仕事日記●○●5月
小文字青〈佐山さん〉小文字赤〈管理人〉※小タイトルは管理人がつけています。


5月1日(水) 月猫えほん音楽会リハ

5月2日(木) 月猫えほん音楽会 伊丹市立文化会舘 仕込み
前打ち上げのお好み焼き屋の大将がイイ感じの熱血君。最近みなくなったタイプ。

5月3日(金) 月猫えほん音楽会 伊丹市立文化会舘
終演後大津へ。

5月4日(土) 月猫えほん音楽会 大津・びわ湖ホール 仕込み
ワークショップの本多愛也がとてつもなくうまかった。

5月5日(日) 月猫えほん音楽会 大津・びわ湖ホール
満員、しかものりのりの客。

5月6日(月) 四条大宮十字屋 レクチャー
リクエストが僕の曲ばかり(一曲だけスワニーがあり、これも新鮮だった)でびっくり。

5月7日(火) 小原孝リハ 渋谷・高木クラビア
steinway を何十台もいい状態でもっていて(大半は横浜の倉庫)全部平たく、つまり弾ける状態で保管してあり、トラック、キャタピラなどそれ専用に開発したトランポ方法で起てずにどこへでも、つまりスタジオでリハーサルしたピアノをそのままの状態でコンサート会場へ持ち込めるというわけ。すごい。

5月8日(水) 伊藤トリオ リハ 盛岡
伊藤さん5曲書き下ろし。頑張った。シュウも一曲ながら彼独特のインテリジェンスあふれるレゲェが佳曲。

5月9日(木) 伊藤トリオ 八戸・ロックス
ここのユキちゃんはいつ会っても明るくおおらか。飲み屋の客はマスターの人柄を反映するものだがここの客はみな顔つきよく飲み、聞く。得難い店である。

5月10日(金) 伊藤トリオ 盛岡・ペルソナホール
ピアノの状態とてもよく嬉。打ち上げはピアノ主婦にかこまれ訳がわからなくなりつつも”ジョニー”へながれ愉し。

5月11日(土) 松田昌 千葉・ヤマハ
1st Stage●
お母さんに聞いたさんごしょうのお話
スペイン
bluesette(ピアニカ+PF)
ヒットマン(昌ソロ)
風よ伝えて(昌ソロ)
2nd Stage●

P-BOP(佐山ソロ)
dream awhile
take 5-A trains
love goes marting on

encore●

旅芸人
夢の如し

5月12日(日) dust 吹屋・ふるさと村
着いてみたらばなんと野外!鉱山でにぎわった町のあとを民家などそのまま保存している町で、むか〜しの小学校がそのままあって、なんと23人の小学生が現役でかよってるそうである。かれらも見に来てくれて嬉。

5月13日(月)
バー”シーズ”で飲むだけの日になってしまった。岡山から都城はとおい。でも僕達の着く頃にあわせて豆腐やじゃこを用意していてくれたのが嬉。秀樹に感謝。しかしこの秀樹、僕が都城に来だしたきっかけになった(いまはない)オールビーバーの元マスターと名ヘアデザイナーちほちゃんは日本一のいいカップルだというのに春が随分長い。dustがあるうちに結婚式をしてほしいものである。よけいなお世話である。

5月14日(火) dust 都城・千日ホール
1st Stage●
ウェスが聴こえる
川添いの帰り道
天国行きのバス
サマータイム
椰子の葉陰で
湘南レイニィディズ
いつものズブロッカ
2nd Stage●

夢はいつも
パラダイスカフェ
あと一杯
次の音
大きな古時計
わたしの青空
hymn for nobody
encore●
夢はいつも
うちあげ会場の飲み屋”信長”はODU以後定例になっている。料理も愛想もいいのは勿論だがなんといってもBGMがないのがいい。お昼のピアチェーレでの”絶望のスパゲッティ”そのあとのコーヒーは”くろさわ”、なつはここの名物”しろくま”までコースがいつしか決まっていて、いかんいかん、なんだか地回りフォークシンガーみたいだ。

5月15日(水)
都城の主催者松元正一郎君のお兄さんは僕と同じ歳だが去年心臓をやられて血管を伝って伝って左足の膝までの血管が裂けたんだそうである。
こわい。
でもそうやって壁をヒビが伝わってのびていくように衝撃を分散したので心臓自体は辛うじて助かったんだと。
心臓のところは人口血管であとの裂けた血管は手術せず自然治癒をまったんだと。
こわい。
どうも血管というのは三層になっておって今は3車線のところを2車線でやりくりしてるんだと。
すごい。

5月16日(木) 佐山's dust 大阪・royal hourse
一部●
1 p-bop
2 pooh song
3 dream awhile
4 martha/duo
5 mind talk/duo
6 rumba/trio
7 hymn for nobody/vo
二部●

1〜5 たびのつづき/vo
6 full moon
7 summer afternoon
三部●

1 cliktor snake/duo
2 sand-witch/duo
3 天国行きのバス/vo
4 湘南rainy days/vo
5 gee baby ain't I good to you/vo
6 tough
7 tears of nature
8 matador
encore●

1 liberitium boogie
2 夢はいつも/vo

5月17日(金) 月猫えほん音楽会 仕込み日
5月18日(土) 月猫えほん音楽会 大東町・文化会舘シオーネ

5月19日(日) 小原孝リハーサル 渋谷・高木クラビア
ここで集まると雨がふる

5月20日(月) ルースrecording 四谷フリースタジオ
先日録音したトリオによる3曲にピアノダビングと歌入れ。
山岡社長とルースに連れられた中里かおりちゃんは愛知県立芸術大学作曲科を出た新進ミュージシャン。どんな弦を書き足してくれるか楽しみではあるが、ある一曲の第一稿は社長から早速NGが出たそうだ。がんばれかおりん!

5月21日(火) ルースrecording 四谷フリースタジオ
ストリングスダビングのあと、村田陽一のトロンボーンダビング。NYでの千本ノックの仕返しをしてやろうと冗談を言ってるまもなくあっさり名演がとれてしまった。ちと残念だがさすがにアイデアもテクも素晴らしい。ダブリングのユニゾンのきれいさには目を見張った。

ダビングの間を盗んではせっせと明日の譜面を書く。今ンとこ自宅でしかコンピューター楽譜打ち込みができない、ということはまっすぐ帰って徹夜になる、、、、くらいだったら久々手書きの譜面をみんなに見てもらうことにして、録音終わったら仲間で呑まなきゃ、とはげんでみたらなんと、しっかり書き終わったのだった。目の前のニンジン、、、。

5月22日(水) Portrait in Jazz Live 南青山・まんだら
いやあ楽しい会だった。スタッフにもキャストにも相当無理をお願いしての実現だったが、やってよかったと思える企画だった。(村上)春樹さんが以外にも軽いトークなのもよかったが、25年以上の年月がなかったような、またしっかりとそれぞれが過ごした時間があったようなprivate talkも沁みるように楽しかった。(安西)水丸さんがぴたりと一緒に居て春樹氏を安心させている様子が微笑ましかった。女性タレントのマネージャーよろしく誰か安心出来る1人を横に置く事でどんな人ともまぁ大丈夫になる、ってことはある。
本番は演奏中心のほうが面白そうだと判断したので、用意していた本にまつわる感想や紹介などは省略したがせっかくなので幻の台本を以下に。

【portlait in jazz live】台本

m-01 shiney stockings    全員
m-02 how high the moon   全員

佐山:今晩ワ佐山雅弘です。ぼくがアマチュアの頃に通ってたジャズ喫茶のマスターと、プロになってしばらくしてからずっと付き合ってるイラストレーターが組んでジャズの本を出しました。とても素敵な本ですが、それ以上に今改めてハッとさせられることがそれはもうちりばめられていて、居ても立ってもいられなくなってジャズミュージシャン仲間に声をかけてその2冊にちなんだライブをやることにしてしまいました。
著者のひとりを紹介します。和田誠さんです。
和田:、、、、、、、、、、、、、、、、、
m-03 june night Tp/Pf/B/D
m-04 caravan Tp/Pf/B/D Ts/Tb
m-05 song for my father Tp/Pf/B/D Ts/Tb Gi

佐山:リーモ−ガンからジャズメッセンジャーズ、そしてホレスシルバーと、しりとりのようにつづけて演奏しました。”音楽そのものが充実し、前向きな姿勢をもってなおかつソウルフル”っていう文章がアート・ブレイキーの項にあるんですが、そんなふうにハッとすることがいっぱいつまってるんですよ。”上質の絹のように歌の肌にぴたりと吸いつきながら過度なまとわりつきがない”とかね。”今ここで生きていてこうして音楽を作ることができるんだという自由なよろこび”なんてのはしびれちゃう、と同時に反省したりなんかして、、、ただ、感動したことを全部実践しようとするかっていうと、それとこれとはまた別の話で、”テイタムのようにデモーニッシュな迫力とバドの革新性とともにモンクのように強力な文体をもってテディ・ウイルソンのごとくスムーズで親密なピアノを弾いたあとにはハンコックのように時代の新しい窓が開いたあとにはエバンスのように才能に濾過された自我が宝石のようにこぼれおちている”、、、、なんてことあるわけないわね。足し算じゃないんだから。
では次にハ−ビーハンコックのデビューアルバムにして大ヒット作、あのウォーターメロンマンもはいってる”takin' off”から driftin' を演奏します。ハンコックのアルバムではデクスターゴードンがあの太い音で朗々とアドリブしてるんですが今日はTb/Flh/BariSax という変った3管編成でお送りします。
m-06 driftin' Flh/Tb/Bs/Pf/B/D
佐山:メンバー紹介と休憩のおしらせ
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m-07 walkin' 全員
佐山、和田呼び込み。座談。村上も?
m-08 moonlight in vermont Flh/Bs/B/D
佐山:唄ってラッパでバリサクとくるとまんま chet baker~jerry murigan quintetですが、そのあたりのことを、トクそして原田忠幸という親子以上に年の離れたお二人に語っていただきましょう。
トク+原田:、、、、、、、、、、、、
m-09 I fall in love too easily Flh/Bs/B/D Gi
m-10 I've acostomed to her face Gi solo

佐山:ファンキーの王者ホレス・シルバーが知的でなおかつちょいと淋し気にみえたり、悲劇のヒロインなイメージが定着してるビリー・ホリデイが愉しそうにあかるい顔で唄っていたり、絵の方でも発見と納得が多いんですが、僕が驚いたのはオスカー・ピーターソンです。35年程聞いてますが限り無くスイングする明るいテクニシャンの演奏に一瞬よぎる魔性をふと感じる事が最近あるんですが、和田さんの描いたピーターソンの絵に同じような深いなにか、どんな善性の人間にも潜んでる底黒いなにかが見えた気がしてちょっとこわかったです。
ピーターソントリオがピアノ、ベース、ギターという編成だった第一期黄金時代のレパートリィをきょうはピアノ、ベース、ドラムというあとから一般的になったトリオ編成でお送りします。
m-11 singin' on a star
佐山:メンバー紹介と最後の挨拶、メンバー呼び込み。m-12解説。
m-12 take five A-trains 全員
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encore 和田 calls 佐山:適宜あって原田クァルテットを中心にその場でなにか

とっさに春樹氏に聞いたら”スローブルース”とのリクエストが出てさすがだった。演奏もうまくいったが、レディジェーンに流れての打ち上げで原田さんがTOKUをつかまえて離さず、4:30頃に解散しようとしたときも”それじゃあ最後にもう一曲”

5月23日(木) 小原孝リハ/南BS
予想はしていたがそれ以上に飲み過ぎた翌朝10時からのリハはさすがにきつく、東京文化会舘をでて安心しきって寝ていたら南佳孝マネージャーから電話。
”現場が押しているのでゆっくりきて下さい。”!!!忘れていたのだった。これだから一日に二つの仕事はなるべく避けなければ、、、、などと言ってる場合じゃない。現場と言うのはなんとジョニーと月例ライブをやっていた芝浦インクスティック。ライブハウスとしては閉じちゃって、もっぱら公開収録に使われているという。もったいない話だが時の流れというものである。

5月24日(金) duo w/小原孝 東京文化会館
ラベル/マメールロワ(マザーグース)
ラベル/ボレロ 
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佐山雅弘/絶望と希望
ジャニーズメドレー
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熊ん蜂の飛行

ピアノの弾き心地がやっぱり最高である。
今年はサイン会ができてみたら長蛇の列でびっくり。都内や近郊は勿論、青森や鹿児島など地方からのリピーターが多いのにも驚きと感謝。打ち上げと二次会で島健と盛り上がる。なぜだかこの人とはウマが合うというか、仲がよい。

5月25日(土) 黒葛野敦司 南青山・まんだら
クリスティ、緊張しながらも上手にできました。お母さまとのアメリカンジョーク対決が楽しかった。キウイ(new jealander=ニュージーランド人のこと)ネタが最高。

ギシギシに詰まったスケジュール、仕込みや練習も半端でない演し物が一段落したので自分へのご褒美にと、打ち上げ後ひとりlady janeへ。高平哲朗さんと石田エリさんが飲んでいるのに挨拶だけはして、バーテンさんとしんみり飲んでいられたのは10分くらいのことで、斉藤晴彦さんが現れてやっぱり合流呑みするうちにおごってやるからなんか弾けということになって、”ああ、いつもとおんなじだ〜”

5月26日(日) 伝兵衛 帝塚山・音楽祭
清水興と旧交をあたため、ふちがみとふなと、という不思議なバンドが見れ、越智順子のステージに飛び入りしたりと、それもフェスティバルのよさだが、千野秀一発見。
彼はいつも落ちているようにそこにいる。削ぎ落としきったそのプレイを聞くと、僕なんかは飾りだけで音楽を作ってる気がして爽快な敗北感。久々にいろいろ話をするうちに今どんなことに興味を持ってやっているかということになり僕はバッハ、彼は物理的な音のコラージュだって。
”それは作品にするのかい?”
”う〜ン、やがてなるかもしれないね”
、、、、、、芸術家である。

5月27日(月) 月猫えほん音楽会打ち合わせ
絵本選びである。楽しいんである。能祖氏が選んで持って来た5〜6册の絵本を皆で、といっても演出家と3人で回し読みしてあーだこーだと好きなことを言い合っているうちに選んだのは”月男”とマグリットの絵。どんなふうに演目になっていくのか今からわくわくする。

5月28日(火) 越智順子 三田・三田倶楽部
大坂昌彦はやりやすい。佐藤慎一も過不足のない適格なプレイ。僕はちょっと喋り過ぎ。

めずらしく地下鉄での帰り道。ライブを見にきていた、はやしまさえさんという人に声をかけられた。
たまたま日本に帰っている時に僕のライブに来れてよかったという。ではどこにお住いでというとNYだという。どういうことで、、、、ジャズボーカリストになりたい気持ちが嵩じてのこと。なぜジャズが、、、、ダイナワシントンにはまっちゃって。またどういうきっかけで、、、、、”佐山さんにすすめられたからじゃないですか”、、、
なななななんと、11年前に鹿内さんと行った札幌のとある店で唄ってた彼女に”君の声ならdinah washingtonのレパートリーがあうよ”と言ったらしい。それまでジャズなど聞いたことのない娘さんは明くる日CDを買い求め、、、、、やがてNYに住むのでした。
こわい。

5月29日(水) 越智順子 六本木・アルフィー
岡田勉さんがす〜〜ばらしかった。ここまで世界のある人とは、、、恥不明。セシルも岡田さんとはよく一緒になるらしく、いい感じの二人のコンビネイションであった。
昨日もそうだったが、”いまここで、この人達でのみ成立する音”を絞り出すように紡いでいく、という実にジャズな、、、、。

5月30日(木) おちあいさとこ 横浜・ドルフィー
ドルフィーはウッディで音がよい。資料やCDでわかりにくかったおちあいの歌詞を丁寧に聞きながら演奏できてよかった。原田佳和がきてくれたのもうれしかったが、なんとサヤマファン第一号ともいうべき”横浜のハズキちゃん”が10年以上ぶりに訪ねて来たのだった。いろんな人が会いに来る、、、もうじき死んじゃう人みたいである。

5月31日(金) 本多愛也 観
愛也さんの所属するパントマイムグループ(アソシエイション)。贔屓目か、愛也がいちばん光ってたように思えた。
 

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