Stopmotion Creaters


皆さんはStopmotionというものをご存知だろうか?人形などをひとコマひとコマ撮影し、それを実際の俳優などと合成する技術だ。大抵の方は言葉は知らなくても一度や二度は映画やテレビなどででご覧になったことがあると思う。それについて話をする時、大抵の人はこう言うだろう、

「あ〜、あのカクカク動くやつだろ?でも最近じゃCGIで本物みたいな怪物が動くもんなあ。あんなコマ撮りってもう必要無いじゃん」

馬鹿め!何も知らないクソ野郎とはお前達のことだ!オレが観たいのはただリアルなだけの怪獣じゃねえ!味のある怪獣だ!

オレが最初にStopmotionに出会ったのは、小学生の時に観た日曜洋画劇場(多分)で放映された「アルゴ探検隊の大冒険」('64)だったと思う。当時はゲーム『ドラゴンクエスト』がオレらの仲間内で静かなブームになっており、タイミング良くファンタジーというものに大きな興味を持ち始めた頃だった。そんな時によりによっていきなりファンタジー映画の最高傑作を観てしまった小学生高橋ターヤンは画面に釘付けになってしまった。

ゲームの中で夢想していたモンスターたちが人間と戦ってる!!

躍動感あふれる筋肉美のタロス、禍禍しく空を飛ぶガーゴイル、そして主人公一行と大殺陣を繰り広げるスケルトンの戦士、素晴らしい動きのヒュードラなど、ここにはStopmotionモンスターの全の全てがあるといっても過言ではなかった。次の日から当時出来たばかりのレンタルビデオショップに日参し店長に頼み込んでファンタジー映画(とエロビデオ)を次々と観せてもらったもタル料金はそんな時に様々な実物合成映画やハリボテ怪獣映画などもたが、まったが、それはここでは関係ない。

そんな中でウィリス・オブライエンの超絶傑作『キングコング』やレイ・ハリーハウゼンの『シンドバット』シリーズや『タイタンの戦い』、デビッド・アレンの『おかしなおかしな石器人』(日本語吹替版の広川太一郎最高!)、ジム・ダンフォースの『フレッシュ・ゴードン』など数々の名作達と出会っていくことになる。

とまあ、俺が何故Stopmotionを好きになってしまったかを語ったのだが、勘違いしないで欲しいのだが俺はCGIのモンスターももちろん大好きなのだ。「ジュラシックパーク」はストーリーが駄目だとかいろいろ言われているが、映画館であの映画を観た方!初めてブラキオサウルスが登場したシーンを思い出して欲しい。俺は「やられた!」と思った。一つの時代が終わって、新しい時代が始まったような錯覚がした程だ。しかし冷静になって考えると、当たり前のことだが「CGIのモンスターはリアルで素晴らしい=StopMotionは駄目である」とはならないのである。例えば素晴らしいシュル現実主義)の絵があり、その隣にこれまた素晴らしい写実主義の絵があっ、たとしても両者の素晴らしさ遜色なんの陰りもないのである。そこにあるのはどちらも素晴らしいという厳然たる事実だけなのである。それと同じだ。個人的には共存共栄、CGIもStopmotionも両方が繁栄していってくれることを切に願うものであります。

このコーナーの文中の情報はモンスタームービー専門紙『StopmotionMonsters』、『映画秘宝・あなたの知らない怪獣秘大百科』、『レイ・ハリーハウゼンの世界』などから得たものなどです。理解ある関係者各位のお目こぼしをよろしくです。

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