衛星FO-29 PSKテレメトリ数値解析プログラムの紹介


● (FUROKU.66) 衛星FO-29 PSKテレメトリ数値解析プログラムの紹介
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 【ソフト名】 衛星FO-29 PSKテレメトリ数値解析プログラム
        fo29tlm5.exe  (Version 5.42)

 【登 録 名】 fo29tlm5.zip
 【登録場所】 http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
 【登 録 日】 1998年 7月3日
 【著 作 権】 脇田美根夫 (JE9PEL@jamsat.or.jp)
 【開発環境】 Visual Basic (v4.0)
 【動作確認】 Windows95 (Pentium & i486)

 【内容紹介】 1996年(平成8年)8月17日に打ち上げられた、日本の人工衛星
         FO-29 から送信されるテレメトリ (太陽電池パネルの温度,
        発生電流,送信電力,姿勢 などの衛星の状態を表すデータ)を
        自動的に解析する Windows95用のプログラムです。

        以前、作成した Lotus-123用の同様のテレメトリ解析ソフト
        (fo29tlm.wk4)では、衛星から得られた16進数データを この
        シートに手入力しなければなりませんでした。

        今回のこのプログラム(fo29tlm5.exe)は、下記に示すように
        少しだけ編集加工したデータファイルを、画面上で指定する
        だけで自動的にテレメトリを解析できるようにした、新しい
        プログラムです。

 【解凍方法】  WinZip 等を用いて解凍。

 【実行方法】 このプログラムの実行には、Windows95標準の VB40032.DLL 
        ファイルが、C:\Windows\System ディレクトリ内にあること
        が必要です。 上記の fo29tlm5.exe を指定するだけで実行し
        ます。下記を参考に サンプルを用いて実験してみて下さい。

 【事前準備】 まず、衛星FO-29 からのビーコンを事前に受信し、保存して
        おきます。そのデータには、UIフレーム等の種々のデータが
        含まれていますが、その中から二桁の16進数で表された一組
        60個の数値からなるテレメトリデータのみを、エディタを用
        いて、次のように 6行に編集加工し、再保存しておきます。

         (1998年6月04日 15:05JSTに実際に受信したデータを、)
         (sample1.txt というファイル名で同梱してあります。)

            9C 03 63 08 01 5B 00 01 00 00
            00 00 30 F7 00 7A 5F 92 90 B0
            AB 52 A8 01 83 88 8B 8C 8D 8D
            D5 02 00 0A 20 00 C8 40 00 00
            A1 A5 D3 58 35 AD B2 8B 85 88
            00 00 00 83 8B B3 F7 00 00 00

        各行の右端にある[キャリッジリターン&ラインフィード]が
        2バイトで、スペースが1バイトなので、1行あたり 31バイト
        (2*10+9+2)あります。つまり、この加工したファイルのバイ
        ト数は、[EOF]マークが最下行の次の7行目の左端にある場合
        は 186バイト(=31*6)、あるいは最下行(6行目)の右端にある
        場合は 184バイト(=31*5+29*1) になるはずです。

        ご承知のように、この60個の数値の半分の30個が[フレーム0]
        で、残り半分の30個は[フレーム1]を表しています。ファイル
        の編集加工の段階で、この30個づつのフレームのデータを、
        相前後して編集してしまった場合でも、正しくテレメトリの
        解析ができるようにプログラムしてあります。

        しかし、加工の段階で、同じフレーム同士の60個のデータに
        加工してしまったファイルを指定した場合は、処理の途中で
        「データ不正」のメッセージが表示されますので、その際は
        加工をし直して、再度、ファイルを指定して下さい。

        Version 2.04 では、20組(20*60=1200個,すなわち 20*186
         =3720bytes)までの16進数データを、処理できるように改良
        してあります。空白行を作らず、各組連続してデータを加工
        して下さい。同梱のサンプルデータは、次のとおりです。

         sample1.txt  (1998年6月04日 15:05JST 1組( 186 bytes)
         sample2.txt  (1998年6月04日 15:11JST 2組( 372 bytes)
         sample3.txt  (1999年6月18日 09:10JST 10組(1860 bytes)

        このように加工したデータファイルを適当なディレクトリに
        保存しておき、fo29tlm5 の中から このファイルを指定する
        と、これらの16進数データを自動的に10進数に変換し、所定
        の換算式を経てそれを解析します。そして下記のように表示
        した後、この解析結果を保存、印刷、およびグラフ表示する
        こともできます。

 【解析結果】 参考までに、sample1.txt の解析結果は次のとおりです。

        ----------
         データ 1
        ----------
         メインリレー   ON    :  DCM      ON
         SRAM     ON    :  パケット     1200bps
         JTA      OFF   :  JTD      ON
         地磁気センサー  ON    :  太陽センサー   ON
         UVC      ON    :  UVCレベル   2
         PCUモード   AUTO  :  PCUレベル   1
         バッテリモード  TRIC  :  バッテリロジック TRIC
         データ収集モード ---   :  データ再生モード ---
         パケットモード  ---   :  パケットモード  DATA
         デジトーカモード OFF   :  デジタル送信機  ---
         CWテレメトリ  OFF   :  
         スピン周期         21186.5 [msec]
         太陽角(サンアングル)       54.5 [deg]
         太陽電池発生電流       1196.1 [mA]
         バッテリ充放電電流      -138.0 [mA]
         バッテリ端子電圧         15.7 [V]
         バッテリ中間端子電圧        6.9 [V]
         バス電圧             17.3 [V]
         +5V安定化電圧          5.1 [V]
         −5V安定化電圧         -4.9 [V]
         +10V安定化電圧         10.1 [V]
         アナログ部出力電力       -91.6 [mW]
         デジタル部出力電力       612.7 [mW]
         バッテリセル温度         29.1 [C]
         構体温度1            27.9 [C]
         構体温度2            27.5 [C]
         構体温度3            27.1 [C]
         構体温度4            27.1 [C]
         地磁気センサーX軸    103431.4 [nT]
         地磁気センサーZ軸     43137.2 [nT]
         太陽電池パネル温度1       17.9 [C]
         太陽電池パネル温度2       24.7 [C]
         太陽電池パネル温度3       31.6 [C]
         デジタル送信機温度        31.0 [C]

 【削除方法】 このプログラム fo29tlm5 を Windows95から削除するには、
        エクスプローラを用いて、fo29tlm5 が収まっている ディレ
        クトリごと全てを削除して下さい。

 【転載条件】 このプログラム fo29tlm5 を転載する場合は、最初に全ての
        ファイルが ZIP形式で圧縮してあった状態(fo29tlm5.zip)で
        自由に行なってよいですが、その際は必ず著作者までご連絡
        下さい。

 【参考 URL】 個々のデータの換算式は、次のURLを参照して下さい。

         http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
         http://www.jarl.or.jp/Japanese/3_Fuji/

        なお、このプログラム(fo29tlm5)についてご質問、ご要望が
        ありましたら、下記までご連絡下さい。

 【著 作 者】 --------------------------------------------
        Name : JE9PEL/1 脇田美根夫
        Mail : JE9PEL@jamsat.or.jp
        URL  : http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/
        QTH  : Yokohama, Japan
        Date : 3 Jul 1998
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