KissTerm


● (No.670) KissTerm (2010年5月26日)
 -----------------------------------

JA3TDW 浅井氏 により一般公開された「KissTerm」を、さっそくインストールし
てみました。このソフトは、TNC対応(MixWとの連動も可) のテレメトリ解読用の
基本ソフトです。 VRY Tnx. > JA3TDW
http://www.info.nara-k.ac.jp/~asai/download/

 日本大学 SEEDS
 東京工業大学 CUTE-1.7+APDU
 創価大学 Negai☆"
 東京大学 XI-X

の各キューブサット衛星に対応しており、同梱のそれぞれの実行ファイルと連動
して、各衛星のミッションデータの効率的な取得やテレメトリデータの自動的な
解読を目的としています。(他衛星でも KISSファイルとして保存可能)

基本的な動作環境は、Windows XP/Vista/7 上で 「.Net Framework 3.5」が必要
です。


Re: KissTerm
From: Fumio Asai
To: Mineo Wakita
Date: Wed, 26 May 2010 07:46:20 +0900

JE9PEL/1 脇田様
ご無沙汰しています、JA3TDW 浅井です。

> 続けて、試しに JQ1ZEX.exe を起動しましたが、
>「解読データが読み込めません。
>  自動終了を無効にします。 」というエラーメッセージが出ます。
> まだ txtファイルを熟読しておらず、概要が理解できていない
> のですが、ここはどうやって回避すればよいのでしょうか?

デコーダ(Decoder)を手動で起動すると、どれでもこのエラーメッセージが
表示されますが、トラブルを発生させるようなエラーではないので「OK」
をクリックして下さい。そうするとデコーダは正常に起動します。

デコーダは KissTerm の終了時に KissTerm が起動するようになっています。
KissTerm は終了時に受信したパケットデータをデコーダに渡すため、ログ
ファイルとは別のファイルに一時的に保存します。デコーダは起動時にこの
ファイルを読み込み、テレメトリデータが含まれていれば解読します。
デコーダを終了するとこのファイルは消去されます。デコーダの起動時に
この一時ファイルがない場合は例のエラーメッセージ表示されます。

というわけで、デコーダはもともと手動で起動・終了を行うのではなく
KissTerm から自動的に選択・起動・終了がコントロールされるように
設計しているので、手動で起動した場合(最初に動作設定をする場合)は
実害のないエラーメッセージを表示するようにしています。

実害がないとは言え、最初からいきなりエラーメッセージが表示されると
誰でも驚かれると思いますので、創価大 Negai のパケット送信が始まれば
"NEGAI Decoder" のマイナーバージョンアップをする予定ですので、
その際にエラーメッセージの表示方法も改良したいと思います。


[KissTerm.txt より引用]

KissTermは、AX.25プロトコルの UIフレームデータを受信・取得するための Win
dowsアプリケーションタイプのシリアル通信端末ソフトウェアです。このソフト
は アマチュア通信衛星や超小型人工衛星(QubeSat)が送信するミッションデータ
の効率的な取得や、テレメトリデータの自動的な解読に使用することを想定して
設計・開発しました。

KissTermは、ターミナルノードコントローラ(TNC)を KISS MODE に設定して使用
します。そのため取得したデータには、CR(0x0D) や LF(0x0A)、タイムスタンプ
など、TNCを CONVERSE MODE で使用する場合に付加される衛星データとは無関係
なデータや文字列が含まれないので、バイナリテレメトリデータなどの解読や解
析が容易にできます(KISSファイルには デリミタ(0xC0) などが含まれます)。

KissTermは単体でも使用できますが、KissTerm用に作成したテレメトリ解読専用
のソフト(以後、デコーダと表記)を組み合わせて使用するともできます。この場
合、KissTerm は受信した衛星データ(AX.25UIフレームデータ)のソースアドレス
(送信元コールサイン)を識別し、それに対応するデコーダを自動的に起動します。
そのため、KissTermとデコーダの動作設定を一度だけしておけば、後はKissTerm
の起動と終了の操作だけで自動的に複数の衛星のミッションデータを取得したり、
テレメトリデータを解読・保存することができるようになります。


SEEDS-II with KissTerm

本日2010年5月26日 19:47-19:56JST のパスで、SEEDS-II を KissTerm を使って
受信テストしました。完璧です。 事前に、KissTerm.exe と JQ1YGU.exe をそれ
ぞれ起動し「設定の編集」をして終了します。 その後は、KissTerm.exe のみを
起動し、SEEDS-II が飛来してパケットデータを受信した後に、KissTerm.exe を
終了するとその直後に、自動的に JQ1YGU.exe が起動しデータが解読・保存され
初期設定の結果、csv, dec ファイルがそれぞれ自動生成されます。 (JE9PEL/1)


[設定(Click!)]
    


KissTerm.exe



JQ1YGU.exe



JQ1YGU_20100526_1955.csv



JQ1YGU_20100526_1955.dec



OM諸氏から KissTerm に対する報告・感想・要望等を頂き、感謝しております。
Negai☆"のFM運用があれば、この週末にマイナーバージョンアップをする予定で
したが、とりあえず最小限の修正を施した KissTerm_v20100527 をダウンロード
できるようにしました。修正といっても、KissTerm および Decoder を最初に起
動したときに表示されるエラーメッセージを確認メッセージに変更しただけです。

なお、KissTerm はプロトコルID (PID) が $F0 の通常の AX.25フレームと、PID
が $BB の PACSATブロードキャストフレームを受信・表示することができますが、
その他の PID のフレームは受信することができません。

また、デジピートパケットのアドレス部(コールサイン)は正常に表示されません。
APRS衛星や CO-65 のアマチュアサービスをモニターされる場合はご留意下さい。
この問題点は次期バージョンで解消する予定です。
                                                           JA3TDW 浅井

KissTerm update
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr672.htm#kissup


 トップ へ戻る.
 前のページ へ戻る.
 次のページ へ移る.
 ホームページ(目次) へ戻る.