事ながら、四二六年や四二八年はどうだったかという疑問がわいてきます。年表みる気もおこらないけど。ま、推敲の問題ですか。

P222
「ペンシルバニア」

一般的には「ペンシルベニア(ペンシルヴェニア)」ですね。
それにしても、なんでアメリカ合衆国だけ州まで書いてあるんですかね?

P213図
「キルギスタン」

他のページは「キルギス」なのに、ここはなぜか「キルギスタン」。
「'91キルギスタン共和国として独立。'93現国名となる」(「コンサイス外国地名事典」三省堂)
なるほど、この図は1991年or1992年のものだったんですね。(笑)



Re:まぶだち

佐藤和美 (2002/01/27 10:47)

米川明彦編『集団語辞典』(東京堂書店)からです。

まぶだち
「《不良》親友。「まぶ」は真の、「だち」は友達。」

まぶ
「《香具》良い。美しい。真実。本当に。本物。立派。」

だち 達
「《香具》《不良》テキヤ仲間。友達。スリの共犯。「ともだち」の略。「だちこう」「だっち」とも。」

《不良》:不良少年少女・愚連隊の語。
《香具》:香具師(やし)の語。露天商・テキヤの語。

『広辞苑』には「まぶ」が載ってました。
まぶ
「(隠語)うまいこと。よいこと。上首尾。」

「まぶだち」は漢字では書かないですね。
というより、普通の文章で「まぶだち」を使うことはまずないと思います。



うざったい

佐藤和美 (2002/01/26 09:14)

「うざったい」は多摩の方言ですね。
それが全国に広まりました。
井上史雄『日本語ウォッチング』(岩波新書)P87-P93を読んでみてください。
その90ページからです。
「「うざったい」は、そもそも多摩地区でもそれほど大昔から続いていたか、疑わしい。近隣に「うざっこい」「うざっぽい」「うざくらしい」などの言い方がある。さらに擬声擬態語の「うじゃうじゃ」とも結びつく。これらの語から多摩地区で近代になってから生まれた語と考えられる。「……たい」で終わる形容詞は「くすぐったい」「野暮ったい」「口はばったい」「ひらべったい」「厚ぼったい」「腫れぼったい」「煙ったい」「じれったい」など、けっこう数が多い。似た言い方の仲間に支えられて、勢力を広げたのだろう。」



まぶだち

ムラサキ (2002/01/26 07:37)

いつもお世話になっております。

古厩智之監督『まぶだち』という映画がありますが、この『まぶだち』という言葉はどういう意味でしょうか?
漢字では何と書くのかとその語源について知りたいです。



『有財餓鬼』には笑いました。

saya (2002/01/25 05:21)

早速のお返事ありがとうございます。
なるほど、そういえば『むさい』も『うざったい』と似たような語意で使われますよね。
西多摩の方の方言だったのですか。私の西多摩地区出身なので驚きました。

ただリンク先の掲示板に
「私はウザいでなく、うっとうしいを使っていた」とありますが、ウザいとうっとうしいの意味は少し違うのではないかと思いました。「うっとうしい雨」「うっとうしい蠅」とは言いますが、「ウザい雨」「ウザい蠅」とはあまり言わないと思いました。
ウザいはどちらかというと人の性格・行動・外見などが『うっとうしい』ときによく使われますよね。
まぁでも若者の使う言葉の意味はすごい早さで変わっていきますから。今では「うざい」をなんにでも使う方がいらっしゃるのも事実ですね。

「イタイ」も「市民プールでバタフライをする人がイタイ」というのはちょっと違う気がするのですが・・・。
なにしろ私の方が小さな辞書1つしか持っておらず、在米7年で話す日本語も「イタイ」状態なので、相手の揚げ足取りをするのは賢くないと思いあちらでレスせずちょっとこちらでぼやいてみました。(笑)

『有財餓鬼』は面白いですね。
今度誰かが「ウザいガキ〜」と言ったら「それはね・・・」と冗談で有財餓鬼の字を教えてあげたいです。(笑)あっ、面白くないか。



うざい

UEJ (2002/01/25 04:31)

「うざい」を広辞苑で引いていたらこんな語を発見。

うざい - がき【有財餓鬼】
1.〔仏〕餓鬼の一種。祭祀などの時に捨てられた食物を食う得棄鬼、
 巷に遺失された食物を食う得失鬼、夜叉・羅刹らせつなどという勢力鬼の総称。←→無財餓鬼。
2. 金銭を多く持ちながら欲の深い人。守銭奴。また、人をののしっていう語。
 浮、好色敗毒散「其の心は貧僧より遥かに浅ましき−といふものなり」

「うざい」とは関係ないでしょうが、語感はしっくり!?
思わず笑ってしまいました。

前置きが長くてすみません。結局「うざい」は載っていませんでした。(^^;
「うざったい」はありました(比較的新しい版で追加されたらしい)が語源までは記述無し。

Webで検索してみると「うざったい」はもともと東京西部の方言としているページ多し。
↓にはさらに「むさい」「むさと」が語源との説あり。

http://homepage2.nifty.com/Mitleid/log_2001_06.htm



ウゼェと言われても。

saya (2002/01/24 14:59)

初めまして、sayaと申します。
先日とある掲示板である方が「おめえらウゼェよ」書き込んだのですが、意味を考えてみて、あれ?ウゼェって・・・原形はうざい?じゃぁうざいの語源は?うざったい、うざっこいかな?
あれれ?じゃぁ『うざったい』自体の語源って何なんだろう?
気になったらいてもたってもいられず、検索に検索を重ねているうちにここへ辿り着きました。
夜も眠れず・・・とまではいきませんが、気になってなんだかモヤモヤした気分です。
どなたか知っている方がいらっしゃいましたら是非教えていただけないでしょうか。



Re: 五十音図

massangeana (2002/01/23 21:02)

>こんなに、科学的な?五十音図があるのに、なんで
>「いろは」や「とりな」ができたんでせうね?

たいへんもっともな疑問だと思います。

五十音図の歴史については馬渕和夫『五十音図の話』(大修館書店 1993)という, そのものずばりの本がありますので, そちらをごらんになるといいのではないかと思います。



ばんざいの由来

田島照生 (2002/01/23 16:55)

「ばんざい」にかんしてですが、若槻禮次郎の『昭和政界秘史』(講談社学術文庫)
に「ばんざいの由来」という項があり、当時のエピソードをまじえて書いてあるので、
なかなか興味ふかく読めます。もしよければ、そちらもご覧くださいませ。



再び「万歳」の件。(参考記事)

無知→無茶 (2002/01/23 08:47)

ここのHPに迷い込んでからまだ一週間足らずです。
 *名が重複していましたので「無知」改め「無茶」にします。
   (ノッケからシクジリました。イヤハヤ…)
「無闇」と「矢鱈」 語源説はどれも疑問符がつくようですね。
お手数かけました。ありがとうございました。
("足らず"の「足」って?=いちいち気になって書けなくなりそう。)

蛇足ながら。
以前「万歳」の語源が話題になっていた様なので、参考記事を2点。
 ◎ http://www.jca.ax.apc.org/nmnankin/magaz312.html
     「天皇陛下万歳」はいつから?
 ◎ 新聞集成 明治編年史 第13巻 (明治41年2月 P.382.383)
      憲法發布當日に用ひられた
       「萬歳」の發明者和田垣博士
           森有禮は「奉賀」發聲=を主張



三年目の『地名の世界地図』S

松茸 (2002/01/23 01:03)

p.54:
「北ヨーロッパで使われた無骨な手書き書体はゴシック体として、本書にも使われているが」
……UEJさまの『コトバ雑記』第92話「ホントにフォント」より:
http://www.wedder.net/kotoba/font.html
|  15世紀の中頃にドイツの「Gutenberg(グーテンベルク)」がヨーロッパで
| 初めて活版印刷を発明した時に用いた書体は、アルファベットにひげ状の装飾
| を施したいわゆる亀の甲文字でした[中略]。本来はこのドイツ文字こそが
| 「Gothic(ゴシック)」と呼ばれたフォントでした。[中略]
|  20世紀になるとアメリカで、セリフ(フォントを構成する線の端にある飾り)
| の無い書体、サンセリフが開発されます。ローマン体よりもさらにシンプルな
| このフォントはその創作者によって「Alternate Gothic(オルタネート・ゴシ
| ック=ゴシックに代るもの)」と命名されました。この長い名前の前半部分が
| 略されたのが今日ゴシック体と呼ばれているフォントで、「MSゴシック」もそ
| の仲間というわけです。
[引用に際し適宜改行を挿入しました]
# 見落としてました。m(_ _)m

・懲りずにアラブ/イスラムねたです。(^^;
p.37:
「第一次世界大戦後、オスマン・トルコ帝国から独立したヨーロッパ南東部の国々は、[中略]近東に含まれることを拒んだ」
……「第一次世界大戦後、オスマン・トルコ帝国から独立した」のはアラブ諸国である。
# あるいは「第一次世界大戦後」は「独立」ではなく「拒んだ」にかかるのか?

p.151:
「メディナは、アラビア語でアル・マディーナト・アン・ナビ(定冠詞 al とマディーナト madinat 町、アン・ナビ an nabi 預言者)で、「預言者の町」を意味する。メディナは、そのうちのマディーナト(町)が転訛したものだ。」
……語末のタ・マルブータの処理に失敗。
 また、定冠詞"al"の表示法が、他の箇所(一様に「アル」と転写)と不統一。



re:五十音図

くまのぱぱ (2002/01/22 12:48)

ありがとうございました。
大辞林にあったんですね。ごめんなさい。
こんなに、科学的な?五十音図があるのに、なんで
「いろは」や「とりな」ができたんでせうね?



Re:「無闇」と「矢鱈」

佐藤和美 (2002/01/22 12:04)

まずは『大辞林』から。

むやみ【無闇】
〔「無闇」は当て字〕

やたら【矢鱈】
〔「矢鱈」は当て字〕

両方、当て字なんですね。
>これは「闇無シ」(明るいところ)とは訓まないのでしょうか。
当て字なんで、それはないでしょう。

『日本国語大辞典』(小学館)からです。
やたら【矢鱈】
語源説
(1)雅楽でいう「やたら拍子」からか。拍子が早くて調子があわないところから。[和訓栞・松屋筆記・日本古典語典=金田一春彦・ことばの事典=日置昌一]。」
(2)ヤタラ(彌足)の義、またヤツアタリ(彌当)の類語か[大言海]。
(3)谷々から薪を切って流すことをいうヤタラからか[笈埃随筆]。
(4)堀切があって有って往来しにくいヤタ(谷田)をあえて通るところからか[志不可起]。

古田金彦編『語源辞典 形容詞編』(東京堂出版)からです。
むやみやたら 無闇矢鱈
 ムヤミヤタラは、ムヤミを強めていう語で、「無闇矢鱈」は当て字。ムヤミのムヤは、怒りや嫉妬などで理非の区別ができなくなることを意味するムヤムヤ(モヤモヤ・モヤクヤとも)などのムヤか。また、ヤタラは、ヤタケと関係があるか。ヤタケは彌猛(やたけ)の意で、ますます勇みたつことであるが、そこから、気がもめていらだつ、考えも無くがむしゃらになるの意を表し、ヤタケタともいう。
 また、副詞としては、ヤタ(ニ)・ヤタラの語形も生じた。ヤタラのラは、副詞をつくる接尾語である。「此の小僧がうたつた唄はやたらとはやるが」(浮世床・二)「無暗矢鱈に、敵手にしかえしを為ようと思えば」(坪内逍遥・当世書生気質)。また、ヤタラが複合語の後部要素となる語には、ほかにメッタヤタラ(滅多矢鱈)がある。



Re: 金魚

massangeana (2002/01/22 01:06)

>金魚は文字通りその鱗が金色に光る。よって「金の魚」がそのまま「金魚」に
>なったとも考えられる。

あるいは

>色とりどりのjiyu(鯽魚)の変種は、jinyu(金魚)と呼ぶようになるのは、自然
>の成り行きとも言えます。

なのですから, 「金色の魚だから金魚」という単純明快な説明でいいのではないでしょうか。



Re: シシャパンマ

massangeana (2002/01/22 00:58)

>「パンマSpangma」の「S」ってなに?

チベット語では古くは子音が 2つも 3つも続くことがあったのですが, 現在では一つ以外脱落してしまっています。ローマ字で写すときは発音しない子音もそのまま書きます。
手元のチベット語辞書によると「シ(shi)」=死, 「シャ(sha)」=肉, 「パン(spang)」=草原・牧地, 「マ(ma)」は接尾辞です。これで「ムギが枯れ、ウシ・ヒツジが死ぬところ」というのはやや大胆かも。(綴りが正しかったとしての話ですが)



Re: 使徒

massangeana (2002/01/22 00:49)

>「預言者」の方
「預言者」はナビーの訳としているようですね。信仰告白ではラスールといっているので「使徒」の方がいいようです。

>一応、辞書等は確認したのですが……:
日本がいかにイスラム教になじみがないか, ということのあらわれでしょうね。
手持ちのアラビヤ語聖書を見てみたのですが, キリスト教の「使徒」もアラビヤ語ではラスール, つまりイスラム教の使徒と同じ語を使っていました。



Re:金魚

李氏 (2002/01/21 17:51)

金魚の原産地は中国だから、その語源は中国語に求めるべきである。金魚はいつ頃できたか、手元に確かな資料がないが、だいたい明の時代に中国北方で盛んに養殖していた。中国の『漢語大詞典』には、金魚について「人工長期培養を経て造られた"鯽魚"の変種」、"鯽魚"については「鯉科の魚、背部黄褐色、腹部銀白色」。"鯽魚"は北方の河でよく見かける小魚で、長期の人工養殖によって育った観賞魚である。

「鯽」の北方音(今日の標準語〜北京語音)はji、「金」の北方音(現代標準音)はjin、両者の発音は非常に似ている。つまり、金魚はもともと鯽魚という。背部黄褐色の鯽魚は、その人工培養の初期に金色の変種もかなりいたとも考えられる。また、日本で見かけた金魚は殆ど赤色ですが、中国の金魚は赤、黒、ピンク、黄色、紺色、紫色などなどが多彩であり、みな赤色ではありません。色とりどりのjiyu(鯽魚)の変種は、jinyu(金魚)と呼ぶようになるのは、自然の成り行きとも言えます。

では、暇だったら私のHPに遊びに来てください。
『聖書』一日一句、英、漢、和、三言語対訳と解説
英語語源と漢語語源の比較研究
英詩・漢詩・和歌を楽しむ
http://home.att.ne.jp/iota/gogenkenkyu/



「無闇」と「矢鱈」

無知 (2002/01/21 14:30)

「無闇」は、「めくらめっぽう」(差別用語だったらゴメンナサイ)の意でしょうが、
これは「闇無シ」(明るいところ)とは訓まないのでしょうか。
「矢鱈」の語源はなんですか。  "矢当たら(ず)”かな?



スペル(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/21 12:05)

P56
「サクソン人による有名な地名は、ピューリタンがアメリカ大陸に向けて出航したサウサンプトンSouthamptonがある。South(南)とホムトンhumtun(開拓地、領地)で「南の開拓地」である。」

「ホムトンhumtun(開拓地、領地)」ってなんなんですかね?
英和辞典で「humtun」、和英辞典で「開拓地」、「領地」を見ても見当たらないんですが。

P213
「シシャパンマShisha Spangma」

「パンマSpangma」の「S」ってなに?



Re:黄の魚

佐藤和美 (2002/01/21 12:04)

松茸さん
>ところで、原産地の中国語でも「金魚」ですから、〈「黄の魚」→「金魚」〉説は成り立ちにくいと思われますが。

そうなんですかぁ。
物と一緒に言葉も中国から入ったのなら、「黄の魚」説は成り立たないですね。



Re:イチャンダの語源について

佐藤和美 (2002/01/21 12:02)

まずはいつもの『沖縄語辞典』から。

?icaNda (名)ただ。無料。代金を払わないですむこと。
muciN (名)無賃。乗物などで料金を払わないこと。
tada 一(名)ただ。無代。?icaNda ともいう。二(副)イ.いたずらに。むなしく。〜?aQcun.ただ歩く。ロ.わずか。たった。〜guNzuu.たった1厘。

?:声門破裂音

片仮名で書けば、「?icaNda」は「イチャンダ」、「muciN」は「ムチン」ですね。

「イチャンダ」の語源ですか。私にはよくわかりません。
沖縄方言の語源辞典持ってるわけでもないし。

「イチャンダ」と「一円だ」ですが、よく似てますね。
ただし「一円」では無料ではありせん。
そして「一円だ」は名詞ではありません。
私にはただの語呂合わせにしか思えません。



どっこいしょ2

とみぃ (2002/01/21 09:31)

ありがとうございました。
調べに調べたところ、どっこいしょは浄土宗の「六根清浄」という言葉からきたという説があるそうです。眼、耳、鼻、舌、身の五官に意を加えた六つの器官が起こすさまざまな欲望を断ち切って清めたい、と思って登山する人が唱えた言葉だそうです。それがなまったそうですが・・・。



Re:黄の魚

松茸 (2002/01/21 03:48)

 佐藤さま、お手数おかけしました。m(_ _)m
 ちなみに、「下の投稿」というのは「二つあるうちの下の方(=時間的に古い方)」ではなく「『削除依頼』の直下の投稿(=新しい方)」のつもりだったのですが。
# 内容はまったく同じなので、異存はないです。念のため。
 やっぱり日本語は難しいですね。(^^;

 ところで、原産地の中国語でも「金魚」ですから、〈「黄の魚」→「金魚」〉説は成り立ちにくいと思われますが。



黄の魚

鯉 (2002/01/21 02:10)

なるほど!これで長年の謎が解けました。
ありがとうございました。



金魚

佐藤和美 (2002/01/20 20:20)

吉田金彦編著「語源辞典 動物編」(東京堂出版)からです。
「『大草殿より相伝聞書』には「金魚とは口の黄なる鯉の事にて候」とあり、『貞丈雑記』もこれに従っている。つまり、「黄(き)の魚(うお)」が「黄(き)ん魚(ぎょ)」になり「金魚」になったわけである。ただし、金魚は文字通りその鱗が金色に光る。よって「金の魚」がそのまま「金魚」になったとも考えられる。上述のように、この魚は近世になってから人工的に生産されたものである。したがって、その名称についても、それほど変化を遂げて来たとは考えにくい。「黄の魚」「金の魚」が語源であろう。」



おわびと訂正

松茸 (2002/01/20 08:05)

* 「使徒」:
 massangeanaさま、またまたご叱正いただき、ありがとうございます。
 信仰告白の訳は「預言者」の方しか知りませんでした。
 ムスリムの方々にお詫び申し上げます。m(_ _)m
 一応、辞書等は確認したのですが……:
http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-more_print.cgi?MT=%A4%B7%A4%C8&ID=a4b7/08961200.txt&sw=2

* 森村桂:
佐藤さま曰く:
> 去年、文春と会った時にそのことを指摘したら、森村桂のことにはふれたくない、というようなことを言ってました。理由は聞きませんでした。
……「ふれたくない」のなら、なおさら「なぜか」などと書かなければいいのに、と思いますが……。
# それとも、遠まわしの嫌味なのか?
 なお『天国に〜』は「小説」ではなく「紀行文」ですね。訂正いたします。m(_ _)m

* 懲りずに追加:
p.21:
 「ペルガモンでは、ヒツジなどの動物の革[ママ]をなめして両面が使える羊皮紙を発明し」
……羊皮紙そのものはペルガモン王国成立以前から使われていた。特に「両面が使える」ものを「発明」したという意味だが、これでは判りにくい。
 なお、以下によれば、羊皮紙は〈なめしがわ〉ではないそうです。(^^;
http://contest.thinkquest.jp/tqj1999/20208/lesson/youhishi.html
 『コロンビア百科事典』でも"untanned"としていました:
http://www.bartleby.com/65/pa/parchmen.html

p.27:
「サハラ沙漠以南に黒人の国があることを知ったギリシア人は、そこをアイトスオプシア(アイトス「陽に灼けた」とオプス「人、顔」に地名の接尾辞 -ia をつけて「陽に灼けた人の国」)とよんだ。」
p.188:
「エチオピア Ethiopia は、ギリシア語の aitos (日に焼けた)と ops (顔)と地名接尾辞の -ia からなる。[中略]古代ギリシア人がサハラ沙漠以南を漠然とエチオピア(アイトスオプシア)とよんでいたという歴史がある。」
p.275下段 エチオピア高原:
「「陽に灼けた人の国」。ギリシア語の aitos 「陽に灼けた」 ops 「人、顔」と地名の接尾辞 -ia からなる。」
p.279上段 エチオピア連邦民主共和国:
「ギリシア語の aitos 「日に焼けた」と ops 「顔」に地名接尾辞の -ia からなる。古代ギリシア人はサハラ沙漠以南を漠然とエチオピア(アイトスオポス)とよんでいた。」
……一冊の本に同じような記述が四回も出てくること自体が問題ですが;
・そもそも「アイトスオプシア」「アイトスオポス」なるギリシア語の用例があるのか?
cf. "Aithiops":
http://www.perseus.tufts.edu/cgi-bin/ptext?doc=Perseus%3Atext%3A1999.04.0057%3Aentry%3D%232329
・"aitos"は"aithos"の誤りだろう。
http://www.perseus.tufts.edu/cgi-bin/ptext?doc=Perseus%3Atext%3A1999.04.0057%3Aentry%3D%232332
・"ops"に「人」の意味があるのか?
http://www.perseus.tufts.edu/cgi-bin/lexindex?lookup=o)/y&lang=Greek
・漢学的に「陽に灼けた」という文字づかいは妥当か?



(無題)

鯉 (2002/01/20 05:56)

金魚は赤いのにどうして「金」魚なのでしょうか?
いくら調べても語源がわからないのです・・



イチャンダの語源について

ニーブイ (2002/01/20 00:22)

ニーブイと申します
さて、「タダ」「無料」のことを琉球方言では
「イチャンダ」というそうですが、「イチャンダ」
は日本語の「一円だ」が、なまったものであると聞いた
のですが、ほんとうでしょうか。



天国にいちばん近い島

佐藤和美 (2002/01/19 10:14)

松茸さん
>「なぜか「天国にいちばん近い島」とよばれるニューカレドニア島」
>……森村桂の同名小説はベストセラーになったし、映画化もされている。

去年、文春と会った時にそのことを指摘したら、森村桂のことにはふれたくない、というようなことを言ってました。理由は聞きませんでした。



Re:よっこいしょ

佐藤和美 (2002/01/19 10:13)

とみぃさん
>いきなりですが、よっこらしょ、どっこいしょの語源って何なのでしょう?

『日本国語大辞典』
どっこいしょ
「相手の狙いをそらし、または防ぎ止めようとする際に自然に発する相撲の掛け声ドコ(何処)へからか[毎日の言葉=柳田国男]。」

私には「よっこらしょ」も「どっこいしょ」も語源不明か語源不詳とするのが妥当だと思えるんですが。



Re: 使徒

massangeana (2002/01/18 22:47)

信仰告白は日本語では「アッラーの外に神はなし。ムハンマドは神の使徒なり」というのが普通ではないでしょうか。(使徒 = ラスール)

日本ムスリム協会 日亜対訳注解聖クルアーン
19.54. またイスマーイールのことを,この啓典の中で述べよ。本当にかれは約束したことに忠実で,使徒であり預言者であった。

だそうです。

http://www.isuramu.net/kuruan/kuruan/19.html#54



ご回答ありがとうございます

てるぼ− (2002/01/18 18:29)

佐藤様

「馬が合う」の語源につき質問させていただいたてるぼーです。
ご回答ありがとうございました。お蔭様ですっきりいたしました。
「決まり文句語源辞典」というのがあるのですか。
タイトルからして興味深いですね

あの後も色々調べてみたのですが、『近松語彙』という
研究書によると、近松門左衛門の言葉として、
「この諺は、もと馭者の心に馬の気分が投合する意で、
馬術詞より出たものであらう」という一節が
あるみたいですね。

勉強になりました。
取り急ぎ、御礼まで。



三年目の『地名の世界地図』R

松茸 (2002/01/18 16:50)

 やかましいことを言いだすとキリがないので、特に面白い(情けない)間違いを選んで挙げていきますが、それでも相当あります。(^^;

p.76:
「オホーツクもアムール川流域の町の名にちなんだものだ。
 ロシア東南部のツングースの言葉オホータ Okhota (川)で、「川の町」。」
……どう考えても、オホーツク市は「アムール川流域の町」ではないですね。方向音痴シリーズに追加。
 また、ツングース語派に属するエヴェン語が語源という説はあるが;
http://www.webnews.gr.jp/aota/00_0208_book6.html
エヴェン民族の主要な居住地は「ロシア東南部」(沿海州/アムール川流域のことだと好意的に解釈する)ではない。

p.101:
「なぜか「天国にいちばん近い島」とよばれるニューカレドニア島」
……森村桂の同名小説はベストセラーになったし、映画化もされている。

p.141 写真キャプション:
「エルサレム(イスラエル)
中央右のドームが、ムハンマド(マホメット)が昇天したというイスラム教の聖地「神殿の丘」に建てられたエル・アクサ・モスク。」
……写っているのは「岩のドーム」。(^^;

p.149:
「イブラーヒームが[中略]のちにイスマイールを使徒として遣わすことを神に誓った」
……「使徒」はキリスト教(ないし某アニメ)の専用語だと思うが?
 なお、長音を使うなら「イスマーイール」とすべき。

PS. 「渤海」について:
 潮の干満は《月および太陽の潮汐力に励起された定常波》なので、境界条件によってかなり複雑な挙動を示しますが、手もとの『理科年表』で調べた限りでは、黄海や東シナ海沿岸と比べて渤海の「干満の差が大きい」とは言えないですね。



五十音図

佐藤和美 (2002/01/18 12:07)

『大辞林』からです。

ごじゅうおん-ず ごじふ―づ 【五十音図】
五十音を縦五段横一〇行に配列した表。子音を同じくするものを同行に、母音を同じくするものを同段に配置。ア・イ・ウ・エ・オの母音を第一行とし、以下、カ・サ・タ・ナ・ハ・マ・ヤ・ラ・ワの順に並べる。古くはもっぱら片仮名で表記した。起源については諸説あるが、平安時代に悉曇(しつたん)の知識によって国語音を整理して作られたものと考えられている。現存最古のものは一一世紀初頭のもの。

しったん 【悉曇】
〔梵 s?ddha? の音訳で、成就・吉祥(きつしよう)の意。もと字母表の初めに成就・吉祥を願ってこの語を書いたところから出た語〕梵字の字母。摩多(また)(母音)一二字と体文(たいもん)(子音)三五で構成される。狭くは、摩多のみをさす。また、これに関する研究をもいう。日本へは八世紀頃に伝えられ、五十音図成立のきっかけとなるなどの影響を与えた。当時の盛んな悉曇学の集大成に、安然(あんねん)著「悉曇蔵」(880年成立)がある。



文字のない文明

佐藤和美 (2002/01/18 12:05)

>文字を持たない人々は大抵滅びる、文字を持った人は文明と文化を築く、
>文字を持たない人々は成長や発展に興味がないが、多様性にあふれている
>文字を持つ人々は成長と発展を手に入れる
>という話を聞きました。

どんなことでも例外がないかよく考えたほうがいいでしょう。
とりあえずは文字を持たない文明として「インカ」をあげておきましょう。



Re:馬が合う?

佐藤和美 (2002/01/18 12:04)

堀井令以知編「決まり文句語源辞典」(東京堂出版)からです。
馬が合う
「乗馬は乗る馬と気が合うことが必要というところから、肌合いが合うたとえになった。(中略)江戸時代から使用。」

特定の人が作ったということではないようです。



五十音表

くまのぱぱ (2002/01/17 19:50)

既出だったら、ゴメンナサイ。
五十音表って、いつごろできたんでしょうか?
音素(っていうんでしょうか?)に分解して、キレイにならんでるので
アルファベットが日本に入ってから出来たのかと思っていたのですが、
どっかで(再度ゴメンナサイ)ふるくからあったようなことを読みました。
 で、気になったのです。



(無題)

tia (2002/01/17 17:58)

最近、

文字を持たない人々は大抵滅びる、文字を持った人は文明と文化を築く、
文字を持たない人々は成長や発展に興味がないが、多様性にあふれている
文字を持つ人々は成長と発展を手に入れる

という話を聞きました。

言葉の持つ力は権力に値します。そういった言葉の背景を知りたいです。



馬が合う?

てるぼ− (2002/01/17 16:36)

はじめまして。てるぼーと申します。
「馬が合う」って言いますよね。あれの語源とは一体何なのかなと
午年ということもあって考えてしまいました。
馬と乗り手の気持ちが合うのが語源だという考え方
が一般的のようですが、とすると、「ぼくと君とは馬が合う」
といった場合、「ぼく」と「君」のどっちかが馬でどっちかが
乗り手なわけで(笑)、本来仲が良い者同士のたとえなのに、
なんかおかしいなあ、という気もします。
この場合の馬とは動物のことではなく脚立のことだ、という説も
あるようで、実際のところはどうなんでしょうか。
正式な出典など分かれば、ご教授のほどお願い致します。



Re:「よさげ」

お気楽かんがるー。 (2002/01/17 12:28)

おそらくは,形容詞の語幹(例えば「悲しい」の「悲し」)について「そのような様子」の意味を加える接尾語の「げ(気)」を,
形容詞の語幹(「よい」の「よ」)+形容詞を名詞化する語尾の「さ」+前述の「げ」と,
間に「さ」をはさんでしまったことによる誤用かと思われます。本来的な「げ」の用法からは「よげ」となるべきなのかもしれませんが,それは慣用的に言わないだけなのかな?
また,「得意げ」のように,形容動詞の語幹にもつきますので,名詞につけたからといって,必ずしもまちがいとは言い切れないのかもしれません。いずれ一般化すれば,辞書にも載ることになるのでしょうか。



はてな??殿。

お気楽かんがるー。 (2002/01/17 12:17)

英単語の語源については大きな辞書でなくても例えば,小学館の「PROGRESSIVE」などにも載っています。
あとは,接頭語・語幹・接尾語などで英単語を覚える目的の本としては,

青春出版社「アタマに残る1062語 英単語はこう覚える」
宝島社文庫「道具としての英語 単語パワーアップ法」
南雲堂「語源中心英単語辞典」
大修館書店「メモリー英語語源辞典」
郁文堂「Mini-Max英単語倍増計画」

さらに,

青春出版社の「試験に出る英単語」の中の「スーパー記憶術」の章

などがお役に立つかと思います。ただ,語義の変遷については色々解釈があるようで,語源から現在の意味に至る道筋を,こじつけでも良いから自分で納得するならば,ボキャブラリーは飛躍的に増大します。ちなみに私は英語の専門家ではありませんが,これらの本のおかげで,高校生に一時間で50の単語を覚えさせることができるようになりました。



よさげ?

CAD (2002/01/17 12:06)

先日友人に 「これとそれ、どっちが よさげ?」と尋ねられました。
「よさげ?・・・」
「あー・・どちが良いか?と言うことだよ」と言われました。
家に帰って妻にこの事を言うと
「あなた知らなかったの?よさげ・・どれが良いかとか良いと言う時使うのよ」
と多少バカにしたように言われました。
頭に来たので
「何語だ!エーー何処の言葉なんだ!日本語か?新語か?エェエエー」と言うと
「そんなの知らない!けどみんな使っているでしょ・・」と
辞書にも無いし(調べ方が悪いのか・私の辞書には無いのか)・・
いったいこの「よさげ」と言う言葉は何もの何でしょうか?
教えて頂けますか(・_・?)



Re:comedy

佐藤和美 (2002/01/17 12:04)

>そういう語源っていうのは、一体何で調べられるのでしょうか。

インターネット上ではこういうのもあります。

http://www.m-w.com/

comedy
Middle English, from Middle French comedie, from Latin comoedia, from Greek kOmOidia, from kOmos revel + aeidein to sing

ギリシア語→ラテン語→中期フランス語→中期英語という経路で英語に入ったんですね。



作文の時間(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/17 12:03)

「地名の世界地図」にはなかなかユニークな文章が載ってます。
さて、問題です。以下の文章を推敲してみましょう。
答えはありません。(^^)

P73
「しかし一三世紀には、ナポレオン、ヒトラーに屈しなかったロシアが、中央アジアのモンゴル人によって、東からその国土を侵略されはじめた。」

P136
「タイのことをしばしばシャムShamというのは、このシャーンに由来する。西洋ではミュージカル「王様と私」の原作が『アンナとシャム王』であり、またシャム猫などのように、こちらの名前もまた健在である。」

P166
「U.S.$はアメリカ合衆国政府が発行している貨幣、U.S.Armyはアメリカ軍のことだが、通常アメリカとよんでいるアメリカ合衆国United States of Americaは、合衆国the United Statesの名でとおっている。」



よっこいしょ

とみぃ (2002/01/17 09:56)

はじめまして、こんにちは。
いきなりですが、よっこらしょ、どっこいしょの語源って何なのでしょう?
すごく気になります。



「comedy」

はてな?? (2002/01/17 00:08)

お気楽かんがるー。さん。ありがとうございました。
そういう語源っていうのは、一体何で調べられるのでしょうか。
大きな辞典に載っているのかなぁ。
でも、語源ってすごく深くて興味が出てきました。
とにかく、ありがとうございました。



月の魔力(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/16 12:15)

「地名の世界地図」2001/12/10 14版 出てました。

「地名の世界地図」P204
「ちなみに渤海とは、漢字の意味をそのままとると、「波がわき立つ海」。干満の差が大きい、波が荒いようすをあらわした名前である。」

渤海って月の潮汐力が特別に働いて、干満の差が大きいんですかね?(笑)



辞書に載る言葉

佐藤和美 (2002/01/16 12:14)

ある言葉の意味が辞書に載るかどうかは、その辞書のページ数・その用法の広まりぐあい・編者の考えなどから決まると思います。



Re:「comedy」

お気楽かんがるー。 (2002/01/16 09:02)

語源は「歌人による宴会」だそうです。しかし,ギリシャ語起源ですので原型をとどめていませんが,「come」あたりまでが「宴会」,「dy」あたりが「歌う人」です。
ちなみに,反対語の「tragedy(悲劇)」の方は,「trage」あたりまでが「ヤギ」,「dy」あたりが「歌」で,「ヤギの歌」だそうです。「一説には,悲劇俳優がヤギの皮の服装をしていたため」とのことです。



なーるほど。

お気楽かんがるー。 (2002/01/16 08:47)

「せわしい」と「せわしない」の「な」についてですが,佐藤さまの,『逆引き広辞苑』を使えばというご趣旨の提案,感動しました。どうして気づかなかったんだろう。
ありがとうございました。



「comedy」

はてな?? (2002/01/15 23:22)

「comedy」の語源って何か分かりますか?



Re:「せわしい」と「せわしない」

佐藤和美 (2002/01/15 12:04)

『大辞林』からです。

せわしな・い せはし― 【忙しない】
(形)[文]ク せはしな・し
〔「せわしい」の語幹に形容詞をつくる接尾語「ない」の付いた形〕

な・い
(接尾)〔形容詞型活用([文]ク な・し)〕性質・状態を表す語(形容詞・形容動詞の語幹など)に付いて形容詞をつくり、程度のはなはだしい意を表す。「切―・い」「せわし―・い」

「切ない」以外にも、『逆引き広辞苑』あたりで「いな***」を調べてみれば、いろいろ出てくるかもしれませんね。



Re:ハイサイ

佐藤和美 (2002/01/15 12:03)

佳枝さん
>「伝言板沖縄」をよみました。今子供の冬休みの自由研究で、沖縄の方言を調べています。
>伝言板で、こんにちは は、チュウ ウガナビラ でしたが、NHKのちゅらさんでは、ハイサイ
>と言っていました。ハイサイは、どんな時に使うのでしょうか?

「沖縄のあいさつ言葉」(2000/01/24 09:23)ですね。
もとにした国立国語研究所編「沖縄語辞典」は首里方言の辞典です。
一口に沖縄方言と言っても、さらに多くの方言に分かれています。
「沖縄語辞典」には「ハイサイ」は出ていません。
「ハイサイ」は那覇方言の言葉だったと思います。


ここ↓にハイサイの説明がありました。

沖縄方言講座
http://www.okiu.ac.jp/DepCommerce/Students/Masato/hougen.html
「「ハイサイ」は朝だったらおはよう、昼だったらこんにちは、夜だったらこんばんは。といった具合に使ったときの時間帯によって適当な挨拶になるわけでつかいわける必要がなく楽です。ちなみに女性が使用するときは「ハイタイ」になります。この方言さえ覚えておけばとりあえず初級のあいさつはOKです。道端でおじ−さん・おば−さんと遭遇してしまったときに効果を発揮します。あせらずにこの言葉で挨拶を交わせばおのずと道は開けてくるでしょう。」



「せわしい」と「せわしない」

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 21:06)

新明解によれば「な」が入っている方は強調ということなのですが,

「な」については,感嘆詞,終助詞,禁止の副助詞ぐらいしか思いつきません。
この場合の「な」は,何者なんでしょう?また,同じように「な」が入ることで強調になるような同種の例はありますでしょうか?



「負けず嫌い」

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 20:56)

>佐藤様。

誤用であるなら,説明がつかないのも無理ありませんね。ありがとうございます。

これも調べたはずだと思ってたんですが,辞書に載ってたんですね。お手数かけてすみませんでした。



Re:「負けず嫌い」の「ず」は・・・

佐藤和美 (2002/01/14 17:04)

新明解国語辞典
負けず嫌い
「「負け嫌い」と「負けず」の混合」

日本国語大辞典
負けず嫌い
「「負け嫌い」と「負けじ魂」などの混態か」

もとは「負け嫌い」だったのが、いつのまにか「ず」が紛れ込んじゃったんですね。



春採(はるとり)

佐藤和美 (2002/01/14 17:03)

山田秀三は『北海道の地名』(北海道新聞社)で次のように書いてます。

松浦武四郎の説を紹介したあと、
「永田地名解は「ハルトゥル。向ふ地。アルトゥルと同じ詞なり。シレトゥ岬の向ふの地を云ふ」と書いた。この辺でア(一対のものの片一方。地名では山向こう。海の向こうのように使う)にhをつけて呼ぶかどうか、若干問題はあるが、地形は道南に多いアルト(ar-utor 向こう側の・側面→岬山の向こうの土地)と全く同じである。永田説を採りたい。」



「タメ」について。

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 02:55)

ここの,「日本語とその周辺」ですでに出ていたのですね。よく調べずにすみませんでした。

ただ,将棋の「対馬」(たいま),マージャンの「対面」(といめん),サイコロの「同目」(どうめ,ぞろめ)など,結論は出てないみたいですけど・・・



「負けず嫌い」の「ず」は・・・

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 01:02)

否定の助動詞なんでしょうか?そうだとしたら「負けないのが嫌い」ということになるのでは?と思うのですがどうなっているのでしょう?

連続投稿すみません。長年の疑問がたまっていて,ここを見つけて一気に吐き出しています。



「タメ」

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 00:57)

「同い年」を意味する,「タメ口」とかの「タメ」ですが,元々はどういう所から来ているのでしょうか?漢字で書けるのか否か?今まであらゆる人に尋ねましたがわかりませんでした。辞書も手持ちの物はだめでした。教えてください。



「煮詰まる」

お気楽かんがるー。 (2002/01/14 00:52)

はじめてお邪魔します。
「煮詰まる」という言葉ですが,たいていの人は「どうにもならなくなる」「にっちもさっちも行かなくなる」とかいったニュアンスで使われていますが,辞書には

1 煮えて水分が無くなる。
2 会議などで、議論が出尽くして、論点が限定され問題が解決に近づく。

という感じで,比喩的な意味の方はマイナスの意味では載っていません。
新明解もそうですし,広辞苑もそうです。そこで,先日他の掲示板で,マイナスの意味で使っていらっしゃる方に指摘しましたところ,ジャーナリストの有田芳生さんが,横から入ってこられて,日本国語大辞典には載っていると,逆にご指摘をいただきました。

それにしても,こんなに皆さん,マイナスの意味で用いているのに,広辞苑にも載っていないのはなぜなんでしょうね。大体庶民には日本国語大辞典なんて経済的にもスペース的にも買えませんし。「全然」+(肯定文)も俗語として載せている広辞苑なら,「煮詰まる」のマイナスの意味を載せてもいいような気がします。いかがなもんでしょう?



Re:『各々』の読み方

ライズ (2002/01/13 21:33)

田島照生さん、ありがとうございました。

漢字辞書を引いてみましたところ各各「くわくくわく」が
載っていました。
私は、『「くわくくわく」の読み方は
現在使われていない。』と整理します。

上司に日本語として間違っていると言いたかったのですが、
論破されそうなのでやめておきます。



地理(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/13 17:58)

P37
「これらの国々のなかでも、ギリシアからエジプトにかけての地中海東部沿岸の国々、とくにシリア(現在のトルコ南東部からレバノン、イスラエル、ヨルダンを含む)については、レバントLevantとよぶようになった。レバントとはフランス語で「(太陽が)昇る」ということ、つまり地中海の東にある地域ということから名づけられたものである。」

いくつか疑問はありますけど、とりあえずは「トルコ南東部」って何?

P139
「マレー半島の、七千以上もの島からなるフィリピンも」

間違いとは言えないのかもしれませんが、違和感を覚えます。
「日本の東にあるハワイ」っていう言い方もあり?

P159
「メキシコ第二の都市グアダラハラは(中略)マドリード北部の町の名に由来する」

『コンサイス外国地名辞典』(三省堂)には「マドリード北東54km」とあります。

P102
「太平洋の島々はオセアニアOceaniaとなづけられているが、(中略)その大洋州はさらに細分化されてミクロネシア(小さな島々)、メラネシア(黒い人の島々)、ポリネシア(多くの島々)と名づけられている。」

オーストラリアのこと忘れてるようですね。オーストラリアは大陸で「島々」じゃないし、ミクロネシア、メラネシア、ポリネシアのどこにも属しません。



Re:煙に巻かれた

けむ (2002/01/13 04:34)

>「将来の夢」はあくまでも「眠っている時に見る夢」という「夢」を借りて、将来の志向、計画、想像、イメージを比喩的に表現するだけですよ。

あぁ〜、どうやらやっと分かったかも知れません。
私はこれまで「(将来の)夢」という言葉は「パイロットになりたい」とか「保母さんになりたい」といった「あれになりたい」という具体的な希望を、「理想」は「たくましくなりたい」とか「やさしくなりたい」といった「ああなりたい」という漠然とした希望を指す言葉と思っていました(これがそもそもの間違いだったんですね)。
だから「(将来の)夢」と「理想」は非常に良く似ているが別のものと判断し、そう考えると他に代用の利く言葉が見当たらず、それ以外では表現できないという結論に至ってしまったのです。

うぅむ、なんか勉強になりますね。どうもありがとうございます!



煙に巻かれた

李氏 (2002/01/13 01:11)

危うくごちゃごちゃにされる。

>、「夢」は、「眠っている時に見る夢」も「将来の夢」も「夢(dream)」以外の言葉では表現できませんよね?

どういう意味かな?
「将来の夢」はあくまでも「眠っている時に見る夢」という「夢」を借りて、将来の志向、計画、想像、イメージを比喩的に表現するだけですよ。中国語なら、「将来の夢」を別の言葉で表現すると「将来の理想」・「空想」・「幻想」・「狂想」・「大志」・「壮志」・「雄心」・「想像」・「憧憬」などなどいっぱいあります。英語なら、dreamの本義はいわゆる「眠っている時に見る夢」、「将来の夢」に相当するdreamはreverieで言い換えられます。dreamと意味近いのはまたnightmareはある。これも「眠っている時に見る夢」です。幻想、空想、理想と近いの「夢」は、またmirageで表現できます。



アイヌ語について

釧路の人 (2002/01/12 22:59)

北海道の釧路に住んでいますが釧路市内の地名で{ 春採 }と言う所があります。多分アイヌ語から来ていると思うのですが、もしそうだとしたらアイヌ語の意味が知りたいのですが、どなたかご存知ありませんか。



Re:夢とDream

けむ (2002/01/12 20:42)

李氏さん(なんだか「アグネス・チャンさん」と言ってるような感じですが、「氏」も含めてHNですよね?)レスありがとうございます。
「どこの言葉でも、必然にこのような連想或いは比喩的な用法が発生する」というのは納得ですが、新たな疑問が浮かんできました。
「天」という言葉なら、神様の住む場所を「天(heaven)」、自然の天を「空(sky)」というように、別の言葉ではっきり分けてしまうことができますが、「夢」は、「眠っている時に見る夢」も「将来の夢」も「夢(dream)」以外の言葉では表現できませんよね?
「天」のようにそれだけでも二つの意味を兼ね備えてはいるが、その二つの意味はそれぞれ別の言葉で言い分けられる、というのなら李氏さんの出した「天」以外の例にも当てはまるのですが、「夢」に限ってはそのようになっていないのは何故なのでしょうか?
そしてそんな点まで「夢」と「dream」(中国語もそうなのかな?)が同じなのにはどんな理由があるのでしょうか?

それから、日本では「夢」はもともと「寝目」だったそうですが、字から察するに、この頃は「眠っている時に見る幻覚」の意味しか持っていなかったのでしょうか?

質問攻めですね。よっ!人気者!すいません。



Re:ポロパカムイ

佐藤和美 (2002/01/12 20:15)

>ポロパが果たして大酋長の意味かどうか

「ポロporo」は「大きい」ですね。
「パpa」にはいろいろな意味がありますが、「酋長」の意味は見当たりません。「パ」には「頭」の意味もありますから、日本語の「頭(かしら)」からの類推で無理やり「酋長」の意味があると考えたのかなという気がします。

>「ハウシワケはポロパウシワッカカムイの省略形」とし、「大酋長が水の神を祀った場所」であるとします。

「ポロパウシワッカカムイ」が「大酋長が水の神を祀った場所」という意味だというのなら、アイヌ語を勉強しなおしたほうがいいでしょう。「○○○カムイ」だったら、神の名であって、地名じゃないのが一目でわかります。それに神の名だとしても文法が疑問です。



Re:こんにちは について

佐藤和美 (2002/01/12 20:14)

「今日は」は「今日は○○○○」の下略形ですね。
使われだしたのは江戸時代からのようです。



三年目の『地名の世界地図』

松茸 (2002/01/12 17:38)

 毎度毎度この本の話ばかりで、忸怩たるものがありますが、読んでくださる方もいらっしゃるので、ぼつぼつ書いていきます。
# ようやく第十三刷入手(店員さんに頼んで、在庫から最新刷を探していただきました)。

* 恒例、方向音痴シリーズ:
p.18:
 「オリンピア Olympia (オリュンポス Olympos)は、[中略]オリンピック発祥の地である。」
……実在の"Olympos"はテッサリアにある山で、ペロポネソス半島の"Olympia"とはぜんぜん別の土地。

p.26:
 「エーゲ海と、その海岸線沿いにあるフェニキア」
……(^^;

pp.131-132:
 ティムールは「東アジア、インド、中国へと軍を進めていった。
 しかし一四〇五年にティムールが死ぬと、たちまちティムール帝国は衰えてしまった。」
……佐藤さまも書いておられますが、「*東*アジア」は「*西*アジア」の誤りですね。
 また、ティムールは中国(明)に「軍を進め」る途上で没しており、交戦はしていません。
 なお、ティムール没後、大きな対外征服がないというだけで、「たちまち……衰えてしまった」といえるかは疑問。

p.202:
 「地中海、大西洋、紅海、インド洋を経てアジアに行く海路」
……「海路」どうやって大西洋から紅海に行くのか?

p.211:
 「アルプス、エベレスト[ママ]、ロッキー[中略]これらの高峰が形成された過程は、いずれも大陸移動による大地の衝突、褶曲によるもので」
……いったいどんな大陸が北アメリカと「衝突」してロッキー山脈ができたというのか? まさか、かの「失われた大陸ムー」?

 最後に、遅くなりましたが、"Gotland"に関してご叱正いただきました田邉さま、ありがとうございます。m(_ _)m



Re:夢とDream

李氏 (2002/01/12 01:43)

>英語の「dream」という言葉も、日本語の「夢」と同じように二つの意味を兼ね備えています。
果たしてこれはただの偶然なのでしょうか?それとも何か深い因縁が!?

偶然でもないし、何か深い因縁でもなさそう。夢は非現実的な幻像を見ることで、引いては将来像或いは理想像を見ることを意味する。これはどこの言葉でも、必然にこのような連想或いは比喩的な用法が発生すると思う。中国語でも夢(meng)という言葉は日本語と英語と同じく眠っている時に見る「夢」と将来の希望や理想などの「夢」の二つの意味を兼ね備えている。別にこれは吃驚することとは全然思いませんけど
他に、「天」という言葉は中国語では、自然の天と神さまの住むところ或いは神様そのものを指しているが、日本語もそうではありませんか?英語のheavenもこのような二つの語意がある。「源」という言葉も日本語(みなもと)も、中国語(yuan)も、もともと水源を意味するが、引いては物事の起源をも意味する。英語のsourceも物事の起源と水源の二義がある。これは当たり前と思いますが、もし何処かの言葉で、「夢」は眠っている時に見る「夢」と歴然とした「現実」との二義があり、「天」は自然の「天」と悪魔の住み所との二義があり、「源」は水源と物事の墓場との二義があれば、それこそは吃驚に値することと思います。

では、暇だったら私のHPに遊びに来てください。
『聖書』一日一句、英、漢、和、三言語対訳と解説
英語語源と漢語語源の比較研究
http://home.att.ne.jp/iota/gogenkenkyu/



Re: 「日」の干支

massangeana (2002/01/11 23:17)

日の干支については, 私も以前書いたことがあります。
いささか読みづらいのはご容赦を。
(なお, 日の干支は月とは関係ないです)

↓暦入門 序章 暦の構成要素 1 日と干支

http://www.asahi-net.or.jp/~ez3k-msym/koyomi/koyomi1.txt



ハイサイ

佳枝 (2002/01/11 14:27)

「伝言板沖縄」をよみました。今子供の冬休みの自由研究で、沖縄の方言を調べています。
伝言板で、こんにちは は、チュウ ウガナビラ でしたが、NHKのちゅらさんでは、ハイサイ
と言っていました。ハイサイは、どんな時に使うのでしょうか?



Re>「日」の干支

みつこ (2002/01/11 14:05)

詳しいご説明ありがとうございます。じっくり読んでみたいと思います。今後ともよろしくおねがいします。



「日」の干支

佐藤和美 (2002/01/11 12:11)

土用の初日が干支の何に該当するのかは固定していません。
土用に丑の日が1回なのか、2回なのかは年によります。

日本の旧暦は太陰太陽暦ですが、「土用」は「太陽」で決まり、「丑」は「太陰(月)」で決まります。

このあたりは「暦と星」と、その参考資料の永田久『暦と占いの科学』(新潮社・新潮選書)を読んで見てください。

こんなのもあります。
(『大辞林』から。)

はつうま【初午】
二月最初の午の日。稲荷神社で初午祭りが行われる。一の午。[季]春。「―詣で」

にのとり【二の酉】
一一月の第二の酉の日に行われる市。[季]冬。《―もとんと忘れて夜に入りし/星野立子》

さんのとり【三の酉】
一一月の三度目の酉の日。酉の日が三度ある年は火事が多いとされる。[季]冬。



ポロパカムイ

福島堅太郎 (2002/01/11 09:35)

 岩手県南部から宮城県北部にかけての北上山地に「ほろは山」という山がいくつか見られます。ここにホロハ神社またはホロハ権現が祀られ、信仰は秋田県から関東地方北部にかけて分布し、御神体はハウシワケの神とみなされます。
 そのホロハ・ハウシワケの意味について『日本先住民族史』の藤原相之助は、「ホロハはポロパで大酋長」のこと、「ハウシワケはポロパウシワッカカムイの省略形」とし、「大酋長が水の神を祀った場所」であるとします。
 しかし、ポロパが果たして大酋長の意味かどうか、ウシワッカカムイとワッカウシカムイは同じであるか疑問に思われます。この点についてご教示を得たくよろしくお願い致します。



夢とDream

けむ (2002/01/10 20:07)

「夢」という言葉なんですが、眠っている時に見る「夢」と将来の希望や理想などの「夢」の二つの意味を兼ね備えていますよね。
そして英語の「dream」という言葉も、日本語の「夢」と同じように二つの意味を兼ね備えています。
果たしてこれはただの偶然なのでしょうか?
それとも何か深い因縁が!?
はたまたぶっちゃけどちらかがパクったとか!!?
以前、キング牧師の演説を翻訳ソフトで訳したら「私は夢をみている」と出て吃驚しちゃったよ。 何かご存知ありませんか?



こんにちは について

剛秀 (2002/01/10 17:54)

 足(あし)耳(みみ)などは奈良時代から現在に至るまで変化していない語であると「日本語の成立」という本にかいてありました。その他に変化していない語ってあるのでしょうか?僕は「こんにちは」に興味があってその発生の時期をしりたいのです。「こんにちは」という語は「今日は...」から来たのでしょうか、それともあいさつ言葉として発生したのでしょうか? 皆さんの意見をお聞かせください。



Re:教えてください!

佐藤和美 (2002/01/10 17:45)

かめさん
>欧米語の翻訳語で、漢字2字で表せる語というと何がありますか?
>思いつくままにあげてみてください。どうか、お願いします。

山ほどあるでしょうけど、まずは過去ログから。

「Re:恋愛」佐藤和美 (2001/12/19 12:09)
>こんな本もあります。
>「翻訳語成立事情」佐藤和美 (1999/09/28 00:25)
>>岩波新書に柳父章「翻訳語成立事情」という本があります。
>>翻訳語の成立過程を追跡している本です。
>>この本であつかっているのは、
>>「社会」、「個人」、「近代」、「美」、「恋愛」、
>>「存在」、「自然」、「権利」、「自由」、「彼、彼女」
>>の10コの翻訳語です。



Re:「丑」(うし)について

みつこ (2002/01/10 13:37)

土用が各季節の始まり(立春、立夏など)の18日の期間というのはわかりました。それで
>十二支は「年」に使いますが、「日」にも使います。土用の期間で丑になった日が「土用の丑の>日」というわけです。
どうしてこのようになるんですか?子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の順番でいけば、「土用の丑」は「土用」の」はじまりの2日目にあたるということでしょうか?18日間あるから「丑」が2回まわってきませんか?



Re:「丑」(うし)について

佐藤和美 (2002/01/10 12:12)

「土用の丑の日」はこれを読んでみてください。

語源・思いつくままに(日本語編)
「土用の丑の日」(1998/07/29 21:19)

次は「丑三つ」ですね。

『大辞林』からです。

えと 【干支】
(1)十干と十二支とを組み合わせたもの。木・火・土・金・水の五行を、それぞれ陽の気を表す「え」と陰の気を表す「と」とに分けたものが十干、すなわち、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)。これに十二支、すなわち、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)を順に割り当て、甲子(きのえね)・乙丑(きのとうし)のように呼ぶ。これで六〇の組み合わせができる。年月・時刻・方位などを表す呼称として用いられる。十干十二支。かんし。

ね 【子】
(2)昔の時刻の名。現在の午前零時頃。また、午後一一時から午前一時まで。または午前零時から午前二時まで。

うし【丑】
(2)時刻の名。今の午前二時頃。また、午前一時から三時。または、午前二時から四時までの間。丑の刻。丑の時。

とら【寅】
(2)時刻の名。今の午前四時頃。また、午前三時から五時までの間。または午前四時から六時。七つ。「―の刻」

残りの十二支は調べてみるまでもないでしょう。

うしみつ【丑三つ】
(1)丑の刻を四つに分けた第三番目の時刻。今の午前二時から二時半頃、または午前三時から三時半。うしみつどき。



「丑」(うし)について

みつこ (2002/01/09 23:45)

うなぎを食べる「土用の丑の日」とか「草木も眠る丑みつ時」の「丑」というのは、「牛」ですか? 干支の「牛」(丑)と関係があるんですか? 教えてください。



Re:「となる」と「になる」

massangeana (2002/01/09 19:18)

「となる」は, (「頭がぼうっとなる」のようなものは除いて) 文章語とかテレビのニュースに使うのがふつうで, 日常会話ではあまりつかわないのではないでしょうか。



Re: オリヲン

massangeana (2002/01/09 18:31)

前田普羅はともかく, 「オリヲン座への招待状」は「オデヲン座」のもじりではありませんか? 横浜のオデヲン座は明治の末からあるようです。
「学問のすゝめ」を岩波文庫で見ただけですが, エクウヲリチ (equality), ヲブセルウェーション (observation) などがでてきます。「ウヲ」は今なら「ウォ」と書くところですね。こういう古い書き方が残った物か, あるいはアリオーソさんのおっしゃるように和語では語頭以外にオが出てくることが少ないことを反映したものかはわかりかねますが。



Re: ジパング

massangeana (2002/01/09 18:19)

Japan は直接「ジパング」とは結びついていないようです。16世紀のポルトガル人がマレー語の Jepang / Japang (日本) を借用した, という OED などの説明が正しいのでしょう。実際 16世紀にはジャパンとジパングの両方を別の島として記述してある地図もあります。

この件については海野一隆「地図に見る日本」(大修館書店,1999)が入手しやすくてかつおもしろいです。

もちろんジャパンもジパングも元をたどれば「日本」という字の中国語での発音に由来します。

>「Re: ジパング」massangeanaさん
読み直したらちょっと変なところがあったので訂正します。
(2001/08/17) [jih-pen-kuo について]「jih の h が入声をあらわしたものだとすると,南京あたりの音でしょうか」とかきましたが, 単に現代北京音をウェード式ローマ字でつづっただけですね。



教えてください!

かめ (2002/01/09 17:54)

 はじめまして!いきなりなんですが、教えてほしいことがあります。欧米語の翻訳語 で、漢字2字で表せる語というと何がありますか?思いつくままにあげてみてください。 どうか、お願いします。



Re:ジパング

佐藤和美 (2002/01/09 14:59)

hananahaさん
>Japanの語源はマルコロポーロのジパングからきているのでしょうか?もしそうなら何語なんでしょうか? 教えてください。

「日本」の中国での発音がマルコ・ポーロによってヨーロッパに伝えられたのが「Japan」の語源ですね。

詳しくはこれを読んでみてください。
「Re: ジパング」massangeanaさん(2001/08/21 18:25)



Re:「となる」と「になる」

まるえ (2002/01/09 10:39)

東京「ヘ」行く  東京「サ」行く  東京「ニ」行く
等々、助詞の地域性というのが文庫本にありました。今、書名を失念しましたが…
(ここ2、3年に購入したもので)

地域性はあるでしょうね。現在となっては遣う側のニュアンスではないでしょうか?



Re 「となる」と「になる」

みつこ (2002/01/08 23:00)

41年ぶりの大雪「と」なっています。は、何々「と」言うことになっていますの「と」でしょうか?



ジパング

hananaha (2002/01/08 18:47)

Japanの語源はマルコロポーロのジパングからきているのでしょうか?もしそうなら何語なんでしょうか? 教えてください。



「となる」と「になる」

ムラサキ (2002/01/07 21:35)

41年ぶりの大雪となっています。
41年ぶりの大雪になっています。

同じ文章で「に」と「と」を使うんですが、どっちが正しい表現でありますか?
両方とも使えるとしたら、どんな差があるのでしょうか。

教えて下さい。m{_"_}m



誤用・慣用

佐藤和美 (2002/01/07 20:58)

以前、田邉さんに慣用音に関してまとめてはどうかと勧めていただいたことがありました。
その時は、ことわってしまったのですが、12月にも慣用音がらみで書き込みがあったし、
とりあえず現在までの掲示板への書き込みをまとめてみました。

 「日本語とその周辺」に「誤用・慣用」を追加しました。



文?春?

クマ (2002/01/06 18:06)

はじめまして。五十二歳、自営業です。
ベストセラーなのに、未だ明かされない「21世紀研究会」に疑問を抱き、検索した結果ここに辿り着きました。“間違いだらけの「地名の世界地図」+「人名の世界地図」”に書き込みの皆様、有り難う御座います。娘(受験生、世界史選択)に読ませる前で助かりました。副島隆彦さんも嫌いな「文?春?」なのに迂闊でした。



オ、ヲ

佐藤和美 (2002/01/06 15:28)

奈良時代には「お」は「o」で、「を」は「wo」。
(「お」、「を」には甲音、乙音の区別なし。上記のようにしました。)
平安時代に「お」が「o」から「wo」に変化。「お」、「を」の発音の区別がなくなる。
江戸時代に「お」、「を」が「wo」から「o」に変化。
(参考『日本語の歴史』東京大学出版会)
ということのようですね。

旧仮名は発音の化石ですから、「あを」は奈良時代には「awo」と発音していたでしょう。

明治時代は「お」、「を」の発音上の区別はないので、外国語のもとの発音を反映していません。
(『ヰタ・セクスアリス』みたいな例外はあるわけですが。)

><オリヲン>は<ヲリオン>でも良かったということになるのでしょうか。
>またオリヲン以外に、似たような文字遣いはないのでしょうか。
>まったくこの表記に法則?はないのでしょうか。

サンプル不足でなんとも言えないですね。
もっとサンプルを増やしてからということにしましょう。

>《母音の次は<を・ヲ>》という文字遣いが、カタカナ語にも適用されたのではないでしょうか。

「母音」とはどういう意味でしょうか?
ア行音だけ? それともCVの音節も含めて?
「竿」は「さを」です。
「男」は「をとこ」です。


以前、書き込んだのを思い出しました。
 「日本語の発音
「日本語の特徴」(1999/06/25 08:33)
「字余りの法則」(1999/06/29 21:26)

擬古的に語中・語尾に「ヲ」を使う可能性がある?



<オリヲン>再再

アリオーソ (2002/01/05 22:14)

よく考えてみると(よく考えなくともわかることだが)、旧仮名遣いでは、<青=あを、魚=うを>ですよね。まずこの辺りのことを、きちんとご教示いただければと思います。

その上で考えると、《母音の次は<を・ヲ>》という文字遣いが、カタカナ語にも適用されたのではないでしょうか。



<オリヲン>再び

アリオーソ (2002/01/05 21:21)

佐藤さま、ありがとうございました。
“100年くらい前はどうだったかというと、「オ」と「ヲ」の発音は区別されてなかったでしょう。「オ」と「ヲ」は異体字だくらいに受けとっていたように思います。「オリオン」か「オリヲン」かは個人の好みで使われていたと思います。”とのこと。

では、一般的なつづりで<ORION>と書く<オリヲン>は<ヲリオン>でも良かったということになるのでしょうか。実は浅田次郎氏の『オリヲン座への招待状』まだ読んでないのですが、お読みになった方この文字遣いについて、本文中に注記らしきものはなかったでしょうか?。

またオリヲン以外に、似たような文字遣いはないのでしょうか。まったくこの表記に法則?はないのでしょうか(たとえば「ン」の前は「ヲ」にするとか)。

ぜひご教示をいただきたいところです。



Re:スモールポックス

佐藤和美 (2002/01/05 12:04)

>一つおたずねしたいのですが、「天然痘」はなぜ「天然」なのでしょうか。

手元の資料では見当たりませんでした。

で、以下、佐藤和美の説です。(^^);
「天然痘」は明治になってからの言い方で、それ以前は「疱瘡」と言っていました。
幕末にはすでに「種痘」がありました。
そこで人工的な「種痘」に対して、自然に発生するのを「天然痘」と言ったのではないか。



アルバニア(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/01/05 12:03)

松茸さん
>p.63:
>「アルバニア Albania という地名を辞書で引いてみると、[中略]バルカン半島北東部にある国名[中略]とある。」
>……どういう辞書だ?

ホントにどんな辞書なんでしょ?

この部分て1刷ではこうですね。
「アルバニア Albania という地名を辞書で引いてみると、バルカン半島北東部にある国名[中略]とある。」

「[中略]」の部分が増えてたんですね。1刷で間違い探ししてたんで全然気がつきませんでした。その内容は「トルコ語で「山脈」を意味する」

ところで次のページの1行目にはこうあります。
「アルバニアとは、雪の色であるアルブスalbus(白)とラテン語の地名接尾辞-iaからなる言葉である。」

238ページにはこうあります。
「アルバニアとは「白い土地」。一般的には、白い石灰岩性の地質から、ラテン語のalbus「白」が語源と考えられている。」

わざわざ「トルコ語で「山脈」を意味する」なんて入れなけりゃよかったですね。

で、どういう辞書?


この件に関してバージョンアップしました。
『地名の世界地図』批判 PART1 Ver.1.01



バベル

佐藤和美 (2002/01/05 09:26)

ペン子さん
>われわれの使っている言葉が始まったのはいつ頃なのでしょうか?
>(↑われわれ人類が言葉を使い始めた時期について)

どういう意味での質問なのでしょうか?
まさか、「バベル」がらみの話じゃないでしょうね。(^^);



Re:オリヲン

佐藤和美 (2002/01/05 09:25)

現在の日本では、日常はともかく、あらたまって「オ」と「ヲ」の発音の違いはと聞かれたら、「お」は「o」で、「を」は「wo」だと答える人はけっこう多いかもしれませんね。
で、100年くらい前はどうだったかというと、「オ」と「ヲ」の発音は区別されてなかったでしょう。「オ」と「ヲ」は異体字だくらいに受けとっていたように思います。
「オリオン」か「オリヲン」かは個人の好みで使われていたと思います。

森鴎外の『ヰタ・セクスアリス』は意味のある「ヰ」の使い方をしてますね。
「vita」を「ヰタ」と表記してるわけですから。
当時の「ヰ」の発音は「i」だったはずですから、さすが鴎外ですね。
岩波文庫は『ウィタ・セクスアリス』と現代表記してますが、妥当な表記でしょう。



2001年後半伝言板アイヌ語関係集

佐藤和美 (2002/01/04 17:05)

「北海道のアイヌ語地名」に「2001年後半伝言板アイヌ語関係集」を追加しました。



Re:言葉の始まり

未菜実 (2002/01/04 07:28)

皆さん、明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。(^.^)

言語については素人なのですが、過去に読んだ本からの引用です。
言語の起源については、学者の間でも論争中で決着していないようです。
以下、年代については不明なところが多いようで目安として見てください。

1.ホモ・エレクトス(180〜30万年前)の言語能力については、ブローカー言語野と
ウェルニッケ言語野の部分の膨らみから可能であったとする説と言語発生に関する
筋肉の未発達により不可能とする説が対立しているようですが、不可能とする説が
有力なようです。

2.ネアンデルタール人(ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス 20?〜4万年前)
の言語能力については、その舌骨形態が現人類(ホモ・サピエンス・サピエンス、
5万年前?〜)のそれとほとんど変わらないから可能とする説と発声に関する頭蓋底部
の屈曲の度合いが少ないのでハンディがあったとする説があります。

3.現人類は今と変わらないようです。

で、雑な言い方をすると、ネアンデルタール人は言語を持っても簡単なもので、本格的な
言語能力となると現生人類のそれを待たなければならなかったと言えそうです。

「ネアンデルタールと現代人」河合信和 文春文庫 平成11年
「人類の起源」馬場悠男監修 Imidas Special Issue 集英社 1997年



ありがとうございました

夜店 (2002/01/03 21:34)

助かりました、ありがとうございました



おたずねしたいのですが・・・

ペン子 (2002/01/03 19:48)

はじめまして。こんにちは。
ただいま言語に関する文章を書いているものです・・・。
少しおたずねしたいのですが、
われわれの使っている言葉が始まったのはいつ頃なのでしょうか?
(↑われわれ人類が言葉を使い始めた時期について)
何かご存知の方、どうぞよろしくおねがいします・・・。



オリヲン

アリオーソ (2002/01/03 19:47)

昨年、何度か訪問していろいろご教示いただきました。本年もよろしくお願い致します。

ところで、浅田「オリヲン座への招待状」や前田普羅の句“オリヲンの真下春たつ雪の宿”として使われる《オリヲン》の《ヲ》についてご教示ください。
野尻抱影や宮澤賢治は、オリオンです。



Re:てきや?

佐藤和美 (2002/01/03 17:07)

過去ログからです。

「Re: テキ屋」UEJさん (2001/01/13 16:39)
>広辞苑より
>てきや【的屋】
>いかがわしい品物を売る商人。やし(香具師)。
>ねらいが当れば利益を得るところから、的に矢が当ることになぞらえたものという。
>一説に、「やし」の「や」と、てき(的)とを合せた「やてき」の倒語。



「言葉の世界」伝言板12月分

佐藤和美 (2002/01/03 09:38)

 「「言葉の世界」伝言板12月分」を追加しました。



あけましておめでとうございます

佐藤和美 (2002/01/03 09:37)

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。



てきや?

夜店 (2002/01/03 02:36)

「てきや」の語源を教えてください
おねがいします



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