言葉の世界・伝言板 2002年4月



訂正します!

萌 (2002/04/30 17:01)

当然でしたが、既に「北海道」についての記述が・・・。失礼しました。
「カイ」という言葉は不明なんですね。勉強になりました。

そういう訳でこめこさん、サイト内の「1999年伝言板アイヌ語関係集」
99年12月24日のログを参考になさるといいと思います。



@北海道

萌 (2002/04/30 13:23)

「北海道」は、「蝦夷地」の改称として考えられた名前のようです。
明治2年(1869)8月の、太政官布告第七三四「蝦夷地自今北海道ト被称十一箇国ニ分割国名郡名別紙之通被仰出候事」以降、広く用いられるようになりました。
この原案となる『国名之儀に付申上候書付』を、明治政府に提出したのは、探検家の松浦武四郎。
彼の改称案は「日高見道、 北加伊道、海北道、海島道、東北海、千島道」の6つ。そこから「北加伊道」が採用され、「加伊」を「海」に改めて命名されたと考えられています。
なお、「北加伊」はカイ(アイヌの言葉で『この国に生まれた者』)に、「道」 は律令制の時の行政区分「五幾七道」の「道」に由来するようです。



北海道とは

ガンダム (2002/04/30 03:38)

歴史的な変遷があります。
(1) 明治時代の廃藩置県(1871年)で北海道は弘前県に併合された。
(2) 1882年に北海道にも県政がしかれ、札幌、函館、根室の3県となった。
(3) 1886年に3県は廃止となり、北海道庁が置かれた。
(4) 1947年の地方自治法施行で北海道庁は廃止され、他府県と同じ地方自治体になる。



なぜ北海 ”道”?

こめこ (2002/04/28 00:28)

都道府県名で、北海道だけなぜ "道"なのですか? 北海"県"にならなかったのはどうして?



Re:沖縄弁について

佐藤和美 (2002/04/27 13:19)

まずはサーチエンジンで「沖縄方言」、「琉球方言」で検索してみればいいでしょう。

それと、今時「XX弁」って言い方はちょっとね。



沖縄弁について

H・W (2002/04/26 12:16)

今、学校の国語の時間に沖縄弁について調べています。
沖縄弁についての情報求む。。
沖縄弁のことならなんでもいいので、よろしくお願いします。



>狐の悠 様

哲也 (2002/04/25 16:53)

わざわざYAHOOに連絡までして頂いてありがとうございました。本来なら発僕がやらなければいけないことだったのですが……。お手数をおかけしました。

「言わずもがな」についての御解答についても、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。



明治は遠くなりにけれども

萌 (2002/04/25 10:57)

佐藤様、田島様
早速のご返事ありがとうございます。
よく事情が呑み込めました。ご紹介頂いた書籍は是非読みたいと思います。

井上氏の小説や芝居では、その博覧強記ぶりに感嘆するとともに、世の趨勢を予見する
作家の嗅覚のようなものを感じることがあります。そして、言葉を考えることから
ふと見えてくる別の世界。この伝言板も同じですね。
日本語について活発な論議が数多くなされた明治という時代を、もう一度振り返ってみようと
思う今日この頃です。



度々苺

狐の悠 (2002/04/25 09:16)

その後、Yahooから返事がきました。引用しておきます。
--
お問合せいただいた箇所につきましては、担当部署に確認、対応を
依頼いたしました。情報の更新には多少お時間をいただく場合もござい
ますが、何卒ご了承いただけますようお願いいたします。
--
「多少のお時間」は一体どれくらいなのか、小一時間問い詰めたいところです。



お詫び

田島 (2002/04/24 22:39)

>佐藤和美様

内容が重複してしまいました。失礼致しました。



Re:國語問題史

田島 (2002/04/24 22:35)

井上氏の名前が出たので参考までに。

文春文庫の新刊に『東京セブンローズ』が入っています。占領軍による、いわゆる「国語ローマ字化政策」にかんする話題も取り上げられており、全文が正字正かなで綴られています。
また、中央公論新社からは『にほんご観察ノート』も出ました。読売新聞日曜版に連載されていたものを纏めたものです。いずれもお勧めです。

>萌様

森有禮は、不規則動詞をなくしたり例外的な文法を排除したりすることを目標としていた―すなわち簡素英語を提唱した―そうですが、W.D.Whitneyはそれに反対したというより、「簡素英語」を採用することに反対したということだそうです(茅野友子『国際化時代の日本語』)。つまり、採用するならばもとの英語をそのまま採用するよう勧めた、ということです。なお、国語を他国語にかえることはその国の属国とならない以上は無理だとも主張したそうです。ただ、Whitneyは、森が提案したスペル改良案には賛同していたようで(例えば[f]をphでなくfと綴る類)、むしろ森が英語を採用しようとしていたことを歓迎していました。森への返信でホイットニーは、「早晩ラディカルな改革を必要とするが、(中略)さしあたっては日本語のローマ字表記案だけが現在実現可能な改革であり、この改革を断行することで、アジアの中にあってすぐれた独立の精神と、偏見からの自由を示してほしい」と結論づけたということです(茅野、前掲書)。
また、森の改良英語国語化論に当時反対したのは、『日本初等文典』をかいた馬場辰猪(たつい)、「言語文字改革ノ説ノ弁」をかいた黒川真頼(まより)らだそうです(大野晋「国語改革の歴史(戦前)」―『国語改革を批判する』所収)。間接的に批判した人物として有名なのは、sc恆存さんや時枝誠記博士でしょうか。

―長長と失礼致しました。



Re:國語問題史

佐藤和美 (2002/04/24 21:51)

森有礼の話は丸谷才一編著「国語改革を批判する」(中公文庫)の28〜29ページに出てました。

日本人では馬場辰猪(たつい)、黒川真頼(まより)が反対したそうです。



國語問題史

萌 (2002/04/24 10:59)

「國語元年」がこの3月に15年振りに再演されましたので、観てまいりました。
全国統一話し言葉制定を任された文部省官吏の悲喜劇。一つ屋根の下に十の方言が飛交う設定や
数々のエピソードもこなれていて、たいへん面白い芝居でした。
4月〜6月半ばまで地方公演があるはずです。機会がありましたら、是非ご覧ください。

さて、初演時のパンフレット(今回の会場で購入)の中の「國語國字問題史」に、森有礼の
国語英語説に反対したのはエール大学教授W.D.Whitneyとの記載がありました。
たしか日本人の中にも反対説を唱えた人物がいたと思うのですが、ご存知ないでしょうか。



lutinoinoとalbinoの違いについて

梨伽子 (2002/04/24 10:56)

鳥のことを調べています。色々調べたのですが、色素の抜けた種であるルティノ・イノ・アルビノの違いがわかりません。ラテン語なのかポルトガル語なのかもわからないのですが、アルビノは
どうやらニグロ(黒)に対するアルビノ(白)であるとわかりました。残りの2つ、ルティノlutinoとイノino の語源や違いが知りたいのですが、どなたかご存じありませんでしょうか?
宜しくお願いします。



井上ひさし

人民革命軍 (2002/04/24 09:23)

 井上ひさしに『私家版 日本語文法』ってありますね。これは、小説ではないですね。

『國語元年』は明治政府が、共通語をどう決定するかをめぐる小説と思っていましたが・・・・。



日本語を考える

佐藤和美 (2002/04/23 16:47)

今月の中公文庫は「日本語を考える」ってフェアをやるようですね。
で、その中に中公文庫では新刊の井上ひさしの『國語元年』が入ってます。
4/16の書き込みで『國語元年』のこと、小説って書いたけど、小説じゃなかったですね。失礼しました。



Re:言わずもがな+Re:苺

狐の悠 (2002/04/22 15:40)

>言わずもがな
本来、「言わないで欲しい」の意味でしょうね。
「言わないで欲しい」を「言わないでも分かっていることだからわざわざ言わないで欲しい」という
ニュアンスで使われていたものを、「言うまでもないこと」という風に使うようになったのではないでしょうか。
gooによる大辞林の検索結果を引用しておきます。
--
(1)言う必要のないこと。むしろ言わない方がよいこと。「―のことを言う」
(2)言うまでもないこと。もちろん。「大人は―、子供さえ知っている」

>苺
Yahooに問い合わせメールを出しているのですが、返事はありません。
#Yahooでは迂闊に検索もできませんね。
##尤も、肝腎な検索エンジンは本家Googleを利用しているけど。



いわずもがな

哲也 (2002/04/21 15:54)

毎回質問ばかりで申し訳ありません。
「いわずもがな」という言葉がありますよね。その意味は,「言わなくても」という意味で使われています。しかし高校時代に習った古文を思い出してみると,「もがな」は願望を表す終助詞だったような気がします。そう考えると「いわずもがな」の本来の意味は「言わないでほしい」になると思うのですが,これがなぜ現在使われているような「言わなくても」という意味になったのでしょうか。
先日,とある人とこの話になり,辞書を引っ張り出して調べてみたのですが、謎が解けませんでした。どなたかお分かりになる人がいたらよろしくお願いします。



Re: 負けを抱く?

かん (2002/04/19 17:12)

広辞苑第四版から
ふ[負](3)たのむこと。たのみ。「抱−」「自−」

たのみ[頼み](2)期待。竹取「さりともつひに男あはせざらむやはと思ひて、−をかけたり」

ってことで「期待を抱く」でしょうか

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/~kann/





佐藤和美 (2002/04/19 16:37)

「負」の訓で「おう」ってのもありましたね。



負けを抱く?

学生その1 (2002/04/19 15:52)

今日、先生から”今年の抱負を書きなさい”と原稿用紙を渡されました。ふと思ったのですが
未来に向けての希望・意思を表すであろう”抱負”が何故”負け”を”抱く”と言う一見マイナス指向な字面なのかと疑問に思い・・・。
どなたかご存知の方、ぜひ教えて下さいませ。



(無題)

哲也 (2002/04/19 13:07)

なるほど、そういうことでしたか。親切に対応してくださって本当に感謝しています。ありがとうございました。



Re: 苺

massangeana (2002/04/19 09:54)

単なる EUC / SJIS のコード変換ミスでしょう。
「苺」は EUC-JP で E7F5, 「鋏」は Shift_JIS で E7F5 です。



苺=はさみ?

哲也 (2002/04/18 12:29)

さきほど、YAHOOの辞書で「馬鹿」という言葉を調べたところ、なんとこんな結果が出ました。
http://dic.yahoo.co.jp/bin/docsearch?p=snj24639231&check=c
注目していただきたいのはこの部分。
━と苺(はさみ)は使いよう
 苺と同様に愚かな者も使い方次第で役に立つ。

「苺」は「いちご」と読むのではないのでしょうか。

これがYAHOOの間違いなのか、本当にこういう読み方もあるのか、疑問です。
ちなみにgoo では
―と鋏(はさみ)は使いよう
とかかれていました。



Re: 難波・浪花・浪速

UEJ (2002/04/18 03:42)

大阪ことば辞典(http://www1.sphere.ne.jp/pilehead/osaka/top.htm)の
「なにわ」の項↓にいろいろ載っています。
広辞苑にも『一説に「魚(な)庭(にわ)」の意という』と書かれています。
http://www1.sphere.ne.jp/pilehead/osaka/osaka_word/text/honbunnan.htm#nanba



RE:素人には理解不可能

JRA (2002/04/18 00:46)

>mo-petには、2種類あるという意味なのでしょうか。

mo-petを、知里真志保が「子川→支流」と解釈し、山田秀三が「静かな川」と解釈したので、2種類あるわけではありません。研究者による解釈の違いです。

 知里の調査時点では、moとsiは、poroとponと同義な対立概念と認識されていましたが、その後の調査で山田は他の例があることを発見しmoとsiはporoとponと同義な対立概念ではないことを発表しました。

 上記のことから、mo-petは現在では「支流」とは考えられてはいません。

 横から、このようなことを書き申し訳ありません。つい、看過できなかったものですから。



難波・浪花・浪速

江戸紫 (2002/04/17 23:41)

「なにわ」を漢字変換しますと、このくらい出ますが、
これらの違いは何でしょうか?

http://www.midosuji.net/information/hashi.html

↑これだけでは、ちょっと分からないので、
どなたかお教えいただければありがたいです。



同音異義語

佐藤和美 (2002/04/17 22:36)

どんな言語にも同音異義語はあります。

今日買った月刊言語5月号にこんな文章が載ってました。
「そういえば、アメリカのどこかの新聞(だったと記憶しているが)で日本語の「てめえ」という言葉を紹介していた。記事には「てめえ」にはIとYouの意味があると書いてあった。この記事を読んだアメリカ人は、IとYouの両方の意味があるなんて、一体どうやって会話が成り立つのだろうかと頭を捻ったに違いない。」



素人には理解不可能

人民革命軍 (2002/04/17 07:48)

>紋別市や伊達紋別の「mo-pet」は「静かな川」のようです。

>mo-pet(子川→支流)

mo-petには、2種類あるという意味なのでしょうか。わたくしには、理解不可能です。
アイヌ語を学習する事は、素人に無理であることがわかりました。



アイヌ語の「モ」

佐藤和美 (2002/04/16 23:49)

またまた知里真志保『地名アイヌ語小辞典』(北海道出版企画センター)からです。(地名例は省略)

mo も
静かデアル(ニナル)。

mo- モ
1.’小さな’の意を表す。=pon.
2.語原はpo(子)から出る。地名においてはとくに二つの場合をさす。
 (1) 二つのものが並んでいるばあいに大きい方を親と考え、それに対して小さい方をさす。
 (2) 川について云えば、二つの川が並んで存在するばあいに大きい方を親と考え、それに対して小さい方を子と考えてmo-をつけることは上記したとおりであるが、その他に、本流を親と考え、それに対して支流をmo-で表すことも多い。


紋別市や伊達紋別の「mo-pet」は「静かな川」のようです。
(山田秀三『北海道の地名』(北海道新聞社)による)



モペッ

人民革命軍 (2002/04/16 07:49)

(2002/02/10 18:18)の書き込みに次のようにありました。

>「モペッ」は紋別、門別などの語源ですね。
>意味はアイヌ語で「モmo」(静かな)+「ペッpet」(川)です

ところが、 4月15日(月)23時49分21秒の書き込みには、以下のようになっています。

>mo-pet(子川→支流)

 どうも、アイヌ語は素人には理解できない複雑な物のようですね。



Re:標準語・共通語

toki (2002/04/16 04:31)

佐藤さん、レスありがとうございました!
やっぱり関係はなかったのかもしれないですねえ。
どれで読んだかが思い出せれば、その誌名とかも掲載したのですが…思い出せませんでした…。
井上ひさしの『国語元年』ですか。これは読んだ事がなかったです。
早速本屋さんか図書館で探してみたいと思います。
物知らずでこっぱずかしいのですが…「……であります」は長州方言だったんですね!
知らなかったです…びっくり…。
自分が使ってる言葉で、「けっぱくる」という言葉があるのですが(蹴る、蹴りつけるという意味です)これも方言なんだと最近指摘され、びっくりしました。
日常の何気ない言葉にも、方言って結構ありますね。
今度探してみようかと思います!



アイヌ語の「シ」

佐藤和美 (2002/04/15 23:49)

知里真志保『地名アイヌ語小辞典』(北海道出版企画センター)からです。
si- シ
1.真の;本当の。〜chupka 真東。〜chuppok 真西。
2.大きな。〜apka 大雄鹿。〜suma 大石。
3.onneやporoと同じく、地名の中では二つのものが並んで存在するばあい、大きい方を親と考えてそれにsi-をつけ、小さい方を子と考えてそれにmo-をつける。si-pet(親・川):mo-pet(子・川)。このコンビはまた本流と支流の関係をあらわすこともある。si-pet(親川→本流):mo-pet(子川→支流)。また、川の上流がいくつもの支流に分れているばあい、それらを親子連れと考えて、その本流と考えているものに親川の意味でsi-をつける。Si-Otoynep[しーオトィネ]「親の・オトィネ」「オトィネの親川」(音威子府川の本流の水上をさす−地名解446)。Si-Kotampet[しーコタペッ]「親のコタペッ」「コタペッの親川」(古丹別川の本流の水上をさす−地名解407)Si-Usispet[しーウシペッ]「親の・ウシペッ」「ウシペッの親川」(牛朱別川の本流の水上をさす−地名解51)



Re:ひっぱりだこ

佐藤和美 (2002/04/15 22:28)

山口佳紀編『暮らしのことば語源辞典』(講談社)からです。

引っ張りだこ
「足を四方に引っ張り広げた蛸の干物に形が似ているところから、本来は、手足を広げて縛られるハリツケの刑、または、その罪人をいった。それがのちに、人気や実力があって、方々から所望される意に転じたもの。」



続ひっぱりだこ

なっちゃん (2002/04/15 14:24)

お返事ありがとうございました。
蛸は足がいっぱいあるので、いろんな人に引っ張られている様がよくわかるのですが、
なぜに凧?ひきすぎてもあがらないし・・・。
というわけで、今回も「ひっぱりだこ」から離れられないのでした。



abracadabra

佐藤和美 (2002/04/15 13:13)

googleで検索してみました。

アブラカタブラ
約796件

アブラカダブラ
約773件

アブラカタブラが若干リードしてますね。
はずかしながら、私も長い間「アブラカタブラ」だと思ってました。



シベツ

人民革命軍 (2002/04/14 19:52)

>「シXXXペツsi-XXX-pet」(XXX川の本流)です。

アイヌ語では、支流が基本で、それに基づいて本流の名が付けられるのですね。
日本の川の名付け方と異なるのですね。
 アイヌの方々の考え方に感動します。日本では、大きな物に目がいきますが、小さな物を基本とするのですね。素晴らしいですね。



Re:渋 は シ - ブ

佐藤和美 (2002/04/14 16:33)

北海道で「しぶ」から始まる地名には
渋井(しぶい)
渋山(しぶさん)
志文(しぶん)
等がありますが「本流」とは関係なさそうですね。
北海道にあるのは「シペツsi-pet」(本流)とか、「シXXXペツsi-XXX-pet」(XXX川の本流)です。

アイヌ語で「本流」を「si-p」と言う表現があったかは疑問ですね。(なかったとは言い切れませんけど)
それと「si-p」の後に単語がつくなんてのは文法的にちょっと考えられません。

なお新潟県のアイヌ語地名ですが、山田秀三『東北・アイヌ語地名の研究』(草風館)には新潟市の五十嵐、三条市の五十嵐川はアイヌ語の「インカルシinkar-us-i」(いつも眺望する所)と関係あるんじゃないか、というようなことが書いてあります。



標準語・共通語

佐藤和美 (2002/04/14 10:29)

『大辞林』から。

ひょうじゅん-ご【標準語】
音韻・語彙・語法などすべての面で国語の規範として尊重され、教育・法令などの公用語として用いられる言語。制定にあたっては、一国内で共通語となっている言語がもつ欠点を、何らかの機関によって是正するという人為的操作が必要となる。

きょうつう-ご【共通語】
(2)一国のどこででも、互いの思想や感情を伝え合うことのできる言語。わが国では東京語(特にその山の手言葉)がこれにあたる。全国共通語。〔共通語は標準語という用語を避けて用いるようになった語。標準語は全国に共通して用いられるとともに人為的に整備された規範性の強いものであり、共通語は自然に存在して全国に用いられるものとして区別する考え方による〕

私は読んだことないんですが、井上ひさしの『国語元年』という小説に標準語の成立のことが書いてあったと思います。明治の初め頃の話だったかな。直接的には軍隊とは関係なかったと思います。

そういえば、陸軍の言葉には長州方言がだいぶ入ってるって、司馬遼太郎の本に書いてあったなぁ。「……であります」とか。



渋 は シ - ブ

masami takahashi (2002/04/14 00:26)

 日頃思っている不思議な疑問ですけど。

アイヌ語というものに出会ってからまだ数ヶ月なのですが、地名には関心ありで、あれこれ関連付けて、もしかしたら、なんて思うことも有ります。地元に、新潟県中魚沼郡川西町に渋海川という川がありますが、前は新浮海川と書いていました。現代語で意味を考えても一字一字に関連性がない。新しく浮く海???  東頚城郡松之山や松代あたりが源流で、長岡市近くの越路町で信濃川と合流しています。アイヌ語的にシブを読めば、本当の者、ということになるのでしょうか。こちらでは、大川と言っています。信濃川もその近くの人たちは大川といっています。支流は通常、沢ですんでいますが、最近では、なんとか沢川と川の字を付けています。なんとか沢自体が、集落の名前になっていますので、それと区別するためでしょうか。次ぎの海ですが、水との連想で、やはり
川なのでしょうか。小海川という川もあります。小海だけで、小さい川、実際は沢川ですので一メートル位の幅がありますが、とも連想できますが。それに現代の川が付いていますので、大川川川
という、三重の川付きの名前になってしまいます。
 長野には渋(温泉)、群馬には、渋川、東京には、渋谷。でも大川が渋ならもっと全国的に残っていてもいいはずですよね。単なる語呂合わせなのでしょうか。
 渋海川の上流には、かの有名な奴奈川がありますが、こちらは地域名で、川の名前にはなっていません。由来は全く分かりません。その上流には、源流のある犬伏山、いぬぶせやま、野々海ののみ、というこれも古代語じみた山と地域があります。
 北海道自体にこの渋を使った大川を意味する所があるのでしょうか。
突然ですみません。                           masami



大山ゲッセンドン

佐藤和美 (2002/04/13 12:00)

私が司馬遼太郎のファンだというのは以前書き込んだことがありますが、そのエッセイで昭和初期に徒競走(死語)のスタートのときに「大山ゲッセンドン」と言ったというようなことが書いてあったように記憶しています。(題名は思い出せません)
つまり「On your mark...」ですね。



よ〜いどん 再び

まっきい (2002/04/12 23:50)

お世話になります。
"On your mark..."については、某大学(名前忘れました)のコンパでは、伝統的にこの掛け声で一気飲みをやるというのを本で読んだことがあります。

"Now!"については、戦闘時の喧しい状況下で、確実に相手に指示が聞こえるように3回繰返すのではないかと自分なりに推察しています。

ところで、ここの作者でいらっしゃる佐藤さんへのご挨拶が遅れました。
ふとしたことからこのページに行き着いてから、日々楽しく拝見させて頂いています。
皆さんの通常の話題から外していないか、大いに不安なのですが、こんな内容でも時折
参加させていただいてよろしいでしょうか?



RE:

未菜実 (2002/04/11 23:52)

Progressive Japanese-English Dictionary, Second edition 小学館

「用意」の項で
位置について,用意,どん!
〔スタートで〕On [Take] your mark(s)! Get set! Go! / Ready! Set! Go!

で、ready は on your mark の代わりのようです。



よーいどん

かん (2002/04/11 20:47)

Get set じゃなくて Ready を使う場合もあったと記憶しています

つたない記憶によれば札幌冬季五輪のスケートのスターターが
新聞のインタビュー記事でそんなことを言っていた様な
#不確実な情報ですみません

"Now, now, now"と3回くり返すのは他にも"Run, run, run"とか
"Go, go, go"なんてのも(やはり映画で)聞いた覚えがあるのですが
軍隊だけじゃなくて警察や消防でも使っていた様な

多分、決まり事というのではなくて語呂の問題ではないでしょうか

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/~kann/



よ〜いどんと 勝ち組

まっきい (2002/04/11 00:39)

>日本でも、従来は、世界各国で用いられている、「On your mark! Get set! Go!」
>でしたが、昭和3年 陸上競技連盟が一般公募したものです。

そうか、"Get set"でしたか。フォローありがとうございました。
"Now!"のほうは、知り合いの自衛官にいつか聞いてみます。

ところで、普段何気なく見聞きする言葉に「勝ち組、負け組」というのがありますが、実はこの言葉、かつては今の用法とは全く異なる意味で使われていたらしいことを最近知り、吃驚しました。
ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、ヒントは「ブラジル移民」です。
検索エンジンにかけると、たくさん出てきます。



Re:位置について用意どん!

未菜実 (2002/04/10 06:23)

「位置について,用意,どん!」の由来について、今日の「めざましテレビ(フジテレビ)」でやっていました。

日本でも、従来は、世界各国で用いられている、「On your mark! Get set! Go!」
でしたが、昭和3年 陸上競技連盟が一般公募したものです。
(背景には、当時の悪化する日米関係があり、英語の排除があったそうです)
昭和4年に「陸上競技規則」に採用されたそうです。



Now!と よーいどん

まっきい (2002/04/10 00:26)

はじめて投稿させていただきます。
映画で何かモノを投下する場面で、よく"Now! Now! Now!"と言うシーンがありますが、必ず3回のようです。兵隊さん言葉でそういう決まりのようなものがあるのでしょうか。

 上記と関係ないですが「いちについて、よ〜い、どん!」は英語で"On your mark...Ready... Go!"というのだ、とどこかで聞いた覚えがありますが本当かな?



Re:引っ張り凧について

佐藤和美 (2002/04/09 17:26)

未菜実さんの以下の書き込みがあります。

「RE:ひっぱりだこ」(2001/05/12 06:54)



引っ張り凧について

なっちゃん (2002/04/09 15:34)

初めて投稿します。よろしくお願いします。
○「引っ張りだこ」の語源
みんなにいろいろな用事で呼ばれることを表す語で
「引っ張り蛸」ならば意味はよく分かるのですが、「引っ張り凧」って???
語源について御存知の方教えて下さい。



Re:ピン

未菜実 (2002/04/09 12:58)

三一侍や三一奴の三一もそうですね。



「それに」と「しかも」について

みつこ (2002/04/09 12:31)

久しぶりにお邪魔させていただきます。日本語をおしえているのですが、学生からの質問の返事に詰まり、何かいい答え方はないかと、レスをあげさせてもらいました。「それに」と「しかも」なんですが、意味的にはとても似ていますよね。どなたかピッタリくる答えを教えていただけませんか?



ピン

佐藤和美 (2002/04/09 12:07)

永六輔のラジオ番組で「ピン」に関する話が出てたので、
『大辞林』から「ピン」、ひろってみました。

ピン
〔ポルトガル語 pinta(点の意)の約か〕
(1)カルタ・さいの目などの一の数。「―が出る」
(2)第一番。最上等のもの。⇔キリ
(3)〔一割をはねる意から〕上前(うわまえ)。「手代の役徳、せめて是程の―は有うちかい/浄瑠璃・忠義墳盟約大石」

――からキリまで
最上等のものから最下等のものまで。「舶来品といっても―ある」

――を撥(は)・ねる
他人の手に渡るべき金銭などの一部を取って自分のものとする。ピンはねをする。

キリ
〔クルスの転か。クルス(十字架)すなわち「十」の意からきたという〕最後のもの。最低のもの。⇔ピン「ピンから―まで」

ピンぞろ 【一揃】
(1)二個のさいころの目にそろって一が出ること。「―の丁」
(2)ひとえ物を二枚重ねて着ているのをあざけっていう語。
(3)最初。初っぱな。「酒を一升…―から茶碗でかつくらつた/洒落本・太平楽記文」

ピンはね 【―撥ね】
(名)スル
他人の手に渡るべき金銭などの一部を取って自分のものとすること。うわまえをはねること。「手数料として半額を―された」


「ピンからキリまで」の「ピン」と「ピンはね」の「ピン」って関係があったんですね。
正しい「ピンはね」は一割取るのだ!?



ありがとうございます。

toki (2002/04/09 01:29)

佐藤さん。
伝言板をすべて読んだつもりだったのですが、読み飛ばしてしまっていたようです…。
それにも関わらず、わざわざレスをありがとうございました。

そしてそして。
調べているもので、やはり回答の出ないものが出てきてしまいました。
再度、こちらの掲示板にて質問させて頂きます。
以前に、何かで、標準語は、戦時中(おそらく第二次世界大戦の事だと思うのですが)に軍隊を統率する際の用語として発生し、それが発展したもの、というのを読んだ事があります。
辞書などを調べてみると、標準語と共通語は区別されています。
共通語は自然に発生したもので、標準語はそれらの欠点を直したもののように書かれているのですが、やはりというか、軍隊に関する記述等はありませんでした。
どの本で読んだのかが思い出せず、こちらも調べてみたのですが、そういった記述のあるものが見つかりません。
元々あった、自然に発生した共通語にある欠点を、軍隊統率の為に直したものが標準語、といわれれば、そんなような気がしないでもないのですが…。
どなたか、この話を聞いた事がある方、もしくは標準語がどうして発生したのかをご存知の方がいましたら、教えて頂きたいのですが…。
よろしくお願いいたします!



大変

北見の国 (2002/04/08 11:29)

良くわかりました。
本当にどうも 有り難うございました。
心から感謝申し上げます。



Re:「バッチリ」

佐藤和美 (2002/04/07 11:01)

tokiさん
>どこを調べても答えが出で来ないままなのですが、「バッチリ」の語源とはなんなのでしょうか?

「RE:ピチピチ!」(2001/03/12 12:49)で書きましたが、
>擬態語・擬声語の語源を調べようとするのは無駄な努力だと思います。
この考えは今でもかわっていません。



オホーツク

佐藤和美 (2002/04/07 09:32)

「オホーツク」はアイヌ語ではないですね。
網走地名行」を読んでみてください。



教えてください。

北見の国 (2002/04/06 18:38)

オホーツク海の オホーツク って アイヌ語なのでしょうか。 ロシア語かな・・・。

どんな 意味か 知りたいのですが、教えていただきたいのですが。



「言葉の世界」伝言板3月分

佐藤和美 (2002/04/06 17:44)

 「「言葉の世界」伝言板3月分」を追加しました。



Re:アイヌ語のフォント

massangeana (2002/04/05 19:03)

佐藤さんのおっしゃる新JIS(JIS X 0213) のフォントを試してみる価値はあると思います。
これを実際に使っている人はまだ多くないようなので, 感想を聞かせていただけるとうれしいです。
JIS X 0213 の具体的な使い方については, 青空文庫にわかりやすい説明(↓)があります。

http://www.aozora.gr.jp/newJIS-Kanji/newJIS1.html



アイヌ語のフォント

がめら (2002/04/05 10:20)

佐藤さん あいがとうございます

ただ、フォントを入れるだけではダメなんですね。
システムも対応していないと。
昨日、たまたま印刷やさんと会い、話をしたところ、
「外字を作るのが一番確実」とのアドバイスをいただきました。

アイヌ語は、全くの素人なので、これから図書館通いをするところです
佐藤さんの本棚も参考にさせていただきます。
また、ちょくちょくお邪魔しますが、宜しくお願いいたします。



abracadabraを再びtry

malpa (2002/04/05 00:09)

先月、色々と教えて頂いて大変お世話になりました。
...が、やっぱり謎はまだ解いていないので、ここで再びtry!
「abracadabra」という語は、いつ、どこで、どこから、どういったルートで一番最初に日本に上陸したのか?また、変化し、日本語化したのに記録はあるかどうなのか?あるとすれば、どんな日本語になったのか?是非知りたいです。確実でなくても、仮説でも教えてください。又は、こういう研究に詳しい先生を紹介していただければありがたいです。

皆さん、ありがとう。
でもやっぱり、夢野久作が「旧ヨーロッパ系統の言葉」とは言っていても、それはあくまでも小説上の主張で、事実として取られて良いかどうか、確認したいもんですね。情報の持つ方にどうかよろしくお願いします。
ところで、『ドグラ・マグラ』の同じ文章の中に出てくるその他の「旧ヨーロッパ系統の言葉」については、ぼくなりに調べたところ、下記の通りです:
*(切支丹)バテレン:ポルトガル語のPADREが語源
*バンコ:ポルトガル語のBANCO(晩餐)が語源
*ドンタク:オランダ語のZONTAG(日曜日)が語源
また、「ドグラ・マグラ」自体に関しましては、やっぱり不明ですが、久作が造った言葉という説もある。それはまた、本当にそうなのか?なんか、「手品に用いる言葉」というので、「ABRACADABRA」を思わせるのは、気のせいでしょうか?
是非とも、ご意見をお聞かせ下さい。



Re:アイヌ語のフォント

佐藤和美 (2002/04/03 12:41)

アイヌ語はローマ字かカタカナで表記しますが、カタカナは閉音節で小さいフォントを使います。
「mak」を「マ」などのように書きます。

うろ覚えですが、新JISでこの小さいカナが入ってたように思います。
新JISに完全対応している辞書なら、入力できるかもしれません。

ワープロなら目的にもよるでしょうが、「マク」と入力しておいて、「ク」のポイントを一段下げるというやりかたでもいいかもしれません。

ちなみに、私はWebページ上では「font size="-2"」のタグで小さいカナにしてます。



アイヌ語のフォント

がめら (2002/04/03 01:14)

ご無沙汰しております。
このページを毎日、楽しみにして居ます。

今回、アイヌ語テキストのワープロ打ちを依頼されたのですが、
アイヌ語用のフォントってあるのでしょうか?
出来ればMac用で有料(1万円程度)でもかまいません。
ご存知の方いらっしゃいましたら、
お知らせ願います。



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